JP2004016273A - イオン発生体、イオン発生器、イオン発生方法及び視認方法 - Google Patents

イオン発生体、イオン発生器、イオン発生方法及び視認方法 Download PDF

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Abstract

【課題】人体に良いとされるマイナスイオンを効率的に発生させることができ、しかも、マイナスイオンの発生量を高価なイオンセンサーで測定しなくても、容易に視認することができるイオン発生体、イオン発生器、イオン発生方法及び視認方法を提供を提供すること。
【解決手段】永久電気双極子結晶鉱物を含有するイオン発生体において、該イオン発生体が、毛細管現象を生じる多孔質体として構成されており、該多孔質のイオン発生体の一部を直接又は間接的に水等の液体に接触させることにより毛細管現象による濡れ状態となる構成であることを特徴とするイオン発生体である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はイオン発生体、イオン発生器、イオン発生方法及び視認方法に関し、詳しくは、室内用空気清浄器、車用空気清浄器、冷蔵庫の脱臭剤、車の脱臭剤、室内用脱臭剤、加湿器、業務用空気清浄器、ウォーターベッド、保冷剤、冷凍庫の脱臭剤、花壇用保水剤、おむつ、押し入れの中の湿気取り、治療器具などと併用するイオン発生体、イオン発生器、イオン発生方法及び視認方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来よりマイナスイオンが人体等に対して効用をもたらすことは知られている。マイナスイオンによる効用については、例えば、「Air Ion : Past Problems And Future Directions」,Environment International, Vol.12, PP99〜106, 1986や「イオン健康法の秘密」,PP4〜19,健友館,平成1年2月20日第9版発行等において指摘されている。
【0003】
前者によれば、個人差はあるものの、湿度、気温等が快適域にあるにも拘わらず、マイナスイオンの濃度が低いと憂うつさや眠気を引き起こし、マイナスイオンの濃度が高いと、これらの兆候が減少し、リアクションタイム等のパフォーマンスの上昇、気分の安定、注意力・集中力の増加等の効果が認められる点が示されている。さらに、乾燥した空気中には、プラスイオンが多く含まれるので、乾燥時には不眠症や短気になり易く、事故や犯罪が多くなるという点も示されている。
【0004】
また、後者によれば、マイナスイオンは自律神経への影響が大きく、鎮静作用があり、交通事故の減少をもたらし、判断力や注意力の増加、精神の安定等に寄与する点が示されている。つまり、いずれの文献によっても、マイナスイオンの存在が人体に良い影響を及ぼすという共通の知見が開示されている。
【0005】
したがって、車室等の被空調空間に対して環境改善を図ることを考えるならば、マイナスイオンを被空調空間に積極的に供給できるよう空調装置等にマイナスイオンの発生機構を組み込めばよい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この点、特許第2557677号公報には、モナズ鉱石、ヘルグソン鉱石等のトリウム化合物あるいはポロニウム210等を含有する粉粒体を練り込んだ樹脂成形、又は前記トリウム化合物による成形加工品を樹脂により包み込みインサート部品としてマイナスイオンを発生させるマイナスイオン発生機能部品が開示されている。しかし、本発明者の研究によれば、この技術では、マイナスイオンのみならず、同量のプラスイオンも生じており、両イオンの打ち消し合いによってマイナスイオン効果が少ないことが判った。
【0007】
このように、単にマイナスイオンの発生機構を空調装置等に組み込んだだけでは、快適な環境が保証できるとは限らず、特に乾燥した環境下ではマイナスイオンの発生が妨げられることが確認されている。即ち、マイナスイオンの発生は湿度との相互作用が関係するものであり、無条件にマイナスイオンを発生させようとしても湿度条件を考慮しなければ効率よく発生することができない。
【0008】
一方、マイナスイオンの発生量を制御するにしても、空気中のマイナスイオンを直接測定するイオンセンサーは高価であることから、一般家庭ではイオン量を視認することはできない。
