JP2004019177A - 地下構造物用蓋 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】蓋本体3の外周勾配面3bを受枠2の内周勾配面2aで嵌合支持した地下構造物用蓋1において、蓋本体3の外周勾配面3bの上部3dと受枠2の内周勾配面2aの上部との間に上方に開口する隙間部gを形成した構成としたものである。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地下構造物用蓋に関する。
なお、本願明細書でいう「地下構造物用蓋」とは、下水道における地下埋設物,地下構造施設等と地上とを通じる開口部を閉塞する大型鉄蓋,マンホール蓋,汚水桝蓋、電力・通信における地下施設機器や地下ケーブル等を保護する開閉可能な共同溝用鉄蓋,送電用鉄蓋,配電用鉄蓋、上水道やガス配管における路面下の埋設導管およびその付属機器と地上とを結ぶ開閉扉としての機能を有する消火栓蓋,制水弁蓋,仕切弁蓋,空気弁蓋,ガス配管用蓋,量水器蓋等を総称する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、蓋本体の外周勾配面を受枠の内周勾配面に食い込ませることにより前記蓋本体を前記受枠に嵌合支持する構造の地下構造物用蓋としては、例えば、特開昭53−72357号公報に記載された丸型マンホールが知られている。この丸型マンホールは、勾配面の傾斜角度を5°〜10°に限定することにより、マンホール蓋の荷重強度を増強し、大型化が容易にかつ安価に製造することができ、マンホール蓋の受枠への食い込み量および食い込み力を十分確保することができ、マンホール蓋のガタツキ、振動、騒音を著しく抑えることができ、さらにずり上がりも殆ど起こさないという効果を有するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来構造の丸型マンホールにあっては、上述した効果を有するものの、設置環境によっては蓋本体の受枠への過剰な食い込みが発生する場合があるため、バールで開蓋する際に多大な労力を要することがあり、開蓋操作が困難となる。
【0004】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、蓋本体が受枠に過剰に食い込むことを防止して、バールで開蓋する際に適度な労力で行うことができる地下構造物用蓋を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、蓋本体の外周勾配面を受枠の内周勾配面で嵌合支持した地下構造物用蓋において、前記蓋本体の外周勾配面の上部と前記受枠の内周勾配面の上部との間に上方に開口する隙間部を形成した構成としている。
以上の構成において、蓋本体は、外周勾配面の下部が受枠の内周勾配面の下部にテーパ嵌合され、ガタツキ、振動、騒音等が抑えられて受枠に支持される。受枠の内周勾配面の上部と蓋本体の外周勾配面の上部との間に上方に開口する隙間部が形成されており、蓋本体は、外周勾配面の下部により受枠の内周勾配面の下部とテーパ嵌合しているために、外周勾配面が受枠の内周勾配面から受ける反力が小さくなり、設置環境に拘わらず蓋本体が受枠に過剰に食い込むことが軽減される。これにより、バールによる蓋本体の開蓋作業を必要以上の力を加えなくとも行うことができ、開蓋操作が容易になる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明においては、前記隙間部は、蓋本体の外周勾配面および/または受枠の内周勾配面を切り欠いて形成した構成としている。
また、前記隙間部は、全周または一部に形成されている構成としている。
このような構成とすることで、設計の自由度が増し、地下構造物用蓋の形状、大きさ、設置環境等に応じた最適なものを設定することができる。
【0007】
また、前記隙間部の高さは、蓋本体の天板の厚さよりも高くした構成としている。
このような構成とすることで、蓋本体の外周勾配面が受枠の内周勾配面から受ける反力を小さくすることができる。
