JP2004015191A - 固体撮像素子の欠陥補正装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】固体撮像素子の画素の欠陥情報を格納するROM等の大容量化を回避しつつ、長時間露光時に現れる連続キズ及び単キズ(孤立点キズ)を効率よく補正する。
【解決手段】本発明では、長時間露光時に現れるキズのうち、撮影画像から検出することが困難な連続キズ(複数の隣接する画素が連続的に欠陥となるキズ)について予めその位置情報をROMに登録しておく。その一方、長時間露光で現れる孤立点キズ(周囲に対して1画素だけのキズ)の位置情報は登録しないものとする。そして、夜景撮影などの長時間露光時には、まず通常のキズの補正を行い、続いて、登録されている情報に基づいて長時間連続キズの補正を行い、その後更に画面内から孤立点を検出して、孤立点キズの補正を行う。
【選択図】 図6
【解決手段】本発明では、長時間露光時に現れるキズのうち、撮影画像から検出することが困難な連続キズ(複数の隣接する画素が連続的に欠陥となるキズ)について予めその位置情報をROMに登録しておく。その一方、長時間露光で現れる孤立点キズ(周囲に対して1画素だけのキズ)の位置情報は登録しないものとする。そして、夜景撮影などの長時間露光時には、まず通常のキズの補正を行い、続いて、登録されている情報に基づいて長時間連続キズの補正を行い、その後更に画面内から孤立点を検出して、孤立点キズの補正を行う。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は固体撮像素子の欠陥補正装置及び方法に係り、特にデジタルスチルカメラやムービーカメラ、画像入力装置などに適用され、長時間露光時に目立つようになる画素の欠陥(キズ)を補正する信号処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、CCD固体撮像素子(以下、CCDという。)を用いて夜景撮影など長時間の露光を行った場合、受光素子の欠陥による信号不良のために撮影画像内にパルス状の白キズが現れ、本来ならば色変化のない黒の背景領域のところに白い点が散在するような画像になってしまうことがある。通常の撮影で使用される露光時間の範囲で問題となる画素の欠陥(通常キズ)については、従来から、固体撮像素子上の欠陥画素のアドレス(座標)をROM等の不揮発性メモリに予め記憶しておき、撮影時にその欠陥位置情報に基づいて信号を補正する方法が用いられている(特開平5−68209号公報等)。
【0003】
しかしながら、長時間露光によって初めて目立つようになる微妙な欠陥画素についてまで上記方法を適用し、かかる欠陥画素のアドレスを全てROM等に記憶しておくことにすると、記憶すべき欠陥画素の数が増大し、現実的ではない。そこで、長時間露光時には、上記従来の方法で通常のキズを補正した後に、画面内の孤立点キズ(従来の方法で補正されない長時間露光時にのみ目立つようになる白キズ)を検出し、その孤立点キズについて周辺の同色画素値の平均値で置き換える(埋め戻す)という補正方法が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、更に高温環境下であったり、バルブ撮影のように更に長時間の露光が行われると、パルス状の白キズが隣接して現れ、上記従来の方法(孤立点除去)ではキズを補正しきれなくなるという問題がある。また、通常、周囲に対して1画素だけの孤立点キズ(単キズ)は、撮影画像からキズとして容易に判別することが可能であり、そのキズもあまり目立つものではないが、複数の隣接する画素が連続的に欠陥となる連続点キズ(連続キズ)については、被写体自体の情報との峻別が困難なため、撮影画像から自動的に判別し難く、キズも目立ちやすいという問題がある。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、画素の欠陥情報を格納するROM等の大容量化を回避しつつ、連続キズ及び単キズともに効率よく補正することができる固体撮像素子の欠陥補正装置及び方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明に係る固体撮像素子の欠陥補正装置は、所定時間以上の長時間露光時に発現する画素の欠陥のうち、連続した複数の欠陥画素に起因する連続キズのみの位置情報を格納しておく連続キズ位置情報格納手段と、前記連続キズ位置情報格納手段に格納されている前記連続キズの位置情報とその周辺画素の信号値を利用して前記連続キズの補正を行う連続キズ補正処理手段と、画面内の各画素について周辺画素と比較して孤立点キズを検出する孤立点キズ検出手段と、前記検出された孤立点キズの周辺画素の信号値を利用して当該孤立点キズの補正を行う孤立点キズ補正処理手段と、前記所定時間以上の長時間露光による撮影が行われた場合に、前記通常キズ補正処理手段、前記孤立点キズ手段、及び前記孤立点キズ補正処理手段を制御して前記連続キズ及び前記孤立点キズの補正を実施する補正制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0007】
夜景撮影などの長時間露光時においては、通常の露光では目立つことのない画素の欠陥(キズ)が顕在化することがある。本発明は、この種の長時間キズのうち、画像分析による孤立点除去では補正が困難な連続キズについて予め長時間連続キズとしてその位置情報をROM等の連続キズ位置情報格納手段に登録しておく。そして、長時間露光時には、登録した連続キズの情報を利用する連続キズの補正処理と、画像分析による孤立点キズの補正処理とを組み合わせて長時間キズの補正を行う。長時間露光キズのうち連続キズのみを登録するため(すなわち、長時間露光で現れる孤立点キズの位置情報は登録しないため)、孤立点キズ及び連続キズを含む全ての長時間露光キズの位置情報を登録する場合と比較して、キズの位置情報を格納する連続キズ位置情報格納手段(例えば、ROM等の不揮発性メモリ)の容量を削減でき、大容量の記憶領域を用意しなくても、連続キズ及び孤立点キズを効率よく補正できる。
【0008】
本発明に係る固体撮像素子の補正装置において、更に、前記所定時間内の通常露光時において発現する通常キズの位置情報を格納しておく通常キズ位置情報格納手段と、前記通常キズ位置情報格納手段に格納されている前記通常キズの位置情報とその周辺画素の信号値を利用して前記通常キズの補正を行う通常キズ補正処理手段と、を付加し、前記所定時間以上の長時間露光による撮影が行われた場合に、まず、前記通常キズ補正処理手段による前記通常キズの補正を実施し、次に、前記連続キズ補正処理手段による前記連続キズの補正を実施し、その後更に、前記通常キズ及び連続キズの補正処理後の画像について前記孤立点キズ検出手段による孤立点キズの検出を実施し、検出された孤立点キズについて前記孤立点キズ補正処理手段による孤立点キズの補正を実施するように制御する態様が好ましい。
【0009】
かかる態様により、大容量の記憶領域を用意しなくても、通常キズ、連続キズ及び孤立点キズの全てを効率よく補正することができる。
【0010】
本発明において、キズ画素の信号値を補正する一態様として、固体撮像素子の画素配置上、欠陥画素の周辺に存在する複数の同種(同色)画素の信号値から平均値を求め、この周辺同種画素値の平均値を欠陥画素の信号値として置き換える態様がある。また、孤立点キズを検出する一態様として、画像を構成している各画素について周辺の複数画素と比較し、画素種類毎に一定レベル差以上の輝度を有している画素を孤立点キズと判定する態様がある。比較する周辺の複数画素の範囲は、固体撮像素子の色分解カラーフィルタの配列構造との関係で各色ごとに決定される。長時間露光の基準である「所定時間」や孤立点キズの判定基準となる閾値については、固体撮像素子の感度に応じて可変設定される態様が好ましい。
【0011】
