JP2004058615A - 水性ボールペンの製造方法 - Google Patents

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JP2004058615A JP2002223940A JP2002223940A JP2004058615A JP 2004058615 A JP2004058615 A JP 2004058615A JP 2002223940 A JP2002223940 A JP 2002223940A JP 2002223940 A JP2002223940 A JP 2002223940A JP 2004058615 A JP2004058615 A JP 2004058615A
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高岸 郁夫
Osamu Nakamura
中村 修
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佐藤 直樹
Sachiko Onuki
大貫 幸子
Kiyoshi Hishinuma
菱沼 清
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Abstract

還元剤を添加したインキを充填した水性ボールペンを減圧下に遠心することで経時的な気泡発生を防止する
【課題】経時してもインキ中に気泡が生成せず、筆記時にインキの流れが阻害されたり筆記カスレを生じたりしない水性ボールペンを提供することにある。
【解決手段】少なくとも着色剤と、水溶性有機溶剤と、還元性物質と、水とからなるインキを、回転自在にボールを抱持した部材を一端に取り付けたインキ収容管に充填し、インキ収容管のもう一方の端に逆流防止剤を充填した後減圧下に遠心処理することを特徴とする水性ボールペンの製造方法を要旨とするものである。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水を主とした水性媒体中に、顔料や染料などの着色剤、剪断減粘性物質、還元性物質等を配合したインキを充填した水性ボールペンの製造方法に関し、経時的にインキ収容管及び/又はボール把持部としてのチップ内に気泡が発生して筆記かすれ等の不具合を発生することを防止した水性ボールペンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、水性ボールペンの製造方法、特にインキ収容管及び/又はボール把持部としてのボールペンチップ内での経時的な気泡の発生を防止した製造方法としてインキ中の溶存気体を除去することで経時的に気泡に成長する核を無くす方法が知られている。このインキ中の溶存酸素を除去する方法として例えば、インキ中に酸素と結合する還元性物質、例えばアスコルビン酸、コウジ酸、ポリフェノール、ハイドロキノン、亜硫酸ナトリウム等を添加したインキを充填して溶存酸素を除去する化学的方法を用いたり、インキをインキ収容管に収容させる前に減圧下に放置してインキ中の溶存気体量を一定値以下にしたインキを充填する物理的方法を用いることが行われている。さらには、インキを充填した水性ボールペンを減圧下にて遠心することでインキ中に混在又は溶解している溶存気体を効率的に除去する物理的方法も行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した方法では経時的な気泡発生を防止するには十分でなく、発生した気泡によりインキ流路が塞がれて筆記時にかすれ等の不具合を発生する恐れがあった。
即ち、インキに溶存酸素と結合する還元性物質を添加する方法においては溶存酸素は無くなるが、また、減圧下に放置して溶存気体を一定値以下にしたインキを充填する方法ではインキ中の溶存気体をある程度除去できるが、インキをインキをインキ収容管に充填する時に巻き込んだりした空気は常圧下にて行われている遠心でも容易に除去できず、気泡がインキ中に残ってしまう恐れがあった。
更に、インキ充填したボールペンを減圧下で遠心する方法においてはインキ中に混在する大きな気泡は容易に除去できるが、溶存している気体については短時間の処理では除去できず、ボールペン製造工程で長時間の減圧遠心処理を必要とするので生産に時間が掛かりすぎて効率が悪く不経済である。
そして、水性ボールペンは筆記時にペン先より空気を巻き込むことがよくあるが、減圧下に放置して溶存気体を一定値以下にしたインキを充填する方法やインキ充填したボールペンを減圧下に遠心する方法では製造後に混入した空気を除去する手段が無いため筆記時に巻き込んだ空気がインキ流路を塞いで吐出不良やカスレなどの不具合を引き起こす恐れが有った。
本発明の目的は、経時してもインキ中に気泡が生成せず、筆記時にインキの流れが阻害されたり筆記カスレを生じたりしない水性ボールペンを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、少なくとも着色剤と水溶性有機溶剤と還元性物質と水とからなるインキと、逆流防止剤とをボールペンチップを一端に取り付けたパイプにインキのボールペンチップと反対側の界面に逆流防止剤が位置するように収容した後に、減圧下に存在させることと、ボールペンチップを外側に配置して回転させてボールペンチップ側に向かう遠心力を付与することとを同時になす工程を有する水性ボールペンの製造方法を要旨とするものである。
【0005】
【発明の実施形態】
以下、詳細に説明する。