さらに、本発明においては、蓋本体と受枠とを連結した蝶番機構と、施錠状態では開蓋不能で解錠状態では開蓋可能な施錠機構とを備え、施錠状態で前記蓋本体が前記受枠に対して浮上可能とした構成としている。
【0008】
このような構成とすることで、蝶番機構および施錠機構が受枠に係合する範囲内において受枠に対して蓋本体の浮き上がりが可能となり、地下構造物内部で揚圧が発生した場合には、蓋本体が僅かに浮上して揚圧を大気に開放し、地下構造物内部を減圧する。これにより、受枠の浮上を防止して受枠周囲の路面が損傷することを防止することができる。
【0009】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る地下構造物用蓋の実施例を示す断面図、図2は、図1の受枠と蓋本体との嵌合部の一部拡大図である。
図1に示すように地下構造物用蓋1は、丸型の受枠2と、この受枠2にテーパ嵌合により装着される丸型の蓋本体3とにより構成された平面視円形状をなし、蓋本体3が地表面と面一をなすように設置される。なお、前記テーパ嵌合は、図2に示すように受枠2の上部内周を下向きに縮径させた内周勾配面2aに蓋本体3の縁巻部3aの外周を下向きに縮径させた外周勾配面3bを嵌合させる構造をいう。蓋本体3は、一側に設けられた蝶番機構4により受枠2に連結されており、他側に設けられた施錠機構5により受枠2に係合されて第三者による開蓋および揚圧による飛散が防止されている。蓋本体3は、開蓋時には蓋本体3の外周縁に設けられた開口部3cに開蓋専用工具としてのバールの先端に形成された圧下部が挿入されて施錠機構5が解錠されるとともに、前記バールにより受枠2の上方に引き上げられ、蝶番機構4を介して水平旋回、または垂直反転によって開蓋される。
【0010】
施錠機構5は、受枠2の内周勾配面2aの下部に設けられた錠座2bと、蓋本体3の下面に形成された支持部6に回動自在に取り付けられた施錠鉤7とから成り、開蓋専用工具以外の冶具等で蓋本体3を引き上げようとしたり地下構造物内部の揚圧により蓋本体3が押し上げられた際に施錠鉤7の係合突起7aが錠座2bに設けられた錠止突起2cに係合可能とされて開蓋や飛散が防止されている。
【0011】
図2に示すように蓋本体3の縁巻部3aの外周勾配面3bは、上部が上端から所定の高さ例えば、全高の略1/3〜1/2の位置まで全周に亘り僅かに切り欠かれて上部外周勾配面3dとされ、外周勾配面3bの下部3e(以下「下部外周勾配面3e」という)と同心的に形成されている。そして、下部外周勾配面3eが受枠2の内周勾配面2aの下部とテーパ嵌合される。蓋本体3は、下部外周勾配面3eが受枠2の内周勾配面2aの下部とテーパ嵌合された状態において、上部外周勾配面3dと内周勾配面2aの上部との間に上方に開口する環状の隙間部gが形成される。なお、上部外周勾配面3dの高さは、後述するとおり、蓋本体3の外周勾配面3bが受枠2の内周勾配面2aから受ける反力を小さくするために、天板3fの厚さより高くすることが好ましい。また、環状の隙間部gは、土砂等が侵入し難くするためになるべく狭くすることが好ましい。一例として、蓋本体3の外径が634mm、外周勾配面3bの傾斜角度が約8°、外周勾配面3bの高さが37.5mmに設定されている場合、下部外周勾配面3eの高さは20mm以下、隙間部gは約0.2mmに設定される。
【0012】
蓋本体3は、下部外周勾配面3eが受枠2の内周勾配面2aの下部にテーパ嵌合される。これにより、蓋本体3は、ガタツキ、振動、騒音等を抑えられて受枠2に嵌合支持される。蓋本体3は、上部に天板3fが一体に形成されているために上部の剛性が高く、縁巻部3aの上部の変形が小さい。このため、仮に上部外周勾配面3dが下部外周勾配面3eと連続して構成されていると、これが当接する受枠2の内周勾配面2aの上部を歪ませ、上部外周勾配面3dに対して大きな締め付け力を発生させることになる。これに対して本発明においては、受枠2の内周勾配面2aの上部と蓋本体3の外周勾配面3bの上部との間には上方に開口する環状の隙間部gが形成されているため、蓋本体3の上部には受枠2からの反力は作用しない。
