JP2004111945A - 配線基板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基体の表面に絶縁層を積層して成る配線基板において、基体に形成した貫通導体を微細化するために基体をレーザ加工性の良い厚い液晶ポリマーフィルムを用いて構成すると、厚み方向の熱膨張による寸法変化が大きくなり貫通導体が断線してしまう。
【解決手段】厚みが10乃至200μmの液晶ポリマーフィルム1が接着剤層2を介して複数積層されているとともに最上層および最下層が接着剤層2とされた基体5を具備したことを特徴とする。液晶ポリマーフィルム1が薄いため、厚み方向の熱膨張による寸法変化をある程度小さい値に抑制することにより液晶ポリマーフィルム1に形成された貫通導体3に加わる応力を小さくできるとともに、液晶ポリマーフィルム1を接着剤層2を介して2層以上積層しているために、応力を分散させることができ、貫通導体3が断線してしまうことはない。
【選択図】図1

Description

 本発明は、各種AV機器や家電機器,通信機器,コンピュータ装置およびその周辺機器等の電子機器に使用される配線基板に関する。
 従来、IC,LSI等の半導体素子等の能動素子および容量素子や抵抗素子等の受動素子を多数搭載して所定の電子回路を構成して成る混成集積回路に用いられる配線基板は、通常、ガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸させて成る絶縁基板の上下面に銅箔を接着し、これをサブトラクティブ法により配線パターン状の配線導体に加工した後、ドリルによって配線導体と絶縁基板とを貫通する貫通孔(スルーホール)を形成し、この貫通孔内部にめっき法により導体層を被着して成る貫通導体を形成することによって基体を製作し、その主面にソルダーレジストと呼ばれる絶縁層を積層することによって製作される。または、配線密度をより上げるために、上記の基体の主面に、エポキシ樹脂等から成る絶縁層を積層し、レーザ光を照射することにより絶縁層に貫通孔(ビアホール)を形成した後、めっき法により貫通孔の内部に導体層を形成するとともに、絶縁層の表面に配線導体を形成するという工程を数回繰り返すことにより、ビルドアップ部を形成することによって製作される。
 一般に、電子機器は、小型化,薄型化,軽量化,高速動作や低消費電力等の高性能化、各接続部の接続性や耐候性等の点で高信頼性化が要求されており、このような電子機器に搭載される配線基板も、配線導体の微細化,高密度化が必要となってきており、基体に形成される貫通導体も直径が200μm以下、隣接する貫通導体の間隔が300μm以下と微細化および狭間隔化が必要となってきている。このため、貫通導体を形成するためにドリル加工よりも微細加工が可能なレーザ加工が用いられるようになってきた。
 しかしながら、ガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸させて成る絶縁基板は、ガラスクロスをレーザ光により穿設加工することが困難なため、貫通導体の微細化には限界があり、また、ガラスクロスの厚みが不均一なために均一な孔径の貫通導体を形成することが困難であるという問題点を有していた。また、ガラスクロスとエポキシ樹脂との密着性が悪いため、ガラスクロスとエポキシ樹脂との界面で貫通導体の導体のマイグレーションが発生しやすく、隣接する貫通導体間の間隔を狭くすると、高温バイアス試験で貫通導体同士がショートして絶縁不良が発生してしまうという問題点も有していた。
 このような問題点を解決するために、絶縁基板の材料として液晶ポリマーフィルムを用いることが検討されている(特許文献1参照)。液晶ポリマーフィルムは、変形し難い直線状の分子で構成されているとともに分子同士がある程度規則的に並んだ構成をしているため、高耐熱性,高弾性率,高寸法安定性および低吸湿性を示し、従ってガラスクロスのような強化材を用いる必要がなく、また、微細加工性にも優れるという特性を有している。さらに、高周波領域においても低比誘電率,低誘電損失であり、高周波特性に優れるという特性を有している。
特開2002−261453号公報
 しかしながら、従来の絶縁基板はその厚みが0.4mm〜0.8mm程度であり、このような厚みの液晶ポリマーフィルムで形成した絶縁基板を用いて基体を製作した場合、液晶ポリマーフィルムは厚み方向の熱膨張係数が大きいために200℃以上の高温下では液晶ポリマーフィルムの厚み方向の寸法変化が大きくなって、液晶ポリマーフィルムに形成した貫通導体に極度の応力が加わることとなり、貫通導体が断線してしまうという問題点を有していた。また、液晶ポリマーフィルムと配線導体との接着性および液晶ポリマーフィルムと絶縁層との接着性が悪く、高温高湿下で剥離を生じてしまい、その結果、積層不良が発生するという問題点も有していた。
 さらに近年、より高密度化が要求されるようになり、ビルドアップ部の貫通導体の数の増加や配線導体のパターンの複雑化が進行してきており、このようにビルドアップ部の絶縁層に多数の貫通導体を形成したり、複雑なパターンの配線導体を形成すると、ビルドアップ部の熱膨張による寸法変化が絶縁層自体のものと大きく異なってくる傾向があり、ビルドアップ部の貫通導体の数や配線導体のパターンが配線基板の上下でわずかに異なっただけでも配線基板に反りが生じやすく、その結果、配線基板表面の電子部品との接続部において断線が生じてしまうという問題点も有していた。
