JP2004013655A - 電子メールシステム、送信サーバ、受信サーバおよび通信端末装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】広告メールのイメージを向上させ、利用者に広告メールを受け入れやすくする。
【解決手段】送信者は送信者端末1で切手選択サーバ3から切手種別を選択し、受信者を特定した送信対象のメッセージとともに切手貼付サーバ4に送る。切手サーバ4は切手種別に該当する切手を切手情報データベース(DB)11から選択してその切手データを付加したメールを受信サーバ6へ送る。受信サーバは、切手に関連して予め定められた受信ルールDB7に基づいて、当該メールを当該受信者に受信させるか否かを判断および制御する。受信サーバ6は、切手付きメールを受信者が受信したことを契機に課金サーバ9に送信者への切手代金の課金処理を行わせる。切手料金の一部は当該切手付きメールの受信者に還元される。受信ルールDB7の受信ルールは受信者端末2からのアクセスによりを更新(追加、変更、削除)することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】送信者は送信者端末1で切手選択サーバ3から切手種別を選択し、受信者を特定した送信対象のメッセージとともに切手貼付サーバ4に送る。切手サーバ4は切手種別に該当する切手を切手情報データベース(DB)11から選択してその切手データを付加したメールを受信サーバ6へ送る。受信サーバは、切手に関連して予め定められた受信ルールDB7に基づいて、当該メールを当該受信者に受信させるか否かを判断および制御する。受信サーバ6は、切手付きメールを受信者が受信したことを契機に課金サーバ9に送信者への切手代金の課金処理を行わせる。切手料金の一部は当該切手付きメールの受信者に還元される。受信ルールDB7の受信ルールは受信者端末2からのアクセスによりを更新(追加、変更、削除)することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信ネットワークを介して電子メールを送受信する電子メールシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータのような情報処理端末のみならず、携帯電話機のような移動通信端末でも電子メール(本明細書では単にメールともいう)の送受信が行えるようになり、メールサービスの利用者が爆発的に増大している。これに伴って、電子メールは通信料金のみの低いコストで大量に発送できるため、特に携帯電話機の利用者に対してその承諾なしに「迷惑メール」と呼ばれる広告メールを大量に送りつける業者が横行している。その結果、メールサービスを提供する業者等に対して、メールサービスの利用者から多くの苦情が寄せられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これに対し、メールサービス提供業者は、利用者のメールアドレスを推測されにくいものに変更したり、指定したドメイン以外からのメール受信を拒否する手段をユーザに提供するなどの対策を施してきたが、それらの対策は十分な効果を発揮できているとは言いがたい。
【0004】
一方で、新たな媒体である電子メールに対して、正当な対価を払ってでも広告を出したいと思っている「誠実な」業者も多数存在している。しかし、
1.迷惑メールによって広告メールのイメージが悪いこと
2.メールサービスの提供業者によってはメールの受信にも課金を行っていること
3.広告メールに対して対価を適切に支払う方法が確立されていないこと
といった事情もあって、広告ビジネスが成り立ちにくい環境となってしまっている。
【0005】
本発明はこのような背景においてなされたものであり、その目的は広告メールのイメージを向上させ、利用者に広告メールを受け入れやすくする電子メールシステムおよびこれを構成する各種サーバや通信端末装置を提供することにある。
【0006】
本発明による他の目的は、所定の条件に合致しないメールの受け取りを拒否することができる電子メールシステムおよびこれを構成する各種サーバや通信端末装置を提供することにある。
【0007】
本発明による他の目的は、個々の広告メールに対する課金を分かりやすく行うことができる電子メールシステムおよびこれを構成する各種サーバや通信端末装置を提供することにある。
【0008】
本発明によるさらに他の目的は、受信者に広告メールを積極的に受信させるインセンティブを与えることができる電子メールシステムおよびこれを構成する各種サーバや通信端末装置を提供することにある。
【0009】
本発明による別の目的は、文字だけのメールの交換に、画像や音声等を伴う「切手」を導入することにより、利用者の楽しみを増やすことができる電子メールシステムおよびこれを構成する各種サーバや通信端末装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明による電子メールシステムは、通信ネットワークを介して送信者と受信者との間で電子メールの送受信を行う電子メールシステムであって、送信者からの送信メールに対して切手データを付加して受信者宛に送信する送信サーバと、前記送信されたメールを受信し、切手に関連して予め定められた受信ルールに基づいて、当該メールを当該受信者に受信させるか否かを判断および制御する受信サーバとを備えたことを特徴とする。
【0011】
送信サーバは送信対象のメールに切手データを付加して受信者宛に送信することができる。受信サーバは、切手に関連して予め定められた受信ルールに基づいて、例えば、切手データの有無や切手の額等に基づいて、当該メールを当該受信者に受信させるか否かを判断および制御する。これにより、メールに貼付されるべき切手の条件に基づいて、受信者はメールの受け取りを拒否することができる。
【0012】
前記受信ルールは、受信者毎に設けた受信ルールデータベースに格納し、前記受信サーバは、前記受信ルールデータベース内の、前記送信されたメールの受信者の受信ルールに基づいて、そのメールに対する前記判断および制御を行うことができる。これにより、受信者毎に異なる受信ルールを適用することができる。
【0013】
より具体的には、前記受信ルールは、メールの送信者単位に少なくともそのメールを破棄するか否かを定めており、前記受信サーバは受信したメールの送信者について定められた受信ルールに照らして当該メールを破棄するか否かを判断する。
【0014】
上記電子メールシステムは、好ましくは、メールの送信者に対して選択可能な切手種別を提供する切手選択サーバと、複数の切手の切手データを保存した切手情報データベースとをさらに備え、前記受信サーバは、送信者により選択された切手種別に属する切手を、前記切手情報データベースの中から、前記メールに貼付する切手として選択する。
【0015】
前記受信ルールデータベースは受信者からのアクセスにより当該受信者の受信ルールを更新とすることができる。
【0016】
また、前記切手は有料とすることができ、この場合、切手付きメールの送信者IDに基づいて、送信者に対してその切手の料金の課金処理を行う課金サーバをさらに備える。課金処理は、好ましくは、受信者が切手付きメールを受信したことを契機に行われる。
【0017】
前記課金サーバは、切手付きメールの受信者IDに基づいて、当該切手の料金の一部を当該切手付きメールの受信者に還元する手段を備えてもよい。この場合、前記切手情報データベースは、各切手毎にその切手データとともにその料金データを記憶しており、前記課金サーバは前記切手情報データベースを参照して当該課金処理を行う。前記切手情報データベースは、さらに各切手毎に受信者還元額を記憶してもよく、前記課金サーバは前記切手情報データベースを参照して当該受信者への還元を行う。前記受信者への還元分の全体または一部を受信者が免除する手段を備えてもよい。さらに、前記切手データは通信ネットワーク上の特定のサイトへのリンク情報を含んでもよい。
【0018】
上記電子メールシステムにおいて、送信メールに対して送信者の電子署名を付加する送信者端末と、この電子署名の正当性を検証するための証明書を発行する認証局とをさらに備えてもよい。
【0019】
送信者IDを登録可能な送信者排除リストをさらに備えてもよく、この場合、前記送信サーバは、前記送信者排除リストに登録された送信者からのメールを前記受信サーバへ送信することを抑止する。
【0020】
前記切手付きメールを受信した端末においては、当該メールの表示時に前記切手データを表示(または再生)する。この切手付きメールを受信した端末は、受信した切手データを保存する受信者切手データベースを備えてもよい。さらには、この受信者切手データベースは各切手データとともにその切手の保存個数を記憶するようにしてもよく、この場合、切手データの受信時に当該切手の保存個数を増加させるとともに、切手データの譲渡時に当該切手の保存個数を減少させる。
【0021】
本発明は、さらに、上記各種サーバや端末の機能を実現するためのコンピュータプログラムとして把握することも可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。本発明における「切手」は、主として二つの機能を有する。その一つは、メールの送信を有料とするための印紙的な機能であり、他の一つは通行証(通行手形)的な機能である。印紙的な機能により、メール送信に対して課金を行うことが可能となる。また、通行証的な機能により、メールのフィルタリングを行う(ふるいに掛ける)ことが可能となる。したがって、少なくともこのようないずれかの機能を有するデータであれば、その名称の如何は問わず、本発明における「切手」と等価なものであると言える。
【0023】
図1に、本発明の実施の形態に掛かる電子メールシステムの概略構成を示す。このシステムで送受されるメールとしては電子メールを例として説明する。但し、本発明は必ずしも電子メールの送受信に限るものではなく、送信者から受信者の宛先を付してネットワークで経由で送信される任意のメッセージの通信に適用することができる。
【0024】
図1に示したシステムは、送信者端末1、受信者端末2、切手選択サーバ3、切手貼付サーバ(送信サーバ)4、送信者排除リスト5、受信サーバ6、受信ルールデータベース7(以下、データベースをDBの記載する)、認証局(CA:Certification Authority)8、切手課金サーバ9、受信者切手DB10、切手情報DB11からなる。送信者端末1、受信者端末2はそれぞれ代表として1台ずつ図示してあるが、実際には多数存在しうる。また、1台の端末は送信者端末にも受信者端末にもなりうる。両端末は図1ではデスクトップコンピュータとして図示してあるが、その形態は問わず、携帯電話機等の移動通信端末装置でありうる。切手情報DB11は切手貼付サーバ4に属するものであるが、切手選択サーバ3および切手課金サーバ9からもアクセスできるようになっている。切手選択サーバ3および/または切手課金サーバ9に切手情報DB11のコピーを保持してもよい。受信ルールDB7は受信サーバ6に属するが、後述するように、受信者端末2からその中の当該受信者に関する受信ルールを更新(追加、変更、削除)できるようになっている。
【0025】
なお、図1のシステム構成はあくまで代表的な実施の形態であり、本発明はこの具体的な構成に限定されるものではない。それぞれのサーバや装置に割り当てられた役割は必ずしも固定されたものではない。すなわち、あるサーバに割り当てられている機能を他のサーバに移してもよいし、また、いくつかのサーバが同じ装置内に実装されていても構わない。あるいは、ひとつのサーバが複数の装置から構成されていてもよい。また、本発明に関して、図1に挙げられたサーバなどのすべての要素が必須というわけではなく、いくつかの要素を追加したり、削除したりした構成も考えることができる。
【0026】
特に図示しないが、各サーバは、中央処理装置(CPU)、内部記憶装置、外部記憶装置、表示装置、入力装置、通信装置等からなる既存の比較的高性能のコンピュータにより構成される。端末1,2も、基本的には中央処理装置(CPU)、内部記憶装置、表示装置、入力装置、通信装置、(場合によっては外部記憶装置)等からなるコンピュータであり、携帯電話機等の携帯通信端末装置でありうる。
【0027】
図1のシステムの各部の動作は次の通りである。
【0028】
1.切手(切手種別)の選択
