JP2004016621A - ザックカバー - Google Patents
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Abstract
【課題】人の首筋付近からの雨水の浸入と横側からの雨風の浸入を防ぐとともに、その人の行動を妨げることなく、装着違和感を感じさせることなく、ザックの機能性、実用性を妨げることなく、さらに透湿機能を有するレインウェアの透湿機能を損なうことなく、機能性・実用性・ファッション性・デザイン性・防水効果の全て満足のいく完成度の高いザックカバーを実現する。
【解決手段】ザックカバー本体2によって、ザックSの全体をすっぽりと覆うようになすと共に、ザックSの肩ベルトS1、S1及び腰ベルトS2,S2の一部を上スリーブ部3,3および下スリーブ部4,4で覆うようにする。上スリーブ部3,3の遊端開口部33,33からザックカバー本体2を経て下スリーブ部4,4の遊端開口部43,43にかけて一連の開放部5,5を設け、この開放部5,5を開閉可能とする連結部材6を設ける。
【選択図】 図5
【解決手段】ザックカバー本体2によって、ザックSの全体をすっぽりと覆うようになすと共に、ザックSの肩ベルトS1、S1及び腰ベルトS2,S2の一部を上スリーブ部3,3および下スリーブ部4,4で覆うようにする。上スリーブ部3,3の遊端開口部33,33からザックカバー本体2を経て下スリーブ部4,4の遊端開口部43,43にかけて一連の開放部5,5を設け、この開放部5,5を開閉可能とする連結部材6を設ける。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リュックザック、ディパックなどと呼ばれる背負って人に装着するザックを、雨水などから保護して、ザックが濡れないようにするザックカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
登山やハイキングに出かけるときには、食料や装備品等の荷物を入れたザックを背負い行動する。そして厳しい自然環境の中、雨に対しての装備としてレインウェアは必需品として携行するが、それは人体に対しての対策であり、食料や衣類等大切な装備を入れたザックは、雨ざらしになる。ザックは、防水性が悪く、どうしてもザックの中に雨水が染み込み、収納物が濡れてしまう。
【0003】
ザック自体を、防水性の材料、たとえばビニールなどの合成樹脂などから成るシートによって構成するとすれば、デザインや大きさ、加工の制約などを受ける。また、熱融着した部分および縫製による縫い目の部分などから荷物の重量によって、裂けてきて破損しやすくなるという耐久性の問題がある。したがってザック自体の材料は、織物などの生地から成り、縫製加工されている。通気性を有する布などのシートから成る。そのためザックは、上述のように雨水の縫い目からの染み込みによって濡れてしまい、収納された荷物にもおよぶ結果になる。
【0004】
そこでザックを雨から守るために図18に示される先行技術のザックカバーAが用いられる。このザックカバーAは、ザックの前側(ユーザである人Mの背後側、図18の左方)から、かぶせて装着する。ザックカバーAは、人Mの背後に臨んでザックSの背当て部は開放している。このザックカバーAは雨を通さない防水布からできており、ザックSを雨から守る効果は格段に上がる。このような現在市販されているザックカバーAは、ザックS全体を覆うというものではなく、人MがザックSを背負うという性格上、表面的な外側の部分だけを覆うため、どうしても人の背部とザックSの背当て部との隙間、特に首筋などの上部から、雨水が浸入し、ザックSの背部の縫い目や生地から雨水が染み込み、ザックS内の物を濡らすということが必ずといっていい程起こる。
【0005】
それの対策としては、内部の物を前もってビニール袋や防水袋等に入れておけばよい。しかし最大の問題はザックS本体が濡れるということである。
【0006】
登山の条件の一つとして、装備は1グラムでも軽く、コンパクトでなければならない。ザックSの背面には背負いやすくするためにパッドなどがあり、それが水分を含んで重くなったり、雨が止んだ後に雨衣Rを脱いで、ザックSを背負うと、ザックSの背面が濡れていて不愉快だったりする。厳しい自然環境の中で、ムダな労力を省き、少しでも体力を保つことが求められる。
【0007】
今までのザックカバーAの欠点を少しでもなくするための先行技術は、図19に示されている。この図19の先行技術は、上述の問題を解決する決定的なものではなく、そのためこのような図19に示されるザックカバーBよりもむしろ、構成の簡単な図18のザックカバーAが従来から主に使用されている。図19に示されるザックカバーBは、ザックを覆うザックカバー本体B1と、その本体B1に人Mの頭部および首筋などを連続して覆うフード部B2とを有する。
【0008】
図20は、さらに他の先行技術のザックカバーCを示す。このザックカバーCは、ザックを覆うザックカバー本体C1と、このザックカバー本体C1に連なって人Mの首筋を連続して覆う首筋カバー部C2とを有する。このような図20のザックカバーCもまた、図19のザックカバーBと同様に、広く使用されてはおらず、構成の簡単な図18のザックカバーAが主流を占めている。
【0009】
ザックカバーを使用するユーザは登山用品を選ぶ場合、当業者にとって、機能第一主義で機能性を最優先で選ぶと思われ今ある製品よりも少しでも機能面で優れていれば、その製品を選ぶと思われていたが、現実はそうではなく、ユーザもそれを取り扱う小売店も、その図19および図20の製品B,Cをあまり支持しなかった。
【0010】
その理由として、工夫されたザックカバーB,Cを使うことによって得られる機能と、失われる他の機能、機能性とは関係のないファッション性、等をトータルで比較して、少しの機能性のためにファッション性を犠牲にしたり、別の弊害が発生するぐらいなら、今までのザックカバーAを選ぶ人が多く、また経済的であると思われたからである。今やファッション性も重要な要素である。この図19および図20の製品B,Cは、カラーやデザイン、ファッション性が良くないし、完成度の低いものである。数多くあるアウトドア用品メーカからは、今までのザックカバーB,Cの欠点を少しでも改良したり、それらに対抗するような新しい発想のザックカバーが全く出てこないのが現在の状況である。
【0011】
なぜ、図19および図20の工夫されたザックカバーB,Cが支持されないかを考えると、そのザックカバーB,Cが背部への雨水の浸入に対しての対策であって、いかに背中とザックとの間に雨水が浸入するのを防ぐかというための発想で作られていて、この構成B,Cでは、背部への雨水の浸入は改善されるが、商品としてはユーザには受け入れられない魅力のない、満足度の低い商品だったからである。その欠点部分は、装着時のファッション性、デザイン性が劣ることと、ザックカバーB,Cの一部分B2,C2が人体とつながっていることによって、人体の行動を妨げたり、装着違和感を感じたり着用しているレインウェアの透湿機能を損なう部分、すなわち頭部・肩部分があることなどであり、今までのザックカバーAには発生しなかった新しい欠点である。また装着できるザックのサイズや形状も限定され、強風時には不向きである。したがってザックカバーB,Cは、ユーザや小売店からは支持されていない。
【0012】
現在、主に販売されているザックカバーAに代って、上述のザックカバーB,Cの欠点が改良され、他の機能を損なうことなく、ファッション性やデザイン性・機能性にも優れている新たなザックカバーが求められているにも拘わらず、国内・国外にある多くのアウトドア用品メーカから図18のザックカバーAが登山用品として製品化され現在までの長年にわたりほとんど変わらず、製造、販売されてきており、他の新しい形のものが主流として出てこないのは、技術的・アイデア的にもザックカバーB,Cの欠点を克服するのは不可能に近いことだと当業者に思われているからである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ザックの背当て部とそのザックを背負っている人の背部との隙間から雨水が浸入してザックを濡らすことを防ぐことはもちろん、ファッション性、デザイン性が向上され、さらにザックカバーが装着されているザックを背負っている人の行動を妨げたり、装着違和感を感じたり、ザックの実用性を阻害したりすることを防ぎ、その人が、透湿機能を有するレインウェアを着用している状態でも、そのレインウェアの透湿機能を損なうことがないようにした改良されたザックカバーを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ザックを収容し得る有底筒状のザックカバー本体であって、このザックカバー本体の背負い側上部左右に一対の上開口部が形成されるとともに、上記ザックカバー本体の背負い側下部左右に一対の下開口部が形成され、上開口部から下開口部にかけて一連に左右一対の開放部が形成されるザックカバー本体と、ザックカバー本体の各開放部を開閉可能に連結する連結部材とを含むことを特徴とするザックカバーである。
【0015】
この構成によれば、ザックカバー本体内にザックをそのまま収容することができるから、このザックカバーで覆われたザックを背負った状態では、人体の背部との間の隙間から雨水がザックに浸入することがない。また、先行技術の図19および図20に示されるザックカバーB、Cのように人の頭部および首筋などを連続して覆うフード部B2,C2を有しないから、人体の行動を妨げたり、装着違和感を与えたりすることがない。更に、ザックカバー本体に、上開口部から下開口部にかけて開放部が一連に形成されているから、本ザックカバーにザックを収容させあるいは取り出す際に、ザックの肩ベルトをザックから外すことなく、収容あるいは取り出しを行うことができる。しかも、この開放部はザックをそのままザックカバーの側部から出し入れするためにも使用でき、咄嗟の降雨時にも迅速にサックの収容作業ができ、極めて便利である。
【0016】
本発明は、ザックを収容し得る有底筒状のザックカバー本体と、このザックカバー本体の背負い側上部左右に、基部が該本体の筒内と連通状態で取付けられ、他端が遊端開口部とされた一対の上スリーブ部と、上記ザックカバー本体の背負い側下部左右に、基部が該本体の筒内と連通状態で取付けられ、他端が遊端開口部とされた一対の下スリーブ部と、上スリーブ部の遊端開口部からザックカバー本体を経て下スリーブ部の遊端開口部にかけて一連に形成された左右一対の開放部を開閉可能に連結する連結部材とを含むことを特徴とするザックカバーである。
【0017】