【0009】
そこで本発明の課題は、人体に良いとされるマイナスイオンを効率的に発生させることができ、しかも、マイナスイオンの発生量を高価なイオンセンサーで測定しなくても、容易に視認することができるイオン発生体、イオン発生器、イオン発生方法及び視認方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の課題は下記構成によって達成される。
【0011】
1.永久電気双極子結晶鉱物を含有するイオン発生体において、該イオン発生体が、毛細管現象を生じる多孔質体として構成されており、該多孔質のイオン発生体の一部を直接又は間接的に水等の液体に接触させることにより毛細管現象による濡れ状態となる構成であることを特徴とするイオン発生体。
【0012】
2.前記多孔質のイオン発生体が、永久電気双極子結晶鉱物を土器・陶器・せっ器・磁器の原料土と混合した後に焼成して得られた焼物であることを特徴とする上記1に記載のイオン発生体。
【0013】
3.前記多孔質のイオン発生体が、永久電気双極子結晶鉱物を合成樹脂と混合した後に成形して得られた成形体であることを特徴とする上記1に記載のイオン発生体。
【0014】
4.多孔質のイオン発生体が、該多孔質イオン発生体の湿度を感知して色表示する湿度センサーを有することを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載のイオン発生体。
【0015】
5.永久電気双極子結晶鉱物を含有するイオン発生体を有するイオン発生器において、前記イオン発生体が、毛細管現象を生じる多孔質体として構成されており、且つ該多孔質のイオン発生体の一部を直接又は間接的に接触させる水等の液体を貯める貯水部を有することを特徴とするイオン発生器。
【0016】
6.永久電気双極子結晶鉱物を含有するイオン発生体によるイオン発生方法において、前記イオン発生体が、毛細管現象を生じる多孔質体として構成されており、該多孔質のイオン発生体の一部を水等の液体に直接又は間接的に接触させることによって、マイナスイオンを放出させることを特徴とするイオン発生方法。
【0017】
7.永久電気双極子結晶鉱物を含有するイオン発生体によるイオン発生状態を確認する方法において、該イオン発生体の湿度を感知して色表示する湿度センサーを取り付けて、イオンの発生状態を該湿度センサーの色表示によって視認可能としたことを特徴とするイオン発生状態の視認方法。
【0018】
本発明者は、マイナスイオンと湿度との関係やこれらの相乗作用等について鋭意研究を重ねた結果、湿度が低すぎれば人為的にマイナスイオンを発生させようとしてもマイナスイオンがほとんど発生せず、逆に湿度が高ければマイナスイオンを効率良く発生できる事実を見出した。
【0019】
かかる事実から、販売に先立って、イオンセンサー及び湿度計によってマイナスイオンの発生量及び多孔質イオン発生体の湿度とを予め測定し、両者の相関関係を前もって規定しておくことにより、一般家庭においても前記相関関係を当て嵌めることにより、高価なイオンセンサーを用いることなくマイナスイオンの発生量を該マイナスイオンが発生している多孔質イオン発生体の湿度から容易に推認することができる。
【0020】
【発明の実施の態様】
以下、本発明の詳細について説明する。尚、本発明において用いる液体は、毛細管現象によってイオン発生体を濡れ状態にできるものであれば、水、二酸化塩素水、各種溶媒等のいずれであってもよいが、水が好ましい。勿論、香料等を含有させてもよい。以下の説明においては、代表例として水と表示する。
【0021】
図1は本発明に係るイオン発生器の一実施例を示す概略断面図、図2は図1のイオン発生器の平面図、図3は本発明に係るイオン発生器の他の実施例を示す概略断面図、図4は本発明に係るイオン発生器の他の実施例を示す概略側面図、図5は本発明に係るイオン発生体の他の例を示す斜視図である。
【0022】
図1に示すように、イオン発生容器1は、イオンを発生する永久電気双極子結晶鉱物を含有すると共に微細孔を多数有する多孔質イオン発生体2と、該多孔質イオン発生体2の少なくとも一部に接触することでマイナスイオンを放出せしめる水Wとから主として構成されている。
【0023】
