JP2004014332A - フラットディスプレイパネルおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】パネルの表示面に傷や汚れを発生させることなく製造することが出来るとともに排気管の封着が完全に行われるフラットディスプレイパネルを提供する。
【解決手段】前面ガラス基板11に対して空間S1を介して対向された背面ガラス基板12に空間S1と外部を連通する排気孔12Aが形成され、この排気孔12Aに連通された状態で排気管14が背面ガラス基板12の外面にプレスフリット15によって固定されており、この排気管14の背面ガラス基板12に固定される側の端部にフランジ部14Aが形成され、排気孔15Cを有するプレスフリット15がフランジ部14Aによって背面ガラス基板12との間に挟まれてフランジ部14Aと背面ガラス基板12に溶着されることにより、排気管14が背面ガラス基板12に固定されている。
【選択図】 図2
【解決手段】前面ガラス基板11に対して空間S1を介して対向された背面ガラス基板12に空間S1と外部を連通する排気孔12Aが形成され、この排気孔12Aに連通された状態で排気管14が背面ガラス基板12の外面にプレスフリット15によって固定されており、この排気管14の背面ガラス基板12に固定される側の端部にフランジ部14Aが形成され、排気孔15Cを有するプレスフリット15がフランジ部14Aによって背面ガラス基板12との間に挟まれてフランジ部14Aと背面ガラス基板12に溶着されることにより、排気管14が背面ガラス基板12に固定されている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、フラットディスプレイパネルの構造およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、二枚の基板の間の空間内において発光を行わせることにより表示画像を形成するプラズマディスプレイパネル(PDP)やフィールド・エミッション・ディスプレイパネル(FED)等のフラットディスプレイパネルは、この発光が行われる二枚の基板の間の空間を真空にしたり、または、放電ガスが充填された状態に保つために、その製造工程において、二枚の基板の間の空間から排気を行う必要がある。
【0003】
図1は、このようなフラットディスプレイパネルの二枚の基板の間の空間から排気を行うための従来の構造を示している。
【0004】
この図1において、1はフラットディスプレイパネルの表示面を構成する前面ガラス基板であり、2はフラットディスプレイパネルの背面側を構成する背面ガラス基板である。
【0005】
このフラットディスプレイパネルは、前面ガラス基板1と背面ガラス基板2が互いに所要の間隔を開けて対向されて、その間の空間Sが、この前面ガラス基板1と背面ガラス基板2の間の周縁部に形成された封止層3によって封止されている。
【0006】
この背面ガラス基板2の封止層3が形成されている部分の直ぐ内側位置に、空間Sと外部とを連通する排気孔2Aが形成されている。
【0007】
そして、排気管4が、背面ガラス基板2の外面側に排気孔2Aと同軸になるように配置され、この排気管4の端部と排気孔2Aとの間が、低融点ガラス粉末を主成分とするフリットペースト(封着材)によって背面ガラス基板2上に排気孔2Aの開口部を囲むように形成されたプレスフリット5によってシールされている。
【0008】
このような排気管4の背面ガラス基板2への取り付けは、従来、図1において示されるように、排気管4の取り付けを上方から行うことが出来るように、前面ガラス基板1を下側にしてフラットディスプレイパネルを支持アームMによって下方から支持した状態で行われている。
【0009】
そして、前面ガラス基板1と背面ガラス基板2の間の空間Sからの排気、さらには、PDPの場合の空間S内への放電ガスの充填は、上記のようにして背面ガラス基板2に取り付けられた排気管4から排気孔2Aを介して行われ、この排気や放電ガスの充填が終了した後、排気管4の開口部が封止されることによって、空間Sが密閉される。
【0010】
