JP2004103733A - リソグラフィ用基板材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子線リソグラフィにおいて、高エネルギーの電子線を照射したときに、後方散乱電子が基板から発生するのを防ぎ、効率のよいハレーション防止を達成させることができ、より微細な図形を正確に電子線露光することのできるリソグラフィ用基板材料を提供する。
【解決手段】500nm以上20μm以下の厚さの窒化炭素層、窒化酸化炭素層あるいは酸化炭素層と、5nm以上150nm以下の厚さの非晶質炭素層との多層膜によって、下地の基板が被覆された構造のリソグラフィ用基板材料とする。
【選択図】     図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、リソグラフィ用基板材料に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、電子線リソグラフィにおいて、高エネルギーの電子線を照射したときに、後方散乱電子が基板から発生するのを防ぐことができ、効率のよいハレーション防止を達成することができ、より微細な図形を正確に電子線露光することのできるリソグラフィ用基板材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】
現在、電子線リソグラフィは非常に高い分解能を有しているため、超微細構造を製造するための最も有力な手段とみなされているが、それは電子線リソグラフィ装置では電子線を数nmの直径に絞ることができ、それをコンピュータで走査することにより数nmの線幅で任意の図形を露光することができると考えられているからである。
【0003】
しかしながら現実には、レジスト層において入射する電子線の直径よりもはるかに広い領域が感光を受けるため、入射電子線のサイズに対応した高い分解能で露光できない状況にある。その原因は、図4(a)に示しているように入射電子線(1)がレジスト層(2)および下地の基板(3)との相互作用により広がってしまうことにある。すなわち、レジスト層(2)に入射した電子線(1)はレジスト層(2)を構成する原子との弾性散乱により、前方散乱コーン(61)と呼ばれる細い円錐状の領域に広がり、さらに基板(3)に到達した入射電子は基板原子との弾性散乱により反射して後方散乱電子が発生し、後方に後方散乱コーン(62)と呼ばれる広い円錐状をなした領域に広がり、これら2つの領域が入射電子線(1)の周囲に広がって感光される領域(63)となるのである。
【0004】
後方散乱コーン(62)は前方散乱コーン(61)に比べて弱いが、領域が圧倒的に広いため、後方散乱電子は電子線リソグラフィの分解能を下げる最も大きな要因となっている。
【0005】
また後方散乱電子は、密集した図形を、電子線を走査して露光しようとした際に、隣り合った図形の周辺部が重なり合ってしまい、結果として繋がった図形に仕上がる原因となり、また鋭い角を有する塗りつぶし図形を露光しようとする場合には、角が丸みを帯びて仕上がる原因となる。このような現象は近接効果と呼ばれ、電子線露光法で密集した図形を高い精度で描く場合の限界を決めている要因となっている。
【0006】
レジスト層(2)の後方散乱電子および前方散乱電子による影響を抑えることを考えた場合、入射電子線の加速電圧を大きくすることは、電子線をより小さく絞るために有効であると同時に前方散乱による広がりを小さくするのには有効ではあるが、後方散乱電子の影響を少なくすることは容易ではない。
【0007】
そこで後方散乱電子の影響を少なくするための方法の一つとして考えられるのは、図4(b)に示しているように、薄膜を基板に用いる方法である。すなわちシリコン基板(3)に窒化シリコン(Si)などの薄膜(64)を形成し、化学エッチングによりSi薄膜(64)を残して下地のシリコン基板(3)を小さな窓状に除去し、Si薄膜(64)を基板としてその上にレジスト(2)を塗布し電子線露光する方法で、この方法は薄膜基板法と呼ばれている。
【0008】
この薄膜基板法ではレジスト層(2)を通過した入射電子線(1)は基板であるSi薄膜(64)をほとんど透過するため、Si薄膜(64)からの後方散乱電子の発生率を極めて小さくすることができるのである。
【0009】
また他の方法は、基板物質としてなるべく原子番号が小さい導電性物質を用いることである。後方散乱電子効率Rsは基板物質の原子番号Zに対して、
Rs∝Z1.4
の関係があり、低原子番号物質ほど後方散乱電子効率が小さい。また導電性を有することは電子線照射による帯電を防ぐのに必要な条件である。この条件にかなうものとして、原子番号6のガラス状炭素基板などが適用できる。
【0010】
しかしながら基板物質は微細加工の対象そのものであることが多く、自由に選べるものではない。そこで考案された方法は図4(c)に示しているように、基板(3)とレジスト層(2)の間に原子番号が小さい薄膜物質、たとえば非晶質炭素(a−C)薄膜(65)を介挿させる方法である(K. Shimizu, H. Nakakita and S. Oda : Jpn. J. Appl. Phys. 30(1991),890−891.)。