本発明に使用する着色剤は、従来の水性インキに用いられる染料及び顔料が使用可能であり、染料では酸性染料、直接染料、塩基性染料等のいずれも用いることができる。その一例を挙げれば、ジャパノールファストブラックDコンク(C.I.ダイレクトブラック17)、ウォーターブラック100L(同19)、ウォーターブラックL−200(同19)、ダイレクトファストブラックB(同22)、ダイレクトファストブラックAB(同32)、ダイレクトディープブラックEX(同38)、ダイレクトファストブラックコンク(同51)、カヤラススプラグレイVGN(同71)、カヤラスダイレクトブリリアントエローG(C.I.ダイレクトエロー4)、ダイレクトファストエロー5GL(同26)、アイゼンプリムラエローGCLH(同44)、ダイレクトファストエローR(同50)、アイゼンダイレクトファストレッドFH(C.I.ダイレクトレッド1)、ニッポンファストスカーレットGSX(同4)、ダイレクトファストスカーレット4BS(同23)、アイゼンダイレクトローデュリンBH(同31)、ダイレクトスカーレットB(同37)、カヤクダイレクトスカーレット3B(同39)、アイゼンプリムラピンク2BLH(同75)、スミライトレッドF3B(同80)、アイゼンプリムラレッド4BH(同81)、カヤラススプラルビンBL(同83)、カヤラスライトレッドF5G(同225)、カヤラスライトレッドF5B(同226)、カヤラスライトローズFR(同227)、ダイレクトスカイブルー6B(C.I.ダイレクトブルー1)、ダイレクトスカイブルー5B(同15)、スミライトスプラブルーBRRコンク(同71)、ダイボーゲンターコイズブルーS(同86)、ウォーターブルー#3(同86)、カヤラスターコイズブルーGL(同86)、カヤラススプラブルーFF2GL(同106)、カヤラススプラターコイズブルーFBL(同199)等の直接染料や、アシッドブルーブラック10B(C.I.アシッドブラック1)、ニグロシン(同2)、スミノールミリングブラック8BX(同24)、カヤノールミリングブラックVLG(同26)、スミノールファストブラックBRコンク(同31)、ミツイナイロンブラックGL(同52)、アイゼンオパールブラックWHエクストラコンク(同52)、スミランブラックWA(同52)、ラニルブラックBGエクストラコンク(同107)、カヤノールミリングブラックTLB(同109)、スミノールミリングブラックB(同109)、カヤノールミリングブラックTLR(同110)、アイゼンオパールブラックニューコンク(同119)、ウォーターブラック187−L(同154)、カヤクアシッドブリリアントフラビンFF(C.I.アシッドエロー7:1)、カヤシルエローGG(同17)、キシレンライトエロー2G140%(同17)、スミノールレベリングエローNR(同19)、ダイワタートラジン(同23)、カヤクタートラジン(同23)、スミノールファストエローR(同25)、ダイアシッドライトエロー2GP(同29)、スミノールミリングエローO(同38)、スミノールミリングエローMR(同42)、ウォーターエロー#6(同42)、カヤノールエローNFG(同49)、スミノールミリングエロー3G(同72)、スミノールファストエローG(同61)、スミノールミリングエローG(同78)、カヤノールエローN5G(同110)、スミノールミリングエロー4G200%(同141)、カヤノールエローNG(同135)、カヤノールミリングエロー5GW(同127)、カヤノールミリングエロー6GW(同142)、スミトモファストスカーレットA(C.I.アシッドレッド8)、カヤクシルクスカーレット(同9)、ソーラールビンエクストラ(同14)、ダイワニューコクシン(同18)、アイゼンボンソーRH(同26)、ダイワ赤色2号(同27)、スミノールレベリングブリリアントレッドS3B(同35)、カヤシルルビノール3GS(同37)、アイゼンエリスロシン(同51)、カヤクアシッドローダミンFB(同52)、スミノールレベリングルビノール3GP(同57)、ダイアシッドアリザリンルビノールF3G200%(同82)、アイゼンエオシンGH(同87)、ウォーターピンク#2(同92)、アイゼンアシッドフロキシンPB(同92)、ローズベンガル(同94)、カヤノールミリングスカーレットFGW(同111)、カヤノールミリングルビン3BW(同129)、スミノオールミリングブリリアントレッド3BNコンク(同131)、スミノールミリングブリリアントレッドBS(同138)、アイゼンオパールピンクBH(同186)、スミノールミリングブリリアントレッドBコンク(同249)、カヤクアシッドブリリアントレッド3BL(同254)、カヤクアシッドブリリドブリリアントレッドBL(同265)、カヤノールミリングレッドGW(同276)、ミツイアシッドバイオレット6BN(C.I.アシッドバイオレット15)、ミツイアシッドバイオレットBN(同17)、スミトモパテントピュアブルーVX(C.I.アシッドブルー1)、ウォーターブルー#106(同1)、パテントブルーAF(同7)、ウォーターブルー#9(同9)、ダイワ青色1号(同9)、スプラノールブルーB(同15)、オリエントソルブルブルーOBC(同22)、スミノールレベリングブルー4GL(同23)、ミツイナイロンファストブルーG(同25)、カヤシルブルーAGG(同40)、カヤシルブルーBR(同41)、ミツイアリザリンサフィロールSE(同43)、スミノールレベリングスカイブルーRエクストラコンク(同62)、ミツイナイロンファストスカイブルーB(同78)、スミトモブリリアントインドシアニン6Bh/c(同83)、サンドランシアニンN−6B350%(同90)、ウォーターブルー#115(同90)、オリエントソルブルブルーOBB(同93)、スミトモブリリアントブルー5G(同103)、カヤノールミリングウルトラスカイSE(同112)、カヤノールミリングシアニン5R(同113)、アイゼンオパールブルー2GLH(同158)、ダイワギニアグリーンB(C.I.アシッドグリーン3)、アシッドブリリアントミリンググリーンB(同9)、ダイワグリーン#70(同16)、カヤノールシアニングリーンG(同25)、スミノールミリンググリーンG(同27)等の酸性染料、アイゼンカチロンイエロー3GLH(C.I.ベーシックイエロー11)、アイゼンカチロンブリリアントイエロー5GLH(同13)、スミアクリルイエローE−3RD(同15)、マキシロンイエロー2RL(同19)、アストラゾンイエロー7GLL(同21)、カヤクリルゴールデンイエローGL−ED(同28)、アストラゾンイエロー5GL(同51)、アイゼンカチロンオレンジGLH(C.I.