JP2004100878A - ショックアブゾーバの弾性連結装置 - Google Patents

ショックアブゾーバの弾性連結装置 Download PDF

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林 幸男
Takahiro Hayashi
林 高弘
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Abstract

【課題】車両のサスペンション機構におけるショックアブゾーバのピストンロッドを車両のボデーに対して弾性的に連結する連結装置を、組付けが簡単で所要コストも安価なものとする。
【解決手段】ピストンロッド14の弾性連結装置を、ロアクッションゴム20と、バウンドストッパ30と、ダストカバー32と、取付金具16とを含んで構成する。更にその取付金具16を、1枚の板体の曲げ成形により構成して上向きカップ状の第1嵌合保持部66と下向きの逆カップ状の第2嵌合保持部70とを設ける。そして周壁部58を外向きのく字形状の屈曲形状となして、第1嵌合保持部66と第2嵌合保持部70とにロアクッションゴム20とバウンドストッパ30とを圧入により内嵌状態に組み付けるとともに、取付金具16の周壁部58の外周面にダストカバー32の上端部を圧入により外嵌状態に組み付ける。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両のサスペンション機構におけるショックアブゾーバのピストンロッドを車両のボデーに対して弾性的に連結する装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、車両においてはサスペンション機構におけるショックアブゾーバのピストンロッドと車両のボデーとをクッションゴムを介して取付金具により弾性的に連結し、ピストンロッドとボデーとの間でそのクッションゴムの弾性作用により振動吸収することが行われている。
【0003】
下記特許文献1には、そのピストンロッドとボデーとをクッションゴムを介して弾性的に連結する連結装置の一例が開示されている。
図7はその具体例を示している。
同図において200はショックアブゾーバで、202はシリンダ、204はそのシリンダ202から突き出したピストンロッドである。
【0004】
206はこのピストンロッド204を車両のボデー208に対して取付固定するための取付金具で、この取付金具206と押え金具210とにより、ロアクッションゴム212,アッパークッションゴム214をボデー208に対し弾性圧接させる状態に、ピストンロッド204がそれらロアクッションゴム212,アッパークッションゴム214,取付金具206,押え金具210を介してボデー208に弾性的に連結されている。
尚216は締付ナットで、この締付ナット216とピストンロッド204に設けられた大径の鍔部217とで、取付金具206と押え金具210とを挟み込んでいる。
【0005】
取付金具206は、円筒形状をなす周壁部218と、その軸方向中間位置においてロアクッションゴム212の底面及びバウンドストッパ230の上面を当接着座させる板状の着座部220とを有している。
この取付金具206は、周壁部218の上部即ち周壁上部222と着座部220とによって、上向きのカップ状をなす第1嵌合保持部226を形成していて、その第1嵌合保持部226においてロアクッションゴム212の下部を嵌合保持している。
【0006】
また一方、周壁部218の下部即ち周壁下部224と着座部220とによって、下向きに逆カップ状をなす第2嵌合保持部228を形成しており、その第2嵌合保持部228において、ゴムから成るバウンドストッパ230の上端部を嵌合保持している。
ここで周壁下部224は下向きに漸次小径となる逆テーパ形状をなしているが、周壁上部222は軸方向にストレート形状をなしている。
【0007】
233はピストンロッド204の露出部分を覆うダストカバーで、その上端部がバウンドストッパ230の下端部に取付固定されている。
具体的には、ダストカバー233の上端部には内向きの環状の係止部232が設けられていて、その係止部232が、バウンドストッパ230の下端部且つ外周面に沿って設けられた係入溝234に係入させられている。
【0008】