まず、送信者はメールの送信に先立ち、送信者端末1から切手選択サーバ3にアクセスして、メールの送信に用いる切手の種類(切手種別)を選択する。選んだ切手の種類は、切手種別ID(a)で識別される。この選択は、選択の都度、切手選択サーバ3をアクセスしてもよいし、一旦、切手種別IDを入手した後は、切手選択サーバ3をアクセスすることなく、入手済みの切手種別IDを利用できるようにしてもよい。本実施の形態では、この段階では個々の切手の内容(絵柄等)まで決定するものではない。(但し、本発明は、そのような場合を排除するものではない。)また、送信者への切手の対価の課金は送信までの段階では行われず、後述のようにメールの受信段階で行われる。
【0029】
なお、切手種別ID(a)は、特定の1枚の切手を表していてもよいが、本実施の形態では、複数枚の切手の組からなる切手のシリーズやジャンルを表している。特に、後者の場合には、利用者は特定の切手を指定することができず、後述する切手貼付サーバ4が特定の切手を選択することになる。この効果については後述する。
【0030】
具体的なシリーズやジャンルには以下のようなものが考えられる。
・テーマ切手
アニメやゲームのキャラクタ、実在の人物やアイドル、特定の画家、自然など、特定のテーマに基づく切手。
・くじ付き切手
抽選番号が1枚1枚に割り当てられる切手。当選した切手の受信者に対し、賞金や商品が与えられる。
・土地の名物切手
切手選択サーバ3や切手貼付サーバ4が存在する地理的場所に関わる、風景や文物をモチーフにした切手。
・シーズン/ニュース切手
季節や時候に関連したモチーフをあしらった切手。
・広告切手
切手自体が広告になっているもの。その広告料を広告業者が負担することにより、安価な切手を提供することができる。
・個人別デザイン切手
送信者が独自にデザイン、もしくは予め提供されたデザイン要素を送信者が組み合わせて作った、送信者固有の切手。
【0031】
これらの多種多様な切手は、郵便切手の場合と同様、コレクターによる収集の対象となりうる。
【0032】
2.メールの送信
送信者が選んだ切手種別ID(a)は、送信者を識別するための送信者署名(b)と共に、受信者に向けて送信対象のメッセージ(c)に添付して、受信者宛に送信される。送信者署名(b)は、後で切手の利用料金(切手代)を課金するときに用いられるため、暗号理論的に安全で信頼性が高い署名であることが望ましい。この信頼性を十分確保するためには、(8)認証局(CA)のような機関を利用することも考えられる。例えば、「送信者署名」は、このメッセージが真正な送信者によって作成されたものであり送信途中で改竄等されてない、ということを受信側で確認するための電子署名であり、認証局8から発行された当該利用者(送信者)の証明書が付加される。この証明書は受信側で利用され、当該電子署名の検証に利用される。電子署名の具体的な手法等は特に制限はなく、例えば公開鍵暗号方式等、既存のものを利用することができる。
【0033】
なお、送信者署名(b)と切手種別ID(a)は、メッセージとは別の通信手段で送られてもよいし、MIMEやメールヘッダなどの手段でメールそのものに埋め込まれて送られてもよい。
【0034】
3.切手の貼付
送信者端末1から送信されたメールは、まず、切手貼付サーバ4に到達し、ここでそのメールに付加された切手種別ID(a)に該当する具体的な切手が、切手情報DB11から一つ選択されて「貼付」される。すなわち、切手貼付サーバ4が、送信者から送られたメールの切手種別ID(a)を基に、切手の貼り付け作業を行う。この具体的な切手は、勿論紙ベースのものではなく電子データであり、典型的には画像(静止画)データであるが、動画データ、テキストデータ、音声・音楽データ等、他の形式のデータでありうる。また、この切手の電子データは、典型的には実体的なデータであるが、実体的な切手データを特定するためのポインタ的なデータでありうる。これは例えば、実体的な切手データの所在(ファイル名称まで含んでよい)を指定するURL(Uniform Resource Locator)であってもよい。貼り付けは、前述したように、MIME形式で埋め込むか、ヘッダ内に追加することによって行うことができる。また、実際にメールに埋め込む以外にも、メールと別の手段で受信者に伝達することにしてもよい。
【0035】
くじ付き切手の場合には、ここで抽選番号が埋め込むようにすることができる。その場合は、抽選番号の改竄ができないように、電子署名を使ってもよい。
【0036】
切手種別IDが切手のシリーズやジャンルを表している場合には、実際にメールに貼り付ける1枚の切手を、次のようなファクターを利用して選ぶことができる。
・ランダム
シリーズやジャンルに含まれる切手の中から、完全にランダムにいずれかを選択。
・重み付きランダム
基本的にはランダムだが、選択確率がそれぞれの切手ごとに異なる。
・順番
シリーズ内の切手を、重複なく選択。
・利用回数
送信者の切手利用回数によって異なる切手を選択。
・送信時刻、場所
送信時刻や、地理的な場所に従って異なる切手を選択。
・受信者のネットワーク種別
受信者の利用しているネットワークの種別・帯域幅や、送信者−受信者間のネットワーク帯域幅などの情報に従って切手を選択。具体的には、受信者のネットワークの帯域幅が狭い場合にサイズの小さい画像を選択させることなどが考えられる。
・その他、送信者/受信者などに関する情報
送信者/受信者の好みや生年月日、星座、血液型、イニシャル、名前の画数、住所、出身地、国籍などの情報をもとに切手を選択してもよい。また、送信者/受信者の業種やドメイン名、利用しているメールサービス提供業者などの情報も利用できる。
【0037】
さらに、このサーバでは、切手に対する広告料の支払いをきちんと行っていない送信者など、不適切な相手からメールが送られてきた場合には、そのような送信者IDが登録された送信者排除リスト5をもとに、そのような送信者からのメールを前記受信サーバへ送信することを抑止する(具体的には例えばメールを破棄する)こともできる。
【0038】
図2(a)(b)に切手情報DB11の具体的な構成例を二つ示す。図2(a)に示した切手位情報DB11aは、個々の切手について、「切手種別ID」「切手ID」「切手データ」「切手料金」および「受信者還元額」の各項目を有する。「切手種別ID」は個々の切手種別に対して一意に付加された切手種別識別子であり、「切手ID」は個々の切手に対して一意に付加された切手識別子である。「切手データ」は各切手の実体データを表す(または特定する)ためのデータであり、典型的にはバイナリデータで表されるが、前述のように、URLで表すこともできる。「切手料金」は、その切手を使用する送信者に課せられる切手利用の対価の額(切手代)を示している。「受信者還元額」はその切手の切手料金のうち受信者に還元される額を示している。本実施の形態における切手料金は、切手の作成者(デザイナー)、切手貼付サーバ4、切手課金サーバ9等のサービス提供者および/または運用者等に対してデザイン料や手数料として分配されるものであるが、その一部を受信者に還元することができる。これは、主として広告メールの名宛人にその広告メールを受け取らせるインセンティブを与えるための仕組みである。受信者還元額は切手により異なる。この意味から、前記インセンティブを高めるために、送信者が切手種別の選択時に切手料金(または受信者還元額)を指定できるようにしてもよい。また、受信者が自己宛の受信メールを後述のようにリスト表示した場合にその受信者還元額も併せて表示することが望ましい。
【0039】
図2(b)に示した切手情報DB11bは、基本的には切手情報DB11aと同じであるが、さらに「リンク情報」の項目を追加したものである。このリンク情報は、当該切手をネットワーク上の特定のサイト(例えば当該広告主のホームページ等)にリンク付けるものであり、これもURLで規定される。一例として、受信者が受信メール上の切手(例えば画像)を指示(例えばクリック)すると、受信者端末上でそのサイトの情報が閲覧可能となる。
【0040】
4.受信サーバでの処理
図1に戻り、切手貼付サーバ4によって「切手」が貼付されたメールは、当該受信者のメールアドレスの属する受信サーバ6へと届けられる。受信サーバ6は、受信ルールDB7に基づくメールの受信制御を行う。この詳細については図3等により後述する。受信サーバ6は、また、送信者署名(b)、切手ID(e)および受信者ID(f)を切手課金サーバ9へ送信し、切手課金サーバ9に課金処理の指示を行う。
【0041】
次に、受信ルールおよびそれに基づく具体的な処理について説明する。
【0042】
図3は受信ルールDB7の一構成例を示す。この受信ルールDB7aは、本実施の形態では、利用者毎に受信ルール群を保持している。全利用者に共通の受信ルールについて、共通の受信ルールDBを別に設けてもよい。その場合、個別ルールDBが共通ルールDBに優先する。受信サーバ6は、受信ルールDB7に登録された受信ルールに照らして当該メールの切手の有無等の切手に関連した条件(切手条件という)を判断し、所定のメッセージ処理を行う。「所定のメッセージ処理」としては、本実施の形態では、「受信」「保持」「破棄」の3種類を用意している。「受信」は、従来のメールシステムと同様、無条件で利用者にメールの受信を行わせるものである。ネットワークに常時接続されている受信者端末(例えばメールアドレスが付与された携帯電話機)に直接的にメールを送信するものであってもよい(受信サーバからのメール着信の通知に対して端末からメール本体を受信するために受信サーバにアクセスする場合も含む)。「保持」は少なくとも所定の時間、当該メールを受信サーバ6に保持しておき、受信者に処理をゆだねるものである。例えば、後で保持メールの一覧を利用者に提示し、受信/破棄/通知などの処理を受信者自身に選ばせることが考えられる。あるいは、「保持」の場合にはメールの受信を積極的に受信者に通知せず、受信者側からアクセスされるまで待つようにしてもよい。場合によっては、「保持」と「受信」は実質的に差がない場合もありうる。「破棄」は受信サーバ6が当該メールを自動的に破棄することを意味する。
【0043】
図3に示した受信ルールDB7aは、各ルールにつき、「優先度」、「送信者ID」、切手が貼られていないときの「通知」および「メッセージ処理」、切手が貼られているときの「課金率」および「メッセージ処理」の各項目を有する。「優先度」は、適用すべきルールとして複数のルールが該当する場合に、どのルールを優先させるかを決定するための情報である。すなわち、ルールの適用の優先順位を定めるものであり、この例では、最上位の優先順位が最も高く、順次下へ向かって優先順位が低くなっている。「送信者ID」はルールを適用するべき送信者を一意に識別するための識別情報である。例えば、送信者のメールアドレスが利用される。ワイルドカードや正規表現などを利用して、特定のパターンに当てはまる送信者IDすべてに適用するルールを設定できるようにしておいてもよい。また、どのルールにも当てはまらなかったときに適用するデフォルトのルールを規定しておくことも考えられる。「通知」は、メールに切手が貼られていないときに、「切手を貼って送ってほしい」旨のメッセージを受信サーバ6が送信者に通知することの要否を定めるフラグである。切手が貼られていないときの「メッセージ処理」は、切手が貼られていないメールに対して当該ルールを適用する際に受信サーバ6が行うべきメッセージ処理の種類(受信、保持または破棄)を表している。切手が貼られているときの「課金率」は、この例では、受信者が自己の「受信者還元額」について、その課金の割合を設定するものである。例えば、受信者が自己の友達(または知人、関係者等)に対して自己の受信者還元額分の全額または一部を免除することが可能となる。切手が貼られているときの「メッセージ処理」は、切手が貼られているメールに対して当該ルールを適用する際に受信サーバ6が行うべきメッセージ処理の種類(受信、保持または破棄)を表している。(図2の例では切手が貼られているときのメッセージ処理に「破棄」を指定したものはないが、存在しうる。)
【0044】
受信サーバ6は、受信メールに対して適用すべき受信ルールが見つかったら、そのルールに規定された条件に従ってメールを処理し、受信者が受信サーバにアクセスするのを待つ。なお、受信ルールDB7には、システム全体、もしくは受信者のクループごとなど、複数の受信者に共通して適用されるルールを規定できるようにしてもよい。また、受信ルールDB7の一部または全部を受信者端末2側に持たせる変形例も考えられる。
