JP2004012142A - 圧力センサの組立構造およびその組立方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】組み立て時の応力によって生じる誤差がなく、均一な検出精度を確保できる圧力センサ組立構造およびその組立方法を提供することにある。
【解決手段】一端側に流体導入口10aを有し、かつ、他端側に前記流体導入口10aに連通する開口部を有するベース10と、このベース10の開口部から挿入され、その片面に設けた接続面を前記開口部側から露出するように前記ベース10に固定したセンサ素子12とで構成されている。
【選択図】 図9
【解決手段】一端側に流体導入口10aを有し、かつ、他端側に前記流体導入口10aに連通する開口部を有するベース10と、このベース10の開口部から挿入され、その片面に設けた接続面を前記開口部側から露出するように前記ベース10に固定したセンサ素子12とで構成されている。
【選択図】 図9
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は圧力センサ、特に、静電容量式圧力センサの組立構造およびその組立方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、圧力センサとしては、例えば、特開平11−248579号公報および特開2000−9572号公報において静電容量式圧力センサが開示されている。前者の圧力センサでは、収納ケース10にセンサ素子1を仮固定し、カシメ固定する際に生じる圧力を予め負荷した状態で出力調整を行ない、ついで、圧力センサ素子1を収納ケース10内にカシメ固定していた。
【0003】
また、後者の圧力センサでは、収納ケース10にセンサ素子1を収納する前に、シール部材13のシール性を維持できる適正圧縮率範囲に入る模擬組立状態とするとともに、圧力センサ素子1の圧力感知面2aに大気圧が加わった状態で前記圧力センサ素子1の出力調整を行なっていた。そして、前記圧力センサ素子1を収納ケース10に収納し、前記圧力センサ素子1に大気圧を負荷した状態とし、前記圧力センサ素子1の出力が前述の調整値となったときにカシメ加工を施して最終固定していた。
したがって、前述のいずれの方法も構成部品を最終固定する前に圧力センサ素子に仮想の圧力を負荷して出力調整を行なう方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、出力調整後に前述の仮想の圧力と全く同一の圧力でカシメ加工することは困難であり、カシメ加工の圧力にバラツキが生じやすい。このため、組立誤差が生じやすく、圧力センサ毎の検出精度のバラツキが大きい。また、全ての構成部品を組み上げた後の出荷検査時に不具合が発見された場合には、分解、調整が極めて困難であり、手間がかかる。このため、実際上、不具合の生じた圧力センサ全体を廃棄しなければならず、歩留まりが悪いので、生産コストが上昇するという問題点があった。
【0005】
本発明は、前記問題点に鑑み、組み立て時の応力によっても組立誤差が生ぜず、均一な検出精度を確保できる圧力センサ組立構造およびその組立方法を提供すことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる圧力センサの組立構造は、前記目的を達成すべく、一端側に流体導入口を有し、かつ、他端側に前記流体導入口に連通する開口部を有するベースと、このベースの開口部から挿入され、その片面に設けた接続面を前記開口部側から露出するように前記ベースに固定したセンサ素子と、からなる構成としてある。
【0007】
本発明によれば、ベースに固定したセンサ素子の接続面が露出しているので、前記センサ素子に出力調整手段を接続して出力調整を行なうことができる。このため、出力調整後にベースにセンサ素子を固定する必要がなく、センサ素子の特性に変化が生じないので、誤差が生じず、均一な検出精度を備えた圧力センサの組立構造が得られる。
【0008】
本発明にかかる他の圧力センサの組立構造は、一端側に流体導入口を有し、かつ、他端側に前記流体導入口に連通する開口部を有するベースと、片面に接続面を有し、かつ、前記ベースの開口部から挿入されるセンサ素子と、前記ベースの開口部から挿入して前記ベースに固定することにより、前記センサ素子の接続面の外周縁部に圧接し、外方の開口部から前記センサ素子の接続面が露出する筒状ケースと、からなる構成としてある。
【0009】
本発明によれば、出力調整前にベースと筒状ケースとでセンサ素子か固定され、センサ素子の接続面が露出している。このため、出力調整後にベースにセンサ素子を固定する必要がなく、センサ素子の特性に変化が生じないので、誤差が生じず、均一な検出精度を備えた圧力センサの組立構造が得られる。
【0010】
本発明にかかる別の圧力センサの組立構造は、ベースと、片面に接続面を有し、かつ、前記ベースの開口部から挿入されるセンサ素子と、前記開口部から挿入され、前記センサ素子の接続面の外周縁部に当接する素子押さえリングと、前記ベースの開口部から挿入して前記ベースに固定することにより、内方の開口縁部が前記素子押えリングに圧接し、外方の開口部から前記センサ素子の接続面が露出する筒状ケースと、からなる構成としてある。
【0011】
本発明によれば、ベースに固定した素子押えリングおよび筒状ケースを介してセンサ素子を固定しているだけでなく、前記センサ素子の接続面が筒状ケースの外方の開口部から露出している。このため、出力調整後にベースにセンサ素子を固定する必要がなく、センサ素子の特性に変化が生じることがないので、誤差が生じず、均一な検出精度を備えた圧力センサの組立構造が得られる。
【0012】
本発明にかかる圧力センサ組立方法としては、一端側に流体導入口を有し、かつ、他端側に前記流体導入口に連通する開口部を有するベースの前記開口部からセンサ素子を挿入し、前記センサ素子の片面に設けた接続面を前記開口部側から露出するように前記ベースにセンサ素子を固定した後、プリント基板に設けた出力調整手段を前記圧力センサ素子の接続面に電気接続し、前記出力調整手段を作動させて出力調整を行ない、ついで、前記プリント基板を前記ベースに固定したケースとカバーとで固定する方法がある。
【0013】
本発明によれば、センサ素子をベースに固定した後、露出するセンサ素子の接続面に出力調整手段を接続して出力調整を行なう。このため、センサ素子の特性が変化せず、均一な検出精度を有する圧力センサが得られる。
【0014】
本発明にかかる他の圧力センサ組立方法としては、一端側に流体導入口を有し、かつ、他端側に前記流体導入口に連通する開口部を有するベースの前記開口部から片面に接続面を有するセンサ素子を挿入し、ついで、前記ベースの開口部から筒状ケースを挿入して前記ベースに固定することにより、前記筒状ケースの内方の開口縁部を前記センサ素子の接続面の外周縁部に圧接し、その外方の開口部から前記センサ素子の接続面を露出させた後、プリント基板に設けた出力調整手段を前記圧力センサ素子の接続面に電気接続し、前記出力調整手段を作動させて出力調整を行ない、ついで、前記プリント基板を前記筒状ケースとカバーとで固定する方法である。