しかしながらこの図7に示す連結装置の場合、バウンドストッパ230にダストカバー233を取り付けることによって、バウンドストッパ230のストッパ特性に悪影響が生ずる問題の外、特にバウンドストッパ230のストッパ作用時にダストカバー233がバウンドストッパ230から脱落する恐れがあるなどの問題がある。
【0009】
その他この弾性連結装置の場合、ダストカバー233の取付時において若しくはその後の使用によって、ピストンロッド204とダストカバー233との軸心が不一致となる問題、即ちダストカバー233とピストンロッド204との所望の同軸度が出なかったり悪化したりする問題があり、而してダストカバー233がピストンロッド204に対して同軸とならないで傾いた状態になると、使用時即ち車両走行中にダストカバー233の下端部がショックアブゾーバ200のシリンダ202に当ったりして、ダストカバー233がバウンドストッパ230から更に脱落し易くなるといった問題が生ずる。
【0010】
その他にこの弾性連結装置の場合、取付金具206における周壁上部222が軸方向にストレート形状をなしているため、周壁上部222と着座部220とから成る第1嵌合保持部226によるロアクッションゴム212の保持力が弱く、そのため組付けに際してこのロアクッションゴム212を取付金具206に対して接着固定しなければならず、組付けに際して手間を要するといった問題を有している。
【0011】
他方下記特許文献2には、ダストカバー233を取付金具206に対して直接取付固定するようになした弾性連結装置が提案されている。
図8はその具体例を示している。
同図に示すようにこの弾性連結装置にあっては、ダストカバー233の上端部がバウンドストッパ230ではなく取付金具206に直接外嵌状態に取付固定されている。
【0012】
図9はそのダストカバー233の取付金具206への固定方法を表したもので、図示のようにここでは樹脂のパリソン233Aをダイ236から押し出した後、先端部に大径部238を形成し、そしてブロー成形型240における一対の半割型240A,240Aを軸直角方向に閉じ合せることによって、大径部238を取付金具206の外周形状に沿わせて成形及び取付金具206に固定し、その後エア導入路242からパリソン233A内部にエアを導入してこれをブロー成形型240によりブロー成形し、樹脂製のダストカバー233を成形するものである。
【0013】
この図8に示す弾性連結装置では、ダストカバー233が取付金具206に固定されていることから、図7に示す弾性連結装置と異なってバウンドストッパ230のストッパ特性に悪影響が生じたり、バウンド時などにダストカバー233が脱落したりする恐れが特になく、またダストカバー233とピストンロッド204との同軸度が出易いなどの利点を有する半面、ダストカバー233を固定するための工程が複雑且つ面倒であり、コストが高くなるといった問題がある。
【0014】
この例において、取付金具206における上向きのカップ状をなす第1嵌合保持部226と、下向きの逆カップ状をなす第2嵌合保持部228とはそれぞれ別々の金具にて構成されており、それらが底板部において上下に重ね合せ状態で一体化されている。
【0015】
同図中222はそれら別々の金具を重ね合せて構成した金具206の周壁部218における周壁上部を、また224は周壁下部を、更に220は一対の金具の底板を重ね合せて構成した着座部を表しており、この着座部220に対しロアクッションゴム212の底面とバウンドストッパ230の上面とがそれぞれ当接着座させられている。
【0016】
このように図8の弾性連結装置にあっては、取付金具206が別々の2種類の金具にて構成してあることから部品点数が多く、従ってまた組付けの手間も多くなってコストが高くなる問題を生ずる。
【0017】
またこの図8に示す弾性連結装置においても、第1嵌合保持部226における周壁上部222が軸方向にストレート形状ないし上向きに広がった形状をなしていることから、ロアクッションゴム212に対する保持力が弱く、従ってこの弾性連結装置にあっても、ロアクッションゴム212を取付金具206に対して接着することが必要であるなど、図7に示す弾性連結装置と同様の問題を含んでいる。
【0018】
【特許文献1】
特開2000−35078号公報
【特許文献2】
特開2002−130359号公報
