JP2004106065A - 回転切削工具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シャンク2に連なるドリルボディ4に任意のリード角を持つ複数のドリル刃12を形成すると共に、これらドリル刃12の各背面中央に各ドリル刃12のリード角に沿って先端に至る嵌合溝10を形成し、該各嵌合溝10がシャンク2に形成された2孔6、8に連通し、該シャンク2の2孔6、8及び各嵌合溝10内にそれぞれ中空管14を挿嵌固定することで、任意のリード角を持つドリル刃12に切削液または冷却液などをシャンク側からドリル先端まで供給する2孔6、8を容易に設けることができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転切削工具に係り、特に切削液、冷却液を通す流路の形成に特徴を有する回転切削工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鋳鉄等の工作物の穴開け加工に用いられる回転切削工具の中でも、一本の工具にドリル加工用の切刃とリーマ加工用の切刃とを持つバニシングドリルが知られている。
【0003】
この種のドリルは、自動車部品、エンジン部品などの穴開け加工、段付き穴加工、仕上げ穴加工等に用いられ、複雑な段付き加工を1回で行なうために使用されている。
【0004】
このバニシングドリルは、仕上げ穴を加工する際は、超硬合金等からなるドリル刃により穴を形成し、この穴の内壁面をガイド刃で擦ることで滑らかな内壁面が形成されるようになっている。
【0005】
近年では、被削材が高級になり、切削条件が厳しくなったことからバニシングドリルに冷却水を通すための孔を形成したものが使用されており、バニシングドリル以外の回転切削工具としてのエンドミルやドリルで深穴を加工する際には、刃先部の先端への切削液を供給するためのスパイラル状の2孔を形成した回転切削工具が不可欠になっている。一方、ドリル刃においても、切削条件に応じた特定のリード角を持つドリルが望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この種の回転切削工具にスパイラル状の2孔を形成する方法として、高速度工具鋼等の粉末混練体をプレス等により丸棒状素材を押出し成形した後、一対のスパイラル状のピンを有するマンドレルを回転させることで上記丸棒状素材に一定リードのスパイラル状の2孔を形成する方法や、上記の粉末混練体を押出し成形法により丸棒状素材として押出し成形する過程でスパイラル状の2孔を形成する方法等が知られている。
【0007】
そして、スパイラル状の2孔を形成した燒結後の丸棒状素材の外周に、研削または切削によりドリル刃及び切り粉排出溝を成形することにより、図4に示すようなドリル301が製造されている。
【0008】
しかしながら、ドリル301に形成されるスパイラル状の2孔302、303は、予め決められた一定のリード角(例えば30度)で成形されることから、上記2孔302、303と異なるリード角でドリル刃305及び切り粉排出溝306の加工を行うと、上記2孔302、303が切り粉排出溝306によって破れる危険性を有しているため、任意のリード角を持つドリル刃305の加工を行なうことができない問題を有していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的とする所は、切削液または冷却液などをシャンク側からドリル先端まで供給する2孔を、丸棒状素材の外周に形成されるドリル刃のリード角の角度に関わらず、ドリルボディの途中で破れることなく簡便に形成することができる回転切削工具を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決する為の手段】
上記目的を達成するために、本発明は次の技術的手段を有する。即ち、発明の実施の形態に対応する添付図面に使用した符号を用いて説明すると、丸棒状回転工具用素材のシャンク2にドリルボディ4の複数のドリル刃12に連なる2孔6、8を形成した回転切削工具1に於いて、
上記シャンク2に連なるドリルボディ4に任意のリード角を持つ複数のドリル刃12を形成して、これらドリル刃12の各背面中央に上記各ドリル刃12のリード角に沿って先端に至る嵌合溝10を形成し、該各嵌合溝10が上記シャンク2に形成された2孔6、8にそれぞれ連通し、該シャンク2の2孔6、8及び上記各嵌合溝10内に中空管14を挿嵌固定したことを特徴とする回転切削工具である。
上記によれば、丸棒状回転工具用素材のシャンク2に連なるドリルボディ4に任意のリード角を持つ複数のドリル刃12を形成して、これらドリル刃12の各背面中央に上記シャンク2の2孔6、8に連通接続する嵌合溝10を該ドリル刃12のリード角に沿って形成し、これら嵌合溝10内に各ドリル刃12の先端に至る中空管14をそれぞれ挿嵌固定する。