【0045】
本発明の迷惑メールの排除という目的から、受信サーバ6は、原則的には、切手が付加されていないメールを受信者に直接送りつけることはしない。そのために、図3の例では、優先度7番目に位置するデフォルトの受信ルールとして、切手が貼られていないとき、通知を「不要」とし、そのメッセージ処理を、受信サーバ6にメールを留め置く「保持」としている。但し、この代わりに、通知を「要」として、メッセージ処理を「破棄」とすることも可能である。ユーザは任意の送信者IDについて、受信ルールを追加、変更、削除等を行うことが可能である。図3の優先度1の受信ルールの対象とする送信者(送信者ID:aiko@abc.ne.jp)はこの受信ルールの利用者の友人に当たり、切手が貼られていなくても「通知」はせず、メールを受信できるようにしている。また、切手が貼られているときにも課金率を0%として受信者還元額の受領の権利を放棄している。優先度2の送信者(送信者ID:info@def.co.jp)は企業であり、この送信者からのメールはデフォルト受信ルールで保持されたものを読み出して広告メールであることを確認した後、この受信者が当該送信者IDに対してこの受信ルールを追加したものである。この例では、切手不貼付時に送信者へ所定の通知を行ってメールを破棄し、切手貼付時には課金率を100%として受信を行うように設定されている。優先度3の受信ルールでは特定の個人からの受信メールについて、切手不貼付時には通知を行うと共にメールを保持し、切手貼付時は課金率を0%としてメールを受信するように設定されている。優先度4の受信ルールのように課金率を0%と100%以外の任意の値(図の例では50%)にすることも可能である。
【0046】
受信ルールの優先度の決定方法は種々考えられるが、ここでは次のようにしている。すなわち、デフォルトの受信ルールが最も低く設定される。送信者IDにワイルドカードを用いた受信ルールはデフォルトより高く設定される。送信者IDに具体的なメールアドレスを指定した受信ルールはさらに高く設定される。同位の受信ルールについては後から追加、修正を行ったものの優先度を高くする。
【0047】
図5に、受信サーバ6での処理のフローチャートを示す。
【0048】
まず、受信サーバで受け取られたメールなどから、送信者を識別するためのIDを抽出する(S11)。この抽出は、メッセージが電子メール形式の場合、もっとも単純な抽出方法としてメールのFrom行から行うことが考えられる。但し、From行の詐称は容易なので、何らかの詐称を防止する措置を取るか、電子署名などの技術と組み合わせることが望ましい。次に、抽出した送信者IDをキーとして受信ルールDB7を検索し、受信したメールに適用すべきルールを見つけだす(S12)。そこで切手貼付の有無を判定する(S13)。切手が貼られていればステップS16へ進み、そうでなければ、「通知」フラグをチェックする(S14)。通知要であれば「切手を貼って送ってほしい」旨のメッセージを送信者に送信し(S15)、ステップS16へ進む。通知不要であればそのままステップS16へ進む。
【0049】
ステップS16では、適用される受信ルールに規定されたメッセージ処理の内容を判定する。メッセージ処理が「受信」であれば、前述した受信処理を行う(S17)。「保持」であれば、前述した保持処理を行う(S18)。「破棄」であれば前述した破棄処理を行う(S19)。
【0050】
5.受信者が行う処理
図1に戻り、受信者端末2は、受信サーバ6から電子メールとしての切手付メッセージ(d)および切手ID(e)を受信したとき、その受信したメールに貼付された切手データおよびその切手ID(e)を受信者切手DB10に蓄積する。この受信者切手DB10の具体例については、図4により後に詳述する。受信者は、任意の時点で(例えばメールの受信後に)、受信ルールDB7の自己に関する受信ルールの内容を更新(追加、変更、削除)(i)することができる。
【0051】
より具体的には、受信者が受信端末2から受信サーバ6にアクセスすると、受信もしくは保持しているメールの一覧が提示される。この一覧の表示例を図6に示す。このとき、受信メール一覧と保持メール一覧を別の画面で提示するようにしてもよいし、同じ画面で提示するようにしてもよい。あるいは、一覧ではなく、直接メールが表示されるようにすることもできる。一覧表示内の各メールは選択カーソル61の移動(および所定のキー操作による選択動作)により選択することができる。
【0052】
図6の一覧表示の例では、各メールについて、次のような項目を表示している。
・切手の貼付の有無
切手情報アイコン62の表示/非表示で当該メールへの切手貼付の有無を示している。この切手情報アイコン62は切手貼付の有無を示すだけのものであり、実際の切手の絵柄やデータ形態とは関係ないものである。
・送信者
この例では、送信者IDとして送信者のメールアドレスを表示している。
・タイトル
メールに付されたタイトルを表示している。
【0053】
その他、切手に対する課金の有無、受信者還元額、送信者への切手/課金が免除されているか否か、広告か否かの区別、切手の画像内容、切手に付加された音声情報の有無、などの情報を表現するアイコンや文字列を合わせて表示させてもよい。
【0054】
一覧表示された個々のメールに対して、受信者の操作により、その送信者に関する受信ルールの更新を行えるようにすることができる。例えば、メールが選択された状態で所定の操作ボタンなどを押す等の操作により図7(a)のようにメニューが表示され、送信者に適用するルールを利用者に選択させることができる。図7(a)のメニューはメッセージ処理および課金率に関する項目を選択させるためのものであり、図7(b)のメニューは、図7(a)の所定の項目が選択されたときに「通知」の要否を選択させるためのものである。例えば、図7(a)のメニューで切手を免除するように指定すると、以後その送信者から送られてくるメールには切手が貼られていなくても受信されるように、受信ルールDB7が書き換えられる。図3の受信ルールDB7aでは、切手が貼られていないときの「メッセージ処理」が「受信」とされる。利用者が選択した結果は、受信ルールDB7の当該利用者の登録内容に反映され、以後の処理に使われる。
【0055】
一覧表示でメールを選んで表示を指示すると、例えば図6のようにそのメッセージが表示される。なお、画面が小さくて切手全体が表示できない場合は、縮小されたサイズの切手を画面上に表示したり、切手を別画面で表示できるようにしておくことも考えられる。一覧表示で特定のメールを読まずに破棄することも可能である。
【0056】
図8に切手を含むメッセージの表示例を示す。この例では、メッセージが表示される同じ画面上に切手81を表示している。この切手81は、当該切手の実体データ(静止画や動画等の画像)である。図2(b)で説明したように、切手にリンク情報が付加されている場合には、この切手81を利用者が指示することにより当該リンク先のサイト(図示せず)にアクセスを行うことができる。音声等の切手の場合には切手81は表示されず、メッセージの表示時に当該音声等が流れるようにすることができる。音声等の切手の場合にそれを視覚的に表すアイコンを表示して、そのアイコンを指示することにより当該音声等が再生されるようにしてもよい。この画面でも、図7で説明したような「ルール設定」を行えるようになっている。図8の「課金免除」ボタンは、この受信メールについての課金(受信者還元額分)の免除を単発的に(1回限りで)行うためのものである。
【0057】
図4(a)(b)に、異なる構成の受信者切手DB10aと切手DB10bを示す。切手DB10aは、「切手ID(種別)」「切手データ」および「枚数」の各項目を切手毎に保存するものである。前述のように切手データは切手の実体データであるが、その所在を指示するURLであってもよい。「枚数」は同じ切手IDの切手の保存個数をカウントした数値である。切手DB10bは、図2(b)に示した切手情報DB11bに対応し、切手DB10aの構成に加えて「リンク情報」を保持したものである。
【0058】
切手DB10に切手の「枚数」の項目を保持することは必須ではないが、これによって切手の収集を模擬することができる。この枚数の用途として、他の利用者との間で切手の譲渡や交換を行えるようにしてもよい。当然ながら、相手に譲渡した切手の枚数は1だけ減じられ、譲り受けた切手の枚数は1だけ増加する。また、特定の切手または特定の切手種別の切手が所定枚数に達した場合、あるいは、特定の切手種別に属するすべての切手を集めた場合、等、枚数に関連した所定の条件の下で、本サービス提供者側から当該受信者に対して何らかの特典が与えられる、などのサービスも可能である。これは、上記受信者還元額とは別の、広告メールの受信者に対するインセンティブとして機能する。また、図1で説明したように、切手選択サーバ3では切手種別のみを指定し、切手貼付サーバ4がその切手種別に属する具体的な切手を選択する場合に、すべての切手が均等の確率で選択されるのではなく、多くの切手の中から偶然性の要素を含んで選び出すようにすれば、さらには、特定の1または複数の切手の選択確率を低くしておけば、「珍しい」切手が生じてそのような切手の価値が実質的に高くなり、切手収集の意欲を刺激することが期待できる。
【0059】
図9に、メッセージの表示状態での処理フローの例を示す。この処理は、図6に示したメール一覧表示から特定のメールを選択して受信者端末2に表示したときに実行される。
【0060】
まず、このメールに切手が貼られているか否かをチェックする(S20)。貼られていなければ、後述するステップS25へ進む。貼られていれば、受信者切手DB10(図4)を参照して、この切手が受信者の既に持っている切手か否かをチェックする(S21)。既に持っている切手であれば、受信者切手DB10の当該切手のレコードの「枚数」を1増分する(S22)。新たな切手であれば、当該受信者にその旨を通知し(S23)、受信者切手DB10に新たなレコードとして登録する(S24)。ステップS23の通知は必須ではないが、新切手に対する利用者の注意を喚起するのに有効である。登録の要否をその都度、受信者に確認して登録を行ってもよい。また、初期設定としてステップS23の通知の要否、あるいは、ステップS24の登録の要否を利用者が設定できるようにしてもよい。
【0061】
その後、図8に示したように、切手(存在すれば)の表示(または再生)とともに当該メッセージを表示する(S25)。メッセージが表示された状態で何らかのユーザ(受信者)の入力があった場合(S26)、その入力の内容に応じた処理を行う。図7で説明した「ルール設定」の処理では、その指示に応じた受信ルールの設定(または更新)の処理を実行する。これに伴い、受信端末2から受信サーバ6へのアクセスが発生する。このメールの単発的な「課金免除」の場合には、受信サーバ6にその旨を通知(指示)する(S28)。ユーザの入力が切手リンクの指示であれば、図4(b)の受信者切手DB10bに示したような当該切手に割り当てられた「リンク情報」を参照して、指定されたサーバにアクセスを行う(S30)。「閉じる」「次へ」等のユーザの指示により表示が終了したときには、課金が必要か否かを判断する(S31)。この判断は例えば切手が貼られているかどうかにより判断することができる。切手が貼られていれば、課金処理が必要と判断し、所定の課金処理を起動する(S32)。
【0062】
6.課金処理
図1に戻り、切手課金サーバ9は、切手IDを基に切手情報DB11(図2)内の当該切手の切手料金および受信者還元額を参照し、送信者署名で確認された送信者に対して切手代の課金(g)を行うとともに、受信者に対して利益の還元(h)を行う。送信者に対する切手代の課金(g)には既存の任意の決済方法を利用することができる。
【0063】
より具体的には、受信者が切手の貼られたメッセージを見終わると、受信サーバ6または受信者端末2によって必要な情報が切手課金サーバ9に転送され、課金処理が行われる。切手課金サーバ9では、例えば次のように課金処理を行う。
【0064】
まず、切手ID(e)を基に切手情報DB11を検索し、切手の料金と受信者への還元額を確定する。この際、課金率(図3)も参照する。次に、送信者署名(b)を基に送信者を特定し、送信者に対する課金を行う。また、受信者への還元額が0でない場合には、受信者ID(f)に従って受信者を特定し、受信者に対する還元額の累積処理を行う。受信者に対する利益の還元(h)は、受信者に対して当該受信者還元額に相当するポイントを与えることにより行える。このポイントは、受信者が商品やサービス等の各種料金の支払いに利用可能とすることができる。