本発明の更に他の態様に係る固体撮像素子の欠陥補正方法は、所定時間以上の長時間露光時に発現する画素の欠陥のうち、連続した複数の欠陥画素に起因する連続キズのみの位置情報を予め登録しておくとともに、前記所定時間内の通常露光時において発現する通常キズの位置情報を予め登録しておき、前記所定時間以上の長時間露光による撮影を実施した場合には、まず、登録されている前記通常キズの位置情報とその周辺画素の信号値を利用して前記通常キズの補正を行い、次に、登録されている前記連続キズの位置情報とその周辺画素の信号値を利用して前記連続キズの補正を行い、その後更に、前記通常キズ及び連続キズの補正処理後の画像について各画素と周辺画素とを比較して孤立点キズの検出を行い、検出された孤立点キズの周辺画素の信号値を利用して当該孤立点キズの補正を行うことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係る固体撮像素子の欠陥補正装置及び方法の好ましい実施の形態について詳説する。
【0013】
図1は本発明の実施形態に係る固体撮像素子の欠陥補正装置及び方法が適用された電子カメラのブロック図である。このカメラ10は、単板式のデジタルカメラであり、撮影レンズ12及びシャッター兼用絞り機構14を通過した光は、撮像デバイス16の受光面の上に結像される。メカシャッターは、撮像デバイス16から信号を読み出すときに光が撮像デバイス16に入射してスミア等が発生するのを防止する。絞り機構は、撮像デバイス16に入射する光の量を調節する。
【0014】
本例では撮像デバイス16としてCCDを用いるが、CCD型に限らず、CMOS型など他の方式によるデバイスを適用してもよい。撮像デバイス16の受光面には多数の受光素子(フォトダイオード)が2次元的に配列されており、各受光素子に対応して色分解用のカラーフィルタが設けられている。撮像デバイス16の受光面に結像された被写体像は、各受光素子によって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。こうして各受光素子に蓄積された信号電荷は、駆動回路18から加えられるリードゲートパルスによって転送路に読み出され、信号電荷に応じた電圧信号(画像信号)として順次出力される。なお、撮像デバイス16は、シャッターゲートパルスのタイミングによって電荷蓄積時間(シャッタースピード)を制御する電子シャッター機能を有している。
【0015】
駆動回路18は、タイミング信号を発生させるタイミングジェネレータを含み、中央処理装置(CPU)20の指令に従って撮像デバイス16に対して駆動信号を与えるとともに、撮像デバイス16及びアナログ信号処理部22等に同期信号を与える。また、駆動回路18は、撮像デバイス16のドライバ回路として機能すると同時に、撮影レンズ12、シャッター兼用絞り機構14及びストロボ(閃光装置)24を動作させる駆動回路として機能する。なお、ストロボ24は、低照度時など必要な時に自動的に、或いはユーザの操作によって強制的に発光させることができ、被写体に補助光を照射する。
【0016】
撮像デバイス16は、タイミングジェネレータで生成したタイミング信号に基づいて駆動され、画像信号を出力する。撮像デバイス16から出力された画像信号はアナログ信号処理部22に送られる。アナログ信号処理部22は、サンプリングホールド回路、色分離回路、ゲイン調整回路等を含む。このアナログ信号処理部22に入力された画像信号は相関二重サンプリング(CDS)処理並びにR,G,Bの各色信号に色分離処理され各色信号の信号レベルの調整(プリホワイトバランス処理)が行われる。
【0017】
アナログ信号処理部22で生成された信号は、A/D変換器26においてデジタル信号に変換された後、バス(カメラ内部のメインバス)28を介して一旦メモリ30に格納される。なお、このメモリ30の記憶領域の一部はCPU20の演算作業用エリアとしても利用される。
【0018】
メモリ30に格納された画像データは、バス28を介してデジタル信号処理部32に送られる。デジタル信号処理部32は、撮像デバイス16の欠陥画素(キズ)のデータを補間する補正(以下、欠陥画素補正という。)処理、ホワイトバランス処理、ガンマ変換処理、同時化処理(単板撮像デバイスのカラーフィルタ配列に起因する色信号の空間的なズレを補間して各点の色を計算する処理)、輝度・色差信号生成(YC変換)処理、輪郭強調(アパーチャ付加)処理、シャープネス補正処理、データの圧縮・伸張処理等を行う信号処理手段であり、CPU20からのコマンドに従ってメモリ30を活用しながら画像信号を処理する。
【0019】
デジタル信号処理部32に入力された画像データは、欠陥画素補正、YC変換等の所定の処理が施された後、JPEG形式その他の所定の圧縮フォーマットに従って圧縮され、メモリカードインターフェース部34を介してメモリカード36に記録される。なお、圧縮形式はJPEGに限定されず、MPEGその他の方式を採用してもよく、使用される圧縮形式に対応した圧縮エンジンが用いられる。
【0020】
画像データを保存する手段は、メモリカード36で代表される半導体メモリに限定されず、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクなど、種々の媒体を用いることができる。また、リムーバブルメディアに限らず、カメラ10に内蔵された記録媒体(内部メモリ)であってもよい。
【0021】
なお、カメラ10において、ガンマ変換や同時化、YC変換などの画像処理を施していない未加工の画像データ(A/D変換後に欠陥画素補正のみを実施したCCD−RAWデータ)をメモリカード36に記録するモード(RAWデータ記録モード)を付加してもよい。
【0022】
再生モード時には、メモリカード36から画像データが読み出され、デジタル信号処理部32において伸張処理された後、表示用の信号に変換され、画像表示部38に出力される。画像表示部38には、液晶モニタや有機ELなどの表示装置を用いることができる。この画像表示部38はユーザインターフェース用の表示画面としても利用される。
【0023】
また、カメラ10はパソコンその他の外部機器との間でデータの送受信を行うための通信接続、或いは外部オプション装置を接続するための通信/オプションインターフェース部40を備えている。この通信/オプションインターフェース部40には、例えば、USB、IEEE1394、Bluetoothなど有線又は無線無線方式の各種インターフェースを適用できる。
【0024】
CPU20は、所定のプログラムに従って本カメラシステムを統括制御する制御部であり、シャッタースイッチ42及びその他の操作スイッチ等44からの入力信号に基づいてカメラ10内の各回路の動作を制御する。カメラ10に対してユーザが各種の指示を入力するための操作スイッチには、例えば、カメラ10の動作モードを選択するためモード選択スイッチ、メニューを表示させるメニュースイッチ、メニュー項目の選択操作(カーソル移動操作)や再生画像のコマ送り/コマ戻し等の指示を入力する十字キー、選択項目の確定(登録)や動作の実行を指示する実行キー、選択項目など所望の対象の消去や指示のキャンセルを行うためのキャンセルキー、電源スイッチ、ズームスイッチ、レリーズスイッチなどがある。
【0025】
CPU20はシャッタースイッチ42及び操作スイッチ等44から入力される指示信号に応じて種々の撮影条件(露出条件、ストロボ発光有無、撮影モードなど)に従い、撮像デバイス16を制御するとともに、自動露出(AE)制御、自動焦点調節(AF)制御、オートホワイトバランス(AWB)制御、レンズ駆動制御、画像処理制御、メモリカード36の読み書き制御、画像表示部38の表示制御、外部機器との通信制御などを行う。
【0026】
ROM46にはCPU20が処理するプログラム及び制御に必要な各種データ(欠陥画素の位置情報やキズ判定用の閾値、調整値データなど)が格納されている。不揮発性記憶手段としてのROM46は、書き換え不能なものであってもよいし、EEPROMのように書き換え可能なものであってもよい。