この構成によれば、ザックカバー本体内にザックをそのまま収容することができるから、このザックカバーで覆われたザックを背負った状態では、人体の背部との間の隙間から雨水がザックに浸入することがない。また、先行技術の図19および図20に示されるザックカバーB、Cのように人の頭部および首筋などを連続して覆うフード部B2,C2を有しないから、人体の行動を妨げたり、装着違和感を与えたりすることがない。更に、上スリーブ部の遊端開口部からザックカバー本体を経て下スリーブ部の遊端開口部にかけて開放部が一連に形成されているから、本ザックカバーにザックを収容させあるいは取り出す際に、ザックの肩ベルトをザックから外すことなく、収容あるいは取り出しを行うことができる。しかも、この開放部はザックをそのままザックカバーの側部から出し入れするためにも使用でき、咄嗟の降雨時にも迅速にサックの収容作業ができ、極めて便利である。また上スリーブ部および下スリーブ部によってザックのベルトを覆うことができ、ベルトを雨水から防護することができる。
【0018】
本発明では、上記上スリーブ部及び下スリーブ部は、それぞれ、本ザックカバーに収容されたザックの肩ベルトの少なくとも上部、および同ザックの腰ベルトの一部を覆うものである。下スリーブ部は更に肩ベルトの下部をも覆うものである。この構成によれば、使用者はザックをザックカバーに収容させた後、上スリーブ部で覆われた肩ベルトをして肩にかけ、一部が下スリーブ部で覆われた腰ベルトを自らの腰に装着し、ザックをしっかり背部に固定させた状態で背負うことができるのである。そして、肩ベルト或いは腰ベルトは、それぞれ上スリーブ部及び下スリーブ部で覆われているから、これらが雨水によって濡らされることがなく、肩ベルト或いは腰ベルトを経て荷物を収納するザック本体が濡れることもない。
【0019】
本発明では、更に、上記上スリーブ部の遊端開口部に、周方向にゴム紐やゴムベルトなどの弾発的な弾発部材が固定され、下スリーブ部の遊端開口部にも、周方向に弾発的な弾発部材が固定されている。この構成によれば、上スリーブ部および下スリーブ部によって覆われる肩ベルトあるいは腰ベルトの周囲に対し、それぞれの遊端部がこの弾発部材の作用によってぴったりとフィットし、この部分からの雨水の浸入が防止される。
【0020】
また本発明では、上記開放部を開閉可能に連結する連結部材として、上スリーブ部の遊端開口部からザックカバー本体を経て下スリーブ部の遊端開口部にかけての一連の操作で開放部を閉止することができるファスナーが望ましく採用される。この構成によれば、ファスナーによる斯かる一連の操作により開放部を閉止することができ、またこの逆の操作により開放させることができるので、極めて扱い易いものとなる。しかも、閉止の際には上スリーブ部から下スリーブ部に向けて操作されるようにしているから、これと逆の操作で閉止する場合のように、閉止作業の途中で上スリーブ部が開く為にファスナー操作がスムースに行われないと言うようなことはない。
【0021】
上記連結部には、これを覆う防水カバー部を設けることも可能である。この防水カバーによりファスナーによる連結部からザックカバー本体内に雨水が浸入するのを防止することができる。但し、ファスナーが防水性のものである場合は、この防水カバーは不要である。
【0022】
また本発明では、上スリーブ部の遊端開口部近傍位置に、ザックカバー本体に収容されたザックの胸ベルトを取出す為の孔を形成することも望ましい。通常のザックでは、背負った状態で肩ベルトが開かないように、左右の肩ベルトを繋ぐ為の胸ベルト(又はチェストトラップ)が取付けられたものが多い。本構成によれば、このようなザックの場合でも、ザックカバーにザックを収容し、これを背負った後に上記左右の孔から胸ベルトを取り出し、これらを互いに結着することができ、胸ベルト本来の機能を損なうこともない。
【0023】
更に本発明では、上記ザックカバー本体の上端部は開口され、この開口部を封止するための封止手段が設けられている。上記では、ザックカバー本体側部の開放部からザックの出し入れが可能である旨述べたが、本構成によれば、この上端開口部からもザックの出し入れを行うことができる。ザックを収容した後は、封止手段により開口部を封止できるから、使用中に内部のザックが不意に露出するようなことがない。また、上記封止手段により封止されたザックカバー本体上端の開口部をザックカバー本体の下方に向け巻き込み、この巻き込み状態を維持するための抑止部材を設けることも望ましい。このようにすれば、封止状態が維持されると共に、上端開口部からの雨水の浸入が確実に防止される。
【0024】
本発明では、ザック収納状態でザックカバー本体の胴部を周方向に締めて該本体のばたつきを防止するための締具が設けられている。特に山では降雨時には風が強いことも多く、したがって、本構成によれば、このような天候であってもザックカバー本体がばたついたり煽られたりすることがない。
【0025】
本発明ではまた、上記ザックカバー本体の底部には排水用の小孔が設けられている。本構成によれば、万が一ザックカバー本体内に雨水が入っても底部に設けられた小孔から逐次排出されるので、カバー内に雨水が溜まることがない。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の一形態のザックカバーを押し広げその背側から見た背面図、図2はその前側から見た正面図、図3はその左側面図である。また図4は同実施形態のザックカバーの展開図である。1は本実施形態のザックカッバーの全体を示し、基本的には有底の筒状ザックカバー本体2と、このザックカバー本体2の背負い側上部左右に取付けられた一対の上スリーブ部3,3と、上記ザックカバー本体2の背負い側下部左右に取付けられた一対の下スリーブ部4,4とを有する。これら構成部材としては、たとえばナイロン、ポリエステルなどの化学繊維および混紡などの繊維の織物から成る生地の裏面にたとえばポリウレタン、アクリルおよび合成樹脂並びにその他の防水性による防水層素材がたとえばコーティングおよびラミネート加工並びにその他の加工方法によって形成されたものが望ましく採用される。また、これら各構成部材は、ミシンによって縫製されるが、縫目の内面部分に、防水テープが貼着され、もしくは液体状またはゲル状の目留め剤が塗布され、この縫目から内部に雨水が浸入するのを防止するようになされている。なお、図4は各構成部材の展開状態を概念的に示したものであって、必ずしも対応箇所の寸法が整合しているものではない。
【0027】
ザックカバー本体2は、ザックの前部と両側部を覆う主部21と、この主部21の両側部に縫着されザックの背側を覆う背面部22と、この主部21と背面部22とで形成される筒状の下端部に縫着されてザックの下部を覆う底部23とより構成される。即ち、図4に展開して示す主部21の左右両側辺縁部21a,21aが、背面部22の左右両側辺縁部22a,22aとそれぞれ縫着一体とされる。また、主部21と背面部22とのこの縫着一体によりそれぞれの下辺縁部21b,22bで形成される円環状部に、底部23の周縁部230が縫着一体とされて有底筒状のザックカバー本体2が形成される。
【0028】
上スリーブ部3,3及び下スリーブ部4,4は、上記背面部22に取付けられる。即ち、図4に示すように、背面部22の上部左右には上スリーブ部用の2個の孔30,30が形成され、また下部には下スリーブ部用の2個の孔40,40が形成されている。この上下の孔30,30と孔40,40とがそれぞれ連なるようスリット状に切り開かれ、この切開部34,34が、後記する開放部5の一部を構成する。上スリーブ用孔30,30の周縁部30a,30aには、図4に展開して示す台形状の上スリーブ部3,3の長辺側基部辺縁部31,31が縫着一体に取付けられる。この時、各上スリーブ部3,3の両側辺縁部32,32が互いに衝合するよう且つこの衝合部が上記各切開部34と略直線的に連なるように整合される。そしてこの両側辺縁部32,32の衝合部も上記同様後記する開放部5の一部を構成する。
【0029】
また、下スリーブ用孔40,40の周縁部40a,40aには、図4に展開して示す台形状の下スリーブ部4,4の長辺側基部辺縁部41,41が縫着一体に取付けられる。この時、各下スリーブ部4,4の両側辺縁部42,42が互いに衝合するよう且つこの衝合部が上記各切開部34と略直線的に連なるように整合される。そしてこの両側辺縁部42,42の衝合部も、上記同様後記する開放部5の一部を構成する。上記のように背面部22に取付けられた状態の上スリーブ部3及び下スリーブ部4は開環コーン状筒状体であり、図4の展開図における台形状の短辺側に対応する各先側はそれぞれ遊端開口部33,43とされる。
【0030】
上記のように有底筒状に形成されたザックカバー本体2の上端部は開口部24とされ、この開口部24の辺縁部は袋縫部24aとされている。この袋縫部24a内には締紐24bが挿通され、この締紐24bにより開口部24を巾着袋のように締付封止することができる。24cは、締紐24bを締め付け状態に維持する為の留め具である。
【0031】
図5及び6は、本発明のザックカバー1の状態を示す図1と同様図であり、図5は開放部5を一部開放した状態を、図6は開放部5を完全に開放した状態をそれぞれ示す。上記各上スリーブ部3の両側辺縁部32,32の衝合部、切開部34及び各下スリーブ部4の両側辺縁部42,42の衝合部の一連的な連なりにより形成される開放部5の対向辺部50,50には連結部材6としてのファスナー片61,62が縫着されている。そして、この両ファスナー片61,62を連結・遊離させるためのファスナー操作片63が両ファスナー片61,62にまたがるように取り付けられている。このファスナー操作片63は開放部5の始端部、即ち上スリーブ部3の遊端開口部33では、一方のファスナー片61から離反可能とされ、これにより図6に示すように開放部5が完全に開放状態とされる。
【0032】
上記左右の各開放部5の外寄りには、該開放部5に沿って且つその全長に亘って、図4の展開図で示す防水カバー9,9の基部90,90が縫着一体に取付けられる。該防水カバー9,9の遊端部91,91は、ザックカバー本体2の中心側に向けられ、これにより上記閉止状態の開放部5,5が防水カバー9,9により覆われる。上記遊端部91,91の少なくとも長手方向両端(上スリーブ部3の遊端開口部33及び下スリーブ部4の遊端開口部43)とその途中数箇所には、止具としてのホック雄(雌)92…が取付けられ、上スリーブ部3の辺縁部32、背面部22の切開部34、下スリーブ部4の辺縁部42の対応位置に該ホック雄(雌)92…と係着・離反可能なホック雌(雄)93…が取付けられる。これら止具の数および取付位置は、任意に設定することができる。この両ホック92…,93…の係着により、閉止状態の開放部5,5が防水カバー9,9によって覆われた状態に維持され、この部分からの雨水の浸入が防止される。また、ホック取付位置の遊端部91,91には突片状つまみ94…が取付けられ、この突片状つまみ94…により、ホック92…,93…の離反取り外しが容易になされる。図7は、図1のVII−VII線断面図であり、上記ファスナー片61,62により開放部5が閉止され、この閉止部が防水カバー9によって覆われた状態を示す。なお、上記ファスナー片61,62が防水性を有するものであればこの防水カバー9は不要とされる。
【0033】
