JP2004010579A - アクリロニトリルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】アクリロニトリルの選択率を維持しつつ、硫安の除去工程を経ないで、且つ硫黄酸化物を排出することなく急冷塔の抜き出し液を容易に焼却できるアクリロニトリル製造方法を提供する。
【解決手段】アンモ酸化反応生成ガス中の有機酸/未反応アンモニアのモル比を1.0〜3.0にする。
【選択図】 選択図なし。
【解決手段】アンモ酸化反応生成ガス中の有機酸/未反応アンモニアのモル比を1.0〜3.0にする。
【選択図】 選択図なし。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロパンをアンモニアおよび酸素と気相接触させてアクリロニトリルを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アクリロニトリルに代表される不飽和ニトリルを製造する手段としてプロピレンまたはプロパンをアンモニアおよび酸素と気相接触させるアンモ酸化反応が知られている。例えばプロパンを原料にしてアクリロニトリルを製造する方法として、Mo−V−Nb−Sbを含む触媒を用いる製造方法として、特開平9−157241号公報、特開平10−28862号公報、特開平10−330343号公報、特開平11−57479号公報、特開平11−226408号公報、特開平11−263745号公報、特開平11−47598号公報などが開示されている。
【0003】
プロパンと、アンモニア及び空気を反応器にフィードしアクリロニトリル合成反応を行う際、通常のアンモニア/プロパンモル比は化学量論比より高い値に設定してアクリロニトリル収量の低下を防止している。その為に反応生成ガス中に未反応アンモニアが残され、それ以外にもアクリロニトリル、プロパン、プロピレン、酸素、窒素、副反応で生成した青酸、アセトニトリル、アクロレイン、一酸化炭素、二酸化炭素、有機酸(アクリル酸、酢酸)、微量の高沸点生成物、及び水蒸気等を該反応ガスは含有している。
ところが、アクリロニトリル及び青酸は水溶液中でアンモニアと共存するとβ−アミノプロピオニトリル等の生成、あるいは青酸の重合等を引き起すことが知られており、これらの副反応を防止する為に一般的に反応生成ガス中から未反応アンモニアを、硫酸を含む水溶液と接触させ速やかに固定化して除去する方法が用いられている。
【0004】
その具体的例としては、急冷塔で未反応アンモニアを除く方法として、40〜50℃の比較的低温の酸性水溶液で洗浄除去する方法と、70〜90℃の高温の水あるいは硫安を含む硫酸酸性溶液で除去する方法が知られている。例えば、米国特許第3649179号公報には、上下2区画(又はそれ以上の区画)に分割された多段急冷塔に於て硫酸を含む水溶液で洗い未反応アンモニアを固定化する方法が示されている。又、回収硫安の品質向上と容易な回収を図った特公昭44−15645号公報、及びその改良法である特公昭47−6608号公報記載の方法がある。これらの方法は反応生成ガスを先ず70〜100℃の熱水で高沸物、重合物、及び飛散触媒等を洗い落し、その後に硫酸を含む水溶液で未反応アンモニアを硫安として固定化する方法である。
【0005】
しかし、いずれの方法に於いても未反応アンモニアの固定に硫酸を用いている為、急冷塔抜出し液中には硫安が必ず含まれ、何らかの方法で硫安を処理することが必要となる。しかしながら、硫安を含有する廃液を焼却処理すると大気中に硫黄酸化物(SOx)が排出され環境上の問題があり、且つ焼却廃ガスの熱回収設備も硫黄酸化物により装置が腐食する問題がある。
ここでこれらを解決する手段として特開平8−206643号公報ではプロピレンとアンモニアによるアンモ酸化反応において、アンモ酸化反応生成ガス中の有機酸/未反応アンモニアモル比を特定の範囲にすることにより、アクリロニトリルの収量を維持しつつ、硫安の除去工程を経ないで、且つ硫黄酸化物を排出することなく急冷塔の抜き出し液を容易に焼却できるという効果や、装置の腐食がなく焼却による廃熱を蒸気として回収できるという効果のある技術が開示されている。しかしながら、この技術にはプロパンを原料とした反応については何ら記述がない。
【0006】
一方でプロパンを原料とした場合には、PCT出願JP97/04169号公報にあるようにアンモニア/プロパンモル比は化学量論比より低い値に設定してアクリロニトリルとアクリル酸を同時に製造する技術が開示されている。
これによりアクリロニトリル、アクリル酸を合量で高選択率で得、触媒活性も長期間にわたり維持することを可能としている。ただしこれは、アクリロニトリルとアクリル酸を併産する技術の開示であり、未反応アンモニアを反応器で生成する有機酸と反応させて有機酸のアンモニウム塩として固定する技術は何ら記載されていない。
【0007】
また特開2001−342169号公報にはプロパンを原料とするアクリロニトリルおよび/またはアクリル酸の製造に関し原料ガスの中のイオウ濃度を2000ppm以下にすることにより触媒の性能を低下させず、かつ製品の品質を良好に保つための製造方法が開示されているが、これにもアクリロニトリルとアクリル酸を併産する技術の開示であり、未反応アンモニアを反応器で生成する有機酸と反応させて有機酸のアンモニウム塩として固定する技術は何ら記載されていない。
【0008】
【発明の解決すべき課題】
プロパンの気相接触アンモ酸化反応において、アクリロニトリルの選択率を維持しつつ、硫安の除去工程を経ないで、且つ硫黄酸化物を排出することなく急冷塔の抜き出し液を容易に焼却できるアクリロニトリル製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはこの課題を解決するために、鋭意検討した結果、プロパンを気相接触アンモ酸化させるアクリロニトリルの製造に際し、アンモ酸化反応生成ガス中の有機酸/未反応アンモニアのモル比を1.0〜3.0(ここでいう有機酸とはアクリル酸と酢酸の合計)にすることにより、アクリロニトリル選択率を維持しつつ、硫安の除去工程を経ないで、且つ硫黄酸化物を排出することなく急冷塔の抜き出し液を容易に焼却できるという効果があり、且つ装置の腐食がなく焼却による廃熱を蒸気として回収できるという効果があることを見出し本発明に到った。
