JP2004017586A - 記録装置及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】所定間隔に設けられたコックリングを発生させるため波打ちプラテンを用い、走査運動中のヘッドの、プラテンによる波の相対位置に応じて吐出タイミングを適宜調整することで、記録媒体上でのインクの着弾位置の不均等さを改善させる。
【解決手段】プラテン上に設けられたリブにより波打ちされた記録紙にインクを吐出して記録する場合、移動中の記録ヘッドにとって山から谷に向かう区間6では、波打ち無しの状態の吐出タイミングより狭くしてインクを吐出させ、谷から山に向かう区間7では逆に広くする。
【選択図】 図8
【解決手段】プラテン上に設けられたリブにより波打ちされた記録紙にインクを吐出して記録する場合、移動中の記録ヘッドにとって山から谷に向かう区間6では、波打ち無しの状態の吐出タイミングより狭くしてインクを吐出させ、谷から山に向かう区間7では逆に広くする。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は記録装置に関し、特にインクを吐出する記録ヘッドを、記録紙等の記録媒体上に走査運動させ、記録を行う記録装置及びその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータの発展に伴い、プリンタ装置の技術も飛躍的に進化して来ている。プリンタ装置は画像情報に基づいて用紙上に画像を記録していくよう構成されている。最近、最も注目されているプリンタ装置の記録手段はインク液滴を吐出することで記録を行う、所謂、インクジェット方式である。その長所は高精細な画像を高速で記録することができ、ランニングコスト、静粛性等、様々な点で他の記録方法よりも優れている点にある。
【0003】
上記で挙げたようなインクジェットプリンタでは、記録ヘッドを用紙の搬送方向に対して直交する方向(主走査方向)に走査運動(以下、スキャンという)させては、用紙を搬送させることを交互に多数回を行わせることで、用紙上に画像の記録を行っている。記録ヘッドの吐出タイミングは、走査方向に延在して設けられたリニアエンコーダから読み取った信号から生成するものや、パルスモータの駆動パルスから生成するものがある。
【0004】
一方、用紙に対して記録ヘッドによりインクを吐出を繰り返し行うと、インクの水分吸収に伴う膨張が集まり用紙が波打ったような形状になる。この用紙の波打ったうねりが発生する現象をコックリングという。
【0005】
図2に印字前の用紙の状態、図3に印字によりコックリングが発生した例を示す。ここで、1は用紙、2はプラテンと呼ばれる印字を行うための用紙の台座である。コックリング発生の問題点は、そのうねり量が大きくなると、記録ヘッドと用紙の間隔が狭まる箇所が発生し、記録ヘッドと用紙間の距離が十分ではないと、記録ヘッドが用紙と接触してしまう点にある。また、用紙と記録ヘッドとの間隔が一定ではないために、インクの着弾位置が、コックリングによる用紙の高低により、目標位置からずれることでもある。
【0006】
特開平11−240146号公報では、2種類の方法を提案している。1つ目の提案は印字のスキャン毎に記録ヘッドと用紙間の距離をセンサで検知し、コックリング量に基づいて吐出タイミングを遅延させることによって、インクドットの着弾位置の補正を行う、というものである。そして、2つ目は、前回のスキャンで吐出したインク吐出量をカウントし、吐出履歴としてそれからコックリング量を予測し、それに基づいた吐出タイミングの遅延を行わせることによってインクドットの着弾位置の補正を行う提案をしている。
【0007】
一方、既存の記録装置で実際に用いられている方法としては、プラテン上にリブを数本立て、そのリブにより強制的にコックリングを発生させて、コックリングの周期をあらかじめ所定の間隔にすることで、コックリングによる用紙の位置の変化量を減少させて解決させるものがある。このような形状のプラテンを波打ちプラテンと言う。
【0008】
図4に波打ちプラテンによる用紙の状態を示す。3が強制的にコックリングを発生させるためのリブである。このような強制的にコックリングを発生させる方法に対しては、吸水量の少なく、かつ薄く紙のこしの弱いコピー用紙等の普通紙を用いた場合が最もその効果が期待できる。つまり、強制的にコックリングを発生させることによって、インク吸収に伴う用紙の膨張に伴う大きなコックリングを抑制することができるからである。
【0009】
逆に高画質印字用の特殊紙等(光沢紙等)においては、その用紙の吸水特性も優れており、コックリングが発生することがあまりないために強制的にコックリングを発生させる必要はない。また、このような用紙自体はコーティング等により厚みがあるため、用紙のこしも強いために波打ちプラテンによって強制的にコックリングを発生させることができず、プラテン上のリブを支点として用紙が水平に置かれる状態となり、特殊紙に適して印字条件となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら特開平11−240146号公報の1つ目の提案では、記録ヘッドと用紙との距離を検知するためのセンサが必要である。現在、インクジェットプリンタは非常に低価格になって来ており、ドラスティックなコストダウンが行われている。このような状況の中に記録ヘッドと用紙との距離を検知するためのセンサを設けることは、最も販売台数の多い普及機においてはコストの観点から望ましくない。
【0011】
また、低価格で高精度のセンサがあったとしても、記録ヘッドのスキャン中に、記録ヘッドと用紙との距離をたえず検知し、それに基づいて吐出タイミングを遅延させるには、記録装置のCPUと専用IC(例えばASIC)を占有し、本来、おこなわれるべき画像処理を遅延させることになり、結果的に印字速度の低下を招く可能性がある。
【0012】
また、2つ目の提案では前回のスキャンで吐出したインク吐出量をカウントしコックリング量を予測する方法であるが、その予測通りにコックリングが発生するとは限らない。また、この文献では平プラテンを用いた提案であるため、用紙種類、温度、湿度の影響によって、様々なコックリングを発生する。そのため、それら全てを予測することは困難であることから、実現性は低い。
【0013】
また、既存の記録装置で実際に用いられているリブにより強制的にコックリングを発生させる方法においては、強制的にコックリングを発生させることで、インクの吸収によるコックリング量を低減・分散させるでき、平プラテンに比べて大きなコックリングを抑制することができる。しかし、その反面、普通紙等の薄くこしの弱い用紙を用いた場合にリブによる周期的なコックリングが必ず発生するという問題が生じる。
【0014】
吐出は記録ヘッド(ヘッドを搭載するキャリッジ)を走査運動しながら行うために、そのインクドットの吐出速度は走査方向の速度とインクの吐出速度の合成速度される。その様子を図5に示す。図中、Vcrは記録ヘッドの走査速度(移動速度)、Vdrはインクの吐出速度(飛翔速度)である。これから、実際の2つの速度が合成されたVttlが実際に用紙上に吐出されるインクドットの速度となる。つまり、記録ヘッドから吐出されたインクドットは走査方向の速度Vcrだけ速度が加えられるため、走査運動中のヘッド中の吐出したヘッドの走査方向の位置と、そのインクが用紙に着弾した走査方向の位置は一致しない。
【0015】
図6に平プラテンを用いて、記録ヘッドを走査方向に等速で移動させ、等間隔時間で吐出を行った様子を示す。図から明らかなように等速で記録ヘッドを移動させ、等間隔時間で吐出を行った場合、用紙に着弾するインクドットの位置はキャリッジの走査速度に依存した分だけずれが生じるがドットの着弾位置は均等になる。
【0016】
一方、波打ちプラテンにより、リブ位置で強制的にコックリングを発生させている場合の吐出の様子を図7に示す。図から明らかなように用紙の山(プラテンから離れた箇所)から谷(プラ天に近い箇所)になる区間4では、記録ヘッドの走査方向が図示の右から左方向のために、インクドットの着弾間隔が広くなる。また、用紙の谷から山になる区間5ではインクドットの着弾間隔は逆に狭くなるという現象が発生する。
【0017】
この現象は記録ヘッドの走査速度が速ければ速いほど顕著になる。先に説明したように、インクジェットプリンタは、高い品質と高速性が今後ますます要求されるわけであるから、今後はかかる問題が更に顕著になってくるのは明らかである。
【0018】
また、さらに双方向印字に着目すると、往路と復路とで記録ヘッドの走査方向は逆になり、合成速度された速度ベクトルは、左右、逆向きになる。従って、往路走査における吐出するタイミングと、復路走査運動における吐出タイミングはベクトルの差に応じて異なるものとしなければならない。これのみでは、波打ちプラテンにより、強制的にコックリングを発生させた場合には対応できない。なぜなら、図7における往路では区間4は山から谷に向かうものであったが、復路では逆に谷から山に向かうものとなり、用紙の性質はヘッドを駆動する際のその移動方向により依存するからである。