上記開放部5を閉止する場合、図6のように完全に開放された状態で、上スリーブ部3の遊端開口部33において片方のファスナー片61(62)に係止するファスナー操作片63を、他方のファスナー片62(61)にその遊端開口部33側端部から両ファスナー片61,62にまたがるよう係止させる。次いで、ファスナー操作片63を下スリーブ部4側に操作し、該下スリーブ部4の遊端開口部43にまで至らせる。この操作により両ファスナー片61,62が一連的に連結され、開放部5が閉止される。このように、上スリーブ部3の遊端開口部33から下スリーブ部4の遊端開口部43に向けファスナー操作片63を操作する理由は、逆に操作する場合のように上スリーブ部3が開くことなくスムースに操作ができるからである。そして、図7に示すように防水カバー9でこの閉止部を覆い、ホック92…,93…を互いに係着させる。開放する場合は突片状つまみ94…を引っ張って、ホック92…,93…を互いに離反させ、その後ファスナー操作片63を上記とは逆に操作すれば良いことは言うまでもない。
【0034】
上スリーブ部3の遊端開口部33及び下スリーブ部4の遊端開口部43には
周方向に弾発的な弾発部材35,45が取付け固定されている。この弾発部材35,45はその長手方向の長さが調整可能とされており、種々のザックに対応可能とされている。後記するように上記開放部5が閉止され、遊端開口部33及び遊端開口部43のホック92,93が係着された使用状態では、遊端開口部33及び遊端開口部43が、それぞれの弾発部材35,45により絞られた状態となる。したがって、上スリーブ部3及び下スリーブ部4で覆われたザック肩ベルト及び腰ベルトが雨水に晒されることがなく、また遊端開口部33及び遊端開口部43からの雨水の浸入も抑止される。
【0035】
上スリーブ部3,3の遊端開口部33,33近傍には、その長手方向に沿ってスリット状の切開孔36,36が形成されている。この切開孔36,36は、ザックカバー1内のザック肩ベルトの途中に取付けられた胸ベルトを取り出す為の孔である。胸ベルトは前述したようにザックを背負った状態で肩ベルトが開くのを防止する為に胸前で互いに結着するものであり、したがって、本実施形態のザックカバー1の使用状態でも胸ベルトの機能が損なわれることがない。
【0036】
図4において、ザックカバー本体2を構成する底部23には、1または複数の小孔、たとえば2個の小孔23a,23aが設けられており、万が一ザックカバー1内に雨水が浸入してもこの小孔23a,23aから逐次排出されるから、ザックカバー1内に雨水が溜まらず、またその通気性機能によりザックカバー1内のむれも生じることがない。
【0037】
図2に示すように、ザックカバー本体2の両側部には胴部を周方向に締付ける為の締具7としての締付ベルト71,72が取付けられている。この締付ベルト71,72の先端にはワンタッチバックル73,74が取付けられている。後記するザックの収容状態で、このワンタッチバックル73,74を主部21側で互いに係着することによってザックカバー本体2のばたつきが防止される。各締付ベルト71,72は、弾発的に伸縮可能なベルト、たとえばゴムベルトであってもよく、この場合、各締付ベルト71,72が弾発的に収縮しようとする弾性回復力を利用して、ザックカバー本体2のばたつきを防止することができる。また各締付ベルト71,72は、非伸縮性のベルトであってもよく、この場合、ベルト長を調節可能に構成し、このベルト長の調節によって、ザックカバー本体2のばたつきを防止することができる。さらに、各締付ベルト71,72の先端部に設けられるバックルは、その構成は特に限定されず、前記ワンタッチバックル73,74であってもよいし、その他のバックルであってもよく、相互に係着することができる構成であればよい。
【0038】
また図2に示すように、ザックカバー本体2の上端開口部24近傍の主部21側には、該開口部24を前記締紐24bにより封止し、これを巻き込んでその状態に維持するための拘束部材としての締付ベルト8が縫着されている。該締付ベルト8の両端は遊端部とされ、この遊端部にはワンタッチバックル81,82が取付けられている。後記するように、ザックをザックカバー1に収納した後、上記締紐24bにより封止されたザックカバー本体2の上端開口部24を、ザックカバー本体2の下方に向け巻き込み、この状態でワンタッチバックル81,82を互いに係着する。これにより巻き込み状態が維持される。
【0039】
拘束部材としての締付ベルト8のワンタッチバックル81,82は、その構成が限定されるものではなく、締具7としての締付ベルト71,72のワンタッチバックル73,74と同様であっても、異なる構成であってもよいが、本実施の形態では異なる構成である。
【0040】
図8〜図11は、ザックカバー1の使用例を示すものである。図8は、開放部5を図6のように全開にした状態で、この開放部5からザックSをザックカバー1内に収容させんとするものである。ザックSの上部から全開とされた一方の開放部5に挿入し、ザックSの底部をザックカバー1の底部23に位置させるとともに左右の肩ベルトS1、S1及び腰ベルトS2、S2を両開放部5,5に位置させる。この時、肩ベルトS1の先端は、腰ベルトS2の取付け基部である腰当パッドS3に連結されている。肩ベルトS1の胸側部分及び腰ベルトS2を開放部5から露出させた状態で、上述のようにファスナー操作片63を両ファスナー片61,62にまたがせて、上スリーブ部3の遊端開口部33から下スリーブ部4の遊端開口部43に向け該ファスナー操作片63を操作して両開放部5,5を閉止する。そして、図7のように防水カバー9,9でこの閉止部を覆い、それぞれのホック92…,93…を互いに係着させる。肩ベルトS1は腰当パッドS3に取り外し可能に連結されているが、上記ザックSの挿入作業の際にはこの連結を解除する必要がない。
【0041】
図9は、ザックSがザックカバー1内に収容された状態を示し、左右の肩ベルトS1、S1の上部が上スリーブ部3,3で覆われ、また腰ベルトS2、S2の基部が下スリーブ部4,4によって覆われている。上スリーブ部3,3に形成された切開孔36,36からは肩ベルトS1、S1に連結された胸ベルトS4、S4が取り出されている。ザックカバー本体2の上端開口部24は締紐24bにより巾着状に締め付けられ封止されている。
【0042】
図10は、上記要領でザックカバー1内にザックSを収容し、その体裁を整えた状態を前部側から見た図である。上記締紐24bによる封止部分は、ザックカバー本体2の下方に向け巻き込まれ、図示のようにこの巻き込み部分は輪状にされ、締付ベルト8のワンタッチバックル81,82を互いに係着することによって巻き込み状態を維持するようになされている。
【0043】
図10は、更にザックカバー本体2の両側部に取付けられた締具7としての締付ベルト71,72を、その先端のワンタッチバックル73,74をして互いに係着した状態を示している。これにより、雨天での歩行の態勢が整えられることになる。即ち、レインウェアを着用した使用者は、図9の状態から図10の状態にザックSを整えた上で、上スリーブ部3,3で覆われた肩ベルトS1、S1に腕を通し、胸ベルトS4、S4を胸前で連結する。腰当パッドS3,S3を腰にあて、更に腰ベルトS2、S2を連結して準備が完了する。
【0044】
この状態で、降雨下を歩行しても、ザックの背当て部とそのザックを背負っている使用者の背部との隙間から、雨水が浸入してザックを濡らすことがない。また、使用者の行動を妨げたり、装着違和感を与えたり、ザックの実用性を妨げたりすることがない。更に、透湿機能を有するレインウェアを着用している場合でもその透湿機能を損なうこともない。更に、ザックの肩ベルトS1や腰ベルトS2は、その大半が上スリーブ部3及び下スリーブ部4で覆われ、しかもそれらの遊端開口部33及び43には弾発部材35,45が周方向に取付けられているから、遊端開口部33及び43が絞られるようになり、この部分からの雨水の浸入もない。ザックカバー本体2の上端開口部24は、締紐24bにより締付け封止され、締付ベルト8により封止部の巻き込み状態が維持されるようになされているから、歩行中にこの封止が解け内部のザックが濡れるような懸念もない。加えて、締付ベルト7によりザックカバー本体2の胴部が周方向に締められているから、該本体2がばたついたり風で煽られたりすることもない。
【0045】
図11は、使用状態の一例を示すものであり、ザックSの収容状態で、両開放部5を一部開放してザックSの側部ポケットS5等に収められた飲料ボトルを取り出すことができることを示している。したがって、歩行中或いは休憩時に、ザックカバー1からザックSを取り出すことなくこのような飲料ボトル等の取り出しができ、極めて便利である。特に降雨下での山道の歩行においては、体力の消耗が激しい為、出来るだけ無駄な行動を避けるべきであるが、このような便利機能は非常に有効である。また、図には示さないが、ザックカバー本体2の主部21にファスナー付の開口部を設け、ザックカバー1に収納されたザックSの外面に形成された各種ポケット内の携帯品等をザックカバー1の外から取り出せるようになすことも可能である。更に、ザックSよりも大き目のザックカバー1を準備し、ザックとザックカバーとの隙間に、巻かれたマットなどを収容するような使用形態も可能である。
【0046】
なお、上記説明では、全開放された開放部5からザックカバー1内にザックSを入れる例について説明したが、上端開口部24から入れることを除外するものではない。ザック収納状態では両者は何ら機能的に差異はなく、開放部5から入れるか上端開口部24から入れるかは、その時の環境や使用者の好み等によって適宜採択されるものである。
【0047】
図12は、本発明の実施の他の形態のザックカバー1αを前側から見た正面図であり、図13は、その左側面図である。また図14は、ザックカバー1α内にザックSを収容し、その体裁を整えた状態を前部側から見た図である。図12〜図14に示す本実施形態のザックカバー1αは、図1〜図11に示す実施形態のザックカバー1と類似しており、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成部分についてだけ説明する。
【0048】
図12〜図14のザックカバー1αは、締付補助ベルト8α1,8α2がザックカバー本体2の両側部にそれぞれ縫着して設けられる。各締付補助ベルト8α1,8α2は、拘束部材である締付ベルト8による巻込み状態を維持する拘束補助部材8αであって、先端部には、ワンタッチバックル81α,82αがそれぞれ取付けられている。
【0049】
ザックカバー本体2の一側部の締付ベルト8α1のワンタッチバックル81αは、拘束部材である締付ベルト8に取付けられザックカバー本体2の一側部に配置されるワンタッチバックル81に係着される。またザックカバー本体2の他側部の締付ベルト8α2のワンタッチバックル82αは、拘束部材である締付ベルト8に取付けられザックカバー本体2の他側部に配置されるワンタッチバックル82に係着される。本実施の形態では、締付ベルト8のバックル81,82は、同一形状である。
【0050】