図1において、3は水Wを貯水する容器であり、4は水漏れ防止用のパッキンである。容器3としては、水Wの量が目視可能であることが好ましく、内部の水量が外部から目視できるように一部乃至全部を有色又は無色の透明乃至半透明の材料で形成することが好ましい。
【0024】
永久電気双極子結晶鉱物を含有する多孔質イオン発生体2は、プラス及びマイナスのイオンを発生しており、特に該多孔質イオン発生体2の少なくとも一部に水Wが接触することによりマイナスイオンが多く発生し、該マイナスイオンが多孔質イオン発生体2の特性である毛細管現象によって放出されることになる。また、多孔質イオン発生体2の毛細管現象により、該多孔質イオン発生体2が複雑な形状であっても水Wが全体に行き渡るので、マイナスイオン発生量がより多くなるだけでなく加湿効果も有している。
【0025】
多孔質イオン発生体2は、水Wとの接触により多く発生するマイナスイオンをより効果的に放出するため、表面積を広くとることが好ましい。表面積を広くとる手段としては例えば、図2の平面図に示すように、多孔質イオン発生体2の上部を複数枚のフィン状21・21・・・に形成することが挙げられる。フィン状21の数及び形状は任意である。
【0026】
多孔質イオン発生体2に含有される永久電気双極子結晶鉱物としては、イオンを放出するものであれば公知のもの、例えば、モナズ鉱石、ヘルグソン鉱石、ラジウム鉱石、トルマリン、タウマリン、太陽石、花崗岩、硫黄石、ルビー等の自然石、若しくは永久電気双極子モーメントを有する人口合成鉱物、又はそれ等の混合物樹脂を用いることができる。中でも、僅かな水分でマイナスイオンを多く放出することから、モナズ鉱石、ヘルグソン鉱石、ラジウム鉱石、トルマリン、タウマリンが好ましく、特にモナズ鉱石、ヘルグスオン鉱石、ラジウム鉱石がポロニウム210等を含有するため好ましい。
【0027】
本発明では、イオン発生源として永久電気双極子結晶鉱物を用いるため、電源不要で半永久的にイオンを発生させることができる。しかも、該永久電気双極子結晶鉱物の放射性により水Wが腐り難くなるためメンテナンスが極めて容易である。
【0028】
尚、永久電気双極子結晶鉱物は、放射性物質であるため、法律に基づく制定レベル370ベクトル/g以内を厳守することは勿論である。
【0029】
多孔質イオン発生体2は、永久電気双極子結晶鉱物を土器・陶器・せっ器・磁器の原料土と混合した後に成形し焼成して得られた成形体であることが好ましい。せっ器の場合、酸化焼成によって多孔質の素地を形成する。
【0030】
永久電気双極子結晶鉱物をセラミック化するには、永久電気双極子結晶鉱物を平均粒径0.3〜100.0μmの粉体とし、必要かつ充分な量(例えば5〜70重量%)の該粉体と陶磁器素地用の粘土(平均粒径が1〜200μm、例えば30〜95重量%)とを混合する。粘土としては木節粘土、蛙目粘土、及びカオリンが好ましい。
【0031】
永久電気双極子結晶鉱物粉体と粘度とを混合した後、所望の形状に成形工程後、乾燥工程を経過して、焼成する。焼成温度は700〜1300℃の範囲が好ましい。尚、本発明の多孔質イオン発生体2には、0.1〜10重量%のアルミニウム、ステンレス等の金属粉末、その他の添加物を含有していてもよい。
【0032】
また、多孔質イオン発生体2は、上記の土器・陶器・せっ器・磁器の原料土の他に、合成樹脂と混合して固めた多孔質イオン発生体であってもよい。この場合、毛細管現象を生じさせる連続気泡を有する発泡樹脂として成形される。
【0033】
上記構成を有するイオン発生器1は、放出するマイナスイオンをより効果的に室内等の置かれている環境下に行き渡らせるために、空気流内に配設することが好ましい。具体的な空気流内としては、室内用空気清浄器、車用空気清浄器、業務用空気清浄器等に代表されるエアコンの空気吹出口内乃至近傍である。
【0034】
また、本発明に係る上記構成のイオン発生器1には、多孔質イオン発生体2に該多孔質イオン発生体2の湿度を感知して表示する湿度計5が配設されていることが好ましい。該湿度計5は、空気中の湿度に左右されずに該湿度計5を配設した多孔質イオン発生体2の湿度のみを感知するものが用いられ、その湿度状態を表示することにより、多孔質イオン発生体2の湿度から推定的に予め規定されているマイナスイオンの発生量を使用者に知らせるものである。
【0035】