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明のショックアブゾーバの弾性連結装置はこのような課題を解決するために案出されたものである。
而して請求項1のものは、車両のサスペンション機構におけるショックアブゾーバのピストンロッドを該車両のボデーに対して弾性的に連結する装置であって、(a)前記ピストンロッドと前記ボデーとの間に介在して該ピストンロッドと該ボデーとの間で振動吸収するクッションゴムと、(b)バウンド時に該ピストンロッドの過度の収縮運動を弾性的に規制するバウンドストッパと、(c)該ピストンロッドの露出部分を覆う筒状のダストカバーと、(d)上向きカップ状をなして前記クッションゴムの下部を嵌合状態に保持する第1嵌合保持部と、下向きの逆カップ状をなして前記バウンドストッパの上端部を嵌合状態に保持する第2嵌合保持部とを備え、前記クッションゴムを間に介在させた状態で前記ピストンロッドを前記ボデーに取付固定するための取付金具とを有しており、且つ該取付金具は、環状の周壁部と、該周壁部の軸方向中間に位置して前記クッションゴムの底面及びバウンドストッパの上面を当接着座させる板状の着座部とを有していて、該着座部と周壁上部とで前記上向きカップ状の第1嵌合保持部を、該着座部と周壁下部とで前記下向きの逆カップ状の第2嵌合保持部をそれぞれ構成しているとともに、該周壁部が軸方向中間部で外向きに凸となる湾・屈曲形状をなしていて、該第1嵌合保持部における周壁上部が全体的に若しくは部分的に上向きに漸次小径となる実質的なテーパ形状を、また第2嵌合保持部における周壁下部が全体的に若しくは部分的に下向きに漸次小径となる、実質的な逆テーパ形状をなしていて、それぞれが上,又は下の開口から下,上の奥側に向って幅広となる嵌合凹所を内側に形成している一方、前記ダストカバーの上端部内面が前記周壁部に対応した形状で外向きに凹となる湾・屈曲形状をなしており、前記第1嵌合保持部と第2嵌合保持部とに前記クッションゴムの下部とバウンドストッパの上端部とが圧入により内嵌状態に嵌合保持され、更に前記取付金具の周壁部の外周面に前記ダストカバーの上端部が外嵌状態に嵌合保持されていることを特徴とする。
【0020】
請求項2のものは、請求項1において、前記取付金具は、前記周壁部全体が外向きにく字状に屈曲した形状をなしていることを特徴とする。
【0021】
請求項3のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記取付金具は、1枚の板体を曲げ成形して構成してあることを特徴とする。
【0022】
請求項4のものは、請求項1〜3の何れかにおいて、前記取付金具とダストカバーの各上端部には外向きのフランジが形成してあるとともに、該ダストカバーには該取付金具の下端に対応する位置において内向きの環状の突起が形成してあり、該取付金具のフランジに対して該ダストカバーのフランジが、また該取付金具の下端に対して該ダストカバーの前記突起がそれぞれ軸方向に当接するように構成してあることを特徴とする。
【0023】
請求項5のものは、請求項1〜4の何れかにおいて、前記ダストカバーが予め筒状に成形された上で、上端部が前記取付金具の外周面に対し軸方向の圧入により外嵌状態に嵌合されていることを特徴とする。
【0024】
【作用及び発明の効果】
以上のように本発明は、取付金具における周壁部を軸方向中間部で外向きに凸となる湾・屈曲形状となして、上向きカップ状の第1嵌合保持部の内側に、上の開口から下の奥側に向って幅広となる嵌合凹所を形成し、更にまた下向きの逆カップ状の第2嵌合保持部においてもその内側に、下の開口から上の奥側に向って幅広となる嵌合凹所を形成して、それぞれにクッションゴムの下部及びバウンドストッパの上端部を圧入により内嵌状態に嵌合保持するようになしたもので、本発明によれば、バウンドストッパの上端部のみならずクッションゴムの下部もまた、単に取付金具に対し圧入するだけで取付金具によりそれらを嵌合保持させることができ、その際に特に接着処理を行わなくても強い保持力で取付金具により保持させることができる。
即ち本発明によれば、取付金具に対しバウンドストッパ及びクッションゴムを単に圧入するだけで簡単にそれらを組み付けることが可能となる。
【0025】
