JP2004019943A - ナットおよび構造材 - Google Patents

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Abstract

[課題] 構造材14のアリ溝15に側面側開口若しくは端面側開口のいずれか所望側からナット1を挿入可能であると共に、アリ溝15の溝幅をナット1が着座可能な必要最小限にして構造材14の側面に穿孔を貫設可能にする。
[解決手段] ナット1は、平坦な上面の両側方に突出するフランジ部5、6を形成し、下方には平坦な下面9を有する下方突出部10を設けている。構造材14は、側面にナット挿入口を開設したアリ溝を設けている。ナット着座部17の対向する側壁18にはフランジ部5、6の形状に対応したナット挿入補助溝20、21を対向する位置に凹設している。ナット着座部17のうちナット挿入補助溝20、21より上方は側壁18間距離がナット1が縦方向に摺動可能にナット1の上面横幅より僅かばかり大きく形成されており、下方は溝底22の溝幅が下面9の横幅よりも狭くなるようアール状に形成されている。
【選択図】    図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はナット及びこのナットを用いて各種装置のフレーム或は各種機械ハウジング、機械カバー、ドア等を組み立てるための長尺の構造材に関し、更に詳しくは長尺の構造材の側面に開設したナット挿入口よりナットを挿入しボルトや連結金具を用いて他の構造材又は/及び機械部材と接続するためのナット及び構造材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、長尺の構造材の側面にスロット状アリ溝のナット挿入口を開設し、このナット挿入口よりナットを挿入しアリ溝内にナットを装着する構成ものとして、例えば特開2000−18228号公報、特開平7−293536号に公報、実開平6−28324号公報にて記載のものが存在する。特開2000−18228号公報記載の発明は、ナットに六角ナットを用い、この六角ナットの対向するナット2面幅よりも狭小なナット挿入用開口部を長尺の構造材の側面に長手方向に沿って開設し、ナット挿入用開口部と連通するナット2面幅に相当する溝幅を有するナット着座部の少なくとも一方の側壁にナット挿入補助部を凹設して構成されている。特開平7−293536号公報に記載の発明は、内向フランジ部を設けたナット挿入口(上縁部)を有し、下部は段部を設けてナット挿入口(上縁部)と同一横幅の底部を設けてなるT溝に装着するためのナットであって、T溝のナット挿入口(上縁部)より露出する平坦な上面の左右側部に段差を設けて側方に突出するフランジ部を形成し、このフランジ部下面は切り欠いて断面略T字形に形成すると共に、前後端部は切り欠いて弾性片を嵌合するための取付部を形成し、この取付部に側方に付勢する弾性片を嵌合し、弾性片を内方に圧縮した状態で弾性片と共にナットを長尺材のナット挿入口に傾斜させて挿入し、ナットのフランジ部上面がナット挿入口の内向フランジ部下面に弾性片の弾性復元力で圧接するように形成されている。実開平6−28324号公報記載の考案は、規格の四角ナットを挿入するためのスロット状アリ溝を有する構造材であって、T溝の左右側壁に四角ナットの角部を填め込み可能な溝を凹設して形成されている。又、特開平11−280731号公報や実開平7−35813号公報記載のもののように、ナット挿通孔に対応した縦幅のナットを、スロット状アリ溝内にナット挿通孔より傾斜させることなく挿入し、アリ溝内でナットを水平方向に90°回転させて装着させる構成のものが提案されている。
又、特開平7−83223号公報、特開平6−235412号公報、特開2000−205228号公報、特開2000−170732号公報、特表平8−503056号公報記載のもののようにスロット状アリ溝の端面開口からナットを構造材の縦方向(長手方向)に沿ってスライドさせて挿入し、側面側の開口からボルトを挿入してナットをボルトにて縲着固定する構成のものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例のうち特開2000−18228号公報、特開平7−293536号公報、実開平6−28324号公報記載のものは、アリ溝の横幅が広く、構造材の長手方向に対して垂直な穿孔をすることができず、穿孔を可能にするためには隣り合うアリ溝間距離を長くし、結果的には構造材の側面の横幅を著しく広くしなければならず、構造材の重量化及び高コスト化を招来し、また、構造材端部へのエンドキャップの装着が困難であるという問題点を有していた。