【0027】
次に、上記の如く構成されたカメラ10において撮像デバイス16の欠陥画素を補正する方法について説明する。
【0028】
本実施形態のカメラ10では、撮像デバイス16の画素の欠陥を3種類の補正処理を組み合わせて除去している。
【0029】
第1の補正処理は、従来からも行われている通常キズの補正を目的とする。すなわち、通常の露光で発現する通常キズについては、キズのアドレス(欠陥画素の座標)を予めROM46に記憶しておき、撮影時に該当アドレスの画素の信号値(画素値)を周辺同色画素の信号値から演算して求めた代表値(例えば、周辺同色4画素の平均値)で置換する補正を行う。
【0030】
例えば、撮像デバイス16上で遮光状態のデータを取り込み、そのなかで所定の閾値以上の信号値となる画素をキズとして、そのキズ座標をカメラ10のROM46に記録しておく(暗時白キズの登録)。また、撮像デバイス16に一定光量の光を当ててデータを取り込み、所定の閾値以上の差のある画素もキズとして、そのキズ座標をカメラ10のROM46に記録しておく(明時変調キズの登録)。なお、暗時白キズを判定する閾値と、明時変調キズを判定する閾値はそれぞれ別々に設定される。
【0031】
このようにして、暗時白キズ及び明時変調キズの座標を予めROM46に登録しておき、撮影時には、撮像デバイス16の出力信号をA/D変換してメモリ30に取り込んだ後、ROM46内に記録してある座標のキズ画素を周囲の同色画素から補間して埋め戻す処理を行うことにより、キズを補正する。
【0032】
第2の補正処理は、夜景撮影などの長時間露光時に発現する連続点キズ(以下、長時間連続キズという。)の補正を目的とする。この長時間連続キズについては、予めキズのアドレスをROM46に記憶しておき、長時間露光による撮影時に、その該当アドレスの画素の信号値を周辺同色画素の信号値から演算して求めた代表値(例えば、周辺同色4画素の平均値)で置換する補正を行う。
【0033】
図2は長時間連続キズの情報をROM46に登録するときの処理手順を示すフローチャートである。長時間連続キズの登録は、工場出荷時(撮像デバイス16の出荷時、若しくはカメラ10の出荷時)に行う場合に限らず、出荷後にユーザ自身がカメラ10を操作して登録(登録内容の更新)する態様も可能である。
【0034】
図2に示したように、まず、メカシャッターを閉じるなどして撮像デバイス16に光が入射しない遮光状態の下で撮像デバイス16の長時間露光撮影(長時間の電荷蓄積)を実施し、画像データを取り込む(ステップS110)。そして、上記した第1の補正処理によって通常キズの補正を実施してから(ステップS112)、長時間連続キズを抽出する(ステップS114)。なお、長時間連続キズの抽出には、上述した暗時白キズの登録と同様の検出手法を適用する。
【0035】
次いで、抽出された長時間連続キズのアドレスをROM46に格納する(ステップS116)。長時間キズについては孤立点のアドレスは登録せず、連続キズのみについてアドレスを登録する。これにより、全ての長時間キズ(連続キズ及び孤立点キズ)の情報を登録する場合と比較して、ROM46の容量を削減できる。
【0036】
第3の補正処理は長時間露光時に発現するキズを補正する点で第2の補正方法と共通するが、上記した第2の補正処理は撮影画像から判別困難な連続キズを補正するのに対し、第3の補正処理では、撮影画像から判別容易な孤立点キズを補正する。すなわち、第3の補正処理は、キズのアドレスを予め登録せず、長時間露光の撮影によって取得された画像を解析して孤立点キズを検出する。そして、検出した孤立点キズについて、周辺同色画素の信号値から求めた代表値で置換する補正を行う。
【0037】
例えば、ある露光時間以上の撮影で取得された画像の各画素について、周辺8画素と比較して白キズ(孤立点キズ)であるかどうかの判定を行う。比較する周辺8画素の位置関係は撮像デバイス16上における各画素の光学配置や色によって異なる。そして、検出された孤立点キズを周辺同色4画素の平均値に置き換える。
【0038】
ここで、孤立点キズの検出並びに補正の具体例を説明する。
【0039】
図3に示した構成はハニカム配列と呼ばれる画素配列であり、受光素子50の幾何学的な形状の中心点を行方向及び列方向に1つ置きに画素ピッチの半分(1/2ピッチ)ずらして配列させたものとなっている。すなわち、互いに隣接する受光素子50の行どうし(又は列どうし)において、一方の行(又は列)の素子配列が、他方の行(又は列)の素子配列に対して行方向(又は列方向)の配列間隔の略1/2だけ相対的にずれて配置された構造となっている。
【0040】
各受光素子50は八角形の受光面を有し、各受光素子50に対応してRGBの原色カラーフィルタが配置されている。図3のように、水平方向についてRBRB…の行の次段にGGGG…の行が配置され、その次段にBRBR…の行、という具合に配列される。列方向についてみれば、RBRB…の列と、GGGG…の列と、BRBR…の列とが循環式に繰り返される配列パターンとなっている。なお、受光素子50の開口形状は八角形に限定されず、四角形や六角形などの多角形、或いは円形であってもよい。また、各受光素子50上には図示せぬマイクロレンズが配置されており、入射する光を効率的に受光素子50に入射させるようになっている。
【0041】
図3に示した画素配列構造を有する撮像デバイス16において孤立点キズを検出する場合、G画素については、注目するG0画素に隣接する上下左右の4つのG画素(G1,G2,G3,G4)と斜め方向に近接する2つのR画素(R1,R2)及び2つのB画素(B1,B2)を周辺8画素として扱う。また、R又はB画素については図4に示すように、斜め方向に近接した画素位置にある8画素(G1,G2,G3,G4,R1,R2,R3,R4)を周辺8画素として扱う。R画素とB画素はキズ検出及び補正に関して相対位置が同じである。すなわち、B画素の場合は、図4のR1〜R4に代えて、これらと同等の相対位置にある4つのB画素が含まれる。
【0042】
こうして、各画素について、色ごとに設定されている位置関係の周辺8画素と比較し、画素種類ごと(色ごと)に一定レベル差以上の輝度を持つ画素を白キズと判定し、そのキズの画素値を周囲の同種画素値の平均値で置換する。
【0043】
例えば、G画素について白キズを判定する場合、下記の条件▲1▼及び▲2▼を判定条件とする。
【0044】
〔条件▲1▼〕注目するG0画素の近接G4画素(G1,G2,G3,G4)に対して、それぞれ閾値 THG_Gを加算したものより、G0がすべて大きい値であること。すなわち、図3のG0画素に近接する4つのG画素(G1,G2,G3,G4)について、次式(1− 1)〜(1− 4)が全て成立すること。
【0045】
【数1】G0>G1+ THG_G…(1− 1)
【0046】
【数2】G0>G2+ THG_G…(1− 2)
【0047】
【数3】G0>G3+ THG_G…(1− 3)
【0048】
【数4】G0>G4+ THG_G…(1− 4)
〔条件▲2▼〕注目するG0画素の近接R又はBの4画素(R1,R2,B1,B2)に対して、それぞれ閾値 THG_RBを加算したものより、G0がすべて大きい値であること。すなわち、図3のG0画素に近接する4つの画素(R1,R2,B1,B2)について次式(2− 1)〜(2− 4)が全て成立すること。
【0049】
【数5】G0>R1+ THG_RB…(2− 1)
【0050】
【数6】G0>R2+ THG_RB…(2− 2)
【0051】
【数7】G0>B1+ THG_RB…(2− 3)
【0052】
【数8】G0>B2+ THG_RB…(2− 4)
そして、上記した条件▲1▼及び▲2▼をともに満たす場合に当該G0画素を孤立点キズの画素と判定する。孤立点キズの画素については、近接G4画素の平均値で置き換える。すなわち、R0の画素値を次式(3− 1)とする。
