JP2004010732A - シリコーンアクリル樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

シリコーンアクリル樹脂組成物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】各種機能性薬剤の繊維加工用樹脂バインダーとして、良好な柔軟性と洗濯耐久性を付与する樹脂組成物及びその製造方法と繊維加工処理物を提供する。
【解決手段】乳化重合用界面活性剤と水との混合溶解液に、(メタ)アクリル酸エステルモノマーを加えて撹拌することにより撹拌乳化液を得る工程と;ジメチルシリコーンオイル、アミノ基変性シリコーンオイル、エポキシ基変性シリコーンオイルから1以上選ばれたシリコーンオイルの乳化物にアルコキシ基含有有機ケイ素化合物を付加させて得られるオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンを、撹拌乳化液に加えて撹拌混合し、加熱することにより加熱混合液を得る工程と;加熱混合液にラジカル重合開始剤を加えて所定の温度に維持する工程とを備える。
【選択図】     なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はシリコーンアクリル樹脂組成物及びシリコーンアクリル樹脂組成物をバインダーとして用いた加工処理物に関し、特に接着力、柔軟性、耐久性に優れ、繊維加工用バインダーに適したシリコーンアクリル樹脂組成物及びその製造方法並びにそのシリコーンアクリル樹脂組成物を用いて加工処理した繊維処理物に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近繊維加工には、衣料の快適性を求める要求が強く、無機系消臭剤、抗菌剤、及び分散顔料、分散染料等が樹脂バインダー(接着剤)を用いて繊維上に加工されている。しかし、繊維加工に求められる柔軟性と洗濯耐久性は、相反する性能であり、耐久性を追求すると、カルボキシル基、水酸基、アミノ基等の官能基を有する樹脂組成物にエポキシ化合物、イソシア化合物、グリオキザール樹脂等の架橋剤を用いて三次元架橋を行うか、樹脂エマルジョン中で内部架橋を行う方法が取られている。また、樹脂エマルジョンとしてアクリル樹脂エマルジョンを利用する樹脂バインダーには、モノマーとしてエチルアクリレート、ブチルアクリレートが主として用いられ樹脂組成物としての凝集力を得ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの方法から得られた樹脂バインダーによって繊維加工した場合には、良好な洗濯耐久性は得られるが、柔軟性が損なわれ、衣料用途等に要求される風合いが劣悪なものとなってしまう。よって、以前から柔軟性を損なわず、洗濯耐久性の優れたバインダーが望まれていた。また、エチルアクリレートモノマーなどを用いたアクリル樹脂エマルジョンを添加した樹脂バインダーの場合には、繊維上に加工すると洗濯耐久性は向上するものの、特に硬い風合いとなってしまうという問題があった。
【0004】
したがって本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたものであり、繊維加工において、消臭剤、抗菌剤、分散顔料、分散染料等の機能性薬剤の樹脂バインダーとして、良好な柔軟性と洗濯耐久性を付与する樹脂組成物及びその製造方法と柔らかな風合いと洗濯耐久性を併せ持つ繊維加工処理物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、シリコーンアクリル樹脂組成物の製造方法において、乳化重合用界面活性剤10〜200重量部と水との混合溶解液に、炭素数12〜18のアルコールとのエステル交換反応によって得られたアクリル酸エステルモノマー及び/又はメタクリル酸エステルモノマー500〜1500重量部を加えて撹拌することにより撹拌乳化液を得る撹拌乳化工程と;ジメチルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイルから1以上選ばれたシリコーンオイルの乳化物にアルコキシ基含有有機ケイ素化合物を付加反応により付加させて得られるオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンを、不活性ガス雰囲気下において撹拌乳化液に加えて撹拌混合し、所定の温度まで加熱することにより加熱混合液を得る加熱工程と;加熱混合液にラジカル重合開始剤を加えて所定の温度に維持する工程とを備えることを特徴とする。
【0006】
また、上記の目的を達成するため、請求項2の発明は、シリコーンアクリル樹脂組成物の製造方法において、乳化重合用界面活性剤10〜200重量部と水との混合溶解液に、炭素数12〜18のアルコールとのエステル交換反応によって得られたアクリル酸エステルモノマー及び/又はメタクリル酸エステルモノマー500〜1500重量部とアルコキシ基及び/又はビニル基を有するシリコーンモノマー10〜200重量部とを加えて撹拌することにより撹拌乳化液を得る撹拌乳化工程と;オルガノシロキサンとアルコキシ基含有有機ケイ素化合物とを触媒存在下、乳化重合して得られるオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンを、不活性ガス雰囲気下において撹拌乳化液に加えて撹拌混合し、所定の温度まで加熱することにより加熱混合液を得る加熱工程と;加熱混合液にラジカル重合開始