JP2004113086A - 魚釣用スピニングリール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、ハンドルの回転に連動回転するピニオン9aを具備し釣糸案内部を有するロータと一体回転する回転筒軸9をリール本体1内に回転可能に支持すると共に、先端部にスプールを装着したスプール軸3aを回転筒軸9内に挿通して前後往復動可能とした魚釣用スピニングリールにおいて、回転筒軸9の内周側に、軸方向に向けて凹部9cを形成し、この凹部9cとスプール軸3aの外周面との間における軸方向の前後位置に、ころがり軸受13,15を離間した状態で配置したことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リール本体の巻取り駆動機構に連結されたハンドルを回転操作することで、釣糸案内部を有するロータを回転駆動すると共にスプールを前後往復動させ、前記釣糸案内部を介してスプールに釣糸を巻回する魚釣用スピニングリールに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、魚釣用スピニングリールは、先端部にスプールを装着したスプール軸に負荷が加わっている状態でロータを回転させながらスプール軸を前後往復動し、ロータの釣糸案内部を介して釣糸を巻き取る構成となっている。前記ロータは、ハンドル軸に装着されたフェースギヤと噛合するピニオン(ピニオンが形成された回転筒軸)を介して駆動され、前記スプールを装着したスプール軸は、回転筒軸内を挿通した状態でオシレート機構を介して前後往復動される。このため、ロータと一体回転する回転筒軸内周面と、回転筒軸内を往復動するスプール軸外周面との間で、回転と往復動の両方向の摩擦抵抗が加わることになり、軽快な巻取り操作ができないと共に、摩耗し易く案内性(回転及び前後動)の面で劣るという問題がある。
【0003】
そこで、ピニオンを有する回転筒軸内周面とスプール軸外周面との間に、ころがり部材を設けて回転筒軸内周面にスプール軸をころがり案内するようにして、回転及び前後往復動時の摩擦抵抗を少なくしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
実用新案登録第2530523号(段落[0001][0014]、図2、及び図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来技術では、複数の鋼球からなるボールを、スプール軸外周面と回転筒軸内周面との間に設ける構成のため、このころがり案内支持作用によって、回転及び前後往復動時の摩擦抵抗は少なくなるものの、ボールが直接、スプール軸外周面と回転筒軸内周面に点接触状態で圧接されながらころがり案内されるため、スプール軸外周面、及び回転筒軸内周面が局部的に摩耗・変形し易いという問題がある。
また、負荷が加わった場合には、片当たり現象が生じ易く、均等にころがり案内されないという問題がある。
更に、ころがり部材が、実用時に海水、異物等の侵入・付着の影響を受けてころがり難くなり、安定したころがり案内性能を維持できないという問題がある。
【0006】
本発明は、上述した問題に基づいて成されたものであり、スプール軸外周面と回転筒軸内周面とを安定した状態で支持でき、耐久性が良く軽快な巻取り操作が行なえる魚釣用スピニングリールを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明に係る魚釣用スピニングリールは、ハンドルの回転に連動回転するピニオンを具備し釣糸案内部を有するロータと一体回転する回転筒軸をリール本体内に回転可能に支持すると共に、先端部にスプールを装着したスプール軸を前記回転筒軸内に挿通して前後往復動可能とした構成において、前記回転筒軸内周側に、軸方向に向けて凹部を形成し、この凹部と前記スプール軸の外周面との間における軸方向の前後位置に、ころがり軸受を離間した状態で配置したことを特徴とする。
【0008】
上記した構成によれば、回転筒軸内周面とスプール軸の外周面との間の軸方向前後位置に、ころがり軸受を離間配置したことで、均等なころがり案内作用が得られるようになって両者間の支持が安定すると共に、耐久性も向上する。また、スプール軸に対する回転筒軸の回転方向の良好なころがり案内作用が得られることから、軽快な巻取り操作が行なえるようになる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明の一実施形態を示す図であり、図1は、魚釣用スピニングリールの全体的な構成を示す図、図2は、図1の主要部の拡大図である。