このように本実施形態では、締紐24による封止部分を巻き込んだ巻き込み部分は、拘束部材である締付ベルト8を拘束補助部材8αである締付ベルト8α1,8α2に連結することによって巻き込み状態の維持が図られる。このようにして巻き込み状態の維持を図ることができる。したがってこのような構成であっても、図1〜図11の構成と同様の効果を達成することができる。上述の各実施の形態において、締具7は設けてもよいし、設けなくてもよい。
【0051】
図15は、本発明のザックカバーに適用可能な連結部材付近の構成を説明するための図である。上述の各実施の形態では、図15(1)に示すように、開放部5の各対向辺部50,50に、連結部材6として、各ファスナー片61,62が縫着され、止具として各ホック92,93が設けられたけれども、本発明の実施の他の形態として、他の構成にしてもよい。連結部材および止具として適用可能な形態について、前述の形態と異なる点だけを説明し、同様の構成は、同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0052】
たとえば図15(2)および図15(3)に示すように、防水カバー9よる開放部5の覆い状態を維持のための止具として、各ホック92,93に代えて、たとえば相互に連結・遊離可能な対を成す面状止具片92β,93βを用いるようにしてもよい。この場合、対を成す面状止具片92β,93βのいずれか一方92βを防水カバー9に縫着し、防水カバー9が設けられる側と反対側の対向辺部50近傍に各面状止具片92β,93βのいずれか他方93βを縫着する。各面状止具片92β,93βは、図15(2)に示すように、複数の小片状の面状止具片を間隔をあけて設けてもよいし、図15(3)に示すように、帯状の面状止具片を用いてもよい。小片状の面状止具片を用いる構成では、その個数および位置は限定されるのものではない。面状止具片92β,93βには、たとえばマジックテープ(登録商標)として入手可能な面状ファスナーを用いることができる。
【0053】
またたとえば図15(4)に示すように、開放部5を連結するための連結部材として、各ファスナー片61,62に代えて、たとえば相互に連結・遊離可能な対を成す面状連結片61β,62βを有する連結部材6βを用いるようにしてもよい。対を成す面状連結片61β,62βのいずれか一方61βを各対向片部50,50のいずれか一方に縫着し、各面状連結片61β,62βのいずれか他方62βを各対向片部50,50のいずれか他方に縫着する。各対向辺部50,50を部分的に相互に重ね合わせるようにして、各面状連結片61β、62βを相互に係着して、相互に連結することができる。また各面状連結片の係着を解除することによって、連結を解除することができる。このような構成であっても同様の効果を得ることができる。面状連結片92β,93βには、たとえばマジックテープ(登録商標)として入手可能な面状ファスナーを用いることができる。また面状連結片を用いる場合、防水カバー9,9は、設けてもまた設けなくてもよい。
【0054】
またたとえば、図15(1)〜図(4)に示す構成において、各ファスナー片61,62および各面状連結片61β,62βを設けずに、各ホック92,93および各面状止具92β,93βを、連結部材として用いるようにしてもよい。
【0055】
このように図15を参照して説明して、連結部材および止具の適用可能な形態を説明したけれども、これらもあくまで一例であり、こられに限定されることはない。これら図15を参照して説明した構成を含めて、連結部材および止具を用いれば、たとえばそれがどのような構成であっても、同様の効果を達成することができる。
【0056】
図16は、本発明の実施のさらに他の形態のザックカバー1γを示す背面図であり、図17は、その左側面図である。図16および図17に示す本実施形態のザックカバー1γは、図1〜図11に示す実施形態のザックカバー1と類似しており、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成部分についてだけ説明する。
【0057】
図1〜図11の実施形態では、上スリーブ部3および下スリーブ部4が設けられたけれども、本実施の形態では、上スリーブ部3および下スリーブ部4は設けられていない。基本的には、この点を除いて同様の構成であり、ザックカバー1γでは、図1〜図11のザックカバー1における上スリーブ用孔30が上開口部30となり、図1〜図11のザックカバー1における下スリーブ用孔40が下開口部40となる。さらに一側部側の上開口部30と下開口部40にわたって形成される一方の切開部34によって一方の開放部5γが形成され、他側部側の上開口部30と下開口部40にわたって形成される他方の切開部34によって他方の開放部5γが形成される。
【0058】
このように本実施形態のザックカバー1γは、ザックを収容し得るザックカバー本体2に、背負い側上部左右に一対の上開口部30,30が形成されるとともに、背負い側下部左右に一対の下開口部40,40が形成され、上開口部30,30から下開口部40,40にかけて一連に左右一対の開放部5γ,5γが形成される。本実施形態では、連結部材6および止具は、このような各開放部5γに関連して設けられる。
【0059】
またザックカバー1γでは、各上開口部30の周縁部30aおよび各下開口部40の周縁部40aには、各周縁部30a,40aをザックの肩ベルトおよび腰ベルトにフィットするように、換言すれば全周にわたって弾発的に当接するようにするための縛り部材100,101が設けられる。各縛り部材100,101は、弾発的に伸縮可能に構成され、たとえばゴム紐およびゴムベルトなどによって実現される。
【0060】
ザックカバー本体の側部のばたつきを防ぐための締具、ザックカバー本体の上部の開口部を巻き込んだ状態で維持するための拘束部材、開放部を開閉可能に連結するための連結部材、および開放部を覆う防水カバーを止めるための止具に関する構成は、前述の各実施の形態の中から、適宜選択して採用することができる。
【0061】
このようなザックカバー1γは、図1〜図11を参照して説明した使用状態とほぼ同様の使用状態で用いることができ、同様の効果を達成することができる。上スリーブ部および下スリーブ部がないので、ザックのベルトを覆うことはできないけれども、各上開口部30の周縁部30aおよび各下開口部40の周縁部40aを縛り部材100,101によってベルトに弾発的に当接させることができるので、これら各開口部30,40からの雨水の侵入を防ぐことができる。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、本件ザックカバーによって包まれて装着されたザックに、外部から雨水が浸入する恐れを確実に防ぎ、特に人の首筋付近から流下する雨水のザックへの浸入を防止し、そのザックを装着している人の行動を妨げることはなく、また装着違和感を感じさせることがなく、さらにその人が透湿機能を有するレインウェアを着用している状態であっても、レインウェアの透湿機能を損なうことはない。さらに本発明のザックカバーは、機能性・実用性・ファッション性・デザイン性・防水効果などの全て満足のいく非常に完成度の高い画期的な構成が実現される。
【0063】
また本発明によれば、ザックカバー内へのザックの収容作業は極めて簡単であり、特に荒天下でのこのような作業においてはその有用価値が非常に大である。加えて、本件ザックカバーをザックに装着した状態のままで、ザック内に収納した荷物の出し入れ作業を、容易に行うことができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ザックカバーの実施の一形態を背側から見た背面図である。
【図2】同前側から見た正面図である。
【図3】同左側面図である。
【図4】同実施形態の各構成部材の概略展開図である。
【図5】開放部を1部開けた状態を示す図1と同様図である。
【図6】開放部を全開した状態を示す図1と同様図である。
【図7】図1のVII−VII線断面図である。
【図8】本実施形態のザックカバーにザックを挿入収容する状態を示す斜視図である。
【図9】同ザック挿入完了後の状態を示す背面図である。
【図10】同使用態勢に整えられた状態を示す正面図である。
【図11】同使用状態の一例を示す背面図である。
【図12】本発明ザックカバーの実施の他の形態を示す正面図である。
【図13】同左側面図である。
【図14】同使用態勢に整えられた状態を示す正面図である。
【図15】本発明のザックカバーに適用可能な連結部材付近の構成を説明するための図である。
【図16】本発明の実施のさらに他の形態のザックカバー1γを示す背面図である。
【図17】同左側面図である。
【図18】先行技術のザックカバーを示す側面図である。
【図19】他の先行技術のザックカバーを示す側面図である。
【図20】さらに他の先行技術のザックカバーを示す側面図である。
【符号の説明】
1,1α,1γ ザックカバー
2 ザックカバー本体
23 底部
23a 小孔
24 上端開口部
24a,24b 封止手段
3 上スリーブ部
33 遊端開口部
35 弾発部材
36 孔
4 下スリーブ部
43 遊端開口部
45 弾発部材
5 開放部
6,6β 連結部材
7 締具
8 締付ベルト(拘束部材)
8α 拘束補助部材
9 防水カバー
【発明の属する技術分野】
本発明は、リュックザック、ディパックなどと呼ばれる背負って人に装着するザックを、雨水などから保護して、ザックが濡れないようにするザックカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
登山やハイキングに出かけるときには、食料や装備品等の荷物を入れたザックを背負い行動する。そして厳しい自然環境の中、雨に対しての装備としてレインウェアは必需品として携行するが、それは人体に対しての対策であり、食料や衣類等大切な装備を入れたザックは、雨ざらしになる。ザックは、防水性が悪く、どうしてもザックの中に雨水が染み込み、収納物が濡れてしまう。
【0003】
ザック自体を、防水性の材料、たとえばビニールなどの合成樹脂などから成るシートによって構成するとすれば、デザインや大きさ、加工の制約などを受ける。また、熱融着した部分および縫製による縫い目の部分などから荷物の重量によって、裂けてきて破損しやすくなるという耐久性の問題がある。したがってザック自体の材料は、織物などの生地から成り、縫製加工されている。通気性を有する布などのシートから成る。そのためザックは、上述のように雨水の縫い目からの染み込みによって濡れてしまい、収納された荷物にもおよぶ結果になる。
【0004】
そこでザックを雨から守るために図18に示される先行技術のザックカバーAが用いられる。このザックカバーAは、ザックの前側(ユーザである人Mの背後側、図18の左方)から、かぶせて装着する。ザックカバーAは、人Mの背後に臨んでザックSの背当て部は開放している。このザックカバーAは雨を通さない防水布からできており、ザックSを雨から守る効果は格段に上がる。このような現在市販されているザックカバーAは、ザックS全体を覆うというものではなく、人MがザックSを背負うという性格上、表面的な外側の部分だけを覆うため、どうしても人の背部とザックSの背当て部との隙間、特に首筋などの上部から、雨水が浸入し、ザックSの背部の縫い目や生地から雨水が染み込み、ザックS内の物を濡らすということが必ずといっていい程起こる。