上記のように、前面ガラス基板1を下側にした状態でフラットディスプレイパネルを支持し、排気管4を上方から背面ガラス基板2に取り付けるのは、背面ガラス基板2を下側にしてフラットディスプレイパネルを支持した状態で排気管4を背面ガラス基板2の下方から取り付けようとすると、排気管4の端部と排気孔2Aとの間にフリットペーストによってプレスフリット5を形成する際に、フリットペーストが垂れて他の不要な部分に付着してしまったり、また、プレスフリット5が所定の形状に成形されなくなることによって完全な封着が出来なくなるのを防止するためである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のように、排気管4を背面ガラス基板2に取り付ける際に、前面ガラス基板1を下側にして支持アームMにより支持すると、画像の表示面となる前面ガラス基板1に傷や汚れを生じさせてしまうという問題が発生する。
【0012】
この発明は、上記のような従来のフラットディスプレイパネルの製造工程における問題点を解決するために為されたものである。
【0013】
すなわち、この発明は、パネルの表示面に傷や汚れを発生させることなく製造することが出来るとともに排気管が完全に封着されたフラットディスプレイパネルを提供することを第1の目的としている。
【0014】
さらに、この発明は、パネルの表示面に傷や汚れを発生させることなくしかも排気管の封着を完全に行うことが出来るフラットディスプレイパネルの製造方法を提供することを第2の目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、第1の発明(請求項1に記載の発明)によるフラットディスプレイパネルは、所要の間隔を開けて対向された二枚の基板の一方の基板にこの二枚の基板の間の空間と外部を連通する排気孔が形成され、この排気孔に連通された状態で排気管が一方の基板の外面に封着部材によって固定されるフラットディスプレイパネルにおいて、前記排気管の一方の基板に固定される側の端部にフランジ部が形成され、中心孔を有する封着部材がこのフランジ部によって一方の基板との間に挟まれてフランジ部と一方の基板に溶着されることにより、排気管が一方の基板に固定されていることを特徴としている。
【0016】
上記第2の目的を達成するために、第2の発明(請求項4に記載の発明)によるフラットディスプレイパネルの製造方法は、所要の間隔を開けて対向された二枚の基板によって構成されるパネルを、その二枚の基板の間に形成された空間と外部を連通する排気孔が形成されている側の基板を下側にして水平に支持し、一方の端部にフランジ部が形成された排気管と、中心孔を有する封着部材とを用意し、封着部材をその中心孔が基板の下面の排気孔に連通される位置に位置させて、この封着部材をフランジ部と基板の下面との間で挟むとともに排気孔と略同軸になる位置に排気管を位置させ、この排気管のフランジ部と基板の下面との間に挟持された封着部材を加熱して排気管のフランジ部と基板の下面とに溶着させることにより排気管を基板の下面に固定することを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の最も好適と思われる実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明を行う。
【0018】
図2は、この発明によるフラットディスプレイパネルの実施形態の一例をその製造工程において示す側断面図である。
【0019】
この図2において、プラズマディスプレイパネル(PDP)やフィールド・エミッション・ディスプレイパネル(FED)等のフラットディスプレイパネル10は、前面ガラス基板11と背面ガラス基板12が互いに所要の間隔を開けて対向されて、その間の空間S1が、この前面ガラス基板11と背面ガラス基板12の間の周縁部に形成された封止層13によって封止されている。
【0020】
そして、この背面ガラス基板12の封止層13が形成されている部分の直ぐ内側の非表示領域に対向する位置に、空間S1と外部とを連通する排気孔12Aが形成されている。
【0021】
この排気孔12Aに対して連通されるように背面ガラス基板12に取り付けられる排気管14は、図3に拡大して示されるように、背面ガラス基板12に取り付けられる側の端部にフランジ部14Aが一体的に形成され、このフランジ部14Aの背面ガラス基板12に対向する側の面に、凹部14Bが形成されている。