【0011】
前述したとおり、非晶質炭素(a−C)は原子番号が小さいことからそれ自身から発生する後方散乱電子(66)は極めて少なく、また入射電子線(1)がa−C薄膜(65)を透過して基板(3)に衝突して発生する後方散乱電子(67)はレジスト層(2)に達する前にa−C薄膜(65)に吸収されて減衰すると考えられた。これは写真フィルムにおけるハレーション防止法に相当するものである。また、a−C薄膜(65)は電気伝導性があるため絶縁性基板も電子線露光法の基板として使用できるようになるという利点もあると考えられていた。また、a−C薄膜(65)は基板物質の種類を問わず、100nm以下の厚さの薄膜であれば、スパッタリング法などで平坦度の高い薄膜を容易に作製することができるという利点もある。
【0012】
そこでa−C薄膜の介挿の有無による細線パターン幅の下限の違いを調べる実験が行われ、その結果、a−C薄膜(65)を介挿させることなくシリコン基板(3)の表面に直接レジスト(2)を塗布した系すなわちレジスト層(2)/シリコン基板(3)系では、電子線直径8nmの約3.4倍の、幅27nmの細線パターンを作るのが限界であったのに対して、シリコン基板(3)とレジスト層(2)の間にa−C薄膜(65)を介挿させた系、すなわちレジスト層(2)/a−C薄膜(65)/シリコン基板(3)系では、電子線直径の約2倍の16nmの細線パターンを作ることが可能であったと報告されている。
【0013】
またこの報告によると、a−C薄膜(65)の厚さにより露光分解能は敏感に影響され、a−C薄膜(65)の厚さの増大とともに分解能は向上する。しかしながら実験では厚さ100nm以下でしか確認されていない。また、この実験はまばらな細線のパターン形成の実験であって密集した細線パターンについてはその作用効果は確認されていなかった。
【0014】
以上のように後方散乱電子の影響を少なくするため様々な方法が考案されているが、前述した従来の薄膜基板を用いる方法やガラス状炭素基板を用いる方法は、後方散乱電子の影響についての研究や、電子線リソグラフィの分解能の限界を調べる手段としては有効であるが、実用的なものではない。すなわち、薄膜基板法では1辺が3mmの正方形の領域を越える広い面積をもつ薄膜基板を作製したり取り扱うことが難しく、薄膜基板が高価であるため実用や生産には向いていないのである。また微細加工における多くの場合、基板物質は微細加工しようとする対象物質そのものであり、半導体シリコン、磁性金属・合金、また光ステッパに用いるレチクルのクロム薄膜などであって種々の材料が用いられる。現実の微細加工工程では基板物質はガラス状炭素基板など原子番号が小さい特定の物質に限定することはできないのである。
【0015】
一方、a−C薄膜を基板物質とレジスト膜の間に介挿させ、ハレーション防止を行う方法は種々の基板物質に適用でき、また微細加工工程への適応性もよいので実用性の高い方法といえる。しかしながら、厚さ100nmのa−C薄膜を介挿させることにより分解能の多少の向上は認められるが、顕著な作用効果は認められていない。またその効果は密集していない疎らな図形に対してのみ限定的に確認されており、密集した図形の電子線露光結果については全く確認されていない。すなわち100nmの厚さのa−C薄膜を介挿させることが近接効果を抑える作用効果をもつかどうかについては先行技術では説示されていないのである。
【0016】
そこで発明者は、上記のようにa−C薄膜を介挿させることが近接効果を抑える作用効果を持つかどうかについて確認するための実験を行った。まず1枚のシリコン基板の一部表面を先行技術と同様の100nmの厚さの非晶質炭素で被覆し、他の部分はシリコン基板の表面のままとし、それらを覆って一様に厚さ34nmのレジストを塗布した。この1枚のシリコン基板のそれぞれの部分に近接効果を試験するための密集した細線を電子線露光し、同時に現像処理し、a−C薄膜が存在する部分とそれが存在しない部分のレジストパターンの形状から分解能を比較した。
【0017】
その結果、両部分について分解能における顕著な差異は認められなかった。したがってこの事実から、厚さ100nmのa−C薄膜の介挿は近接効果の抑制にはっきりした作用効果を示さないものであることが分かった。なお、この技術は現在広く普及するには至っていない。
【0018】
そこでこの出願の発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、従来技術の問題点を解消し、電子線リソグラフィにおいて、高エネルギーの電子線を照射したときに、後方散乱電子が基板から発生するのを防ぎ、効率のよいハレーション防止を達成させることができ、より微細な図形を正確に電子線露光することのできるリソグラフィ用基板材料およびリソグラフィ用基板を提供することを課題としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、まず第1には、500nm以上20μm以下の厚さの窒化炭素層、窒化酸化炭素層あるいは酸化炭素層と、5nm以上150nm以下の厚さの非晶質炭素層との多層膜によって、下地の基板の表面が被覆されていることを特徴とするリソグラフィ用基板材料を提供する。