【0015】
本発明によれば、センサ素子をベースと筒状ケースとで固定した後、露出するセンサ素子の接続面に出力調整手段を接続して出力調整を行なう。このため、センサ素子の特性が変化せず、均一な検出精度を有する圧力センサが得られる。
【0016】
本発明にかかる別の圧力センサ組立方法によれば、一端側に流体導入口を有し、かつ、他端側に前記流体導入口に連通する開口部を有するベースの前記開口部から片面に接続面を有するセンサ素子を挿入し、ついで、前記ベースの開口部から前記センサ素子の接続面の外周縁部に当接する素子押さえリング挿入し、さらに、前記ベースの開口部から筒状ケースを挿入して前記ベースに固定することにより、前記筒状ケースの内方の開口縁部を前記素子押えリングに圧接し、外方の開口部から前記センサ素子の接続面を露出させた後、プリント基板に設けた出力調整手段を前記圧力センサ素子の接続面に電気接続し、前記出力調整手段を作動させて出力調整を行ない、ついで、前記プリント基板を前記筒状ケースとカバーとで固定する方法である。
【0017】
本実施形態によれば、センサ素子をベース,素子押えリングおよび筒状ケースで固定した後、露出するセンサ素子の接続面に出力調整手段を接続して出力調整を行なう。このため、センサ素子の特性が変化せず、均一な検出精度を有する圧力センサが得られるという効果がある。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる実施形態を図1ないし図13の添付図面に従って説明する。
本発明にかかる第1実施形態は、図1ないし図3に示すように、静電容量式圧力センサに適用した場合である。前記圧力センサは、ベース10に、Oリング11,センサ素子12,ケース13,第1,第2基板14,15、および、カバー17を順次組み付けたものである。
【0019】
前記ベース10は取付作業を容易にするため、その外周形状が6角ナット形状となっており、その片側の端面に流体導入口10aを備えた突部10bを突設してある一方、残る片側は大きく開口している。
【0020】
前記センサ素子12としては、例えば、2枚のセラミック基板を接合一体化して形成した静電容量式圧力センサが挙げられ、第1基板14に対向する片側端面には接続用ピン端子(図示せず)が突出している。
【0021】
前記第1基板14は、前記センサ素子12のピン端子に接続可能なスルーホール(図示せず)を備えているとともに、図3に示すように、フレキシブルなフイルム状リード線14aを介して第2基板15に接続されている。前記第2基板15は後述する前記ケース13の段部13aとカバー17の先端縁部とで挟持,固定される。
【0022】
前記ケース13は、前記ベース10の開口縁部10cから挿入可能な外周形状を有しており、その内周面に第2基板を位置決めする段部13aを形成してある。
【0023】
前記カバー17は、前記ケース13に挿入可能な外周形状を有し、その内部に前記第2基板15の表面に当接する円筒部17aを突設してある。
【0024】
次に、前述の構成部品からなる圧力センサの組立方法について説明する。
まず、ベース10の開口縁部10cからOリング11,センサ素子12およびケース13を組み込んだ後、前記開口縁部10cをカシメ固定して前記センサ素子12を前記ベース10に本固定する。ついで、第1基板14をベース10に組み付けて前記センサ素子12のピン端子に電気接続し、この段階で圧力特性、温度特性をメモリするための出力調整作業を行なう。
【0025】
そして、前記第1基板14にフレキシブルなフイルム状リード線14aを介して接続された第2基板15を前記ケース13の段部13aに位置決めする。前記第2基板15にリード線16a,16bおよび16cを電気接続するとともに、前記リード線16a,16bおよび16cを挿通したカバー17を前記ケース13に組み付けて位置決めし、図示しないシール材でケース13にカバー17を封止,固定する。
【0026】
本実施形態では、ベース10にセンサ素子12を本固定した後、他の構成部品である第1,第2基板14,15、リード線16a,16b,16c、および、カバー17を組み付ける。しかし、第1,第2基板14,15等を組み付ける際には前記センサ素子12に大きな圧力が負荷されるおそれが全くない。このため、組立完了後においても前記圧力センサ素子13の動作特性は変化することがなく、検出精度が均一な圧力センサが得られるという利点がある。
【0027】
なお、センサ素子12に第1基板14を予め電気接続しておいてもよく、また、第2基板15にリード線16a,16b,16cを予め電気接続しておいてもよい。さらに、前記ケース13はベース12に螺合一体化してもよく、前記カバー17は前記カバー13に螺合一体化あるいはカシメ固定してもよい。
【0028】
第2実施形態にかかる圧力センサは、図4ないし図6に示すように、ベース10に、Oリング11,センサ素子12,素子押えリング18、第1,第2基板14,15、スペーサ19、ケース20、Oリング21、および、カバー22を組み付けたものである。
【0029】
前記ベース10は取付作業を容易にするため、その外周形状が6角ナット形状となっており、その片側の端面に流体導入口10aを備えた突部10bを突設してある一方、残る片側は大きく開口し、その内周面に図示しない雌ネジ部を形成してある。
【0030】
前記センサ素子12としては、例えば、2枚のセラミック基板を接合一体化して形成した静電容量式圧力センサが挙げられ、第1基板14に対向する片側端面には接続用ピン端子12a(図6)が突出している。
【0031】
前記素子押えリング18は、前記センサ素子12の片側端面の外周縁部に当接可能な内径を有するとともに、前記ベース10の内周面に当接可能な4個の突起18aを等ピッチで設けてある。
【0032】
前記第1基板14は、前記センサ素子12のピン端子12aに接続可能なスルーホール14a(図6)を備えているとともに、フレキシブルなフイルム状リード線14aを介して第2基板15に接続されている。さらに、前記第2基板15には、リード線16a,16b,16cが電気接続されている。
【0033】
前記スペーサ19は後述するケース20の外周面に嵌合可能な内径を有するリングであり、前記ベース10と前記ケース20とで挟持される。
【0034】
前記ケース20は、その片側部分が前記ベース10の開口部から挿入可能な外周形状を有する一方、残る片側部分の内周面に後述するカバー21を位置決めするための段部20a形成してあるとともに、その開口縁部20bをカシメ可能としてある。