剤を添加して所定の温度に維持する工程とを備えることを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1に記載の発明であって、撹拌乳化工程において;アルコキシ基及び/又はビニル基を有するシリコーンモノマー10〜200重量部をさらに加えて撹拌することを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、請求項2又は3に記載の発明であって、シリコーンモノマーが、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−[2−(ビニルベンジルアミノ)エチル]−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、又はこれらの塩酸塩から一以上選ばれたものであることを特徴とする。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明であって、撹拌乳化工程において;炭素数2〜11のアルコールとのエステル交換反応によって得られたアクリル酸エステルモノマー及び/又はメタクリル酸エステルモノマーを、前記炭素数12〜18のアルコールとのエステル交換反応によって得られたアクリル酸エステルモノマー及び/又はメタクリル酸エステルモノマーの添加重量より少ない重量加えることを特徴とする。
【0010】
請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の製造方法によって製造されたシリコーンアクリル樹脂組成物であって;ポリシロキサン化合物を固形成分として2〜30重量部と、アクリルポリマー化合物を固形成分として60〜98重量部とを含み;加熱残分が15〜45%のエマルジョンであることを特徴とする。
【0011】
請求項7の発明は、繊維処理物において、請求項6に記載のシリコーンアクリル樹脂を用い処理対象物として繊維が加工処理されたことを特徴とする。
【0012】
請求項8の発明は、請求項7に記載の発明であって、処理対象物が有機繊維であることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるシリコーンアクリル樹脂組成物及びその製造方法と繊維処理物の実施の形態について詳細に説明する。
【0014】
本発明のシリコーンアクリル樹脂組成物の製造方法における第1の実施態様としては、乳化重合用界面活性剤と水との混合溶解液に、アクリル酸エステルモノマー及び/又はメタクリル酸エステルモノマーを加えて撹拌することにより撹拌乳化液を得る撹拌乳化工程と、ジメチルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイルから1以上選ばれたシリコーンオイルの乳化物にアルコキシ基含有有機ケイ素化合物を付加反応により付加させて得られるオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンを、不活性ガス雰囲気下において撹拌乳化液に加えて撹拌混合し、所定の温度まで加熱することにより加熱混合液を得る加熱工程と、加熱混合液にラジカル重合開始剤を加えて所定の温度に維持する工程とを備える。
【0015】
本実施態様において、乳化重合用界面活性剤としては、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、又はこれらが混合された界面活性剤など、どのような界面活性剤を用いても良い。ビニル基やプロペニル基等のアリル基を有するアルキルアルキレンオキシド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等のノニオン系界面活性剤、又は、このようなノニオン系界面活性剤の硫酸エステルアンモニウム塩(−SONH)等のアニオン系界面活性剤も使用できる。このような乳化重合用界面活性剤は10〜200重量部を用いることが好ましく、30〜150重量部であることがより好ましい。10重量部未満では、樹脂組成物として良好な乳化状態が得られず、繊維に加工処理する工程においてマングル安定性(ミキサー安定性)が低下し、凝集物やスカムとなって析出してしまう。また、200重量部を超えて加えても、重合反応性や乳化効果を向上することはできず、製造コストを無駄に上げることとなる。この乳化重合用界面活性剤と水を混合して混合溶解液とする。
【0016】
撹拌乳化工程において、上記の混合溶解液に加えるアクリル酸エステルモノマー及び/又はメタクリル酸エステルモノマーとしては、アクリル酸またはメタクリル酸と炭素数12〜18のアルコールとのエステル交換反応によって得られたアクリル酸エステルモノマー、メタクリル酸エステルモノマー、又はこれら2種以上を混合したアクリル酸エステルモノマー及び/又はメタクリル酸エステルモノマーが少なくとも使用され、その添加量は500〜1500重量部であることが好ましい。このような炭素数12〜18のアルコールとのエステル交換反応によって得られた(メタ)アクリル酸エステルモノマー、即ち炭素数12〜18のアルキル基側鎖を有する(メタ)アクリレートモノマーの添加によって、本実施態様の製造方法にて得られるシリコーンアクリル樹脂組成物に繊維バインダーとして適当な接着力を付与することができる。
【0017】