本発明においてはまた、ダストカバーの上端部内面を上記周壁部に対応した形状で外向きに凹となる湾・屈曲形状となして、これを取付金具の周壁部に外嵌状態に嵌合保持させるようになしており、この場合、請求項5に従ってダストカバーを予め筒状に単品状態で成形した上で、その上端部を取付金具の外周面に対し軸方向の圧入により外嵌状態に嵌合させることができる。
【0026】
例えば上記図8に示す従来の弾性連結装置の場合、ダストカバー233を予め単品状態で筒状に成形しておいて、その上端部を取付金具206に対し圧入により嵌合固定するといったことは難しいが、本発明では取付金具の周壁部が軸方向中間部で外向きに凸となる湾・屈曲形状をなし、またこれに対応してダストカバーの上端部内面が周壁部に対応した形状で外向きに凹となる湾・屈曲形状をなしていることから、かかるダストカバーの上端部を取付金具に対し軸方向の圧入によって容易に組付固定することができる。
【0027】
その際、周壁部における最大突出部より下側の部分が挿入ガイドとなって働くことから、ダストカバー上端部を取付金具の周壁部に対し容易に圧入することができる。
一方圧入後においては、周壁部における凸とダストカバー上端部における凹とが機械的,物理的に嵌り合って係合状態となることから、取付金具からのダストカバーの脱落が良好に防止される。
【0028】
ここで上記周壁部は、その全体が外向きにく字状に屈曲した形状となしておくことができる(請求項2)。
また本発明においては、図8に示す弾性連結装置のように2種類の金具を重ね合せて取付金具を構成するといったことも可能であるが、請求項3に従って1枚の板体を曲げ成形して取付金具を構成することが望ましい(請求項3)。
これにより弾性連結装置における所要部品点数及び組付工数を少なくでき、所要コストを安価とすることができる。
【0029】
次に請求項4は、取付金具とダストカバーの各上端部に外向きのフランジを形成するとともに、取付金具の下端に対応する位置においてダストカバーに内向きの環状の突起を形成し、取付金具のフランジに対してダストカバーのフランジを、また取付金具の下端に対しダストカバーの突起をそれぞれ軸方向に当接させるようになしたもので、このようにすることで取付金具の軸心とダストカバーの軸心、ひいてはピストンロッドの軸心とダストカバーの軸心とを、取付時において更にはその後において正しく一致させることができる。即ちダストカバーのピストンロッドに対する同軸度を高めることができる。
【0030】
特に請求項5に従ってダストカバーを取付金具の周壁部に圧入により嵌合固定するようになした場合、その圧入の角度がずれるとダストカバーがピストンロッドに対し傾いた状態で取り付いてしまう恐れがあるが、本発明に従えばダストカバーがピストンロッドに対して傾いた状態で取り付いてしまうのを良好に防止でき、従って走行時においてダストカバーの下端部がショックアブゾーバのシリンダに当ったりするなどの不具合を良好に回避することができる。
【0031】
【実施例】
次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において、10は車両のサスペンション機構の一構成要素を成すショックアブゾーバで、12はそのシリンダ、14はシリンダ12から突き出したピストンロッドである。
【0032】
16はピストンロッド14を車両のボデー24に取付固定するための取付金具で、この取付金具16と押え金具18とでロアクッションゴム20,アッパークッションゴム22をボデー24に対し弾性圧接させる状態に、ピストンロッド14がそれらロアクッションゴム20,アッパークッションゴム22,取付金具16及び押え金具18を介してボデー24に弾性的に連結されている。
【0033】
このピストンロッド14には上端部に雄ねじ26が形成されており、また雄ねじ26から所定距離軸方向に離れた位置に大径の鍔部28が形成されていて、その雄ねじ26に締付ナット29が螺合されている。
ピストンロッド14は、これら鍔部28と締付ナット29とにより取付金具16と押え金具18とを軸方向に挟み込んでいる。
【0034】
本例においては、図2に示しているように取付金具16に対してその上側のロアクッションゴム20と、下側のゴムから成るバウンドストッパ30と、ピストンロッド14の露出部分を覆うダストカバー32とが組み付けられている。
【0035】
ここでバウンドストッパ30は、バウンド時にショックアブゾーバ10のシリンダ12に当接して、ピストンロッド14の過度の収縮運動を規制するもので概略円筒形状をなしており、その下端面にはシリンダ12の上面に弾性的に当接する突起34が周方向に所定間隔で複数箇所に一体成形されている。