多孔質イオン発生体2の湿度を感知して表示する湿度計5としては、この種の湿度計乃至湿度センサーとして公知公用のものが用いられる。例えば、潮解性のある無機物結晶で水和の程度により変色する化合物の粉末を顔料の代わりに塗料に使用することにより、雰囲気の湿度により変色し、湿度を知らせることができる塗料を不織布や布帛に塗布した変色センサー型の物質表面湿度計が挙げられる。以下、変色センサー型の物質表面湿度計について説明する。
【0036】
物質表面湿度計は、吸湿性繊維を含有する不織布または布帛に湿度により変色するフィルムまたは感湿塗料を塗布した湿度センサーである。また、他の吸湿性樹脂を含有する不織布または布帛に湿度により変色するフィルムまたは感湿塗料を塗布した湿度センサーである。
【0037】
吸湿性繊維を含有する不織布または布帛に感湿塗料またはフィルムが接触することにより、不織布または布帛を経由して感湿塗料またはフィルムが不織布側の湿度を感知することができる。また、吸湿繊維を含有させることによって不織布の中で水蒸気が均一に分布し、感湿塗料またはフィルムが感湿する際に、均一に呈色し、判断が容易にでき、美観上も好ましい。
【0038】
また、上記の不織布または布帛の吸湿速度、吸湿量をコントロールすることにより容易に湿度センサーの感湿速度(時間)を変更することができる。不織布または布帛の吸湿速度、および吸湿量は不織布または布帛の調合、即ち使用する繊維の種類により異なる吸湿特性により、自由に組み合わせ、選択することができる。コントロールするためには、吸湿繊維の吸湿量が大きいほど調合の自由度が大きくなり好ましい。この点から吸湿性繊維は20℃、相対湿度60%で10重量%以上吸湿する繊維が好ましい。
【0039】
感湿塗料としては例えばコバルト複塩のアクリル樹脂の水エマルジョンがある。林化学工業(株)からEC BASE WPET(X−0320)が販売されている。この塗料の原液は淡桃色のペースト状である。この塗料は架橋剤を少量添加して良く混合した後、塗布し、150℃で1分間乾燥して固化させる。乾燥すると塗料は青色に変色する。
【0040】
コバルト複塩として例えば2塩化コバルトがある。この無水塩化合物は青色の六方晶系の結晶である。吸湿性があり吸湿すると淡赤色になる。ちなみに水和物としては2、4、6水和物があり、6水和物は赤色の単斜晶系の結晶である。湿度指示薬として使用されている。他にも水和することにより変色する無機物複塩がある。例えば塩化ニッケルがあり、この無水塩化合物は黄色の六方晶系の結晶である。吸湿性で吸湿すると淡緑色になる。ちなみに水和物としては2、4、6、7水和物があり、6水和物は緑色の単斜晶系の結晶である。
【0041】
また、例えば臭化コバルトの無水塩化合物は緑色の六方晶系の結晶である。1水和物は青色で、2水和物は赤紫色である。臭化ニッケルの無水塩化合物は黄褐色のりょう面体の結晶である。3水和物は緑色である。これらの水和により変色する複塩も湿度センサーに使用することができる。
【0042】
上記のEC BASE WPET(X−0320)は粒径が5μm以下の上記の複塩結晶を含有し、アクリル系樹脂エマルジョンのペースト状になっている。粘度は約2万ポイズ(常温)で、pHはほぼ中性で取り扱いやすくなっている。また、架橋剤を少量混合することにより強固な塗膜が得られる。また、適当な顔料を混合することにより湿潤時淡桃色で乾燥時青色であるペーストの色を変化することができる。例えば黄色の顔料を少量添加することにより、湿潤時黄色で乾燥時緑色であるペーストに変えることができる。
【0043】
この塗料は調合、プリント、乾燥、熱処理の順の工程を経て、強固なプリントをすることができる。架橋を行うときには150℃で約1分間程度のベーキング(熱処理)を行う。樹脂の種類はアクリル樹脂以外にも、酢酸ビニル系、フェノール系、不飽和ポリエステル系、エポキシ系、ウレタン系等の樹脂を使用することができる。接着性、コスト、その他のニーズ(例えば耐光性、難燃性、耐熱性等)を勘案し、選定すればよい。
【0044】
不織布または布帛に使用する吸湿性繊維には例えば吸湿性の大きい天然繊維、シルク、ウール、コットン、麻、セルロース系再生繊維、アクリル繊維を後加工により表面から加水分解した繊維、アクリル酸ナトリウム塩系の架橋タイプ繊維がある。中ではシルク、ウール等のタンパク質繊維が好ましく、アクリル酸ナトリウム塩系の架橋タイプ繊維は吸湿率が25重量%を超えるためより好ましい。
【0045】