【0065】
課金の契機は、メッセージを見終わったときでなく、受信者が切手付きメールを受信したときに課金を行うようにしてもよい。両者を含めて、本明細書では「受信者が切手付きメールを受信したことを契機」に課金を行うという。なお、課金の処理は送信サーバ側での切手の貼付時等に行うことも考えられるが、受信側(受信サーバ)で行った方が確実に受信されたメールに対してのみ課金を行うことができるため、課金の精度を上げることが可能である。また、上述したような1回限りの課金の免除等の処理が容易になる(一旦行った課金をキャンセルする必要がなくなる)。
【0066】
図10は、図3に示した受信ルールDB7aに代わる受信ルールDB7bの構成例を示す図である。受信ルールDB7bは「優先度」「送信者ID」「受信拒否」「切手条件」「課金率」「条件不満足時処理」「条件満足時処理」の各項目を有している。「優先度」「送信ID」および「課金率」は受信ルールDB7aと同じである。この例では、「切手条件」として、切手の貼付を免除する「不貼付可」および切手料金の下限を指定する切手料金条件(「20円以上」、「50円以上」等)を指定できるようにしている。切手料金条件はその料金未満の切手が貼られた(または全く切手が貼られていない)メールをふるいに掛けるものである。「受信拒否」はその送信者からのメールを拒否するか否かを設定するためのものである。「条件不満足時処理」は「切手条件」が満たされていないメールについての通知の要否およびメッセージ受信処理(受信、保持または破棄)を個別に指定するものである。「条件満足時処理」は「切手条件」が満たされたメールについての通知の要否およびメッセージ受信処理(受信、保持または破棄)を個別に指定するものである。
【0067】
図11に、図10の受信ルールDB7bを用いる、受信サーバ6での処理のフローチャートを示す。
【0068】
まず、受信サーバで受け取られたメールなどから、送信者を識別するためのIDを抽出する(S41)。次に、抽出した送信者IDをキーとして受信ルールDB7bを検索し、受信したメールに適用すべきルールを見つけだす(S42)。ついで、当該送信者IDのメールが「受信拒否」されているかどうかを調べる(S43)。受信拒否であれば、後述するステップS50に進み、そのメールを破棄する。受信拒否でなければ、切手条件が満足されているかを判断する(S44)。この切手条件には、前述のように、切手料金の下限も含みうる。条件を満足していなければステップS47へ進み、そうでなければ、「通知」フラグをチェックする(S45)。通知要であれば「XX円以上の切手を貼って送ってほしい」旨のメールを送信者に送信し(S46)、ステップS47へ進む。通知不要であればそのままステップS47へ進む。
【0069】
ステップS47では、適用される受信ルールに規定されたメッセージ処理の内容を判定する。メッセージ処理が「受信」であれば、前述した受信処理を行う(S48)。「保持」であれば、前述した保持処理を行う(S49)。「破棄」であれば前述した破棄処理を行う(S50)。
【0070】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、上記で言及した以外にも、種々の変形、変更が可能である。
【0071】
例えば、受信ルールの項目および各項目の内容はあくまで説明のための例示であり、本発明は図示のものに限定されるものではない。
【0072】
送信者の切手選択段階では個々の切手の内容(絵柄等)ではなく切手種別のみを決定するものとしたが、本発明は、切手選択段階で具体的な切手を指定することを排除するものではない。
【0073】
送信者への切手の対価の課金はメールの受信段階で行われるようにしたが、本発明は送信段階での課金を排除するものではない。
【0074】
切手料金は0以外のもののみを示したが、料金が0の切手が存在してもよい。但し、広告メールの発信者は切手料金が0の切手を使用できないようにすることが望ましい。そのためには、例えば、料金が0の切手は個人のみが利用でき、会社や団体、組織等が利用できないようにする。あるいは、料金0の切手の同時発信メール数を極少数(例えば1ないし数通)に限定するようにしてもよい。
【0075】
受信ルールDBは受信者毎に異なるものとして説明したが、最もシンプルな構成として全受信者に共通な受信ルールのみを用いるシステムも存在しうる。その場合には、受信者毎の受信ルールは存在せず、受信者による受信ルールの更新も行われない。
【0076】
受信者切手DBは受信者端末に個別に設けるものとして説明したが、受信サーバ6に各受信者毎の受信者切手DBを設けるようにしてもよい。この場合、ユーザが自己の所有する切手を確認等する際には受信サーバ6へのアクセスが必要になるが、受信サーバ6から受信者端末2への切手付きメールの送信時に切手IDを送信する必要はなくなる。また、受信者切手DB自体に切手の実体データを持つ必要もなくなる。
【0077】
受信者端末が携帯電話機で、かつ、切手データが画像である場合には、切手データをいわゆる待ち受け画面のデータとして利用できるようにしてもよい。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、既存の紙ベースの切手の概念を電子データの形で、本来切手など必要のない電子メールに適用することにより、次のような種々の顕著な効果が得られる。
(1)メールに対する切手の貼付の有無等の切手条件を確認することにより、条件を満たさないメールを排除し、受信者が迷惑メールを受け取らないようにすることができる。
(2)切手を有料とすることにより、メールを使って広告を出したい業者から広告料を徴収することができる。また、切手の貼られたメールの信頼性を向上させることができる。
(3)有料の切手の貼られたメールの受信者に対してその切手料金の一部を受信者に還元することにより、広告メール等の受け取りを促すインセンティブを高めることができる。
(4)ユーザがその切手の貼られたメールを受信したことを契機に切手の課金を行うことにより、広告メールが相手に確実に到達したかどうかを確認できる。これにより、実際に見られた広告の数を正確に見積もった上で広告料金を業者に請求することができる。
(5)受信ルールの設定により、特定の送信者に対して切手の免除や、課金の免除・軽減を行うことができる。
(6)受信ルールの設定は通信端末からの操作で行うことができるようにすることにより、特定の送信者からのメールには課金しないようにしつつ、迷惑メールを排除することが容易になる。
(7)切手にリンク情報を持たせることにより、切手自体に広告の機能を持たせることができる。
(8)文字だけのメールの交換に、画像や音声等を伴う「切手」を導入することにより、利用者の楽しみを増やすことができる。特に、サーバ側で多くの切手の中から偶然性の要素を含んで選び出した切手を用いるようにすれば、「めずらしい切手」が生じ、切手のコレクションの楽しみを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に掛かる電子メールシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1のシステムにおける切手情報DB11の具体的な構成例(a)(b)を示す図である。
【図3】図1のシステムにおける受信ルールDB7の一構成例を示す図である。
【図4】図1のシステムにおける異なる構成の受信者切手DB10a(a)と切手DB10b(b)を示す図である。
【図5】図1のシステムにおける受信サーバ6での処理を表すフローチャートである。
【図6】図1のシステムにおける受信端末2に表示されるメールの一覧の表示例を示す図である。
【図7】図1のシステムにおいて受信者の操作により受信ルールの更新を行うためのメニュー例(a)(b)を示す図である。
【図8】図1のシステムの受信端末における切手を含むメッセージの表示例を示す図である。
【図9】図1のシステムの受信端末におけるメッセージの表示状態での処理フローの例を示すフローチャートである。
【図10】図3に示した受信ルールDB7aに代わる受信ルールDB7bの構成例を示す図である。
【図11】図10の受信ルールDB7bを用いる、受信サーバ6での処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
1…送信者端末(通信端末装置)、2…受信者端末(通信端末装置)、3…切手選択サーバ、4…切手貼付サーバ、5…送信者排除リスト、6…受信サーバ、7…受信ルールDB、8…認証局、9…切手課金サーバ、10…受信者切手DB、11…切手情報DB
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信ネットワークを介して電子メールを送受信する電子メールシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータのような情報処理端末のみならず、携帯電話機のような移動通信端末でも電子メール(本明細書では単にメールともいう)の送受信が行えるようになり、メールサービスの利用者が爆発的に増大している。これに伴って、電子メールは通信料金のみの低いコストで大量に発送できるため、特に携帯電話機の利用者に対してその承諾なしに「迷惑メール」と呼ばれる広告メールを大量に送りつける業者が横行している。その結果、メールサービスを提供する業者等に対して、メールサービスの利用者から多くの苦情が寄せられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これに対し、メールサービス提供業者は、利用者のメールアドレスを推測されにくいものに変更したり、指定したドメイン以外からのメール受信を拒否する手段をユーザに提供するなどの対策を施してきたが、それらの対策は十分な効果を発揮できているとは言いがたい。
【0004】
一方で、新たな媒体である電子メールに対して、正当な対価を払ってでも広告を出したいと思っている「誠実な」業者も多数存在している。しかし、
1.迷惑メールによって広告メールのイメージが悪いこと
2.メールサービスの提供業者によってはメールの受信にも課金を行っていること
3.広告メールに対して対価を適切に支払う方法が確立されていないこと
といった事情もあって、広告ビジネスが成り立ちにくい環境となってしまっている。
【0005】
本発明はこのような背景においてなされたものであり、その目的は広告メールのイメージを向上させ、利用者に広告メールを受け入れやすくする電子メールシステムおよびこれを構成する各種サーバや通信端末装置を提供することにある。
【0006】
本発明による他の目的は、所定の条件に合致しないメールの受け取りを拒否することができる電子メールシステムおよびこれを構成する各種サーバや通信端末装置を提供することにある。
【0007】
本発明による他の目的は、個々の広告メールに対する課金を分かりやすく行うことができる電子メールシステムおよびこれを構成する各種サーバや通信端末装置を提供することにある。
【0008】
本発明によるさらに他の目的は、受信者に広告メールを積極的に受信させるインセンティブを与えることができる電子メールシステムおよびこれを構成する各種サーバや通信端末装置を提供することにある。
【0009】
本発明による別の目的は、文字だけのメールの交換に、画像や音声等を伴う「切手」を導入することにより、利用者の楽しみを増やすことができる電子メールシステムおよびこれを構成する各種サーバや通信端末装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明による電子メールシステムは、通信ネットワークを介して送信者と受信者との間で電子メールの送受信を行う電子メールシステムであって、送信者からの送信メールに対して切手データを付加して受信者宛に送信する送信サーバと、前記送信されたメールを受信し、切手に関連して予め定められた受信ルールに基づいて、当該メールを当該受信者に受信させるか否かを判断および制御する受信サーバとを備えたことを特徴とする。
【0011】