【0035】
前記カバー22は、前記ケース20の開口部から挿入可能で、かつ、前記段部20aに嵌合可能な外周形状を有している。
【0036】
次に、前述の構成部品からなる圧力センサの組立方法について説明する。
まず、ベース10の開口部からOリング11,センサ素子12および素子押えリング18を組み込む。ついで、スペーサ19を嵌合したケース20を前記ベース10に挿入し、螺合一体化することにより、前記ベース10にセンサ素子12を本固定する。なお、説明の便宜上、前記ベース10と前記ケース20との螺合状態を示す部分は図示していない。
【0037】
さらに、前記ベース10に第1基板14を組み込み、前記センサ素子12のピン端子12aを第1基板14のスルーホール14bに挿入して電気接続し、この段階で圧力特性、温度特性をメモリするための出力調整作業を行なう。
なお、本実施形態では、スペーサ19が、ケース20をベース10に固定する際の厚さゲージとして機能するため、カシメ力やトルクを計測する必要がない。
【0038】
そして、前記第1基板14にフレキシブルなフイルム状リード線14aを介して接続された第2基板15を前記ケース20内に位置決めする。ついで、Oリング21およびカバー22を前記ケース20内に順次組み込んで位置決めした後、前記ケース20の開口縁部20bをカシメ固定する。
【0039】
本実施形態では、ベース10にセンサ素子12を本固定し、これが第12基板14を接続して出力調整した後、他の構成部品である第2基板15等を組み付ける。特に、ケース20にカバー22をカシメ固定する際には、カシメ力が前記センサ素子12の外周縁部に負荷される。このため、組立完了後においても前記センサ素子12の動作特性に変化が生ぜず、検出精度が均一な圧力センサが得られるという利点がある。
【0040】
なお、センサ素子12に第1基板14を予め電気接続しておいてもよい。また、前記ケース20はベース10にカシメ固定してもよく、前記カバー22は前記ケース20に螺合一体化してもよい。
【0041】
本発明にかかる第3実施形態は、図7ないし図9に示すように、ベース10に、Oリング11,センサ素子12,第1,第2基板14,15、カバー23、および、ケース24を組み付けたものである。
【0042】
前記ベース10は取付作業を容易にするため、その外周形状が6角ナット形状となっており、その片側の端面に流体導入口10aを備えた突部10bを突設してある一方、残る片側は大きく開口しており、その開口縁部10cがカシメ可能となっている。
【0043】
前記センサ素子12は、例えば、2枚のセラミック基板を接合一体化して形成した静電容量式圧力センサが挙げられ、第1基板14に対向する片側端面には接続用ピン端子(図示せず)が突出している。
【0044】
前記第1基板14は、前記センサ素子12のピン端子に接続可能なスルーホール(図示せず)を備えているとともに、図9に示すように、フレキシブルなフイルム状リード線14aを介して第2基板15に接続されている。前記第2基板15は後述するケース24の段部24aとカバー23の先端縁部とで挟持,固定される。
【0045】
前記カバー23は、後述するケース24に挿入可能な外周形状を有し、その内部に前記第2基板15の表面の中央部に当接する円筒部23aを突設してある。
【0046】
前記ケース24は、前記ベース10の片側端部の外周面に嵌合可能な筒状体であり、その内周面に第2基板15を位置決めする段部24aを形成してあるとともに、開口縁部24bをカシメ可能としてある。
【0047】
次に、前述の構成部品からなる圧力センサの組立方法について説明する。
まず、ベース10の開口縁部10cからOリング11,センサ素子12を組み込んだ後、前記ベース10の開口縁部10cをカシメ固定して前記センサ素子12をベース10に本固定する。ついで、前記ベース10のカシメ加工を施した片側端部の外周面にケース24を嵌合して固定する。さらに、前記センサ素子12のピン端子を第1基板14に電気接続し、この段階で圧力特性、温度特性をメモリするための調整作業を行なう。
【0048】
そして、前記第1基板14にフレキシブルなフイルム状リード線14aを介して接続された第2基板15を前記ケース24の段部24aに位置決めする。ついで、前記第2基板15に接続した前記リード線16a,16bおよび16cを挿通することにより、カバー23を前記ケース24に組み付けて位置決めし、前記ケース24の開口縁部24bをカシメることにより、カバー23を固定する。
【0049】
本実施形態では、ベース10にセンサ素子12を本固定し、第1基板14を電気接続して出力調整した後、他の構成部品である第2基板15等を組み付ける。しかし、カバー23をケース24にカシメ固定する場合であっても、前記センサ素子12に大きな圧力が負荷されない。このため、組立完了後においても前記圧力センサ素子13の動作特性は変化せず、検出精度が均一な圧力センサが得られるという利点がある。
【0050】
なお、センサ素子12に第1基板14を予め電気接続しておいてもよい。また、前記ケース24はベース12に螺合一体化してもよく、あるいは、シール材を介して接着一体化してもよい。また、前記カバー23は前記ケース24に螺合一体化してもよく、あるいは、接着剤で一体化してもよい。
【0051】
本発明にかかる第4実施形態は、図10Aに示すように、ベース10にOリング11およびセンサ素子12を収納して位置決めした後、前記ベース10の開口縁部10cをカシメたものである。そして、カシメた開口縁部10cの外周面にOリング25を配置するとともに、前記ベース10の片側端部にケース26の鍔部26aを嵌合してネジ止めする。ついで、前記前記ケース26内に収納した第1基板14を前記センサ素子12にリード線を介して電気接続し、この状態で圧力特性等の出力調整作業を行なう。さらに、前記第1基板14を前記ケース26のリブ26bに位置決めし、ついで、前記第1基板14に電気接続した第2基板15を重ね合わせる。そして、前記ケース26にカバー27を挿入し、Oリング28を介して前記ケース26の開口縁部26cをカシメ固定する。
【0052】
第4実施形態によれば、ケース26のリブ26bがカシメ固定する際の圧力を受けるので、センサ素子12に圧力がかからず、出力調整した動作特性が変化しない。
【0053】
本発明にかかる第5実施形態は、図10Bに示すように、ベース10にOリング11およびセンサ素子12を収納して位置決めした後、前記ベース10の開口縁部10cをカシメしたものである。そして、カシメた開口縁部10cの外周面にOリング25を配置するとともに、前記ベース10の片側端部にケース26の鍔部26aを嵌合してネジ止めする。ついで、前記前記ケース10内に収納した第1基板14を前記センサ素子12にリード線を介して電気接続し、この状態で圧力特性等の出力調整作業を行なう。さらに、前記第1基板14に電気接続した第2基板15を重ね合わせる。そして、前記ケース26にカバー27を挿入し、Oリング28を介して前記ケース26の開口縁部26cをカシメ固定する。