 また、LSIの高速化・高機能化に伴い、シリコン表面に低誘電率材料が用いられる傾向がある。最も低誘電率の材料は空気であるが、回路の保持に問題があるため、低誘電率材料の候補は多くの気泡を含んだ材料となる傾向がある。多くの気泡を含んだ低誘電率材料は強度が低いため、これを用いたシリコンチップを実装するパッケージはシリコンチップとの熱膨張率差をできる限り小さくし、シリコンチップに熱応力を生じさせないものでなければならない。このため、パッケージ基板の熱膨張率はシリコンチップの熱膨張率に限りなく近いものが求められている。
 また、LSIは同時に多くのデータを処理するため大型化する傾向がある。LSIが大型化するとデータのインプットとアウトプットを行うI/Oを増やす必要がある。I/Oは現在数千程度であるが、将来は一万に達すると予測されている。そのため、配線基板には配線の微細化が求められている。また、数千を超える微細な配線を接続するためには、絶縁層の間を電気的に接続するスルーホールの間隔を狭くして、スルーホール密度を高くすることも求められている。
 多層配線板は、通常、内層回路を形成した内層回路板の上に絶縁層を形成し、その上に金属層を形成して、配線板全体を貫通する孔をあけたり、内層回路に達するバイアホールを形成して内層回路と金属箔とを電気的に接続し、金属箔の不要な箇所をエッチング除去して製造しているが、通常の絶縁材では、熱膨張率が約16PPM/℃であり、シリコンチップの3PPM/℃との間に大きな差があった。この差が大きいとリフローなどの加熱に余って、シリコンチップとパッケージ用基板の間に熱膨張率差が原因で熱応力が生じ、これが原因となってシリコンチップ表面の低誘電率層を破壊する問題があった。また、通常の絶縁基材は補強材としてガラスクロスを用いているため、スルーホールの微細加工が難しいという問題もあった。
 本発明はかかる従来技術の問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、高密度な配線を有するとともに、接続信頼性および積層信頼性に優れた配線基板を提供することにある。
 本発明の配線基板は、厚みが10乃至200μmの液晶ポリマーフィルムが接着剤層を介して複数積層されているとともに最上層および最下層が前記接着剤層とされ、両主面に貫通導体を介して互いに電気的に接続された配線導体がそれぞれ形成されている基体と、この基体の主面に積層された絶縁層とを具備したことを特徴とするものである。
 また、本発明の配線基板において、上記構成において好ましくは、前記液晶ポリマーフィルムは前記接着剤層よりも厚いことを特徴とするものである。
 また、本発明の配線基板によれば、前記液晶ポリマーフィルムの総厚みと前記接着剤層の総厚みの和に対して、前記接着剤層の総厚みが5〜30%であることが望ましい。
 また、本発明の配線基板によれば、前記液晶ポリマーフィルムの平面方向の熱膨張率が、25〜200℃の温度範囲で負であることが望ましい。
 また、本発明の配線基板によれば、金属層が金、銀、銅のうちいずれかを主成分としてなることが望ましい。
 また、本発明の配線基板によれば、接着剤層がエポキシ系樹脂を主成分とすることが望ましい。
 また、本発明の配線基板によれば、接着剤層がPPE系樹脂又はPPO系樹脂を主成分とすることが望ましい。
 また、本発明の配線基板によれば、接着剤層が無機充填材を10〜70体積%含有することが望ましい。
 また、本発明の配線基板によれば、無機充填材が酸化珪素、酸化アルミニウム、炭化珪素、窒化アルミニウムから選ばれるいずれかを主成分とすることが望ましい。
 また、本発明の配線基板によれば、接着剤層の硬化後の25〜200℃の熱膨張係数が50×10−6/℃以下であることが望ましい。
 本発明の配線基板の製造方法は(a)液晶ポリマーフィルムの少なくとも片面に接着剤層を具備する絶縁フィルムに貫通孔を形成する工程と、(b)前記貫通孔にビアを形成する工程と、(c)(a)、(c)の工程で作製したビアを具備する絶縁フィルムを複数層積層する工程とを具備することを特徴とする。
 また、本発明の配線基板の製造方法は、レーザー光により貫通孔を形成することが望ましい。
 本発明の配線基板は、厚みが10乃至200μmの液晶ポリマーフィルムが接着剤層を介して複数積層されているとともに最上層および最下層が前記接着剤層とされ、両主面に貫通導体を介して互いに電気的に接続された配線導体がそれぞれ形成されている基体と、この基体の主面に積層された絶縁層とを具備したことを特徴とするものである。
 本発明の配線基板によれば、厚みが10乃至200μmの液晶ポリマーフィルムが接着剤層を介して複数積層されているとともに最上層および最下層が接着剤層とされ、両主面に貫通導体を介して互いに電気的に接続された配線導体がそれぞれ形成されている基体と、この基体の主面に積層された絶縁層とを具備したことから、液晶ポリマーフィルムの厚みが10乃至200μmと薄いので液晶ポリマーフィルムの厚み方向の熱膨張による寸法変化をある程度小さい値に抑制し、液晶ポリマーフィルムに形成された貫通導体に加わる応力を小さくすることができる。即ち、1層の厚い液晶ポリマーフィルムを用いた場合には貫通導体に大きな応力が加わるのに対して、1層の厚い液晶ポリマーフィルムと合計が同じ厚さでも10乃至200μmと厚みの薄い液晶ポリマーフィルムを接着剤層を介して複数積層した方が応力を分散させることができる。その結果、高温下でも貫通導体が断線してしまうことのない接続信頼性に優れた配線基板とすることができる。また、液晶ポリマーフィルムと配線導体とが、および液晶ポリマーフィルムと絶縁層とが接着剤層を介して積層されているため、強固に接着することができる。その結果、高温高湿下でも液晶ポリマーフィルムと配線導体とが、および液晶ポリマーフィルムと絶縁層とが剥離することのない積層信頼性に優れた配線基板とすることもできる。