【0022】
そして、この排気管14と背面ガラス基板12とを封着するプレスフリット15は、非晶質または結晶質の低融点ガラス粉末(フリット)によって、排気管14の凹部14B内に嵌合される形状の筒部15Aとこの筒部15Aの背面ガラス基板12に対向する側の外周面に一体的に形成されたフランジ部15Bとを備え、中心部に排気孔15Cが形成された形状に成形されている。
【0023】
この排気管14およびプレスフリット15は、図2に示されるように、互いに所要の間隔を開けて対向されてその間の空間S1が封止層13によって封止されている前面ガラス基板11と背面ガラス基板12が、背面ガラス基板12を下側にして支持アームM1によって水平に支持されている状態で、下方側から背面ガラス基板12の排気孔12Aが形成されている部分に取り付けられる。
【0024】
すなわち、排気管14の取り付けの際には、先ず、あらかじめ上記したような形状に成形されているプレスフリット15が、その筒部15Aが排気管14の凹部14B内に嵌合されることによって排気管14の接続側端部に取り付けられる。
【0025】
そして、この状態で、排気管14が背面ガラス基板12の下面に接近され、排気管14とプレスフリット15の排気孔15Cが背面ガラス基板12の排気孔12Aに対して同軸になるように位置決めされた後、プレスフリット15のフランジ部15Bが背面ガラス基板12の下面に当接される。
【0026】
この後、プレスフリット15が加熱されてその表面部分が溶融されることにより、プレスフリット15が背面ガラス基板12と排気管14にそれぞれ溶着され、これによって、排気管14が排気孔12Aとの間をシールされた状態で背面ガラス基板12に対して固定される。
【0027】
このとき、加熱によってプレスフリット15の表面から溶融したフリットペーストは、排気管14のフランジ部14Aによって受け止められるので、下方に垂れて不要な部分に付着したり、フリットペーストの流出によってプレスフリット15が大きく変形して、排気孔12Aと排気管14との間のシール機能が損なわれるのが防止される。
【0028】
上記のようにして、排気管14が背面ガラス基板12に取り付けられると、次に、この排気管14からプレスフリット15の排気孔15Cおよび背面ガラス基板12の排気孔12Aを介して、前面ガラス基板11との間の空間S1からの排気が行われ、PDPの場合には、さらに、空間S1内への放電ガスの注入が行われる。
【0029】
ここで、上記の例においては、排気管14のフランジ部14Aに凹部14Bを形成し、この凹部14B内にプレスフリット15の筒部15Aを嵌合させた状態でプレスフリット15を背面ガラス基板12に封着させており、プレスフリット15が加熱される際の溶融したフリットペーストの垂れを確実に防止することが出来るようになっている。
【0030】
しかしながら、排気管14のフランジ部14Aに凹部を設けずに、平板状のフランジによって背面ガラス基板12との間でリング状のプレスフリットを挟むようにした場合でも、排気管のフランジによってプレスフリットが加熱される際のフリットペーストの垂れを防止する所要の効果を得ることが出来る。
【0031】
また、フラットディスプレイパネルの製造工程において、プレスフリット15と排気管14をそれぞれ別個に背面ガラス基板12の下面の所定の位置に順次位置させてゆくようにしても良いが、あらかじめ所定の形状に成形されたプレスフリット15を排気管14のフランジ部14Aに取り付けて、この排気管14をプレスフリット15とともに背面ガラス基板12の下面の所定の位置に位置させるようにすることによって、両者の位置決めを確実に行うことが出来るようになるとともに、製造工程を簡略化することが可能になる。
【0032】
この発明によるフラットディスプレイパネルは、上記において示された実施形態の一例においても開示されている通り、所要の間隔を開けて対向された二枚の基板の一方の基板にこの二枚の基板の間の空間と外部を連通する排気孔が形成され、この排気孔に連通された状態で排気管が一方の基板の外面に封着部材によって固定されるフラットディスプレイパネルにおいて、前記排気管の一方の基板に固定される側の端部にフランジ部が形成され、中心孔を有する封着部材がこのフランジ部によって一方の基板との間に挟まれてフランジ部と一方の基板に溶着されることにより、排気管が一方の基板に固定されていることを特徴とするものである。