又、特開2000−18228号公報、特開平11−280731号公報や実開平7−35813号公報記載のものは、ナット側面とアリ溝側壁との間の隙間が大きくなりすぎるため、ボルトをナットに縲着する際にボルトと共にナットも回転するおそれがあり、アリ溝内でのナットの位置が不安定化するという問題点を有していた。
又、スロット状アリ溝の構造材の端面側開口よりナットを挿入する構成のものは、構造材の前後いずれか一端面にアリ溝を開口していなければならず、構造材を組立後にアリ溝へのナットの挿入が出来ないという問題点を有していた。
又、従来例のナットと構造材は、アリ溝内にナットを挿入すると、ナット下面がアリ溝の溝底に当接し、ボルトをナットの雌ねじ孔に螺着する際にボルトの先端で溝底を突き、溝底に損傷を与える場合があるという問題点があった。又、構造材の端面側からナットを入れる構成のナットと構造材は、構造材のアリ溝の溝幅が極めて大きいか若しくは強度の弱い小さなナットのみしか用いることができず、ナットの雌ねじ孔も小径であるという問題点があった。
本発明は上記諸事情に鑑みて創案されたもので、ナット上端に側方に突出するフランジ部を設け、構造材のアリ溝のうちナット着座部側壁にナット挿入補助溝を凹設し、構造材のアリ溝に側面側開口若しくは端面側開口のいずれか所望側からナットを挿入し得ることができると共にアリ溝の溝幅をナットが着座部可能な必要最小限にして構造材の側面に穿孔を貫設可能にしたナットおよび構造材を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本願発明のうち請求項1記載の発明は、長尺の構造材の側面に開口形成されたスロット状アリ溝に挿入されるナットにおいて、側面上端に垂直な摺接面を残してこの摺接面の下方を横方向に切り欠いて上端にフランジ部を対向して形成し、このフランジ部の下方には平坦な下面を有する下方突出部を連設し、横方向中心には雌ねじ孔を上下方向に貫設したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、内向フランジ部を具備したナット挿入口を長手方向に沿って側面に開設し、ナット着座部を内側に設けたスロット状アリ溝を少なくとも1以上設けてなる長尺の構造材において、請求項1記載のナットを前記ナット挿入口より傾斜させて挿入すると、前記ナットのフランジ部を填め込み可能なナット挿入補助溝を前記ナット着座部の少なくとも一方の側壁下部に凹設し、このナット挿入補助溝の溝底と対向する前記内向フランジ部下面内端縁との直線距離Nが前記ナットの上面横幅Wより僅かばかり長くなるように形成され、前記ナット下面が前記スロット状アリ溝の溝底と当接せず、前記ナット着座部のうち前記ナット挿入補助溝の下方側壁に支承されるように、前記スロット状アリ溝の溝底横幅が前記ナット下面横幅よりも狭く形成されてなることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、上記ナット着座部のうちナット挿入補助溝の下方側壁が、段部を有してスロット状アリ溝の溝底に向けて内傾して形成されてなることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照にして本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
図1はナットの斜視図、図2はナットの正面図、図3はナットの側面図である。これらの図において、ナット1は正背視が略T字形で、平視方形状に形成されている。詳しくは、平坦な上面2に対して垂直な摺接面3、4を左右両側に対設し、この摺接面3、4の下方は切り欠きを設け、上面2の両側方に突出する1対のフランジ部5、6を形成している。フランジ部5、6の下方には垂直な側面7、8と平坦な下面9を有する下方突出部10を設け、端面11は上下面2、9に対して垂直な平坦面に形成されている。下方突出部10は、側壁7、8の下端にアール状部12を有して下面9と連続している。上面2及び下面9の横幅方向中央位置には雌ねじ孔13が上下方向に貫通して設けられている。
【0006】
【実施例2】
図4を参照にしてナットの実施例について説明する。説明を簡単にするために図1〜図3と同様の作用をなす部分は同一符号を用いて説明する。ナット1は縦方向に著しく長く形成し、雌ねじ孔13、13を縦方向に所定距離離隔して上下方向に貫設している。後述する構造材14のアリ溝15に、ナット挿入口16よりナット1を一側方に傾斜させて挿入することができる。他の構成は前述の図1〜図3に示される実施例1と同様であるので、説明を省略する。
【0007】
【実施例3】