 また、本発明の配線基板において、上記構成において好ましくは、前記液晶ポリマーフィルムは前記接着剤層よりも厚いことを特徴とするものである。
 本発明の配線基板によれば、上記構成において曲がり難い性質を示すが脆くて割れやすい接着剤層よりも柔軟性のある液晶ポリマーフィルムを厚くすることにより、接着剤層の曲げに対する脆さを補うことができ、さらに、液晶ポリマーフィルムの上下には曲がり難い接着剤層が存在することにより基体の曲げ強度が向上する。その結果、配線基板の上下に位置するビルドアップ部の絶縁層の熱膨張による寸法変化の違いによる応力が生じたとしても、配線基板に反りが発生して配線基板表面の電子部品の接続部において断線が生じるのを防ぐことができる。
 また、本発明の配線基板によれば、前記液晶ポリマーフィルムの総厚みと前記接着剤層の総厚みの和に対して、前記接着剤層の総厚みが5〜30%であることが望ましい。
 また、本発明の配線基板によれば、前記液晶ポリマーフィルムの平面方向の熱膨張率が、25〜200℃の温度範囲で負であることが望ましい。このように、液晶ポリマーフィルムの平面方向の熱膨張率を25〜100℃の温度範囲で負とすることで、配線基板全体の熱膨張係数を大幅に小さくすることができ、低熱膨張係数の半導体素子などの電気素子との接続信頼性を大幅に改善することができる。
 また、本発明の配線基板によれば、金属層が金、銀、銅のうちいずれかを主成分としてなることが望ましい。このような低抵抗の金属を用いることで、配線基板の配線の抵抗を下げることができ、高性能な配線基板とすることができる。
 また、本発明の配線基板によれば、接着剤層がエポキシ系樹脂を主成分とすることが望ましい。接着剤層として、エポキシ系樹脂を用いることで、熱サイクルがかかるような場合でも、信頼性や位置精度の高い配線基板を提供できる。
 また、本発明の配線基板によれば、接着剤層がPPE系樹脂又はPPO系樹脂を主成分とすることが望ましい。これらの熱硬化性樹脂は耐熱性と電気特性に優れており、望ましい。
 また、本発明の配線基板によれば、接着剤層が無機充填材を10〜70体積%含有することが望ましい。このように接着剤層に、特に、無機充填剤の量を10体積%以上添加することで、接着剤層の強度を向上させたり、耐湿性を向上させることができる。また、70体積以下とすることで、接着剤層の接着力を確保することができる。
 また、本発明の配線基板によれば、無機充填材が酸化珪素、酸化アルミニウム、炭化珪素、窒化アルミニウムから選ばれるいずれかを主成分とすることが望ましい。これらのうち、酸化珪素、酸化アルミニウムは入手しやすく、比較的安価であるという点で望ましく、また、炭化珪素、窒化アルミニウムは熱伝導率が高いという点で望ましい。
 また、本発明の配線基板によれば、接着剤層の硬化後の25〜200℃の熱膨張係数が50×10−6/℃以下であることが望ましい。このように接着剤層の熱膨張係数を上記の範囲に制御することで配線基板全体の熱膨張係数を小さくすることができ、熱膨張係数が小さい、半導体素子などの電気素子を搭載した場合に、高い接続信頼性を実現することができる。
 本発明の配線基板の製造方法は(a)液晶ポリマーフィルムの少なくとも片面に接着剤層を具備する絶縁フィルムに貫通孔を形成する工程と、(b)前記貫通孔にビアを形成する工程と、(c)(a)、(c)の工程で作製したビアを具備する絶縁フィルムを複数層積層する工程とを具備することを特徴とする。
 このような製造方法により、本発明の配線基板を容易に作製できる。
 また、本発明の配線基板の製造方法は、レーザー光により貫通孔を形成することが望ましい。レーザー光により貫通孔を作製することで、微細な貫通孔を再現よく作製できる。また、ドリルを用いる場合に比べ、消耗品がほとんどないため、コストが安くなる。
 次に、本発明の配線基板を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
 図1は、本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。同図において5は基体、6は絶縁層であり、主にこれらで本発明の配線基板7が構成されている。
 なお、本実施の形態における配線基板7は、基体5の上下両主面に2層の絶縁層6、その表面および層間に形成した配線導体8、および絶縁層6の上下に形成した配線導体8同士あるいは配線導体4と配線導体8とを電気的に接続する貫通導体9とから成るビルドアップ部を形成したものであり、以下この構成について説明する。
 基体5は、厚みが10乃至200μmの液晶ポリマーフィルム1が接着剤層2を介して複数積層されているとともに最上層および最下層が接着剤層2とされ、両主面に貫通導体3を介して互いに電気的に接続された配線導体4がそれぞれ形成されている。なお、図1の配線基板7では、液晶ポリマーフィルム1を3層形成しているものを示したが、液晶ポリマーフィルム1は2層であってもよく、4層以上であってもよい。