【0020】
また第2には、第1の発明において、窒化炭素層がCN(0<x≦0.71)で表され、窒化酸化炭素層がCN(0<x≦0.71、0<y≦0.26)で表され、酸化炭素層がCO(0<y≦0.26)で表されることを特徴とするリソグラフィ用基板材料を提供する。
【0021】
第3には、この出願の発明は、第1または2の発明において、窒化炭素層、窒化酸化炭素層あるいは酸化炭素層の厚さが1μm以上20μm以下であり、非晶質炭素層の厚さが10nm以上100nm以下であることを特徴とするリソグラフィ用基板材料を提供する。
【0022】
さらに、第4には、第1ないし3のいずれかの発明において、窒化炭素膜、窒化酸化炭素膜あるいは酸化炭素膜と、非晶質炭素薄膜とが基板側から順に重ねられた二層膜によって、下地の基板の表面が被覆されていることを特徴とするリソグラフィ用基板材料を提供する。
【0023】
また、第5には、第1ないし3のいずれかの発明において、窒化炭素膜、窒化酸化炭素膜あるいは酸化炭素膜の上面付近において組成が勾配をもって連続的に変化し、最上表面が非晶質炭素層となるような連続組成の構造を有する膜によって、下地の基板の表面が被覆されていることを特徴とするリソグラフィ用基板材料をも提供する。
【0024】
第6には、第1ないし3のいずれかの発明において、非晶質炭素薄膜と、窒化炭素膜、窒化酸化炭素膜あるいは酸化炭素膜と、非晶質炭素薄膜とが基板側から順に重ねられた三層膜によって、下地の基板の表面が被覆されていることを特徴とするリソグラフィ用基板材料を提供する。
【0025】
第7には、第1ないし3のいずれかの発明において、窒化炭素膜、窒化酸化炭素膜あるいは酸化炭素膜を中心層とし、その下面付近ならびに上面付近においてそれぞれ組成が勾配をもって連続的に変化し、最上表面と基板側界面が非晶質炭素層となるような二重連続組成の構造を有する膜によって、下地の基板の表面が被覆されていることを特徴とするリソグラフィ用基板材料を提供する。
【0026】
【発明の実施の形態】
この出願の発明者は、先に述べた従来技術の問題点の解決するため、まず前述した基板物質とレジスト膜の間にa−C薄膜を介挿させる技術がなぜ期待したほど電子線リソグラフィの分解能の向上に寄与しないのか、また電子線露光における近接効果の抑制の作用効果を示さないかについてのさらなる研究を重ねた。
【0027】
図1は50nm〜15μmの範囲の種々の厚さの非晶質炭素膜に10〜100keVの種々のエネルギーをもつ20000個の電子を入射したときの飛跡をモンテカルロ法でシミュレーションし、非晶質炭素膜を透過して出てくる電子の割合、すなわち電子の透過率Tを非晶質炭素膜の厚さdに関してプロットしたものである。
【0028】
この計算機実験結果によると、通常電子線露光に用いられる30keVのエネルギーの電子線は非晶質炭素の奥深く13μmまで達し、20keVのエネルギーの電子線は約6μmの深さにまで達していることがわかった。また、先行技術において説示されている厚さ100nmの非晶質炭素薄膜に対して、いずれのエネルギーの電子線においても、透過率は100%に近いことがわかった。すなわち先行技術においては、入射電子線はほとんど減衰することなく厚さ100nmのa−C層を透過しシリコン基板に達し、シリコン基板から発生する後方散乱電子もまたa−C層をほとんど減衰することなく透過し、レジストに露光作用を与えるものと考えられる。このことが先行技術において顕著な作用効果を発現しない主な理由であると考えられる。
【0029】
次に先行技術において介挿させる非晶質炭素薄膜はシリコン基板を含めほとんど下地に対して付着性が弱く、厚さ150nmを限度としてそれを超える厚さの非晶質炭素は下地から剥離し崩壊する性質を有することがわかった。このことが先行技術において厚さ100nmまでしか実験的に確認されていない理由と考えられ、非晶質炭素薄膜をレジストと基板の間に介挿させるという先行技術はきわめて限定的な作用効果しか発現できないものであることを意味している。
【0030】
そこで、これらの諸問題を解決するものとして、この出願の発明は
▲1▼軽元素のみで構成される物質であること
▲2▼電子線の侵入深さと同程度の厚さを有すること
▲3▼基板物質との付着性がすぐれ、基板からの剥離、および崩壊を起こさない物質であること
▲4▼電気伝導性を有すること
▲5▼原子的スケールでの平坦性を有すること
▲6▼化学的に安定であること
▲7▼ドライエッチングが容易であって的確な微細加工が可能なこと
の以上の用件を満足するリソグラフィ用基板材料を提供するものである。
【0031】