送信サーバは送信対象のメールに切手データを付加して受信者宛に送信することができる。受信サーバは、切手に関連して予め定められた受信ルールに基づいて、例えば、切手データの有無や切手の額等に基づいて、当該メールを当該受信者に受信させるか否かを判断および制御する。これにより、メールに貼付されるべき切手の条件に基づいて、受信者はメールの受け取りを拒否することができる。
【0012】
前記受信ルールは、受信者毎に設けた受信ルールデータベースに格納し、前記受信サーバは、前記受信ルールデータベース内の、前記送信されたメールの受信者の受信ルールに基づいて、そのメールに対する前記判断および制御を行うことができる。これにより、受信者毎に異なる受信ルールを適用することができる。
【0013】
より具体的には、前記受信ルールは、メールの送信者単位に少なくともそのメールを破棄するか否かを定めており、前記受信サーバは受信したメールの送信者について定められた受信ルールに照らして当該メールを破棄するか否かを判断する。
【0014】
上記電子メールシステムは、好ましくは、メールの送信者に対して選択可能な切手種別を提供する切手選択サーバと、複数の切手の切手データを保存した切手情報データベースとをさらに備え、前記受信サーバは、送信者により選択された切手種別に属する切手を、前記切手情報データベースの中から、前記メールに貼付する切手として選択する。
【0015】
前記受信ルールデータベースは受信者からのアクセスにより当該受信者の受信ルールを更新とすることができる。
【0016】
また、前記切手は有料とすることができ、この場合、切手付きメールの送信者IDに基づいて、送信者に対してその切手の料金の課金処理を行う課金サーバをさらに備える。課金処理は、好ましくは、受信者が切手付きメールを受信したことを契機に行われる。
【0017】
前記課金サーバは、切手付きメールの受信者IDに基づいて、当該切手の料金の一部を当該切手付きメールの受信者に還元する手段を備えてもよい。この場合、前記切手情報データベースは、各切手毎にその切手データとともにその料金データを記憶しており、前記課金サーバは前記切手情報データベースを参照して当該課金処理を行う。前記切手情報データベースは、さらに各切手毎に受信者還元額を記憶してもよく、前記課金サーバは前記切手情報データベースを参照して当該受信者への還元を行う。前記受信者への還元分の全体または一部を受信者が免除する手段を備えてもよい。さらに、前記切手データは通信ネットワーク上の特定のサイトへのリンク情報を含んでもよい。
【0018】
上記電子メールシステムにおいて、送信メールに対して送信者の電子署名を付加する送信者端末と、この電子署名の正当性を検証するための証明書を発行する認証局とをさらに備えてもよい。
【0019】
送信者IDを登録可能な送信者排除リストをさらに備えてもよく、この場合、前記送信サーバは、前記送信者排除リストに登録された送信者からのメールを前記受信サーバへ送信することを抑止する。
【0020】
前記切手付きメールを受信した端末においては、当該メールの表示時に前記切手データを表示(または再生)する。この切手付きメールを受信した端末は、受信した切手データを保存する受信者切手データベースを備えてもよい。さらには、この受信者切手データベースは各切手データとともにその切手の保存個数を記憶するようにしてもよく、この場合、切手データの受信時に当該切手の保存個数を増加させるとともに、切手データの譲渡時に当該切手の保存個数を減少させる。
【0021】
本発明は、さらに、上記各種サーバや端末の機能を実現するためのコンピュータプログラムとして把握することも可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。本発明における「切手」は、主として二つの機能を有する。その一つは、メールの送信を有料とするための印紙的な機能であり、他の一つは通行証(通行手形)的な機能である。印紙的な機能により、メール送信に対して課金を行うことが可能となる。また、通行証的な機能により、メールのフィルタリングを行う(ふるいに掛ける)ことが可能となる。したがって、少なくともこのようないずれかの機能を有するデータであれば、その名称の如何は問わず、本発明における「切手」と等価なものであると言える。
【0023】
図1に、本発明の実施の形態に掛かる電子メールシステムの概略構成を示す。このシステムで送受されるメールとしては電子メールを例として説明する。但し、本発明は必ずしも電子メールの送受信に限るものではなく、送信者から受信者の宛先を付してネットワークで経由で送信される任意のメッセージの通信に適用することができる。
【0024】
図1に示したシステムは、送信者端末1、受信者端末2、切手選択サーバ3、切手貼付サーバ(送信サーバ)4、送信者排除リスト5、受信サーバ6、受信ルールデータベース7(以下、データベースをDBの記載する)、認証局(CA:Certification Authority)8、切手課金サーバ9、受信者切手DB10、切手情報DB11からなる。送信者端末1、受信者端末2はそれぞれ代表として1台ずつ図示してあるが、実際には多数存在しうる。また、1台の端末は送信者端末にも受信者端末にもなりうる。両端末は図1ではデスクトップコンピュータとして図示してあるが、その形態は問わず、携帯電話機等の移動通信端末装置でありうる。切手情報DB11は切手貼付サーバ4に属するものであるが、切手選択サーバ3および切手課金サーバ9からもアクセスできるようになっている。切手選択サーバ3および/または切手課金サーバ9に切手情報DB11のコピーを保持してもよい。受信ルールDB7は受信サーバ6に属するが、後述するように、受信者端末2からその中の当該受信者に関する受信ルールを更新(追加、変更、削除)できるようになっている。
【0025】
なお、図1のシステム構成はあくまで代表的な実施の形態であり、本発明はこの具体的な構成に限定されるものではない。それぞれのサーバや装置に割り当てられた役割は必ずしも固定されたものではない。すなわち、あるサーバに割り当てられている機能を他のサーバに移してもよいし、また、いくつかのサーバが同じ装置内に実装されていても構わない。あるいは、ひとつのサーバが複数の装置から構成されていてもよい。また、本発明に関して、図1に挙げられたサーバなどのすべての要素が必須というわけではなく、いくつかの要素を追加したり、削除したりした構成も考えることができる。
【0026】
特に図示しないが、各サーバは、中央処理装置(CPU)、内部記憶装置、外部記憶装置、表示装置、入力装置、通信装置等からなる既存の比較的高性能のコンピュータにより構成される。端末1,2も、基本的には中央処理装置(CPU)、内部記憶装置、表示装置、入力装置、通信装置、(場合によっては外部記憶装置)等からなるコンピュータであり、携帯電話機等の携帯通信端末装置でありうる。
【0027】
図1のシステムの各部の動作は次の通りである。
【0028】
1.切手(切手種別)の選択
まず、送信者はメールの送信に先立ち、送信者端末1から切手選択サーバ3にアクセスして、メールの送信に用いる切手の種類(切手種別)を選択する。選んだ切手の種類は、切手種別ID(a)で識別される。この選択は、選択の都度、切手選択サーバ3をアクセスしてもよいし、一旦、切手種別IDを入手した後は、切手選択サーバ3をアクセスすることなく、入手済みの切手種別IDを利用できるようにしてもよい。本実施の形態では、この段階では個々の切手の内容(絵柄等)まで決定するものではない。(但し、本発明は、そのような場合を排除するものではない。)また、送信者への切手の対価の課金は送信までの段階では行われず、後述のようにメールの受信段階で行われる。
【0029】
なお、切手種別ID(a)は、特定の1枚の切手を表していてもよいが、本実施の形態では、複数枚の切手の組からなる切手のシリーズやジャンルを表している。特に、後者の場合には、利用者は特定の切手を指定することができず、後述する切手貼付サーバ4が特定の切手を選択することになる。この効果については後述する。
【0030】
具体的なシリーズやジャンルには以下のようなものが考えられる。
・テーマ切手
アニメやゲームのキャラクタ、実在の人物やアイドル、特定の画家、自然など、特定のテーマに基づく切手。
・くじ付き切手
抽選番号が1枚1枚に割り当てられる切手。当選した切手の受信者に対し、賞金や商品が与えられる。
・土地の名物切手
切手選択サーバ3や切手貼付サーバ4が存在する地理的場所に関わる、風景や文物をモチーフにした切手。
・シーズン/ニュース切手
季節や時候に関連したモチーフをあしらった切手。
・広告切手
切手自体が広告になっているもの。その広告料を広告業者が負担することにより、安価な切手を提供することができる。
・個人別デザイン切手
送信者が独自にデザイン、もしくは予め提供されたデザイン要素を送信者が組み合わせて作った、送信者固有の切手。
【0031】
これらの多種多様な切手は、郵便切手の場合と同様、コレクターによる収集の対象となりうる。
【0032】
2.メールの送信
送信者が選んだ切手種別ID(a)は、送信者を識別するための送信者署名(b)と共に、受信者に向けて送信対象のメッセージ(c)に添付して、受信者宛に送信される。送信者署名(b)は、後で切手の利用料金(切手代)を課金するときに用いられるため、暗号理論的に安全で信頼性が高い署名であることが望ましい。この信頼性を十分確保するためには、(8)認証局(CA)のような機関を利用することも考えられる。例えば、「送信者署名」は、このメッセージが真正な送信者によって作成されたものであり送信途中で改竄等されてない、ということを受信側で確認するための電子署名であり、認証局8から発行された当該利用者(送信者)の証明書が付加される。この証明書は受信側で利用され、当該電子署名の検証に利用される。電子署名の具体的な手法等は特に制限はなく、例えば公開鍵暗号方式等、既存のものを利用することができる。
【0033】
なお、送信者署名(b)と切手種別ID(a)は、メッセージとは別の通信手段で送られてもよいし、MIMEやメールヘッダなどの手段でメールそのものに埋め込まれて送られてもよい。
【0034】
3.切手の貼付
送信者端末1から送信されたメールは、まず、切手貼付サーバ4に到達し、ここでそのメールに付加された切手種別ID(a)に該当する具体的な切手が、切手情報DB11から一つ選択されて「貼付」される。すなわち、切手貼付サーバ4が、送信者から送られたメールの切手種別ID(a)を基に、切手の貼り付け作業を行う。この具体的な切手は、勿論紙ベースのものではなく電子データであり、典型的には画像(静止画)データであるが、動画データ、テキストデータ、音声・音楽データ等、他の形式のデータでありうる。また、この切手の電子データは、典型的には実体的なデータであるが、実体的な切手データを特定するためのポインタ的なデータでありうる。これは例えば、実体的な切手データの所在(ファイル名称まで含んでよい)を指定するURL(Uniform Resource Locator)であってもよい。貼り付けは、前述したように、MIME形式で埋め込むか、ヘッダ内に追加することによって行うことができる。また、実際にメールに埋め込む以外にも、メールと別の手段で受信者に伝達することにしてもよい。
【0035】
くじ付き切手の場合には、ここで抽選番号が埋め込むようにすることができる。その場合は、抽選番号の改竄ができないように、電子署名を使ってもよい。
【0036】
切手種別IDが切手のシリーズやジャンルを表している場合には、実際にメールに貼り付ける1枚の切手を、次のようなファクターを利用して選ぶことができる。
・ランダム
シリーズやジャンルに含まれる切手の中から、完全にランダムにいずれかを選択。
・重み付きランダム
基本的にはランダムだが、選択確率がそれぞれの切手ごとに異なる。
・順番
シリーズ内の切手を、重複なく選択。
・利用回数
送信者の切手利用回数によって異なる切手を選択。
・送信時刻、場所
送信時刻や、地理的な場所に従って異なる切手を選択。
・受信者のネットワーク種別
受信者の利用しているネットワークの種別・帯域幅や、送信者−受信者間のネットワーク帯域幅などの情報に従って切手を選択。具体的には、受信者のネットワークの帯域幅が狭い場合にサイズの小さい画像を選択させることなどが考えられる。
・その他、送信者/受信者などに関する情報
送信者/受信者の好みや生年月日、星座、血液型、イニシャル、名前の画数、住所、出身地、国籍などの情報をもとに切手を選択してもよい。また、送信者/受信者の業種やドメイン名、利用しているメールサービス提供業者などの情報も利用できる。