 そして、本発明の配線基板7は、基体5と、この基体5の主面に積層された絶縁層6とを具備している。この構成により、液晶ポリマーフィルム1を10乃至200μmと薄くすることで液晶ポリマーフィルム1の厚み方向の熱膨張による寸法変化をある程度小さい値に抑制し、液晶ポリマーフィルム1に形成された貫通導体3に加わる応力を小さくすることができる。即ち、1層の厚い液晶ポリマーフィルム1を用いた場合には貫通導体3に大きな応力が加わるのに対して、1層の厚い液晶ポリマーフィルム1と合計が同じ厚さでも薄い液晶ポリマーフィルム1を接着剤層2を介して複数積層した方が応力を分散させることができる。その結果、高温下でも貫通導体3が断線してしまうことのない接続信頼性に優れた配線基板7とすることができる。
 また、液晶ポリマーフィルム1と配線導体4とが、および液晶ポリマーフィルム1と絶縁層6とが接着剤層2を介して積層されているため、両者を強固に接着することができる。その結果、高温高湿下でも液晶ポリマーフィルム1と配線導体4とが、および液晶ポリマーフィルム1と絶縁層6とが剥離することのない積層信頼性に優れた配線基板7とすることもできる。
 なお、ここで液晶ポリマーとは、溶融状態あるいは溶液状態において、液晶性を示すポリマーあるいは光学的に複屈折性を示すポリマーを指し、一般に溶液状態で液晶性を示すリオトロピック液晶ポリマーや溶融時に液晶性を示すサーモトロピック液晶ポリマー、あるいは、熱変形温度で分類される1型,2型,3型すべての液晶ポリマーを含むものであり、本発明に用いる液晶ポリマーとしては、温度サイクル試験における信頼性,半田耐熱性,加工性の観点から、230〜420℃の温度、特に270〜380℃の温度に融点を有するものが好ましい。
 また、液晶ポリマーフィルム1の厚みは10乃至200μmである。200μmを超えると、液晶ポリマーフィルム1の厚み方向の熱膨張による寸法変化が大きくなって液晶ポリマーフィルム1に形成された貫通導体3に加わる応力が大きくなる傾向がある。また、10μm未満では配線基板7の強度が低下し易くなる。
 また、液晶ポリマーフィルム1の平面方向の熱膨張係数は、25〜200℃の温度範囲で負であることが望ましい。特に、望ましくは、−5〜−10×10−6/℃がよい。
 さらに、基体5を構成する液晶ポリマーフィルム1の層数は、厚み方向の熱膨張による寸法変化によって貫通導体3に加わる応力を1箇所ではなく複数箇所に小さな応力として分散させるという観点から、2層以上、好ましくは4層以上がよい。
 また、液晶ポリマーフィルム1は、フィルムとしての物性を損なわない範囲内で、熱安定性を改善するための酸化防止剤や耐光性を改善するための紫外線吸収剤等の光安定剤、難燃性を付加するためのハロゲン系もしくはリン酸系の難燃性剤、アンチモン系化合物やホウ酸亜鉛,メタホウ酸バリウム,酸化ジルコニウム等の難燃助剤、潤滑性を改善するための高級脂肪酸や高級脂肪酸エステル,高級脂肪酸金属塩,フルオロカーボン系界面活性剤等の滑剤、熱膨張係数を調整するためや機械的強度を向上するための酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化チタン,酸化バリウム,酸化ストロンチウム,酸化ジルコニウム,酸化カルシウム,ゼオライト,窒化珪素,窒化アルミニウム,炭化珪素,チタン酸カリウム,チタン酸バリウム,チタン酸ストロンチウム,チタン酸カルシウム,ホウ酸アルミニウム,スズ酸バリウム,ジルコン酸バリウム,ジルコン酸ストロンチウム等の充填材を含有してもよい。
 なお、上記の充填材等の粒子形状は、略球状,針状,フレーク状等があり、充填性の観点からは略球状が好ましい。また、粒子径は、0.1〜15μmであり、液晶ポリマーフィルム1の厚みよりも小さいことがよい。
 また、液晶ポリマーフィルム1は、接着剤層2との密着性を良好とするために、その表面をバフ研磨,ブラスト研磨,ブラシ研磨,プラズマ処理,コロナ処理,紫外線処理,薬品処理等の方法を用いて表面処理しておくことが好ましく、特に水との接触角が3〜65゜であって、かつ表面エネルギーが45〜80mJ/m2となるように処理しておくことが好ましい。
 液晶ポリマーフィルム1に対する水の濡れ性は、液晶ポリマーフィルム1の上下面の水素結合可能な活性基の存在する割合と相関関係にあり、好ましくは液晶ポリマーフィルム1の上下面を水との接触角を3〜65°とすることにより、接着剤層2が液晶ポリマーフィルム1の上下面と強い分子間力で結合して、液晶ポリマーフィルム1と接着剤層2との密着性をさらに良好なものとなすことができる。
 液晶ポリマーフィルム1の上下面は、水との接触角が3°より小さいと、水との親和性が極度に強くなり、空気中の水が液晶ポリマーフィルム1上に吸着され易くなって、液晶ポリマーフィルム1および接着剤層2を複数重ねるとともに加熱加圧して積層する際に吸着した水が気化し、液晶ポリマーフィルム1と接着剤層2との界面で剥がれが生じ易くなる。また、65°を超えると液晶ポリマーフィルム1と接着剤層2との密着性が低下して両者間で剥離し易くなる。
 なお、接触角を評価するための水は、JIS K 0050「化学分析方法通則」に規定される蒸留法もしくはイオン交換法によって精製した水、または逆浸透法,拘留法,イオン交換法等を組み合わせた方法によって精製した水を用いるのがよい。
 また、液晶ポリマーフィルム1は、表面の活性化された比較的熱運動しやすい分子層と接着剤層2とが良好に絡み合って結合し、両者の密着をさらに強固なものとするという観点からは、その表面エネルギーを45〜80mJ/mとすることが好ましい。