【0005】
それの対策としては、内部の物を前もってビニール袋や防水袋等に入れておけばよい。しかし最大の問題はザックS本体が濡れるということである。
【0006】
登山の条件の一つとして、装備は1グラムでも軽く、コンパクトでなければならない。ザックSの背面には背負いやすくするためにパッドなどがあり、それが水分を含んで重くなったり、雨が止んだ後に雨衣Rを脱いで、ザックSを背負うと、ザックSの背面が濡れていて不愉快だったりする。厳しい自然環境の中で、ムダな労力を省き、少しでも体力を保つことが求められる。
【0007】
今までのザックカバーAの欠点を少しでもなくするための先行技術は、図19に示されている。この図19の先行技術は、上述の問題を解決する決定的なものではなく、そのためこのような図19に示されるザックカバーBよりもむしろ、構成の簡単な図18のザックカバーAが従来から主に使用されている。図19に示されるザックカバーBは、ザックを覆うザックカバー本体B1と、その本体B1に人Mの頭部および首筋などを連続して覆うフード部B2とを有する。
【0008】
図20は、さらに他の先行技術のザックカバーCを示す。このザックカバーCは、ザックを覆うザックカバー本体C1と、このザックカバー本体C1に連なって人Mの首筋を連続して覆う首筋カバー部C2とを有する。このような図20のザックカバーCもまた、図19のザックカバーBと同様に、広く使用されてはおらず、構成の簡単な図18のザックカバーAが主流を占めている。
【0009】
ザックカバーを使用するユーザは登山用品を選ぶ場合、当業者にとって、機能第一主義で機能性を最優先で選ぶと思われ今ある製品よりも少しでも機能面で優れていれば、その製品を選ぶと思われていたが、現実はそうではなく、ユーザもそれを取り扱う小売店も、その図19および図20の製品B,Cをあまり支持しなかった。
【0010】
その理由として、工夫されたザックカバーB,Cを使うことによって得られる機能と、失われる他の機能、機能性とは関係のないファッション性、等をトータルで比較して、少しの機能性のためにファッション性を犠牲にしたり、別の弊害が発生するぐらいなら、今までのザックカバーAを選ぶ人が多く、また経済的であると思われたからである。今やファッション性も重要な要素である。この図19および図20の製品B,Cは、カラーやデザイン、ファッション性が良くないし、完成度の低いものである。数多くあるアウトドア用品メーカからは、今までのザックカバーB,Cの欠点を少しでも改良したり、それらに対抗するような新しい発想のザックカバーが全く出てこないのが現在の状況である。
【0011】
なぜ、図19および図20の工夫されたザックカバーB,Cが支持されないかを考えると、そのザックカバーB,Cが背部への雨水の浸入に対しての対策であって、いかに背中とザックとの間に雨水が浸入するのを防ぐかというための発想で作られていて、この構成B,Cでは、背部への雨水の浸入は改善されるが、商品としてはユーザには受け入れられない魅力のない、満足度の低い商品だったからである。その欠点部分は、装着時のファッション性、デザイン性が劣ることと、ザックカバーB,Cの一部分B2,C2が人体とつながっていることによって、人体の行動を妨げたり、装着違和感を感じたり着用しているレインウェアの透湿機能を損なう部分、すなわち頭部・肩部分があることなどであり、今までのザックカバーAには発生しなかった新しい欠点である。また装着できるザックのサイズや形状も限定され、強風時には不向きである。したがってザックカバーB,Cは、ユーザや小売店からは支持されていない。
【0012】
現在、主に販売されているザックカバーAに代って、上述のザックカバーB,Cの欠点が改良され、他の機能を損なうことなく、ファッション性やデザイン性・機能性にも優れている新たなザックカバーが求められているにも拘わらず、国内・国外にある多くのアウトドア用品メーカから図18のザックカバーAが登山用品として製品化され現在までの長年にわたりほとんど変わらず、製造、販売されてきており、他の新しい形のものが主流として出てこないのは、技術的・アイデア的にもザックカバーB,Cの欠点を克服するのは不可能に近いことだと当業者に思われているからである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ザックの背当て部とそのザックを背負っている人の背部との隙間から雨水が浸入してザックを濡らすことを防ぐことはもちろん、ファッション性、デザイン性が向上され、さらにザックカバーが装着されているザックを背負っている人の行動を妨げたり、装着違和感を感じたり、ザックの実用性を阻害したりすることを防ぎ、その人が、透湿機能を有するレインウェアを着用している状態でも、そのレインウェアの透湿機能を損なうことがないようにした改良されたザックカバーを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ザックを収容し得る有底筒状のザックカバー本体であって、このザックカバー本体の背負い側上部左右に一対の上開口部が形成されるとともに、上記ザックカバー本体の背負い側下部左右に一対の下開口部が形成され、上開口部から下開口部にかけて一連に左右一対の開放部が形成されるザックカバー本体と、ザックカバー本体の各開放部を開閉可能に連結する連結部材とを含むことを特徴とするザックカバーである。
【0015】
この構成によれば、ザックカバー本体内にザックをそのまま収容することができるから、このザックカバーで覆われたザックを背負った状態では、人体の背部との間の隙間から雨水がザックに浸入することがない。また、先行技術の図19および図20に示されるザックカバーB、Cのように人の頭部および首筋などを連続して覆うフード部B2,C2を有しないから、人体の行動を妨げたり、装着違和感を与えたりすることがない。更に、ザックカバー本体に、上開口部から下開口部にかけて開放部が一連に形成されているから、本ザックカバーにザックを収容させあるいは取り出す際に、ザックの肩ベルトをザックから外すことなく、収容あるいは取り出しを行うことができる。しかも、この開放部はザックをそのままザックカバーの側部から出し入れするためにも使用でき、咄嗟の降雨時にも迅速にサックの収容作業ができ、極めて便利である。
【0016】
本発明は、ザックを収容し得る有底筒状のザックカバー本体と、このザックカバー本体の背負い側上部左右に、基部が該本体の筒内と連通状態で取付けられ、他端が遊端開口部とされた一対の上スリーブ部と、上記ザックカバー本体の背負い側下部左右に、基部が該本体の筒内と連通状態で取付けられ、他端が遊端開口部とされた一対の下スリーブ部と、上スリーブ部の遊端開口部からザックカバー本体を経て下スリーブ部の遊端開口部にかけて一連に形成された左右一対の開放部を開閉可能に連結する連結部材とを含むことを特徴とするザックカバーである。
【0017】
この構成によれば、ザックカバー本体内にザックをそのまま収容することができるから、このザックカバーで覆われたザックを背負った状態では、人体の背部との間の隙間から雨水がザックに浸入することがない。また、先行技術の図19および図20に示されるザックカバーB、Cのように人の頭部および首筋などを連続して覆うフード部B2,C2を有しないから、人体の行動を妨げたり、装着違和感を与えたりすることがない。更に、上スリーブ部の遊端開口部からザックカバー本体を経て下スリーブ部の遊端開口部にかけて開放部が一連に形成されているから、本ザックカバーにザックを収容させあるいは取り出す際に、ザックの肩ベルトをザックから外すことなく、収容あるいは取り出しを行うことができる。しかも、この開放部はザックをそのままザックカバーの側部から出し入れするためにも使用でき、咄嗟の降雨時にも迅速にサックの収容作業ができ、極めて便利である。また上スリーブ部および下スリーブ部によってザックのベルトを覆うことができ、ベルトを雨水から防護することができる。
【0018】
本発明では、上記上スリーブ部及び下スリーブ部は、それぞれ、本ザックカバーに収容されたザックの肩ベルトの少なくとも上部、および同ザックの腰ベルトの一部を覆うものである。下スリーブ部は更に肩ベルトの下部をも覆うものである。この構成によれば、使用者はザックをザックカバーに収容させた後、上スリーブ部で覆われた肩ベルトをして肩にかけ、一部が下スリーブ部で覆われた腰ベルトを自らの腰に装着し、ザックをしっかり背部に固定させた状態で背負うことができるのである。そして、肩ベルト或いは腰ベルトは、それぞれ上スリーブ部及び下スリーブ部で覆われているから、これらが雨水によって濡らされることがなく、肩ベルト或いは腰ベルトを経て荷物を収納するザック本体が濡れることもない。
【0019】
本発明では、更に、上記上スリーブ部の遊端開口部に、周方向にゴム紐やゴムベルトなどの弾発的な弾発部材が固定され、下スリーブ部の遊端開口部にも、周方向に弾発的な弾発部材が固定されている。この構成によれば、上スリーブ部および下スリーブ部によって覆われる肩ベルトあるいは腰ベルトの周囲に対し、それぞれの遊端部がこの弾発部材の作用によってぴったりとフィットし、この部分からの雨水の浸入が防止される。
【0020】
また本発明では、上記開放部を開閉可能に連結する連結部材として、上スリーブ部の遊端開口部からザックカバー本体を経て下スリーブ部の遊端開口部にかけての一連の操作で開放部を閉止することができるファスナーが望ましく採用される。この構成によれば、ファスナーによる斯かる一連の操作により開放部を閉止することができ、またこの逆の操作により開放させることができるので、極めて扱い易いものとなる。しかも、閉止の際には上スリーブ部から下スリーブ部に向けて操作されるようにしているから、これと逆の操作で閉止する場合のように、閉止作業の途中で上スリーブ部が開く為にファスナー操作がスムースに行われないと言うようなことはない。
【0021】
上記連結部には、これを覆う防水カバー部を設けることも可能である。この防水カバーによりファスナーによる連結部からザックカバー本体内に雨水が浸入するのを防止することができる。但し、ファスナーが防水性のものである場合は、この防水カバーは不要である。
【0022】
また本発明では、上スリーブ部の遊端開口部近傍位置に、ザックカバー本体に収容されたザックの胸ベルトを取出す為の孔を形成することも望ましい。通常のザックでは、背負った状態で肩ベルトが開かないように、左右の肩ベルトを繋ぐ為の胸ベルト(又はチェストトラップ)が取付けられたものが多い。本構成によれば、このようなザックの場合でも、ザックカバーにザックを収容し、これを背負った後に上記左右の孔から胸ベルトを取り出し、これらを互いに結着することができ、胸ベルト本来の機能を損なうこともない。
【0023】