すなわち、この出願の発明のリソグラフィ用基板材料は、上記の▲1▼〜▲7▼の条件を満足するものとして、500nm以上20μm以下の厚さの窒化炭素層、窒化酸化炭素層あるいは酸化炭素層と、5nm以上150nm以下の厚さの非晶質炭素層との多層膜によって、下地の基板の表面が被覆されていることを特徴としている。また、とくに窒化炭素層がCN(0<x≦0.71)で表され、窒化酸化炭素層がCN(0<x≦0.71、0<y≦0.26)で表され、酸化炭素層がCO(0<y≦0.26)で表される場合に顕著な効果を得ることができる。なお、非晶質炭素薄膜層は、絶縁層である窒化炭素層、窒化酸化炭素層あるいは酸化炭素層に導電性を与えるために被覆する導電層である。
【0032】
これにより、この出願の発明のリソグラフィ用基板材料に対して高エネルギー電子線を入射した際に、後方散乱電子が基板から発生するのを防ぐことができ、効率の良いハレーション防止を達成することができる。すなわち、このリソグラフィ基板材料を用いることで電子線露光装置は従来基板を用いるより高い分解能を発揮し、より微細で正確なレジストパターンを製造することができるのである。またとくに窒化炭素層、窒化酸化炭素層あるいは酸化炭素層の厚さを1μm以上20μm以下とし、非晶質炭素層の厚さを10nm以上100nm以下とした場合に、より顕著な効果が得られ、より微細で正確なレジストパターンを得ることができる。
【0033】
半導体基板や金属基板などの導電性を有する基板の表面に対しては、一形態として窒化炭素膜、窒化酸化炭素膜あるいは酸化炭素膜と、非晶質炭素薄膜とが基板側から順に重ねられた二層膜を被覆することも可能であり、また他の形態として、窒化炭素膜、窒化酸化炭素膜あるいは酸化炭素膜の上面付近において組成が勾配をもって連続的に変化し、最上表面が非晶質炭素層となるような連続組成の構造を有する膜を被覆するといったことも可能である。
【0034】
また絶縁性基板の表面に対しては、一形態として絶縁性基板まで侵入した電子により基板が帯電することを防ぐための導電層として非晶質炭素薄膜を基板と窒化炭素膜、窒化酸化炭素膜あるいは酸化炭素膜との界面に介挿させ、その非晶質炭素薄膜と、窒化炭素膜、窒化酸化炭素膜あるいは酸化炭素膜と、非晶質炭素薄膜とが基板側から順に重ねられた三層膜を被覆することも可能であり、また他の形態として、窒化炭素膜、窒化酸化炭素膜あるいは酸化炭素膜を中心層とし、その下面付近ならびに上面付近においてそれぞれ組成が勾配をもって連続的に変化し、最上表面と基板側界面が非晶質炭素層となるような二重連続組成の構造を有する膜を被覆するといったことも可能である。
【0035】
ここでまず、厚さが500nm以上20μm以下である厚い窒化炭素膜、窒化酸化炭素膜あるいは酸化炭素膜の上表面に、厚さが5nm以上150nm以下の薄い非晶質炭素膜を重ねた二層膜で被覆した電子線リソグラフィ基板の形態およびその製造方法について詳述する。この形態はシリコン単結晶などの半導体基板やガラス基板上に形成した強磁性金属膜などの導電性を有する下地の基板に対して電子線リソグラフィを行おうとするときに有効な基板表面被覆形態である。
【0036】
図2(a)に示しているように、まず導電性を有する基板(3)の表面に窒化炭素(CN)膜、窒化酸化炭素(CN)膜あるいは酸化炭素(CO)膜(4)を形成する。なお上述したように、CN、CNおよびCOにおけるxおよびyの範囲は0<x≦0.71および0<y≦0.26である。これらの膜は500nm以上の厚さであれば通常30〜50keVの入射電子線エネルギーの電子線リソグラフィにおいては作用効果が得られるが、顕著な作用効果を得るためには、厚さを1μm以上20μm以下とすることが望ましい。
【0037】
これらの膜の形成方法は窒化炭素(CN)膜の場合であれば、たとえば窒素ガスのグロー放電プラズマ中で窒素イオンによってガラス状炭素あるいは黒鉛ターゲットをスパッタする反応性スパッタ法により作製することができる。
【0038】
また窒化酸化炭素(CN)膜の場合であれば、窒素ガスと一酸化炭素ガスの混合ガスを用いて、窒化炭素膜の場合と同様の反応性スパッタ法で形成し、さらに酸化炭素(CO)膜の場合は一酸化炭素ガスのみを導入し、ほかは窒化炭素膜や窒化酸化炭素膜の場合と同様の反応性スパッタ法で形成することができる。またそれら混合ガスにアルゴンガスを適宜添加し、窒化あるいは酸化の程度を制御することができる。
【0039】
これらの膜はほとんどの基板に対して付着性が強く構造的に強度が大きく、かつ化学的にきわめて安定であり、数十μmの厚さを有するものでも剥離や崩壊を起こすことがない。なおこれらの膜は10Ohmのシート抵抗を示し、絶縁体である。また目視では茶褐色の透明体である。これらの薄膜ならびにその製造方法における主要部分はこの出願の発明者により先に発明されたものである。
【0040】
続いてこれらCN膜、CN膜、あるいはCO膜(4)に重ねて、a−C薄膜(5)を形成する。このa−C薄膜(5)は電子線照射により絶縁性のCN膜、CN膜、あるいはCO膜(4)が帯電するのを防ぐためのものであって、その厚さは5nm以上150nm以下であれば作用効果が得られるが、望ましくは10nm以上100nm以下の範囲とするのがよい。なお100nmよりも厚いa−C薄膜は不安定であり、湿潤大気に接すると剥離や崩壊を起こしやすくなるのであまり好ましくない。