 液晶ポリマーフィルム1の上下面の表面エネルギーが45mJ/m未満であると、液晶ポリマーフィルム1表面の分子層が十分に活性化されず、接着剤層2と良好に絡み合って結合することが困難となる傾向があり、80mJ/mを超えると液晶ポリマーフィルム1の表面が非常に反応性が高くなって空気中の酸素と反応してその表面に機械的強度の弱い酸化物が形成され、その結果、液晶ポリマーフィルム1と接着剤層2との密着性が低下して両者間で剥離し易くなる傾向がある。
 次に、接着剤層2は、熱硬化性樹脂から成り、後述する配線導体4を被着形成する際の接着剤の機能を有するとともに、液晶ポリマーフィルム1同士を積層する際の接着剤の役目を果たす。
 このような熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂,シアネート樹脂,フェノール樹脂,熱硬化性ポリイミド樹脂,アリル変性ポリフェニレンエーテル樹脂等の熱硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂,ビスマレイミドトリアジン樹脂等の加熱により硬化反応する樹脂が用いられ、とりわけ熱サイクル試験での信頼性や配線導体4を形成する際の位置精度の観点から、エポキシ樹脂,シアネート樹脂,アリル変性ポリフェニレンエーテル等の熱硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂、またはこれらを混合したものが好ましい。特に高周波伝送特性を良好にするという観点からは、液晶ポリマーフィルム1と同程度に低い比誘電率(2.6〜3.3)、低誘電損失(誘電正接で10×10−4〜40×10−4)を示す熱硬化性ポリフェニレンエーテルやシアネート樹脂を含有することが好ましい。
 また、液晶ポリマーフィルム1の厚さは、曲がり難い性質を示すが脆くて割れやすい接着剤層2の曲げに対する脆さを補うという観点からは、接着剤層2よりも厚くすることが好ましい。また、接着剤層2を形成する際の厚みばらつきを防止するという観点から、接着剤層2の厚さは5μm以上であることが好ましい。
さらに、接着剤層2の割れを防止するという観点から、接着剤層2の厚さは100μm以下であることが好ましい。
 また、接着剤層2の硬化後の熱膨張係数は、配線基板7全体の熱膨張係数を小さくするために、25〜200℃の温度範囲で、50×10−6/℃以下であることが望ましい。また、液晶ポリマーフィルム1の総厚みと、接着剤層の総厚みとの和に対して、前記接着剤層2の総厚みが5〜30%であることが望ましい。
 特に、配線基板7に、熱膨張係数が低く、強度の低い電気素子を搭載する場合には、接着剤層2の総厚みを前記の範囲とすることで、配線基板7の熱膨張係数を低くすることができる。
 本発明の配線基板7によれば、曲がり難い性質を示すが脆くて割れやすい接着剤層2よりも柔軟性のある液晶ポリマーフィルム1を厚くすることにより、接着剤層2の曲げに対する脆さを補うことができ、さらに、液晶ポリマーフィルム1の上下には曲がり難い接着剤層2が存在することにより基体5の曲げ強度が向上する。その結果、配線基板7の上下のビルドアップ部の絶縁層6の熱膨張による寸法変化の違いによる応力が生じたとしても、配線基板7に反りが発生して配線基板7表面の電子部品の接続部において断線が生じるのを防ぐことができる。
 また、基体5の最上層および最下層の接着剤層2は、それ以外の接着剤層2よりも厚いことが好ましい。これにより、基体5の曲げ強度がさらに向上するとともに、絶縁層6と液晶ポリマーフィルム1との熱膨張による寸法変化の違いによる応力を緩和することができる。
 接着剤層2は、弾性率を調整するためのゴム成分や熱安定性を改善するための酸化防止剤、耐光性を改善するための紫外線吸収剤等の光安定剤、難燃性を付加するためのハロゲン系もしくはリン酸系の難燃性剤、アンチモン系化合物やホウ酸亜鉛,メタホウ酸バリウム,酸化ジルコニウム等の難燃助剤、潤滑性を改善するための高級脂肪酸,高級脂肪酸エステル,高級脂肪酸金属塩,フルオロカーボン系界面活性剤等の滑剤、熱膨張係数を調整したり機械的強度を向上するための酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化チタン,酸化バリウム,酸化ストロンチウム,酸化ジルコニウム,酸化カルシウム,ゼオライト,窒化珪素,窒化アルミニウム,炭化珪素,チタン酸カリウム,チタン酸バリウム,チタン酸ストロンチウム,チタン酸カルシウム,ホウ酸アルミニウム,スズ酸バリウム,ジルコン酸バリウム,ジルコン酸ストロンチウム等の充填材、あるいは、充填材との親和性を高めこれらの接合性向上と機械的強度を高めるためのシラン系カップリング剤やチタネート系カップリング剤等のカップリング剤を含有してもよい。
 特に液晶ポリマーフィルム1と接着剤層2を積層加圧して基体5を形成する際に、接着剤層2の流動性を抑制し、基体5の厚みばらつきを防止するという観点から、接着剤層2は充填材として10体積%以上の無機絶縁粉末を含有することが好ましい。また、液晶ポリマーフィルム1との接着界面および配線導体4との接着界面での半田リフロー時の剥離を防止するという観点から、無機絶縁粉末の含有量を70体積%以下とすることが好ましい。従って、接着剤層2は10〜70体積%の無機絶縁粉末を含有させておくことが好ましい。
 なお、上記の無機絶縁粉末の形状は、略球状,針状,フレーク状等があり、充填性の観点からは、粒子径が0.1〜10μmの略球状であることが好ましい。
 また、本発明の配線基板7は、基体5の両主面に貫通導体3を介して互いに電気的に接続された配線導体4がそれぞれ形成されている。配線導体4および貫通導体3は、厚さ2〜30μmで銅や金等の良導電性の金属から成り、配線基板7に搭載される電子部品(図示せず)を外部電気回路(図示せず)に電気的に接続する機能を有する。