このアクリル酸ナトリウム塩系の架橋タイプ繊維のポリマーの原料となるモノマーとしては(メタ)アクリル酸、マレイン酸等のカルボキシル基を持ったビニルモノマー、及びこれらのアルカリ金属塩を用いることが出来る。これらのモノマーの含有量は70重量%以上が好ましい。より好ましくは80重量%以上である。含有量が低くなると吸水率が低下する。
【0046】
また、部分的にはスルホン酸として例えば2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アルリルスルホン酸、スルホン酸エチル(メタ)アクリレート、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸及びこれらのアルカリ金属塩を用いることができる。スルホン酸が含有されると吸水率が向上し、好ましい。
【0047】
架橋剤としては2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及びそのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドの付加物等が用いられる。架橋剤の量が多すぎると吸水率が低下するため適当に選択する必要がある。通常は1〜10重量%用いられる。吸水ポリマーの場合は多官能基を利用するが繊維の場合は多官能基でない方がゲル化が発生し難く、紡糸上好ましい。
【0048】
架橋は紡糸が完了し、繊維形成が完了した時点で行う。エステル結合による架橋であるため加熱による脱水によって架橋は促進される。架橋は150℃以上で行う方が好ましい。加熱時間は1分以上が好ましい。温度、時間が不足すると架橋が不十分となる。この繊維は鐘紡(株)からベルオアシス(商標名)として市販されている。この繊維は20℃、相対湿度60%で28重量%吸湿する。
【0049】
上記のウール、シルク、アクリル繊維を後加工により表面から加水分解した繊維、アクリル酸ナトリウム塩系の架橋タイプ繊維の混合率は少なくとも3重量%、好ましくは10重量%、より好ましくは20重量%以上である。混合率が多くなるに連れて吸湿率は向上する。吸湿率の測定は絶乾重量との差を絶乾重量で割り、100倍した重量法で測定した。
【0050】
不織布の製造方法は一般的な不織布の製造方法で良い。例えばニードルパンチ法、サーマルボンド法、ケミカルボンド法、水流交絡法等がある。また、布帛の製造方法は一般的な布帛の製造方法で良い。例えば織物、編み物等がある。これらに使用する糸も一般的な製造方法で良い。即ち、フィラメント、ステープル等であり、ステープルを紡績した紡績糸である。この不織布または布帛の目付は一般的には50g/m以上が良い。好ましくは100g/m以上、より好ましくは200g/m以上である。目付が大きいほど感湿時間を遅らせることができる。
【0051】
この不織布または布帛は感湿塗料の近傍に他の色、好ましくは反対色等をプリントすることにより目立たせることもできる。また、逆に同色をプリントし、変色後目立たせることもできる。プリントにより意匠や文章を表示することもできる。また、多色を同時に感湿により変色させることもできる。
【0052】
この不織布または布帛は吸湿性樹脂を含浸、またはコーティングすることによっても吸湿性を付与することができる。吸湿性樹脂としては例えばセルロース系の樹脂、澱粉系の樹脂、例えばCMC、アクリル酸、メタアクリル酸系の樹脂、酢酸ビニルケンカ物系の樹脂、シルク等の蛋白質を原料とした樹脂およびこれらの混合物等がある。
【0053】
含浸する方法は低粘度の樹脂エマルジョンに浸漬する方法や、上記の樹脂のモノマーを含浸した後、重合する方法がある。簡便な前者が好ましい。また、コーティングする方法は粘度の大きいものはドクターナイフで厚さを調節してコーティングしたり、溶融するものは溶融してTダイから押し出しながらコーティングすることもできる。粘度の小さいものはスプレーすることもできる。
【0054】
上記の吸湿性樹脂の不織布または布帛への付着量は吸湿性樹脂の吸湿性の程度により、異なるのでその吸湿性の程度により適宜選択すべきである。また、感湿速度によっても異なるので、ニーズに応じて適宜選択すると良い。一般的には5g/m以上の付着量が良い。好ましくは15g/m以上、より好ましは50g/m以上である。付着量が多いほど感湿時間を遅らせることができる。
【0055】