【0037】
さらに、このサーバでは、切手に対する広告料の支払いをきちんと行っていない送信者など、不適切な相手からメールが送られてきた場合には、そのような送信者IDが登録された送信者排除リスト5をもとに、そのような送信者からのメールを前記受信サーバへ送信することを抑止する(具体的には例えばメールを破棄する)こともできる。
【0038】
図2(a)(b)に切手情報DB11の具体的な構成例を二つ示す。図2(a)に示した切手位情報DB11aは、個々の切手について、「切手種別ID」「切手ID」「切手データ」「切手料金」および「受信者還元額」の各項目を有する。「切手種別ID」は個々の切手種別に対して一意に付加された切手種別識別子であり、「切手ID」は個々の切手に対して一意に付加された切手識別子である。「切手データ」は各切手の実体データを表す(または特定する)ためのデータであり、典型的にはバイナリデータで表されるが、前述のように、URLで表すこともできる。「切手料金」は、その切手を使用する送信者に課せられる切手利用の対価の額(切手代)を示している。「受信者還元額」はその切手の切手料金のうち受信者に還元される額を示している。本実施の形態における切手料金は、切手の作成者(デザイナー)、切手貼付サーバ4、切手課金サーバ9等のサービス提供者および/または運用者等に対してデザイン料や手数料として分配されるものであるが、その一部を受信者に還元することができる。これは、主として広告メールの名宛人にその広告メールを受け取らせるインセンティブを与えるための仕組みである。受信者還元額は切手により異なる。この意味から、前記インセンティブを高めるために、送信者が切手種別の選択時に切手料金(または受信者還元額)を指定できるようにしてもよい。また、受信者が自己宛の受信メールを後述のようにリスト表示した場合にその受信者還元額も併せて表示することが望ましい。
【0039】
図2(b)に示した切手情報DB11bは、基本的には切手情報DB11aと同じであるが、さらに「リンク情報」の項目を追加したものである。このリンク情報は、当該切手をネットワーク上の特定のサイト(例えば当該広告主のホームページ等)にリンク付けるものであり、これもURLで規定される。一例として、受信者が受信メール上の切手(例えば画像)を指示(例えばクリック)すると、受信者端末上でそのサイトの情報が閲覧可能となる。
【0040】
4.受信サーバでの処理
図1に戻り、切手貼付サーバ4によって「切手」が貼付されたメールは、当該受信者のメールアドレスの属する受信サーバ6へと届けられる。受信サーバ6は、受信ルールDB7に基づくメールの受信制御を行う。この詳細については図3等により後述する。受信サーバ6は、また、送信者署名(b)、切手ID(e)および受信者ID(f)を切手課金サーバ9へ送信し、切手課金サーバ9に課金処理の指示を行う。
【0041】
次に、受信ルールおよびそれに基づく具体的な処理について説明する。
【0042】
図3は受信ルールDB7の一構成例を示す。この受信ルールDB7aは、本実施の形態では、利用者毎に受信ルール群を保持している。全利用者に共通の受信ルールについて、共通の受信ルールDBを別に設けてもよい。その場合、個別ルールDBが共通ルールDBに優先する。受信サーバ6は、受信ルールDB7に登録された受信ルールに照らして当該メールの切手の有無等の切手に関連した条件(切手条件という)を判断し、所定のメッセージ処理を行う。「所定のメッセージ処理」としては、本実施の形態では、「受信」「保持」「破棄」の3種類を用意している。「受信」は、従来のメールシステムと同様、無条件で利用者にメールの受信を行わせるものである。ネットワークに常時接続されている受信者端末(例えばメールアドレスが付与された携帯電話機)に直接的にメールを送信するものであってもよい(受信サーバからのメール着信の通知に対して端末からメール本体を受信するために受信サーバにアクセスする場合も含む)。「保持」は少なくとも所定の時間、当該メールを受信サーバ6に保持しておき、受信者に処理をゆだねるものである。例えば、後で保持メールの一覧を利用者に提示し、受信/破棄/通知などの処理を受信者自身に選ばせることが考えられる。あるいは、「保持」の場合にはメールの受信を積極的に受信者に通知せず、受信者側からアクセスされるまで待つようにしてもよい。場合によっては、「保持」と「受信」は実質的に差がない場合もありうる。「破棄」は受信サーバ6が当該メールを自動的に破棄することを意味する。
【0043】
図3に示した受信ルールDB7aは、各ルールにつき、「優先度」、「送信者ID」、切手が貼られていないときの「通知」および「メッセージ処理」、切手が貼られているときの「課金率」および「メッセージ処理」の各項目を有する。「優先度」は、適用すべきルールとして複数のルールが該当する場合に、どのルールを優先させるかを決定するための情報である。すなわち、ルールの適用の優先順位を定めるものであり、この例では、最上位の優先順位が最も高く、順次下へ向かって優先順位が低くなっている。「送信者ID」はルールを適用するべき送信者を一意に識別するための識別情報である。例えば、送信者のメールアドレスが利用される。ワイルドカードや正規表現などを利用して、特定のパターンに当てはまる送信者IDすべてに適用するルールを設定できるようにしておいてもよい。また、どのルールにも当てはまらなかったときに適用するデフォルトのルールを規定しておくことも考えられる。「通知」は、メールに切手が貼られていないときに、「切手を貼って送ってほしい」旨のメッセージを受信サーバ6が送信者に通知することの要否を定めるフラグである。切手が貼られていないときの「メッセージ処理」は、切手が貼られていないメールに対して当該ルールを適用する際に受信サーバ6が行うべきメッセージ処理の種類(受信、保持または破棄)を表している。切手が貼られているときの「課金率」は、この例では、受信者が自己の「受信者還元額」について、その課金の割合を設定するものである。例えば、受信者が自己の友達(または知人、関係者等)に対して自己の受信者還元額分の全額または一部を免除することが可能となる。切手が貼られているときの「メッセージ処理」は、切手が貼られているメールに対して当該ルールを適用する際に受信サーバ6が行うべきメッセージ処理の種類(受信、保持または破棄)を表している。(図2の例では切手が貼られているときのメッセージ処理に「破棄」を指定したものはないが、存在しうる。)
【0044】
受信サーバ6は、受信メールに対して適用すべき受信ルールが見つかったら、そのルールに規定された条件に従ってメールを処理し、受信者が受信サーバにアクセスするのを待つ。なお、受信ルールDB7には、システム全体、もしくは受信者のクループごとなど、複数の受信者に共通して適用されるルールを規定できるようにしてもよい。また、受信ルールDB7の一部または全部を受信者端末2側に持たせる変形例も考えられる。
【0045】
本発明の迷惑メールの排除という目的から、受信サーバ6は、原則的には、切手が付加されていないメールを受信者に直接送りつけることはしない。そのために、図3の例では、優先度7番目に位置するデフォルトの受信ルールとして、切手が貼られていないとき、通知を「不要」とし、そのメッセージ処理を、受信サーバ6にメールを留め置く「保持」としている。但し、この代わりに、通知を「要」として、メッセージ処理を「破棄」とすることも可能である。ユーザは任意の送信者IDについて、受信ルールを追加、変更、削除等を行うことが可能である。図3の優先度1の受信ルールの対象とする送信者(送信者ID:aiko@abc.ne.jp)はこの受信ルールの利用者の友人に当たり、切手が貼られていなくても「通知」はせず、メールを受信できるようにしている。また、切手が貼られているときにも課金率を0%として受信者還元額の受領の権利を放棄している。優先度2の送信者(送信者ID:info@def.co.jp)は企業であり、この送信者からのメールはデフォルト受信ルールで保持されたものを読み出して広告メールであることを確認した後、この受信者が当該送信者IDに対してこの受信ルールを追加したものである。この例では、切手不貼付時に送信者へ所定の通知を行ってメールを破棄し、切手貼付時には課金率を100%として受信を行うように設定されている。優先度3の受信ルールでは特定の個人からの受信メールについて、切手不貼付時には通知を行うと共にメールを保持し、切手貼付時は課金率を0%としてメールを受信するように設定されている。優先度4の受信ルールのように課金率を0%と100%以外の任意の値(図の例では50%)にすることも可能である。
【0046】
受信ルールの優先度の決定方法は種々考えられるが、ここでは次のようにしている。すなわち、デフォルトの受信ルールが最も低く設定される。送信者IDにワイルドカードを用いた受信ルールはデフォルトより高く設定される。送信者IDに具体的なメールアドレスを指定した受信ルールはさらに高く設定される。同位の受信ルールについては後から追加、修正を行ったものの優先度を高くする。
【0047】
図5に、受信サーバ6での処理のフローチャートを示す。
【0048】
まず、受信サーバで受け取られたメールなどから、送信者を識別するためのIDを抽出する(S11)。この抽出は、メッセージが電子メール形式の場合、もっとも単純な抽出方法としてメールのFrom行から行うことが考えられる。但し、From行の詐称は容易なので、何らかの詐称を防止する措置を取るか、電子署名などの技術と組み合わせることが望ましい。次に、抽出した送信者IDをキーとして受信ルールDB7を検索し、受信したメールに適用すべきルールを見つけだす(S12)。そこで切手貼付の有無を判定する(S13)。切手が貼られていればステップS16へ進み、そうでなければ、「通知」フラグをチェックする(S14)。通知要であれば「切手を貼って送ってほしい」旨のメッセージを送信者に送信し(S15)、ステップS16へ進む。通知不要であればそのままステップS16へ進む。
【0049】
ステップS16では、適用される受信ルールに規定されたメッセージ処理の内容を判定する。メッセージ処理が「受信」であれば、前述した受信処理を行う(S17)。「保持」であれば、前述した保持処理を行う(S18)。「破棄」であれば前述した破棄処理を行う(S19)。
【0050】
5.受信者が行う処理
図1に戻り、受信者端末2は、受信サーバ6から電子メールとしての切手付メッセージ(d)および切手ID(e)を受信したとき、その受信したメールに貼付された切手データおよびその切手ID(e)を受信者切手DB10に蓄積する。この受信者切手DB10の具体例については、図4により後に詳述する。受信者は、任意の時点で(例えばメールの受信後に)、受信ルールDB7の自己に関する受信ルールの内容を更新(追加、変更、削除)(i)することができる。
【0051】
より具体的には、受信者が受信端末2から受信サーバ6にアクセスすると、受信もしくは保持しているメールの一覧が提示される。この一覧の表示例を図6に示す。このとき、受信メール一覧と保持メール一覧を別の画面で提示するようにしてもよいし、同じ画面で提示するようにしてもよい。あるいは、一覧ではなく、直接メールが表示されるようにすることもできる。一覧表示内の各メールは選択カーソル61の移動(および所定のキー操作による選択動作)により選択することができる。
【0052】
図6の一覧表示の例では、各メールについて、次のような項目を表示している。
・切手の貼付の有無
切手情報アイコン62の表示/非表示で当該メールへの切手貼付の有無を示している。この切手情報アイコン62は切手貼付の有無を示すだけのものであり、実際の切手の絵柄やデータ形態とは関係ないものである。
・送信者
この例では、送信者IDとして送信者のメールアドレスを表示している。
・タイトル
メールに付されたタイトルを表示している。
【0053】
その他、切手に対する課金の有無、受信者還元額、送信者への切手/課金が免除されているか否か、広告か否かの区別、切手の画像内容、切手に付加された音声情報の有無、などの情報を表現するアイコンや文字列を合わせて表示させてもよい。
【0054】