 このような基体5は、例えば粒径が0.1〜10μm程度の酸化珪素等の無機絶縁粉末に、熱硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂、溶剤、可塑剤、分散剤等を添加して得たペーストを、従来周知のドクタブレード法等のシート成型法により接着剤層2となるシートに成形した後、このシートとプラズマ処理等の表面処理を施した厚さが10乃至200μmの液晶ポリマーフィルム1とを複数枚積層し、さらに、最上層および最下層に配線導体4となる銅箔等の金属箔を積層し、これらを温度が150〜300℃で圧力が0.5〜10MPa(メガパスカル)の条件で30分〜24時間ホットプレスして完全硬化させることにより、上下両主面に金属箔が付いた基板を製作し、しかる後、従来周知のフォトレジストを用いてエッチングにより基板の金属箔をパターン加工した後、炭酸ガスレーザ,YAGレーザ,UV−YAGレーザ,金属蒸気レーザ,エキシマレーザ等を用いたレーザ加工により、配線導体4と液晶ポリマーフィルム1と接着剤層2とを貫通する貫通孔を形成し、さらにめっき法により貫通孔内面に導体層を形成することにより、上下主面の配線導体4同士を電気的に接続する貫通導体3を形成して製作される。
 なお、金属箔のレーザ加工性を良くするために金属箔表面に粗化処理や黒化処理を施しても良い。また、めっき処理を良好にするために貫通孔を形成後、貫通孔内部に付着した樹脂を除くデスミア処理や超音波処理等で貫通孔内面を浄化しても良い。
 また、貫通導体3の内側には、熱硬化性樹脂等から成る樹脂10が充填されている。このような樹脂10は、貫通導体3の空洞部に充填され、貫通導体3の内面を保護する機能を有し、エポキシ樹脂,シアネート樹脂,フェノール樹脂,熱硬化性ポリイミド樹脂,熱硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂,ビスマレイミドトリアジン樹脂等が用いられる。
 さらに、本発明の配線基板7は、基体5の主面に絶縁層6が積層されている。
絶縁層6は、配線導体4を保護するための従来周知のソルダーレジストであっても良く、あるいは、配線をより高密度化するために配線導体8を1層あるいはそれ以上形成したビルドアップ部を形成するための絶縁層6であっても良い。
 このような絶縁層6は、エポキシ樹脂,シアネート樹脂,フェノール樹脂,熱硬化性ポリイミド樹脂,熱硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂,ビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂、またはポリフェニレンエーテル樹脂,ポリイミド樹脂等の熱可塑性樹脂が用いられ、とりわけ熱サイクル試験における信頼性や位置精度の観点から、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が好ましく用いられる。
 さらに、絶縁層6は、弾性率を調整するためのゴム成分や熱安定性を改善するための酸化防止剤、耐光性を改善するための紫外線吸収剤等の光安定剤、難燃性を付加するためのハロゲン系もしくはリン酸系の難燃性剤、アンチモン系化合物,ホウ酸亜鉛,メタホウ酸バリウム,酸化ジルコニウム等の難燃助剤、潤滑性を改善するための高級脂肪酸,高級脂肪酸エステル,高級脂肪酸金属塩,フルオロカーボン系界面活性剤等の滑剤、熱膨張係数を調整したり機械的強度を向上するための酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化チタン,酸化バリウム,酸化ストロンチウム,酸化ジルコニウム,酸化カルシウム,ゼオライト,窒化珪素,窒化アルミニウム,炭化珪素,チタン酸カリウム,チタン酸バリウム,チタン酸ストロンチウム,チタン酸カルシウム,ホウ酸アルミニウム,スズ酸バリウム,ジルコン酸バリウム,ジルコン酸ストロンチウム等の充填材、あるいは、充填材との親和性を高めこれらの接合性を向上させるためと機械的強度を高めるためのシラン系カップリング剤やチタネート系カップリング剤等のカップリング剤を含有してもよい。
 また、ビルドアップ部を形成した場合、絶縁層6に形成される配線導体8や貫通導体9の導体層は、銅や金等の良導電性の金属から成るのがよく、配線基板7に搭載される電子部品を外部電気回路に良好に電気的に接続する機能を有する。
このような配線導体8や貫通導体9の導体層は、基体5の主面に絶縁層6をラミネートあるいは塗布により形成した後、炭酸ガスレーザ,YAGレーザ,UV−YAGレーザ,金属蒸気レーザ,エキシマレーザ等を用いたレーザ加工により絶縁層6を貫通する貫通孔を形成し、しかる後、絶縁層6表面および貫通孔の内面にめっき法により形成することにより形成される。
 なお、基体5の表面や絶縁層6の表面、配線導体8の表面は、基体5と絶縁層6との密着性および絶縁層6と配線導体8との密着性を良くするために、バフ研磨,ブラスト研磨,ブラシ研磨,プラズマ処理,コロナ処理,紫外線処理,薬品処理等の表面処理等の方法により粗化しておくことが好ましい。
 かくして、本発明の配線基板7によれば、上記構成の配線基板7の上面に形成した配線導体4、あるいは配線導体8の一部から成る接続パッドに半田等の導体バンプを介して半導体素子等の電子部品を電気的に接続するとともに、配線基板7の下面に形成した配線導体4、あるいは配線導体8の一部から成る接続パッドに半田等の導体バンプを形成することにより、配線密度が高く接続信頼性に優れた混成集積回路を製作することができる。