【0033】
そして、フラットディスプレイパネルがこのような構成を有することにより、このフラットディスプレイパネルの製造工程において、二枚の基板のうちその間の空間から排気を行うための排気孔が形成されている基板を下側にしてパネルを支持し、この排気孔が形成されている基板の下方から排気管を封着部材によって封着することにより取り付ける場合に、排気管に形成されたフランジ部によって、加熱により溶融した封着部材が下方に垂れるのが防止される。
【0034】
これによって、従来は、排気孔が形成されている基板を上側にしてパネルを支持することにより基板の上方から排気管の取り付けを行って、封着部材が加熱された際に垂れるのを防止していたのに対し、排気孔が形成されている基板を下側にしてパネルを支持した状態で排気管を下方から取り付けることが可能になる。
【0035】
そして、フラットディスプレイパネルを構成する二枚の基板のうち、パネルの背面側を構成する背面基板に排気孔が形成される場合に、この背面基板を下側にして支持しながら排気管の取り付けを行うことが出来るので、画像の表示面となる前面基板を下側にして支持するためにこの前面基板に傷や汚れが発生するといった従来の問題を解消することが出来るようになる。
【0036】
この発明によるフラットディスプレイパネルの製造方法は、上記において示された実施形態の一例においても開示されている通り、所要の間隔を開けて対向された二枚の基板によって構成されるパネルを、その二枚の基板の間に形成された空間と外部を連通する排気孔が形成されている側の基板を下側にして水平に支持し、一方の端部にフランジ部が形成された排気管と、中心孔を有する封着部材とを用意し、封着部材をその中心孔が基板の下面の排気孔に連通される位置に位置させて、この封着部材をフランジ部と基板の下面との間で挟むとともに排気孔と略同軸になる位置に排気管を位置させ、この排気管のフランジ部と基板の下面との間に挟持された封着部材を加熱して排気管のフランジ部と基板の下面とに溶着させることにより排気管を基板の下面に固定することを特徴としている。
【0037】
フラットディスプレイパネルを上記の方法によって製造することにより、二枚の基板のうち排気孔が形成されている基板を下側にしてパネルを支持し、この排気孔が形成されている基板の下方から排気管を封着部材によって封着することにより取り付ける場合に、排気管に形成されたフランジ部によって、加熱されて溶融された封着部材が下方に垂れるのが防止されるので、溶融された封着部材が垂れて他の不要な部分に付着したり、封着部材が大きく変形して基板と排気管との封着機能が損なわれる虞がなくなる。
【0038】
これによって、従来は、排気孔が形成されている基板を上側にしてパネルを支持することによりこの基板の上方から排気管の取り付けを行って、封着部材が加熱された際に垂れるのを防止していたのに対し、基板に対して排気管を下方から取り付けることが可能になる。
【0039】
そして、フラットディスプレイパネルを構成する二枚の基板のうち、パネルの背面側を構成する背面基板に排気孔が形成される場合に、この背面基板を下側にして支持しながら排気管の取り付けを行うことが出来るので、画像の表示面となる前面基板を下側にして支持するためにこの前面基板に傷や汚れが発生するといった従来の問題を解消することが出来るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例を示す側断面図である。
【図2】この発明の実施形態における一例を示す側断面図である。
【図3】同例の製造過程を示す拡大図である。
【符号の説明】
10 …フラットディスプレイパネル
11 …前面ガラス基板(基板)
12 …背面ガラス基板(一方の基板)
13 …封止層
14 …排気管
14A …フランジ部
14B …凹部
15 …プレスフリット(封着部材)
15A …筒部
15B …フランジ部
15C …排気孔(中心孔)
S1 …空間
M1 …支持アーム
【発明の属する技術分野】