ベーシックオレンジ21)、アイゼンカチロンブラウン3GLH(同30)、ローダミン6GCP(C.I.ベーシックレッド1)、アイゼンアストラフロキシン(同12)、スミアクリルブリリアントレッドE−2B(同15)、アストラゾンレッドGTL(同18)、アイゼンカチロンブリリアントピンクBGH(同27)、マキシロンレッドGRL(同46)、アイゼンメチルバイオレット(C.I.ベーシックバイオレット1)、アイゼンクリスタルバイオレット(同3)、アイゼンローダミンB(同10)、アストラゾンブルーG(C.I.ベーシックブルー1)、アストラゾンブルーBG(同3)、メチレンブルー(同9)、マキシロンブルーGRL(同41)、アイゼンカチロンブルーBRLH(同54)、アイゼンダイヤモンドグリーンGH(C.I.ベーシックグリーン1)、アイゼンマラカイトグリーン(同4)、ビスマルクブラウンG(C.I.ベーシックブラウン1)等の塩基性染料が挙げられる。
【0006】
顔料ではアゾ系顔料、ニトロソ系顔料、ニトロ系顔料、塩基性染料系顔料、酸性染料系顔料、建て染め染料系顔料、媒染染料系顔料、及び天然染料系顔料等の有機系顔料、黄土、バリウム黄、紺青、カドミウムレッド、硫酸バリウム、酸化チタン、弁柄、鉄黒、カーボンブラック等の無機顔料等が挙げられ、これらは単独あるいは混合して使用することが出来る。
具体例を挙げるとアニリンブラック(C.I.50440)、シアニンブラック、ナフトールエローS(C.I.10316)、ハンザエロー10G(C.I.11710)、ハンザエロー5G(C.I.11660),ハンザエロー3G(C.I.11670)、ハンザエローG(C.I.11680),ハンザエローGR(C.I.11730)、ハンザエローA(C.I.11735)、ハンザエローRN(C.I.11740)、ハンザエローR(C.I.12710)、ピグメントエローL(C.I.12720)、ベンジジンエロー(C.I.21090)、ベンジジンエローG(C.I.21095)、ベンジジンエローGR(C.I.21100)、パーマネントエローNCG(C.I.20040)、バルカンファストエロー5G(C.I.21220)、バルカンファストエローR(C.I.21135)、タートラジンレーキ(C.I.19140)、キノリンエローレーキ(C.I.47005)、アンスラゲンエロー6GL(C.I.60520)、パーマネントエローFGL、パーマネントエローH10G、パーマネントエローHR、アンスラピリミジンエロー(C.I.68420)、スダーンI(C.I.12055)、パーマネントオレンジ(C.I.12075)、リソールファストオレンジ(C.I.12125)、パーマネントオレンジGTR(C.I.12305)、ハンザエロー3R(C.I.11725)、バルカンファストオレンジGG(C.I.21165)、ベンジジンオレンジG(C.I.21110)、ペルシアンオレンジ(C.I.15510)、インダンスレンブリリアントオレンジGK(C.I.59305)、インダンスレンブリリアントオレンジRK(C.I.59105)、インダンスレンブリリアントオレンジGR(C.I.71105)、パーマネントブラウンFG(C.I.12480)、パラブラウン(C.I.12071)、パーマネントレッド4R(C.I.12120)、パラレッド(C.I.12070)、ファイヤーレッド(C.I.12085)、パラクロルオルトアニリンレッド(C.I.12090)、リソールファストスカーレット、ブリリアントファストスカーレット(C.I.12315)、ブリリアントカーミンBS、パーマネントレッドF2R(C.I.12310)、パーマネントレッドF4R(C.I.12335)、パーマネントレッドFRL(C.I.12440)、パーマネントレッドFRLL(C.I.12460),パーマネントレッドF4RH(C.I.12420)、ファストスカーレットVD、バルカンファストルビンB(C.I.12320)、バルカンファストピンクG(C.I.12330),ライトファストレッドトーナーB(C.I.12450)、ライトファストレッドトーナーR(C.I.12455)、パーマネントカーミンFB(C.I.12490)、ピラゾロンレッド(C.I.12120)、リソールレッド(C.I.15630)、レーキレッドC(C.I.15585)、レーキレッドD(C.I.15500)、アンソシンB(C.I.18030)、ブリリアントスカーレットG(C.I.15800)、リソールルビンGK(C.I.15825)、パーマネントレッドF5R(C.I.15865)、ブリリアントカーミン6B(C.I.15850)、ピグメントスカーレット3B(C.I.16105)、ボルドー5B(C.I.12170)、トルイジンマルーン(C.I.12350)、パーマネントボルドーF2R(C.I.12385)、ヘリオボルドーBL(C.I.14830)、ボルドー10B(C.I.15880)、ボンマルーンライト(C.I.15825)、ボンマルーンメジウム(C.I.15880)、エオシンレーキ(C.I.45380)、ローダミンレーキB(C.I.45170)、ローダミンレーキY(C.I.45160)、アリザリンレーキ(C.I.58000)、チオインジゴレッドB(C.I.73300)、チオインジゴマルーン(C.I.73385)、パーマネントレッドFGR(C.I.12370)、PVカーミンHR、ワッチングレッド,モノライトファストレッドYS(C.I.59300)、パーマネントレッドBL、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ(C.I.42535)、ジオキサジンバイオレット、アルカリブルーレーキ(C.I.42750A、C.I.42770A)、ピーコックブルーレーキ(C.I.42090)、ピーコックブルーレーキ(C.I.42025)、ビクトリアブルーレーキ(C.I.44045)、フタロシアニンブルー(C.I.74160)、ファストスカイブルー(C.I.74180)、インダンスレンブルーRS(C.I.69800)、インダンスレンブルーBC(C.I.69825)、インジゴ(C.I.73000)、ピグメントグリーンB(C.I.10006)、ナフトールグリーンB(C.I.10020)、グリーンゴールド(C.I.12775)、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ(C.I.42000)、フタロシアニングリーン等が挙げられる。