【0053】
【数9】G0=(G1+G2+G3+G4)/4 …(3− 1)
R画素の場合は、図4に示したように、注目するR0画素について周辺8画素(G1,G2,G3,G4,R1,R2,R3,R4)が定義される。そして下記の条件▲1▼′及び▲2▼′を判定条件とする。
【0054】
〔条件▲1▼′〕注目するR0画素の近接G4画素(G1,G2,G3,G4)に対して、それぞれ閾値 THRB_Gを加算したものより、R0がすべて大きい値であること。すなわち、図4のR0画素に近接する4つのG画素(G1,G2,G3,G4)について、次式(4− 1)〜(4− 4)が全て成立すること。
【0055】
【数10】R0>G1+ THRB_G…(4− 1)
【0056】
【数11】R0>G2+ THRB_G…(4− 2)
【0057】
【数12】R0>G3+ THRB_G…(4− 3)
【0058】
【数13】R0>G4+ THRB_G…(4− 4)
〔条件▲2▼′〕注目するR0画素の近接R又はBの4画素(R1,R2,B1,B2)に対して、それぞれ閾値 THRB_RBを加算したものより、R0がすべて大きい値であること。すなわち、図4のG0画素に近接する4つの画素(R1,R2,B1,B2)について次式(5− 1)〜(5− 4)が全て成立すること。
【0059】
【数14】R0>R1+ THRB_RB …(5− 1)
【0060】
【数15】R0>R2+ THRB_RB …(5− 2)
【0061】
【数16】R0>B1+ THRB_RB …(5− 3)
【0062】
【数17】R0>B2+ THRB_RB …(5− 4)
そして、上記した条件▲1▼′及び▲2▼′をともに満たす場合に当該R0画素を孤立点キズの画素と判定する。孤立点キズの画素については、近接同色4画素の平均値で置き換える。すなわち、R0の画素値を次式(6− 1)とする。
【0063】
【数9】R0=(R1+R2+R3+R4)/4 …(6− 1)
図4ではR画素について説明したが、B画素についてはR画素と同様の手法(Rの画素をBの画素B1〜B4で置換したもの)によって孤立点キズの判定及び補正を行う。
【0064】
なお、露光時間や閾値は感度に応じて可変設定される。本例のカメラ10は撮像系の感度をISO100〜ISO1600相当の範囲内で変更可能に構成されており、ユーザは操作スイッチ等44を操作して所望の撮影感度を選択できる。指定された撮影感度に従ってCPU20はアナログ信号処理部22におけるゲインを設定する。撮影感度が高いほどゲインアップしているので、その分ノイズ成分も大きくなるため、判定用の閾値も大きい値に設定する。
【0065】
本実施形態に係るカメラ10は上述した第1〜第3の補正処理を組み合わせて様々な種類のキズを補正している。以下、その処理手順を説明する。
【0066】
図5は、カメラ10の信号処理フローチャートである。同図に示したように、シャッタースイッチ42が押され(ステップS210)、撮影実行の指示が入力されると、CPU20は撮影動作を制御して撮像デバイス16の露光を行う。そして、露光後にメカシャッターを閉じ、シャッター閉状態で撮像デバイス16からデータを読み出し、画像データをメモリ30に格納する(ステップS212)。こうしてメモリ30に格納された画像データに対してまず、通常キズの補正を行う(ステップS214)。ここでの補正処理は上述した第1の補正処理を実施する。
【0067】
図5のステップS214で通常キズの補正処理を実施してキズを除去した後、ステップS216に進み、露光時間が所定の判定基準値(例えば、1秒)よりも長いか否かを判断する。ステップS216において、露光時間が所定の判定基準値よりも長いと判断した場合(長時間露光時)には、長時間キズ補正の処理を実施する(ステップS218)。
【0068】
図6に長時間キズ補正の処理フローチャートを示す。同図に示した長時間キズ補正の処理がスタートすると、まず、ROM46に登録されている連続キズの補正処理を行う(ステップS310)。ここでの補正処理は上述した第2の補正処理を実施する。
【0069】
ステップS310において長時間連続キズ補正を実施して連続キズを除去した後、ステップS312に進み、孤立点キズを補正する処理を行う。ここでの補正処理は上述した第3の補正処理を実施するものであり、画像をスキャンして(各画素と周囲の画素とを比較して)孤立点キズを検出し、該孤立点を周囲同色画素の平均値で置き換える。上記手順に従って長時間連続キズ及び孤立点キズを補正し終えたら、長時間キズ補正のサブルーチンを終了し、図5のフローチャートに戻る。
【0070】
長時間キズ補正(ステップS218)を実施した後は、ステップS220に進み、メモリ30に格納された画像データについて、ホワイトバランス(WB)補正、輝度・色差信号生成、ガンマ補正、輪郭強調、圧縮などの信号処理を施して、画像データをメモリカード36に記録する(ステップS220)。
【0071】
その一方、ステップS216において露光時間が所定の判定基準値よりも短いと判断した場合(通常露光時)には、長時間キズ補正の処理(ステップS218)を省略して、ステップS220に進み、必要な信号処理を実施して画像データをメモリカード36に記録する。このようにして、画像データをメモリカード36に記録し終えたら、本処理シーケンスを終了する。
【0072】
本発明の実施に際して撮像デバイスの構造は図3及び図4で説明した例に限定されず、受光素子が正方格子状に配列されたものであってもよく、また、色分解用のカラーフィルタアレイ(CFA)についても、ベイヤー配列、インタライン配列、G縦ストライプRB市松など、種々の配列構造についても本発明を適用可能である。
【0073】
上述の実施形態ではデジタルスチルカメラを例に説明したが本発明の適用範囲はこれに限定されず、ムービーカメラや画像入力装置など電子映像を記録する様々な装置について本発明を適用できる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、長時間露光時に現れるキズのうち、撮影画像から検出することが困難な連続キズ(長時間連続キズ)についてのみ予めその位置情報を登録しておき、長時間露光時には、登録されている情報に基づく長時間連続キズの補正処理と、画像分析による孤立点キズの補正(孤立点除去)処理とを組み合わせてキズの補正を行うようにしたので、キズの位置情報を格納する手段について大容量の記憶領域を用意しなくても、連続キズ及び単キズ(孤立点キズ)を効率よく補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る固体撮像素子の欠陥補正装置及び方法が適用された電子カメラのブロック図
【図2】長時間連続キズの位置情報をROMに登録するときの処理手順を示すフローチャート
【図3】撮像デバイス上における画素の光学配置例を示した平面模式図
【図4】撮像デバイス上における画素の光学配置例を示した平面模式図
【図5】本実施形態に係るカメラの信号処理手順を示すフローチャート
【図6】長時間連続キズを補正する処理手順を示すフローチャート
【符号の説明】
10…カメラ、16…撮像デバイス、20…CPU、22…アナログ信号処理部、26…A/D変換器、30…メモリ、32…デジタル信号処理部、46…ROM、50…受光素子
【発明の属する技術分野】
本発明は固体撮像素子の欠陥補正装置及び方法に係り、特にデジタルスチルカメラやムービーカメラ、画像入力装置などに適用され、長時間露光時に目立つようになる画素の欠陥(キズ)を補正する信号処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、CCD固体撮像素子(以下、CCDという。)を用いて夜景撮影など長時間の露光を行った場合、受光素子の欠陥による信号不良のために撮影画像内にパルス状の白キズが現れ、本来ならば色変化のない黒の背景領域のところに白い点が散在するような画像になってしまうことがある。通常の撮影で使用される露光時間の範囲で問題となる画素の欠陥(通常キズ)については、従来から、固体撮像素子上の欠陥画素のアドレス(座標)をROM等の不揮発性メモリに予め記憶しておき、撮影時にその欠陥位置情報に基づいて信号を補正する方法が用いられている(特開平5−68209号公報等)。