【0041】
a−C薄膜(5)の形成方法はたとえばアルゴンガスをスパッタガスとし、ガラス状炭素板あるいは黒鉛板をターゲットとしたスパッタ法により作製する。その他メタンガス、エタンガスなどの炭化水素ガスの熱分解法でも、黒鉛ターゲットのレーザーアブレーション法などであってもよい。
【0042】
このような二層被覆構造の基板に対して、電子線感光性レジスト(2)を塗布し、ベーキングをした後、電子線露光を行う。電子線露光工程においてこの出願の発明のリソグラフィ基板材料は次のような作用効果を発揮する。
【0043】
すなわち図2(a)に示しているように、入射電子線(1)は平均原子番号約4.0のレジスト層(2)をほとんど透過し、平均原子番号6のa−C膜(5)および平均原子番号6.4のCN膜、CN膜あるいはCO膜(4)に順次入射する。これらの物質から反射する後方散乱電子は後方散乱コーン(6)内に放射されるが、原子番号が小さいために後方散乱電子発生効率は約6%であり、レジスト層(2)を下方から感光させる作用をほとんど持たない。入射電子線(1)はこれらの層を透過する間、前方散乱を受け、Bethe領域と呼ばれる前方散乱コーン(7)の範囲内に拡散する。
【0044】
その一部は導電性基板(3)、たとえば原子番号14のシリコン、あるいは原子番号がさらに大きい強磁性金属膜などの下地に到達し、下地表面から大量の後方散乱電子(8)が発生する。シリコンあるいは強磁性金属の一例である鉄では、その後方散乱電子発生効率はそれぞれ17%あるいは29%である。しかしながら、下地から発生する後方散乱電子(8)の多くは、厚い被覆層であるCN膜、CN膜、あるいはCO膜(4)により減衰し、レジスト層(2)下面に達することなく、レジスト層(2)に対して感光作用をほとんど及ぼさない。
【0045】
以上のようにこの出願の発明の被覆層であるCN膜、CN膜、あるいはCO膜(4)およびa−C膜(5)は電子線露光において分解能を向上させ、近接効果の原因となる後方散乱電子の影響を最小にする作用効果を呈する。したがって上記のような被覆層を用いることにより下地の種類を問うことなく電子線露光において高い分解能を得ることができるのである。
【0046】
また、これまでに述べたCN膜、CN膜あるいはCO膜(4)にa−C薄膜(5)を不連続的に重ねた被覆構造のほかに、被覆構造が異なる第二の形態、すなわち図2(b)に示しているように規定の厚さのCN膜、CN膜あるいはCO膜(4)から窒素あるいは酸素の濃度が連続的に減少し、a−C膜に連続的につながっていく傾斜組成膜(9)であってもよい。
【0047】
この傾斜組成膜(9)としては、反応性スパッタプロセスにより、CN膜、CN膜あるいはCO膜を作製後、徐々に反応性スパッタガスの窒素ガス濃度あるいは一酸化炭素ガス濃度を減少させ、アルゴンガス濃度を徐々に増大させ、アルゴンガスによるスパッタリングプロセスに徐々に移行させることにより、所望の傾斜組成膜(9)を得ることができる。
【0048】
図2(b)に示しているように、この種の傾斜組成被膜(9)における入射電子線(1)に対する前方散乱電子の拡散領域(10)、および後方散乱電子(11)および(12)の振舞いは先の不連続的に重ねた二層膜の場合とほぼ同様であり、また入射電子線(1)に対する帯電作用も防ぐことができ、上記の不連続な二層膜の場合と同様の高い電子線露光分解能を可能とする。一方ドライエッチング法でレジストパターンを傾斜組成膜(9)に転写する場合、先の二層膜と比較して、パターンのより精密な転写が可能であり微細加工の観点からより合理的といえる。
【0049】
さらに別の形態である第3の形態、すなわち薄いa−C膜の上に厚いCN膜、CN膜あるいはCO膜、さらにその上に薄いa−C膜を重ねて構成した三層からなる被覆層について詳述する。この形態はガラスやセラミックなどの絶縁性基板に対して電子線リソグラフィを行おうとするときに有効な基板表面被覆形態である。
【0050】
その概念図を図3(a)に示す。この形態はガラスやセラミックスのような絶縁性基板(13)に対して、電子線リソグラフィを行うとき、絶縁性基板(13)まで侵入した電子により絶縁性基板(13)が帯電することを防ぐために導電層として絶縁性基板(13)とCN膜、CN膜あるいはCO膜(4)との界面に下部a−C膜(14)を介挿させたものである。下部a−C膜(14)を介挿させた以外は第1の形態と同様の構成であり、その製造法もまた得られる作用効果も第1の形態と同様である。すなわち、この形態においても入射電子線(1)はレジスト層(2)をほとんど減衰することなく透過し、薄い上部a−C膜(5)、厚いCN膜、CN膜あるいはCO膜(4)、さらに薄い下部a−C膜(14)を前方散乱コーン(7)の範囲内に拡散し、減衰しながら透過し、一部は絶縁性基板(13)に達する。
【0051】