更に本発明では、上記ザックカバー本体の上端部は開口され、この開口部を封止するための封止手段が設けられている。上記では、ザックカバー本体側部の開放部からザックの出し入れが可能である旨述べたが、本構成によれば、この上端開口部からもザックの出し入れを行うことができる。ザックを収容した後は、封止手段により開口部を封止できるから、使用中に内部のザックが不意に露出するようなことがない。また、上記封止手段により封止されたザックカバー本体上端の開口部をザックカバー本体の下方に向け巻き込み、この巻き込み状態を維持するための抑止部材を設けることも望ましい。このようにすれば、封止状態が維持されると共に、上端開口部からの雨水の浸入が確実に防止される。
【0024】
本発明では、ザック収納状態でザックカバー本体の胴部を周方向に締めて該本体のばたつきを防止するための締具が設けられている。特に山では降雨時には風が強いことも多く、したがって、本構成によれば、このような天候であってもザックカバー本体がばたついたり煽られたりすることがない。
【0025】
本発明ではまた、上記ザックカバー本体の底部には排水用の小孔が設けられている。本構成によれば、万が一ザックカバー本体内に雨水が入っても底部に設けられた小孔から逐次排出されるので、カバー内に雨水が溜まることがない。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の一形態のザックカバーを押し広げその背側から見た背面図、図2はその前側から見た正面図、図3はその左側面図である。また図4は同実施形態のザックカバーの展開図である。1は本実施形態のザックカッバーの全体を示し、基本的には有底の筒状ザックカバー本体2と、このザックカバー本体2の背負い側上部左右に取付けられた一対の上スリーブ部3,3と、上記ザックカバー本体2の背負い側下部左右に取付けられた一対の下スリーブ部4,4とを有する。これら構成部材としては、たとえばナイロン、ポリエステルなどの化学繊維および混紡などの繊維の織物から成る生地の裏面にたとえばポリウレタン、アクリルおよび合成樹脂並びにその他の防水性による防水層素材がたとえばコーティングおよびラミネート加工並びにその他の加工方法によって形成されたものが望ましく採用される。また、これら各構成部材は、ミシンによって縫製されるが、縫目の内面部分に、防水テープが貼着され、もしくは液体状またはゲル状の目留め剤が塗布され、この縫目から内部に雨水が浸入するのを防止するようになされている。なお、図4は各構成部材の展開状態を概念的に示したものであって、必ずしも対応箇所の寸法が整合しているものではない。
【0027】
ザックカバー本体2は、ザックの前部と両側部を覆う主部21と、この主部21の両側部に縫着されザックの背側を覆う背面部22と、この主部21と背面部22とで形成される筒状の下端部に縫着されてザックの下部を覆う底部23とより構成される。即ち、図4に展開して示す主部21の左右両側辺縁部21a,21aが、背面部22の左右両側辺縁部22a,22aとそれぞれ縫着一体とされる。また、主部21と背面部22とのこの縫着一体によりそれぞれの下辺縁部21b,22bで形成される円環状部に、底部23の周縁部230が縫着一体とされて有底筒状のザックカバー本体2が形成される。
【0028】
上スリーブ部3,3及び下スリーブ部4,4は、上記背面部22に取付けられる。即ち、図4に示すように、背面部22の上部左右には上スリーブ部用の2個の孔30,30が形成され、また下部には下スリーブ部用の2個の孔40,40が形成されている。この上下の孔30,30と孔40,40とがそれぞれ連なるようスリット状に切り開かれ、この切開部34,34が、後記する開放部5の一部を構成する。上スリーブ用孔30,30の周縁部30a,30aには、図4に展開して示す台形状の上スリーブ部3,3の長辺側基部辺縁部31,31が縫着一体に取付けられる。この時、各上スリーブ部3,3の両側辺縁部32,32が互いに衝合するよう且つこの衝合部が上記各切開部34と略直線的に連なるように整合される。そしてこの両側辺縁部32,32の衝合部も上記同様後記する開放部5の一部を構成する。
【0029】
また、下スリーブ用孔40,40の周縁部40a,40aには、図4に展開して示す台形状の下スリーブ部4,4の長辺側基部辺縁部41,41が縫着一体に取付けられる。この時、各下スリーブ部4,4の両側辺縁部42,42が互いに衝合するよう且つこの衝合部が上記各切開部34と略直線的に連なるように整合される。そしてこの両側辺縁部42,42の衝合部も、上記同様後記する開放部5の一部を構成する。上記のように背面部22に取付けられた状態の上スリーブ部3及び下スリーブ部4は開環コーン状筒状体であり、図4の展開図における台形状の短辺側に対応する各先側はそれぞれ遊端開口部33,43とされる。
【0030】
上記のように有底筒状に形成されたザックカバー本体2の上端部は開口部24とされ、この開口部24の辺縁部は袋縫部24aとされている。この袋縫部24a内には締紐24bが挿通され、この締紐24bにより開口部24を巾着袋のように締付封止することができる。24cは、締紐24bを締め付け状態に維持する為の留め具である。
【0031】
図5及び6は、本発明のザックカバー1の状態を示す図1と同様図であり、図5は開放部5を一部開放した状態を、図6は開放部5を完全に開放した状態をそれぞれ示す。上記各上スリーブ部3の両側辺縁部32,32の衝合部、切開部34及び各下スリーブ部4の両側辺縁部42,42の衝合部の一連的な連なりにより形成される開放部5の対向辺部50,50には連結部材6としてのファスナー片61,62が縫着されている。そして、この両ファスナー片61,62を連結・遊離させるためのファスナー操作片63が両ファスナー片61,62にまたがるように取り付けられている。このファスナー操作片63は開放部5の始端部、即ち上スリーブ部3の遊端開口部33では、一方のファスナー片61から離反可能とされ、これにより図6に示すように開放部5が完全に開放状態とされる。
【0032】
上記左右の各開放部5の外寄りには、該開放部5に沿って且つその全長に亘って、図4の展開図で示す防水カバー9,9の基部90,90が縫着一体に取付けられる。該防水カバー9,9の遊端部91,91は、ザックカバー本体2の中心側に向けられ、これにより上記閉止状態の開放部5,5が防水カバー9,9により覆われる。上記遊端部91,91の少なくとも長手方向両端(上スリーブ部3の遊端開口部33及び下スリーブ部4の遊端開口部43)とその途中数箇所には、止具としてのホック雄(雌)92…が取付けられ、上スリーブ部3の辺縁部32、背面部22の切開部34、下スリーブ部4の辺縁部42の対応位置に該ホック雄(雌)92…と係着・離反可能なホック雌(雄)93…が取付けられる。これら止具の数および取付位置は、任意に設定することができる。この両ホック92…,93…の係着により、閉止状態の開放部5,5が防水カバー9,9によって覆われた状態に維持され、この部分からの雨水の浸入が防止される。また、ホック取付位置の遊端部91,91には突片状つまみ94…が取付けられ、この突片状つまみ94…により、ホック92…,93…の離反取り外しが容易になされる。図7は、図1のVII−VII線断面図であり、上記ファスナー片61,62により開放部5が閉止され、この閉止部が防水カバー9によって覆われた状態を示す。なお、上記ファスナー片61,62が防水性を有するものであればこの防水カバー9は不要とされる。
【0033】
上記開放部5を閉止する場合、図6のように完全に開放された状態で、上スリーブ部3の遊端開口部33において片方のファスナー片61(62)に係止するファスナー操作片63を、他方のファスナー片62(61)にその遊端開口部33側端部から両ファスナー片61,62にまたがるよう係止させる。次いで、ファスナー操作片63を下スリーブ部4側に操作し、該下スリーブ部4の遊端開口部43にまで至らせる。この操作により両ファスナー片61,62が一連的に連結され、開放部5が閉止される。このように、上スリーブ部3の遊端開口部33から下スリーブ部4の遊端開口部43に向けファスナー操作片63を操作する理由は、逆に操作する場合のように上スリーブ部3が開くことなくスムースに操作ができるからである。そして、図7に示すように防水カバー9でこの閉止部を覆い、ホック92…,93…を互いに係着させる。開放する場合は突片状つまみ94…を引っ張って、ホック92…,93…を互いに離反させ、その後ファスナー操作片63を上記とは逆に操作すれば良いことは言うまでもない。
【0034】
上スリーブ部3の遊端開口部33及び下スリーブ部4の遊端開口部43には
周方向に弾発的な弾発部材35,45が取付け固定されている。この弾発部材35,45はその長手方向の長さが調整可能とされており、種々のザックに対応可能とされている。後記するように上記開放部5が閉止され、遊端開口部33及び遊端開口部43のホック92,93が係着された使用状態では、遊端開口部33及び遊端開口部43が、それぞれの弾発部材35,45により絞られた状態となる。したがって、上スリーブ部3及び下スリーブ部4で覆われたザック肩ベルト及び腰ベルトが雨水に晒されることがなく、また遊端開口部33及び遊端開口部43からの雨水の浸入も抑止される。
【0035】
上スリーブ部3,3の遊端開口部33,33近傍には、その長手方向に沿ってスリット状の切開孔36,36が形成されている。この切開孔36,36は、ザックカバー1内のザック肩ベルトの途中に取付けられた胸ベルトを取り出す為の孔である。胸ベルトは前述したようにザックを背負った状態で肩ベルトが開くのを防止する為に胸前で互いに結着するものであり、したがって、本実施形態のザックカバー1の使用状態でも胸ベルトの機能が損なわれることがない。
【0036】
図4において、ザックカバー本体2を構成する底部23には、1または複数の小孔、たとえば2個の小孔23a,23aが設けられており、万が一ザックカバー1内に雨水が浸入してもこの小孔23a,23aから逐次排出されるから、ザックカバー1内に雨水が溜まらず、またその通気性機能によりザックカバー1内のむれも生じることがない。
【0037】
図2に示すように、ザックカバー本体2の両側部には胴部を周方向に締付ける為の締具7としての締付ベルト71,72が取付けられている。この締付ベルト71,72の先端にはワンタッチバックル73,74が取付けられている。後記するザックの収容状態で、このワンタッチバックル73,74を主部21側で互いに係着することによってザックカバー本体2のばたつきが防止される。各締付ベルト71,72は、弾発的に伸縮可能なベルト、たとえばゴムベルトであってもよく、この場合、各締付ベルト71,72が弾発的に収縮しようとする弾性回復力を利用して、ザックカバー本体2のばたつきを防止することができる。また各締付ベルト71,72は、非伸縮性のベルトであってもよく、この場合、ベルト長を調節可能に構成し、このベルト長の調節によって、ザックカバー本体2のばたつきを防止することができる。さらに、各締付ベルト71,72の先端部に設けられるバックルは、その構成は特に限定されず、前記ワンタッチバックル73,74であってもよいし、その他のバックルであってもよく、相互に係着することができる構成であればよい。
【0038】