この発明は、フラットディスプレイパネルの構造およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、二枚の基板の間の空間内において発光を行わせることにより表示画像を形成するプラズマディスプレイパネル(PDP)やフィールド・エミッション・ディスプレイパネル(FED)等のフラットディスプレイパネルは、この発光が行われる二枚の基板の間の空間を真空にしたり、または、放電ガスが充填された状態に保つために、その製造工程において、二枚の基板の間の空間から排気を行う必要がある。
【0003】
図1は、このようなフラットディスプレイパネルの二枚の基板の間の空間から排気を行うための従来の構造を示している。
【0004】
この図1において、1はフラットディスプレイパネルの表示面を構成する前面ガラス基板であり、2はフラットディスプレイパネルの背面側を構成する背面ガラス基板である。
【0005】
このフラットディスプレイパネルは、前面ガラス基板1と背面ガラス基板2が互いに所要の間隔を開けて対向されて、その間の空間Sが、この前面ガラス基板1と背面ガラス基板2の間の周縁部に形成された封止層3によって封止されている。
【0006】
この背面ガラス基板2の封止層3が形成されている部分の直ぐ内側位置に、空間Sと外部とを連通する排気孔2Aが形成されている。
【0007】
そして、排気管4が、背面ガラス基板2の外面側に排気孔2Aと同軸になるように配置され、この排気管4の端部と排気孔2Aとの間が、低融点ガラス粉末を主成分とするフリットペースト(封着材)によって背面ガラス基板2上に排気孔2Aの開口部を囲むように形成されたプレスフリット5によってシールされている。
【0008】
このような排気管4の背面ガラス基板2への取り付けは、従来、図1において示されるように、排気管4の取り付けを上方から行うことが出来るように、前面ガラス基板1を下側にしてフラットディスプレイパネルを支持アームMによって下方から支持した状態で行われている。
【0009】
そして、前面ガラス基板1と背面ガラス基板2の間の空間Sからの排気、さらには、PDPの場合の空間S内への放電ガスの充填は、上記のようにして背面ガラス基板2に取り付けられた排気管4から排気孔2Aを介して行われ、この排気や放電ガスの充填が終了した後、排気管4の開口部が封止されることによって、空間Sが密閉される。
【0010】
上記のように、前面ガラス基板1を下側にした状態でフラットディスプレイパネルを支持し、排気管4を上方から背面ガラス基板2に取り付けるのは、背面ガラス基板2を下側にしてフラットディスプレイパネルを支持した状態で排気管4を背面ガラス基板2の下方から取り付けようとすると、排気管4の端部と排気孔2Aとの間にフリットペーストによってプレスフリット5を形成する際に、フリットペーストが垂れて他の不要な部分に付着してしまったり、また、プレスフリット5が所定の形状に成形されなくなることによって完全な封着が出来なくなるのを防止するためである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のように、排気管4を背面ガラス基板2に取り付ける際に、前面ガラス基板1を下側にして支持アームMにより支持すると、画像の表示面となる前面ガラス基板1に傷や汚れを生じさせてしまうという問題が発生する。
【0012】
この発明は、上記のような従来のフラットディスプレイパネルの製造工程における問題点を解決するために為されたものである。
【0013】
すなわち、この発明は、パネルの表示面に傷や汚れを発生させることなく製造することが出来るとともに排気管が完全に封着されたフラットディスプレイパネルを提供することを第1の目的としている。
【0014】
さらに、この発明は、パネルの表示面に傷や汚れを発生させることなくしかも排気管の封着を完全に行うことが出来るフラットディスプレイパネルの製造方法を提供することを第2の目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、第1の発明(請求項1に記載の発明)によるフラットディスプレイパネルは、所要の間隔を開けて対向された二枚の基板の一方の基板にこの二枚の基板の間の空間と外部を連通する排気孔が形成され、この排気孔に連通された状態で排気管が一方の基板の外面に封着部材によって固定されるフラットディスプレイパネルにおいて、前記排気管の一方の基板に固定される側の端部にフランジ部が形成され、中心孔を有する封着部材がこのフランジ部によって一方の基板との間に挟まれてフランジ部と一方の基板に溶着されることにより、排気管が一方の基板に固定されていることを特徴としている。