【0003】
しかしながら、長時間露光によって初めて目立つようになる微妙な欠陥画素についてまで上記方法を適用し、かかる欠陥画素のアドレスを全てROM等に記憶しておくことにすると、記憶すべき欠陥画素の数が増大し、現実的ではない。そこで、長時間露光時には、上記従来の方法で通常のキズを補正した後に、画面内の孤立点キズ(従来の方法で補正されない長時間露光時にのみ目立つようになる白キズ)を検出し、その孤立点キズについて周辺の同色画素値の平均値で置き換える(埋め戻す)という補正方法が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、更に高温環境下であったり、バルブ撮影のように更に長時間の露光が行われると、パルス状の白キズが隣接して現れ、上記従来の方法(孤立点除去)ではキズを補正しきれなくなるという問題がある。また、通常、周囲に対して1画素だけの孤立点キズ(単キズ)は、撮影画像からキズとして容易に判別することが可能であり、そのキズもあまり目立つものではないが、複数の隣接する画素が連続的に欠陥となる連続点キズ(連続キズ)については、被写体自体の情報との峻別が困難なため、撮影画像から自動的に判別し難く、キズも目立ちやすいという問題がある。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、画素の欠陥情報を格納するROM等の大容量化を回避しつつ、連続キズ及び単キズともに効率よく補正することができる固体撮像素子の欠陥補正装置及び方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明に係る固体撮像素子の欠陥補正装置は、所定時間以上の長時間露光時に発現する画素の欠陥のうち、連続した複数の欠陥画素に起因する連続キズのみの位置情報を格納しておく連続キズ位置情報格納手段と、前記連続キズ位置情報格納手段に格納されている前記連続キズの位置情報とその周辺画素の信号値を利用して前記連続キズの補正を行う連続キズ補正処理手段と、画面内の各画素について周辺画素と比較して孤立点キズを検出する孤立点キズ検出手段と、前記検出された孤立点キズの周辺画素の信号値を利用して当該孤立点キズの補正を行う孤立点キズ補正処理手段と、前記所定時間以上の長時間露光による撮影が行われた場合に、前記通常キズ補正処理手段、前記孤立点キズ手段、及び前記孤立点キズ補正処理手段を制御して前記連続キズ及び前記孤立点キズの補正を実施する補正制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0007】
夜景撮影などの長時間露光時においては、通常の露光では目立つことのない画素の欠陥(キズ)が顕在化することがある。本発明は、この種の長時間キズのうち、画像分析による孤立点除去では補正が困難な連続キズについて予め長時間連続キズとしてその位置情報をROM等の連続キズ位置情報格納手段に登録しておく。そして、長時間露光時には、登録した連続キズの情報を利用する連続キズの補正処理と、画像分析による孤立点キズの補正処理とを組み合わせて長時間キズの補正を行う。長時間露光キズのうち連続キズのみを登録するため(すなわち、長時間露光で現れる孤立点キズの位置情報は登録しないため)、孤立点キズ及び連続キズを含む全ての長時間露光キズの位置情報を登録する場合と比較して、キズの位置情報を格納する連続キズ位置情報格納手段(例えば、ROM等の不揮発性メモリ)の容量を削減でき、大容量の記憶領域を用意しなくても、連続キズ及び孤立点キズを効率よく補正できる。
【0008】
本発明に係る固体撮像素子の補正装置において、更に、前記所定時間内の通常露光時において発現する通常キズの位置情報を格納しておく通常キズ位置情報格納手段と、前記通常キズ位置情報格納手段に格納されている前記通常キズの位置情報とその周辺画素の信号値を利用して前記通常キズの補正を行う通常キズ補正処理手段と、を付加し、前記所定時間以上の長時間露光による撮影が行われた場合に、まず、前記通常キズ補正処理手段による前記通常キズの補正を実施し、次に、前記連続キズ補正処理手段による前記連続キズの補正を実施し、その後更に、前記通常キズ及び連続キズの補正処理後の画像について前記孤立点キズ検出手段による孤立点キズの検出を実施し、検出された孤立点キズについて前記孤立点キズ補正処理手段による孤立点キズの補正を実施するように制御する態様が好ましい。
【0009】
かかる態様により、大容量の記憶領域を用意しなくても、通常キズ、連続キズ及び孤立点キズの全てを効率よく補正することができる。
【0010】
本発明において、キズ画素の信号値を補正する一態様として、固体撮像素子の画素配置上、欠陥画素の周辺に存在する複数の同種(同色)画素の信号値から平均値を求め、この周辺同種画素値の平均値を欠陥画素の信号値として置き換える態様がある。また、孤立点キズを検出する一態様として、画像を構成している各画素について周辺の複数画素と比較し、画素種類毎に一定レベル差以上の輝度を有している画素を孤立点キズと判定する態様がある。比較する周辺の複数画素の範囲は、固体撮像素子の色分解カラーフィルタの配列構造との関係で各色ごとに決定される。長時間露光の基準である「所定時間」や孤立点キズの判定基準となる閾値については、固体撮像素子の感度に応じて可変設定される態様が好ましい。
【0011】
本発明の更に他の態様に係る固体撮像素子の欠陥補正方法は、所定時間以上の長時間露光時に発現する画素の欠陥のうち、連続した複数の欠陥画素に起因する連続キズのみの位置情報を予め登録しておくとともに、前記所定時間内の通常露光時において発現する通常キズの位置情報を予め登録しておき、前記所定時間以上の長時間露光による撮影を実施した場合には、まず、登録されている前記通常キズの位置情報とその周辺画素の信号値を利用して前記通常キズの補正を行い、次に、登録されている前記連続キズの位置情報とその周辺画素の信号値を利用して前記連続キズの補正を行い、その後更に、前記通常キズ及び連続キズの補正処理後の画像について各画素と周辺画素とを比較して孤立点キズの検出を行い、検出された孤立点キズの周辺画素の信号値を利用して当該孤立点キズの補正を行うことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係る固体撮像素子の欠陥補正装置及び方法の好ましい実施の形態について詳説する。
【0013】
図1は本発明の実施形態に係る固体撮像素子の欠陥補正装置及び方法が適用された電子カメラのブロック図である。このカメラ10は、単板式のデジタルカメラであり、撮影レンズ12及びシャッター兼用絞り機構14を通過した光は、撮像デバイス16の受光面の上に結像される。メカシャッターは、撮像デバイス16から信号を読み出すときに光が撮像デバイス16に入射してスミア等が発生するのを防止する。絞り機構は、撮像デバイス16に入射する光の量を調節する。
【0014】
本例では撮像デバイス16としてCCDを用いるが、CCD型に限らず、CMOS型など他の方式によるデバイスを適用してもよい。撮像デバイス16の受光面には多数の受光素子(フォトダイオード)が2次元的に配列されており、各受光素子に対応して色分解用のカラーフィルタが設けられている。撮像デバイス16の受光面に結像された被写体像は、各受光素子によって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。こうして各受光素子に蓄積された信号電荷は、駆動回路18から加えられるリードゲートパルスによって転送路に読み出され、信号電荷に応じた電圧信号(画像信号)として順次出力される。なお、撮像デバイス16は、シャッターゲートパルスのタイミングによって電荷蓄積時間(シャッタースピード)を制御する電子シャッター機能を有している。