【0054】
第5実施形態によれば、第1基板14がセンサ素子12に直接当接しているので、外形寸法を小さくできるという利点がある。
【0055】
本発明にかかる第6実施形態は、図11Aに示すように、前述の第4実施形態と同様であり、異なる点はセンサ素子12の形状である。
すなわち、センサ素子12は、肉厚で大径の基台12aにダイヤフラムである小径の基板12bを接合一体化したものであり、Oリング11は前記基台12aの外周縁部に圧接する。このため、ベース10をカシメた際に生じる応力は基台12aに全て負荷され、センサ素子12の動作特性に影響を与えることが極めて少ないという利点がある。
【0056】
本発明にかかる第7実施形態は、図11Bにそれぞれ示すように、前述の第5実施形態と同様であり、異なる点はセンサ素子12が大径の基台12aに小径のダイヤフラムである基板12bを接合一体化した場合である。このため、前述の第5実施形態と同様、ベース10のカシメ力による動作特性の変化が極めて小さい圧力センサが得られるという利点がある。
【0057】
本発明にかかる第8実施形態は、図12Aにそれぞれ示すように、ベース10にOリング11およびセンサ素子12を収納するとともに、ケース29を収納する。ついで、前記ケース29にOリング30を挿通して位置決めした後、前記ベース10の開口縁部10cをカシメることにより、前記ケース29を固定する。そして、ケース29の開口縁部29aから第1基板14を挿入して前記センサ素子12に電気接続し、この状態で圧力特性等の出力調整を行なう。そして、第1基板14に電気接続した第2基板15を前記ケース29に挿入し、ついで、断面略T字形状のカバー31を収納する。さらに、前記カバー31にOリング32を嵌合して位置決めした後、前記ケース29の開口縁部29aをカシメることにより、前記Oリング32を介してカバー31を固定する。
【0058】
本発明にかかる第9実施形態は、図12Bにそれぞれ示すように、前述の第8実施形態とほぼ同様であり、センサ素子12が大径の基台12aに小径のダイヤフラムである基板12bを接合一体化した場合である。このため、カシメ力による動作特性の変化が極めて小さい圧力センサが得られるという利点がある。
【0059】
本発明にかかる第10実施形態は、図13に示すように、まずベース10にOリング11およびセンサ素子12を収納して位置決めする。そして、前記ベース10にケース33の鍔部33aを位置決めしてネジ止めすることにより、センサ素子12が固定される。このとき、センサ素子12の図示しないピン端子が後述する第1基板14のスルーホールに挿通されて電気接続される。前記ケース33に収納されている2枚の基板14,34は、図示しない挿入孔から挿入して位置決めされたものであり、両者は完全に電気的絶縁が図られている。また、基板14は緩衝材35を介してセンサ素子12に当接している。
【0060】
ついで、他のベース36にOリング37およびセンサ素子38を挿入して位置決めした後、前記ケース33の鍔部33bを組み付けてネジ止めする。このとき、前記センサ素子38のピン端子が緩衝材39を介して基板34のスルーホールに挿入され、電気的接続される。
【0061】
本実施形態によれば、2個のセンサ素子12,38を配置することにより、1個で2種類の測定を行なうことができるという利点がある。
【0062】
前述の全ての実施形態においては、センサ素子12を第1基板14等の構成部品に接着一体化していないので、分解しやすく、修理,交換が容易であるという利点がある。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、ベースに固定したセンサ素子の接続面が露出しているので、前記センサ素子に出力調整手段を接続して出力調整を行なうことができる。このため、出力調整後にベースにセンサ素子を固定する必要がなく、センサ素子の特性に変化が生じないので、誤差が生じず、均一な検出精度を備えた圧力センサの組立構造が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる圧力センサ組立構造の第1実施形態を示し、図Aは斜視図、図Bは図1Aの断面斜視図である。
【図2】図1で示した第1実施形態の分解斜視図である。
【図3】図1Bで示した第1実施形態の正面断面図である。
【図4】本発明にかかる圧力センサ組立構造の第2実施形態を示し、図Aは斜視図、図Bは図4Aの断面斜視図である。
【図5】図4で示した第2実施形態の分解斜視図である。
【図6】図4Bで示した第2実施形態の正面断面図である。
【図7】本発明にかかる圧力センサ組立構造の第3実施形態を示し、図Aは斜視図、図Bは図7Aの断面斜視図である。
【図8】図6で示した第3実施形態の分解斜視図である。
【図9】図7Bで示した第3実施形態の正面断面図である。
【図10】図10Aは本発明にかかる圧力センサ組立構造の第4実施形態を示す断面図、図10Bは第5実施形態を示す断面図である。
【図11】図11Aは本発明にかかる圧力センサ組立構造の第6実施形態を示す断面図、図11Bは第7実施形態を示す断面図である。
【図12】図12Aは本発明にかかる圧力センサ組立構造の第8実施形態を示す断面図、図12Bは第9実施形態を示す断面図である
【図13】本発明にかかる圧力センサ組立構造の第10実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
10…ベース、11…Oリング、12…センサ素子、13…ケース、14,15…第1,第2基板、17…カバー。
【発明の属する技術分野】
本発明は圧力センサ、特に、静電容量式圧力センサの組立構造およびその組立方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、圧力センサとしては、例えば、特開平11−248579号公報および特開2000−9572号公報において静電容量式圧力センサが開示されている。前者の圧力センサでは、収納ケース10にセンサ素子1を仮固定し、カシメ固定する際に生じる圧力を予め負荷した状態で出力調整を行ない、ついで、圧力センサ素子1を収納ケース10内にカシメ固定していた。
【0003】
また、後者の圧力センサでは、収納ケース10にセンサ素子1を収納する前に、シール部材13のシール性を維持できる適正圧縮率範囲に入る模擬組立状態とするとともに、圧力センサ素子1の圧力感知面2aに大気圧が加わった状態で前記圧力センサ素子1の出力調整を行なっていた。そして、前記圧力センサ素子1を収納ケース10に収納し、前記圧力センサ素子1に大気圧を負荷した状態とし、前記圧力センサ素子1の出力が前述の調整値となったときにカシメ加工を施して最終固定していた。