【0010】
魚釣用スピニングリールのリール本体1には、釣竿に装着されるリール脚1aが一体形成されており、その前方には回転可能に支持されたロータ2と、ロータ2の回転運動と同期して前後動可能に支持されたスプール3が配設されている。
【0011】
リール本体1内には、ハンドル軸7aが回転可能に支持されており、その突出端部には、ハンドル7が取り付けられている。また、ハンドル軸7aには、巻取り駆動機構が係合しており、この巻取り駆動機構は、ハンドル軸7aに取り付けられ、内歯が形成された駆動歯車(フェースギヤ)8と、この駆動歯車8に噛合するピニオン9aを具備すると共に、ハンドル軸7aと直交する方向に延出し、内部に軸方向に延出する空洞部が形成された回転筒軸9とを備えている。
【0012】
回転筒軸9は、軸方向前後において、離間配置されたころがり軸受10,11を介してリール本体1内に回転可能に支持されており、その空洞部には、ハンドル軸7aと直交する方向に延出し、先端側に前記スプール3を装着したスプール軸3aが軸方向に移動可能に挿通されている。また、回転筒軸9の先端部には、前記ロータ2の中央支持部2aが回り止め嵌合されており、その外周に形成された雄ネジ部9bにナット部材12が螺合されることで、ロータ2と回転筒軸9は一体回転可能に固定されている。
【0013】
前記回転筒軸9の内周側、すなわち空洞部の内周面には、さらに、スプール側からリール本体側に向けて軸方向に延出する凹部9cが形成されている。この凹部9cは、ピニオン9aと駆動歯車8の噛合部のスプール側前方位置の近傍まで延出形成されている。そして、この凹部9cとスプール軸3aの外周面との間における軸方向の前後位置には、夫々、スプール軸の外周面に面接する内輪と、回転筒軸9の内周面に面接する外輪と、前記内輪及び外輪間に回転可能に介在されたころがり部材とを有するころがり軸受13,15が離間した状態で配置されている。
【0014】
前記ころがり軸受13,15は、軸方向位置決め手段によって、軸方向における離間した状態が維持されている。この場合、本実施形態における軸方向位置決め手段は、ころがり軸受15が回転筒軸9に形成された凹部9cの端部9dに当て付くこと、各ころがり軸受間にカラー部材17を配置したこと、及び、ころがり軸受13が前記ナット部材12との間に介在されるバネ18及びカラー部材19によってリール本体側に押圧されること、によって構成されている。
【0015】
なお、前記各ころがり軸受13,15と、スプール軸3aの外周面との間に、摺動抵抗の少ない素材(例えば、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等の合成樹脂やカーボン素材、セラミック等、非鉄金属材料を用いることが好ましい)によって形成されたスリーブ20を介在させておくことが好ましい。このスリーブ20には、その両端部に、環状突部20a、及び周方向に所定間隔おいて突出形成された圧入用の突部20bが形成されており、スプール軸3aが軸方向に摺動した際に、軸方向に移動しないように構成されている。
【0016】
前記ピニオン9aには、スプール3(スプール軸3a)を前後往復動させるためのスプール往復動装置30が係合している。
このスプール往復動装置30は、リール本体内に回転可能に支持され、スプール軸3aと平行に延出するウォーシャフト32と、スプール軸3aの基端部に抜け止め固定され、ウォームシャフト32の外周面に形成された螺旋溝32aに係合するピン35aを保持した摺動子35と、ウォームシャフト32の端部に取り付けられ、前記ピニオン9aと噛合するギヤ37とを備えている。
【0017】
また、前記回転筒軸9には、その中間部分に一方向クラッチ40が取り付けられており、リール本体1の外部に取り付けられているレバー42を回動操作することで一方向クラッチを作動させ、ハンドル7の逆回転を防止するようになっている。
【0018】
前記ロータ2は、スプール3の回りを回転する一対の腕部2bを備えており、各腕部2bの夫々の前端部には、ベール2cの基端部を取り付けたベール支持部材2dが釣糸巻取り位置と釣糸放出位置との間で回動自在に支持されている。なお、ベール2cの一方の基端部は、ベール支持部材2dに一体的に設けられた釣糸案内部2eに取り付けられている。