【0015】
駆動回路18は、タイミング信号を発生させるタイミングジェネレータを含み、中央処理装置(CPU)20の指令に従って撮像デバイス16に対して駆動信号を与えるとともに、撮像デバイス16及びアナログ信号処理部22等に同期信号を与える。また、駆動回路18は、撮像デバイス16のドライバ回路として機能すると同時に、撮影レンズ12、シャッター兼用絞り機構14及びストロボ(閃光装置)24を動作させる駆動回路として機能する。なお、ストロボ24は、低照度時など必要な時に自動的に、或いはユーザの操作によって強制的に発光させることができ、被写体に補助光を照射する。
【0016】
撮像デバイス16は、タイミングジェネレータで生成したタイミング信号に基づいて駆動され、画像信号を出力する。撮像デバイス16から出力された画像信号はアナログ信号処理部22に送られる。アナログ信号処理部22は、サンプリングホールド回路、色分離回路、ゲイン調整回路等を含む。このアナログ信号処理部22に入力された画像信号は相関二重サンプリング(CDS)処理並びにR,G,Bの各色信号に色分離処理され各色信号の信号レベルの調整(プリホワイトバランス処理)が行われる。
【0017】
アナログ信号処理部22で生成された信号は、A/D変換器26においてデジタル信号に変換された後、バス(カメラ内部のメインバス)28を介して一旦メモリ30に格納される。なお、このメモリ30の記憶領域の一部はCPU20の演算作業用エリアとしても利用される。
【0018】
メモリ30に格納された画像データは、バス28を介してデジタル信号処理部32に送られる。デジタル信号処理部32は、撮像デバイス16の欠陥画素(キズ)のデータを補間する補正(以下、欠陥画素補正という。)処理、ホワイトバランス処理、ガンマ変換処理、同時化処理(単板撮像デバイスのカラーフィルタ配列に起因する色信号の空間的なズレを補間して各点の色を計算する処理)、輝度・色差信号生成(YC変換)処理、輪郭強調(アパーチャ付加)処理、シャープネス補正処理、データの圧縮・伸張処理等を行う信号処理手段であり、CPU20からのコマンドに従ってメモリ30を活用しながら画像信号を処理する。
【0019】
デジタル信号処理部32に入力された画像データは、欠陥画素補正、YC変換等の所定の処理が施された後、JPEG形式その他の所定の圧縮フォーマットに従って圧縮され、メモリカードインターフェース部34を介してメモリカード36に記録される。なお、圧縮形式はJPEGに限定されず、MPEGその他の方式を採用してもよく、使用される圧縮形式に対応した圧縮エンジンが用いられる。
【0020】
画像データを保存する手段は、メモリカード36で代表される半導体メモリに限定されず、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクなど、種々の媒体を用いることができる。また、リムーバブルメディアに限らず、カメラ10に内蔵された記録媒体(内部メモリ)であってもよい。
【0021】
なお、カメラ10において、ガンマ変換や同時化、YC変換などの画像処理を施していない未加工の画像データ(A/D変換後に欠陥画素補正のみを実施したCCD−RAWデータ)をメモリカード36に記録するモード(RAWデータ記録モード)を付加してもよい。
【0022】
再生モード時には、メモリカード36から画像データが読み出され、デジタル信号処理部32において伸張処理された後、表示用の信号に変換され、画像表示部38に出力される。画像表示部38には、液晶モニタや有機ELなどの表示装置を用いることができる。この画像表示部38はユーザインターフェース用の表示画面としても利用される。
【0023】
また、カメラ10はパソコンその他の外部機器との間でデータの送受信を行うための通信接続、或いは外部オプション装置を接続するための通信/オプションインターフェース部40を備えている。この通信/オプションインターフェース部40には、例えば、USB、IEEE1394、Bluetoothなど有線又は無線無線方式の各種インターフェースを適用できる。
【0024】
CPU20は、所定のプログラムに従って本カメラシステムを統括制御する制御部であり、シャッタースイッチ42及びその他の操作スイッチ等44からの入力信号に基づいてカメラ10内の各回路の動作を制御する。カメラ10に対してユーザが各種の指示を入力するための操作スイッチには、例えば、カメラ10の動作モードを選択するためモード選択スイッチ、メニューを表示させるメニュースイッチ、メニュー項目の選択操作(カーソル移動操作)や再生画像のコマ送り/コマ戻し等の指示を入力する十字キー、選択項目の確定(登録)や動作の実行を指示する実行キー、選択項目など所望の対象の消去や指示のキャンセルを行うためのキャンセルキー、電源スイッチ、ズームスイッチ、レリーズスイッチなどがある。
【0025】
CPU20はシャッタースイッチ42及び操作スイッチ等44から入力される指示信号に応じて種々の撮影条件(露出条件、ストロボ発光有無、撮影モードなど)に従い、撮像デバイス16を制御するとともに、自動露出(AE)制御、自動焦点調節(AF)制御、オートホワイトバランス(AWB)制御、レンズ駆動制御、画像処理制御、メモリカード36の読み書き制御、画像表示部38の表示制御、外部機器との通信制御などを行う。
【0026】
ROM46にはCPU20が処理するプログラム及び制御に必要な各種データ(欠陥画素の位置情報やキズ判定用の閾値、調整値データなど)が格納されている。不揮発性記憶手段としてのROM46は、書き換え不能なものであってもよいし、EEPROMのように書き換え可能なものであってもよい。
【0027】
次に、上記の如く構成されたカメラ10において撮像デバイス16の欠陥画素を補正する方法について説明する。
【0028】
本実施形態のカメラ10では、撮像デバイス16の画素の欠陥を3種類の補正処理を組み合わせて除去している。
【0029】
第1の補正処理は、従来からも行われている通常キズの補正を目的とする。すなわち、通常の露光で発現する通常キズについては、キズのアドレス(欠陥画素の座標)を予めROM46に記憶しておき、撮影時に該当アドレスの画素の信号値(画素値)を周辺同色画素の信号値から演算して求めた代表値(例えば、周辺同色4画素の平均値)で置換する補正を行う。
【0030】
例えば、撮像デバイス16上で遮光状態のデータを取り込み、そのなかで所定の閾値以上の信号値となる画素をキズとして、そのキズ座標をカメラ10のROM46に記録しておく(暗時白キズの登録)。また、撮像デバイス16に一定光量の光を当ててデータを取り込み、所定の閾値以上の差のある画素もキズとして、そのキズ座標をカメラ10のROM46に記録しておく(明時変調キズの登録)。なお、暗時白キズを判定する閾値と、明時変調キズを判定する閾値はそれぞれ別々に設定される。
【0031】
このようにして、暗時白キズ及び明時変調キズの座標を予めROM46に登録しておき、撮影時には、撮像デバイス16の出力信号をA/D変換してメモリ30に取り込んだ後、ROM46内に記録してある座標のキズ画素を周囲の同色画素から補間して埋め戻す処理を行うことにより、キズを補正する。
【0032】
第2の補正処理は、夜景撮影などの長時間露光時に発現する連続点キズ(以下、長時間連続キズという。)の補正を目的とする。この長時間連続キズについては、予めキズのアドレスをROM46に記憶しておき、長時間露光による撮影時に、その該当アドレスの画素の信号値を周辺同色画素の信号値から演算して求めた代表値(例えば、周辺同色4画素の平均値)で置換する補正を行う。
【0033】