したがって、前述のいずれの方法も構成部品を最終固定する前に圧力センサ素子に仮想の圧力を負荷して出力調整を行なう方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、出力調整後に前述の仮想の圧力と全く同一の圧力でカシメ加工することは困難であり、カシメ加工の圧力にバラツキが生じやすい。このため、組立誤差が生じやすく、圧力センサ毎の検出精度のバラツキが大きい。また、全ての構成部品を組み上げた後の出荷検査時に不具合が発見された場合には、分解、調整が極めて困難であり、手間がかかる。このため、実際上、不具合の生じた圧力センサ全体を廃棄しなければならず、歩留まりが悪いので、生産コストが上昇するという問題点があった。
【0005】
本発明は、前記問題点に鑑み、組み立て時の応力によっても組立誤差が生ぜず、均一な検出精度を確保できる圧力センサ組立構造およびその組立方法を提供すことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる圧力センサの組立構造は、前記目的を達成すべく、一端側に流体導入口を有し、かつ、他端側に前記流体導入口に連通する開口部を有するベースと、このベースの開口部から挿入され、その片面に設けた接続面を前記開口部側から露出するように前記ベースに固定したセンサ素子と、からなる構成としてある。
【0007】
本発明によれば、ベースに固定したセンサ素子の接続面が露出しているので、前記センサ素子に出力調整手段を接続して出力調整を行なうことができる。このため、出力調整後にベースにセンサ素子を固定する必要がなく、センサ素子の特性に変化が生じないので、誤差が生じず、均一な検出精度を備えた圧力センサの組立構造が得られる。
【0008】
本発明にかかる他の圧力センサの組立構造は、一端側に流体導入口を有し、かつ、他端側に前記流体導入口に連通する開口部を有するベースと、片面に接続面を有し、かつ、前記ベースの開口部から挿入されるセンサ素子と、前記ベースの開口部から挿入して前記ベースに固定することにより、前記センサ素子の接続面の外周縁部に圧接し、外方の開口部から前記センサ素子の接続面が露出する筒状ケースと、からなる構成としてある。
【0009】
本発明によれば、出力調整前にベースと筒状ケースとでセンサ素子か固定され、センサ素子の接続面が露出している。このため、出力調整後にベースにセンサ素子を固定する必要がなく、センサ素子の特性に変化が生じないので、誤差が生じず、均一な検出精度を備えた圧力センサの組立構造が得られる。
【0010】
本発明にかかる別の圧力センサの組立構造は、ベースと、片面に接続面を有し、かつ、前記ベースの開口部から挿入されるセンサ素子と、前記開口部から挿入され、前記センサ素子の接続面の外周縁部に当接する素子押さえリングと、前記ベースの開口部から挿入して前記ベースに固定することにより、内方の開口縁部が前記素子押えリングに圧接し、外方の開口部から前記センサ素子の接続面が露出する筒状ケースと、からなる構成としてある。
【0011】
本発明によれば、ベースに固定した素子押えリングおよび筒状ケースを介してセンサ素子を固定しているだけでなく、前記センサ素子の接続面が筒状ケースの外方の開口部から露出している。このため、出力調整後にベースにセンサ素子を固定する必要がなく、センサ素子の特性に変化が生じることがないので、誤差が生じず、均一な検出精度を備えた圧力センサの組立構造が得られる。
【0012】
本発明にかかる圧力センサ組立方法としては、一端側に流体導入口を有し、かつ、他端側に前記流体導入口に連通する開口部を有するベースの前記開口部からセンサ素子を挿入し、前記センサ素子の片面に設けた接続面を前記開口部側から露出するように前記ベースにセンサ素子を固定した後、プリント基板に設けた出力調整手段を前記圧力センサ素子の接続面に電気接続し、前記出力調整手段を作動させて出力調整を行ない、ついで、前記プリント基板を前記ベースに固定したケースとカバーとで固定する方法がある。
【0013】
本発明によれば、センサ素子をベースに固定した後、露出するセンサ素子の接続面に出力調整手段を接続して出力調整を行なう。このため、センサ素子の特性が変化せず、均一な検出精度を有する圧力センサが得られる。
【0014】
本発明にかかる他の圧力センサ組立方法としては、一端側に流体導入口を有し、かつ、他端側に前記流体導入口に連通する開口部を有するベースの前記開口部から片面に接続面を有するセンサ素子を挿入し、ついで、前記ベースの開口部から筒状ケースを挿入して前記ベースに固定することにより、前記筒状ケースの内方の開口縁部を前記センサ素子の接続面の外周縁部に圧接し、その外方の開口部から前記センサ素子の接続面を露出させた後、プリント基板に設けた出力調整手段を前記圧力センサ素子の接続面に電気接続し、前記出力調整手段を作動させて出力調整を行ない、ついで、前記プリント基板を前記筒状ケースとカバーとで固定する方法である。
【0015】
本発明によれば、センサ素子をベースと筒状ケースとで固定した後、露出するセンサ素子の接続面に出力調整手段を接続して出力調整を行なう。このため、センサ素子の特性が変化せず、均一な検出精度を有する圧力センサが得られる。
【0016】
本発明にかかる別の圧力センサ組立方法によれば、一端側に流体導入口を有し、かつ、他端側に前記流体導入口に連通する開口部を有するベースの前記開口部から片面に接続面を有するセンサ素子を挿入し、ついで、前記ベースの開口部から前記センサ素子の接続面の外周縁部に当接する素子押さえリング挿入し、さらに、前記ベースの開口部から筒状ケースを挿入して前記ベースに固定することにより、前記筒状ケースの内方の開口縁部を前記素子押えリングに圧接し、外方の開口部から前記センサ素子の接続面を露出させた後、プリント基板に設けた出力調整手段を前記圧力センサ素子の接続面に電気接続し、前記出力調整手段を作動させて出力調整を行ない、ついで、前記プリント基板を前記筒状ケースとカバーとで固定する方法である。
【0017】
本実施形態によれば、センサ素子をベース,素子押えリングおよび筒状ケースで固定した後、露出するセンサ素子の接続面に出力調整手段を接続して出力調整を行なう。このため、センサ素子の特性が変化せず、均一な検出精度を有する圧力センサが得られるという効果がある。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる実施形態を図1ないし図13の添付図面に従って説明する。
本発明にかかる第1実施形態は、図1ないし図3に示すように、静電容量式圧力センサに適用した場合である。前記圧力センサは、ベース10に、Oリング11,センサ素子12,ケース13,第1,第2基板14,15、および、カバー17を順次組み付けたものである。
【0019】
