JP2004011850A - クランクシャフトの軸受構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】クランクシャフトを軸支するベアリングのガタ付きやベアリングの抜けを確実に防止することで信頼性の向上を図る。
【解決手段】クランクケース3内に形成されたフレーム16,17には、ローラベアリング30とボールベアリング40とが組み付けられている。ローラベアリング30とボールベアリング40とは、クランクシャフト20の両端部20a,20b側をそれぞれ軸支する。少なくともボールベアリング40のインナレース41は、クランクシャフト20上に固定し、そのアウタレース42は、抑止プレート43によってフレーム17に挟持状態で固定する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クランクシャフトの軸受構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、エンジンにおいて、燃焼時の爆発行程にピストンからのラジアル方向の荷重をクランクシャフトが受けると、クランクシャフトに曲がり振動やトルク変動による捻れ振動が発生する。このため、クランクシャフトの両端部側がクランクケース内のフレームに一対の軸受部材によって軸支されている場合、クランクシャフト系の固有振動数とトルク変動の周波数とが共振し、大きな機関騒音が発生し易い。
【0003】
例えば、特開2000−177607号公報(以下、先行例1という)には、2つのボールベアリングを用いて、クランクシャフトを軸支する構造が開示されている。一般に、ローラベアリングがローラ面による線接触によってラジアル方向の荷重に大きな耐力を有するのに対して、ボールベアリングは、ボールの球面による点接触のため、ラジアル方向の荷重に対する耐力が小さい。その反面、ボールベアリングは、スラスト方向の荷重に対してローラベアリングよりも大きな耐力を有する。また、ボールベアリングは、ラジアル方向の荷重に対する略同一の耐力を有するローラベアリングと比較して容量(サイズ)が大きいことから、ローラベアリングよりもスペースを占有する。このため、先行例1のように、クランクシャフトを軸支するために2つのボールベアリングを用いた場合、クランクケースを小型化する上で不利になる。また、先行例1では、ラジアル方向の荷重に対する耐力が小さいため、クランクシャフトに曲がり振動やトルク変動による捻れ振動が発生し易い。
【0004】
そこで、例えば、特開2001−32886号公報(以下、先行例2という)または特開平8−216711号公報(以下、先行例3という)には、ローラベアリングとボールベアリングとを組み合わせた軸受構造が開示されている。先行例2は、トランスミッション側にダイナミックダンパを設けたクランクシャフトの一端部側が高剛性のローラベアリングで軸支され、その他端部がボールベアリングによって軸支されている。また、先行例3では、トランスファケース内に設けられたベベルピニオンシャフトの両端部側を軸支する一対の軸受部材が、上述した先行例2のように、ローラベアリングとボールベアリングとで構成されている。ローラベアリングは、トランスファケースのフレームに固定され、ボールベアリングは、アウトプットギヤ等の他の圧入部品と共に締付ナットによって取り付けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した先行例2では、ダイナミックダンパによる振動エネルギの吸収に加えて、ダイナミックダンパ側のローラベアリングが他方のボールベアリングよりも剛性が高くなっている。これにより、クランクシャフト系の曲げ振動、捻れ振動の固有振動数が高められ、クランクシャフトの曲げ振動およびトルク変動による捻れ振動の共振を防止するとともに、機関騒音が大幅に低減される。しかしながら、ローラベアリングがスラスト方向の荷重に対して十分な耐力を有しないため、クランクシャフトに発生する大半のスラスト方向の荷重は、ボールベアリングに掛かる。このようなスラスト方向の荷重が長期に亘ってボールベアリングに作用すると、ボールベアリングがクランクシャフトから抜けるおそれがある。その理由は、ボールベアリングの組付状態にある。すなわち、ボールベアリングは、通常、インナレースがクランクシャフト側に圧入され、アウタレースがシリンダケース内に一体に形成されたフレームに圧入されることにより、タイトな状態で組み付けられている。そして、エンジン運転状態では、エンジン温度の上昇に伴い、シリンダケースとボールベアリングの熱膨張係数の差から、よりタイト量が小さくなる。さらに、クランクシャフトのスラスト方向の荷重が、長期に亘ってボールベアリングに繰返し作用すると、特に、ボールベアリングのアウタレースがフレームから抜け出し、破損することがある。