従って、切削液または冷却液などをシャンク側からドリル先端まで供給する2孔が、任意のリード角を持つ複数のドリル刃12の各背面中央に沿って形成される嵌合溝10に、シャンク2に形成された2孔6、8と連通する中空管14を挿嵌固定することで、ドリル刃12のリード角の角度に関わらず途中で破れることなく容易に形成することができる。
【0011】
また本発明は、上記各嵌合溝10の溝深さが上記中空管14の半径以下の深さとし、上記各嵌合溝10に挿嵌固定された中空管14の外周が上記ドリル刃12の回転直径の内側に位置するように構成されている回転切削工具である。
従って、各嵌合溝10の溝深さが上記中空管14の半径以下の深さで形成されるので、ドリル刃12の強度に与える影響をなくすだけでなく、各嵌合溝10に挿嵌固定された中空管14の外周がドリル刃12の回転直径の内側に位置するように構成されているので、中空管14がドリル刃12による切削加工時に影響を及ぼすことがない。
【0012】
また本発明は、上記中空管14の内径は、少なくとも0.3mm以上とし、上記ドリル刃の最大肉厚Bの1/2以下に形成されている回転切削工具である。
従って、各背面中央に嵌合溝10を形成した場合に、切削液または冷却液などをシャンク2側からドリルの先端まで供給する最小流量を保証すると共に、ドリル刃12の必要強度を確保することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明のバニシングドリルの軸線下方の半断面示す側面図、図2は図1のA矢視図であり、図3はバニシングドリル先端の部分拡大図である。
【0014】
図1〜図3において、符号1は本発明の回転切削工具の一例としてのバニシングドリルを示しており、このバニシングドリル1は、超硬合金等の粉末混練体をプレスにより成形後、及び必要な場合半焼して成形加工を施した後、これを燒結して形成された丸棒状回転工具用素材のシャンク2と、これに連なるドリルボディ4から構成されており、シャンク2には、その軸心にシャンク2の端部に連通する切削油供給孔5と、この切削油供給孔5から後述する各ドリル刃12の背面に連通する2孔6、8がドリル軸心に対し対称且つ平行に穿設されている。
【0015】
ドリルボディ4には、所定のリード角(例えば右方向捩れ角10度)を持つ2枚のドリル刃12が形成されており、ドリル刃12の後方には若干大径のリーマ刃が連接して形成されている(不図示)。
【0016】
そして、ドリル刃12の各背面12A中央には、図2、図3に示すように、上記各ドリル刃12のリード角に沿ってドリル先端に至る最小限度の深さとなる断面略半円形の嵌合溝10が形成されており、これら各嵌合溝10はシャンク2に穿設された2孔6、8の開口端に連通するように形成されている。
【0017】
そこで、円筒状の中空管14の各一端を、シャンク2に形成された2孔6、8の開口端に挿嵌すると共に、先端に至る一対の嵌合溝10にそれぞれ挿嵌した後、接着またはロー付け等により固定される。
【0018】
この場合、中空管14は、その内径が少なくとも0.3mm以上のものが使用され、ドリル刃12の最大肉厚Bの1/2以下に形成されている。
【0019】
更に、ドリル刃12の各背面12Aの中央に形成される各嵌合溝10の深さは、中空管14の半径以下の深さが好ましく、嵌合溝10に挿嵌固定された一対の中空管14間の最外周は、ドリル刃12の回転直径の内側に位置し、回転直径に対しクリアランスが形成されるように構成されている。
【0020】
従って、上記のバニシングドリル1を使用して例えば深孔の仕上げ加工を行なうに際し、シャンク2に形成された切削油供給孔5と2孔6、8を通して供給された切削液または冷却液は、中空管14を介してドリル先端から噴出されるので、仕上げ加工により生成された切り粉は、切り粉排出溝16を通して切削液または冷却液などと共に外部に排出される。
【0021】
すなわち、上記のように構成されたバニシングドリル1によれば、複数のドリル刃12の各背面12Aの中央にシャンク2に形成された2孔6、8に連通する嵌合溝10を形成すると共に、これら嵌合溝10に、上記2孔6、8に連通する中空管14を挿嵌固定することで、上記2孔6、8が、ドリル刃12のリード角の角度に関わらず途中で破れることなく容易に形成することができる。
【0022】
また、各嵌合溝10の溝深さが中空管14の半径以下の深さで形成されるので、ドリル刃12の強度に与える影響をなくすだけでなく、各嵌合溝10に挿嵌固定された中空管14の外周がドリル刃12の回転直径の内側に位置するように構成されているので、中空管14がドリル刃12による切削加工時に影響を及ぼすことがない。
【0023】