【0019】
本発明はかかる問題点に鑑みなされたものであり、所定間隔に設けられたコックリングを発生させるため波打ちプラテンを用い、走査運動中のヘッドの、プラテンによる波の相対位置に応じて吐出タイミングを適宜調整することで、記録媒体上でのインクの着弾位置の不均等さを改善させる記録装置及びその制御方法を提供しようとするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、例えば本発明における記録装置は以下の構成を備える。すなわち、
インク液を吐出するヘッドを搭載可能とし、前記ヘッドを記録媒体の搬送方向に対して略直交する方向に走査運動させることで記録を行う記録装置であって、記録ヘッドに対向する位置に設けられ、記録媒体の前記走査運動方向にコックリングを発生させるための波打ちプラテンと、
走査運動中のヘッドの、前記波打ちプラテンの波の位相位置を検出する検出手段と、
該検出手段で検出された位相位置に基づいて、インク液の吐出タイミングを制御する制御手段とを備える。
【0021】
また、本発明の好適な実施態様によれば、以下に示すような構成を有する。すなわち、
前述のように波打ちプラテンを用いた場合、強制的に発生させているコックリングのために、等速度、等時間間隔で吐出を行った場合、用紙上のインク着弾位置は均一にならない。そこで、本特許ではインクドットの着弾間隔が広くなる山から谷になる区間では、基準の吐出時間間隔よりも早く吐出を行うことによって、着弾間隔が広がらないようにしている。ここでいう基準の吐出時間間隔とはエンコーダから読み取ったタイミング信号から生成したものであり、記録ヘッドが用紙を走査するのと同時に発生する。基準の吐出時間間隔よりも早く吐出を行うということは、エンコーダから読み取ったタイミング信号から生成した吐出信号よりも早いタイミングで、強制的に吐出を行う必要がある。つまり、記録ヘッドがまだ、本来、吐出すべき位置に達する以前の位置において吐出信号を発生させることになる。このように、本来、エンコーダから読み取ったタイミング信号から生成した吐出信号よりも早いタイミングで、強制的に吐出を行う変調制御を行っていることが本発明の大きな特徴である。また、この変調制御はASIC10によって行うことも大きな特徴である。
【0022】
また、着弾間隔の狭くなる谷から山の区間では吐出時間を遅延させて、着弾間隔が広げるようにする。遅延させる時間はコックリングの山から谷の区間で、本来の吐出タイミングよりも早いタイミングで強制的に吐出を行ったことによって、累積された時間を用いる。その累積された時間はコックリングの山の位置でゼロとなるようにする。
【0023】
このように、吐出信号をコックリング周期に合わせて変調制御することによって、用紙上でインクドットが等間隔で着弾するように補正を行う。その様子を図8に示す。図中の区間6では基準の吐出時間間隔よりも速い周期で吐出を行い、また区間7では吐出時間間隔を遅延させて、基準の吐出時間間隔に戻す制御を行う。つまり、コックリングの山の頂点位置で基準の吐出時間間隔となる。そして、谷に向かう方向では吐出時間間隔を早めたために次第に、早めた時間の累積時間が蓄積される。谷から山に向かう方向では逆に吐出時間を遅延させることによって、累積された時間を減少させて、山の頂点位置で累積時間がゼロになるように制御を行う。この吐出タイミング変調制御によって、用紙上のインクドットの吐出間隔を均等にすることができる。
【0024】
この吐出時間間隔の変調制御が可能なのは、コックリングの周期がリブの位置間隔によって一意に決まっているためである。ただし、コックリングの山と谷の差(振幅)用紙種類によって異なるために、用紙の種類によって変調する時間をそれぞれ用意する。また、温度・湿度によってもコックリング量が異なるので、プリンタ装置の機内温度に応じてコックリング量を予測する。また、特殊紙等、紙のこしが強く、厚みがあるものは前述のように波打ちプラテンによってもコックリングが発生しないために、本発明の吐出変調制御は行わないように、制御の有無も選択できるようにしている。
【0025】
上記で説明したような吐出時間間隔の変調制御を行うことによって、波打ちプラテンを用いている場合に生じているコックリングに対して、用紙上でインクの着弾位置を均等にすることができる。また、着弾位置が均等になるため双方向印字に印字においても、往路と復路の着弾を一致させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係る実施形態を説明する。
【0027】
図1は実施形態におけるプリンタエンジン部の概略構成を示している。同図において、101はインクカートリッジである。図示に示す如く、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の4色のカラーインクがそれぞれ詰め込まれたインクタンクと、102の同一の記録ヘッドより構成されている。この記録ヘッド上には、図示Y軸(副走査方向)に沿って多数個のインク液を吐出するノズルが設けられており、これを図示X軸(主走査方向)に走査運動しながら駆動することでバンド単位に画像を記憶することが可能になっている。103は紙送りローラで104の補助ローラとともに記録紙Pを抑えながら図の矢印の方向に回転し、記録紙Pをy方向に随時送っていく。また105は給紙ローラーであり記録紙の給紙を行うとともに、103、104と同様、記録紙Pを抑える役割も果たす。106は4つのインクカートリッジを支持し、印字とともにこれらを移動させるキャリッジである。印字を行っていないとき、あるいは記録ヘッドの回復作業などを行うときには図の点線で示した位置のホームポジション(h)に待機するようになっていて、記録ヘッドの乾燥を防ぐためのキャップ機構や、目づまりを回復する吸引機構が同箇所に備えられている。ただし、これらは本発明には直接的には関係がないので、省略した。107は、キャリッジ106のX軸に沿った走査運動を行わせるの螺旋上の溝を有し、キャリッジ106をガイドするためのガイドロッドである。キャリッジ106には、ガイドロッド107に溝に嵌合する突出部(図示せず)を有するので、結局のところ、ガイドロッド107を回転させることで、キャリッジ106をX軸に沿って移動を行わせることができ、回転方向を変えることで往路、及び復路の移動が可能になる。108は、リニアエンコーダであって、記録ヘッドの駆動タイミング信号を生成するために、スリットが設けられている。キャリッジ106には、走査運動中、このリニアエンコーダ108の各スリットを光学的に検出するセンサ(後述するリニアエンコーダセンサ)を備えることになる。
【0028】
109は、記録紙Pを挟むように、記録ヘッド102に対向する位置に設けられるプラテンである。このプラテン109の表面には、等間隔に先に説明したコックリングを強制的に発生させるためのリブ(図示せず)を等間隔に設けられている。それ故、以下では波打ちプラテンとも言う。尚、リブの上面のZ軸の高さは、ローラ103、104による記録紙Pを挟持するZ軸位置、ローラ105で記録紙P挟持するZ軸位置より高い位置に設けられることで、記録紙Pがプラテン109に所定の圧力で接するようして搬送されるようになっている。
【0029】
ところで、昨今のこの種の装置における、主走査方向における記録解像度は1200dpiと非常に高く、この精度でリニアエンコーダ108にスリットを設けるのは困難である。従って、現実には、リニアエンコーダ108を検出した信号に基づき、その信号と信号の間に複数の駆動パルスを生成し、主走査方向の解像度を上げることが行われる。
【0030】
図9は実施形態における制御系のブロック構成図を示している。図示における構成をその処理動作で説明すると次のようになる。
【0031】
プリンタ装置はROM11に記憶されているソフトウエア(プログラム)をCPU9が読み出し、その命令を実行することによって印字を行う。ASIC(Application Specific Integrated Circuit)10はプリンタ装置特有の機能をハードウエア化しものであり、画像処理、インターフェイス11を介してホストコンピュータの通信、記録ヘッド12の吐出制御、用紙搬送用LF(用紙送り)モータドライバ13の制御、記録ヘッドの走査運動用(ガイドロッド107の回転)のCRモータドライバ14の制御等を行う。DRAM15はホストコンピュータからの印字データを一時的に保存、画像処理を行う際のテンポラリメモリ、また、印字用データ(イメージデータ)の保存等に用いられる。16は走査方向に延在して設けられたリニアエンコーダ108のセンサであり、このセンサで検出された信号を基準信号として、記録ヘッドの位置と速度制御を行う。さらに、この基準信号をもとに記録ヘッドの吐出タイミングの制御を行っている。これら吐出タイミングの制御も全てASIC10によって行っている。また、実施形態では更に、温度センサ17を備え、この温度に関するデータを加味して吐出タイミングを生成する。