【0006】
また、先行例3では、ローラベアリングがテーパローラ対のベアリングセットで構成されているため、全体の容量(サイズ)が大きく、比較的大きなスペースを占有するため、エンジンの小型化を阻害するという不都合がある。また、ボールベアリングは、そのインナレースが締付ナットによってトランスファシャフトに固定されているが、アウタレースは、トランスファケース内のフレームに圧入されているだけである。このため、上述した先行例2と同様に、トランスファシャフトに発生するスラスト方向の荷重が、長期に亘ってボールベアリングに繰返し作用すると、特に、アウタレースがフレームから抜け出し、破損するおそれがある。
【0007】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、クランクシャフトの軸受構造において、ベアリングの抜け出しによる破損を確実に防止することで信頼性の向上を図ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために、第1の発明は、クランクケース内に形成されたフレームに組み付けられており、クランクシャフトの一端部側を軸支するローラベアリングと、クランクケース内に形成されたフレームに組み付けられており、クランクシャフトの他端部側を軸支するボールベアリングと、少なくともボールベアリングのインナレースをクランクシャフトに固定する第1の固定部材と、ボールベアリングのアウタレースをフレームに固定する第2の固定部材とを有するクランクシャフトの軸受構造を提供する。
【0009】
第2の発明は、クランクケース内に形成された第1のフレームに組み付けられており、クランクシャフトの一端部側を軸支するローラベアリングと、クランクケース内に形成された第2のフレームに組み付けられており、クランクシャフトの他端部側を軸支するボールベアリングと、第2のフレームに形成されており、ボールベアリングが圧入された環状凹部と、クランクシャフトに圧入されるボールベアリングのインナレースを他の圧入部品と共に締付けて、クランクシャフトに固定する締付ナットと、第2のフレームに取り付けられ、環状凹部に嵌め合わされたボールベアリングのアウタレースを、環状凹部の開放端面側から抑え込んで固定する抑止プレートとを有するクランクシャフトの軸受構造を提供する。
【0010】
ここで、第2の発明において、ローラベアリングは、第1のフレームに形成された環状凹部に圧入されており、ローラベアリングのインナレースは、他の圧入部品と共に固定されているとともに、ローラベアリングのアウタレースは、第1のフレームに取り付けられる抑止プレートによって、環状凹部の開放端面側から抑え込んで固定されていることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本実施形態に係るエンジン、例えば、オフロード用車両あるいは自家用発電機などに用いられる小型汎用型のエンジンの全体構成を概略的に示す断面図である。エンジン本体Eは、シリンダケース1と、シリンダヘッド2と、クランクケース3とを主体に構成されている。このクランクケース3は、後述するクランクシャフト20の軸方向に2分割された一対の分割ケース3a,3bによって形成されている。シリンダヘッド2には、図示しないインジェクタから燃料が噴霧される燃焼室4が設けられ、この燃焼室4に対向して、ピストン5が変位自在に設けられている。このピストン5の上方には、燃焼室4内に臨む一対の吸排気バルブ(吸気バルブのみを示す)6が設けられ、これらの吸気バルブ6は、カム駆動機構7によってそれぞれ開閉制御される。カム駆動機構7のカムシャフト7aには、スプロケット8が設けられ、このスプロケット8は、チェーンベルト9を介して、後述するクランクシャフト20に設けたスプロケット10に連動させている。これにより、クランクシャフト20の回転力がカム駆動機構7のカムシャフト7aに伝達される。
【0012】
クランクシャフト20は、一対の分割シャフト21,22によって形成されている。これらの分割シャフト21,22は、クランクウエイト21a,22aと共に一体に形成されたクランクアーム21b,22b同士がクランクピン23によって連結される。このクランクピン23は、ピストン5とクランクシャフト20との間をコンロッド11を介して連結する。これにより、一連の燃焼行程でのピストン5の往復動による変位が、クランクシャフト20の軸方向に延在する中心線O−O廻りの回転力として伝達される。また、クランクシャフト20の一端部20a側には、スプロケット10とドライブギヤ12とが圧入されて固定用ナット13によって固定されている。スプロケット10には、上述したチェーンベルト9が掛け渡される。ドライブギヤ12には、図2に示すトランスミッションケース14内のメインシャフト14aに設けられたドリブンギヤ(図示せず)が噛み合う。このドライブギヤ12とドリブンギヤとの噛み合いによって、クランクシャフト20の動力がトランスミッション系に伝達される。さらに、クランクシャフト20の一端部20a側のクランクケース3には、オイルポンプユニット15が一体に組み付けられている。このオイルポンプユニット15の動力は、クランクシャフト20との間の図示しない伝達機構によって得られる。一方、クランクシャフト20の他端部20b側は、クランクケース3に一体に組み付けられたジェネレータ(発電機)16内に臨み、このジェネレータ16の発電体16aに回転力を伝達している。