【0019】
上記した構成において、ハンドル7を巻取り操作することで、ロータ2は、駆動歯車8及びピニオン9a(回転筒軸9)を介して回転駆動され、かつスプール3は、スプール往復動装置30を介してスプール軸3aが回転筒軸9内を摺動して前後往復動されるので、釣糸は、釣糸案内部2eを介してスプール3に均等に巻回される。
【0020】
そして、スプール軸3aの外周面と回転筒軸9の内周面との間の軸方向前後位置に、ころがり軸受13,15を離間配置したことで、両者間を安定した状態で支持できると共に、スプール軸3aに対する回転筒軸9の回転方向の良好なころがり案内作用が得られ、軽快な巻取り操作が行なえるようになる。また、ころがり軸受13,15はユニット化されており、ころがり部材は、直接、スプール軸外周面や回転筒軸内周面に点接触状態で圧接されないため、スプール軸外周面、及び回転筒軸内周面が局部的に摩耗・変形するようなことはなく、耐久性の向上が図れる。
【0021】
また、上記した構成では、回転筒軸9の凹部9cを、ピニオン9aと駆動歯車8との噛合部のスプール前方側に形成し、ころがり軸受13,15をスプール側に集約配置しているため、回転筒軸9の軸方向長さの短縮化が図れ、リール本体の大型化を防止できると共に、一方向からの組み込みでころがり軸受13,15を回転筒軸9内に組み込めるので、作業性の向上が図れる。
【0022】
また、ころがり軸受13,15とスプール軸3aの外周面との間に、スリーブ20を介在することで、スプール軸外周面に直接接触する部材として、摺動抵抗の少ない部材の選択が可能となり、かつスプール軸3aと回転筒軸9の調芯作用も得られることから、支障なく安定したころがり案内作用及び前後動案内作用が得られる。
【0023】
更に、上記した構成では、回転筒軸9の外周部を、軸方向前後に離間配置した軸受10,11を介してリール本体1に回転可能に支持しており、回転筒軸9の内外周をころがり軸受で支持する構成としたので、負荷が加わった状態での摩擦抵抗が大幅に軽減され、巻取り操作(ロータが回転しスプールが前後動)を円滑に行なえるようになる。
【0024】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、図に示した形態に限定されることはなく、各種形態の魚釣用スピニングリールに適用することが可能である。
【0025】
【発明の効果】
以上、本発明の魚釣用スピニングリールによれば、スプール軸外周面と回転筒軸内周面とを安定した状態で支持でき、耐久性が良く軽快な巻取り操作が行なえる魚釣用スピニングリールが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る魚釣用スピニングリールの一実施形態を示す図。
【図2】図1に示した魚釣用スピニングリールの主要部の拡大図。
【符号の説明】
1 リール本体
3 スプール
3a スプール軸
7 ハンドル
9 回転筒軸
9a ピニオン
9c 凹部
13,15 ころがり軸受
20 スリーブ
Claims (4)
- ハンドルの回転に連動回転するピニオンを具備し釣糸案内部を有するロータと一体回転する回転筒軸をリール本体内に回転可能に支持すると共に、先端部にスプールを装着したスプール軸を前記回転筒軸内に挿通して前後往復動可能とした魚釣用スピニングリールにおいて、
前記回転筒軸内周側に、軸方向に向けて凹部を形成し、
この凹部と前記スプール軸の外周面との間における軸方向の前後位置に、ころがり軸受を離間した状態で配置したことを特徴とする魚釣用スピニングリール。 - 前記凹部を、ハンドル軸上の駆動歯車との噛合部のスプール前方側に形成したことを特徴とする請求項1に記載の魚釣用スピニングリール。
- 前記ころがり軸受とスプール軸外周面との間にスリーブを介在したことを特徴とする請求項1又は2に記載の魚釣用スピニングリール。
- 前記回転筒軸の外周部を、軸方向前後に離間配置したころがり軸受を介してリール本体に回転可能に支持したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の魚釣用スピニングリール。
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