【0036】
また外周面には、周方向に環状に延びる凹溝36が軸方向に所定間隔で複数形成されており、更に中心部にはピストンロッド14を挿通させる挿通空間38が形成されている。
更に上面には、ストッパ作用時に空気を外部に逃すためのエア抜溝40が形成されている。
【0037】
図6に詳しく示しているように、バウンドストッパ30はその上端部が取付金具16内に嵌入する嵌入部42とされている。
この嵌入部42の外周面は、下向きに漸次小径となる逆テーパ面44とされている。
【0038】
ロアクッションゴム20もまた、図5に詳しく示しているように概略円筒形状をなしていて、中心部にピストンロッド14を挿通させるための挿通孔46が形成されている。
また外周上部には大径のフランジ48が環状且つ外向きに突出する状態で形成されており、更にその上面にはボデー24の下面に弾性当接する環状の当接部50が上向きに突出状に形成されている。
【0039】
一方外周下部には、周方向複数箇所(ここでは4箇所)において外向きの突出部54が形成されている。
これら突出部54の外側面は、上向きに漸次小径となるテーパ面56とされている。
【0040】
取付金具16は、図4に詳しく示しているようにこの例では1枚の板体を曲げ成形して構成したもので、円筒形状をなす周壁部58と、その軸方向中間位置においてロアクッションゴム20の底面及びバウンドストッパ30の上面をそれぞれ当接着座させる板状の着座部60を有している。
この着座部60の中心部には、ピストンロッド14を挿通させるための挿通孔62が形成されている。
【0041】
この取付金具16は、着座部60と周壁上部64とによって、上向きのカップ状をなしロアクッションゴム20の下部を嵌合状態に保持する第1嵌合保持部66を構成しており、また着座部60と周壁下部68とによって、下向きの逆カップ状をなしバウンドストッパ30の上端部を嵌合状態に保持する第2嵌合保持部70を構成している。
即ちこの例では、着座部60が第1嵌合保持部66及び第2嵌合保持部70における共通の着座部として構成されている。
【0042】
上記周壁部58は、その全体が断面く字状に外向きに凸をなす屈曲形状をなしている。
その最大凸となる変曲部72より上側の部分即ち周壁上部64が、上端の開口に向って上向きに漸次小径となる傾斜角度βのテーパ形状をなしている(但し周壁部上部64は場合によって若干湾曲しながら上向きに漸次小径となる形状であっても良い)。
【0043】
一方周壁部58の変曲部72より下側の部分即ち周壁下部68は、下端の開口に向って下向きに漸次小径となる傾斜角度αの逆テーパ形状とされている。
この周壁下部68における逆テーパ形状もまた多少湾曲した形状であっても良い。
尚、周壁下部68は板体の折重ね部分から成っている。
【0044】
上記第1嵌合保持部66は、着座部60と周壁上部64とで囲まれた第1嵌合凹所73を内側に形成しており、また第2嵌合保持部70は共通の着座部60と周壁下部68とで囲まれた第2嵌合凹所74を内側に形成している。
【0045】
そしてこの第1嵌合凹所73の内側面76は、周壁上部64がテーパ形状とされた結果、上向きに漸次小径となるテーパ面をなしている。
また同様に第2嵌合凹所74における内側面78も、下向きに漸次小径となる逆テーパ面をなしている。
【0046】
尚、第1嵌合保持部66の上端部には環状の外向きのフランジ80が一体に形成されており、このフランジ80の上面に対し上記ロアクッションゴム20におけるフランジ48の下面を当接させるようになっている。
【0047】
上記ダストカバー32は、この例では比較的剛性の高い樹脂(ここではポリプロピレン樹脂)をブロー成形して構成したもので、図2,図3に示しているように全体として円筒形状をなしており、またその上端部には取付金具16に対して外嵌する嵌合部82が形成されている。
【0048】
この嵌合部82は、上記取付金具16における周壁部58に対応した形状、即ち断面く字状に外向きに凸をなす屈曲形状をなしている。
その結果として、この嵌合部82の内面84は外向きの凹形状をなしている。
【0049】
図中86はその最大の凹陥部となる変曲部を表しており、この変曲部86より上側の上部88が、取付金具16における周壁上部64に外嵌し、また変曲部86より下側の下部90が周壁下部68に外嵌する。