【0013】
また、クランクケース3には、一対のフレーム17,18がクランクシャフト20の軸方向に離間して設けられている。一方のフレーム17は、分割ケース3a内に一体に突出形成されており、このフレーム17には、クランクシャフト20の一端部20a側を軸支するローラベアリング30が保持される。他方のフレーム18は、分割ケース3b内に一体に突出形成されており、このフレーム18には、クランクシャフト20の他端部20b側を軸支するボールベアリング40が保持される。
【0014】
ところで、本実施形態のような小型汎用型のエンジンでは、一般に、シリンダケース1、シリンダヘッド2およびクランクケース3などのシリンダ部品が、アルミニウム製の軽合金で製造されており、これによって、エンジン全体を軽量化している。一方、クランクシャフト20およびローラベアリング30やボールベアリング40などの軸受部材は、シリンダ部品と熱膨張係数が異なる鉄等の異種金属によって製造されている。したがって、シリンダケース1およびクランクケース3などのシリンダ部品は、ローラベアリング30やボールベアリング40よりも熱膨張係数が大きい。このため、エンジンの組立時、ローラベアリング30やボールベアリング40が常温でクランクケース3内のフレーム17,18に組み付けられた場合、温度の上昇に伴い、フレーム17,18のベアリング取付部位、特に、ベアリング嵌合い部位がルーズになる。その結果、ベアリングのガタ付き、あるいは、上述した従来のようなアウタレースの抜け出しによる破損を招き易く、信頼性が低下する。
【0015】
図2から図5は、本実施形態におけるクランクシャフトの軸支状態を示す。図2および図3は、ローラベアリングによるクランクシャフトの軸支状態を示す断面図である。図4および図5は、ボールベアリングによるクランクシャフトの軸支状態を示す断面図である。図2および図3に示すように、一方の分割ケース3a内に形成されたフレーム17の内面17a側には、環状凹部25と、この環状凹部25の外周に設けたネジ穴26とが形成されている。そして、ローラベアリング30のインナレース31は、クランクシャフト20の外周面に圧入状態で嵌め込まれて組み付けられる。ローラベアリング30のアウタレース32は、フレーム17の環状凹部25に圧入状態で嵌め込まれて組み付けられる。
【0016】
また、フレーム17の内面17a側には、複数の抑止プレート33が設けられ、これらの抑止プレート33は、ネジ穴26と係合した皿ネジ34によって固定されている。すなわち、各抑止プレート33の一部は、フレーム17の環状凹部25に嵌め込まれたローラベアリング30のアウタレース32を内側から、換言すれば、環状凹部25の開放端面側から抑え込んで挟持状態で固定する。さらに、ローラベアリング30のインナレース31は、スナップリング35により固定される。このスナップリング35は、ローラベアリング30の外面側のクランクシャフト20に設けられたチェーンベルト掛け用のスプロケット10のスリーブ10aによって抑止されている。これにより、ローラベアリング30のインナレース31は、ローラベアリング30の内面側のクランクシャフト20に設けられたアウトプットギヤ19のスリーブ19aとスナップリング35とで挟持することにより固定される。その結果、ローラベアリング30は、ピストン5の変位によってクランクシャフト20に作用するラジアル方向の荷重を受けるとともに、スラスト方向の荷重に対する位置ズレ、特に、アウタレース32の位置ズレが確実に防止される。
【0017】
図4および図5に示すように、他方の分割ケース3b内に形成されたフレーム18の内面18a側には、環状凹部27と、この環状凹部27の外周に設けたネジ穴28とが形成されている。そして、ボールベアリング40のインナレース41は、クランクシャフト20の外周面に圧入状態で嵌め込まれて組み付けられる。ボールベアリング40のアウタレース42は、フレーム18の環状凹部27に圧入状態で嵌め込まれて組み付けられる。また、フレーム18の内面18a側には、複数の抑止プレート43が設けられ、これらの抑止プレート43は、ネジ穴28と係合した皿ネジ44によって固定されている。すなわち、各抑止プレート43の一部は、フレーム18の環状凹部27に嵌め込まれたボールベアリング40のアウタレース42を内側から、換言すれば、環状凹部27の開放端面側から抑え込んで挟持状態で固定する。