さらに、中空管14の内径を、少なくとも0.3mm以上とすると共にドリル刃最大肉厚Bの1/2以下に形成することにより、各背面中央に嵌合溝10を形成した場合に、切削液または冷却液などをシャンク側からドリルの先端まで供給する最小流量を保証し、ドリル刃12の強度を確保することができる。
【0024】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明によると次の様な効果を奏する。
【0025】
即ち、請求項1によると、複数のドリル刃の各背面中央に上記シャンクに形成された2孔に連通するよう各ドリル刃のリード角に沿ってドリル先端に至る嵌合溝を形成し、これら嵌合溝にシャンクに形成された2孔に連通する中空管を挿嵌固定することで、上記2孔がドリル刃のリード角の角度に関わらずドリルボディの途中で破れることなく容易に形成することができる。
【0026】
また、請求項2によると、各嵌合溝の溝深さが上記中空管の半径以下の深さで形成されるので、ドリル刃の強度に与える影響をなくすだけでなく、各嵌合溝に挿嵌固定された中空管の外周がドリル刃の回転直径の内側に位置するように構成されているので、中空管がドリル刃による切削加工時に影響を及ぼすことがない。
【0027】
また、請求項3によると、中空管14の内径を、少なくとも0.3mm以上とすることで各背面中央に嵌合溝を形成した場合に、切削液または冷却液などをシャンク側からドリルの先端まで供給する最小流量を保証すると共に、中空管14の内径をドリル刃12の最大肉厚Bの1/2以下に形成することでドリル刃の必要強度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るバニシングドリルの軸線下方の半断面を示す側面図である。
【図2】同じく図1のA矢視図である。
【図3】バニシングドリル先端の部分拡大図である。
【図4】2孔を形成した従来のドリルの側面図である。
【符号の説明】
1 バニシングドリル(回転切削工具)
2 シャンク
4 ドリルボディ
5 切削油供給孔
6、8 2孔
10 嵌合溝
12 ドリル刃
12A 背面
14 中空管
16 切り粉排出溝
B ドリル刃最大肉厚
Claims (3)
- 丸棒状回転工具用素材のシャンク2にドリルボディ4の複数のドリル刃12に連なる2孔6、8を形成した回転切削工具1に於いて、
上記シャンク2に連なるドリルボディ4に任意のリード角を持つ複数のドリル刃12を形成して、これらドリル刃12の各背面中央に上記各ドリル刃12のリード角に沿って先端に至る嵌合溝10を形成し、該各嵌合溝10が上記シャンク2に形成された2孔6、8にそれぞれ連通し、該シャンク2の2孔6、8及び上記各嵌合溝10内に中空管14を挿嵌固定したことを特徴とする回転切削工具。 - 上記各嵌合溝10の溝深さは上記中空管14の半径以下の深さとし、上記各嵌合溝10に挿嵌固定された中空管14の外周が上記ドリル刃12の回転直径の内側に位置するように構成されている請求項1に記載の回転切削工具。
- 上記中空管14の内径は、少なくとも0.3mm以上とし、上記ドリル刃の最大肉厚Bの1/2以下に形成されている請求項1に記載の回転切削工具。
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| Country | Link |
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Cited By (2)
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|---|---|---|---|---|
| JP2019126867A (ja) * | 2018-01-23 | 2019-08-01 | 株式会社松浦機械製作所 | 切削工具 |
| CN117484200A (zh) * | 2023-12-29 | 2024-02-02 | 泰州泰虹金属制品有限公司 | 一种具有毛刺清理功能的五金工件打孔装置 |
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2002
- 2002-09-13 JP JP2002267876A patent/JP2004106065A/ja not_active Withdrawn
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| CN117484200B (zh) * | 2023-12-29 | 2024-05-14 | 泰州泰虹金属制品有限公司 | 一种具有毛刺清理功能的五金工件打孔装置 |
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