【0010】
すなわち本発明は
(1)プロパンを気相接触アンモ酸化反応させてアクリロニトリルを製造するに際し、アンモ酸化反応生成ガス中の有機酸/未反応アンモニアのモル比が1.0〜3.0でアンモ酸化反応を行うことを特徴とするアクリロニトリルを製造する方法。
(2)アンモ酸化反応生成ガス中の有機酸/未反応アンモニアのモル比が1.0〜2.0であることを特徴とする(1)記載の方法。
(3)アクリロニトリルを製造する方法が、該生成ガスを急冷塔に導入し該急冷塔で未反応アンモニアを反応器で生成する該有機酸と反応させて有機酸のアンモニウム塩として固定することを特徴とする(1)〜(2)記載の方法。
【0011】
(4)該アンモ酸化反応が下記式(1)の一般組成式で表される触媒を用いることを特徴とする(1)〜(3)記載の方法。
Mo1VaNbbXcZdOn・・(1)
(式中、成分XはTe、Sbから選ばれる少なくとも1種以上の元素であり、Zはタンタル、タングステン、チタン、アルミニウム、ジルコニウム、クロム、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、白金、ビスマス、ホウ素、インジウム、リン、ゲルマニウム、希土類元素、アルカリ金属、アルカリ土類金属から選ばれる少なくとも一種以上の元素であり、
a、b、c、d、nはMo1原子当たりの原子比を表し、aは0.1≦a≦1、bは0.01≦b≦1、cは0.01≦c≦1、dは0≦d≦1、そしてnは構成金属の原子価によって決まる数である。)
に係わる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明では、プロパンのアンモ酸化によりアクリロニトリルを製造する。
この反応において、使用される原料であるプロパンには一般的に不純物としてn−ブタン、イソブタン、エチレン、エタン、プロピレンなどが含まれている。この中で原料プロパン中のイソブタンの濃度は3mol%以下であることが望ましい。3mol%を超えると製品アクリロニトリル中のメタクリロニトリルを増加させる。その結果、樹脂、繊維の原料として使用した時に最終製品に着色物質、目的外の重合物が生成して、品質問題が生じる。
【0013】
該原料ガスをアンモ酸化反応させて得られる反応生成ガス中には、アクリロニトリル、未反応アンモニア、プロピレン、プロパン、酸素、窒素、青酸、アセトニトリル、アクロレイン、一酸化炭素、二酸化炭素、有機酸(アクリル酸、酢酸)、微量の高沸点生成物、及び水蒸気等が含まれ、この中で有機酸/未反応アンモニアモル比は1.0〜3.0、好ましくは1.0〜2.0である。
この範囲より小さい場合は急冷塔に外部から大量の酸を注入する必要が生じ、逆に大きい場合は、アクリロニトリル選択率が低下する。
【0014】
ここで、本発明に於ける反応生成ガス中の有機酸(アクリル酸、酢酸)と未反応アンモニアの反応は急冷塔で行われる。急冷塔は上下二区画(又はそれ以上の区画)に分割された多段急冷塔、又は一区画の急冷塔のどちらを用いても良いが、望ましくは焼却する抜出し液の有機物を高濃度にすることが容易であり、補助燃料が少なくて済む多段急冷塔を用いるのが好ましい。
急冷塔の下部区画で蒸発した水を補うための補給水は、上部区画で凝縮した液を戻しても良いし、又は外部から水を補給しても良いが、好ましくは上部区画で凝縮した液を戻す方が廃水量を少なくする点で良い。急冷塔の下部区画の温度は100℃以下であれば良いが、温度を低くすると凝縮水が増して廃水量が増し、逆に高いと有機酸アンモニウムの分解温度に近づく為に好ましくは70〜95℃、更に好ましくは85〜93℃である。急冷塔の循環液のpHは5.0〜6.5、好ましくはアクリロニトリルの損失が少ない5.2〜6.0である。
【0015】
未反応アンモニアと有機酸(アクリル酸、酢酸)の反応条件として、アクリロニトリル生成ガス中の有機酸/未反応アンモニアモル比が1.0〜3.0、好ましくは1.0〜2.0となる範囲に、原料ガスのアンモニア/プロパンモル比を調整すると、有機酸(アクリル酸、酢酸)が増減し、急冷塔内の循環液のpHを上記範囲に保つことが出来る。又、この循環液の液質は良好な状態を維持しアクリロニトリルの損失も少なく順調に運転を継続出来る。触媒性能や反応条件等が何らかの要因で変化し、急冷塔内の循環液のpH値が6.5を超えた場合は、原料ガスのアンモニア/プロパンモル比を下げれば反応生成ガス中の有機酸(アクリル酸、酢酸)が増加し急冷塔内の循環液のpHは下がる。一方、急冷塔内の循環液のpHが5.0未満に下がった場合は、原料ガスのアンモニア/プロパンモル比を上げれば反応生成ガス中の有機酸(アクリル酸、酢酸)は減少し未反応アンモニアが増加するために循環液のpHは上がる。
【0016】
アクリロニトリル生成ガス中の有機酸/未反応アンモニアモル比が1.0より小さい場合、有機酸より未反応アンモニアが過剰に存在することになり、急冷塔内の循環液のpHは上記範囲よりも大きくなり、循環液は塩基性側になり、pHを上記範囲に維持するために外部より、硫酸等の酸を添加する必要性がでてくる。
またアクリロニトリル生成ガス中の有機酸/未反応アンモニアモル比が3.0より大きい場合、アクリロニトリルの選択率が低下し、目的生成物の収量を下げる結果となる。
【0017】
このように、硫酸を添加することなしで未反応アンモニアを固定するためには、反応生成ガス中の有機酸の方が、未反応アンモニアより過剰になる必要がある。このとき有機酸/未反応のアンモニアのモル比は1以上である必要がある。しかしながら、運転の変動により一時的にこの比が1を下回ることがあっても、pHの低い循環液が急冷塔を循環しているために、急冷塔内は直ぐには未反応アンモニアが過剰にはならず、有機酸が過剰の運転を維持し、硫酸を添加することなしで未反応アンモニアを固定することができる。
【0018】