感湿塗料は透視が可能なフィルムに塗布した後、塗布面を上記の不織布または布帛に積層し、密着させても良い。また別の不織布または布帛等に塗布したものを上記の不織布または布帛に積層し、密着させても良い。このようにして感湿塗料と上記の不織布または布帛が積層され、湿度センサーセットとなることによって、感湿時間がコントロール可能となり、また感湿塗料が均一に変色するようにできる。
【0056】
上記の湿度センサーセットは基材のみの湿度を感知させるためには、外気と遮断する必要がある。外気との遮断は透視ができ、且つ水蒸気が通過しないフィルムでこのセットを包み込むことによって達成できる。このフィルムにはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の合成フィルムを使用すれば良く、透湿速度が一定である方が良い。フィルムの厚さは5μm以上あれば良く、機械的な強度が必要であれば10μm以上の厚さにすれば良い。このフィルムにもプリント等の印刷や着色、抗菌等の加工を公知の方法ですることができる。
【0057】
基材の水分の上記湿度センサーセットへの移行速度のコントロールによっても、感湿時間を変更することができる。即ち、基材と上記湿度センサーとの境界に水分の透過性が異なるフィルム等を設置することにより、感湿時間をコントロールし、長くすることができる。透湿フィルムをこの境界に積層することにより湿度センサーセット内への水の侵入を阻止することができ、耐洗濯性を付与することができる。
【0058】
また、透湿性のないフィルムに小孔を形成してその小孔の面積を変化させることにより感湿時間をコントロールし、長くすることができる。
【0059】
基材と湿度センサーの接着は接着剤を使用しても良く、ヒートシールしても良い。適当な接着剤の選定、またはヒートシール条件を設定すれば良い。
【0060】
多孔質イオン発生体2の湿度から該多孔質イオン発生体2の発生するマイナスイオン発生量を推定的に規定するには、販売に先立って、イオンセンサー及び湿度計によってマイナスイオンの発生量及び多孔質イオン発生体2の湿度とを予め測定し、両者の相関関係を前もって規定しておく。係る規程に基づき、本発明品であるイオン発生器1を購入し設置した一般家庭においては、前記相関関係を当て嵌めるだけで、マイナスイオンの発生量を高価なイオンセンサーにより直接測定しなくても、該マイナスイオンが発生している多孔質イオン発生体2の湿度から容易に推認することができることとなる。
【0061】
本発明者による実験によれば、次のことが確認された。
図1に示すイオン発生器1(多孔質イオン発生体2はラジウム鉱石微粉末を含有せしめたセラミックス多孔質体を用い、液体は水を用いた。)を一般空気清浄器の噴出口の前に置き、30cm離開した位置にエアーイオンカウンタ(フィーサ株式会社製、正・負イオン同時検出式空気イオン計測器FIC−2000)を置いて正・負イオン類を計測したところ、イオン発生器1を置く前が、正イオン数20ions/cm、負イオン数40ions/cmであった(測定室25℃、40%RH下の空気イオン数を示す。)ものが、正イオン数200ions/cm、負イオン数600ions/cmを示した。このときの多孔質イオン発生体2の湿度は100%RHを示した。一方、水を抜いて、多孔質イオン発生体2を乾燥させた状態(湿度20%RH)にしたイオン発生器1を置いた場合、正イオン数600ions/cm、負イオン数200ions/cmを示した。また、多孔質イオン発生体2を半乾燥状態(湿度60%RH)にしたイオン発生器1を置いた場合、正イオン数150ions/cm、負イオン数400ions/cmを示した。
【0062】
従って、多孔質イオン発生体2の湿度からマイナスイオンの発生量が判り、マイナスイオンが人体等に対して効用をもたらしていることを使用者の眼に見える形で容易に認識することができる。
【0063】
さらに多孔質イオン発生体2の湿度からマイナスイオンの発生量を推定するだけでなく、容器3内の水Wの減少程度によってもマイナスイオンが発生していることを認識することができる。
【0064】
次に図3に基き本発明に係るイオン発生器1の他の実施例について説明する。
【0065】
図3において、多孔質イオン発生体2に接触状態で配設されている高吸水性樹脂体6に含水状態に保水されている。本実施例では、水Wは高吸水性樹脂体6に含水状態に保水されているので、貯水としての容器3は不要であるが、水Wの乾燥蒸発を防止するためには有用である。
【0066】