これらの着色剤の使用量は、インキ全量に対して0.5〜30重量%が好ましい。0.5重量%未満では、薄くて筆跡としての性能を果たさず、30重量%を超えるとチップ内でのドライアップが増長し書き出し性能が悪くなる傾向が有る。
【0007】
着色剤に顔料を用いた場合は顔料を安定に分散させるために分散剤を使用することは差し支えない。分散剤として従来一般に用いられている水溶性樹脂もしくは水可溶性樹脂や、アニオン系もしくはノニオン系の界面活性剤などの顔料の分散剤として用いられるものが使用できる。一例として、高分子分散剤として、リグニンスルホン酸塩、セラックなどの天然高分子、ポリアクリル酸塩、スチレン−アクリル酸共重合物の塩、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合物の塩、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩、リン酸塩、などの陰イオン性高分子やポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなどの非イオン性高分子などが挙げられる。また、界面活性剤として、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、N−アシルアミノ酸及びその塩、N−アシルメチルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキルスルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などの陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類などの非イオン性界面活性剤が挙げられる。
【0008】
これら水可溶性樹脂及び界面活性剤は、その1種または2種以上を選択し、併用しても使用できる。その使用量は、顔料10重量部に対し0.05〜20重量部が好ましい。0.05重量部より少ない場合は添加する目的である分散効果が弱く、20重量部より多くしてもそれ以上の分散効果が望めず不経済である。
顔料の場合は、更に、水性媒体に分散した水性インキベースを用いることは、顔料インキ製造上有利なことである。具体的には、Fuji SP Black8031、同8119、同8167、同8276、同8381、同8406、Fuji SP Red 5096、同5111、同5193、同5220、Fuji SP Bordeaux 5500、Fuji SP Blue 6062、同6133、同6134、同6401、Fuji SP Green 7051、Fuji SP Yellow 4060、同4178、Fuji SP Violet 9011、Fuji SP Pink 9524、同9527、Fuji SP Orange 534、FUji SP Brown 3074、FUJI SP RED 5543、同5544(以上、富士色素(株)製)、Emacol Black CN、Emacol Blue FBB、同FB、同KR、Emacol Green LXB、Emacol Violet BL、Emacol Brown 3101、Emacol Carmmine FB、Emacol Red BS、Emacol Orange R、Emacol Yellow FD、同IRN、同3601、同FGN、同GN、同GG、同F5G、同F7G、同10GN、同10G、Sandye Super Black K、同C、Sandye Super Grey B、Sandye Super Brown SB、同FRL、同RR、SandyeSuper Green L5G、同GXB、Sandye Super Navy Blue HRL、同GLL、同HB、同FBL−H、同FBL−160、同FBB、Sandye Super Violet BL H/C、同BL、Sandye Super Bordeaux FR、Sandye Super Pink FBL、同F5B、Sandye Super Rubine FR、Sandye super Carmmine FB、SandyeSuper Red FFG、同RR、同BS、Sandye Super Orange FL、同R、同BO、Sandye Gold Yellow 5GR、同R、同3R、Sandye Ywllow GG、同F3R、同IRC、同FGN、同GN、同GRS、同GSR−130、同GSN−130、同GSN、同10GN(以上、山陽色素(株)製)、Rio Fast BlackFx 8012、同8313、同8169、Rio Fast Red Fx8209、同8172、Rio Fast Red S Fx 8315、同8316、Rio Fast Blue Fx 8170、Rio Fast Blue FX 8170、Rio Fast Blue S Fx 8312、Rio Fast Green S Fx 8314(以上、東洋インキ(株)製)、NKW−2101、同2102、同2103、同2104、同2105、同2106、同2107、同2108、同2117、同2127、同2137、同2167、同2101P、同2102P、同2103P、同2104P、同2105P、同2106P、同2107P、同2108P、同2117P、同2127P、同2137P、同2167P、NKW−3002、同3003、同3004、同3005、同3007、同3077、同3008、同3402、同3404、同3405、同3407、同3408、同3477、同3602、同3603、同3604、同3605、同3607、同3677、同3608、同3702、同3703、同3704、同3705、同3777、同3708、同6013、同6038、同6559(以上、日本蛍光(株)製)、コスモカラーS1000Fシリーズ(東洋ソーダ(株)製)、ビクトリアエロー G−11、同G−20、ビクトリアオレンジ G−16、同G−21、ビクトリアレッド G−19、同G−22、ビクトリアピンク G−17、同G−23、ビクトリアグリーン G−18、同G−24、ビクトリアブルー G−15、同G−25(以上、御国色素(株)製)、ポルックスPC5T1020、ポルックスブラックPC8T135、ポルックスレッドIT1030等のポルックスシリーズ(以上、住化カラー(株)製)などが挙げられるものであり、これらは1種又は2種以上選択して併用できるものである。