【0013】
一方、縁巻部3aの下端は、天板がなく開口部となっているために上部と比較して剛性が低く、歪んで変形しやすい。このため、受枠2に蓋本体3を嵌合させると、蓋本体3の上部には受枠2からの反力は作用しないのに対して、受枠2の内周勾配面2aの下部と蓋本体3の下部外周勾配面3eとは、お互いが僅かに歪んで変形しようとする。
【0014】
したがって、蓋本体3の外周勾配面3bが受枠2の内周勾配面2aから受ける反力が小さくなる。これにより、地下構造物用蓋1の設置環境に拘わらず、蓋本体3が受枠2に過剰に食い込むことが軽減される。したがって、バールによる蓋本体3の開蓋作業を必要以上の力を加えなくとも行うことが可能となる。
蓋本体3を開蓋するときには、専用のバールの圧下部を蓋本体3の開口部3cに挿入し、施錠鉤7の上面を押圧して係合突起7aを鉤座2bから離隔させて施錠機構5を解錠し、前記バールを引き上げて蓋本体3を持ち上げ、開蓋する。この開蓋作業は、上述したように必要以上の力を加えることなく容易に行うことができる。
【0015】
また、蓋本体3を閉蓋するときには施錠鉤7を自由な状態としておき、そのまま受枠2に蓋本体3を嵌合させると、施錠鉤7が支持軸7cを中心とした錘部7bの重心位置の作用により回動して錠止位置に係止される。
蓋本体3は、一側に設けられた蝶番機構4により受枠2に連結され、他側に設けられた施錠機構5により受枠2に係合可能とされていることで、蝶番機構4および施錠機構5が受枠2に係合する範囲内において蓋本体3が受枠2に対して浮き上がりが可能とされている。さらに、前述したように蓋本体3が受枠2に過剰に食い込むことが軽減されていることで、地下構造物内部で揚圧が発生した場合には、蓋本体3が確実に浮上して前記揚圧を大気に開放し、地下構造物内部を減圧する。これにより、受枠2の浮上を防止して受枠周囲の路面(アスファルト)が損傷することを防止する。
【0016】
図3は、本発明に係る地下構造物用蓋の他の実施例を示し、蓋本体3の外周勾配面3bを下部外周勾配面3eを上部まで延長させた形状とし、受枠2の内周勾配面2a側に切欠を設けて隙間部gを設けたものである。すなわち、受枠2は、内周勾配面2aの上部が上端から全高の略1/2〜1/3の高さ位置まで全周に亘り僅かに切り欠かれて上部内周勾配面2dとされ、内周勾配面2bの下部2e(以下「下部内周勾配面2e」という)と同心的に形成されている。そして、下部内周勾配面2eが蓋本体3の外周勾配面3bの下部とテーパ嵌合される。蓋本体3は、外周勾配面3bの下部が受枠2の内周勾配面2aの下部内周勾配面2eとテーパ嵌合され、外周勾配面3bの上部と受枠2の上部内周勾配面2dとの間に上方に開口する環状の隙間部gが形成される。これにより、蓋本体3が受枠2に過剰に食い込むことが軽減される。
【0017】
図4は、本発明に係る地下構造物用蓋の他の実施例を示し、蓋本体3の外周勾配面3bの上部および下部をそれぞれ同心的に全周に亘り僅かに切り欠いて上部外周勾配面3d、下部外周勾配面3gとし、中央部の帯状の外周勾配面3e(以下「中部外周勾配面」という)を受枠2の内周勾配面2aとテーパ嵌合させるようにしたものである。蓋本体3は、中部外周勾配面3eが受枠2の内周勾配面2aの中央部とテーパ嵌合され、上部外周勾配面3d、下部外周勾配面3gと受枠2の内周勾配面2bの上部、下部との間に上方、下方に開口する環状の隙間部g、g’が形成される。これにより、蓋本体3が受枠2に過剰に食い込むことが軽減される。
【0018】
なお、上記各実施例においては、蓋本体3の外周勾配面3bの上部、または受枠2の内周勾配面2aの上部を全周に亘り切り欠いて、これら外周勾配面3bと内周勾配面2aとの間に上方に開口する環状の隙間部gを形成したが、これに限るものではなく、両方の勾配面を切り欠いてもよいし、外周勾配面3bの上部と内周勾配面2aの上部との間において周方向の一部に上方に開口する隙間部を設けてもよい。このような構成とすることで、設計の自由度が増し、地下構造物用蓋の形状、大きさ、設置環境に応じた最適なものを設定することができる。
【0019】