また、ラウリル(メタ)アクリレートやステアリル(メタ)アクリレートのような炭素数12〜18のアルキル基側鎖を有する(メタ)アクリレートモノマーの他に、(メタ)アクリル酸と炭素数2〜11のアルコールとのエステル交換反応によって得られたアクリル酸エステルモノマー、メタクリル酸エステルモノマー、又はこれら2種以上を混合したアクリル酸エステルモノマー及び/又はメタクリル酸エステルモノマーを加えても良い。炭素数2〜11のアルキル基側鎖を有する(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート等のような官能基不含のアルコールとのエステル交換によって得られた(メタ)アクリレートモノマーの他、水酸基やポリオキシエチレン基などの官能基を含有する(メタ)アクリレートモノマー、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等を用いることができる。このような炭素数2〜11のアルキル基側鎖を有する(メタ)アクリレートモノマーは、炭素数12〜18のアルキル基側鎖を有する(メタ)アクリレートモノマーの添加重量未満の重量で加えられる。この添加によって、シリコーンアクリル樹脂組成物としてエマルジョンの機械的安定性をより長期間保つことができるが、この樹脂組成物を繊維バインダーとして用い加工処理した場合、よりソフトな風合いを実現するためには、(メタ)アクリレートモノマー総添加重量の30%未満とすることが好ましい。
【0018】
本実施態様における撹拌乳化工程では、上述のように混合溶解液とアクリル酸エステルモノマー及び/又はメタクリル酸エステルモノマーを加えて撹拌することにより撹拌乳化液とすることができるが、さらに、アルコキシ基及び/又はビニル基を有するシリコーンモノマーを加えた上で撹拌することによって撹拌乳化液としても良い。アルコキシ基及び/又はビニル基を有するシリコーンモノマーとしては、アルコキシ基含有シリコーン、ビニル基含有シリコーン、アルコキシ基及びビニル基を含有するシリコーンであれば如何なるシリコーンモノマーであっても使用できるが、ここでは、メタクリロキシジメチルシリコーン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−[2−(ビニルベンジルアミノ)エチル]−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、又はこれらの塩酸塩から一以上選定したシリコーンモノマーを用いた。このようなアルコキシ基及び/又はビニル基を有するシリコーンモノマーを10〜200重量部加える。これにより、シリコーンアクリル樹脂組成物として繊維の加工処理に使用した場合に、さらに良好な風合いと洗濯耐久性を与えることができる。なお、この撹拌乳化工程における撹拌条件としては、均一に乳化することができれば特に限定されず、例えば、15℃から30℃程度の室温下、加熱することなく一般的な撹拌機で15分〜45分間程撹拌を続ければ良い。
【0019】
次の加熱工程においては、撹拌乳化工程で得られた撹拌乳化液に窒素ガスやヘリウム、アルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下、オルガノポリシロキサン化合物エマルジョンを加えて撹拌混合し、60〜80℃の温度まで加熱して加熱混合液を得る。このオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンとしては、乾燥させた場合に、オイル状とはならずエラストマー状又はブロッキングの少ないフィルム状となるオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンであれば、どのようなオルガノポリシロキサン化合物のエマルジョンであっても良いが、本実施態様では、特開平10−158515号公報に開示された製造方法に準じて調製したオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンを用いる。すなわち、ジメチルシリコーンオイル、アミノ基変性シリコーンオイル、エポキシ基変性シリコーンオイルから1以上選ばれたシリコーンオイルの乳化物に、アルコキシ基含有有機ケイ素化合物を付加反応により付加させたオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンである。
【0020】
ここで、ジメチルシリコーンオイルとしては、そのジメチルシロキサン構造単位の数(分子量)、粘度など特に限定されず、アミノ変性シリコーンオイルとしては、エチルアミノ基、プロピルアミノ基などのアルキルアミノ基を含むシリコーンオイル、又はこのようなアミノ基を封鎖したシリコーンオイル等、また、エポキシ変性シリコーンオイルとしては、グリシジルプロピル基、エポキシシクロへキシル基等のエポキシアルキル基を含むシリコーンオイルなどであればどのようなシリコーンオイルも使用することができ、これらのシリコーンオイルを2種以上混合して用いても良い。本実施態様では、重合粘度が600〜1800csでアミン価が8〜24のアルキルアミノ基を有するシリコーンオイルを、ポリオキシエチレンアルキルエーテル型のノニオン系界面活性剤で乳化したアミノ変性シリコーンオイル乳化物を用いた。このような乳化物中のシリコーン固形分含量は5〜60重量%、より好ましくは10〜40重量%であり、5重量%未満では後段における反応が充分に進まない場合があり、60重量%を超えるとオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンとして粘度が高過ぎ、安定性に欠ける場合がある。また、界面活性剤の量はシリコーン100重量部に対して5〜30重量部とすることが好適である。