また図2に示すように、ザックカバー本体2の上端開口部24近傍の主部21側には、該開口部24を前記締紐24bにより封止し、これを巻き込んでその状態に維持するための拘束部材としての締付ベルト8が縫着されている。該締付ベルト8の両端は遊端部とされ、この遊端部にはワンタッチバックル81,82が取付けられている。後記するように、ザックをザックカバー1に収納した後、上記締紐24bにより封止されたザックカバー本体2の上端開口部24を、ザックカバー本体2の下方に向け巻き込み、この状態でワンタッチバックル81,82を互いに係着する。これにより巻き込み状態が維持される。
【0039】
拘束部材としての締付ベルト8のワンタッチバックル81,82は、その構成が限定されるものではなく、締具7としての締付ベルト71,72のワンタッチバックル73,74と同様であっても、異なる構成であってもよいが、本実施の形態では異なる構成である。
【0040】
図8〜図11は、ザックカバー1の使用例を示すものである。図8は、開放部5を図6のように全開にした状態で、この開放部5からザックSをザックカバー1内に収容させんとするものである。ザックSの上部から全開とされた一方の開放部5に挿入し、ザックSの底部をザックカバー1の底部23に位置させるとともに左右の肩ベルトS1、S1及び腰ベルトS2、S2を両開放部5,5に位置させる。この時、肩ベルトS1の先端は、腰ベルトS2の取付け基部である腰当パッドS3に連結されている。肩ベルトS1の胸側部分及び腰ベルトS2を開放部5から露出させた状態で、上述のようにファスナー操作片63を両ファスナー片61,62にまたがせて、上スリーブ部3の遊端開口部33から下スリーブ部4の遊端開口部43に向け該ファスナー操作片63を操作して両開放部5,5を閉止する。そして、図7のように防水カバー9,9でこの閉止部を覆い、それぞれのホック92…,93…を互いに係着させる。肩ベルトS1は腰当パッドS3に取り外し可能に連結されているが、上記ザックSの挿入作業の際にはこの連結を解除する必要がない。
【0041】
図9は、ザックSがザックカバー1内に収容された状態を示し、左右の肩ベルトS1、S1の上部が上スリーブ部3,3で覆われ、また腰ベルトS2、S2の基部が下スリーブ部4,4によって覆われている。上スリーブ部3,3に形成された切開孔36,36からは肩ベルトS1、S1に連結された胸ベルトS4、S4が取り出されている。ザックカバー本体2の上端開口部24は締紐24bにより巾着状に締め付けられ封止されている。
【0042】
図10は、上記要領でザックカバー1内にザックSを収容し、その体裁を整えた状態を前部側から見た図である。上記締紐24bによる封止部分は、ザックカバー本体2の下方に向け巻き込まれ、図示のようにこの巻き込み部分は輪状にされ、締付ベルト8のワンタッチバックル81,82を互いに係着することによって巻き込み状態を維持するようになされている。
【0043】
図10は、更にザックカバー本体2の両側部に取付けられた締具7としての締付ベルト71,72を、その先端のワンタッチバックル73,74をして互いに係着した状態を示している。これにより、雨天での歩行の態勢が整えられることになる。即ち、レインウェアを着用した使用者は、図9の状態から図10の状態にザックSを整えた上で、上スリーブ部3,3で覆われた肩ベルトS1、S1に腕を通し、胸ベルトS4、S4を胸前で連結する。腰当パッドS3,S3を腰にあて、更に腰ベルトS2、S2を連結して準備が完了する。
【0044】
この状態で、降雨下を歩行しても、ザックの背当て部とそのザックを背負っている使用者の背部との隙間から、雨水が浸入してザックを濡らすことがない。また、使用者の行動を妨げたり、装着違和感を与えたり、ザックの実用性を妨げたりすることがない。更に、透湿機能を有するレインウェアを着用している場合でもその透湿機能を損なうこともない。更に、ザックの肩ベルトS1や腰ベルトS2は、その大半が上スリーブ部3及び下スリーブ部4で覆われ、しかもそれらの遊端開口部33及び43には弾発部材35,45が周方向に取付けられているから、遊端開口部33及び43が絞られるようになり、この部分からの雨水の浸入もない。ザックカバー本体2の上端開口部24は、締紐24bにより締付け封止され、締付ベルト8により封止部の巻き込み状態が維持されるようになされているから、歩行中にこの封止が解け内部のザックが濡れるような懸念もない。加えて、締付ベルト7によりザックカバー本体2の胴部が周方向に締められているから、該本体2がばたついたり風で煽られたりすることもない。
【0045】
図11は、使用状態の一例を示すものであり、ザックSの収容状態で、両開放部5を一部開放してザックSの側部ポケットS5等に収められた飲料ボトルを取り出すことができることを示している。したがって、歩行中或いは休憩時に、ザックカバー1からザックSを取り出すことなくこのような飲料ボトル等の取り出しができ、極めて便利である。特に降雨下での山道の歩行においては、体力の消耗が激しい為、出来るだけ無駄な行動を避けるべきであるが、このような便利機能は非常に有効である。また、図には示さないが、ザックカバー本体2の主部21にファスナー付の開口部を設け、ザックカバー1に収納されたザックSの外面に形成された各種ポケット内の携帯品等をザックカバー1の外から取り出せるようになすことも可能である。更に、ザックSよりも大き目のザックカバー1を準備し、ザックとザックカバーとの隙間に、巻かれたマットなどを収容するような使用形態も可能である。
【0046】
なお、上記説明では、全開放された開放部5からザックカバー1内にザックSを入れる例について説明したが、上端開口部24から入れることを除外するものではない。ザック収納状態では両者は何ら機能的に差異はなく、開放部5から入れるか上端開口部24から入れるかは、その時の環境や使用者の好み等によって適宜採択されるものである。
【0047】
図12は、本発明の実施の他の形態のザックカバー1αを前側から見た正面図であり、図13は、その左側面図である。また図14は、ザックカバー1α内にザックSを収容し、その体裁を整えた状態を前部側から見た図である。図12〜図14に示す本実施形態のザックカバー1αは、図1〜図11に示す実施形態のザックカバー1と類似しており、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成部分についてだけ説明する。
【0048】
図12〜図14のザックカバー1αは、締付補助ベルト8α1,8α2がザックカバー本体2の両側部にそれぞれ縫着して設けられる。各締付補助ベルト8α1,8α2は、拘束部材である締付ベルト8による巻込み状態を維持する拘束補助部材8αであって、先端部には、ワンタッチバックル81α,82αがそれぞれ取付けられている。
【0049】
ザックカバー本体2の一側部の締付ベルト8α1のワンタッチバックル81αは、拘束部材である締付ベルト8に取付けられザックカバー本体2の一側部に配置されるワンタッチバックル81に係着される。またザックカバー本体2の他側部の締付ベルト8α2のワンタッチバックル82αは、拘束部材である締付ベルト8に取付けられザックカバー本体2の他側部に配置されるワンタッチバックル82に係着される。本実施の形態では、締付ベルト8のバックル81,82は、同一形状である。
【0050】
このように本実施形態では、締紐24による封止部分を巻き込んだ巻き込み部分は、拘束部材である締付ベルト8を拘束補助部材8αである締付ベルト8α1,8α2に連結することによって巻き込み状態の維持が図られる。このようにして巻き込み状態の維持を図ることができる。したがってこのような構成であっても、図1〜図11の構成と同様の効果を達成することができる。上述の各実施の形態において、締具7は設けてもよいし、設けなくてもよい。
【0051】
図15は、本発明のザックカバーに適用可能な連結部材付近の構成を説明するための図である。上述の各実施の形態では、図15(1)に示すように、開放部5の各対向辺部50,50に、連結部材6として、各ファスナー片61,62が縫着され、止具として各ホック92,93が設けられたけれども、本発明の実施の他の形態として、他の構成にしてもよい。連結部材および止具として適用可能な形態について、前述の形態と異なる点だけを説明し、同様の構成は、同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0052】
たとえば図15(2)および図15(3)に示すように、防水カバー9よる開放部5の覆い状態を維持のための止具として、各ホック92,93に代えて、たとえば相互に連結・遊離可能な対を成す面状止具片92β,93βを用いるようにしてもよい。この場合、対を成す面状止具片92β,93βのいずれか一方92βを防水カバー9に縫着し、防水カバー9が設けられる側と反対側の対向辺部50近傍に各面状止具片92β,93βのいずれか他方93βを縫着する。各面状止具片92β,93βは、図15(2)に示すように、複数の小片状の面状止具片を間隔をあけて設けてもよいし、図15(3)に示すように、帯状の面状止具片を用いてもよい。小片状の面状止具片を用いる構成では、その個数および位置は限定されるのものではない。面状止具片92β,93βには、たとえばマジックテープ(登録商標)として入手可能な面状ファスナーを用いることができる。
【0053】
またたとえば図15(4)に示すように、開放部5を連結するための連結部材として、各ファスナー片61,62に代えて、たとえば相互に連結・遊離可能な対を成す面状連結片61β,62βを有する連結部材6βを用いるようにしてもよい。対を成す面状連結片61β,62βのいずれか一方61βを各対向片部50,50のいずれか一方に縫着し、各面状連結片61β,62βのいずれか他方62βを各対向片部50,50のいずれか他方に縫着する。各対向辺部50,50を部分的に相互に重ね合わせるようにして、各面状連結片61β、62βを相互に係着して、相互に連結することができる。また各面状連結片の係着を解除することによって、連結を解除することができる。このような構成であっても同様の効果を得ることができる。面状連結片92β,93βには、たとえばマジックテープ(登録商標)として入手可能な面状ファスナーを用いることができる。また面状連結片を用いる場合、防水カバー9,9は、設けてもまた設けなくてもよい。
【0054】
またたとえば、図15(1)〜図(4)に示す構成において、各ファスナー片61,62および各面状連結片61β,62βを設けずに、各ホック92,93および各面状止具92β,93βを、連結部材として用いるようにしてもよい。
【0055】
このように図15を参照して説明して、連結部材および止具の適用可能な形態を説明したけれども、これらもあくまで一例であり、こられに限定されることはない。これら図15を参照して説明した構成を含めて、連結部材および止具を用いれば、たとえばそれがどのような構成であっても、同様の効果を達成することができる。
【0056】
図16は、本発明の実施のさらに他の形態のザックカバー1γを示す背面図であり、図17は、その左側面図である。図16および図17に示す本実施形態のザックカバー1γは、図1〜図11に示す実施形態のザックカバー1と類似しており、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成部分についてだけ説明する。