【0016】
上記第2の目的を達成するために、第2の発明(請求項4に記載の発明)によるフラットディスプレイパネルの製造方法は、所要の間隔を開けて対向された二枚の基板によって構成されるパネルを、その二枚の基板の間に形成された空間と外部を連通する排気孔が形成されている側の基板を下側にして水平に支持し、一方の端部にフランジ部が形成された排気管と、中心孔を有する封着部材とを用意し、封着部材をその中心孔が基板の下面の排気孔に連通される位置に位置させて、この封着部材をフランジ部と基板の下面との間で挟むとともに排気孔と略同軸になる位置に排気管を位置させ、この排気管のフランジ部と基板の下面との間に挟持された封着部材を加熱して排気管のフランジ部と基板の下面とに溶着させることにより排気管を基板の下面に固定することを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の最も好適と思われる実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明を行う。
【0018】
図2は、この発明によるフラットディスプレイパネルの実施形態の一例をその製造工程において示す側断面図である。
【0019】
この図2において、プラズマディスプレイパネル(PDP)やフィールド・エミッション・ディスプレイパネル(FED)等のフラットディスプレイパネル10は、前面ガラス基板11と背面ガラス基板12が互いに所要の間隔を開けて対向されて、その間の空間S1が、この前面ガラス基板11と背面ガラス基板12の間の周縁部に形成された封止層13によって封止されている。
【0020】
そして、この背面ガラス基板12の封止層13が形成されている部分の直ぐ内側の非表示領域に対向する位置に、空間S1と外部とを連通する排気孔12Aが形成されている。
【0021】
この排気孔12Aに対して連通されるように背面ガラス基板12に取り付けられる排気管14は、図3に拡大して示されるように、背面ガラス基板12に取り付けられる側の端部にフランジ部14Aが一体的に形成され、このフランジ部14Aの背面ガラス基板12に対向する側の面に、凹部14Bが形成されている。
【0022】
そして、この排気管14と背面ガラス基板12とを封着するプレスフリット15は、非晶質または結晶質の低融点ガラス粉末(フリット)によって、排気管14の凹部14B内に嵌合される形状の筒部15Aとこの筒部15Aの背面ガラス基板12に対向する側の外周面に一体的に形成されたフランジ部15Bとを備え、中心部に排気孔15Cが形成された形状に成形されている。
【0023】
この排気管14およびプレスフリット15は、図2に示されるように、互いに所要の間隔を開けて対向されてその間の空間S1が封止層13によって封止されている前面ガラス基板11と背面ガラス基板12が、背面ガラス基板12を下側にして支持アームM1によって水平に支持されている状態で、下方側から背面ガラス基板12の排気孔12Aが形成されている部分に取り付けられる。
【0024】
すなわち、排気管14の取り付けの際には、先ず、あらかじめ上記したような形状に成形されているプレスフリット15が、その筒部15Aが排気管14の凹部14B内に嵌合されることによって排気管14の接続側端部に取り付けられる。
【0025】
そして、この状態で、排気管14が背面ガラス基板12の下面に接近され、排気管14とプレスフリット15の排気孔15Cが背面ガラス基板12の排気孔12Aに対して同軸になるように位置決めされた後、プレスフリット15のフランジ部15Bが背面ガラス基板12の下面に当接される。
【0026】
この後、プレスフリット15が加熱されてその表面部分が溶融されることにより、プレスフリット15が背面ガラス基板12と排気管14にそれぞれ溶着され、これによって、排気管14が排気孔12Aとの間をシールされた状態で背面ガラス基板12に対して固定される。
【0027】