【0050】
上部88には、外向きの環状のフランジ92が一体に成形されており、更に下部90の下端位置、即ち取付金具16における下端に対応する位置に、内向きの環状の突起94が一体に形成されている。
【0051】
以上のように構成された本例の弾性連結装置の場合、取付金具16の第1嵌合保持部66に対してロアクッションゴム20を下向きに圧入し、またバウンドストッパ30の上端部を第2嵌合保持部70に対し上向きに圧入することによって、それらを一体的に組み付けることができる。
【0052】
本例において、それらロアクッションゴム20,バウンドストッパ30と取付金具16とは非接着であり、その場合であっても取付金具16における周壁上部64がテーパ形状をなし、また周壁下部68が逆テーパ形状をなしていることから、つまりその内側に形成される第1嵌合凹所73と第2嵌合凹所74とのそれぞれの内側面76,78がテーパ形状及び逆テーパ形状をなしていることから、取付金具16に対しロアクッションゴム20及びバウンドストッパ30を単に圧入しただけで非接着であっても、取付金具16によってロアクッションゴム20の下部及びバウンドストッパ30の上端部を抜止状態に強固に保持することができる。
【0053】
本例の弾性連結装置にあっては、更に、図2に示しているように取付金具16に対して樹脂製のダストカバー32の上端部の嵌合部82を軸方向の圧入により組み付けて、かかるダストカバー32を取付金具16により外嵌状態に保持させる。
【0054】
その際、取付金具16の周壁下部68が逆テーパ形状をなしていることから、その周壁下部68のガイド作用によってダストカバー32の嵌合部82を取付金具16の外周面に対し、容易に圧入して組み付けることができる。
【0055】
而して組付後においては、嵌合部82のテーパ形状をなす上部88が取付金具16における周壁部58のテーパ形状をなす周壁上部64に嵌合した状態となることから、組付後においてダストカバー32が取付金具16から良好に抜止めされる。即ちダストカバー32が取付金具16に対し強固に組み付けられた状態となる。
【0056】
尚ダストカバー32を取付金具16に対し軸方向の圧入により組み付けるに際して、ダストカバー32の上端のフランジ92を取付金具16のフランジ80に当接させ、また環状の内向きの突起94を取付金具16の下端に当接させるようにする。
【0057】
かかる本例の弾性連結装置にあっては、上記のようにバウンドストッパ30の上端部のみならずロアクッションゴム20の下部もまた、単に圧入するだけで取付金具16に対し特に接着処理を行わなくても強い保持力で組み付けることができ、更に加えてその取付金具16に対しダストカバー32も軸方向の圧入により組み付け、その組付状態においてダストカバー32を取付金具16により強固に保持することができる。
【0058】
そして本例の弾性連結装置にあっては、ダストカバー32が取付金具16に組み付けられて保持されることによって、更にはダストカバー32にフランジ92と環状の内向きの突起94とが設けられていて、そのフランジ92が取付金具16のフランジ80に当接し、また環状の突起94が取付金具16の下端に当接することによって、ダストカバー32とピストンロッド14との同軸度が高く保持される。
【0059】
その結果、ショックアブゾーバその他の作用時においてダストカバー32の下端部がショックアブゾーバ10のシリンダ12に当ったり、これによりダストカバー32が脱落したりする問題を解消することができる。
【0060】
加えて本例では、ダストカバー32をブロー成形により単品状態で予め筒状に成形しておいて、取付金具16に対し軸方向の圧入によって組み付けるようになしていることから、図8に示す従来の弾性連結装置と異なって、ダストカバー32の取付金具16に対する組付けを極めて簡単に行うことができる。
【0061】
以上本発明の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示であり、本発明は場合によって取付金具16を2つの金具を重ね合せ状態として構成するといったことも可能であるなど、その主旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるショックアブゾーバの弾性連結装置を周辺部とともに示す図である。