【0032】
通常、リニアエンコーダに用いられるスケーラ(スリット間隔)は150LPI,もしくは300LPI程度のものであるが、実際の印字上の走査方向の印字解像度は1200DPI,2400DPI等とそれより高い解像度、すなわち、リニアエンコーダのスケーラの解像度よりも細かい。そのため、エンコーダ信号をASIC10内部で逓倍して、吐出タイミングとして用いる。逓倍する方法としては、エンコーダ信号(センサ16からの信号)のA、B相の両エッジ信号から所望の解像度を得る方法、また、1周期前の一方の相の片エッジ間の時間を計測してその時間を分割して、所望の解像度を得る方法がある。前者の方法では、手法としては簡単であるが、エンコーダのスケーラのスリッドのバラツキから、吐出間隔が一定にならないという問題がある。また後者は、片相、片エッジで検出しているために前者のようなバラツキは少ないが、1周期前のエンコーダ信号をもとに分割しているため、急激な速度変動、特に速度が速くなると、1周期前のエンコーダ信号を分割した吐出信号を全て発生させる前に、エッジが来てしまうという問題がある。一般的にはこの問題に対して補償回路を入れることによって後者の手法を用いる場合が多い。
【0033】
本実施形態では、波打ちプラテン109によって強制的に発生する用紙のコックリングに対して、図10のように、リブ間をI乃至VIIIの8区間に分割して、コックリングの状態をそれぞれの領域で直線近似する。図から分かるように8分割することによって、ほぼコックリングの状態を近似することができる。ただし、本実施形態では、8分割を例にしているが、実現する回路の規模等によって分割数は適当な数nを選択し、必ずしも8分割に限るものではない。ここで、区間I乃至VIIIはそれぞれ異なった補正時間D1〜D8を持っている。この補正時間はDn(n=1乃至8)は、コックリングの山から谷に向かう区間I〜IV(図10の“−”で示される区間)ではインクドットの着弾位置を均等するために、その補正時間の分だけ速いタイミングで吐出信号を生成するための時間を設定を行う。また谷から山に向かう区間V〜VIII(図10の“+”で示される区間)ではその補正時間の分だけ遅いタイミングで吐出信号を生成するための時間を設定する。
【0034】
そして、各区間において、インク吐出のタイミング信号を生成することで、例えば、図8に示す如く、山から谷に向かう区間6では、吐出周期をコックリングが発生しないとした場合の周期よりも短くし、均等な間隔でインクが記録紙に着弾するようにし、逆に、谷から山に向かう区間7ではその周期を長くして均等な間隔で着弾するようにする。
【0035】
次に、課題を解決するための手段で説明した吐出タイミングの変調制御をどのように行うのかについての具体例を説明する。
【0036】
説明を簡単なものとするため、図10における各区間I〜VIIIの主走査方向の間隔は等しく、1つの区間ではリニアエンコーダー109のスリットの数が4つ、すなわち、エンコーダー信号が4つえら得るものとする。また、リニアエンコーダ109の各スリット間の距離の4倍の解像度で主走査方向にインクを吐出する例で説明する。従って、リブ間の距離は、リニアエンコーダの4個分のスリットとなる。ただし、現実には、リブ間の距離はこれより十分に大きな間隔である。あくまで説明を簡単なものとするためである点に留意されたい。
【0037】
ヘッド102(キャリッジ109)の原点をホームポジションとした場合、走査運動中のヘッド102の位置(ノズルの位置でもある)は、リニアエンコーダセンサ16から出力されるエンコーダ信号を計数すれば決定できる。また、プラテン109上に設けられた各リブ位置及び間隔は既知である。従って、上記条件の下では、区間I〜区間VIIIまでの8区間の間では32(=4×8)個のエンコーダ信号が検出され、区間I〜区間VIIIが交互に繰り返されることになる。
【0038】
図11は図10における区間I(山から谷に向かう4区間の1つ)におけるリニアエンコーダー16の検出信号と吐出タイミング信号との関係を示すタイミングチャートを示している。
【0039】
同図において、16aはリニアエンコーダー16の検出信号を示し、16bは検出信号16aの周波数を4倍に逓倍した結果(その周期はT0)を示している。コックリングが発生しない、もしくはしずらい特殊用紙(腰のある光沢紙等)の場合には、この逓倍後の信号16aを用いて吐出タイミング信号(周期T0)とすることになる。
【0040】
逓倍倍後の信号の4つ分を拡大して示したのが、信号16b’である。区間Iでは、周期T0のまま駆動してしまうと、図7に示したように、記録紙への着弾間隔は広くなるわけであるから、信号16b(16b’でもある)をそのまま吐出タイミング信号(吐出駆動信号)として採用できない。
【0041】
そこで、T0に対して微小時間D1だけ短い周期で駆動信号を出力することで、信号16cを生成する。この微小時間Di(i=1、2、3、…8)は、基準となる期間T0を補正するものであるから、補正量と呼ぶ。
【0042】
実施形態では、図10に示したように、リブ間を8つの区間に分割し、それぞれのコックリングによるうねりが線形であるものとしているわけであるから、区間I内における補正量D1を採用し、その間は一定である。また、区間IIn場合には、当然、補正量としてD2を用いて駆動タイミング信号を生成する。
【0043】
ここで、注意したい点は、区間I乃至IVでは、駆動周期が基準周期T0に対して短くなり、区間V乃至VIIIでは逆に長くなる点である。すなわち、上記補正量Diは正負の符号を有することが必要になる。
【0044】
また、区間Iでは基準周期T0に対して生成される信号16cはD1だけ早くなるわけであるから、タイミングが早くなる累積値は、n×D1(実施形態ではn=4×4=16)となる。
【0045】
また、区間II乃至IVでは、基準周期T0に対していずれも早くなる区間であるので、全体の累積値は、n×(D1+D2+D3+D4)で表わされる。
【0046】
一方、区間V乃至VIIIでは、逆に基準周期T0以上にする必要があるのは勿論であるが、区間I〜IVでの累積値と相殺するような値であることが望まれる。
【0047】
従って、n×(D1+D2+D3+D4+D5+D6+D7+D8)=0
となる。ここで、D 1 〜D 4 ≧0、D 5 〜D8≦0である(図11では「T0−D1」と、D1を正の数として示したことに留意されたい)。
【0048】
以上説明した駆動信号の生成のための変調制御は、ASIC10の内部に専用の制御回路を設けることによって実現するが、より具体的な回路構成を示すのであれば、図12に示すようになる。
【0049】
図示において、51はリニアエンコーダ16からの信号(エンコーダ信号16a)を計数するカウンタであって、ヘッド101(正確には、ヘッド101中の注目色成分のノズル位置)が区間I乃至VIIIのいずれの区間に位置しているのかを算出するためのものである。上記実施形態の例に適合させて説明するのであれば、カウンタ51は4つのエンコーダ信号16aを計数する毎に、出力値を1だけカウントアップする3ビット(値0〜7で8通りの区間が表現できる)のデータを出力するものである。52は、カウンタ51の出力(3ビット)をアドレスとして入力し、補正量Diを出力データ52aとして出力するルックアップテーブル(LUT)である。53は加算器であって、基準周期T0を示す値に、LUT52からの値52aを加算することで、補正後のデータT0’53aを出力する。54は十分に高速なクロックを、加算器53から出力された値になったとき、駆動信号として出力するカウンタである。これにより、図11における補正後の信号16cを出力することと等価とすることができる。
【0050】
以上の図12に示すような回路と等価のものをASIC10内に持たせることになる。
【0051】
以上、説明したような本実施形態によれば、吐出タイミングの変調制御を行うことによって、波打ちプラテンによって用紙にコックリングが生じている場合においても、用紙上にインクドットの着弾位置を均等にすることができる。
【0052】
なお、上記例では、ヘッドの往路について説明したが、復路の場合においても、記録ヘッド走査方向に合わせて同じ制御(区間Iから開始)を行えば良い。これによって、双方向印字に印字においても、往路と復路の着弾を一致させることができる。
【0053】
また、LUT52の全てのアドレス位置に“0”を格納することで、コックリングの発生しない記録紙に対処できることにもなる。従って、LUT52はRAM等、書き換え可能なメモリで構成することが望ましい。