水Wを高吸水性樹脂体6に含水状態に保水しているので、イオン発生器1を斜めに配置したり、或いは転倒してしまったとしても水Wが漏出することがないので、水Wが無くなるまでマイナスイオンを効率的に発生・放出することができる。
【0067】
また、図4に示すように、水Wを張った容器3に多孔質イオン発生体2をその少なくとも一部が水Wに浸漬するように配設するだけでも、本発明の効果は得られる。本態様においても、多孔質イオン発生体2からのマイナスイオン放出量を増大させるために該多孔質イオン発生体2の上部に複数の凹凸を形成することで表面積を増やすように構成することが好ましい。但し、図5に示すように直方体状に形成してもよいことは勿論である。
【0068】
さらに、水Wを容器3のような外部の器内に貯水するのではなく、多孔質イオン発生体2内に空隙乃至空洞を形成し、該多孔質イオン発生体2そのものを容器として貯水できるように構成してもよい。
【0069】
多孔質イオン発生体2は、図1〜図5に示した形状の他、人体や動物或いはオブジェ等の芸術作品形状等に形成されていてもよい。特に、前述したように多孔質イオン発生体2を複雑な形状に形成しても、毛細管現象によって水Wは全体に行き渡るので、自由な形状に形成することができる。
【0070】
尚、本発明において、多孔質イオン発生体は直接水に接触させてもよいし、高吸水性樹脂を介して或いは布等の毛細管現象によって水をイオン発生体に供給できるものを介して間接的に接触させてもよい。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、人体に良いとされるマイナスイオンを効率的に発生させることができ、しかも、マイナスイオンの発生量を直接測定しなくても容易に確認することができるイオン発生器並びにイオン発生方法及び視認方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るイオン発生器の一実施例を示す概略断面図
【図2】図1のイオン発生器の平面図
【図3】本発明に係るイオン発生器の他の実施例を示す概略断面図
【図4】本発明に係るイオン発生器の他の実施例を示す概略側面図
【図5】本発明に係るイオン発生体の他の例を示す斜視図
【符号の説明】
1 イオン発生器
2 多孔質イオン発生体
3 容器
4 パッキン
5 湿度計
6 高吸水性樹脂体
W 水

Claims (7)

  1. 永久電気双極子結晶鉱物を含有するイオン発生体において、該イオン発生体が、毛細管現象を生じる多孔質体として構成されており、該多孔質のイオン発生体の一部を直接又は間接的に水等の液体に接触させることにより毛細管現象による濡れ状態となる構成であることを特徴とするイオン発生体。
  2. 前記多孔質のイオン発生体が、永久電気双極子結晶鉱物を土器・陶器・せっ器・磁器の原料土と混合した後に焼成して得られた焼物であることを特徴とする請求項1に記載のイオン発生体。
  3. 前記多孔質のイオン発生体が、永久電気双極子結晶鉱物を合成樹脂と混合した後に成形して得られた成形体であることを特徴とする請求項1に記載のイオン発生体。
  4. 多孔質のイオン発生体が、該多孔質イオン発生体の湿度を感知して色表示する湿度センサーを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のイオン発生体。
  5. 永久電気双極子結晶鉱物を含有するイオン発生体を有するイオン発生器において、前記イオン発生体が、毛細管現象を生じる多孔質体として構成されており、且つ該多孔質のイオン発生体の一部を直接又は間接的に接触させる水等の液体を貯める貯水部を有することを特徴とするイオン発生器。
  6. 永久電気双極子結晶鉱物を含有するイオン発生体によるイオン発生方法において、前記イオン発生体が、毛細管現象を生じる多孔質体として構成されており、該多孔質のイオン発生体の一部を水等の液体に直接又は間接的に接触させることによって、マイナスイオンを放出させることを特徴とするイオン発生方法。
  7. 永久電気双極子結晶鉱物を含有するイオン発生体によるイオン発生状態を確認する方法において、該イオン発生体の湿度を感知して色表示する湿度センサーを取り付けて、イオンの発生状態を該湿度センサーの色表示によって視認可能としたことを特徴とするイオン発生状態の視認方法。
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