有機酸生成量の別の制御方法として、反応器に供給するアンモニアを分割する方法がある。アンモニアを反応器下部と上部に分割して、下部ではプロパン、酸素もしくは空気と共に供給する。上部からはアンモニアのみを供給する。下部のアンモニア量を調整して少なくし、一方で上部からのアンモニア供給を増加させると、アクリル酸が増加し急冷塔内の循環液のpHが下がる。逆に下部のアンモニア量を多くすると、アクリル酸が減少し急冷塔内の循環液のpHが上がる。
【0019】
以上のように反応系外より有機酸(酢酸、アクリル酸)や硫酸などの酸を加えることなく急冷塔の循環液のpHを調整することができる。このように急冷塔の循環液をコントロールすることにより未反応アンモニアと反応器で発生する有機酸が急冷塔内で反応し有機酸のアンモニウム塩として固定することができる。
急冷塔から抜き出された液を焼却する設備は特に限定されるものでなく、噴霧し焼却する一般的に用いる焼却炉でも良いし、又は流動床焼却炉でも良い。尚、アンモ酸化反応製造に於ける吸収塔から排出される廃ガスを焼却する為の廃ガス焼却炉を用い、吸収塔からの廃ガスと急冷塔の抜出し液を同時に焼却処理を行うことも何ら問題はなく、設備を簡素化できる点で好ましい方法である。焼却処理の為に用いる補助燃料は少量の硫黄化合物を含んでも良いが、好ましくは硫黄化合物(例えば硫化水素)を含まない燃料を用いるのが良い。
また、アクリロニトリルがプロパンとアンモニアとの気相接触酸化反応により製造されるが、その時に使用される触媒は、先に記載した従来技術の中の触媒は特に優れた性能を示す。
【0020】
この中で、プロパンを原料にしたアンモ酸化反応では下記式(1)の一般組成式で表される触媒が更に優れた性能を示す。
Mo1VaNbbXcZdOn・・(1)
(式中、成分XはTe、Sbから選ばれる少なくとも1種以上の元素であり、Zはタンタル、タングステン、チタン、アルミニウム、ジルコニウム、クロム、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、白金、ビスマス、ホウ素、インジウム、リン、ゲルマニウム、希土類元素、アルカリ金属、アルカリ土類金属から選ばれる少なくとも一種以上の元素であり、
a、b、c、d、nはMo1原子当たりの原子比を表し、aは0.1≦a≦1、bは0.01≦b≦1、cは0.01≦c≦1、dは0≦d≦1、そしてnは構成金属の原子価によって決まる数である。)
【0021】
これらの触媒は任意の担体成分、例えばシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、アルミノシリケート、珪藻土などを、1〜90重量%含んだ混合物として使用することもできる。
プロパンもしくはプロピレンとアンモニアの気相接触反応によるアクリロニトリルの製造方法については、固定床、流動層、移動層反応を用いることができるが、本アンモ酸化反応は発熱反応であるために流動層であることが望ましい。
流動層で反応を行う場合の反応温度は300℃〜490℃が望ましく、400℃〜480℃が更に望ましい。反応圧力は0.01〜1MPaが望ましく、0.03〜0.5MPaが更に望ましい。反応器内のガス空間速度は(SV)100〜10000hr−1が望ましい。
【0022】
接触時間は0.1×103〜10×103(sec・kg/m3)、好ましくは0.5×103〜5×103(sec・kg/m3)である。本発明において、接触時間は以下の式で表される。
接触時間(sec・kg/m3)=(W/F)×273/(273+T)*P/0.1
ここでW=触媒充填量(kg)
F=標準状態(0℃、1.13×105Pa)での原料混合ガス流量(Nm3/sec)
T=反応温度(℃)
P=反応圧力(MPa)
である。
【0023】
反応器に供給する酸素の割合は反応器入口において原料プロパンに対して、0.1〜5モル倍、また供給するアンモニアの割合がプロパンに対して、0.1〜3モル倍であると、目的とするアクリロニトリルの選択率や収率が向上して好ましい。
また、アクリロニトリルの選択率が最大になるところで運転する時は、モル基準で(以下転化率はモル基準とする)転化率を30%〜70%の範囲内に制限することが望ましく、更に望ましくは転化率が40%〜60%の範囲にすることが更に望ましい。このように低い転化率で反応を行うときに、未反応のプロパンを回収し、反応器にリサイクルして再度原料として供給することが可能である。
【0024】
また未反応のプロパンを回収せず、高い転化率で反応を行うときには、転化率が高い方が未反応のプロパン量が減るため好ましいが、あまりに高い転化率ではアクリロニトリルの選択率が低下するため、60%〜95%の範囲の転化率が好ましく、更に好ましくは70%〜95%の範囲にすることが好ましい。
以下に、本発明の方法の具体的態様を実施例を用いて説明する。
【0025】
【実施例】
実施例及び比較例において、反応成績を表すために用いたアクリロニトリル収率、アクリル酸、及び酢酸収率は次式で定義される。
アクリロニトリル収率(%)=(生成したアクリロニトリルのモル数)/(供給したプロパンのモル数)×100
アクリル酸収率(%)=(生成したアクリル酸のモル数)/(供給したプロパンのモル数)×100
酢酸収率(%)=(生成した酢酸のモル数×2/3)/ (供給したプロパンのモル数)×100
未反応アンモニア量(%)=(未反応のアンモニアモル数)/(供給したプロパンのモル数)×100
ここでいう未反応アンモニア量は以下の測定方法によって、次で定義される。反応器出口ガス中の未反応アンモニアの測定は、反応器出口ガスの所定量を1/10規定の硝酸水溶液に吸収し、ブロムクレゾルグリーンを指示薬として1/10規定の苛性ソーダで黄色から青色に変色した点を終点とする逆滴定法で測定する。
【0026】
ところで、反応生成ガス中に実際に含まれている未反応アンモニア量を求めるには反応器出口ガス中の有機酸(アクリル酸、酢酸)が1/10規定の硝酸水溶液に入ってくる為に未反応アンモニアと反応した量を補正することが必要である。補正する前の未反応アンモニア量、すなわち見掛けの未反応アンモニア量は、「逆滴定法で求めたアンモニアのモル数」で求められる。従って、未反応アンモニア量は「(見掛けの未反応アンモニアのモル数)+(アクリル酸のモル数)+(酢酸のモル数)」となる。