【0054】
また、リブ間の区間数を8つに分割したが、より多く分割することで更に精度の高い着弾位置を実現できるようになる。従って、上記の如く8区間に限定されるものでもないし、同じリブ間隔、同じ記録紙であっても、記録ヘッドの走査運動速度に依存して着弾位置の補正量を適宜切り替えるようにしてもよい。これは、例えばプリンタとして幾つかの印刷速度を適宜切り替え可能な場合に特に有効でもある。また、リブの高さ(波うちされる記録紙の波高)によってもその制御の仕方が変わることにもなる。
【0055】
<具体例の説明>
次に上記実施形態を踏まえ、実際のインクジェットプリンタの動作に当てはめた具体例を以下に説明する。
【0056】
ここでは、プリンタの解像度が主走査方向及び副走査方向とも600dpiとし、1つの区間に対して80個の駆動信号を生成するものとする。また、リニアエンコーダの各スリット間の間隔は100dpiとする。従って、1つのエンコーダ信号につき6個の駆動信号を出力することになる。区間の数は上記と同じ、8つであるとすると、リブ間の距離は80×8/600インチ(=約2.8cm)となる。
【0057】
また、制御開始位置が図13の符号130に示したように区間の区間IIIの30パルス目の地点であったとすると、その制御開始位置に合わせて適切な累積補正時間を初期値として設定する。制御開始位置は任意に設定することができるが、記録ヘッドが等速状態に到達した後に設定する。例えば、画像の開始位置に設定しても良い。今回の例では、制御開始位置における累積補正時間は以下のようになる。
【0058】
制御開始時における累積補正時間 = −(80×D1+80×D2+30×D3)
よって、制御開始位置では、1周期前の基準吐出信号より上記、累積補正時間だけを早めたタイミングで変調吐出信号を発生させる。同様に次の変調吐出信号は、
−(80×D1+80×D2 + 31×D3)となる。このようにして区IVまでは、1周期前の基準吐出信号を累積時間だけ早めたタイミングで変調吐出信号を発生させる。
【0059】
また区間V〜VIIIでは、1周期前の基準吐出信号に積算された補正時間を足しこむことによって累積時間を減少させ、最終的にコックリングの山位置、つまりプラテンのリブ位置では累積補正時間がゼロとなるようにする。そして、この制御をコックリングの繰り返しに合わせて連続して行う。
【0060】
次に、補正時間(補正量)の設定の例を図14に示す。コックリングの度合は、装置の置かれている環境(温度)に依存するが、図示の如く、25℃(25℃までの温度)、30℃(25°より高く30℃までの温度)、35℃(30°より高く35℃以下)の3段階にわけることで大部分の状況に対応できるのが確認できた。いずれのテーブルを採用するかは、温度センサ17(図9参照)で検出されたデータで決定する。尚、図12の構成について説明するのであれば、温度センサ17からのデータ(本例では3段階であるので2ビットで十分)をアドレスとして、LUT52に供給するようにすれば、結果的に、温度センサ17によるデータに基づいて複数存在するテーブルの中から適当な1つを選択することと等価にできよう。
【0061】
さて、図14において、例えば、区間II、25℃の場合の補正時間はD2=2であり、1周期前の基準吐出信号に対して、毎回2(clk)づつ吐出タイミングを早めて行く。よって、区間IIの最終では、
80(puls)×2=160(clk)
の累積時間が生じる。
【0062】
また、区間IVの最終では合計320(clk)の累積時間が生じる。また、区間VからVIIIにおいては、1周期前の基準吐出信号をそれぞれ1(clk)づつ積算したもので遅延させていく。よって区間VからVIIIの累積補正時間は332(clk)となる。最終的に領域I〜VIIIで累積補正時間の和は、302(clk)−320(clk)=0(clk)となり累積補正時間はゼロとなる。
【0063】
なお、テーブルの選択は、ページの先頭毎にプリンタ装置内に設置されている温度センサ17としてのサーミスタによって計測される環境温度、また用紙の種類によって適切なものを選択する。これは前述のようにコックリング量が環境温度、用紙の種類によって、変動するからである。
【0064】
以上、説明した変調制御はASIC10で行うことになり、波打ちプラテンを用いる場合に生じるコックリングに対して、用紙上でインクの着弾位置を均等にすることができ、また、着弾位置が均等になるため双方向印字に印字においても、往路と復路の着弾を一致させることができる。
【0065】
以上説明してきたように、本実施形態によれば、波打ちプラテンを用いた場合に発生する用紙のコックリングに対して、その用紙上のインクドットの着弾位置が均等になるように吐出タイミングの変調制御を行う。その吐出タイミングの制御は、コックリングの山から谷方向では1周期前の吐出周期をサンプリングして、それよりも早いタイミングで吐出することによって吐出周期を早めている。また谷から山方向では1周期前の吐出周期よりも遅い吐出周期で吐出することによって吐出変調制御を行う。これにより、波打ちプラテンで生じるコックリングの山の位置、つまりプラテン上のリブ位置を基準位置として補正を行う。
【0066】
本吐出変調制御により、波打ちプラテンを用いた場合に発生する用紙のコックリングに対して、その用紙上のインクドットの着弾位置が均等することができる。さらに、着弾位置が均等になるため双方向印字に印字においても、往路と復路の着弾を一致させることができる。
【0067】
また、ページの先頭での記録ヘッドの走査運動による記録動作では、記録紙には未だインクが浸透していない状態である。従って、かかる状態では、コックリングの影響は少ない。従って、ページの先頭付近(1〜n走査運動する間)とそれ以降(n+1回以降の走査運動する期間)とで、テーブルを変えるようにしても良いであろう。
【0068】
また、実施形態では、インク吐出の基礎となるタイミングをリニアエンコーダを採用することで説明したが、これによって本発明が限定されるものでもない。特に、実際の記録タイミングと同等なタイミングを検出できるような構成を備えるのであれば、そのタイミングを上記のようにして適宜補正するようにすれば良い。
【0069】
また、実施形態では、波打ちプラテンをリブを設けることで実現させたが、プラテンの表面形状が波打った形状でも良いので、上記実施形態で本発明が限定されないし、プラテンが紙送りローラを兼用するようにしても構わない。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、所定間隔に設けられたコックリングを発生させるため波打ちプラテンを用い、走査運動中のヘッドの、プラテンによる波の相対位置に応じて吐出タイミングを適宜調整することで、記録媒体上でのインクの着弾位置の不均等さを改善させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態におけるプリンタエンジンの一例を示す図である。
【図2】未プリント時の用紙の状態を示す図である。
【図3】プリント動作によるインク浸透でのコックリングが発生した様子を示す図である。
【図4】波打ちプラテンによりコックリングが発生した様子を示した図である。
【図5】インクの吐出速度のベクトル和を示した図である。
【図6】平プラテンを用いてプリントした場合のインクの着弾様子を示す図である。
【図7】波打ちプラテンを用いてプリントした場合の着弾様子を示す図である。
【図8】着弾位置を均等にするために吐出信号を変調制御した様子を示した図である。
【図9】プリンタ装置の概略を示したブロック図である。
【図10】コックリングの状態を近似して示す図である。
【図11】実施形態における回路構成の駆動タイミングチャートである。
【図12】実施形態におけるASICに組み込まれる回路構成の具体的構成例を示す図である。
【図13】実施形態における変調制御開始位置を示した図である。
【図14】補正時間の設定テーブルの内容を示す図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は記録装置に関し、特にインクを吐出する記録ヘッドを、記録紙等の記録媒体上に走査運動させ、記録を行う記録装置及びその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータの発展に伴い、プリンタ装置の技術も飛躍的に進化して来ている。プリンタ装置は画像情報に基づいて用紙上に画像を記録していくよう構成されている。最近、最も注目されているプリンタ装置の記録手段はインク液滴を吐出することで記録を行う、所謂、インクジェット方式である。その長所は高精細な画像を高速で記録することができ、ランニングコスト、静粛性等、様々な点で他の記録方法よりも優れている点にある。