また、蓋本体3の形状寸法は、一例を示したものであり、上記の寸法形状に限るものではなく、蓋本体3の外周勾配面3bを受枠2の内周勾配面2aに食い込ませて嵌合支持する構造の地下構造物用蓋において、蓋本体3と受枠2の勾配面の上部との間に上方に開口する隙間部gが形成されていればよく、形状、寸法に制限されるものではない。また、蓋本体3の形状については丸型に限るものではなく、角型でもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、蓋本体のガタツキを防止することができるとともに、設置環境に拘わらず蓋本体が受枠に過剰に食い込むことを軽減することができ、バールによる開蓋作業を必要以上の力でなくとも行うことができ、作業の軽減が図られる。
【0021】
請求項2および3の発明によれば、設計の自由度が増し、地下構造物用蓋の形状、大きさ、設置環境等に応じた最適なものを設定することができる。
請求項4の発明によれば、前記隙間部の高さを蓋本体の天板の厚さよりも高くすることで、蓋本体の外周勾配面が受枠の内周勾配面から受ける反力を小さくすることができる。
【0022】
請求項5の発明によれば、地下構造物内部で揚圧が発生した場合には、蓋本体が僅かに浮上して揚圧を大気に開放して減圧し、蓋本体と受枠の浮上を防止して受枠周囲の路面が損傷することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る地下構造物用蓋の実施例を示す断面図である。
【図2】図1に示す受枠と蓋本体との嵌合部の一部拡大図である。
【図3】図1に示す受枠と蓋本体との嵌合部の他の実施例を示す一部拡大図である。
【図4】図1に示す受枠と蓋本体との嵌合部の他の実施例を示す一部拡大図である。
【符号の説明】
1 地下構造物用蓋
2 受枠
2a 内周勾配面
2b 錠座
2d 上部内周勾配面
2e 下部内周勾配面
3 蓋本体
3b 外周勾配面
3d 上部外周勾配面
3e 中部外周勾配面
3f 天板
3g 下部外周勾配面
4 蝶番機構
5 施錠機構
7 施錠鉤
g、g’ 隙間部
Claims (5)
- 蓋本体の外周勾配面を受枠の内周勾配面で嵌合支持した地下構造物用蓋において、
前記蓋本体の外周勾配面の上部と前記受枠の内周勾配面の上部との間に上方に開口する隙間部を形成したことを特徴とする地下構造物用蓋。 - 前記隙間部は、蓋本体の外周勾配面および/または受枠の内周勾配面を切り欠いて形成した請求項1に記載の地下構造物用蓋。
- 前記隙間部は、全周または一部に形成されている請求項1または2に記載の地下構造物用蓋。
- 前記隙間部の高さは、蓋本体の天板の厚さよりも高くした請求項1乃至3に記載の地下構造物用蓋。
- 蓋本体と受枠とを連結した蝶番機構と、施錠状態では開蓋不能で解錠状態では開蓋可能な施錠機構とを備え、施錠状態で前記蓋本体が前記受枠に対して浮上可能とした請求項1乃至4に記載の地下構造物用蓋。
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| JP2002173231A JP4505174B2 (ja) | 2002-06-13 | 2002-06-13 | 地下構造物用蓋 |
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| JP2002173231A JP4505174B2 (ja) | 2002-06-13 | 2002-06-13 | 地下構造物用蓋 |
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Cited By (1)
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-
2002
- 2002-06-13 JP JP2002173231A patent/JP4505174B2/ja not_active Expired - Lifetime
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