【0021】
また、アルコキシ基含有有機ケイ素化合物としては、メチルトリメトキシシラン、テトラメトキシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン、分子末端に多数のアルコキシ基を有するポリアルコキキシジメチルシロキサンなどが好適に使用できる。このようなアルコキシ基含有有機ケイ素化合物は、前段で得られたシリコーンオイルの乳化物100重量部に対して、3〜200重量部用いることが好ましく、室温で混合し、pH4〜7に調整した後、30〜60rpmの回転数で撹拌しながら50〜90℃に加熱して3〜48時間反応させる。この反応において、アルコキシ基含有有機ケイ素化合物は、総添加量3〜200重量部の範囲内で2回以上に分けて添加し、2回目以降の添加に際しては界面活性剤を追加する。これにより、アルコキシ基含有有機ケイ素化合物の付加反応が充分に進み、さらに均一で安定なオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンが得られる。また、本実施態様の調製方法により得られるオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンは、乾燥させた場合にエラストマー状又はフィルム状となる。
【0022】
本実施態様の加熱工程において、上述のようなオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンの添加量は、オルガノポリシロキサン化合物の固形成分として0.1〜50重量%とすることが好ましく、2〜30重量%とすることがより好ましく、2〜10重量%が最も好適である。0.1重量%未満ではシリコーンアクリル樹脂組成物として、シリコーンポリマーの持つソフトな風合いが得難く、また、機能性薬剤のバインダーとしての充分な接着保持性能、洗濯耐久性が得られない。50重量%を超えて加えた場合には、重合反応液中に凝集物が析出して均一な乳化状態のシリコーンアクリル樹脂組成物が得られないことがあり、繊維に加工処理した際に自然感を損なうヌメリの強い風合いとなり実用的ではない。
【0023】
加熱工程に続いて、加熱工程で得られた加熱混合液にラジカル重合開始剤を加え、不活性ガス雰囲気下、60〜80℃の温度に維持する工程によってシリコーンアクリル樹脂組成物が得られる。ラジカル重合開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウム、(APS)、過硫酸ナトリウム(SPS)、過硫酸カリウム(KPS)等の過硫酸塩類や2、2′−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)塩酸塩のような水溶性アゾ系の化合物など、通常使用されるどのようなラジカル重合開始剤も利用可能であり、撹拌乳化工程において加えられた乳化重合用界面活性剤の種類などに応じて選定して適量添加すれば良い。本実施態様では、APS又は水溶性アゾ系重合開始剤を用い、反応液総重量に対して0.1〜5重量%を水に溶解して2回に分けて加え、60〜80℃で総計1時間〜8時間撹拌して反応させた後冷却することによってシリコーンアクリル樹脂組成物の全製造工程が完了する。なお、ラジカル重合開始剤を分割して2回目に添加する際は、加熱混合液に初回加える重量より少ない重量を加え、反応時間は、初回とほぼ同等とすることで、さらに均一で安定なシリコーンアクリル樹脂組成物が得られる。
【0024】
また、加熱工程において、オルガノポリシロキサン化合物エマルジョンを添加する代わりに、撹拌乳化工程で得られたそのままの撹拌乳化液について同一の条件で加熱して加熱混合液とし、さらに同一条件にて後段の重合反応を行い、得られた反応液にオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンを加えて撹拌混合しても、組成・成分としては本実施態様の製造方法で得られるシリコーンアクリル樹脂組成物と同一の樹脂組成物となる。しかしながら、このような樹脂組成物は、均一な乳化液の状態を安定に保つことができず数日後には分離してしまい繊維バインダーとして実用に耐えないものとなると共に、分離する前に繊維バインダーとして使用した場合においても機能性薬剤の保持性能、繊維処理物の洗濯耐久性や風合いに劣ることから、その重合構造・形態が異なったものとなっている可能性が考えられる。
【0025】
次に、第2の実施態様としてのシリコーンアクリル樹脂組成物の製造方法について説明する。第2の実施態様の製造方法は、乳化重合用界面活性剤と水との混合溶解液に、アクリル酸エステルモノマー及び/又はメタクリル酸エステルモノマーとアルコキシ基及び/又はビニル基を有するシリコーンモノマーとを加えて撹拌することにより撹拌乳化液を得る撹拌乳化工程と;不活性ガス雰囲気下において撹拌乳化液に、オルガノポリシロキサンと、アルコキシ基含有有機ケイ素化合物とを触媒存在下、乳化重合して得られるオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンを加えて撹拌混合し、所定の温度まで加熱することにより加熱混合液を得る加熱工程と;加熱混合液にラジカル重合開始剤を添加して所定の温度に維持する工程とを備えるものである。つまり、第1の実施態様の樹脂組成物製造方法における加熱工程で加えられるオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンとはその製造方法が異なる。したがって、オルガノポリシロキサン化合物エマルジョンの組成・成分が異なることから、撹拌乳化工程において、(メタ)アクリレートの他にアルコキシ基及び/又はビニル基を有するシリコーンモノマーを添加することが必須となる点以外は、第1の実施態様による製造方法の場合と同様であり、同様の事項については以降、その説明を省略する。