【0003】
上記で挙げたようなインクジェットプリンタでは、記録ヘッドを用紙の搬送方向に対して直交する方向(主走査方向)に走査運動(以下、スキャンという)させては、用紙を搬送させることを交互に多数回を行わせることで、用紙上に画像の記録を行っている。記録ヘッドの吐出タイミングは、走査方向に延在して設けられたリニアエンコーダから読み取った信号から生成するものや、パルスモータの駆動パルスから生成するものがある。
【0004】
一方、用紙に対して記録ヘッドによりインクを吐出を繰り返し行うと、インクの水分吸収に伴う膨張が集まり用紙が波打ったような形状になる。この用紙の波打ったうねりが発生する現象をコックリングという。
【0005】
図2に印字前の用紙の状態、図3に印字によりコックリングが発生した例を示す。ここで、1は用紙、2はプラテンと呼ばれる印字を行うための用紙の台座である。コックリング発生の問題点は、そのうねり量が大きくなると、記録ヘッドと用紙の間隔が狭まる箇所が発生し、記録ヘッドと用紙間の距離が十分ではないと、記録ヘッドが用紙と接触してしまう点にある。また、用紙と記録ヘッドとの間隔が一定ではないために、インクの着弾位置が、コックリングによる用紙の高低により、目標位置からずれることでもある。
【0006】
特開平11−240146号公報では、2種類の方法を提案している。1つ目の提案は印字のスキャン毎に記録ヘッドと用紙間の距離をセンサで検知し、コックリング量に基づいて吐出タイミングを遅延させることによって、インクドットの着弾位置の補正を行う、というものである。そして、2つ目は、前回のスキャンで吐出したインク吐出量をカウントし、吐出履歴としてそれからコックリング量を予測し、それに基づいた吐出タイミングの遅延を行わせることによってインクドットの着弾位置の補正を行う提案をしている。
【0007】
一方、既存の記録装置で実際に用いられている方法としては、プラテン上にリブを数本立て、そのリブにより強制的にコックリングを発生させて、コックリングの周期をあらかじめ所定の間隔にすることで、コックリングによる用紙の位置の変化量を減少させて解決させるものがある。このような形状のプラテンを波打ちプラテンと言う。
【0008】
図4に波打ちプラテンによる用紙の状態を示す。3が強制的にコックリングを発生させるためのリブである。このような強制的にコックリングを発生させる方法に対しては、吸水量の少なく、かつ薄く紙のこしの弱いコピー用紙等の普通紙を用いた場合が最もその効果が期待できる。つまり、強制的にコックリングを発生させることによって、インク吸収に伴う用紙の膨張に伴う大きなコックリングを抑制することができるからである。
【0009】
逆に高画質印字用の特殊紙等(光沢紙等)においては、その用紙の吸水特性も優れており、コックリングが発生することがあまりないために強制的にコックリングを発生させる必要はない。また、このような用紙自体はコーティング等により厚みがあるため、用紙のこしも強いために波打ちプラテンによって強制的にコックリングを発生させることができず、プラテン上のリブを支点として用紙が水平に置かれる状態となり、特殊紙に適して印字条件となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら特開平11−240146号公報の1つ目の提案では、記録ヘッドと用紙との距離を検知するためのセンサが必要である。現在、インクジェットプリンタは非常に低価格になって来ており、ドラスティックなコストダウンが行われている。このような状況の中に記録ヘッドと用紙との距離を検知するためのセンサを設けることは、最も販売台数の多い普及機においてはコストの観点から望ましくない。
【0011】
また、低価格で高精度のセンサがあったとしても、記録ヘッドのスキャン中に、記録ヘッドと用紙との距離をたえず検知し、それに基づいて吐出タイミングを遅延させるには、記録装置のCPUと専用IC(例えばASIC)を占有し、本来、おこなわれるべき画像処理を遅延させることになり、結果的に印字速度の低下を招く可能性がある。
【0012】
また、2つ目の提案では前回のスキャンで吐出したインク吐出量をカウントしコックリング量を予測する方法であるが、その予測通りにコックリングが発生するとは限らない。また、この文献では平プラテンを用いた提案であるため、用紙種類、温度、湿度の影響によって、様々なコックリングを発生する。そのため、それら全てを予測することは困難であることから、実現性は低い。
【0013】
また、既存の記録装置で実際に用いられているリブにより強制的にコックリングを発生させる方法においては、強制的にコックリングを発生させることで、インクの吸収によるコックリング量を低減・分散させるでき、平プラテンに比べて大きなコックリングを抑制することができる。しかし、その反面、普通紙等の薄くこしの弱い用紙を用いた場合にリブによる周期的なコックリングが必ず発生するという問題が生じる。
【0014】
吐出は記録ヘッド(ヘッドを搭載するキャリッジ)を走査運動しながら行うために、そのインクドットの吐出速度は走査方向の速度とインクの吐出速度の合成速度される。その様子を図5に示す。図中、Vcrは記録ヘッドの走査速度(移動速度)、Vdrはインクの吐出速度(飛翔速度)である。これから、実際の2つの速度が合成されたVttlが実際に用紙上に吐出されるインクドットの速度となる。つまり、記録ヘッドから吐出されたインクドットは走査方向の速度Vcrだけ速度が加えられるため、走査運動中のヘッド中の吐出したヘッドの走査方向の位置と、そのインクが用紙に着弾した走査方向の位置は一致しない。
【0015】
図6に平プラテンを用いて、記録ヘッドを走査方向に等速で移動させ、等間隔時間で吐出を行った様子を示す。図から明らかなように等速で記録ヘッドを移動させ、等間隔時間で吐出を行った場合、用紙に着弾するインクドットの位置はキャリッジの走査速度に依存した分だけずれが生じるがドットの着弾位置は均等になる。
【0016】
一方、波打ちプラテンにより、リブ位置で強制的にコックリングを発生させている場合の吐出の様子を図7に示す。図から明らかなように用紙の山(プラテンから離れた箇所)から谷(プラ天に近い箇所)になる区間4では、記録ヘッドの走査方向が図示の右から左方向のために、インクドットの着弾間隔が広くなる。また、用紙の谷から山になる区間5ではインクドットの着弾間隔は逆に狭くなるという現象が発生する。
【0017】
この現象は記録ヘッドの走査速度が速ければ速いほど顕著になる。先に説明したように、インクジェットプリンタは、高い品質と高速性が今後ますます要求されるわけであるから、今後はかかる問題が更に顕著になってくるのは明らかである。
【0018】
また、さらに双方向印字に着目すると、往路と復路とで記録ヘッドの走査方向は逆になり、合成速度された速度ベクトルは、左右、逆向きになる。従って、往路走査における吐出するタイミングと、復路走査運動における吐出タイミングはベクトルの差に応じて異なるものとしなければならない。これのみでは、波打ちプラテンにより、強制的にコックリングを発生させた場合には対応できない。なぜなら、図7における往路では区間4は山から谷に向かうものであったが、復路では逆に谷から山に向かうものとなり、用紙の性質はヘッドを駆動する際のその移動方向により依存するからである。
【0019】
本発明はかかる問題点に鑑みなされたものであり、所定間隔に設けられたコックリングを発生させるため波打ちプラテンを用い、走査運動中のヘッドの、プラテンによる波の相対位置に応じて吐出タイミングを適宜調整することで、記録媒体上でのインクの着弾位置の不均等さを改善させる記録装置及びその制御方法を提供しようとするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、例えば本発明における記録装置は以下の構成を備える。すなわち、
インク液を吐出するヘッドを搭載可能とし、前記ヘッドを記録媒体の搬送方向に対して略直交する方向に走査運動させることで記録を行う記録装置であって、記録ヘッドに対向する位置に設けられ、記録媒体の前記走査運動方向にコックリングを発生させるための波打ちプラテンと、
走査運動中のヘッドの、前記波打ちプラテンの波の位相位置を検出する検出手段と、
該検出手段で検出された位相位置に基づいて、インク液の吐出タイミングを制御する制御手段とを備える。
【0021】
また、本発明の好適な実施態様によれば、以下に示すような構成を有する。すなわち、