【0027】
【実施例1】
触媒の仕込み組成がMo1V0.29Sb0.22Nb0.07OnをSiO2に坦持された触媒を次のように調製した。
水2.2kgにヘプタモリブデン酸アンモニウム((NH4)6Mo7O24・4H2O)を0.41996kg、メタバナジン酸アンモニウム(NH4VO3)を0.08094kg、三酸化アンチモン(Sb2O3)を0.07651kg加え、撹拌しながら3時間30分間加熱還流した後、約70℃まで冷却して混合液A−1を得た。
水0.286kgにNb2O5として76.6重量%を含有するニオブ酸を0.02868kg、シュウ酸二水和物(H2C2O4・2H2O)を0.05212kg加え、撹拌しながら約60℃に加熱溶解させたのち、約30℃まで冷却した混合液B−1を得た。
【0028】
得られた混合液A−1にSiO2として30重量%を含有するシリカゾル1.6667kgを添加した。液温は約50℃に低下した。更に、H2O2として15重量%を含有する過酸化水素水0.117kgを添加し、50℃で1時間撹拌を続けた。その間、液の色は、濃紺から赤茶色に変化した。次に混合液B−1を添加して原料調合液を得た。得られた原料調合液を、遠心式噴霧乾燥器に供給して乾燥し、微小球状の乾燥粉体を得た。乾燥機の入口温度は210℃、そして出口温度は120℃であった。得られた乾燥粉体0.1kgを直径25×10−3mのステンレス管に充填し、10×10−6Nm3/secの窒素ガス流通下、640℃で2時間焼成して触媒を得た。
【0029】
得られた触媒を内径25×10−3mのバイコールガラス流動床型反応管に充填して、反応温度440℃、反応圧力常圧下にプロパン:アンモニア:酸素:ヘリウム=1:0.45:1.1:4.4のモル比の混合ガスを接触時間1.5×103(sec・kg/m3)で通過させ、反応を行った。
このように反応を行い、約4時間後の反応成績はプロパン転化率50.97%、アクリロニトリル選択率60.6%、アクリル酸選択率8.1%、酢酸選択率0.8%、未反応アンモニアは3.7%、有機酸/未反応アンモニアのモル比は1.2であった。すなわち有機酸の方が真の未反応アンモニアより過剰にあった。
【0030】
【実施例2】
触媒の仕込み組成がMo1V0.30Te0.25Nb0.14OnをSiO2に坦持された触媒をSbがTeになる他は実施例1と同様に調製した。
この触媒を内径25×10−3mのバイコールガラス流動床型反応管に充填して、反応温度440℃、反応圧力常圧下にプロパン:アンモニア:酸素:ヘリウム=1:0.9:3.1:12.4のモル比の混合ガスを接触時間2.9×103(sec・kg/m3)で通過させ、反応を行った。
このように反応を行い、約4時間後の反応成績はプロパン転化率85.6%、アクリロニトリル選択率54.1%、アクリル酸選択率5.0%、酢酸選択率0.4%、未反応アンモニアは3.3%、有機酸/未反応アンモニアのモル比は1.4であった。すなわち有機酸の方が真の未反応アンモニアより過剰にあった。
【0031】
【比較例1】
実施例1と同様に調製された触媒を内径25×10−3mのバイコールガラス流動床型反応管に充填して、反応温度440℃、反応圧力常圧下にプロパン:アンモニア:酸素:ヘリウム=1:0.69:1.7:6.8のモル比の混合ガスを接触時間1.6×103(sec・kg/m3)で通過させ、反応を行った。
このように反応を行い、約4時間後の反応成績はプロパン転化率51.1%、アクリロニトリル選択率61.4%、アクリル酸選択率3.0%、酢酸選択率0.2%、未反応アンモニアは5.0%、有機酸/未反応アンモニアのモル比は0.3であった。このとき反応生成ガスを中和するのに要する硫酸は生成したアクリロニトリル1kg換算当たり0.157kgであった。
【0032】
【比較例2】
実施例2と同様に調製された触媒を内径25×10−3mのバイコールガラス流動床型反応管に充填して、反応温度440℃、反応圧力常圧下にプロパン:アンモニア:酸素:ヘリウム=1:0.4:2.9:11.6のモル比の混合ガスを接触時間3.0×103(sec・kg/m3)で通過させ、反応を行った。
このように反応を行い、約4時間後の反応成績はプロパン転化率85.3%、アクリロニトリル選択率28.4%、アクリル酸選択率11.8%、酢酸選択率1.4%、未反応アンモニアは1.0%、有機酸/未反応アンモニアのモル比は11であった。すなわち有機酸の方が真の未反応アンモニアより過剰にあった。
【0033】
【比較例3】
実施例2と同様に調製された触媒を内径25×10−3mのバイコールガラス流動床型反応管に充填して、反応温度440℃、反応圧力常圧下にプロパン:アンモニア:酸素:ヘリウム=1:0.7:3.0:12.0のモル比の混合ガスを接触時間3.0×103(sec・kg/m3)で通過させ、反応を行った。
このように反応を行い、約4時間後の反応成績はプロパン転化率85.1%、アクリロニトリル選択率46.0%、アクリル酸の選択率は7.6%、酢酸選択率0.7%、未反応アンモニアは1.9%、有機酸/未反応アンモニアのモル比は3.7であった。すなわち有機酸の方が真の未反応アンモニアより過剰にあった。
【0034】
【発明の効果】
本発明によればアクリロニトリルの選択率を維持しつつ、硫安の除去工程を経ないで、且つ硫黄酸化物を排出することなく急冷塔の抜き出し液を容易に焼却できるアクリロニトリル製造方法を提供する。
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロパンをアンモニアおよび酸素と気相接触させてアクリロニトリルを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アクリロニトリルに代表される不飽和ニトリルを製造する手段としてプロピレンまたはプロパンをアンモニアおよび酸素と気相接触させるアンモ酸化反応が知られている。例えばプロパンを原料にしてアクリロニトリルを製造する方法として、Mo−V−Nb−Sbを含む触媒を用いる製造方法として、特開平9−157241号公報、特開平10−28862号公報、特開平10−330343号公報、特開平11−57479号公報、特開平11−226408号公報、特開平11−263745号公報、特開平11−47598号公報などが開示されている。