【0026】
本実施態様の加熱工程において、前段の撹拌乳化工程で得られた撹拌乳化液に加えるオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンは、オルガノシロキサンと、アルコキシ基含有有機ケイ素化合物とを触媒存在下、乳化重合して得られるものであり、ここでは特公昭41−13995号公報に記載された乳化重合方法に準じて調製される。オルガノシロキサンとしては、ジメチルシロキサン、ジエチルシロキサンなどのジアルキルシロキサンをはじめ、アルキルジシロキサン、アルキルトリシロキサン、アルキルテトラシロキサン、メチルフェニルシロキサン、ジフェニルシロキサン等、鎖状のオルガノシロキサンやシクロブチル、シクロへキシル、シクロヘプチルなどの脂環式基を含む環状のオルガノシロキサン等、どのようなオルガノシロキサンも使用できるが、本実施態様ではオクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)を用いた。また、アルコキシ基含有有機ケイ素化合物としては、シランカップリング剤として機能するアルコキシシランであれば特に限定されず、第1の実施態様において挙げたアルコキシ基含有有機ケイ素化合物が好適に使用できるが、ここではメチルトリメトキシシランを用いた。
【0027】
このようなオルガノシロキサン、アルコキシ基含有有機ケイ素化合物につき、触媒としてアルキルベンゼンスルホン酸を用い、オルガノシロキサン100重量部につき0.01重量部以上を加えて水中で乳化させ、25〜90℃にて乳化重合し、この乳化重合液にノニオン系界面活性剤を添加して加熱残分が25〜34%となるように調整することによりオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンを得る。アルキルベンゼンスルホン酸としては、炭素数6以上のアルキル基を有していれば直鎖状、分岐状いずれでも良く、これらのアルカリ金属塩であっても良い。また、これらから選ばれる2種以上の混合物等どのようなベンゼンスルホン酸も使用できるが、本実施態様ではドデシルベンゼンスルホン酸を用いた。ノニオン系界面活性剤についても、サポニン類、エチレンオキサイドと脂肪酸との縮合物、エチレンオキサイドとソルビタントリオレートとの縮合物や側鎖を有するフェノール系化合物との縮合物、エチレンイミンのようなイミン誘導体など、特に限定されるものではなく如何なるノニオン系界面活性剤であっても良い。なお、本実施形態の調製方法により得られるオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンは、乾燥させた場合にエラストマー状又はフィルム状となるものである。
【0028】
本実施態様の撹拌乳化工程では、第1の実施態様の場合と同様の混合溶解液に、同様の比率で同様のアクリル酸エステルモノマー及び/又はメタクリル酸エステルモノマーを加える他、第1の実施態様では必須成分ではなく、添加することで得られる樹脂組成物を繊維バインダーとして繊維に加工処理した際に、さらに良好な風合いを与えるアルコキシ基及び/又はビニル基を有するシリコーンモノマーを同様の比率で加えて撹拌することが必要である。このアルコキシ基及び/又はビニル基を有するシリコーンモノマーの添加なしには、得られるシリコーンアクリル樹脂組成物として乳化状態の安定性が劣り、繊維の加工処理に用いた際に硬い風合いとなり、満足な洗濯耐久性も得ることができない。その他の製造方法については、各工程の製造条件、その効果などは第1の実施態様およびその変形の場合と同一である。さらに、本実施態様の撹拌乳化工程において、アルコキシ基及び/又はビニル基を有するシリコーンモノマーを加えることなく別途重合して、後段の加熱工程、重合反応工程を行った反応液に同一組成となるように添加し撹拌混合した場合には、加熱工程においてオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンを添加することなく、得られるシリコーンアクリル樹脂組成物に別途加えて撹拌混合した場合と同様の結果となり満足できる性質、機能を有する樹脂組成物が得られない。
【0029】
以上説明した第1及び第2の実施態様並びにその変形の製造方法によって製造されるシリコーンアクリル樹脂組成物は、その加熱残分が15〜45%の均一なエマルジョンとして得られるが、加熱残分がこの範囲を超えている場合には、水又はノニオン系界面活性剤を範囲内となるように加えて撹拌混合される。なお、シリコーンアクリル樹脂組成物の加熱残分は、繊維バインダーとして繊維処理に用いる際に効率良く処理が可能である点で、20〜40%がより好ましく、25〜35%が最適であり、製造時の各工程において、この加熱残分範囲となるように添加する水の量を調整して置くことが望ましい。このようなシリコーンアクリル樹脂組成物は、ポリシロキサン化合物を固形成分として2〜30重量部、アクリルポリマー化合物を固形成分として60〜98重量部含んでおり、室温で保管するとき分離することなく安定に均一な乳化液の状態を保ち、繊維バインダーとして繊維処理に用いる場合には、繊維に機能性を付与するための機能性付与剤をその機能を低下することなく安定に保持することが可能である。また、加工処理された繊維処理物はソフトな風合いと良好な洗濯耐久性とを併せ持つこととなる。