前記ベース10は取付作業を容易にするため、その外周形状が6角ナット形状となっており、その片側の端面に流体導入口10aを備えた突部10bを突設してある一方、残る片側は大きく開口している。
【0020】
前記センサ素子12としては、例えば、2枚のセラミック基板を接合一体化して形成した静電容量式圧力センサが挙げられ、第1基板14に対向する片側端面には接続用ピン端子(図示せず)が突出している。
【0021】
前記第1基板14は、前記センサ素子12のピン端子に接続可能なスルーホール(図示せず)を備えているとともに、図3に示すように、フレキシブルなフイルム状リード線14aを介して第2基板15に接続されている。前記第2基板15は後述する前記ケース13の段部13aとカバー17の先端縁部とで挟持,固定される。
【0022】
前記ケース13は、前記ベース10の開口縁部10cから挿入可能な外周形状を有しており、その内周面に第2基板を位置決めする段部13aを形成してある。
【0023】
前記カバー17は、前記ケース13に挿入可能な外周形状を有し、その内部に前記第2基板15の表面に当接する円筒部17aを突設してある。
【0024】
次に、前述の構成部品からなる圧力センサの組立方法について説明する。
まず、ベース10の開口縁部10cからOリング11,センサ素子12およびケース13を組み込んだ後、前記開口縁部10cをカシメ固定して前記センサ素子12を前記ベース10に本固定する。ついで、第1基板14をベース10に組み付けて前記センサ素子12のピン端子に電気接続し、この段階で圧力特性、温度特性をメモリするための出力調整作業を行なう。
【0025】
そして、前記第1基板14にフレキシブルなフイルム状リード線14aを介して接続された第2基板15を前記ケース13の段部13aに位置決めする。前記第2基板15にリード線16a,16bおよび16cを電気接続するとともに、前記リード線16a,16bおよび16cを挿通したカバー17を前記ケース13に組み付けて位置決めし、図示しないシール材でケース13にカバー17を封止,固定する。
【0026】
本実施形態では、ベース10にセンサ素子12を本固定した後、他の構成部品である第1,第2基板14,15、リード線16a,16b,16c、および、カバー17を組み付ける。しかし、第1,第2基板14,15等を組み付ける際には前記センサ素子12に大きな圧力が負荷されるおそれが全くない。このため、組立完了後においても前記圧力センサ素子13の動作特性は変化することがなく、検出精度が均一な圧力センサが得られるという利点がある。
【0027】
なお、センサ素子12に第1基板14を予め電気接続しておいてもよく、また、第2基板15にリード線16a,16b,16cを予め電気接続しておいてもよい。さらに、前記ケース13はベース12に螺合一体化してもよく、前記カバー17は前記カバー13に螺合一体化あるいはカシメ固定してもよい。
【0028】
第2実施形態にかかる圧力センサは、図4ないし図6に示すように、ベース10に、Oリング11,センサ素子12,素子押えリング18、第1,第2基板14,15、スペーサ19、ケース20、Oリング21、および、カバー22を組み付けたものである。
【0029】
前記ベース10は取付作業を容易にするため、その外周形状が6角ナット形状となっており、その片側の端面に流体導入口10aを備えた突部10bを突設してある一方、残る片側は大きく開口し、その内周面に図示しない雌ネジ部を形成してある。
【0030】
前記センサ素子12としては、例えば、2枚のセラミック基板を接合一体化して形成した静電容量式圧力センサが挙げられ、第1基板14に対向する片側端面には接続用ピン端子12a(図6)が突出している。
【0031】
前記素子押えリング18は、前記センサ素子12の片側端面の外周縁部に当接可能な内径を有するとともに、前記ベース10の内周面に当接可能な4個の突起18aを等ピッチで設けてある。
【0032】
前記第1基板14は、前記センサ素子12のピン端子12aに接続可能なスルーホール14a(図6)を備えているとともに、フレキシブルなフイルム状リード線14aを介して第2基板15に接続されている。さらに、前記第2基板15には、リード線16a,16b,16cが電気接続されている。
【0033】
前記スペーサ19は後述するケース20の外周面に嵌合可能な内径を有するリングであり、前記ベース10と前記ケース20とで挟持される。
【0034】
前記ケース20は、その片側部分が前記ベース10の開口部から挿入可能な外周形状を有する一方、残る片側部分の内周面に後述するカバー21を位置決めするための段部20a形成してあるとともに、その開口縁部20bをカシメ可能としてある。
【0035】
前記カバー22は、前記ケース20の開口部から挿入可能で、かつ、前記段部20aに嵌合可能な外周形状を有している。
【0036】
次に、前述の構成部品からなる圧力センサの組立方法について説明する。
まず、ベース10の開口部からOリング11,センサ素子12および素子押えリング18を組み込む。ついで、スペーサ19を嵌合したケース20を前記ベース10に挿入し、螺合一体化することにより、前記ベース10にセンサ素子12を本固定する。なお、説明の便宜上、前記ベース10と前記ケース20との螺合状態を示す部分は図示していない。
【0037】
さらに、前記ベース10に第1基板14を組み込み、前記センサ素子12のピン端子12aを第1基板14のスルーホール14bに挿入して電気接続し、この段階で圧力特性、温度特性をメモリするための出力調整作業を行なう。
なお、本実施形態では、スペーサ19が、ケース20をベース10に固定する際の厚さゲージとして機能するため、カシメ力やトルクを計測する必要がない。
【0038】
そして、前記第1基板14にフレキシブルなフイルム状リード線14aを介して接続された第2基板15を前記ケース20内に位置決めする。ついで、Oリング21およびカバー22を前記ケース20内に順次組み込んで位置決めした後、前記ケース20の開口縁部20bをカシメ固定する。
【0039】
本実施形態では、ベース10にセンサ素子12を本固定し、これが第12基板14を接続して出力調整した後、他の構成部品である第2基板15等を組み付ける。特に、ケース20にカバー22をカシメ固定する際には、カシメ力が前記センサ素子12の外周縁部に負荷される。このため、組立完了後においても前記センサ素子12の動作特性に変化が生ぜず、検出精度が均一な圧力センサが得られるという利点がある。
【0040】
なお、センサ素子12に第1基板14を予め電気接続しておいてもよい。また、前記ケース20はベース10にカシメ固定してもよく、前記カバー22は前記ケース20に螺合一体化してもよい。
【0041】
本発明にかかる第3実施形態は、図7ないし図9に示すように、ベース10に、Oリング11,センサ素子12,第1,第2基板14,15、カバー23、および、ケース24を組み付けたものである。