【図2】図1のダストカバーを組付前の状態で取付金具その他とともに示す図である。
【図3】図2に示す各構成部材をそれぞれ分解して示す図である。
【図4】図1における取付金具の構成を示す図である。
【図5】図1におけるロアクッションゴムの構成を示す図である。
【図6】図1におけるバウンドストッパの構成を示す図である。
【図7】従来公知のショックアブゾーバの弾性連結装置を示す図である。
【図8】従来公知の図7とは異なる弾性連結装置を示す図である。
【図9】図8のダストカバーの固定方法の説明図である。
【符号の説明】
10 ショックアブゾーバ
14 ピストンロッド
16 取付金具
20 ロアクッションゴム
22 アッパークッションゴム
24 ボデー
30 バウンドストッパ
32 ダストカバー
58 周壁部
60 着座部
64 周壁上部
66 第1嵌合保持部
68 周壁下部
70 第2嵌合保持部
73 第1嵌合凹所
74 第2嵌合凹所
80,92 フランジ
94 突起

Claims (5)

  1. 車両のサスペンション機構におけるショックアブゾーバのピストンロッドを該車両のボデーに対して弾性的に連結する装置であって、
    (a)前記ピストンロッドと前記ボデーとの間に介在して該ピストンロッドと該ボデーとの間で振動吸収するクッションゴムと
    (b)バウンド時に該ピストンロッドの過度の収縮運動を弾性的に規制するバウンドストッパと
    (c)該ピストンロッドの露出部分を覆う筒状のダストカバーと
    (d)上向きカップ状をなして前記クッションゴムの下部を嵌合状態に保持する第1嵌合保持部と、下向きの逆カップ状をなして前記バウンドストッパの上端部を嵌合状態に保持する第2嵌合保持部とを備え、前記クッションゴムを間に介在させた状態で前記ピストンロッドを前記ボデーに取付固定するための取付金具と
    を有しており、且つ該取付金具は、
    環状の周壁部と、該周壁部の軸方向中間に位置して前記クッションゴムの底面及びバウンドストッパの上面を当接着座させる板状の着座部とを有していて、該着座部と周壁上部とで前記上向きカップ状の第1嵌合保持部を、該着座部と周壁下部とで前記下向きの逆カップ状の第2嵌合保持部をそれぞれ構成しているとともに、該周壁部が軸方向中間部で外向きに凸となる湾・屈曲形状をなしていて、該第1嵌合保持部における周壁上部が全体的に若しくは部分的に上向きに漸次小径となる実質的なテーパ形状を、また第2嵌合保持部における周壁下部が全体的に若しくは部分的に下向きに漸次小径となる、実質的な逆テーパ形状をなしていて、それぞれが上,又は下の開口から下,上の奥側に向って幅広となる嵌合凹所を内側に形成している一方、前記ダストカバーの上端部内面が前記周壁部に対応した形状で外向きに凹となる湾・屈曲形状をなしており、
    前記第1嵌合保持部と第2嵌合保持部とに前記クッションゴムの下部とバウンドストッパの上端部とが圧入により内嵌状態に嵌合保持され、更に前記取付金具の周壁部の外周面に前記ダストカバーの上端部が外嵌状態に嵌合保持されていることを特徴とするショックアブゾーバの弾性連結装置。
  2. 請求項1において、前記取付金具は、前記周壁部全体が外向きにく字状に屈曲した形状をなしていることを特徴とするショックアブゾーバの弾性連結装置。
  3. 請求項1,2の何れかにおいて、前記取付金具は、1枚の板体を曲げ成形して構成してあることを特徴とするショックアブゾーバの弾性連結装置。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、前記取付金具とダストカバーの各上端部には外向きのフランジが形成してあるとともに、該ダストカバーには該取付金具の下端に対応する位置において内向きの環状の突起が形成してあり、該取付金具のフランジに対して該ダストカバーのフランジが、また該取付金具の下端に対して該ダストカバーの前記突起がそれぞれ軸方向に当接するように構成してあることを特徴とするショックアブゾーバの弾性連結装置。
  5. 請求項1〜4の何れかにおいて、前記ダストカバーが予め筒状に成形された上で、上端部が前記取付金具の外周面に対し軸方向の圧入により外嵌状態に嵌合されていることを特徴とするショックアブゾーバの弾性連結装置。
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