【0009】
還元性物質はインキ中の溶存酸素と結合してこれを除去するために用いるものである。その具体例を挙げると、アスコルビン酸、エリソルビン酸、コウジ酸及びこれらの塩やその誘導体、フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルアミン、アミノフェノール、ハイドロキノン、ハイドロキノンスルホン酸及びその塩、レゾルシン、カテコール、ピロガロール、フロログルシノール、没食子酸及びその塩、カテキン、タンニン酸及びその塩、トリヒドロキシベンゼン等のポリフェノール類、tert−ブチルフェノール、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、アセトアニリド、アセトアセトアニリド等のケト−エノール異性体、ヒドロキシルアミン、オキシキノリンスルホン酸、二酸化チオ尿素、ホルムアミジンスルフィン酸、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、チオ硫酸塩等が挙げられるが、これらに限られるわけではなく、還元能を有する物質で有れば大抵のものが使用可能である。
これら還元性物質の使用量はインキ全体に対して0.05重量%〜5重量%が好ましく、0.1重量%〜2重量%がより好適に使用可能である。0.05%よりも少ないとインキ中の酸素を除去する効果が弱く、5重量%を超えて添加してもそれ以上の酸素を除去する効果が得られず添加する意味が無い。
【0010】
本発明においてはペン先を下向きに下向きに放置した場合、ペン先からのインキの漏れを防止するためにインキ粘度を調整することが出来る。インキの粘度の調整は所望の粘度になるよう増粘性物質及び/又は剪断減粘性物質を適宜調整して使用することで調整できる。これらの具体例を挙げと、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルローズ、カルボキシエチルセルロース、コラーゲン、HPC−SL、同L、同M、同H(以上、日本曹達(株)製)、アビセルPH−101、同102、同301、同M06、TG−101(以上、旭化成(株)製)等のセルロース類、ケルザン、ケルザンS、ケルザンF、ケルザンAR、ケルザンM、ケルザンD(以上、三晶(株)製)、コージン、コージンF、コージンT、コージンK(以上、(株)興人製)等のキサンタンガム、レオザン(三唱(株)製)等のサクシノグルカン、K1A96(三唱(株)製)等のウエランガム、K1A112、K7C2433(以上、三唱(株)製)等のラムザンガム、ジャガー8111、同8600、同HP−8、同HP−60、CP−13(以上、三唱(株)製)等のグァーガム類、プルラン((株)林原商事製)等の水溶性多糖類、GX−205、NA−010(昭和電工(株)製)等のN−ビニルアセトアミド重合架橋物等の水溶性合成高分子、スメクトンSA(スメクタイト、クニミネ工業(株)製)、クニピア−F、クニピア−G(モンモリロナイト、クニミネ工業(株)製)、ベンゲルHV、同FW、同15、同23(ベントナイト、(株)豊順洋行製)、エスベン、同C、同W、同N400(4級アンモニウムカチオン変性モンモリロナイト、(株)豊順洋行製)等の無機粘土鉱物が挙げられる。
これらの内、キサンタンガムが、大きな剪断減粘性を持つことから筆記時にインキの粘度が大きく下がりその結果として筆記時のボテや線割れが発生し難いことや、温度変化に対する安定性、pHに対する安定性、塩に対する安定性の点から特に好ましい。
上記剪断減粘性物質は複数種を混合して使用することもできるが、その使用量は剪断減粘性物質それぞれの性質によるので一概に言えないが、筆記時のインキ吐出や筆跡のカスレ、線割れ、インキ漏れ等を考えてインキ粘度が剪断速度10sec−1の時30000mPa・s以下となるようにするのが好ましい。
【0011】
インキの着色材を紙面に定着させるために結合材として各種樹脂を併用することもできる。具体的には、セラック、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ金属塩、同アミン塩、同アンモニウム塩、α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ金属塩、同アミン塩、同アンモニウム塩、といった水溶性樹脂を用いることができる。また、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合物などの水不溶性樹脂などを用いることもできる。尚、水不溶性樹脂は、水性エマルジョン形態で使用する。
【0012】
水は主溶剤として使用される。
また、水と共に各種水溶性有機溶剤が、インキの乾燥防止、低温時での凍結防止などの目的で使用される。具体的には、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブチルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、ヘキシレングリコール、2−エチル1,3−ヘキサングリコール、グリセリン、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル等のエーテル、チオジグリコール、チオジグリコール酸及びその塩及びこれらの誘導体、チオジプロピオン酸及びその塩及びこれらの誘導体、ジチオジグリコール、N−メチルピロリドン、2−フェノキシエタノールなどが使用出来る。