このとき、加熱によってプレスフリット15の表面から溶融したフリットペーストは、排気管14のフランジ部14Aによって受け止められるので、下方に垂れて不要な部分に付着したり、フリットペーストの流出によってプレスフリット15が大きく変形して、排気孔12Aと排気管14との間のシール機能が損なわれるのが防止される。
【0028】
上記のようにして、排気管14が背面ガラス基板12に取り付けられると、次に、この排気管14からプレスフリット15の排気孔15Cおよび背面ガラス基板12の排気孔12Aを介して、前面ガラス基板11との間の空間S1からの排気が行われ、PDPの場合には、さらに、空間S1内への放電ガスの注入が行われる。
【0029】
ここで、上記の例においては、排気管14のフランジ部14Aに凹部14Bを形成し、この凹部14B内にプレスフリット15の筒部15Aを嵌合させた状態でプレスフリット15を背面ガラス基板12に封着させており、プレスフリット15が加熱される際の溶融したフリットペーストの垂れを確実に防止することが出来るようになっている。
【0030】
しかしながら、排気管14のフランジ部14Aに凹部を設けずに、平板状のフランジによって背面ガラス基板12との間でリング状のプレスフリットを挟むようにした場合でも、排気管のフランジによってプレスフリットが加熱される際のフリットペーストの垂れを防止する所要の効果を得ることが出来る。
【0031】
また、フラットディスプレイパネルの製造工程において、プレスフリット15と排気管14をそれぞれ別個に背面ガラス基板12の下面の所定の位置に順次位置させてゆくようにしても良いが、あらかじめ所定の形状に成形されたプレスフリット15を排気管14のフランジ部14Aに取り付けて、この排気管14をプレスフリット15とともに背面ガラス基板12の下面の所定の位置に位置させるようにすることによって、両者の位置決めを確実に行うことが出来るようになるとともに、製造工程を簡略化することが可能になる。
【0032】
この発明によるフラットディスプレイパネルは、上記において示された実施形態の一例においても開示されている通り、所要の間隔を開けて対向された二枚の基板の一方の基板にこの二枚の基板の間の空間と外部を連通する排気孔が形成され、この排気孔に連通された状態で排気管が一方の基板の外面に封着部材によって固定されるフラットディスプレイパネルにおいて、前記排気管の一方の基板に固定される側の端部にフランジ部が形成され、中心孔を有する封着部材がこのフランジ部によって一方の基板との間に挟まれてフランジ部と一方の基板に溶着されることにより、排気管が一方の基板に固定されていることを特徴とするものである。
【0033】
そして、フラットディスプレイパネルがこのような構成を有することにより、このフラットディスプレイパネルの製造工程において、二枚の基板のうちその間の空間から排気を行うための排気孔が形成されている基板を下側にしてパネルを支持し、この排気孔が形成されている基板の下方から排気管を封着部材によって封着することにより取り付ける場合に、排気管に形成されたフランジ部によって、加熱により溶融した封着部材が下方に垂れるのが防止される。
【0034】
これによって、従来は、排気孔が形成されている基板を上側にしてパネルを支持することにより基板の上方から排気管の取り付けを行って、封着部材が加熱された際に垂れるのを防止していたのに対し、排気孔が形成されている基板を下側にしてパネルを支持した状態で排気管を下方から取り付けることが可能になる。
【0035】
そして、フラットディスプレイパネルを構成する二枚の基板のうち、パネルの背面側を構成する背面基板に排気孔が形成される場合に、この背面基板を下側にして支持しながら排気管の取り付けを行うことが出来るので、画像の表示面となる前面基板を下側にして支持するためにこの前面基板に傷や汚れが発生するといった従来の問題を解消することが出来るようになる。
【0036】
この発明によるフラットディスプレイパネルの製造方法は、上記において示された実施形態の一例においても開示されている通り、所要の間隔を開けて対向された二枚の基板によって構成されるパネルを、その二枚の基板の間に形成された空間と外部を連通する排気孔が形成されている側の基板を下側にして水平に支持し、一方の端部にフランジ部が形成された排気管と、中心孔を有する封着部材とを用意し、封着部材をその中心孔が基板の下面の排気孔に連通される位置に位置させて、この封着部材をフランジ部と基板の下面との間で挟むとともに排気孔と略同軸になる位置に排気管を位置させ、この排気管のフランジ部と基板の下面との間に挟持された封着部材を加熱して排気管のフランジ部と基板の下面とに溶着させることにより排気管を基板の下面に固定することを特徴としている。