【0042】
前記ベース10は取付作業を容易にするため、その外周形状が6角ナット形状となっており、その片側の端面に流体導入口10aを備えた突部10bを突設してある一方、残る片側は大きく開口しており、その開口縁部10cがカシメ可能となっている。
【0043】
前記センサ素子12は、例えば、2枚のセラミック基板を接合一体化して形成した静電容量式圧力センサが挙げられ、第1基板14に対向する片側端面には接続用ピン端子(図示せず)が突出している。
【0044】
前記第1基板14は、前記センサ素子12のピン端子に接続可能なスルーホール(図示せず)を備えているとともに、図9に示すように、フレキシブルなフイルム状リード線14aを介して第2基板15に接続されている。前記第2基板15は後述するケース24の段部24aとカバー23の先端縁部とで挟持,固定される。
【0045】
前記カバー23は、後述するケース24に挿入可能な外周形状を有し、その内部に前記第2基板15の表面の中央部に当接する円筒部23aを突設してある。
【0046】
前記ケース24は、前記ベース10の片側端部の外周面に嵌合可能な筒状体であり、その内周面に第2基板15を位置決めする段部24aを形成してあるとともに、開口縁部24bをカシメ可能としてある。
【0047】
次に、前述の構成部品からなる圧力センサの組立方法について説明する。
まず、ベース10の開口縁部10cからOリング11,センサ素子12を組み込んだ後、前記ベース10の開口縁部10cをカシメ固定して前記センサ素子12をベース10に本固定する。ついで、前記ベース10のカシメ加工を施した片側端部の外周面にケース24を嵌合して固定する。さらに、前記センサ素子12のピン端子を第1基板14に電気接続し、この段階で圧力特性、温度特性をメモリするための調整作業を行なう。
【0048】
そして、前記第1基板14にフレキシブルなフイルム状リード線14aを介して接続された第2基板15を前記ケース24の段部24aに位置決めする。ついで、前記第2基板15に接続した前記リード線16a,16bおよび16cを挿通することにより、カバー23を前記ケース24に組み付けて位置決めし、前記ケース24の開口縁部24bをカシメることにより、カバー23を固定する。
【0049】
本実施形態では、ベース10にセンサ素子12を本固定し、第1基板14を電気接続して出力調整した後、他の構成部品である第2基板15等を組み付ける。しかし、カバー23をケース24にカシメ固定する場合であっても、前記センサ素子12に大きな圧力が負荷されない。このため、組立完了後においても前記圧力センサ素子13の動作特性は変化せず、検出精度が均一な圧力センサが得られるという利点がある。
【0050】
なお、センサ素子12に第1基板14を予め電気接続しておいてもよい。また、前記ケース24はベース12に螺合一体化してもよく、あるいは、シール材を介して接着一体化してもよい。また、前記カバー23は前記ケース24に螺合一体化してもよく、あるいは、接着剤で一体化してもよい。
【0051】
本発明にかかる第4実施形態は、図10Aに示すように、ベース10にOリング11およびセンサ素子12を収納して位置決めした後、前記ベース10の開口縁部10cをカシメたものである。そして、カシメた開口縁部10cの外周面にOリング25を配置するとともに、前記ベース10の片側端部にケース26の鍔部26aを嵌合してネジ止めする。ついで、前記前記ケース26内に収納した第1基板14を前記センサ素子12にリード線を介して電気接続し、この状態で圧力特性等の出力調整作業を行なう。さらに、前記第1基板14を前記ケース26のリブ26bに位置決めし、ついで、前記第1基板14に電気接続した第2基板15を重ね合わせる。そして、前記ケース26にカバー27を挿入し、Oリング28を介して前記ケース26の開口縁部26cをカシメ固定する。
【0052】
第4実施形態によれば、ケース26のリブ26bがカシメ固定する際の圧力を受けるので、センサ素子12に圧力がかからず、出力調整した動作特性が変化しない。
【0053】
本発明にかかる第5実施形態は、図10Bに示すように、ベース10にOリング11およびセンサ素子12を収納して位置決めした後、前記ベース10の開口縁部10cをカシメしたものである。そして、カシメた開口縁部10cの外周面にOリング25を配置するとともに、前記ベース10の片側端部にケース26の鍔部26aを嵌合してネジ止めする。ついで、前記前記ケース10内に収納した第1基板14を前記センサ素子12にリード線を介して電気接続し、この状態で圧力特性等の出力調整作業を行なう。さらに、前記第1基板14に電気接続した第2基板15を重ね合わせる。そして、前記ケース26にカバー27を挿入し、Oリング28を介して前記ケース26の開口縁部26cをカシメ固定する。
【0054】
第5実施形態によれば、第1基板14がセンサ素子12に直接当接しているので、外形寸法を小さくできるという利点がある。
【0055】
本発明にかかる第6実施形態は、図11Aに示すように、前述の第4実施形態と同様であり、異なる点はセンサ素子12の形状である。
すなわち、センサ素子12は、肉厚で大径の基台12aにダイヤフラムである小径の基板12bを接合一体化したものであり、Oリング11は前記基台12aの外周縁部に圧接する。このため、ベース10をカシメた際に生じる応力は基台12aに全て負荷され、センサ素子12の動作特性に影響を与えることが極めて少ないという利点がある。
【0056】
本発明にかかる第7実施形態は、図11Bにそれぞれ示すように、前述の第5実施形態と同様であり、異なる点はセンサ素子12が大径の基台12aに小径のダイヤフラムである基板12bを接合一体化した場合である。このため、前述の第5実施形態と同様、ベース10のカシメ力による動作特性の変化が極めて小さい圧力センサが得られるという利点がある。
【0057】
本発明にかかる第8実施形態は、図12Aにそれぞれ示すように、ベース10にOリング11およびセンサ素子12を収納するとともに、ケース29を収納する。ついで、前記ケース29にOリング30を挿通して位置決めした後、前記ベース10の開口縁部10cをカシメることにより、前記ケース29を固定する。そして、ケース29の開口縁部29aから第1基板14を挿入して前記センサ素子12に電気接続し、この状態で圧力特性等の出力調整を行なう。そして、第1基板14に電気接続した第2基板15を前記ケース29に挿入し、ついで、断面略T字形状のカバー31を収納する。さらに、前記カバー31にOリング32を嵌合して位置決めした後、前記ケース29の開口縁部29aをカシメることにより、前記Oリング32を介してカバー31を固定する。
【0058】