前述の形態と同様に、被覆層である上部a−C膜(5)と、CN膜、CN膜あるいはCO膜(4)および下部a−C膜(14)から反射される後方散乱電子(15)はきわめて弱く、一方、絶縁性基板(13)から反射される強い後方散乱電子(16)は被覆層である上部a−C膜(5)と、CN膜、CN膜あるいはCO膜(4)および下部a−C膜(14)により減衰され、レジスト層(2)を感光させることなく、ハレーション防止の効果は十分に得られる。導電性の下部a−C膜(14)は絶縁性基板(13)で停留する電子を放電させ、また導電性の上部a−C膜(5)は厚い被覆層であるCN膜、CN膜あるいはCO膜(4)で停留する電子を放電させ、それぞれが帯電することを防ぐために有効である。
【0052】
次に、第4の形態は、図3(b)に示しているように厚いCN膜、CN膜あるいはCO膜の下面において連続的に組成がa−C層に移行する薄い傾斜組成層(CN(x、y→0))を設け、さらにCN膜、CN膜あるいはCO膜の上面において同様に連続的に組成がa−C層に移行する薄い傾斜組成層(CN(x、y→0))を設けた二重傾斜組成膜(17)である。
【0053】
二重傾斜組成膜(17)の製造は先の第2の形態の製造方法と同様な連続プロセスにより行うことができる。すなわち、最初にアルゴンガスをプラズマガスとしたスパッタ法によりa−C部分を作製し、続いてアルゴンガス濃度を徐々に減少させ、代わって窒素ガス、あるいは一酸化炭素ガスを徐々に導入し、反応性スパッタ法によりCN膜、CN膜あるいはCO膜を厚く作製し、さらに続いて窒素ガスあるいは一酸化炭素ガスに代わって再びアルゴンガスを導入し、スパッタ法により被覆層最上表面のa−C部分を作製する。
【0054】
この二重傾斜組成被膜(17)における入射電子線(1)に対する前方散乱電子の拡散領域(18)、および二重傾斜組成被膜(17)における後方散乱電子(19)および絶縁性基板から反射される強い後方散乱電子(20)の振舞いは先の不連続的に重ねた三層膜の場合とほぼ同様であり、また入射電子線(1)に対する帯電作用も防ぐことができ、上記の不連続的な三層膜の場合と同様の高い電子線露光分解能を可能とする。すなわちこの形態は、電子線露光工程で第3の形態と同様な作用効果を呈し、また電子線露光工程で得られたレジストパターンをエッチング工程で二重傾斜組成膜(17)に転写する場合、第3の形態より鋭い転写形状が得られるのでより適性が高いのである。
【0055】
また反応性スパッタリング法により作製したこれら第1〜第4の形態においていずれもその表面平坦性は優れており、凹凸の自乗平均根は0.4〜0.5nmである。上記のような被覆構造とすることにより、電子線リソグラフィにおいて、高エネルギーの電子線を照射したときに、後方散乱電子が基板から発生するのを防ぎ、効率のよいハレーション防止を達成させることができ、より微細な図形を正確に電子線露光することのできるリソグラフィ用基板材料が提供される。
【0056】
またこの出願の発明のリソグラフィ用基板材料に用いられる被覆材は低原子番号元素、炭素、窒素および酸素から構成されているため、後方散乱電子効率が極めて小さい。またこの出願の発明のリソグラフィ用基板材料に用いられる被覆材はその電子線の侵入深さと同程度の厚さ約10μmのものまで製造が容易で、ほとんどすべての下地の基板に対して付着性が優れ、被覆膜が剥離したり、破損する恐れがない。さらに、これら被覆材は導電性層を含んでいるため電気伝導性を有し電子線照射に対して帯電することがない。被覆膜の表面は原子的尺度で平坦であり、またレジスト塗布に際してレジスト濡れ性と展開性が優れているなどの特徴により電子線露光対象として好適である。またこれらの被覆材はレジストプロセスで用いる有機溶剤に対して化学的に安定であり、また電子線露光プロセスにより得られたレジストパターンを酸素プラズマエッチングによりこれら被覆材に対して正確に転写することができ、微細加工性に優れている。微細加工プロセスの途中でこれら被覆材を除去したいときには酸素プラズマエッチングにより容易に除去することができ、除去後においても汚染残滓が残らないのである。
【0057】
以上のようにこの出願の発明の被覆構造を有するリソグラフィ基板材料は電子線露光によるパターン作製プロセスにおいて好適であるばかりでなく、パターン転写プロセスにおいても好適であり、微細加工に必要とされる種々の要求をバランスよく総合的に満たしている。
【0058】
以下、この出願の発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、この発明は以下の例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。
【0059】
【実施例】
<実施例1>
まず、下地の基板に導電性を有するものを適用した場合のこの出願の発明のリソグラフィ用基板材料の性能を評価するための実験を行った。
【0060】
この出願の発明のリソグラフィ用基板材料の下地の基板として、コーニング7059ガラス板上に金属的電気伝導性を有する強磁性のパーマロイ合金(Fe−78%Ni合金)膜を形成したものを用いた。
【0061】
下地の基板の表面の左半分に一酸化炭素ガス(CO)をスパッタガスとし、ガラス状炭素板をカソードとした反応性スパッタ法により厚さ2.1μmの酸化炭素(CO0.26)膜を形成した。続いて供給するスパッタガスをCOからアルゴンガスに切り替えて供給することにより、非晶質炭素膜(a−C)を15nmの厚さで酸化炭素膜に重ねて形成した。