【0037】
フラットディスプレイパネルを上記の方法によって製造することにより、二枚の基板のうち排気孔が形成されている基板を下側にしてパネルを支持し、この排気孔が形成されている基板の下方から排気管を封着部材によって封着することにより取り付ける場合に、排気管に形成されたフランジ部によって、加熱されて溶融された封着部材が下方に垂れるのが防止されるので、溶融された封着部材が垂れて他の不要な部分に付着したり、封着部材が大きく変形して基板と排気管との封着機能が損なわれる虞がなくなる。
【0038】
これによって、従来は、排気孔が形成されている基板を上側にしてパネルを支持することによりこの基板の上方から排気管の取り付けを行って、封着部材が加熱された際に垂れるのを防止していたのに対し、基板に対して排気管を下方から取り付けることが可能になる。
【0039】
そして、フラットディスプレイパネルを構成する二枚の基板のうち、パネルの背面側を構成する背面基板に排気孔が形成される場合に、この背面基板を下側にして支持しながら排気管の取り付けを行うことが出来るので、画像の表示面となる前面基板を下側にして支持するためにこの前面基板に傷や汚れが発生するといった従来の問題を解消することが出来るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例を示す側断面図である。
【図2】この発明の実施形態における一例を示す側断面図である。
【図3】同例の製造過程を示す拡大図である。
【符号の説明】
10 …フラットディスプレイパネル
11 …前面ガラス基板(基板)
12 …背面ガラス基板(一方の基板)
13 …封止層
14 …排気管
14A …フランジ部
14B …凹部
15 …プレスフリット(封着部材)
15A …筒部
15B …フランジ部
15C …排気孔(中心孔)
S1 …空間
M1 …支持アーム
Claims (5)
- 所要の間隔を開けて対向された二枚の基板の一方の基板にこの二枚の基板の間の空間と外部を連通する排気孔が形成され、この排気孔に連通された状態で排気管が一方の基板の外面に封着部材によって固定されるフラットディスプレイパネルにおいて、
前記排気管の一方の基板に固定される側の端部にフランジ部が形成され、中心孔を有する封着部材がこのフランジ部によって一方の基板との間に挟まれてフランジ部と一方の基板に溶着されることにより、排気管が一方の基板に固定されていることを特徴とするフラットディスプレイパネル。 - 前記排気管のフランジ部の一方の基板に対向する側に凹部が形成され、封着部材がこの排気管のフランジ部の凹部内に嵌合されてフランジ部と一方の基板に溶着されている請求項1に記載のフラットディスプレイパネル。
- 前記封着部材が、フランジ部の凹部内に嵌合される筒部とこの筒部の一方の基板側の端部に形成されたフランジ部とを有する形状に成形されている請求項2に記載のフラットディスプレイパネル。
- 所要の間隔を開けて対向された二枚の基板によって構成されるパネルを、その二枚の基板の間に形成された空間と外部を連通する排気孔が形成されている側の基板を下側にして水平に支持し、
一方の端部にフランジ部が形成された排気管と、中心孔を有する封着部材とを用意し、
封着部材をその中心孔が基板の下面の排気孔に連通される位置に位置させて、この封着部材をフランジ部と基板の下面との間で挟むとともに排気孔と略同軸になる位置に排気管を位置させ、
この排気管のフランジ部と基板の下面との間に挟持された封着部材を加熱して排気管のフランジ部と基板の下面とに溶着させることにより排気管を基板の下面に固定する、
ことを特徴とするフラットディスプレイパネルの製造方法。 - 前記排気管のフランジ部の基板に対向する側に凹部を形成し、封着部材をこのフランジ部の凹部内に嵌合した状態で基板の下面に当接させる請求項4に記載のフラットディスプレイパネルの製造方法。
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