一覧表示された個々のメールに対して、受信者の操作により、その送信者に関する受信ルールの更新を行えるようにすることができる。例えば、メールが選択された状態で所定の操作ボタンなどを押す等の操作により図7(a)のようにメニューが表示され、送信者に適用するルールを利用者に選択させることができる。図7(a)のメニューはメッセージ処理および課金率に関する項目を選択させるためのものであり、図7(b)のメニューは、図7(a)の所定の項目が選択されたときに「通知」の要否を選択させるためのものである。例えば、図7(a)のメニューで切手を免除するように指定すると、以後その送信者から送られてくるメールには切手が貼られていなくても受信されるように、受信ルールDB7が書き換えられる。図3の受信ルールDB7aでは、切手が貼られていないときの「メッセージ処理」が「受信」とされる。利用者が選択した結果は、受信ルールDB7の当該利用者の登録内容に反映され、以後の処理に使われる。
【0055】
一覧表示でメールを選んで表示を指示すると、例えば図6のようにそのメッセージが表示される。なお、画面が小さくて切手全体が表示できない場合は、縮小されたサイズの切手を画面上に表示したり、切手を別画面で表示できるようにしておくことも考えられる。一覧表示で特定のメールを読まずに破棄することも可能である。
【0056】
図8に切手を含むメッセージの表示例を示す。この例では、メッセージが表示される同じ画面上に切手81を表示している。この切手81は、当該切手の実体データ(静止画や動画等の画像)である。図2(b)で説明したように、切手にリンク情報が付加されている場合には、この切手81を利用者が指示することにより当該リンク先のサイト(図示せず)にアクセスを行うことができる。音声等の切手の場合には切手81は表示されず、メッセージの表示時に当該音声等が流れるようにすることができる。音声等の切手の場合にそれを視覚的に表すアイコンを表示して、そのアイコンを指示することにより当該音声等が再生されるようにしてもよい。この画面でも、図7で説明したような「ルール設定」を行えるようになっている。図8の「課金免除」ボタンは、この受信メールについての課金(受信者還元額分)の免除を単発的に(1回限りで)行うためのものである。
【0057】
図4(a)(b)に、異なる構成の受信者切手DB10aと切手DB10bを示す。切手DB10aは、「切手ID(種別)」「切手データ」および「枚数」の各項目を切手毎に保存するものである。前述のように切手データは切手の実体データであるが、その所在を指示するURLであってもよい。「枚数」は同じ切手IDの切手の保存個数をカウントした数値である。切手DB10bは、図2(b)に示した切手情報DB11bに対応し、切手DB10aの構成に加えて「リンク情報」を保持したものである。
【0058】
切手DB10に切手の「枚数」の項目を保持することは必須ではないが、これによって切手の収集を模擬することができる。この枚数の用途として、他の利用者との間で切手の譲渡や交換を行えるようにしてもよい。当然ながら、相手に譲渡した切手の枚数は1だけ減じられ、譲り受けた切手の枚数は1だけ増加する。また、特定の切手または特定の切手種別の切手が所定枚数に達した場合、あるいは、特定の切手種別に属するすべての切手を集めた場合、等、枚数に関連した所定の条件の下で、本サービス提供者側から当該受信者に対して何らかの特典が与えられる、などのサービスも可能である。これは、上記受信者還元額とは別の、広告メールの受信者に対するインセンティブとして機能する。また、図1で説明したように、切手選択サーバ3では切手種別のみを指定し、切手貼付サーバ4がその切手種別に属する具体的な切手を選択する場合に、すべての切手が均等の確率で選択されるのではなく、多くの切手の中から偶然性の要素を含んで選び出すようにすれば、さらには、特定の1または複数の切手の選択確率を低くしておけば、「珍しい」切手が生じてそのような切手の価値が実質的に高くなり、切手収集の意欲を刺激することが期待できる。
【0059】
図9に、メッセージの表示状態での処理フローの例を示す。この処理は、図6に示したメール一覧表示から特定のメールを選択して受信者端末2に表示したときに実行される。
【0060】
まず、このメールに切手が貼られているか否かをチェックする(S20)。貼られていなければ、後述するステップS25へ進む。貼られていれば、受信者切手DB10(図4)を参照して、この切手が受信者の既に持っている切手か否かをチェックする(S21)。既に持っている切手であれば、受信者切手DB10の当該切手のレコードの「枚数」を1増分する(S22)。新たな切手であれば、当該受信者にその旨を通知し(S23)、受信者切手DB10に新たなレコードとして登録する(S24)。ステップS23の通知は必須ではないが、新切手に対する利用者の注意を喚起するのに有効である。登録の要否をその都度、受信者に確認して登録を行ってもよい。また、初期設定としてステップS23の通知の要否、あるいは、ステップS24の登録の要否を利用者が設定できるようにしてもよい。
【0061】
その後、図8に示したように、切手(存在すれば)の表示(または再生)とともに当該メッセージを表示する(S25)。メッセージが表示された状態で何らかのユーザ(受信者)の入力があった場合(S26)、その入力の内容に応じた処理を行う。図7で説明した「ルール設定」の処理では、その指示に応じた受信ルールの設定(または更新)の処理を実行する。これに伴い、受信端末2から受信サーバ6へのアクセスが発生する。このメールの単発的な「課金免除」の場合には、受信サーバ6にその旨を通知(指示)する(S28)。ユーザの入力が切手リンクの指示であれば、図4(b)の受信者切手DB10bに示したような当該切手に割り当てられた「リンク情報」を参照して、指定されたサーバにアクセスを行う(S30)。「閉じる」「次へ」等のユーザの指示により表示が終了したときには、課金が必要か否かを判断する(S31)。この判断は例えば切手が貼られているかどうかにより判断することができる。切手が貼られていれば、課金処理が必要と判断し、所定の課金処理を起動する(S32)。
【0062】
6.課金処理
図1に戻り、切手課金サーバ9は、切手IDを基に切手情報DB11(図2)内の当該切手の切手料金および受信者還元額を参照し、送信者署名で確認された送信者に対して切手代の課金(g)を行うとともに、受信者に対して利益の還元(h)を行う。送信者に対する切手代の課金(g)には既存の任意の決済方法を利用することができる。
【0063】
より具体的には、受信者が切手の貼られたメッセージを見終わると、受信サーバ6または受信者端末2によって必要な情報が切手課金サーバ9に転送され、課金処理が行われる。切手課金サーバ9では、例えば次のように課金処理を行う。
【0064】
まず、切手ID(e)を基に切手情報DB11を検索し、切手の料金と受信者への還元額を確定する。この際、課金率(図3)も参照する。次に、送信者署名(b)を基に送信者を特定し、送信者に対する課金を行う。また、受信者への還元額が0でない場合には、受信者ID(f)に従って受信者を特定し、受信者に対する還元額の累積処理を行う。受信者に対する利益の還元(h)は、受信者に対して当該受信者還元額に相当するポイントを与えることにより行える。このポイントは、受信者が商品やサービス等の各種料金の支払いに利用可能とすることができる。
【0065】
課金の契機は、メッセージを見終わったときでなく、受信者が切手付きメールを受信したときに課金を行うようにしてもよい。両者を含めて、本明細書では「受信者が切手付きメールを受信したことを契機」に課金を行うという。なお、課金の処理は送信サーバ側での切手の貼付時等に行うことも考えられるが、受信側(受信サーバ)で行った方が確実に受信されたメールに対してのみ課金を行うことができるため、課金の精度を上げることが可能である。また、上述したような1回限りの課金の免除等の処理が容易になる(一旦行った課金をキャンセルする必要がなくなる)。
【0066】
図10は、図3に示した受信ルールDB7aに代わる受信ルールDB7bの構成例を示す図である。受信ルールDB7bは「優先度」「送信者ID」「受信拒否」「切手条件」「課金率」「条件不満足時処理」「条件満足時処理」の各項目を有している。「優先度」「送信ID」および「課金率」は受信ルールDB7aと同じである。この例では、「切手条件」として、切手の貼付を免除する「不貼付可」および切手料金の下限を指定する切手料金条件(「20円以上」、「50円以上」等)を指定できるようにしている。切手料金条件はその料金未満の切手が貼られた(または全く切手が貼られていない)メールをふるいに掛けるものである。「受信拒否」はその送信者からのメールを拒否するか否かを設定するためのものである。「条件不満足時処理」は「切手条件」が満たされていないメールについての通知の要否およびメッセージ受信処理(受信、保持または破棄)を個別に指定するものである。「条件満足時処理」は「切手条件」が満たされたメールについての通知の要否およびメッセージ受信処理(受信、保持または破棄)を個別に指定するものである。
【0067】
図11に、図10の受信ルールDB7bを用いる、受信サーバ6での処理のフローチャートを示す。
【0068】
まず、受信サーバで受け取られたメールなどから、送信者を識別するためのIDを抽出する(S41)。次に、抽出した送信者IDをキーとして受信ルールDB7bを検索し、受信したメールに適用すべきルールを見つけだす(S42)。ついで、当該送信者IDのメールが「受信拒否」されているかどうかを調べる(S43)。受信拒否であれば、後述するステップS50に進み、そのメールを破棄する。受信拒否でなければ、切手条件が満足されているかを判断する(S44)。この切手条件には、前述のように、切手料金の下限も含みうる。条件を満足していなければステップS47へ進み、そうでなければ、「通知」フラグをチェックする(S45)。通知要であれば「XX円以上の切手を貼って送ってほしい」旨のメールを送信者に送信し(S46)、ステップS47へ進む。通知不要であればそのままステップS47へ進む。
【0069】
ステップS47では、適用される受信ルールに規定されたメッセージ処理の内容を判定する。メッセージ処理が「受信」であれば、前述した受信処理を行う(S48)。「保持」であれば、前述した保持処理を行う(S49)。「破棄」であれば前述した破棄処理を行う(S50)。
【0070】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、上記で言及した以外にも、種々の変形、変更が可能である。
【0071】
例えば、受信ルールの項目および各項目の内容はあくまで説明のための例示であり、本発明は図示のものに限定されるものではない。
【0072】
送信者の切手選択段階では個々の切手の内容(絵柄等)ではなく切手種別のみを決定するものとしたが、本発明は、切手選択段階で具体的な切手を指定することを排除するものではない。
【0073】
送信者への切手の対価の課金はメールの受信段階で行われるようにしたが、本発明は送信段階での課金を排除するものではない。
【0074】
切手料金は0以外のもののみを示したが、料金が0の切手が存在してもよい。但し、広告メールの発信者は切手料金が0の切手を使用できないようにすることが望ましい。そのためには、例えば、料金が0の切手は個人のみが利用でき、会社や団体、組織等が利用できないようにする。あるいは、料金0の切手の同時発信メール数を極少数(例えば1ないし数通)に限定するようにしてもよい。
【0075】
受信ルールDBは受信者毎に異なるものとして説明したが、最もシンプルな構成として全受信者に共通な受信ルールのみを用いるシステムも存在しうる。その場合には、受信者毎の受信ルールは存在せず、受信者による受信ルールの更新も行われない。
【0076】
受信者切手DBは受信者端末に個別に設けるものとして説明したが、受信サーバ6に各受信者毎の受信者切手DBを設けるようにしてもよい。この場合、ユーザが自己の所有する切手を確認等する際には受信サーバ6へのアクセスが必要になるが、受信サーバ6から受信者端末2への切手付きメールの送信時に切手IDを送信する必要はなくなる。また、受信者切手DB自体に切手の実体データを持つ必要もなくなる。
【0077】
受信者端末が携帯電話機で、かつ、切手データが画像である場合には、切手データをいわゆる待ち受け画面のデータとして利用できるようにしてもよい。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、既存の紙ベースの切手の概念を電子データの形で、本来切手など必要のない電子メールに適用することにより、次のような種々の顕著な効果が得られる。