これらは1種又は2種以上選択して併用できるものである。また、その使用量はインキ全量に対して0.5〜40重量%が好ましい。0.5重量%未満では塗布部の乾燥防止効果が弱く使用不能になる恐れがある。60重量%を超えて添加してもその効果の向上は見られず添加することの意味が見い出せない。
【0013】
その他、上記各成分以外、従来、筆記具用の水性インキに用いられる種々の添加剤を適宜必要に応じて使用することもできる。
例えば、インキの蒸発防止のためにソルビット、キシリット等の糖アルコールを用いたり、筆記感を向上させるためにポリエチレングリコール、ポリオキシエチレングリコールポリオキシプロピレングリコール、オレイン酸のアルカリ金属塩やアミン塩、アシルアミノ酸やタウリン、メチルタウリン等のアルカリ金属塩やアミン塩等の潤滑剤を用いたりすることができる。
【0014】
さらに、アニオン系、ノニオン系、カチオン系の各種界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等の表面張力調整剤、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ベンゾイソチアザリン−3−オンなどの防腐防黴剤、ベンゾトリアゾール、エチレンジアミン四酢酸などの防錆剤、pH調整剤として水酸化ナトリウム、アルカノールアミン、アミン、アンモニウム等のアルカリ化剤なども用いることもできる。
【0015】
ボールペンチップとしてはボールホルダーに金属を使用した金属チップおよび主に合成樹脂を使用した樹脂チップを使用出来る。金属を使用したボールホルダーの材質としては、洋白、真鍮、ステンレス等一般的に使用されているものは使用可能である。また、主に合成樹脂からなるボールホルダーの主材料としては、一般成形用樹脂が使用でき、100%これら合成樹脂にて成型しても良い。具体的には、ポリアセタール樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、芳香族ナイロン樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアクリレート樹脂等が使用できる。筆記感触の滑らかさからポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂が特に好ましい。
これらの樹脂に各種の充填剤を潤滑性向上、耐摩耗性向上、強度向上等の目的で添加することが可能である。その充填剤の一例を挙げるとモリブデン、チタン酸カリウム、ガラス繊維、炭酸カルシウム、マイカ等が挙げられる。これらの充填剤の量は30%以下が好ましい。40%を超えて添加すると成型時に充填剤が偏って成形されチップの形状が損なわれる恐れがある。
【0016】
ボールホルダーに把持するボール材質として一例を挙げると、タングステンカーバイドを主成分とした超硬、炭化珪素を主成分としたもの、ジルコニアを主成分としたもの等のボールが使用可能である。
【0017】
インキを直接充填するインキ収容管の材質としてはポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、シリコン樹脂等が使用可能であるが、透湿性、透明性、コスト等を考えるとポリプロピレン製が好ましい。
【0018】
本発明のボールペンの製造に当たって、インキの充填は溶存酸素と結合して除去する還元性物質を含むインキを従来の方法で充填することで特に問題は無い。インキを充填したボールペンを減圧下で遠心するには、遠心しながら徐々に/又は一気に減圧する方法、最初に減圧しておいてから遠心する方法、遠心しながら減圧しておいてから減圧を緩めた後再度減圧する方法、場合によってはこの減圧と減圧を緩めることを繰り返し行う方法等がある。
遠心しながら徐々に/又は一気に減圧する方法は遠心力でインキを抑えているので減圧したとき急激に気泡が膨張してもインキ及び/又は逆流防止体がインキ収容管から漏れ出ることが無いので生産的に有利である。
遠心しながら減圧しておいてから減圧を緩めた後再度減圧する方法やこの減圧と減圧を緩めることを繰り返し行う方法は、インキ中の気泡を大きくしたり小さくしたりすることになるのでインキ収容管壁等に付着している微細な気泡をより完全に除去するのに有効である。
最初に減圧しておいてから遠心する方法は気泡に圧力が掛かっていないので最も気泡を大きく出来ることからこれを遠心することで短時間に気泡を除去しやすい利点がある。
これらの方法において遠心の条件を減圧遠心を実施している最中に変化させることは溶存酸素及び/又は存在する気泡を除去するうえで有効な方法である。
ここにおいて、遠心時の減圧の程度は気圧が大気圧よりも低ければ気泡除去の効果は高くなり、低ければ低いほどその効果はより高くなるのであるが、経験的に300mmHg以下の気圧にするのが好ましく、更にいえば50mmHg以下の気圧にするのが気泡除去効果が高くより好ましいと言える。ただし、インキ中の成分に揮発性の物質、例えば水を含むのでインキ中の成分が沸騰しない程度の気圧までに止めておく必要がある。
遠心の条件については個々のインキやボールペンの状態により変える必要があるので一概に言えないが、回転数を高くして強い遠心力を掛ければ掛けるほどインキ中の気泡を除去する効果が高くなるが、インキ中に沈降する成分を含む場合はその沈降により目詰まりを発生しないような回転数を適宜選択して遠心を実施すれば良い。
遠心する時間は遠心の回転数との兼ね合いになるが、時間を長くすれば長くするほど気泡除去効果は高まるので、生産効率や気泡除去高率を考えて遠心回転数、減圧の程度との兼ね合いをはかる必要がある。
【0019】
【作用】