【0057】
図1〜図11の実施形態では、上スリーブ部3および下スリーブ部4が設けられたけれども、本実施の形態では、上スリーブ部3および下スリーブ部4は設けられていない。基本的には、この点を除いて同様の構成であり、ザックカバー1γでは、図1〜図11のザックカバー1における上スリーブ用孔30が上開口部30となり、図1〜図11のザックカバー1における下スリーブ用孔40が下開口部40となる。さらに一側部側の上開口部30と下開口部40にわたって形成される一方の切開部34によって一方の開放部5γが形成され、他側部側の上開口部30と下開口部40にわたって形成される他方の切開部34によって他方の開放部5γが形成される。
【0058】
このように本実施形態のザックカバー1γは、ザックを収容し得るザックカバー本体2に、背負い側上部左右に一対の上開口部30,30が形成されるとともに、背負い側下部左右に一対の下開口部40,40が形成され、上開口部30,30から下開口部40,40にかけて一連に左右一対の開放部5γ,5γが形成される。本実施形態では、連結部材6および止具は、このような各開放部5γに関連して設けられる。
【0059】
またザックカバー1γでは、各上開口部30の周縁部30aおよび各下開口部40の周縁部40aには、各周縁部30a,40aをザックの肩ベルトおよび腰ベルトにフィットするように、換言すれば全周にわたって弾発的に当接するようにするための縛り部材100,101が設けられる。各縛り部材100,101は、弾発的に伸縮可能に構成され、たとえばゴム紐およびゴムベルトなどによって実現される。
【0060】
ザックカバー本体の側部のばたつきを防ぐための締具、ザックカバー本体の上部の開口部を巻き込んだ状態で維持するための拘束部材、開放部を開閉可能に連結するための連結部材、および開放部を覆う防水カバーを止めるための止具に関する構成は、前述の各実施の形態の中から、適宜選択して採用することができる。
【0061】
このようなザックカバー1γは、図1〜図11を参照して説明した使用状態とほぼ同様の使用状態で用いることができ、同様の効果を達成することができる。上スリーブ部および下スリーブ部がないので、ザックのベルトを覆うことはできないけれども、各上開口部30の周縁部30aおよび各下開口部40の周縁部40aを縛り部材100,101によってベルトに弾発的に当接させることができるので、これら各開口部30,40からの雨水の侵入を防ぐことができる。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、本件ザックカバーによって包まれて装着されたザックに、外部から雨水が浸入する恐れを確実に防ぎ、特に人の首筋付近から流下する雨水のザックへの浸入を防止し、そのザックを装着している人の行動を妨げることはなく、また装着違和感を感じさせることがなく、さらにその人が透湿機能を有するレインウェアを着用している状態であっても、レインウェアの透湿機能を損なうことはない。さらに本発明のザックカバーは、機能性・実用性・ファッション性・デザイン性・防水効果などの全て満足のいく非常に完成度の高い画期的な構成が実現される。
【0063】
また本発明によれば、ザックカバー内へのザックの収容作業は極めて簡単であり、特に荒天下でのこのような作業においてはその有用価値が非常に大である。加えて、本件ザックカバーをザックに装着した状態のままで、ザック内に収納した荷物の出し入れ作業を、容易に行うことができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ザックカバーの実施の一形態を背側から見た背面図である。
【図2】同前側から見た正面図である。
【図3】同左側面図である。
【図4】同実施形態の各構成部材の概略展開図である。
【図5】開放部を1部開けた状態を示す図1と同様図である。
【図6】開放部を全開した状態を示す図1と同様図である。
【図7】図1のVII−VII線断面図である。
【図8】本実施形態のザックカバーにザックを挿入収容する状態を示す斜視図である。
【図9】同ザック挿入完了後の状態を示す背面図である。
【図10】同使用態勢に整えられた状態を示す正面図である。
【図11】同使用状態の一例を示す背面図である。
【図12】本発明ザックカバーの実施の他の形態を示す正面図である。
【図13】同左側面図である。
【図14】同使用態勢に整えられた状態を示す正面図である。
【図15】本発明のザックカバーに適用可能な連結部材付近の構成を説明するための図である。
【図16】本発明の実施のさらに他の形態のザックカバー1γを示す背面図である。
【図17】同左側面図である。
【図18】先行技術のザックカバーを示す側面図である。
【図19】他の先行技術のザックカバーを示す側面図である。
【図20】さらに他の先行技術のザックカバーを示す側面図である。
【符号の説明】
1,1α,1γ ザックカバー
2 ザックカバー本体
23 底部
23a 小孔
24 上端開口部
24a,24b 封止手段
3 上スリーブ部
33 遊端開口部
35 弾発部材
36 孔
4 下スリーブ部
43 遊端開口部
45 弾発部材
5 開放部
6,6β 連結部材
7 締具
8 締付ベルト(拘束部材)
8α 拘束補助部材
9 防水カバー
Claims (13)
- ザックを収容し得る有底筒状のザックカバー本体であって、このザックカバー本体の背負い側上部左右に一対の上開口部が形成されるとともに、上記ザックカバー本体の背負い側下部左右に一対の下開口部が形成され、上開口部から下開口部にかけて一連に左右一対の開放部が形成されるザックカバー本体と、ザックカバー本体の各開放部を開閉可能に連結する連結部材とを含むことを特徴とするザックカバー。
- ザックを収容し得る有底筒状のザックカバー本体と、このザックカバー本体の背負い側上部左右に、基部が該本体の筒内と連通状態で取付けられ、他端が遊端開口部とされた一対の上スリーブ部と、上記ザックカバー本体の背負い側下部左右に、基部が該本体の筒内と連通状態で取付けられ、他端が遊端開口部とされた一対の下スリーブ部と、上スリーブ部の遊端開口部からザックカバー本体を経て下スリーブ部の遊端開口部にかけて一連に形成された左右一対の開放部を開閉可能に連結する連結部材とを含むことを特徴とするザックカバー。
- 上記上スリーブ部が、ザックカバー本体に収容されたザックの肩ベルトの少なくとも上部を覆うものである請求項2記載のザックカバー。
- 上記下スリーブ部が、ザックカバー本体に収容されたザックの腰ベルトの少なくとも一部を覆うものである請求項2記載のザックカバー。
- 上記上スリーブ部の遊端開口部には、周方向に弾発的な弾発部材が固定されている請求項2または3記載のザックカバー。
- 上記下スリーブ部の遊端開口部には、周方向に弾発的な弾発部材が固定されている請求項2または4記載のザックカバー。
- 上記連結部材は、上スリーブ部の遊端開口部からザックカバー本体を経て下スリーブ部の遊端開口部にかけての一連の操作で開放部を閉止することができるファスナーから成る請求項2〜6の1つに記載のザックカバー。
- 上記連結部材による連結部を覆う防水カバー部が設けられている請求項1、2または7記載のザックカバー。
- 上記上スリーブ部の遊端開口部近傍位置には、ザックカバー本体に収容されたザックの胸ベルトを取出す為の孔が形成されている請求項2、3、5、7のうちの1つに記載のザックカバー。
- 上記ザックカバー本体の上端部は開口され、この開口部を封止するための封止手段が設けられている請求項1〜9のいずれか1つに記載のザックカバー。
- 上記封止手段により封止されたザックカバー本体上端の開口部をザックカバー本体の下方に向け巻き込み、この巻き込み状態を維持するための抑止部材が設けられている請求項10記載のザックカバー。
- ザック収納状態でザックカバー本体の胴部を周方向に締めて該本体のばたつきを防止するための締具が設けられている請求項1〜11のいずれか1つに記載のザックカバー。
- 上記ザックカバー本体の底部には排水用の小孔が設けられている請求項1〜12のいずれか1つに記載のザックカバー。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002178042A JP2004016621A (ja) | 2002-06-19 | 2002-06-19 | ザックカバー |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002178042A JP2004016621A (ja) | 2002-06-19 | 2002-06-19 | ザックカバー |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004016621A true JP2004016621A (ja) | 2004-01-22 |
Family
ID=31175879
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002178042A Pending JP2004016621A (ja) | 2002-06-19 | 2002-06-19 | ザックカバー |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004016621A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008135735A3 (en) * | 2007-05-03 | 2009-01-08 | David Pryor | Golf bag cover |
| US8152374B2 (en) * | 2009-03-10 | 2012-04-10 | Shaul Barry C | Protective cover for backpacks |
| US10952521B2 (en) * | 2018-08-20 | 2021-03-23 | John Dacen Haag | Backpack cover with security and safety features |
-
2002
- 2002-06-19 JP JP2002178042A patent/JP2004016621A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008135735A3 (en) * | 2007-05-03 | 2009-01-08 | David Pryor | Golf bag cover |
| US8152374B2 (en) * | 2009-03-10 | 2012-04-10 | Shaul Barry C | Protective cover for backpacks |
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