図5は構造材の斜視図、図6は縦断面図であって、これらの図において構造材14は一方向に長い棒状に形成され、縦方向(長手方向)に沿って延びるアリ溝15が設けられている。構造材14の側面にはアリ溝15のナット挿入口16が縦方向に沿って開設されている。ナット着座部17は、対向する側壁18間距離がナット上面2の横幅Wに対応するように形成され、ナット着座部17にナット1を挿入すると、ナット1がナット着座部17にて縦方向に摺動可能で、水平方向に回転しないように形成されている。側壁18の上端には内向フランジ部19を対設し、この内向フランジ部19間に形成された空隙をナット挿入口16となしている。ナット着座部17の側壁18にはナット挿入補助溝20、21を対向する位置に凹設している。ナット挿入補助溝20、21は、ナット1のフランジ部5、6の形状と対応する形状に窪ませて形成されている。また、ナット挿入補助溝20、21の形成位置は、ナット挿入補助溝20、21の溝底と対向する内向フランジ部19の下面内端縁との直線距離Nが、ナット上面2の横幅Wより僅かばかり長くなる位置に形成されている。ナット着座部17のうちナット挿入補助溝20、21より下方の側壁は、ナット1のアール状部12よりも半径の大きいアール状に形成され、溝底22の横幅はナット着座部17の横幅よりも狭小に形成されている。このように形成したのは、ナット1をナット着座部17に挿入しやすく、且つナット下面9が溝底22と当接しないようにナット1をアリ溝15に装着するためである。
【0008】
次に図7〜図9を参照にして、図1〜図3に示されるナット1と構造材14の使用方法について説明する。まず、図7(a)〜(e)を参照にしてナットのアリ溝への挿入方法を説明する。図7(a)に示すように、ナット挿入口16よりフランジ部5がフランジ部6よりも下方に位置するようにナット1を傾斜させてナット挿入口16に挿入し、次に、図7(b)に示すようにフランジ部5をナット挿入補助溝20に填め込んでアリ溝15にナット1を投入する。ナット上面2の横幅Wはナット挿入補助溝20、21と対向する内向フランジ部19下面内端縁との直線距離Nより僅かばかり短く形成されているので、図7(c)及び(d)に示すように、ナット1はナット挿入口16よりナット着座部17に落とし込まれる。溝底22は、その両側がナット1のアール状部12より大径のアール状に形成されているため、図7(e)に示すようにナット1は、下面9が溝底22に当接することなく隙間24を介在させてナット着座部17に配置される。図8に示すように、連結金具25を構造材14の外側面に当接し、ボルト26を連結金具25の穿孔及びナット挿入口16を貫通して雌ねじ孔13に螺着すると、ボルト26の回転によりボルト26はナット1の雌ねじ孔13内を下降し、ナット1はナット着座部17内を上昇する。ナット上面2が内向フランジ部19の下面と当接し、ボルト26の下端は溝底22と当接することなくナット1はアリ溝15に装着され、図9に示すように2本の構造材14、14は、ナット1、ボルト26及び連結金具25により固定的に接続される。
このように、本発明のナットと構造材は、ナット1のフランジ部5、6の何れか一方をナット挿入補助溝20、21の何れか一方に填め込むように、ナット1を傾斜させてナット挿入口16より挿入しアリ溝15に装着するように構成したので、ナット着座部17の側壁18間距離をナット1の上面横幅Wと略同一長さに設定し、構造材14にアリ溝15よりなる空洞部の横幅が狭く形成され、構造材14の強度が向上する。
又、ナット着座部17の側壁18間距離がナット1の上面横幅Wに対応させて形成されているので、ボルト26を雌ねじ孔13に挿入し回転してもナット1は回転しない。従って、ボルト26は、ナット1に容易に螺着可能で、極めて簡単に締着作業を行い得る。又、予めナット1が溝底22に当接していないこと及びナット1がナット着座部17で水平方向に回転しないことより、ボルト26の下端は溝底22に当接するまでアリ溝15内に挿入する必要はなく、ボルト26は従来のボルトよりも長さの短いもので足りる。又、溝底22はボルト26の下端の突き当たりによる損傷が生じることがない。
【0009】
図10に示すように、ナット1の上面2を下側にし、構造材14のアリ溝15の端面側開口からナット1を挿入して装着することもできる。
又、図11に示すように、ナット1を構造材14のアリ溝15の端面側開口からフランジ部5、6が側壁18と垂直な位置関係となるように挿入することもできる。
又、図12に示すように、公知の四角ナット28を構造材14のアリ溝15の端面側開口から挿入することもできる。
【0010】
【実施例4】
図13を参照にして本願発明構造材の実施例について説明する。図5〜図12に示される構造材と異なる点は、アリ溝15aが一方の側壁18にのみナット挿入補助溝20を設けた点である。本発明のナットをナット着座部17に挿入の際に、ナット挿入補助溝20に向かってナットを下傾させて装着する。
【0011】
【実施例5】
図14を参照にして本発明構造材の実施例について説明する。図5〜図12に示される構造材と異なる点は側壁18のうちナット挿入補助溝20、21より下方の側壁のアール状部に段部27を形成した点である。ナット下面は段部27に支承されて溝底22に当接しない。