前述のように波打ちプラテンを用いた場合、強制的に発生させているコックリングのために、等速度、等時間間隔で吐出を行った場合、用紙上のインク着弾位置は均一にならない。そこで、本特許ではインクドットの着弾間隔が広くなる山から谷になる区間では、基準の吐出時間間隔よりも早く吐出を行うことによって、着弾間隔が広がらないようにしている。ここでいう基準の吐出時間間隔とはエンコーダから読み取ったタイミング信号から生成したものであり、記録ヘッドが用紙を走査するのと同時に発生する。基準の吐出時間間隔よりも早く吐出を行うということは、エンコーダから読み取ったタイミング信号から生成した吐出信号よりも早いタイミングで、強制的に吐出を行う必要がある。つまり、記録ヘッドがまだ、本来、吐出すべき位置に達する以前の位置において吐出信号を発生させることになる。このように、本来、エンコーダから読み取ったタイミング信号から生成した吐出信号よりも早いタイミングで、強制的に吐出を行う変調制御を行っていることが本発明の大きな特徴である。また、この変調制御はASIC10によって行うことも大きな特徴である。
【0022】
また、着弾間隔の狭くなる谷から山の区間では吐出時間を遅延させて、着弾間隔が広げるようにする。遅延させる時間はコックリングの山から谷の区間で、本来の吐出タイミングよりも早いタイミングで強制的に吐出を行ったことによって、累積された時間を用いる。その累積された時間はコックリングの山の位置でゼロとなるようにする。
【0023】
このように、吐出信号をコックリング周期に合わせて変調制御することによって、用紙上でインクドットが等間隔で着弾するように補正を行う。その様子を図8に示す。図中の区間6では基準の吐出時間間隔よりも速い周期で吐出を行い、また区間7では吐出時間間隔を遅延させて、基準の吐出時間間隔に戻す制御を行う。つまり、コックリングの山の頂点位置で基準の吐出時間間隔となる。そして、谷に向かう方向では吐出時間間隔を早めたために次第に、早めた時間の累積時間が蓄積される。谷から山に向かう方向では逆に吐出時間を遅延させることによって、累積された時間を減少させて、山の頂点位置で累積時間がゼロになるように制御を行う。この吐出タイミング変調制御によって、用紙上のインクドットの吐出間隔を均等にすることができる。
【0024】
この吐出時間間隔の変調制御が可能なのは、コックリングの周期がリブの位置間隔によって一意に決まっているためである。ただし、コックリングの山と谷の差(振幅)用紙種類によって異なるために、用紙の種類によって変調する時間をそれぞれ用意する。また、温度・湿度によってもコックリング量が異なるので、プリンタ装置の機内温度に応じてコックリング量を予測する。また、特殊紙等、紙のこしが強く、厚みがあるものは前述のように波打ちプラテンによってもコックリングが発生しないために、本発明の吐出変調制御は行わないように、制御の有無も選択できるようにしている。
【0025】
上記で説明したような吐出時間間隔の変調制御を行うことによって、波打ちプラテンを用いている場合に生じているコックリングに対して、用紙上でインクの着弾位置を均等にすることができる。また、着弾位置が均等になるため双方向印字に印字においても、往路と復路の着弾を一致させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係る実施形態を説明する。
【0027】
図1は実施形態におけるプリンタエンジン部の概略構成を示している。同図において、101はインクカートリッジである。図示に示す如く、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の4色のカラーインクがそれぞれ詰め込まれたインクタンクと、102の同一の記録ヘッドより構成されている。この記録ヘッド上には、図示Y軸(副走査方向)に沿って多数個のインク液を吐出するノズルが設けられており、これを図示X軸(主走査方向)に走査運動しながら駆動することでバンド単位に画像を記憶することが可能になっている。103は紙送りローラで104の補助ローラとともに記録紙Pを抑えながら図の矢印の方向に回転し、記録紙Pをy方向に随時送っていく。また105は給紙ローラーであり記録紙の給紙を行うとともに、103、104と同様、記録紙Pを抑える役割も果たす。106は4つのインクカートリッジを支持し、印字とともにこれらを移動させるキャリッジである。印字を行っていないとき、あるいは記録ヘッドの回復作業などを行うときには図の点線で示した位置のホームポジション(h)に待機するようになっていて、記録ヘッドの乾燥を防ぐためのキャップ機構や、目づまりを回復する吸引機構が同箇所に備えられている。ただし、これらは本発明には直接的には関係がないので、省略した。107は、キャリッジ106のX軸に沿った走査運動を行わせるの螺旋上の溝を有し、キャリッジ106をガイドするためのガイドロッドである。キャリッジ106には、ガイドロッド107に溝に嵌合する突出部(図示せず)を有するので、結局のところ、ガイドロッド107を回転させることで、キャリッジ106をX軸に沿って移動を行わせることができ、回転方向を変えることで往路、及び復路の移動が可能になる。108は、リニアエンコーダであって、記録ヘッドの駆動タイミング信号を生成するために、スリットが設けられている。キャリッジ106には、走査運動中、このリニアエンコーダ108の各スリットを光学的に検出するセンサ(後述するリニアエンコーダセンサ)を備えることになる。
【0028】
109は、記録紙Pを挟むように、記録ヘッド102に対向する位置に設けられるプラテンである。このプラテン109の表面には、等間隔に先に説明したコックリングを強制的に発生させるためのリブ(図示せず)を等間隔に設けられている。それ故、以下では波打ちプラテンとも言う。尚、リブの上面のZ軸の高さは、ローラ103、104による記録紙Pを挟持するZ軸位置、ローラ105で記録紙P挟持するZ軸位置より高い位置に設けられることで、記録紙Pがプラテン109に所定の圧力で接するようして搬送されるようになっている。
【0029】
ところで、昨今のこの種の装置における、主走査方向における記録解像度は1200dpiと非常に高く、この精度でリニアエンコーダ108にスリットを設けるのは困難である。従って、現実には、リニアエンコーダ108を検出した信号に基づき、その信号と信号の間に複数の駆動パルスを生成し、主走査方向の解像度を上げることが行われる。
【0030】
図9は実施形態における制御系のブロック構成図を示している。図示における構成をその処理動作で説明すると次のようになる。
【0031】
プリンタ装置はROM11に記憶されているソフトウエア(プログラム)をCPU9が読み出し、その命令を実行することによって印字を行う。ASIC(Application Specific Integrated Circuit)10はプリンタ装置特有の機能をハードウエア化しものであり、画像処理、インターフェイス11を介してホストコンピュータの通信、記録ヘッド12の吐出制御、用紙搬送用LF(用紙送り)モータドライバ13の制御、記録ヘッドの走査運動用(ガイドロッド107の回転)のCRモータドライバ14の制御等を行う。DRAM15はホストコンピュータからの印字データを一時的に保存、画像処理を行う際のテンポラリメモリ、また、印字用データ(イメージデータ)の保存等に用いられる。16は走査方向に延在して設けられたリニアエンコーダ108のセンサであり、このセンサで検出された信号を基準信号として、記録ヘッドの位置と速度制御を行う。さらに、この基準信号をもとに記録ヘッドの吐出タイミングの制御を行っている。これら吐出タイミングの制御も全てASIC10によって行っている。また、実施形態では更に、温度センサ17を備え、この温度に関するデータを加味して吐出タイミングを生成する。
【0032】
通常、リニアエンコーダに用いられるスケーラ(スリット間隔)は150LPI,もしくは300LPI程度のものであるが、実際の印字上の走査方向の印字解像度は1200DPI,2400DPI等とそれより高い解像度、すなわち、リニアエンコーダのスケーラの解像度よりも細かい。そのため、エンコーダ信号をASIC10内部で逓倍して、吐出タイミングとして用いる。逓倍する方法としては、エンコーダ信号(センサ16からの信号)のA、B相の両エッジ信号から所望の解像度を得る方法、また、1周期前の一方の相の片エッジ間の時間を計測してその時間を分割して、所望の解像度を得る方法がある。前者の方法では、手法としては簡単であるが、エンコーダのスケーラのスリッドのバラツキから、吐出間隔が一定にならないという問題がある。また後者は、片相、片エッジで検出しているために前者のようなバラツキは少ないが、1周期前のエンコーダ信号をもとに分割しているため、急激な速度変動、特に速度が速くなると、1周期前のエンコーダ信号を分割した吐出信号を全て発生させる前に、エッジが来てしまうという問題がある。一般的にはこの問題に対して補償回路を入れることによって後者の手法を用いる場合が多い。
【0033】