【0062】
下地の基板の右半分は上記のプロセスの間においてはコーニング7059ガラス板をマスクとして密着させ、パーマロイ合金の下地のままとした。
【0063】
酸化炭素膜/非晶質炭素膜の二層膜で被覆した基板の左半分は、シート抵抗が100Ohm〜1.4MOhmの間に分布し、電子線照射により帯電しない程度の導電性を有していた。すなわち、基板の右半分が従来技術に対応するものであって、左半分がこの出願の発明のリソグラフィ用基板材料に対応するものである。
【0064】
この基板に対して、左右両方の部分に対しα−methylstyrene /α−chloromethylacrylate共重合体レジストを塗布し、170℃でベーキングを行った。レジスト層の厚さは一様に340nmである。なお、この出願の発明の被覆を施した基板は、レジストに対して優れた濡れ性や展開性を示すものであった。
【0065】
レジストを塗布した基板の左部分と右部分に対してそれぞれ加速エネルギー30keV、直径5nmの円形ガウス型電子ビームを用いて、線幅とスペース幅が1:1で種々の幅をもつ密集した線とスペースのテストパターンをベクタースキャン方式で種々のドーズ量でそれぞれの領域に電子線露光を行い、続いて現像を行った。このようにして、それぞれの基板領域に対して同時に同等のプロセスを実行し、仕上がりのレジストパターンの形状を評価することにより、左右両基板部分に関して最適ドーズ量とともに設計どおりの正常な形状のレジストパターンが形成される最小のパターンを決定した。なお密集した図形を用いた評価法は後方散乱電子の影響で現れる近接効果を検証するために有効な方法である。
【0066】
その結果パーマロイ合金薄膜上に直接レジストを塗布した基板領域では仕上がりが、正常な最小図形は線幅250nm、スペース幅250nmの図形であり、またその最適ドーズ量は3.1×10−6C/cmであった。それより小さい図形ではレジスト図形が倒壊したり、線が部分的に一体になり、塗りつぶしたようになるなど形状は異常なものであった。一方、酸化炭素/非晶質炭素の二層膜で被覆した左半分部分では線幅が50nm、スペース幅が50nmまで図形が正常な形状を保っていた。その最適ドーズ量は6.8×10−6C/cmであった。
【0067】
このようにこの出願の発明のリソグラフィ基板材料の被覆構造とすることにより、従来技術に比べてレジスト約1/5小さいレジスト図形を作製することができた。
【0068】
なお、約2倍以上大きいドーズ量が必要なことは、露光は入射した電子線によるものが支配的であり、後方散乱電子によりハレーションとして露光される割合が小さいことを意味している。
<実施例2>
下地の基板に絶縁性の基板を適用した場合のこの出願の発明のリソグラフィ用基板材料の性能を評価するための実験を行った。なおこの例では、電気絶縁性のコーニング7059ガラス板下地を用いた。
【0069】
まずアルゴンガスをスパッタガスとし、ガラス状炭素板をカソードとしたスパッタ法により、コーニング7059ガラス下地上に厚さ50nmの非晶質炭素薄膜(a−C)を形成した。その後続けてプラズマを維持したままアルゴンガスの導入量を減少させながらCOガスを導入し、スパッタリングガスをCOに交換した。このプロセスにより系はスパッタリングから反応性スパッタリングに変わり、堆積物は非晶質炭素(a−C)から連続的に酸化炭素(CO0.26)に移り変わっていく。このままでCO0.26膜を2.1μmの厚さで形成した後、先と同様に再びCOガスをアルゴンガスに置換しながら、非晶質炭素を10nmの厚さで堆積させた。このようにして連続的な組成勾配をもった三層構造の膜をガラス下地上に形成した。得られた基板は、表面平坦性が優れ、凹凸自乗平均根が0.5nmであり、約1.0MOhmのシートの抵抗を示した。
【0070】
この基板に対して、実施例1と同様な手法で電子線露光を行い、電子線リソグラフィの分解能を調べた。その結果、この基板は電子線の照射により帯電することなく、また線幅35nm、スペース幅35nmの線の密集した図形をレジストに形成することが可能であった。
【0071】
さらに酸素プラズマエッチングにより、レジストパターン自身をマスクとして利用することにより、レジストパターンを酸化炭素膜にエッチング転写することが可能であり、線幅35nm、アスペクト比約10の深溝構造を酸化炭素膜に形成することができた。形成された深溝構造断面について走査型電子顕微鏡で観測した結果、深溝底面および側壁面において走査型電子顕微鏡で観測できる範囲の残滓は認められなかった。
【0072】
【発明の効果】
以上詳しく説明したとおり、この出願の発明のリソグラフィ用基板材料に対して高エネルギー電子線を入射したとき、後方散乱電子が基板から発生するのを防ぐことができ、効率のよいハレーション防止を達成することができる。この基板を電子線リソグラフィに用いると電子線露光装置は従来基板を用いた場合より高い分解法を発揮し、より微細で正確な形状のレジストパターンを製造することができる。