 先ず、熱硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂に平均粒径が0.6μmの球状溶融シリカをその含有量が40体積%となるように加え、これに溶剤としてトルエン、さらに樹脂の硬化を促進させるための触媒(2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン)を添加し、1時間混練してワニスを作製した。次に、このワニスをPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上面にドクターブレード法により塗布し、接着剤層2としてのシートを成形した。
 そして、融点が290℃である種々の厚みの液晶ポリマーフィルム1を用意し、この上下面に、真空プラズマ装置を用いて電圧を27kV、雰囲気をOおよびCF(ガス流量がそれぞれ80cm/分)、片面15分×2回の条件で表面処理を施した。
 次に、上記の接着剤層2としてのシートと液晶ポリマーフィルム1とを交互に積層し、さらに最上層および最下層のシートに厚みが12μmの銅箔を積層した後、温度が200℃で圧力が3MPaの条件で完全硬化させるとともに銅箔を接着させた。
 そして、フォトレジストを用いて、回路パターンを形成するように銅箔をエッチング処理し、これに炭酸ガスレーザを照射して直径が100μmで間隔が200μmの貫通孔を形成後、無電解めっき法および電解めっき法で貫通孔内に導体層(Cu)を被着して貫通導体3を形成することにより基体5を製作した。
 さらに、この基体5の上下主面にエポキシ樹脂から成る絶縁層6をラミネートして熱硬化させ、これに炭酸ガスレーザで基体5上の配線導体4が一部露出するように貫通孔を穿設後、無電解めっき法および電解めっき法により配線導体8(Cu)および貫通孔内に導体層(Cu)を形成した。
 さらにまた、これらの工程を繰り返して、絶縁層6が2層のビルドアップ部を形成し、配線基板7を製作した。
 また、比較例として、400μmの厚みの液晶ポリマーフィルム1の上下主面に12μmの銅箔を積層した後、温度が300℃で圧力が3MPaの条件で銅箔を接着させた後、上記と同様の方法で回路パターンの形成とビルドアップ部の形成を行い、接着剤層2がない配線基板7を製作した。
 なお、接続信頼性の評価は、貫通導体3を介して電気的に接続された配線基板7上下の配線導体4のパッド間の導通抵抗を測定し、次に配線基板7を260℃の半田槽に30秒浸漬することを10回繰り返した後の導通抵抗を測定し、導通抵抗の変化率を算出することにより評価した。接続信頼性の良否の判断は、導通抵抗の変化率が15%以下であるものを良とし、15%を超えるものを不良とした。
 また、積層信頼性の評価、即ち最上層または最下層の接着剤層2と配線導体4との間が剥がれたり、最上層または最下層の接着剤層2と絶縁層6との間が剥がれて水分等に起因したマイグレーションによって貫通導体3間の絶縁性が劣化したか否かの評価は、試料を温度が130℃で相対湿度が85%の条件で、印加電圧5.5Vの高温バイアス試験を行ない、試験後の絶縁抵抗を測定することにより行なった。積層信頼性の良否の判断は、絶縁抵抗が1.0×10Ω以上を良とし、1.0×10Ω未満を不良とした。
 表1に接続信頼性および積層信頼性の結果を示す。
Figure 2004111945
 表1より、液晶ポリマーフィルム1の厚みが10μm未満のもの(試料1)では配線基板7の強度が弱く、配線基板7が製作中に破損してしまった。また、液晶ポリマーフィルム1の厚みが200μmを超えるもの(試料7〜10)は、導通抵抗の変化率が15%を超え、接続信頼性に劣ることがわかった。
 それらに対して、本発明の配線基板7(試料2〜6)では、導通抵抗の変化率が15%以下であり、接続信頼性に優れていることがわかった。
 さらに、積層信頼性においても、本発明の配線基板7(試料2〜6)は、高温バイアス試験後でも絶縁抵抗が高く優れていることがわかった。
 接着剤層2の厚みを種々に変化させて実施例1と同様にして各種配線基板7を製作した。なお、絶縁層6に形成した貫通導体9は、配線基板7の上側では直径が40μmで間隔が150μmのものとしたのに対し、下側では直径が100μmで間隔が400μmのものとすることにより、上下の配線密度の差を大きくして反りやすい条件にした。
 また、比較例として、400μmおよび800μmの厚みの液晶ポリマーフィルム1の上下主面に12μmの銅箔を積層した後、温度が300℃で圧力が3MPaの条件で銅箔を接着させた後、実施例1と同様にして回路パターンの形成とビルドアップ部の形成を行い、接着剤層2がない配線基板7を製作した。
 そして、この配線基板7に半導体素子を半田バンプを介して搭載し、260℃のリフロー炉に投入することにより電気的接続を行なった。
 これらをリフロー炉に投入した後の試料の外観および切断断面を観察した結果を表2に示す。
Figure 2004111945
 表2より、接着剤層2のない配線基板7(試料19,20)では、配線基板7に反りが発生し、半導体素子との接続部において接続不良が発生した。また、接着剤層2の厚みが液晶ポリマーフィルム1の厚み以上のもの(試料13,14,17,18)では、接着剤層2にクラックが発生していることがわかった。