【0018】
さらに、ボールベアリング40が組み付けられるクランクシャフト20の他端部20b側外周面には、螺合部24が螺子切りされている。この螺合部24には、締付ナット45が螺合される。この締付ナット45は、フレーム18の外面18b側からクランクシャフト20のクランクウエイト22aと共に締め付け、ボールベアリング40のインナレース41を挟持することにより固定する。その結果、ボールベアリング40には、従前のようなスラスト方向の荷重に対する位置ズレが発生することがないため、クランクシャフト20からの抜け出しが確実に防止される。しかも、ボールベアリング40のフレーム18への取り付けに際して、その内外両レース41,42には、特殊な加工を新たに施す必要がないために、現行品のボールベアリング40がそのまま用いることができ、コストの低減化が可能になる。
【0019】
次に、クランクケース3内へのクランクシャフト20に対するローラベアリング30およびボールベアリング40の組付手順を説明する。クランクケース3のシリンダケース1への組付前工程では、オイルポンプユニット15およびジェネレータ16がクランクケース3から取り外されている。まず、2つに分割されたクランクケース3の一方の分割ケース3aには、ローラベアリング30が組み付けられる。すなわち、図2および図3に示すように、分割ケース3aのフレーム17の環状凹部25にローラベアリング30をフレーム17の内面17a側から圧入状態で嵌め込む。次に、ローラベアリング30のアウタレース32には、抑止プレート33がフレーム17の内面17a側から当てられる。この抑止プレート33は、ネジ穴26と係合した皿ネジ34によって固定されている。これにより、ローラベアリング30のアウタレース32が分割ケース3aのフレーム17に抑止プレート33によって挟持状態で固定される。
【0020】
ローラベアリング30をフレーム17に固定した後、クランクシャフト20の一方の分割シャフト21がフレーム17の内面17a側からローラベアリング30のインナレース31に圧入状態で挿入される。この場合、分割シャフト21には、予めアウトプットギヤ19がクランクウエイト21a側に圧入状態で嵌め込まれ、このアウトプットギヤ19のスリーブ19aの端面がローラベアリング30のインナレース31の内面側に当接される。ローラベアリング30への分割シャフト21の挿入後、分割シャフト21には、フレーム17の外面17b側からスナップリング35、スプロケット10およびドライブギヤ12が順に圧入状態で嵌め込まれ、固定用ナット13によって固定される。これにより、ローラベアリング30のインナレース31の外面側には、スナップリング35が当接される。このとき、スナップリング35は、固定用ナット13で固定されたドライブギヤ12と共にスプロケット10のスリーブ10aの端面で外側から抑止される。その結果、ローラベアリング30のインナレース31がアウトプットギヤ19のスリーブ19aの端面とスプロケット10のスリーブ10aの端面とによって分割シャフト21に挟持状態で固定される。
【0021】
一方、他方の分割ケース3b側のフレーム18には、ボールベアリング40が組み付けられる。すなわち、図4および図5に示すように、まず、フレーム18の環状凹部27には、ボールベアリング40がフレーム18の内面18a側から圧入状態で嵌め込まれる。次に、ボールベアリング40のアウタレース42には、抑止プレート43がフレーム18の内面18a側から当てられる。この抑止プレート43は、ネジ穴28と係合した皿ネジ44によって固定されている。これにより、ボールベアリング40のアウタレース42が分割ケース3bのフレーム18に抑止プレート43によって固定される。
【0022】
ボールベアリング40の固定後、クランクシャフト20の他方の分割シャフト22がフレーム18の内面18a側からボールベアリング40のインナレース41に圧入状態で挿入される。この場合、分割シャフト22のクランクウエイト22aの端面が、ボールベアリング40の内面側に当接される。ボールベアリング40のインナレース41に挿入された分割シャフト22には、フレーム18の外面18b側から締付ナット45が挿入される。この締付ナット45は、分割シャフト22の外周面に形成した螺合部24に螺合され、ボールベアリング40のインナレース41を外面側から締め付ける。その結果、ボールベアリング40のインナレース41がクランクウエイト22aの端面と締付ナット45とによって分割シャフト22上に挟持状態で固定される。
【0023】