本発明においては、化学的に酸素と結合して溶存酸素を除去する物質をインキに添加することで溶存酸素を無くし、インキ中に溶存している各気体の分圧と大気の分圧との平衡を崩すことによりインキ中に存在する気体が大気との平衡を保とうとする力が働き結果的にインキ中の溶存気体は大気に出ていくのでインキ中には溶存気体が無くなる。これにより、経時的な気泡発生の元になる微細な気泡とこの微細な気泡に集まって大きな気泡を形成する溶存気体が除去されて経時的な気泡発生が防止されると推測される。
また、本発明においてはボールペンの製造時に減圧下で遠心処理を実施する。これにより、インキ収容管にインキを充填したときに巻き込む空気等の気体を除去出来るので、インキ中に存在する微細な泡が経時的に集合して大きな泡となるのを防止している。
以上の2つの手段を両方とも実施することにより初期的な気泡除去と経時的な気泡発生が防止出来るので、本発明の水性ボールペンは初期及び経時においても筆記時に気泡によるインキ吐出不良や筆記カスレ等の不具合を発生しないものと推測される。
【0020】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。実施例中単に「部」とあるのは「重量部」を示す。
【0021】
インキサンプル1
ウォーターブラック #108−L(C.I.DIRECT BLACK19の
14%水溶液、オリエント化学工業(株)製)        40.0部
ケルザン AR(キサンタンガム、剪断減粘樹脂、三晶(株)製) 0.2部
エチレングリコール                     10.0部
グリセリン                         10.0部
ベンゾトリアゾール                      0.5部
アスコルビン酸ナトリウム                   0.5部
プロクセル GXL (1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、防腐剤、I
CI(株)製)                       0.3部
イオン交換水                        38.5部
上記成分中、ケルザンARの全量と水5.0部とをラボミキサーにて30分間攪拌して均一に溶解しケルザン水溶液を調整した。残りの各成分を混合し1時間混合攪拌した後ケルザンAR水溶液を加え更に2時間攪拌して剪断速度10sec−1の時の粘度70mPa・sの黒色インキを得た。
【0022】
インキサンプル2
ウォーター レッド #2(C.I.ACID RED87、オリエント化学工業(株)製)                        5.0部
ウォーター イエロー #6C(C.I.ACID YELLOW23、オリエント化学工業(株)製)                   3.0部
ケルザン AR                        0.5部
エチレングリコール                     25.0部
グリセリン                         10.0部
サルコシネートOH(N−オレオイルサルコシン、界面活性剤、日光ケミカルズ(株)製)                         0.1部
ベンゾトリアゾール                      0.5部
プロクセル GXL                      0.3部
ハイドロキノンスルホン酸カリウム(還元剤、三星化学工業(株)製)0.3部
AKP−20(アルミナ、粒径0.5μm、住友化学工業(株)製)0.01部
イオン交換水                       55.29部
上記成分中、ケルザンARの全量と水5.0部とをラボミキサーにて30分間攪拌して均一に溶解しケルザン水溶液を調整した。次いでAKP−20とグリセリンの全量を混合し、均一に攪拌した後ホモジナイザーで15分攪拌しアルミナ分散液を調整した。残り各成分を混合し1時間攪拌した後ケルザンAR水溶液とアルミナ分散液を加え更に2時間混合攪拌して粘度350mPa・sの赤色インキを得た。
【0023】
インキサンプル3
FUJI SP BLACK 8922(カーボンブラック20%分散液、富士色素(株)製)                      25.0部
エチレングリコール                     10.0部
グリセリン                         10.0部
ベンゾトリアゾール                      0.5部
プロクセル GXL (1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、防腐剤、I
CI(株)製)                       0.3部
ペミュレンTR−1(架橋型のアクリル酸とアクリル酸エステル共重合体、B.F.Goodrich社製)                  0.3部
亜硫酸ナトリウム                     1.0部
イオン交換水                       52.9部
上記成分中、ペミュレンTR−1の全量と水10部をラボミキサーにて1時間攪拌してペミュレンTR−1水溶液を調整した。残りの各成分を混合し均一になるまで1時間攪拌した液にペミュレンTR−1水溶液を加えて更に2時間混合攪拌して粘度260mPa・sの黒色インキを得た。
【0024】
インキサンプル4
ダイワブルー#1(C.I.Acid ブルー9、ダイワ化成(株)製)   4.0部
ウォーターレッド#2                     0.4部
エチレングリコール                     12.0部
チオジグリコール                       6.0部
グリセリン                          3.0部
ベンゾトリアゾール                      0.5部