 それらに対して、配線基板7(試料11,12,15,16)では、反りが発生して半導体素子との接続部で接続不良が発生することがなく、また、接着剤層2にクラックが発生することもなく、優れていることがわかった。
 なお、本発明の配線基板7は上述の実施の形態および実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能である。例えば、上述の実施例では3層の液晶ポリマーフィルム1を積層することによって基体5を製作したが、2層あるいは4層以上の液晶ポリマーフィルム1を積層して基体5を製作してもよい。また、本発明の配線基板7の上下表面に積層された絶縁層6は、1層や3層以上であってもよい。
 液晶ポリマーフィルム1の厚みと、熱膨張係数、そして、接着剤層2の厚み、無機充填剤の含有量、樹脂の種類と積層枚数を表3に示すように変化させ、実施例1と同様にして各種配線基板7を製作した。そして、実施例1、2と同様の評価を行った。また、この配線基板7にダミーチップを半田実装して、実装後のダミーチップの状態を確認した。その結果を表3に示す。
Figure 2004111945
 表3より、接着剤層2の厚さと、接着剤層2の厚さと液晶ポリマーフィルム1の厚みとの和との比を変化させた試料No.21〜25のうち、前記の比が5〜30%の範囲にある試料No.22〜25では、いずれの評価項目においても良好な結果が得られたが、前記の比が30%を越えた試料No.21では、ダミーチップにわずかなクラックが認められた。
 液晶ポリマーフィルム1の熱膨張係数を変化させた試料No.26〜30においては、液晶ポリマーフィルム1の熱膨張係数が負の値を示す試料No.26〜29においては、いずれの評価項目においても良好な結果が得られたが、液晶ポリマーフィルム1の熱膨張係数が5×10−6/℃である試料No.30では、ダミーチップにわずかなクラックが認められた。
 また、接着剤層2の無機充填剤として非晶質の球状シリカを添加して、その含有量を10〜70体積%の範囲で変化させた試料No.31〜34では、無機充填剤の添加量の変化に伴い接着剤層2の熱膨張係数も変化した。これらの試料では、いずれの評価項目においても良好な結果が得られた。
 また、接着剤層2として種々の樹脂を用いた試料No.35〜41においても、すべての評価項目で良好な結果が得られた。
本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。
符号の説明
 1・・・・・・・・液晶ポリマーフィルム
 2・・・・・・・・接着剤層
 3・・・・・・・・貫通導体
 4・・・・・・・・配線導体
 5・・・・・・・・基体
 6・・・・・・・・絶縁層
 7・・・・・・・・配線基板

Claims (12)

  1. 厚みが10乃至200μmの液晶ポリマーフィルムが接着剤層を介して複数積層されているとともに最上層および最下層が前記接着剤層とされ、両主面に貫通導体を介して互いに電気的に接続された配線導体がそれぞれ形成されている基体と、該基体の主面に積層された絶縁層とを具備したことを特徴とする配線基板。
  2. 前記液晶ポリマーフィルムが、前記接着剤層よりも厚いことを特徴とする請求項1記載の配線基板。
  3. 前記液晶ポリマーフィルムの総厚みと前記接着剤層の総厚みの和に対して、前記接着剤層の総厚みが5〜30%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の配線基板。
  4. 前記液晶ポリマーフィルムの平面方向の熱膨張率が、25〜200℃の温度範囲で負であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の配線基板。
  5. 金属層が金、銀、銅のうちいずれかを主成分としてなることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれかに記載の配線基板。
  6. 接着剤層がエポキシ系樹脂を主成分とすることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれかに記載の配線基板。
  7. 接着剤層がPPE系樹脂又はPPO系樹脂を主成分とすることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれかに記載の配線基板。
  8. 接着剤層が、無機充填材を10〜70体積%含有することを特徴とする請求項7に記載の配線基板。
  9. 無機充填材が酸化珪素、酸化アルミニウム、炭化珪素、窒化アルミニウムから選ばれるいずれかを主成分とすることを特徴とする請求項7又は8に記載の配線基板。
  10. 接着剤層の硬化後の25〜200℃の熱膨張係数が50×10−6/℃以下であることを特徴とする請求項1乃至9のうちいずれかに記載の配線基板。
  11. 請求項1乃至10のうちいずれかに記載の配線基板を製造するための製造方法であって、
    (a)液晶ポリマーフィルムの少なくとも片面に接着剤層を具備する絶縁フィルムに貫通孔を形成する工程と、
    (b)前記貫通孔にビアを形成する工程と、
    (c)(a)、(c)の工程で作製したビアを具備する絶縁フィルムを複数層積層する工程とを具備することを、
    特徴とする配線基板の製造方法。
  12. レーザー光により貫通孔を形成することを特徴とする請求項11に記載の配線基板の製造方法。
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