(1)メールに対する切手の貼付の有無等の切手条件を確認することにより、条件を満たさないメールを排除し、受信者が迷惑メールを受け取らないようにすることができる。
(2)切手を有料とすることにより、メールを使って広告を出したい業者から広告料を徴収することができる。また、切手の貼られたメールの信頼性を向上させることができる。
(3)有料の切手の貼られたメールの受信者に対してその切手料金の一部を受信者に還元することにより、広告メール等の受け取りを促すインセンティブを高めることができる。
(4)ユーザがその切手の貼られたメールを受信したことを契機に切手の課金を行うことにより、広告メールが相手に確実に到達したかどうかを確認できる。これにより、実際に見られた広告の数を正確に見積もった上で広告料金を業者に請求することができる。
(5)受信ルールの設定により、特定の送信者に対して切手の免除や、課金の免除・軽減を行うことができる。
(6)受信ルールの設定は通信端末からの操作で行うことができるようにすることにより、特定の送信者からのメールには課金しないようにしつつ、迷惑メールを排除することが容易になる。
(7)切手にリンク情報を持たせることにより、切手自体に広告の機能を持たせることができる。
(8)文字だけのメールの交換に、画像や音声等を伴う「切手」を導入することにより、利用者の楽しみを増やすことができる。特に、サーバ側で多くの切手の中から偶然性の要素を含んで選び出した切手を用いるようにすれば、「めずらしい切手」が生じ、切手のコレクションの楽しみを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に掛かる電子メールシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1のシステムにおける切手情報DB11の具体的な構成例(a)(b)を示す図である。
【図3】図1のシステムにおける受信ルールDB7の一構成例を示す図である。
【図4】図1のシステムにおける異なる構成の受信者切手DB10a(a)と切手DB10b(b)を示す図である。
【図5】図1のシステムにおける受信サーバ6での処理を表すフローチャートである。
【図6】図1のシステムにおける受信端末2に表示されるメールの一覧の表示例を示す図である。
【図7】図1のシステムにおいて受信者の操作により受信ルールの更新を行うためのメニュー例(a)(b)を示す図である。
【図8】図1のシステムの受信端末における切手を含むメッセージの表示例を示す図である。
【図9】図1のシステムの受信端末におけるメッセージの表示状態での処理フローの例を示すフローチャートである。
【図10】図3に示した受信ルールDB7aに代わる受信ルールDB7bの構成例を示す図である。
【図11】図10の受信ルールDB7bを用いる、受信サーバ6での処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
1…送信者端末(通信端末装置)、2…受信者端末(通信端末装置)、3…切手選択サーバ、4…切手貼付サーバ、5…送信者排除リスト、6…受信サーバ、7…受信ルールDB、8…認証局、9…切手課金サーバ、10…受信者切手DB、11…切手情報DB
Claims (32)
- 通信ネットワークを介して送信者と受信者との間で電子メールの送受信を行う電子メールシステムであって、
送信者からの送信メールに対して切手データを付加して受信者宛に送信する送信サーバと、
前記送信されたメールを受信し、切手に関連して予め定められた受信ルールに基づいて、当該メールを当該受信者に受信させるか否かを判断および制御する受信サーバと
を備えたことを特徴とする電子メールシステム。 - 受信者毎に前記受信ルールを格納した受信ルールデータベースを備え、
前記受信サーバは、前記受信ルールデータベース内の、前記送信されたメールの受信者の受信ルールに基づいて、そのメールに対する前記判断および制御を行うことを特徴とする請求項1記載の電子メールシステム。 - 前記受信ルールは、メールの送信者単位に少なくともそのメールを破棄するか否かを定めており、前記受信サーバは受信したメールの送信者について定められた受信ルールに照らして当該メールを破棄するか否かを判断することを特徴とする請求項2記載の電子メールシステム。
- メールの送信者に対して選択可能な切手種別を提供する切手選択サーバと、
複数の切手の切手データを保存した切手情報データベースとをさらに備え、
前記受信サーバは、送信者により選択された切手種別に属する切手を、前記切手情報データベースの中から、前記メールに貼付する切手として選択することを特徴とする請求項1記載の電子メールシステム。 - 前記受信ルールデータベースは受信者からのアクセスにより当該受信者の受信ルールが更新されることを特徴とする請求項2記載の電子メールシステム。
- 前記切手は有料であり、切手付きメールの送信者IDに基づいて、送信者に対してその切手の料金の課金処理を行う課金サーバをさらに備えたことを特徴とする請求項4記載の電子メールシステム。
- 前記課金処理は、受信者が切手付きメールを受信したことを契機に行われることを特徴とする請求項6記載の電子メールシステム。
- 前記課金サーバは、切手付きメールの受信者IDに基づいて、当該切手の料金の一部を当該切手付きメールの受信者に還元する手段を備えたことを特徴とする請求項6記載の電子メールシステム。
- 前記切手情報データベースは、各切手毎にその切手データとともにその料金データを記憶しており、前記課金サーバは前記切手情報データベースを参照して当該課金処理を行うことを特徴とする請求項6記載の電子メールシステム。
- 前記切手情報データベースは、さらに各切手毎に受信者還元額を記憶しており、前記課金サーバは前記切手情報データベースを参照して当該受信者への還元を行うことを特徴とする請求項9記載の電子メールシステム。
- 前記受信者への還元分の全体または一部を受信者が免除する手段を備えたことを特徴とする請求項10記載の電子メールシステム。
- 前記切手データは通信ネットワーク上の特定のサイトへのリンク情報を含むことを特徴とする請求項9記載の電子メールシステム。
- 送信メールに対して送信者の電子署名を付加する送信者端末と、この電子署名の正当性を検証するための証明書を発行する認証局とをさらに備える請求項6記載の電子メールシステム。
- 送信者IDを登録可能な送信者排除リストをさらに備え、前記送信サーバは、前記送信者排除リストに登録された送信者からのメールを前記受信サーバへ送信することを抑止することを特徴とする請求項1記載の電子メールシステム。
- 前記切手付きメールを受信した端末において、当該メールの表示時に前記切手データを表示(または再生)することを特徴とする請求項1記載の電子メールシステム。
- 前記切手付きメールを受信した端末は、受信した切手データを保存する受信者切手データベースを備えることを特徴とする請求項15記載の電子メールシステム。
- 前記受信者切手データベースは各切手データとともにその切手の保存個数を記憶し、切手データの受信時に当該切手の保存個数を増加させるとともに、切手データの譲渡時に当該切手の保存個数を減少させることを特徴とする請求項16記載の電子メールシステム。
- 通信ネットワークを介して送信者と受信者との間で電子メールの送受信を行う電子メールシステムであって、
メールの送信者に対して選択可能な切手種別を提供する切手選択サーバと、
複数の切手の切手データを保存した切手情報データベースとを備え、
送信者により選択された切手種別に属する切手の切手データを、前記切手情報データベースの中から選択し前記メールに貼付して受信者宛に送信する送信サーバと、
前記送信されたメールを受信し、前記切手データとともに当該メールを当該受信者に受信させる受信サーバとを備え、
前記切手付きメールを受信した端末において、当該メールの表示時に前記切手データを表示(または再生)することを特徴とする電子メールシステム。 - 前記切手は有料であり、切手付きメールの送信者IDに基づいて、送信者に対してその切手の料金の課金処理を行う課金サーバをさらに備えたことを特徴とする請求項18記載の電子メールシステム。
- 前記切手付きメールを受信した端末は、受信した切手データを保存する受信者切手データベースを備えることを特徴とする請求項18記載の電子メールシステム。
- 前記受信者切手データベースは各切手データとともにその切手の保存個数を記憶し、切手データの受信時に当該切手の保存個数を増加させるとともに、切手データの譲渡時に当該切手の保存個数を減少させることを特徴とする請求項20記載の電子メールシステム。
- 通信ネットワークを介して送信者から送信された電子メールを受信者に提供する受信サーバであって、
受信者毎に前記受信ルールを格納した受信ルールデータベースと、
前記送信されたメールを受信し、このメールに貼付される切手に関連して予め定められた受信ルールに基づいて、当該メールを当該受信者に受信させるか否かを判断および制御する制御手段とを備え、
この制御手段は、前記送信者から送信されたメールの受信者の受信ルールデータベースに基づいて、そのメールに対する前記判断および制御を行うことを特徴とする受信サーバ。 - 前記受信ルールデータベースは受信者からのアクセスにより当該受信者の受信ルールが更新されることを特徴とする請求項22記載の受信サーバ。
- 前記切手は有料であり、前記制御手段は、切手付きメールの送信者IDに基づいて、送信者に対してその切手の料金の課金処理を行うことを外部の課金サーバに対して指示することを特徴とする請求項22記載の受信サーバ。
- 前記課金処理の指示は、受信者が切手付きメールを受信したことを契機に行われることを特徴とする請求項24記載の受信サーバ。
- 送信者から渡されたメールを通信ネットワークを介して受信者宛に送信する送信サーバであって、
複数の切手の切手データを保存した切手情報データベースと、
前記送信者から渡されたメールに対して前記切手情報データベースから選択された切手データを貼付する手段と、
この切手データが貼付されたメールを受信者宛に送信する手段と、
を備えたことを特徴とする送信サーバ。 - 前記送信者からは送信対象のメールとともに切手種別情報を受信し、この切手種別に属する切手を、前記切手情報データベースの中から、前記メールに貼付する切手として選択する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項26記載の送信サーバ。
- 送信者IDを登録可能な送信者排除リストをさらに備え、前記送信する手段は、前記送信者排除リストに登録された送信者からのメールを送信することを抑止することを特徴とする請求項26記載の送信サーバ。
- 通信ネットワークを経由して電子メールの授受を行う通信端末装置において、
送信対象のメールに対して切手または切手種別を識別する切手識別情報を付加して送信する手段と、
切手付きメールを受信したとき、当該メールを表示画面上に表示する手段と、
前記メールの表示とともに、前記切手データを表示(または再生)する手段と、
を備えたことを特徴とする通信端末装置。 - 前記切手に関連して予め定められた受信ルールに基づいて、当該メールを当該受信者に受信させるか否かを判断および制御する受信サーバに対して、前記受信ルールの更新を行う手段を有することを特徴とする請求項29記載の通信端末装置。
- 受信されたメールに貼付されている前記切手データを保存する受信者切手データベースを備えることを特徴とする請求項29記載の通信端末装置。
- 前記受信者切手データベースは各切手データとともにその切手の保存個数を記憶し、切手データの受信時に当該切手の保存個数を増加させるとともに、切手データの譲渡時に当該切手の保存個数を減少させることを特徴とする請求項31記載の通信端末装置。
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|---|---|---|---|
| JP2002168175A JP2004013655A (ja) | 2002-06-10 | 2002-06-10 | 電子メールシステム、送信サーバ、受信サーバおよび通信端末装置 |
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|---|---|---|---|
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