【0003】
プロパンと、アンモニア及び空気を反応器にフィードしアクリロニトリル合成反応を行う際、通常のアンモニア/プロパンモル比は化学量論比より高い値に設定してアクリロニトリル収量の低下を防止している。その為に反応生成ガス中に未反応アンモニアが残され、それ以外にもアクリロニトリル、プロパン、プロピレン、酸素、窒素、副反応で生成した青酸、アセトニトリル、アクロレイン、一酸化炭素、二酸化炭素、有機酸(アクリル酸、酢酸)、微量の高沸点生成物、及び水蒸気等を該反応ガスは含有している。
ところが、アクリロニトリル及び青酸は水溶液中でアンモニアと共存するとβ−アミノプロピオニトリル等の生成、あるいは青酸の重合等を引き起すことが知られており、これらの副反応を防止する為に一般的に反応生成ガス中から未反応アンモニアを、硫酸を含む水溶液と接触させ速やかに固定化して除去する方法が用いられている。
【0004】
その具体的例としては、急冷塔で未反応アンモニアを除く方法として、40〜50℃の比較的低温の酸性水溶液で洗浄除去する方法と、70〜90℃の高温の水あるいは硫安を含む硫酸酸性溶液で除去する方法が知られている。例えば、米国特許第3649179号公報には、上下2区画(又はそれ以上の区画)に分割された多段急冷塔に於て硫酸を含む水溶液で洗い未反応アンモニアを固定化する方法が示されている。又、回収硫安の品質向上と容易な回収を図った特公昭44−15645号公報、及びその改良法である特公昭47−6608号公報記載の方法がある。これらの方法は反応生成ガスを先ず70〜100℃の熱水で高沸物、重合物、及び飛散触媒等を洗い落し、その後に硫酸を含む水溶液で未反応アンモニアを硫安として固定化する方法である。
【0005】
しかし、いずれの方法に於いても未反応アンモニアの固定に硫酸を用いている為、急冷塔抜出し液中には硫安が必ず含まれ、何らかの方法で硫安を処理することが必要となる。しかしながら、硫安を含有する廃液を焼却処理すると大気中に硫黄酸化物(SOx)が排出され環境上の問題があり、且つ焼却廃ガスの熱回収設備も硫黄酸化物により装置が腐食する問題がある。
ここでこれらを解決する手段として特開平8−206643号公報ではプロピレンとアンモニアによるアンモ酸化反応において、アンモ酸化反応生成ガス中の有機酸/未反応アンモニアモル比を特定の範囲にすることにより、アクリロニトリルの収量を維持しつつ、硫安の除去工程を経ないで、且つ硫黄酸化物を排出することなく急冷塔の抜き出し液を容易に焼却できるという効果や、装置の腐食がなく焼却による廃熱を蒸気として回収できるという効果のある技術が開示されている。しかしながら、この技術にはプロパンを原料とした反応については何ら記述がない。
【0006】
一方でプロパンを原料とした場合には、PCT出願JP97/04169号公報にあるようにアンモニア/プロパンモル比は化学量論比より低い値に設定してアクリロニトリルとアクリル酸を同時に製造する技術が開示されている。
これによりアクリロニトリル、アクリル酸を合量で高選択率で得、触媒活性も長期間にわたり維持することを可能としている。ただしこれは、アクリロニトリルとアクリル酸を併産する技術の開示であり、未反応アンモニアを反応器で生成する有機酸と反応させて有機酸のアンモニウム塩として固定する技術は何ら記載されていない。
【0007】
また特開2001−342169号公報にはプロパンを原料とするアクリロニトリルおよび/またはアクリル酸の製造に関し原料ガスの中のイオウ濃度を2000ppm以下にすることにより触媒の性能を低下させず、かつ製品の品質を良好に保つための製造方法が開示されているが、これにもアクリロニトリルとアクリル酸を併産する技術の開示であり、未反応アンモニアを反応器で生成する有機酸と反応させて有機酸のアンモニウム塩として固定する技術は何ら記載されていない。
【0008】
【発明の解決すべき課題】
プロパンの気相接触アンモ酸化反応において、アクリロニトリルの選択率を維持しつつ、硫安の除去工程を経ないで、且つ硫黄酸化物を排出することなく急冷塔の抜き出し液を容易に焼却できるアクリロニトリル製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはこの課題を解決するために、鋭意検討した結果、プロパンを気相接触アンモ酸化させるアクリロニトリルの製造に際し、アンモ酸化反応生成ガス中の有機酸/未反応アンモニアのモル比を1.0〜3.0(ここでいう有機酸とはアクリル酸と酢酸の合計)にすることにより、アクリロニトリル選択率を維持しつつ、硫安の除去工程を経ないで、且つ硫黄酸化物を排出することなく急冷塔の抜き出し液を容易に焼却できるという効果があり、且つ装置の腐食がなく焼却による廃熱を蒸気として回収できるという効果があることを見出し本発明に到った。
【0010】
すなわち本発明は
(1)プロパンを気相接触アンモ酸化反応させてアクリロニトリルを製造するに際し、アンモ酸化反応生成ガス中の有機酸/未反応アンモニアのモル比が1.0〜3.0でアンモ酸化反応を行うことを特徴とするアクリロニトリルを製造する方法。
(2)アンモ酸化反応生成ガス中の有機酸/未反応アンモニアのモル比が1.0〜2.0であることを特徴とする(1)記載の方法。
(3)アクリロニトリルを製造する方法が、該生成ガスを急冷塔に導入し該急冷塔で未反応アンモニアを反応器で生成する該有機酸と反応させて有機酸のアンモニウム塩として固定することを特徴とする(1)〜(2)記載の方法。
【0011】
(4)該アンモ酸化反応が下記式(1)の一般組成式で表される触媒を用いることを特徴とする(1)〜(3)記載の方法。
Mo1VaNbbXcZdOn・・(1)