【0030】
繊維バインダーとして使用する際、このシリコーンアクリル樹脂組成物の保持対象とする機能性付与剤については特に限定されず、有機系、無機系を問わず広範な材料からなる防臭又は消臭剤、抗菌剤、帯電防止剤、分散顔料、分散染料など、どのような種類の機能性付与剤であっても適用できる。加工処理の対象となる繊維としては、天然繊維、化学繊維を問わず、綿、麻、羊毛、絹やレーヨン、アセテート、ナイロン、ビニロン、アクリル等の有機繊維、金属繊維、ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維など特に限定されず、また、これら2種以上の混紡繊維や複合繊維であっても良い。第1及び第2の実施態様並びにその変形の製造方法によって製造されるシリコーンアクリル樹脂組成物の繊維バインダーとしての特徴をより生かすことができる点では、混紡または複合繊維を含めた上記のような有機繊維を対象とすることが最も好適である。また、このような繊維の紡糸方法やその形状・形態についても特に限定されず、加工処理においては、繊維状、布帛状などどのような状態で処理しても良く、その加工処理方法についてもそれぞれ対象繊維の種類や状態に応じて適宜行うことができる。
【0031】
以下、本発明のシリコーンアクリル樹脂組成物及びその製造方法と繊維処理物について、実施例、比較例を示して具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。
【0032】
【実施例】
[実施例1]
アリル基含有アルキルアルキレンオキシドの硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬株式会社製、アクアロンKH−10)50重量部とポリオキシエチレンアルキルエーテルの硫酸エステルアンモニウム塩30重量部(第一工業製薬株式会社製、ハイテノールLA−16)のアニオン系界面活性剤をイオン交換水100重量部に加え加熱下溶解した後、室温(20±5℃)まで冷却して混合溶解液とした。この混合溶解液に、ステアリルアクリレート(SA)700重量部とn−ブチルアクリレート(nBA)125重量部と2−ヒドロキシエチルアクリレート(2HEA)75重量部と、メトキシトリエチレングリコールアクリレート(MTG−A)100重量部とを加え、室温にてホモミキサーを用いて30分間撹拌を続けることによって撹拌乳化液を得た(撹拌乳化工程)。
【0033】
この撹拌乳化液を撹拌用モーターと冷却管を備えた反応容器に移し、窒素ガス雰囲気下、第1の実施態様の製造方法に準じて合成調製したオルガノポリシロキサン化合物エマルジョン100重量部とイオン交換水400重量部を加えて撹拌混合し、70℃の温度まで加熱して加熱混合液を得た(加熱工程)。なお、本実施例におけるオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンの調製では、プロピルアミノ基を有し、トリメチルシロキサン単位で末端停止された重合粘度が1200cs、アミン価が16のアミノ変性シリコーンオイルとノニオン系界面活性剤との組合せにより室温で乳化させ、シリコーン固形分含量が15重量%となるように調整したアミノ変性シリコーンオイル乳化物を用いた。室温下、このアミノ変性シリコーンオイル乳化物100重量部に、ビニルトリメトキシシラン10重量部を加えて混合し、45rpmの回転数で撹拌しながら60℃で5時間反応させた後、ポリオキシエチレンアルキルエーテル5重量部、ビニルトリメトキシシラン100重量部、及びイオン交換水200重量部を添加し、さらに60℃で10時間反応させ40℃以下にまで冷却し室温に放冷して加熱残分が30%の安定なオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンを得た。
【0034】
加熱工程に続いて窒素ガス雰囲気下、イオン交換水150重量部にAPS4重量部を溶解したラジカル重合開始剤を加熱混合液に投入した。発熱により重合反応の開始を確認し、撹拌しながら70〜75℃で2時間維持して反応続けた後、イオン交換水30重量部にAPS2重量部を溶解したラジカル重合開始剤を添加し、さらに撹拌しながら同温度にて2時間反応を続けた。この後反応液を直ちに30℃まで冷却し、炭酸ナトリウム4重量部を加えて中和し、加熱残分30%のシリコーンアクリル樹脂組成物を得た。
【0035】
[実施例2]
混合溶解液の界面活性剤として、ポリオキシエチレンアルキルエーテルのナロアクティN200(三洋化成株式会社製)50重量部とナロアクティN120(三洋化成株式会社製)100重量部のノニオン系界面活性剤を用い、撹拌乳化工程で混合溶解液に加えるアクリル酸エステルモノマーとして、ラウリルアクリレート(LA)725重量部とnBA200重量部と2HEA75重量部とを用いた他は、実施例1と同様にして撹拌乳化液を得た。加熱工程において、実施例1と同様に調製したオルガノポリシロキサン化合物エマルジョン200重量部を用い、実施例1と同様にして加熱混合液を得た。また、ラジカル重合開始剤として、2、2′−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)2塩酸塩(和光純薬株式会社製、V−50)を用い、イオン交換水150重量部に2.5重量部を溶解して加熱混合液に加え、イオン交換水30重量部に1重量部を溶解して2回目の添加を行い、炭酸ナトリウム添加による反応液の中和を実施しなかった以外は、実施例1と同様にして加熱残分30%のシリコーンアクリル樹脂組成物を得た。