図2は長時間連続キズの情報をROM46に登録するときの処理手順を示すフローチャートである。長時間連続キズの登録は、工場出荷時(撮像デバイス16の出荷時、若しくはカメラ10の出荷時)に行う場合に限らず、出荷後にユーザ自身がカメラ10を操作して登録(登録内容の更新)する態様も可能である。
【0034】
図2に示したように、まず、メカシャッターを閉じるなどして撮像デバイス16に光が入射しない遮光状態の下で撮像デバイス16の長時間露光撮影(長時間の電荷蓄積)を実施し、画像データを取り込む(ステップS110)。そして、上記した第1の補正処理によって通常キズの補正を実施してから(ステップS112)、長時間連続キズを抽出する(ステップS114)。なお、長時間連続キズの抽出には、上述した暗時白キズの登録と同様の検出手法を適用する。
【0035】
次いで、抽出された長時間連続キズのアドレスをROM46に格納する(ステップS116)。長時間キズについては孤立点のアドレスは登録せず、連続キズのみについてアドレスを登録する。これにより、全ての長時間キズ(連続キズ及び孤立点キズ)の情報を登録する場合と比較して、ROM46の容量を削減できる。
【0036】
第3の補正処理は長時間露光時に発現するキズを補正する点で第2の補正方法と共通するが、上記した第2の補正処理は撮影画像から判別困難な連続キズを補正するのに対し、第3の補正処理では、撮影画像から判別容易な孤立点キズを補正する。すなわち、第3の補正処理は、キズのアドレスを予め登録せず、長時間露光の撮影によって取得された画像を解析して孤立点キズを検出する。そして、検出した孤立点キズについて、周辺同色画素の信号値から求めた代表値で置換する補正を行う。
【0037】
例えば、ある露光時間以上の撮影で取得された画像の各画素について、周辺8画素と比較して白キズ(孤立点キズ)であるかどうかの判定を行う。比較する周辺8画素の位置関係は撮像デバイス16上における各画素の光学配置や色によって異なる。そして、検出された孤立点キズを周辺同色4画素の平均値に置き換える。
【0038】
ここで、孤立点キズの検出並びに補正の具体例を説明する。
【0039】
図3に示した構成はハニカム配列と呼ばれる画素配列であり、受光素子50の幾何学的な形状の中心点を行方向及び列方向に1つ置きに画素ピッチの半分(1/2ピッチ)ずらして配列させたものとなっている。すなわち、互いに隣接する受光素子50の行どうし(又は列どうし)において、一方の行(又は列)の素子配列が、他方の行(又は列)の素子配列に対して行方向(又は列方向)の配列間隔の略1/2だけ相対的にずれて配置された構造となっている。
【0040】
各受光素子50は八角形の受光面を有し、各受光素子50に対応してRGBの原色カラーフィルタが配置されている。図3のように、水平方向についてRBRB…の行の次段にGGGG…の行が配置され、その次段にBRBR…の行、という具合に配列される。列方向についてみれば、RBRB…の列と、GGGG…の列と、BRBR…の列とが循環式に繰り返される配列パターンとなっている。なお、受光素子50の開口形状は八角形に限定されず、四角形や六角形などの多角形、或いは円形であってもよい。また、各受光素子50上には図示せぬマイクロレンズが配置されており、入射する光を効率的に受光素子50に入射させるようになっている。
【0041】
図3に示した画素配列構造を有する撮像デバイス16において孤立点キズを検出する場合、G画素については、注目するG0画素に隣接する上下左右の4つのG画素(G1,G2,G3,G4)と斜め方向に近接する2つのR画素(R1,R2)及び2つのB画素(B1,B2)を周辺8画素として扱う。また、R又はB画素については図4に示すように、斜め方向に近接した画素位置にある8画素(G1,G2,G3,G4,R1,R2,R3,R4)を周辺8画素として扱う。R画素とB画素はキズ検出及び補正に関して相対位置が同じである。すなわち、B画素の場合は、図4のR1〜R4に代えて、これらと同等の相対位置にある4つのB画素が含まれる。
【0042】
こうして、各画素について、色ごとに設定されている位置関係の周辺8画素と比較し、画素種類ごと(色ごと)に一定レベル差以上の輝度を持つ画素を白キズと判定し、そのキズの画素値を周囲の同種画素値の平均値で置換する。
【0043】
例えば、G画素について白キズを判定する場合、下記の条件▲1▼及び▲2▼を判定条件とする。
【0044】
〔条件▲1▼〕注目するG0画素の近接G4画素(G1,G2,G3,G4)に対して、それぞれ閾値 THG_Gを加算したものより、G0がすべて大きい値であること。すなわち、図3のG0画素に近接する4つのG画素(G1,G2,G3,G4)について、次式(1− 1)〜(1− 4)が全て成立すること。
【0045】
【数1】G0>G1+ THG_G…(1− 1)
【0046】
【数2】G0>G2+ THG_G…(1− 2)
【0047】
【数3】G0>G3+ THG_G…(1− 3)
【0048】
【数4】G0>G4+ THG_G…(1− 4)
〔条件▲2▼〕注目するG0画素の近接R又はBの4画素(R1,R2,B1,B2)に対して、それぞれ閾値 THG_RBを加算したものより、G0がすべて大きい値であること。すなわち、図3のG0画素に近接する4つの画素(R1,R2,B1,B2)について次式(2− 1)〜(2− 4)が全て成立すること。
【0049】
【数5】G0>R1+ THG_RB…(2− 1)
【0050】
【数6】G0>R2+ THG_RB…(2− 2)
【0051】
【数7】G0>B1+ THG_RB…(2− 3)
【0052】
【数8】G0>B2+ THG_RB…(2− 4)
そして、上記した条件▲1▼及び▲2▼をともに満たす場合に当該G0画素を孤立点キズの画素と判定する。孤立点キズの画素については、近接G4画素の平均値で置き換える。すなわち、R0の画素値を次式(3− 1)とする。
【0053】
【数9】G0=(G1+G2+G3+G4)/4 …(3− 1)
R画素の場合は、図4に示したように、注目するR0画素について周辺8画素(G1,G2,G3,G4,R1,R2,R3,R4)が定義される。そして下記の条件▲1▼′及び▲2▼′を判定条件とする。
【0054】
〔条件▲1▼′〕注目するR0画素の近接G4画素(G1,G2,G3,G4)に対して、それぞれ閾値 THRB_Gを加算したものより、R0がすべて大きい値であること。すなわち、図4のR0画素に近接する4つのG画素(G1,G2,G3,G4)について、次式(4− 1)〜(4− 4)が全て成立すること。
【0055】
【数10】R0>G1+ THRB_G…(4− 1)
【0056】
【数11】R0>G2+ THRB_G…(4− 2)
【0057】
【数12】R0>G3+ THRB_G…(4− 3)
【0058】
【数13】R0>G4+ THRB_G…(4− 4)
〔条件▲2▼′〕注目するR0画素の近接R又はBの4画素(R1,R2,B1,B2)に対して、それぞれ閾値 THRB_RBを加算したものより、R0がすべて大きい値であること。すなわち、図4のG0画素に近接する4つの画素(R1,R2,B1,B2)について次式(5− 1)〜(5− 4)が全て成立すること。
【0059】
【数14】R0>R1+ THRB_RB …(5− 1)
【0060】
【数15】R0>R2+ THRB_RB …(5− 2)
【0061】
【数16】R0>B1+ THRB_RB …(5− 3)
【0062】
【数17】R0>B2+ THRB_RB …(5− 4)
そして、上記した条件▲1▼′及び▲2▼′をともに満たす場合に当該R0画素を孤立点キズの画素と判定する。孤立点キズの画素については、近接同色4画素の平均値で置き換える。すなわち、R0の画素値を次式(6− 1)とする。
【0063】
【数9】R0=(R1+R2+R3+R4)/4 …(6− 1)
図4ではR画素について説明したが、B画素についてはR画素と同様の手法(Rの画素をBの画素B1〜B4で置換したもの)によって孤立点キズの判定及び補正を行う。