本実施形態では、波打ちプラテン109によって強制的に発生する用紙のコックリングに対して、図10のように、リブ間をI乃至VIIIの8区間に分割して、コックリングの状態をそれぞれの領域で直線近似する。図から分かるように8分割することによって、ほぼコックリングの状態を近似することができる。ただし、本実施形態では、8分割を例にしているが、実現する回路の規模等によって分割数は適当な数nを選択し、必ずしも8分割に限るものではない。ここで、区間I乃至VIIIはそれぞれ異なった補正時間D1〜D8を持っている。この補正時間はDn(n=1乃至8)は、コックリングの山から谷に向かう区間I〜IV(図10の“−”で示される区間)ではインクドットの着弾位置を均等するために、その補正時間の分だけ速いタイミングで吐出信号を生成するための時間を設定を行う。また谷から山に向かう区間V〜VIII(図10の“+”で示される区間)ではその補正時間の分だけ遅いタイミングで吐出信号を生成するための時間を設定する。
【0034】
そして、各区間において、インク吐出のタイミング信号を生成することで、例えば、図8に示す如く、山から谷に向かう区間6では、吐出周期をコックリングが発生しないとした場合の周期よりも短くし、均等な間隔でインクが記録紙に着弾するようにし、逆に、谷から山に向かう区間7ではその周期を長くして均等な間隔で着弾するようにする。
【0035】
次に、課題を解決するための手段で説明した吐出タイミングの変調制御をどのように行うのかについての具体例を説明する。
【0036】
説明を簡単なものとするため、図10における各区間I〜VIIIの主走査方向の間隔は等しく、1つの区間ではリニアエンコーダー109のスリットの数が4つ、すなわち、エンコーダー信号が4つえら得るものとする。また、リニアエンコーダ109の各スリット間の距離の4倍の解像度で主走査方向にインクを吐出する例で説明する。従って、リブ間の距離は、リニアエンコーダの4個分のスリットとなる。ただし、現実には、リブ間の距離はこれより十分に大きな間隔である。あくまで説明を簡単なものとするためである点に留意されたい。
【0037】
ヘッド102(キャリッジ109)の原点をホームポジションとした場合、走査運動中のヘッド102の位置(ノズルの位置でもある)は、リニアエンコーダセンサ16から出力されるエンコーダ信号を計数すれば決定できる。また、プラテン109上に設けられた各リブ位置及び間隔は既知である。従って、上記条件の下では、区間I〜区間VIIIまでの8区間の間では32(=4×8)個のエンコーダ信号が検出され、区間I〜区間VIIIが交互に繰り返されることになる。
【0038】
図11は図10における区間I(山から谷に向かう4区間の1つ)におけるリニアエンコーダー16の検出信号と吐出タイミング信号との関係を示すタイミングチャートを示している。
【0039】
同図において、16aはリニアエンコーダー16の検出信号を示し、16bは検出信号16aの周波数を4倍に逓倍した結果(その周期はT0)を示している。コックリングが発生しない、もしくはしずらい特殊用紙(腰のある光沢紙等)の場合には、この逓倍後の信号16aを用いて吐出タイミング信号(周期T0)とすることになる。
【0040】
逓倍倍後の信号の4つ分を拡大して示したのが、信号16b’である。区間Iでは、周期T0のまま駆動してしまうと、図7に示したように、記録紙への着弾間隔は広くなるわけであるから、信号16b(16b’でもある)をそのまま吐出タイミング信号(吐出駆動信号)として採用できない。
【0041】
そこで、T0に対して微小時間D1だけ短い周期で駆動信号を出力することで、信号16cを生成する。この微小時間Di(i=1、2、3、…8)は、基準となる期間T0を補正するものであるから、補正量と呼ぶ。
【0042】
実施形態では、図10に示したように、リブ間を8つの区間に分割し、それぞれのコックリングによるうねりが線形であるものとしているわけであるから、区間I内における補正量D1を採用し、その間は一定である。また、区間IIn場合には、当然、補正量としてD2を用いて駆動タイミング信号を生成する。
【0043】
ここで、注意したい点は、区間I乃至IVでは、駆動周期が基準周期T0に対して短くなり、区間V乃至VIIIでは逆に長くなる点である。すなわち、上記補正量Diは正負の符号を有することが必要になる。
【0044】
また、区間Iでは基準周期T0に対して生成される信号16cはD1だけ早くなるわけであるから、タイミングが早くなる累積値は、n×D1(実施形態ではn=4×4=16)となる。
【0045】
また、区間II乃至IVでは、基準周期T0に対していずれも早くなる区間であるので、全体の累積値は、n×(D1+D2+D3+D4)で表わされる。
【0046】
一方、区間V乃至VIIIでは、逆に基準周期T0以上にする必要があるのは勿論であるが、区間I〜IVでの累積値と相殺するような値であることが望まれる。
【0047】
従って、n×(D1+D2+D3+D4+D5+D6+D7+D8)=0
となる。ここで、D 1 〜D 4 ≧0、D 5 〜D8≦0である(図11では「T0−D1」と、D1を正の数として示したことに留意されたい)。
【0048】
以上説明した駆動信号の生成のための変調制御は、ASIC10の内部に専用の制御回路を設けることによって実現するが、より具体的な回路構成を示すのであれば、図12に示すようになる。
【0049】
図示において、51はリニアエンコーダ16からの信号(エンコーダ信号16a)を計数するカウンタであって、ヘッド101(正確には、ヘッド101中の注目色成分のノズル位置)が区間I乃至VIIIのいずれの区間に位置しているのかを算出するためのものである。上記実施形態の例に適合させて説明するのであれば、カウンタ51は4つのエンコーダ信号16aを計数する毎に、出力値を1だけカウントアップする3ビット(値0〜7で8通りの区間が表現できる)のデータを出力するものである。52は、カウンタ51の出力(3ビット)をアドレスとして入力し、補正量Diを出力データ52aとして出力するルックアップテーブル(LUT)である。53は加算器であって、基準周期T0を示す値に、LUT52からの値52aを加算することで、補正後のデータT0’53aを出力する。54は十分に高速なクロックを、加算器53から出力された値になったとき、駆動信号として出力するカウンタである。これにより、図11における補正後の信号16cを出力することと等価とすることができる。
【0050】
以上の図12に示すような回路と等価のものをASIC10内に持たせることになる。
【0051】
以上、説明したような本実施形態によれば、吐出タイミングの変調制御を行うことによって、波打ちプラテンによって用紙にコックリングが生じている場合においても、用紙上にインクドットの着弾位置を均等にすることができる。
【0052】
なお、上記例では、ヘッドの往路について説明したが、復路の場合においても、記録ヘッド走査方向に合わせて同じ制御(区間Iから開始)を行えば良い。これによって、双方向印字に印字においても、往路と復路の着弾を一致させることができる。
【0053】
また、LUT52の全てのアドレス位置に“0”を格納することで、コックリングの発生しない記録紙に対処できることにもなる。従って、LUT52はRAM等、書き換え可能なメモリで構成することが望ましい。
【0054】
また、リブ間の区間数を8つに分割したが、より多く分割することで更に精度の高い着弾位置を実現できるようになる。従って、上記の如く8区間に限定されるものでもないし、同じリブ間隔、同じ記録紙であっても、記録ヘッドの走査運動速度に依存して着弾位置の補正量を適宜切り替えるようにしてもよい。これは、例えばプリンタとして幾つかの印刷速度を適宜切り替え可能な場合に特に有効でもある。また、リブの高さ(波うちされる記録紙の波高)によってもその制御の仕方が変わることにもなる。
【0055】
<具体例の説明>
次に上記実施形態を踏まえ、実際のインクジェットプリンタの動作に当てはめた具体例を以下に説明する。
【0056】
ここでは、プリンタの解像度が主走査方向及び副走査方向とも600dpiとし、1つの区間に対して80個の駆動信号を生成するものとする。また、リニアエンコーダの各スリット間の間隔は100dpiとする。従って、1つのエンコーダ信号につき6個の駆動信号を出力することになる。区間の数は上記と同じ、8つであるとすると、リブ間の距離は80×8/600インチ(=約2.8cm)となる。
【0057】
また、制御開始位置が図13の符号130に示したように区間の区間IIIの30パルス目の地点であったとすると、その制御開始位置に合わせて適切な累積補正時間を初期値として設定する。制御開始位置は任意に設定することができるが、記録ヘッドが等速状態に到達した後に設定する。例えば、画像の開始位置に設定しても良い。今回の例では、制御開始位置における累積補正時間は以下のようになる。
【0058】
制御開始時における累積補正時間 = −(80×D1+80×D2+30×D3)