(式中、成分XはTe、Sbから選ばれる少なくとも1種以上の元素であり、Zはタンタル、タングステン、チタン、アルミニウム、ジルコニウム、クロム、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、白金、ビスマス、ホウ素、インジウム、リン、ゲルマニウム、希土類元素、アルカリ金属、アルカリ土類金属から選ばれる少なくとも一種以上の元素であり、
a、b、c、d、nはMo1原子当たりの原子比を表し、aは0.1≦a≦1、bは0.01≦b≦1、cは0.01≦c≦1、dは0≦d≦1、そしてnは構成金属の原子価によって決まる数である。)
に係わる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明では、プロパンのアンモ酸化によりアクリロニトリルを製造する。
この反応において、使用される原料であるプロパンには一般的に不純物としてn−ブタン、イソブタン、エチレン、エタン、プロピレンなどが含まれている。この中で原料プロパン中のイソブタンの濃度は3mol%以下であることが望ましい。3mol%を超えると製品アクリロニトリル中のメタクリロニトリルを増加させる。その結果、樹脂、繊維の原料として使用した時に最終製品に着色物質、目的外の重合物が生成して、品質問題が生じる。
【0013】
該原料ガスをアンモ酸化反応させて得られる反応生成ガス中には、アクリロニトリル、未反応アンモニア、プロピレン、プロパン、酸素、窒素、青酸、アセトニトリル、アクロレイン、一酸化炭素、二酸化炭素、有機酸(アクリル酸、酢酸)、微量の高沸点生成物、及び水蒸気等が含まれ、この中で有機酸/未反応アンモニアモル比は1.0〜3.0、好ましくは1.0〜2.0である。
この範囲より小さい場合は急冷塔に外部から大量の酸を注入する必要が生じ、逆に大きい場合は、アクリロニトリル選択率が低下する。
【0014】
ここで、本発明に於ける反応生成ガス中の有機酸(アクリル酸、酢酸)と未反応アンモニアの反応は急冷塔で行われる。急冷塔は上下二区画(又はそれ以上の区画)に分割された多段急冷塔、又は一区画の急冷塔のどちらを用いても良いが、望ましくは焼却する抜出し液の有機物を高濃度にすることが容易であり、補助燃料が少なくて済む多段急冷塔を用いるのが好ましい。
急冷塔の下部区画で蒸発した水を補うための補給水は、上部区画で凝縮した液を戻しても良いし、又は外部から水を補給しても良いが、好ましくは上部区画で凝縮した液を戻す方が廃水量を少なくする点で良い。急冷塔の下部区画の温度は100℃以下であれば良いが、温度を低くすると凝縮水が増して廃水量が増し、逆に高いと有機酸アンモニウムの分解温度に近づく為に好ましくは70〜95℃、更に好ましくは85〜93℃である。急冷塔の循環液のpHは5.0〜6.5、好ましくはアクリロニトリルの損失が少ない5.2〜6.0である。
【0015】
未反応アンモニアと有機酸(アクリル酸、酢酸)の反応条件として、アクリロニトリル生成ガス中の有機酸/未反応アンモニアモル比が1.0〜3.0、好ましくは1.0〜2.0となる範囲に、原料ガスのアンモニア/プロパンモル比を調整すると、有機酸(アクリル酸、酢酸)が増減し、急冷塔内の循環液のpHを上記範囲に保つことが出来る。又、この循環液の液質は良好な状態を維持しアクリロニトリルの損失も少なく順調に運転を継続出来る。触媒性能や反応条件等が何らかの要因で変化し、急冷塔内の循環液のpH値が6.5を超えた場合は、原料ガスのアンモニア/プロパンモル比を下げれば反応生成ガス中の有機酸(アクリル酸、酢酸)が増加し急冷塔内の循環液のpHは下がる。一方、急冷塔内の循環液のpHが5.0未満に下がった場合は、原料ガスのアンモニア/プロパンモル比を上げれば反応生成ガス中の有機酸(アクリル酸、酢酸)は減少し未反応アンモニアが増加するために循環液のpHは上がる。
【0016】
アクリロニトリル生成ガス中の有機酸/未反応アンモニアモル比が1.0より小さい場合、有機酸より未反応アンモニアが過剰に存在することになり、急冷塔内の循環液のpHは上記範囲よりも大きくなり、循環液は塩基性側になり、pHを上記範囲に維持するために外部より、硫酸等の酸を添加する必要性がでてくる。
またアクリロニトリル生成ガス中の有機酸/未反応アンモニアモル比が3.0より大きい場合、アクリロニトリルの選択率が低下し、目的生成物の収量を下げる結果となる。
【0017】
このように、硫酸を添加することなしで未反応アンモニアを固定するためには、反応生成ガス中の有機酸の方が、未反応アンモニアより過剰になる必要がある。このとき有機酸/未反応のアンモニアのモル比は1以上である必要がある。しかしながら、運転の変動により一時的にこの比が1を下回ることがあっても、pHの低い循環液が急冷塔を循環しているために、急冷塔内は直ぐには未反応アンモニアが過剰にはならず、有機酸が過剰の運転を維持し、硫酸を添加することなしで未反応アンモニアを固定することができる。
【0018】
有機酸生成量の別の制御方法として、反応器に供給するアンモニアを分割する方法がある。アンモニアを反応器下部と上部に分割して、下部ではプロパン、酸素もしくは空気と共に供給する。上部からはアンモニアのみを供給する。下部のアンモニア量を調整して少なくし、一方で上部からのアンモニア供給を増加させると、アクリル酸が増加し急冷塔内の循環液のpHが下がる。逆に下部のアンモニア量を多くすると、アクリル酸が減少し急冷塔内の循環液のpHが上がる。
【0019】
以上のように反応系外より有機酸(酢酸、アクリル酸)や硫酸などの酸を加えることなく急冷塔の循環液のpHを調整することができる。このように急冷塔の循環液をコントロールすることにより未反応アンモニアと反応器で発生する有機酸が急冷塔内で反応し有機酸のアンモニウム塩として固定することができる。
急冷塔から抜き出された液を焼却する設備は特に限定されるものでなく、噴霧し焼却する一般的に用いる焼却炉でも良いし、又は流動床焼却炉でも良い。尚、アンモ酸化反応製造に於ける吸収塔から排出される廃ガスを焼却する為の廃ガス焼却炉を用い、吸収塔からの廃ガスと急冷塔の抜出し液を同時に焼却処理を行うことも何ら問題はなく、設備を簡素化できる点で好ましい方法である。焼却処理の為に用いる補助燃料は少量の硫黄化合物を含んでも良いが、好ましくは硫黄化合物(例えば硫化水素)を含まない燃料を用いるのが良い。