【0073】
また、この出願の発明のリソグラフィ用基板材料はたとえば反応性スパッタリング法などにより安価に大量に製造することができ、得られる製品の歩留まりはきわめて高い。この出願の発明の基板材料を用いることにより電子線露光の分解能は理論的限界の約10nmの精度まで高めることが可能となり、微細加工産業およびその科学技術分野、半導体、磁性体ならびに誘電体などの電子産業およびそれらの科学技術分野に寄与するところが大きい。
【0074】
またこの出願の発明に用いられる被覆材は、役割を終えたときに焼却することが可能であり、大気に散逸しても無害である。したがって、原料として用いる炭素、一酸化炭素ならびに窒素は循環的であり、その循環が環境に及ぼす負荷が極めて小さいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のリソグラフィ基板材料を発明する前段階の研究において、非晶質炭素膜に種々のエネルギーの電子線を入射したときの非晶質炭素膜の厚さに対する電子線の透過率をモンテカルロ法で求めた結果を示したグラフである。
【図2】この発明のリソグラフィ用基板材料のうち、導電性基板下地に対して適用した場合の構造と原理を示した概念図である。
【図3】この発明のリソグラフィ用基板材料のうち、絶縁性基板下地に対して適用した場合の構造と原理を示した概念図である。
【図4】従来技術における基板と入射電子線の相互作用を示した概念図である。
【符号の説明】
1 入射電子線
2 レジスト層
3 基板
4 CN,CNあるいはCO
5 a−C膜
6 後方散乱コーン
7 前方散乱コーン
8 後方散乱電子
9 傾斜組成膜
10 拡散領域
11,12 後方散乱電子
13 絶縁性基板
14 下部a−C膜
15,16 後方散乱電子
17 二重傾斜組成膜
18 前方散乱電子の拡散領域
19,20 後方散乱電子

Claims (7)

  1. 500nm以上20μm以下の厚さの窒化炭素層、窒化酸化炭素層あるいは酸化炭素層と、5nm以上150nm以下の厚さの非晶質炭素層との多層膜によって、下地の基板の表面が被覆されていることを特徴とするリソグラフィ用基板材料。
  2. 窒化炭素層がCN(0<x≦0.71)で表され、窒化酸化炭素層がCN(0<x≦0.71、0<y≦0.26)で表され、酸化炭素層がCO(0<y≦0.26)で表されることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ用基板材料。
  3. 窒化炭素層、窒化酸化炭素層あるいは酸化炭素層の厚さが1μm以上20μm以下であり、非晶質炭素層の厚さが10nm以上100nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のリソグラフィ用基板材料。
  4. 窒化炭素膜、窒化酸化炭素膜あるいは酸化炭素膜と、非晶質炭素薄膜とが基板側から順に重ねられた二層膜によって、下地の基板の表面が被覆されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のリソグラフィ用基板材料。
  5. 窒化炭素膜、窒化酸化炭素膜あるいは酸化炭素膜の上面付近において組成が勾配をもって連続的に変化し、最上表面が非晶質炭素層となるような連続組成の構造を有する膜によって、下地の基板の表面が被覆されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のリソグラフィ用基板材料。
  6. 非晶質炭素薄膜と、窒化炭素膜、窒化酸化炭素膜あるいは酸化炭素膜と、非晶質炭素薄膜とが基板側から順に重ねられた三層膜によって、下地の基板の表面が被覆されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のリソグラフィ用基板材料。
  7. 窒化炭素膜、窒化酸化炭素膜あるいは酸化炭素膜を中心層とし、その下面付近ならびに上面付近においてそれぞれ組成が勾配をもって連続的に変化し、最上表面と基板側界面が非晶質炭素層となるような二重連続組成の構造を有する膜によって、下地の基板の表面が被覆されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のリソグラフィ用基板材料。
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JP2010053397A (ja) * 2008-08-28 2010-03-11 Tokyo Electron Ltd アモルファスカーボンナイトライド膜の形成方法、アモルファスカーボンナイトライド膜、多層レジスト膜、半導体装置の製造方法および制御プログラムが記憶された記憶媒体
JP2013030801A (ja) * 2007-02-28 2013-02-07 Tokyo Electron Ltd 成膜装置

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