このように、2つの分割ケース3a,3bに各ベアリング30,40および各分割シャフト21,22がそれぞれ組み付けられた後、2つの分割ケース3a,3bが図示しないボルトによって一体化される。これらの分割ケース3a,3bの一体化に際しては、双方の分割シャフト21,22のクランクアーム21b,22b間がクランクピン23によって連結され、このクランクピン23には、コンロッド11が取り付けられる。これによって、分割シャフト21,22の連結と同時に分割ケース3a,3bが一体的に組み付けられる。
【0024】
なお、上述した実施形態においては、ローラベアリング30およびボールベアリング40の双方のインナレース31,41とアウタレース32,42とをクランクシャフト20側とクランクケース3側とにそれぞれ固定して説明した。しかしながら、本発明は、これに限定されず、特に、スラスト荷重を受けるボールベアリング40側にのみに適用してもよい。また、ローラベアリング30およびボールベアリング40をそれぞれ固定するために用いられる抑止プレート33,43は、アウタレース32,42の全周を抑え込むようなリング状の形状にしてもよい。
【0025】
【発明の効果】
このように、本発明に係るクランクシャフトの軸受構造によれば、クランクシャフトの両端部がローラベアリングとボールベアリングとで軸支されている。そして、少なくともボールベアリングのインナレースがクランクシャフト側に固定され、そのアウタレースがクランクケース側のフレームに固定されている。このため、ボールベアリングには、スラスト方向の荷重に対する位置ズレが発生することがない。これにより、ボールベアリングのアウタレースが従前のようなフレームから抜け出すことがなく、ベアリングの破損を確実に防止できるので、信頼性の一層の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態におけるエンジンの全体構成を概略的に示す断面図
【図2】ローラベアリングによるクランクシャフトの軸支状態を示す要部断面図
【図3】図2のA−A線矢視方向から見た断面図
【図4】ボールベアリングによるクランクシャフトの軸支状態を示す要部断面図
【図5】図4のB−B線矢視方向から見た断面図
【符号の説明】
E エンジン本体
1 シリンダケース
2 シリンダヘッド
3 クランクケース
4 燃焼室
5 ピストン
17 フレーム
18 フレーム
20 クランクシャフト
20a 一端部
20b 他端部
24 螺合部
25 環状凹部
26 ネジ穴
27 環状凹部
28 ネジ穴
30 ローラベアリング
31 インナレース
32 アウタレース
33 抑止プレート
34 皿ネジ
35 スナップリング
40 ボールベアリング
41 インナレース
42 アウタレース
43 抑止プレート
44 皿ネジ
45 締付ナット

Claims (3)

  1. クランクシャフトの軸受構造において、
    クランクケース内に形成されたフレームに取り付けられており、クランクシャフトの一端部側を軸支するローラベアリングと、
    前記クランクケース内に形成されたフレームに取り付けられており、前記クランクシャフトの他端部側を軸支するボールベアリングと、
    前記ボールベアリングのインナレースを前記クランクシャフトに固定する第1の固定部材と、
    前記ボールベアリングのアウタレースを前記フレームに固定する第2の固定部材と
    を有することを特徴とするクランクシャフトの軸受構造。
  2. クランクシャフトの軸受構造において、
    クランクケース内に形成された第1のフレームに取り付けられており、クランクシャフトの一端部側を軸支するローラベアリングと、
    前記クランクケース内に形成された第2のフレームに取り付けられており、前記クランクシャフトの他端部側を軸支するボールベアリングと、
    前記第2のフレームに形成されており、前記ボールベアリングが圧入される環状凹部と、
    前記クランクシャフトに取り付けられた前記ボールベアリングのインナレースを他の圧入部品と共に締付けて、前記クランクシャフトに固定する締付ナットと、
    前記第2のフレームに取り付けられ、前記環状凹部に嵌め合わされた前記ボールベアリングのアウタレースを、前記環状凹部の開放端面側から抑え込んで固定する抑止プレートと
    を有することを特徴とするクランクシャフトの軸受構造。
  3. 前記ローラベアリングは、前記第1のフレームに形成された環状凹部に圧入されており、
    前記ローラベアリングのインナレースは、他の圧入部品と共に固定されているとともに、
    前記ローラベアリングのアウタレースは、前記第1のフレームに取り付けられる抑止プレートによって、前記環状凹部の開放端面側から抑え込んで固定されていることを特徴とする請求項2に記載されたクランクシャフトの軸受構造。
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