【0036】
[実施例3]
撹拌乳化工程で混合溶解液に加えるアクリル酸エステルモノマーとして、LA550重量部とnBA200重量部と2HEA50重量部とMTG−A50重量部を用い、分子量約5000のメタクリロキシ基を有するジメチルシリコーンモノマー(チッソ株式会社製、サイラプレーンFM−0721)150重量部をさらに加えた他は、実施例2と同様にして撹拌乳化液を得た。また、加熱工程において、実施例1と同様に調製したオルガノポリシロキサン化合物エマルジョン150重量部を用い、実施例2と同様にして加熱混合液を得た以外は、実施例2と同様にして加熱残分30%のシリコーンアクリル樹脂組成物を得た。
【0037】
[実施例4]
混合溶解液の界面活性剤として、重合反応性プロペニル基含有アルキルアルキレンオキシド(第一工業製薬株式会社製、アクアロンRN−20)80重量部とナロアクティN120:50重量部とを用い、撹拌乳化工程で混合溶解液に加えるアクリル酸エステルモノマーとして、LA:800重量部と2HEA:100重量部とMTG−A:50重量部とを用い、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(チッソ株式会社製、サイラエースS−710)50重量部を混合溶解液に加えた他は、実施例3と同様にして撹拌乳化液を得た。また、加熱工程において、第2の実施態様の製造方法によって合成調製したオルガノポリシロキサン化合物エマルジョン300重量部を用いて加熱混合液を得た他は、実施例3と同様にして加熱残分30%のシリコーンアクリル樹脂組成物を得た。
【0038】
[実施例5]
撹拌乳化工程で混合溶解液に加えるアクリル酸エステルモノマーとして、SA:800重量部とnBA:100重量部と2HEA:50重量部とを用い、加熱工程において実施例4と同様に調製したオルガノポリシロキサン化合物エマルジョン150重量部を用いた以外は、実施例4と同様にして加熱残分30%のシリコーンアクリル樹脂組成物を得た。
【0039】
[比較例1]
撹拌乳化工程で混合溶解液に加えるアクリル酸エステルモノマーとして、SA:300重量部とMTG−A:70重量部とを用い、加熱工程において実施例1と同様に調製したオルガノポリシロキサン化合物エマルジョン2200重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして加熱残分30%のシリコーンアクリル樹脂組成物を得た。
【0040】
[比較例2]
混合溶解液の界面活性剤として、実施例2と同様の配合を用い、撹拌乳化工程で混合溶解液に加えるアクリル酸エステルモノマーとして、nBA:900重量部と2HEA:50重量部とを用い、サイラプレーンFM−0721に代えてサイラエースS−710:50重量部を混合溶解液に加えた他は、実施例3と同様にして加熱残分30%のシリコーンアクリル樹脂組成物を得た。
【0041】
[比較例3]
加熱工程において、実施例4のオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンを撹拌乳化液に添加することなく加熱混合液を得た以外は、実施例4と同様にして加熱残分30%のシリコーンアクリル樹脂組成物を得た。
【0042】
[比較例4]
比較例3で得られたシリコーンアクリル樹脂組成物に、実施例4のオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンを実施例4の添加量と同量(300重量部)加えて撹拌混合し加熱残分30%のシリコーンアクリル樹脂組成物を得た。
【0043】
以上、得られた実施例1〜5、及び比較例1〜4のシリコーンアクリル樹脂組成物を検体として、製造直後から一週間、室温に静置した状態で性状を観察し、良好なエマルジョンの状態が保持された各検体については、次のようなミキサー安定性試験並びに繊維加工風合い評価を行った。その結果をまとめて表1及び表2に示した。
【0044】
[ミキサー安定性試験]
各検体をイオン交換水で6倍稀釈、撹拌混合して5%分散液(見かけ)を調製し、それぞれ5%分散液700mLを1Lのビーカーにとり、40℃まで加熱した。各加熱分散液について、5000rpmにて30分間撹拌し、12時間静置後における5%分散液の安定性として凝集物やスカムの発生等を観察した。
【0045】
[繊維加工風合い評価]
ミキサー安定性試験と同様に各検体の5%分散液を調製し、それぞれの5%分散液に布帛を含浸処理し、繊維バインダーとして単独加工処理における風合いをハンドリングで評価した。繊維加工処理対象の布帛として綿ツイルを用い、含浸後の加工処理条件としては、マングル絞りによる絞り率92%、110℃にて3分間乾燥後、150℃にて3分間熱処理を行った。評価結果は、柔軟性優:◎、柔軟性良:○、加工処理前と同等:△、硬い:×とした。
【0046】
【表1】
Figure 2004010732
【0047】
【表2】
Figure 2004010732
【0048】
[試験例]