【0064】
なお、露光時間や閾値は感度に応じて可変設定される。本例のカメラ10は撮像系の感度をISO100〜ISO1600相当の範囲内で変更可能に構成されており、ユーザは操作スイッチ等44を操作して所望の撮影感度を選択できる。指定された撮影感度に従ってCPU20はアナログ信号処理部22におけるゲインを設定する。撮影感度が高いほどゲインアップしているので、その分ノイズ成分も大きくなるため、判定用の閾値も大きい値に設定する。
【0065】
本実施形態に係るカメラ10は上述した第1〜第3の補正処理を組み合わせて様々な種類のキズを補正している。以下、その処理手順を説明する。
【0066】
図5は、カメラ10の信号処理フローチャートである。同図に示したように、シャッタースイッチ42が押され(ステップS210)、撮影実行の指示が入力されると、CPU20は撮影動作を制御して撮像デバイス16の露光を行う。そして、露光後にメカシャッターを閉じ、シャッター閉状態で撮像デバイス16からデータを読み出し、画像データをメモリ30に格納する(ステップS212)。こうしてメモリ30に格納された画像データに対してまず、通常キズの補正を行う(ステップS214)。ここでの補正処理は上述した第1の補正処理を実施する。
【0067】
図5のステップS214で通常キズの補正処理を実施してキズを除去した後、ステップS216に進み、露光時間が所定の判定基準値(例えば、1秒)よりも長いか否かを判断する。ステップS216において、露光時間が所定の判定基準値よりも長いと判断した場合(長時間露光時)には、長時間キズ補正の処理を実施する(ステップS218)。
【0068】
図6に長時間キズ補正の処理フローチャートを示す。同図に示した長時間キズ補正の処理がスタートすると、まず、ROM46に登録されている連続キズの補正処理を行う(ステップS310)。ここでの補正処理は上述した第2の補正処理を実施する。
【0069】
ステップS310において長時間連続キズ補正を実施して連続キズを除去した後、ステップS312に進み、孤立点キズを補正する処理を行う。ここでの補正処理は上述した第3の補正処理を実施するものであり、画像をスキャンして(各画素と周囲の画素とを比較して)孤立点キズを検出し、該孤立点を周囲同色画素の平均値で置き換える。上記手順に従って長時間連続キズ及び孤立点キズを補正し終えたら、長時間キズ補正のサブルーチンを終了し、図5のフローチャートに戻る。
【0070】
長時間キズ補正(ステップS218)を実施した後は、ステップS220に進み、メモリ30に格納された画像データについて、ホワイトバランス(WB)補正、輝度・色差信号生成、ガンマ補正、輪郭強調、圧縮などの信号処理を施して、画像データをメモリカード36に記録する(ステップS220)。
【0071】
その一方、ステップS216において露光時間が所定の判定基準値よりも短いと判断した場合(通常露光時)には、長時間キズ補正の処理(ステップS218)を省略して、ステップS220に進み、必要な信号処理を実施して画像データをメモリカード36に記録する。このようにして、画像データをメモリカード36に記録し終えたら、本処理シーケンスを終了する。
【0072】
本発明の実施に際して撮像デバイスの構造は図3及び図4で説明した例に限定されず、受光素子が正方格子状に配列されたものであってもよく、また、色分解用のカラーフィルタアレイ(CFA)についても、ベイヤー配列、インタライン配列、G縦ストライプRB市松など、種々の配列構造についても本発明を適用可能である。
【0073】
上述の実施形態ではデジタルスチルカメラを例に説明したが本発明の適用範囲はこれに限定されず、ムービーカメラや画像入力装置など電子映像を記録する様々な装置について本発明を適用できる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、長時間露光時に現れるキズのうち、撮影画像から検出することが困難な連続キズ(長時間連続キズ)についてのみ予めその位置情報を登録しておき、長時間露光時には、登録されている情報に基づく長時間連続キズの補正処理と、画像分析による孤立点キズの補正(孤立点除去)処理とを組み合わせてキズの補正を行うようにしたので、キズの位置情報を格納する手段について大容量の記憶領域を用意しなくても、連続キズ及び単キズ(孤立点キズ)を効率よく補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る固体撮像素子の欠陥補正装置及び方法が適用された電子カメラのブロック図
【図2】長時間連続キズの位置情報をROMに登録するときの処理手順を示すフローチャート
【図3】撮像デバイス上における画素の光学配置例を示した平面模式図
【図4】撮像デバイス上における画素の光学配置例を示した平面模式図
【図5】本実施形態に係るカメラの信号処理手順を示すフローチャート
【図6】長時間連続キズを補正する処理手順を示すフローチャート
【符号の説明】
10…カメラ、16…撮像デバイス、20…CPU、22…アナログ信号処理部、26…A/D変換器、30…メモリ、32…デジタル信号処理部、46…ROM、50…受光素子
Claims (3)
- 所定時間以上の長時間露光時に発現する画素の欠陥のうち、連続した複数の欠陥画素に起因する連続キズのみの位置情報を格納しておく連続キズ位置情報格納手段と、
前記連続キズ位置情報格納手段に格納されている前記連続キズの位置情報とその周辺画素の信号値を利用して前記連続キズの補正を行う連続キズ補正処理手段と、
画面内の各画素について周辺画素と比較して孤立点キズを検出する孤立点キズ検出手段と、
前記検出された孤立点キズの周辺画素の信号値を利用して当該孤立点キズの補正を行う孤立点キズ補正処理手段と、
前記所定時間以上の長時間露光による撮影が行われた場合に、前記通常キズ補正処理手段、前記孤立点キズ手段、及び前記孤立点キズ補正処理手段を制御して前記連続キズ及び前記孤立点キズの補正を実施する補正制御手段と、
を備えたことを特徴とする固体撮像素子の欠陥補正装置。 - 前記所定時間内の通常露光時において発現する通常キズの位置情報を格納しておく通常キズ位置情報格納手段と、
前記通常キズ位置情報格納手段に格納されている前記通常キズの位置情報とその周辺画素の信号値を利用して前記通常キズの補正を行う通常キズ補正処理手段と、
を備え、
前記補正制御手段は、前記所定時間以上の長時間露光による撮影が行われた場合に、まず、前記通常キズ補正処理手段による前記通常キズの補正を実施し、次に、前記連続キズ補正処理手段による前記連続キズの補正を実施し、その後更に、前記通常キズ及び連続キズの補正処理後の画像について前記孤立点キズ検出手段による孤立点キズの検出を実施し、検出された孤立点キズについて前記孤立点キズ補正処理手段による孤立点キズの補正を実施するように制御することを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子の欠陥補正装置。 - 所定時間以上の長時間露光時に発現する画素の欠陥のうち、連続した複数の欠陥画素に起因する連続キズのみの位置情報を予め登録しておくとともに、前記所定時間内の通常露光時において発現する通常キズの位置情報を予め登録しておき、
前記所定時間以上の長時間露光による撮影を実施した場合には、
まず、登録されている前記通常キズの位置情報とその周辺画素の信号値を利用して前記通常キズの補正を行い、
次に、登録されている前記連続キズの位置情報とその周辺画素の信号値を利用して前記連続キズの補正を行い、
その後更に、前記通常キズ及び連続キズの補正処理後の画像について各画素と周辺画素とを比較して孤立点キズの検出を行い、検出された孤立点キズの周辺画素の信号値を利用して当該孤立点キズの補正を行うことを特徴とする固体撮像素子の欠陥補正方法。
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