プロクセル GXL (1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、防腐剤、ICI(株)製)                       0.2部
ケルザンAR                         0.5部
ペミュレンTR−1                      0.5部
アスコルビン酸ナトリウム                   1.0部
イオン交換水                        71.9部
上記成分中、ペミュレンTR−1の全量と水10部をラボミキサーにて1時間攪拌してペミュレンTR−1水溶液を調整した。また、ケルザンARの全量と水10部をラボミキサーにて1時間攪拌してケルザンAR水溶液を調整した。残りの各成分を混合し均一になるまで1時間攪拌した液にペミュレンTR−1水溶液とケルザンAR水溶液を加えて更に2時間混合攪拌して粘度3000mPa・sの青色インキを得た。
【0025】
インキの比較サンプル1
インキの実施例1においてアスコルビン酸ナトリウム抜いてその分水を添加した以外はインキの実施例1と同様に為し、粘度が62mPa・sの黒色インキを得た。
【0026】
インキの比較サンプル2
インキの実施例2においてハイドロキノンスルホン酸カリウムを抜いてその分水を増やした以外はインキの実施例2と同様に為して粘度が347mPa・sの赤色インキを得た。
【0027】
インキの比較サンプル3
インキの実施例3において、亜硫酸ナトリウムを抜いてその分水の量を増やした以外はインキの実施例3と同様に為して粘度が254mPa・sの赤色インキを得た。
【0028】
製造例1
一端に0.7mm径の超硬製のボールを把持させたステンレス製のチップをチップホルダーを介して取り付けた内径4mm、長さ85mmのポリプロピレン製のインキ収容管にインキサンプル1のインキを0.8g充填し、このインキの後端にポリブテンをゲル化剤にてゲル化した逆流防止剤を0.2g充填した。このペン先をホットメルトの接着剤で目止めしたものを減圧遠心機に入れて1000rpmで遠心しながら20mmHgまで減圧した。15分間そのまま維持した後大気圧まで戻してから遠心を止めて取り出し水性ボールペンを得た。
【0029】
製造例2
ボールペンの製造例1と同様の部品を用い、これにインキサンプル2のインキを充填し、インキ後端にα−オレフィンオリゴマーをゲル化した逆流防止剤を0.1g充填し、さらにポリプロピレン製のフロートを挿入した。このペン先をホットメルトの接着剤で目止めしたものを減圧遠心機に入れ、1000rpmで5分遠心処理した後1200rpmにしながら圧力を30mmHgまで減圧した。この状態で5分間維持した後遠心を500rpmに緩め圧力を10mmHgまで減圧し5分間維持した。圧力をそのままに再度遠心を1200rpmに戻してこれを5分間維持したのち減圧を大気圧まで戻してから遠心を止め水性ボールペンを得た。
【0030】
製造例3
ぺんてる(株)製のハイブリッドK106のインキを抜いてその代わりにインキサンプル3のインキを充填した。このものをボールペンの製造実施例1と同様の減圧遠心を施し水性ボールペンを得た。
【0031】
製造例4
ぺんてる(株)製のエナージェル(ボール径0.7mm)のインキを抜いてその代わりにインキサンプル4のインキを充填した。このものをボールペンの製造例2と同様の減圧遠心を施して水性ボールペンを得た。
【0032】
比較製造例1
ボールペンの製造例1において、インキの比較例1のインキを充填した以外は同様に為して水性ボールペンを得た。
【0033】
比較製造例2
ボールペンの製造例2において、インキの比較サンプル2のインキを充填した以外は同様に為して水性ボールペンを得た。
【0034】
比較製造例3
一端に0.7mm径の超硬製のボールを把持させたステンレス製のチップをチップホルダーを介して取り付けた内径4mm、長さ85mmのポリプロピレン製のインキ収容管にインキの比較サンプル3のインキを0.8g充填し、このインキの後端にポリブテンをゲル化剤にてゲル化した逆流防止剤を0.2g充填した。このペン先をホットメルトの接着剤で目止めしたものを減圧遠心機に入れて1000rpmで15分遠心し水性ボールペンを得た。
【0035】
比較製造例4
ボールペンの比較製造例3においてインキの比較サンプル3のインキの代わりにインキサンプル3のインキを充填した以外は同様に為して水性ボールペンを得た。
【0036】
【発明の効果】
以上で得られた水性ボールペンについてそれぞれ50本ずつペン先が下になるように50℃の恒温室に1ヶ月放置した後ペンを軟X線装置((株)ソフロン製SOFRON−405型)にて撮影し気泡の有無を確認した。
また、これとは別に50本ずつペン先が上向きになるように50℃の恒温室に1ヶ月放置した後これを約2cmの径の丸を連続して手書き筆記した時の筆跡のカスレ具合を目視で確認した。結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
Figure 2004058615
【0038】
表1に示したように、インキ中に還元剤を添加し、かつ減圧下に遠心を実施した水性ボールペンは経時的な気泡の発生も無く良好であった。

Claims (2)

  1. 少なくとも着色剤と水溶性有機溶剤と還元性物質と水とからなるインキと、逆流防止剤とをボールペンチップを一端に取り付けたパイプにインキのボールペンチップと反対側の界面に逆流防止剤が位置するように収容した後に、減圧下に存在させることと、ボールペンチップを外側に配置して回転させてボールペンチップ側に向かう遠心力を付与することとを同時になす工程を有する水性ボールペンの製造方法。
  2. 前記インキが剪断減粘性物質を含む請求項1項記載の水性ボールペンの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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