実施例1〜5、及び比較例2、3のシリコーンアクリル樹脂組成物を繊維バインダーとして、布帛状の綿ツイルを処理対象物として加工処理を行い各繊維処理物のサンプルを製造した。繊維バインダーには、各シリコーンアクリル樹脂組成物をイオン交換水で6倍稀釈、撹拌混合した繊維バインダー分散液を用い、また、機能性付与剤には消臭機能を有する(消臭剤固形分として)活性炭微粉末の30%分散液を繊維バインダー分散液で稀釈した消臭剤分散液を用いて、布帛を含浸処理した。含浸後の加工処理条件としては、マングル絞りによる絞り率92%、110℃にて3分間乾燥後、150℃にて3分間熱処理を行った。得られた各繊維処理物サンプルについて、JIS L−0217 103法の洗濯試験で10回洗濯を行い、洗濯耐久性試験を行った。洗濯10回後の各繊維処理物サンプルについて、加工風合いをハンドリングで評価すると共に、繊維バインダー及び消臭剤の付着残存重量を測定し残存率(%)を求めた。加工風合い評価の結果は、柔軟性優:◎、柔軟性良:○、加工処理前と同等:△、硬い:×とし、残存率(%)は、洗濯前と洗濯後の各繊維処理物サンプルをデシケータ中に30分間放置して測定した重量比から求めた。本試験例の結果は、表3にまとめて示した。
【0049】
【表3】
Figure 2004010732
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のシリコーンアクリル樹脂組成物の製造方法によれば、均一で安定な乳化状態のエマルジョンを得ることができ、得られたシリコーンアクリル樹脂組成物は、繊維バインダーとして広範な繊維に対し、広範な機能性付与剤を用いて加工処理することができ、また、本発明のシリコーンアクリル樹脂組成物を繊維バインダーとして用いて加工処理された繊維処理物は、ソフトな風合いと良好な洗濯耐久性を示す。

Claims (8)

  1. 乳化重合用界面活性剤10〜200重量部と水との混合溶解液に、炭素数12〜18のアルコールとのエステル交換反応によって得られたアクリル酸エステルモノマー及び/又はメタクリル酸エステルモノマー500〜1500重量部を加えて撹拌することにより撹拌乳化液を得る撹拌乳化工程と、
    ジメチルシリコーンオイル、アミノ基変性シリコーンオイル、エポキシ基変性シリコーンオイルから1以上選ばれたシリコーンオイルの乳化物にアルコキシ基含有有機ケイ素化合物を付加反応により付加させて得られるオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンを、不活性ガス雰囲気下において前記撹拌乳化液に加えて撹拌混合し、所定の温度まで加熱することにより加熱混合液を得る加熱工程と、
    前記加熱混合液にラジカル重合開始剤を加えて所定の温度に維持する工程とを備えることを特徴とするシリコーンアクリル樹脂組成物の製造方法。
  2. 乳化重合用界面活性剤10〜200重量部と水との混合溶解液に、炭素数12〜18のアルコールとのエステル交換反応によって得られたアクリル酸エステルモノマー及び/又はメタクリル酸エステルモノマー500〜1500重量部とアルコキシ基及び/又はビニル基を有するシリコーンモノマー10〜200重量部とを加えて撹拌することにより撹拌乳化液を得る撹拌乳化工程と、
    オルガノシロキサンとアルコキシ基含有有機ケイ素化合物とを触媒存在下、乳化重合して得られるオルガノポリシロキサン化合物エマルジョンを、不活性ガス雰囲気下において前記撹拌乳化液に加えて撹拌混合し、所定の温度まで加熱することにより加熱混合液を得る加熱工程と、
    前記加熱混合液にラジカル重合開始剤を添加して所定の温度に維持する工程とを備えることを特徴とするシリコーンアクリル樹脂組成物の製造方法。
  3. 前記撹拌乳化工程において、
    アルコキシ基及び/又はビニル基を有するシリコーンモノマー10〜200重量部をさらに加えて撹拌することを特徴とする請求項1に記載のシリコーンアクリル樹脂組成物の製造方法。
  4. 前記シリコーンモノマーが、
    ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−[2−(ビニルベンジルアミノ)エチル]−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、又はこれらの塩酸塩から一以上選ばれたものであることを特徴とする請求項2又は3に記載のシリコーンアクリル樹脂組成物の製造方法。
  5. 前記撹拌乳化工程において、
    炭素数2〜11のアルコールとのエステル交換反応によって得られたアクリル酸エステルモノマー及び/又はメタクリル酸エステルモノマーを、前記炭素数12〜18のアルコールとのエステル交換反応によって得られたアクリル酸エステルモノマー及び/又はメタクリル酸エステルモノマーの添加重量より少ない重量加えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のシリコーンアクリル樹脂組成物の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の製造方法によって製造されたシリコーンアクリル樹脂組成物であって、
    ポリシロキサン化合物を固形成分として2〜30重量部と、アクリルポリマー化合物を固形成分として60〜98重量部とを含み、
    加熱残分が15〜45%のエマルジョンであることを特徴とするシリコーンアクリル樹脂組成物。
  7. 請求項6に記載のシリコーンアクリル樹脂を用い処理対象物として繊維が加工処理されたことを特徴とする繊維処理物。
  8. 前記処理対象物が有機繊維であることを特徴とする請求項7に記載の繊維処理物。
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