【0012】
構造材14は、図4〜図6及び図9に示す四角柱状棒状体の一側面にのみ開口する1のアリ溝15を設けているものに限定せず、図15に示すように断面四角形の棒状体の4側面にナット挿入口を夫々開口させて縦方向に沿ってアリ溝15を形成したものや、図16に示すように対向する2側壁にナット挿入補助溝を凹設したアリ溝15と前述の図13に示されている一側壁にのみナット挿入補助溝を凹設したアリ溝15a及び公知のアリ溝23を設けたもの等が考えられ、構造材14はナット挿入補助溝を有し側壁にナット挿入口16を開口する少なくとも1のアリ溝15、15aを設けていれば断面形状は問わない。
【0013】
【発明の効果】
本発明は、構造材の外側面に形成したナット挿入口よりナットを傾斜して挿入可能で、しかもアリ溝のナット着座部の側壁間距離はナット上面横幅に対応する長さに形成され、ナットのフランジ部形状に対応したナット挿入補助溝を側壁の対向する位置に凹設して形成されているので、従来の構造材と比較してアリ溝の溝幅が著しく狭く、側面(横方向)からの圧力に対して強く、側面に穿孔が可能であるという効果がある。
又、ナット着座部の下部が溝底に向け内傾し溝幅がナット下面より狭く形成されているため、ナットはその下面が溝底に当接せずナット着座部の側壁に支承され、しかもナット着座部の側壁間距離がナット上面横幅Wと対応しているため、ボルト下端を溝底に突き当たらせることなく、ナットを略固定状態でナットに螺着でき、組立作業性が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ナットの斜視図である。
【図2】ナットの正面図である。
【図3】ナットの側面図である。
【図4】ナットを構造材に挿入しようとする状態を示す説明図である。
【図5】構造材の斜視図である。
【図6】構造材の正面図である。
【図7】ナットをアリ溝へ挿入する方法を経時的に示す説明図である。
【図8】構造材のアリ溝にナットを装着した状態を示す説明図である。
【図9】ナット、ボルト及び連結金具を用いて2本の構造材を接続固着した状態を示す説明図である。
【図10】図1〜図3に示されるナットを上下逆さにして構造材のアリ溝に装着した状態を示す説明図である。
【図11】図1〜図3に示されるナットを構造材のアリ溝に挿入した状態を示す説明図である。
【図12】公知の四角ナットをアリ溝に挿入した状態を示す説明図である。
【図13】構造材の正面図である。
【図14】構造材の正面図である。
【図15】構造材の縦断面図である。
【図16】構造材の縦断面図である。
【符号の説明】
1 ナット
2 上面
3、4 掴接面
5、6 フランジ部
7、8 側面
9 下面
10 下方突出部
13 雌ねじ孔
14 構造材
15、15a アリ溝
16 ナット挿入口
17 ナット着座部
18 側壁
19 内向フランジ部
20、21 ナット挿入補助溝
22 溝底
27 段部
N ナット補助溝の溝底と対向する内向フランジ部下面内端縁との直線距離
W ナットの上面横幅

Claims (3)

  1. 長尺の構造材の側面に開口形成されたスロット状アリ溝に挿入されるナットにおいて、
    側面上端に垂直な摺接面を残してこの摺接面の下方を横方向に切り欠いて上端にフランジ部を対向して形成し、このフランジ部の下方には平坦な下面を有する下方突出部を連設し、横方向中心位置には雌ねじ孔を上下方向に貫設したことを特徴とするナット。
  2. 内向フランジ部を具備したナット挿入口を長手方向に沿って側面に開設し、ナット着座部を内側に設けたスロット状アリ溝を少なくとも1以上設けてなる長尺の構造材において、
    請求項1記載のナットを前記ナット挿入口より傾斜させて挿入すると、前記ナットのフランジ部を填め込み可能なナット挿入補助溝を前記ナット着座部の少なくとも一方の側壁下部に凹設し、このナット挿入補助溝の溝底と対向する前記内向フランジ部下面内端縁との直線距離Nが前記ナットの上面横幅Wより僅かばかり長くなるように形成され、前記ナット下面が前記スロット状アリ溝の溝底と当接せず、前記ナット着座部のうち前記ナット挿入補助溝の下方側壁に支承されるように、前記スロット状アリ溝の溝底横幅が前記ナット下面横幅よりも狭く形成されてなることを特徴とする構造材。
  3. 上記ナット着座部のうちナット挿入補助溝の下方側壁が、段部を有してスロット状アリ溝の溝底に向けて内傾して形成されてなることを特徴とする請求項2記載の構造材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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