また、アクリロニトリルがプロパンとアンモニアとの気相接触酸化反応により製造されるが、その時に使用される触媒は、先に記載した従来技術の中の触媒は特に優れた性能を示す。
【0020】
この中で、プロパンを原料にしたアンモ酸化反応では下記式(1)の一般組成式で表される触媒が更に優れた性能を示す。
Mo1VaNbbXcZdOn・・(1)
(式中、成分XはTe、Sbから選ばれる少なくとも1種以上の元素であり、Zはタンタル、タングステン、チタン、アルミニウム、ジルコニウム、クロム、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、白金、ビスマス、ホウ素、インジウム、リン、ゲルマニウム、希土類元素、アルカリ金属、アルカリ土類金属から選ばれる少なくとも一種以上の元素であり、
a、b、c、d、nはMo1原子当たりの原子比を表し、aは0.1≦a≦1、bは0.01≦b≦1、cは0.01≦c≦1、dは0≦d≦1、そしてnは構成金属の原子価によって決まる数である。)
【0021】
これらの触媒は任意の担体成分、例えばシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、アルミノシリケート、珪藻土などを、1〜90重量%含んだ混合物として使用することもできる。
プロパンもしくはプロピレンとアンモニアの気相接触反応によるアクリロニトリルの製造方法については、固定床、流動層、移動層反応を用いることができるが、本アンモ酸化反応は発熱反応であるために流動層であることが望ましい。
流動層で反応を行う場合の反応温度は300℃〜490℃が望ましく、400℃〜480℃が更に望ましい。反応圧力は0.01〜1MPaが望ましく、0.03〜0.5MPaが更に望ましい。反応器内のガス空間速度は(SV)100〜10000hr−1が望ましい。
【0022】
接触時間は0.1×103〜10×103(sec・kg/m3)、好ましくは0.5×103〜5×103(sec・kg/m3)である。本発明において、接触時間は以下の式で表される。
接触時間(sec・kg/m3)=(W/F)×273/(273+T)*P/0.1
ここでW=触媒充填量(kg)
F=標準状態(0℃、1.13×105Pa)での原料混合ガス流量(Nm3/sec)
T=反応温度(℃)
P=反応圧力(MPa)
である。
【0023】
反応器に供給する酸素の割合は反応器入口において原料プロパンに対して、0.1〜5モル倍、また供給するアンモニアの割合がプロパンに対して、0.1〜3モル倍であると、目的とするアクリロニトリルの選択率や収率が向上して好ましい。
また、アクリロニトリルの選択率が最大になるところで運転する時は、モル基準で(以下転化率はモル基準とする)転化率を30%〜70%の範囲内に制限することが望ましく、更に望ましくは転化率が40%〜60%の範囲にすることが更に望ましい。このように低い転化率で反応を行うときに、未反応のプロパンを回収し、反応器にリサイクルして再度原料として供給することが可能である。
【0024】
また未反応のプロパンを回収せず、高い転化率で反応を行うときには、転化率が高い方が未反応のプロパン量が減るため好ましいが、あまりに高い転化率ではアクリロニトリルの選択率が低下するため、60%〜95%の範囲の転化率が好ましく、更に好ましくは70%〜95%の範囲にすることが好ましい。
以下に、本発明の方法の具体的態様を実施例を用いて説明する。
【0025】
【実施例】
実施例及び比較例において、反応成績を表すために用いたアクリロニトリル収率、アクリル酸、及び酢酸収率は次式で定義される。
アクリロニトリル収率(%)=(生成したアクリロニトリルのモル数)/(供給したプロパンのモル数)×100
アクリル酸収率(%)=(生成したアクリル酸のモル数)/(供給したプロパンのモル数)×100
酢酸収率(%)=(生成した酢酸のモル数×2/3)/ (供給したプロパンのモル数)×100
未反応アンモニア量(%)=(未反応のアンモニアモル数)/(供給したプロパンのモル数)×100
ここでいう未反応アンモニア量は以下の測定方法によって、次で定義される。反応器出口ガス中の未反応アンモニアの測定は、反応器出口ガスの所定量を1/10規定の硝酸水溶液に吸収し、ブロムクレゾルグリーンを指示薬として1/10規定の苛性ソーダで黄色から青色に変色した点を終点とする逆滴定法で測定する。
【0026】
ところで、反応生成ガス中に実際に含まれている未反応アンモニア量を求めるには反応器出口ガス中の有機酸(アクリル酸、酢酸)が1/10規定の硝酸水溶液に入ってくる為に未反応アンモニアと反応した量を補正することが必要である。補正する前の未反応アンモニア量、すなわち見掛けの未反応アンモニア量は、「逆滴定法で求めたアンモニアのモル数」で求められる。従って、未反応アンモニア量は「(見掛けの未反応アンモニアのモル数)+(アクリル酸のモル数)+(酢酸のモル数)」となる。
【0027】
【実施例1】
触媒の仕込み組成がMo1V0.29Sb0.22Nb0.07OnをSiO2に坦持された触媒を次のように調製した。
水2.2kgにヘプタモリブデン酸アンモニウム((NH4)6Mo7O24・4H2O)を0.41996kg、メタバナジン酸アンモニウム(NH4VO3)を0.08094kg、三酸化アンチモン(Sb2O3)を0.07651kg加え、撹拌しながら3時間30分間加熱還流した後、約70℃まで冷却して混合液A−1を得た。
水0.286kgにNb2O5として76.6重量%を含有するニオブ酸を0.02868kg、シュウ酸二水和物(H2C2O4・2H2O)を0.05212kg加え、撹拌しながら約60℃に加熱溶解させたのち、約30℃まで冷却した混合液B−1を得た。
【0028】