本発明にかかる第9実施形態は、図12Bにそれぞれ示すように、前述の第8実施形態とほぼ同様であり、センサ素子12が大径の基台12aに小径のダイヤフラムである基板12bを接合一体化した場合である。このため、カシメ力による動作特性の変化が極めて小さい圧力センサが得られるという利点がある。
【0059】
本発明にかかる第10実施形態は、図13に示すように、まずベース10にOリング11およびセンサ素子12を収納して位置決めする。そして、前記ベース10にケース33の鍔部33aを位置決めしてネジ止めすることにより、センサ素子12が固定される。このとき、センサ素子12の図示しないピン端子が後述する第1基板14のスルーホールに挿通されて電気接続される。前記ケース33に収納されている2枚の基板14,34は、図示しない挿入孔から挿入して位置決めされたものであり、両者は完全に電気的絶縁が図られている。また、基板14は緩衝材35を介してセンサ素子12に当接している。
【0060】
ついで、他のベース36にOリング37およびセンサ素子38を挿入して位置決めした後、前記ケース33の鍔部33bを組み付けてネジ止めする。このとき、前記センサ素子38のピン端子が緩衝材39を介して基板34のスルーホールに挿入され、電気的接続される。
【0061】
本実施形態によれば、2個のセンサ素子12,38を配置することにより、1個で2種類の測定を行なうことができるという利点がある。
【0062】
前述の全ての実施形態においては、センサ素子12を第1基板14等の構成部品に接着一体化していないので、分解しやすく、修理,交換が容易であるという利点がある。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、ベースに固定したセンサ素子の接続面が露出しているので、前記センサ素子に出力調整手段を接続して出力調整を行なうことができる。このため、出力調整後にベースにセンサ素子を固定する必要がなく、センサ素子の特性に変化が生じないので、誤差が生じず、均一な検出精度を備えた圧力センサの組立構造が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる圧力センサ組立構造の第1実施形態を示し、図Aは斜視図、図Bは図1Aの断面斜視図である。
【図2】図1で示した第1実施形態の分解斜視図である。
【図3】図1Bで示した第1実施形態の正面断面図である。
【図4】本発明にかかる圧力センサ組立構造の第2実施形態を示し、図Aは斜視図、図Bは図4Aの断面斜視図である。
【図5】図4で示した第2実施形態の分解斜視図である。
【図6】図4Bで示した第2実施形態の正面断面図である。
【図7】本発明にかかる圧力センサ組立構造の第3実施形態を示し、図Aは斜視図、図Bは図7Aの断面斜視図である。
【図8】図6で示した第3実施形態の分解斜視図である。
【図9】図7Bで示した第3実施形態の正面断面図である。
【図10】図10Aは本発明にかかる圧力センサ組立構造の第4実施形態を示す断面図、図10Bは第5実施形態を示す断面図である。
【図11】図11Aは本発明にかかる圧力センサ組立構造の第6実施形態を示す断面図、図11Bは第7実施形態を示す断面図である。
【図12】図12Aは本発明にかかる圧力センサ組立構造の第8実施形態を示す断面図、図12Bは第9実施形態を示す断面図である
【図13】本発明にかかる圧力センサ組立構造の第10実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
10…ベース、11…Oリング、12…センサ素子、13…ケース、14,15…第1,第2基板、17…カバー。
Claims (6)
- 一端側に流体導入口を有し、かつ、他端側に前記流体導入口に連通する開口部を有するベースと、このベースの開口部から挿入され、その片面に設けた接続面を前記開口部側から露出するように前記ベースに固定したセンサ素子と、からなることを特徴とする圧力センサの組立構造。
- 一端側に流体導入口を有し、かつ、他端側に前記流体導入口に連通する開口部を有するベースと、片面に接続面を有し、かつ、前記ベースの開口部から挿入されるセンサ素子と、前記ベースの開口部から挿入して前記ベースに固定することにより、前記センサ素子の接続面の外周縁部に圧接し、外方の開口部から前記センサ素子の接続面が露出する筒状ケースと、からなることを特徴とする圧力センサの組立構造。
- 一端側に流体導入口を有し、かつ、他端側に前記流体導入口に連通する開口部を有するベースと、片面に接続面を有し、かつ、前記ベースの開口部から挿入されるセンサ素子と、前記開口部から挿入され、前記センサ素子の接続面の外周縁部に当接する素子押さえリングと、前記ベースの開口部から挿入して前記ベースに固定することにより、内方の開口縁部が前記素子押えリングに圧接し、外方の開口部から前記センサ素子の接続面が露出する筒状ケースと、からなることを特徴とする圧力センサの組立構造。
- 一端側に流体導入口を有し、かつ、他端側に前記流体導入口に連通する開口部を有するベースの前記開口部からセンサ素子を挿入し、前記センサ素子の片面に設けた接続面を前記開口部側から露出するように前記ベースにセンサ素子を固定した後、プリント基板に設けた出力調整手段を前記圧力センサ素子の接続面に電気接続し、前記出力調整手段を作動させて出力調整を行ない、ついで、前記プリント基板を前記ベースに固定したケースとカバーとで固定したことを特徴とする圧力センサの組立方法。
- 一端側に流体導入口を有し、かつ、他端側に前記流体導入口に連通する開口部を有するベースの前記開口部から片面に接続面を有するセンサ素子を挿入し、ついで、前記ベースの開口部から筒状ケースを挿入して前記ベースに固定することにより、前記筒状ケースの内方の開口縁部を前記センサ素子の接続面の外周縁部に圧接し、その外方の開口部から前記センサ素子の接続面を露出させた後、プリント基板に設けた出力調整手段を前記圧力センサ素子の接続面に電気接続し、前記出力調整手段を作動させて出力調整を行ない、ついで、前記プリント基板を前記筒状ケースとカバーとで固定したことを特徴とする圧力センサの組立方法。
- 一端側に流体導入口を有し、かつ、他端側に前記流体導入口に連通する開口部を有するベースの前記開口部から片面に接続面を有するセンサ素子を挿入し、ついで、前記ベースの開口部から前記センサ素子の接続面の外周縁部に当接する素子押さえリング挿入し、さらに、前記ベースの開口部から筒状ケースを挿入して前記ベースに固定することにより、前記筒状ケースの内方の開口縁部を前記素子押えリングに圧接し、外方の開口部から前記センサ素子の接続面を露出させた後、プリント基板に設けた出力調整手段を前記圧力センサ素子の接続面に電気接続し、前記出力調整手段を作動させて出力調整を行ない、ついで、前記プリント基板を前記筒状ケースとカバーとで固定したことを特徴とする圧力センサの組立方法。
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