よって、制御開始位置では、1周期前の基準吐出信号より上記、累積補正時間だけを早めたタイミングで変調吐出信号を発生させる。同様に次の変調吐出信号は、
−(80×D1+80×D2 + 31×D3)となる。このようにして区IVまでは、1周期前の基準吐出信号を累積時間だけ早めたタイミングで変調吐出信号を発生させる。
【0059】
また区間V〜VIIIでは、1周期前の基準吐出信号に積算された補正時間を足しこむことによって累積時間を減少させ、最終的にコックリングの山位置、つまりプラテンのリブ位置では累積補正時間がゼロとなるようにする。そして、この制御をコックリングの繰り返しに合わせて連続して行う。
【0060】
次に、補正時間(補正量)の設定の例を図14に示す。コックリングの度合は、装置の置かれている環境(温度)に依存するが、図示の如く、25℃(25℃までの温度)、30℃(25°より高く30℃までの温度)、35℃(30°より高く35℃以下)の3段階にわけることで大部分の状況に対応できるのが確認できた。いずれのテーブルを採用するかは、温度センサ17(図9参照)で検出されたデータで決定する。尚、図12の構成について説明するのであれば、温度センサ17からのデータ(本例では3段階であるので2ビットで十分)をアドレスとして、LUT52に供給するようにすれば、結果的に、温度センサ17によるデータに基づいて複数存在するテーブルの中から適当な1つを選択することと等価にできよう。
【0061】
さて、図14において、例えば、区間II、25℃の場合の補正時間はD2=2であり、1周期前の基準吐出信号に対して、毎回2(clk)づつ吐出タイミングを早めて行く。よって、区間IIの最終では、
80(puls)×2=160(clk)
の累積時間が生じる。
【0062】
また、区間IVの最終では合計320(clk)の累積時間が生じる。また、区間VからVIIIにおいては、1周期前の基準吐出信号をそれぞれ1(clk)づつ積算したもので遅延させていく。よって区間VからVIIIの累積補正時間は332(clk)となる。最終的に領域I〜VIIIで累積補正時間の和は、302(clk)−320(clk)=0(clk)となり累積補正時間はゼロとなる。
【0063】
なお、テーブルの選択は、ページの先頭毎にプリンタ装置内に設置されている温度センサ17としてのサーミスタによって計測される環境温度、また用紙の種類によって適切なものを選択する。これは前述のようにコックリング量が環境温度、用紙の種類によって、変動するからである。
【0064】
以上、説明した変調制御はASIC10で行うことになり、波打ちプラテンを用いる場合に生じるコックリングに対して、用紙上でインクの着弾位置を均等にすることができ、また、着弾位置が均等になるため双方向印字に印字においても、往路と復路の着弾を一致させることができる。
【0065】
以上説明してきたように、本実施形態によれば、波打ちプラテンを用いた場合に発生する用紙のコックリングに対して、その用紙上のインクドットの着弾位置が均等になるように吐出タイミングの変調制御を行う。その吐出タイミングの制御は、コックリングの山から谷方向では1周期前の吐出周期をサンプリングして、それよりも早いタイミングで吐出することによって吐出周期を早めている。また谷から山方向では1周期前の吐出周期よりも遅い吐出周期で吐出することによって吐出変調制御を行う。これにより、波打ちプラテンで生じるコックリングの山の位置、つまりプラテン上のリブ位置を基準位置として補正を行う。
【0066】
本吐出変調制御により、波打ちプラテンを用いた場合に発生する用紙のコックリングに対して、その用紙上のインクドットの着弾位置が均等することができる。さらに、着弾位置が均等になるため双方向印字に印字においても、往路と復路の着弾を一致させることができる。
【0067】
また、ページの先頭での記録ヘッドの走査運動による記録動作では、記録紙には未だインクが浸透していない状態である。従って、かかる状態では、コックリングの影響は少ない。従って、ページの先頭付近(1〜n走査運動する間)とそれ以降(n+1回以降の走査運動する期間)とで、テーブルを変えるようにしても良いであろう。
【0068】
また、実施形態では、インク吐出の基礎となるタイミングをリニアエンコーダを採用することで説明したが、これによって本発明が限定されるものでもない。特に、実際の記録タイミングと同等なタイミングを検出できるような構成を備えるのであれば、そのタイミングを上記のようにして適宜補正するようにすれば良い。
【0069】
また、実施形態では、波打ちプラテンをリブを設けることで実現させたが、プラテンの表面形状が波打った形状でも良いので、上記実施形態で本発明が限定されないし、プラテンが紙送りローラを兼用するようにしても構わない。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、所定間隔に設けられたコックリングを発生させるため波打ちプラテンを用い、走査運動中のヘッドの、プラテンによる波の相対位置に応じて吐出タイミングを適宜調整することで、記録媒体上でのインクの着弾位置の不均等さを改善させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態におけるプリンタエンジンの一例を示す図である。
【図2】未プリント時の用紙の状態を示す図である。
【図3】プリント動作によるインク浸透でのコックリングが発生した様子を示す図である。
【図4】波打ちプラテンによりコックリングが発生した様子を示した図である。
【図5】インクの吐出速度のベクトル和を示した図である。
【図6】平プラテンを用いてプリントした場合のインクの着弾様子を示す図である。
【図7】波打ちプラテンを用いてプリントした場合の着弾様子を示す図である。
【図8】着弾位置を均等にするために吐出信号を変調制御した様子を示した図である。
【図9】プリンタ装置の概略を示したブロック図である。
【図10】コックリングの状態を近似して示す図である。
【図11】実施形態における回路構成の駆動タイミングチャートである。
【図12】実施形態におけるASICに組み込まれる回路構成の具体的構成例を示す図である。
【図13】実施形態における変調制御開始位置を示した図である。
【図14】補正時間の設定テーブルの内容を示す図である。
Claims (7)
- インク液を吐出するヘッドを搭載可能とし、前記ヘッドを記録媒体の搬送方向に対して略直交する方向に走査運動させることで記録を行う記録装置であって、
記録ヘッドに対向する位置に設けられ、記録媒体の前記走査運動方向にコックリングを発生させるための波打ちプラテンと、
走査運動中のヘッドの、前記波打ちプラテンの波の位相位置を検出する検出手段と、
該検出手段で検出された位相位置に基づいて、インク液の吐出タイミングを制御する制御手段と
を備えることを特徴とする記録装置。 - 前記制御手段は、記録ヘッドの移動方向に対し、前記コックリングの山の位置を起点として次の山の位置までを1周期としてn個の領域に分割し、それぞれの領域に対して線形補間させた吐出タイミングの補正量を発生し、各領域について決定した補正量に従って吐出タイミングを制御することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
- 吐出タイミングは、コックリングの山から谷に向かう区間では、コックリング発生無しとした場合の基準の吐出間隔より狭め、谷から山に向かう区間では吐出時間を広げることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の記録装置。
- 更に、コックリングが発生無しとなる記録媒体用の基準の吐出間隔で記録動作を行うモードを備えることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
- n個の領域に対する補正量を1セットとし、当該セットを温度に応じた複数セット備えることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
- 前記検出手段は、記録ヘッドの走査運動方向に設けられたリニアエンコーダからの信号に基づいて検出することを特徴とする請求項1乃至5に記載の記録装置。
- インク液を吐出するヘッドを搭載可能とし、前記ヘッドを記録媒体の搬送方向に対して略直交する方向に走査運動させることで記録を行い、記録ヘッドに対向する位置に設けられ、記録媒体の前記走査運動方向にコックリングを発生させるための波打ちプラテンを有する記録装置の制御方法であって、
走査運動中のヘッドの、前記波打ちプラテンの波の位相位置を検出する検出工程と、
該検出工程で検出された位相位置に基づいて、インク液の吐出タイミングを制御する制御工程と
を備えることを特徴とする記録装置の制御方法。
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