得られた混合液A−1にSiO2として30重量%を含有するシリカゾル1.6667kgを添加した。液温は約50℃に低下した。更に、H2O2として15重量%を含有する過酸化水素水0.117kgを添加し、50℃で1時間撹拌を続けた。その間、液の色は、濃紺から赤茶色に変化した。次に混合液B−1を添加して原料調合液を得た。得られた原料調合液を、遠心式噴霧乾燥器に供給して乾燥し、微小球状の乾燥粉体を得た。乾燥機の入口温度は210℃、そして出口温度は120℃であった。得られた乾燥粉体0.1kgを直径25×10−3mのステンレス管に充填し、10×10−6Nm3/secの窒素ガス流通下、640℃で2時間焼成して触媒を得た。
【0029】
得られた触媒を内径25×10−3mのバイコールガラス流動床型反応管に充填して、反応温度440℃、反応圧力常圧下にプロパン:アンモニア:酸素:ヘリウム=1:0.45:1.1:4.4のモル比の混合ガスを接触時間1.5×103(sec・kg/m3)で通過させ、反応を行った。
このように反応を行い、約4時間後の反応成績はプロパン転化率50.97%、アクリロニトリル選択率60.6%、アクリル酸選択率8.1%、酢酸選択率0.8%、未反応アンモニアは3.7%、有機酸/未反応アンモニアのモル比は1.2であった。すなわち有機酸の方が真の未反応アンモニアより過剰にあった。
【0030】
【実施例2】
触媒の仕込み組成がMo1V0.30Te0.25Nb0.14OnをSiO2に坦持された触媒をSbがTeになる他は実施例1と同様に調製した。
この触媒を内径25×10−3mのバイコールガラス流動床型反応管に充填して、反応温度440℃、反応圧力常圧下にプロパン:アンモニア:酸素:ヘリウム=1:0.9:3.1:12.4のモル比の混合ガスを接触時間2.9×103(sec・kg/m3)で通過させ、反応を行った。
このように反応を行い、約4時間後の反応成績はプロパン転化率85.6%、アクリロニトリル選択率54.1%、アクリル酸選択率5.0%、酢酸選択率0.4%、未反応アンモニアは3.3%、有機酸/未反応アンモニアのモル比は1.4であった。すなわち有機酸の方が真の未反応アンモニアより過剰にあった。
【0031】
【比較例1】
実施例1と同様に調製された触媒を内径25×10−3mのバイコールガラス流動床型反応管に充填して、反応温度440℃、反応圧力常圧下にプロパン:アンモニア:酸素:ヘリウム=1:0.69:1.7:6.8のモル比の混合ガスを接触時間1.6×103(sec・kg/m3)で通過させ、反応を行った。
このように反応を行い、約4時間後の反応成績はプロパン転化率51.1%、アクリロニトリル選択率61.4%、アクリル酸選択率3.0%、酢酸選択率0.2%、未反応アンモニアは5.0%、有機酸/未反応アンモニアのモル比は0.3であった。このとき反応生成ガスを中和するのに要する硫酸は生成したアクリロニトリル1kg換算当たり0.157kgであった。
【0032】
【比較例2】
実施例2と同様に調製された触媒を内径25×10−3mのバイコールガラス流動床型反応管に充填して、反応温度440℃、反応圧力常圧下にプロパン:アンモニア:酸素:ヘリウム=1:0.4:2.9:11.6のモル比の混合ガスを接触時間3.0×103(sec・kg/m3)で通過させ、反応を行った。
このように反応を行い、約4時間後の反応成績はプロパン転化率85.3%、アクリロニトリル選択率28.4%、アクリル酸選択率11.8%、酢酸選択率1.4%、未反応アンモニアは1.0%、有機酸/未反応アンモニアのモル比は11であった。すなわち有機酸の方が真の未反応アンモニアより過剰にあった。
【0033】
【比較例3】
実施例2と同様に調製された触媒を内径25×10−3mのバイコールガラス流動床型反応管に充填して、反応温度440℃、反応圧力常圧下にプロパン:アンモニア:酸素:ヘリウム=1:0.7:3.0:12.0のモル比の混合ガスを接触時間3.0×103(sec・kg/m3)で通過させ、反応を行った。
このように反応を行い、約4時間後の反応成績はプロパン転化率85.1%、アクリロニトリル選択率46.0%、アクリル酸の選択率は7.6%、酢酸選択率0.7%、未反応アンモニアは1.9%、有機酸/未反応アンモニアのモル比は3.7であった。すなわち有機酸の方が真の未反応アンモニアより過剰にあった。
【0034】
【発明の効果】
本発明によればアクリロニトリルの選択率を維持しつつ、硫安の除去工程を経ないで、且つ硫黄酸化物を排出することなく急冷塔の抜き出し液を容易に焼却できるアクリロニトリル製造方法を提供する。
Claims (4)
- プロパンを気相接触アンモ酸化反応させてアクリロニトリルを製造するに際し、アンモ酸化反応生成ガス中の有機酸/未反応アンモニアのモル比が1.0〜3.0でアンモ酸化反応を行うことを特徴とするアクリロニトリルを製造する方法。
- アンモ酸化反応生成ガス中の有機酸/未反応アンモニアのモル比が1.0〜2.0であることを特徴とする特許請求項第1項記載の方法。
- アクリロニトリルを製造する方法が、該生成ガスを急冷塔に導入し該急冷塔で未反応アンモニアを反応器で生成する該有機酸と反応させて有機酸のアンモニウム塩として固定することを特徴とする特許請求項第1〜2項記載の方法。
- 該アンモ酸化反応が下記式(1)の一般組成式で表される触媒を用いることを特徴とする特許請求第1〜3項記載の方法。
Mo1VaNbbXcZdOn・・(1)
(式中、成分XはTe、Sbから選ばれる少なくとも1種以上の元素であり、Zはタンタル、タングステン、チタン、アルミニウム、ジルコニウム、クロム、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、白金、ビスマス、ホウ素、インジウム、リン、ゲルマニウム、希土類元素、アルカリ金属、アルカリ土類金属から選ばれる少なくとも一種以上の元素であり、
a、b、c、d、nはMo1原子当たりの原子比を表し、aは0.1≦a≦1、bは0.01≦b≦1、cは0.01≦c≦1、dは0≦d≦1、そしてnは構成金属の原子価によって決まる数である。)
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