JP2004117437A - 液晶可逆記録表示装置および記録表示方法 - Google Patents
液晶可逆記録表示装置および記録表示方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】高い表示コントラスト比を示す液晶可逆記録表示装置を提供する。
【解決手段】少なくとも一方が透明である一対の基板間に高分子媒体を封入してなる記録表示媒体と、記録表示媒体に熱または電界の付与により画像を記録する記録手段と、画像を消去する消去手段とを有し、高分子媒体中に分散された二色性色素および液晶を含み、二色性色素のうち少なくとも1種が下記一般式(a):−(Het)j−((B1)p−(Q1)q−(B2)r)n−C1で表される置換基を有する液晶可逆記録表示装置である。Hetは酸素原子または硫黄原子;B1およびB2は各々2価のアリール基、ヘテロアリール基または環状脂肪族炭化水素基;Q1は2価の連結基;C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基またはアシルオキシ基;jは0、1;p、q、rは各々0〜5;nは1〜3の数を表し;(p+r)×nは3以上10以下である。
【選択図】 なし
【解決手段】少なくとも一方が透明である一対の基板間に高分子媒体を封入してなる記録表示媒体と、記録表示媒体に熱または電界の付与により画像を記録する記録手段と、画像を消去する消去手段とを有し、高分子媒体中に分散された二色性色素および液晶を含み、二色性色素のうち少なくとも1種が下記一般式(a):−(Het)j−((B1)p−(Q1)q−(B2)r)n−C1で表される置換基を有する液晶可逆記録表示装置である。Hetは酸素原子または硫黄原子;B1およびB2は各々2価のアリール基、ヘテロアリール基または環状脂肪族炭化水素基;Q1は2価の連結基;C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基またはアシルオキシ基;jは0、1;p、q、rは各々0〜5;nは1〜3の数を表し;(p+r)×nは3以上10以下である。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶可逆記録表示装置およびそれを用いた記録表示方法に関し、特に、繰り返し画像の書き込みおよび消去が可能である高分子分散型の液晶可逆記録表示装置に関し、特に、可逆記録表示媒体として好適に利用できる。
【0002】
【従来の技術】
繰り返し情報の記録消去が可能な可逆記録表示媒体として種々の方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、これら多くの方法では、得られる記録表示の画質、繰り返しの耐久性、等の性能の面ならず、媒体や記録消去装置の価格、記録消去操作の簡便さといった面で不満の残る点が少なからず存在した。
【0003】
近年、液晶と二色性色素を含有するドロプレットが分散された高分子媒体膜を有する可逆記録表示媒体が提案されている。これらの可逆表示媒体は、記録膜を加熱することにより液晶配向をランダムとし、それに伴って二色性色素をランダム配向させて加熱部分を着色し、一方、記録膜の両側から電位を加えると液晶が垂直配向(ホメオトロピック配向)して着色が消えて透明になるという原理を応用したものである。
従って、記録面を像様に加熱することにより記録情報を書き込み、記録面に一様な電界を与えることによって記録情報を消去する「熱書き込み電界消去型」の記録表示媒体に応用できる共に、その反対の、記録面に像様に電界を与えることによって記録情報を書き込み、記録面を一様に加熱して記録情報を消去する「電界書き込み熱消去型」の記録表示媒体にも応用することが可能である。
【0004】
しかしながら、このような高分子媒体中に二色性色素と液晶を分散した高分子分散型の記録表示媒体では、透明時においてもある程度の着色が残ってしまうことから、表示コントラストが低いという問題点があった。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−85175号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記諸問題に鑑みなされたものであって、表示コントラストの高い高分子分散型液晶可逆記録表示媒体、およびそれを用いた簡易な装置ならびに記録表示方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
[1] 少なくとも一方が透明である一対の基板間に高分子媒体を封入してなる記録表示媒体と、記録表示媒体に熱または電界の付与により画像を記録する記録手段と、記録表示媒体に熱または電界の付与により画像を消去する消去手段とを有する液晶可逆記録表示装置であって、高分子媒体中に、分散された二色性色素および液晶を含み、二色性色素のうち少なくとも1種が下記一般式(a)で表される置換基を有する液晶可逆記録表示装置。
一般式(a)
−(Het)j−{(B1)p−(Q1)q−(B2)r}n−C1
(Hetは酸素原子または硫黄原子であり、B1およびB2は各々2価のアリール基、ヘテロアリール基または環状脂肪族炭化水素基を表し、Q1は2価の連結基を表し、C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基またはアシルオキシ基を表す。jは0または1を表し、p、qおよびrは各々0〜5の数を表し、nは1〜3の数を表し、(p+r)×nは3以上10以下の数である。p、qおよびrが各々2以上の時、2以上のB1、Q1およびB2は各々同一でも異なっていてもよく、nが2以上の時、2以上の{(B1)p−(Q1)q−(B2)r}は同一でも異なっていてもよい。)
[2] 前記二色性色素および前記液晶が同一の相に含まれる[1]に記載の液晶可逆記録表示装置。
[3] 前記二色性色素が、下記一般式(1)で表される化合物である[1]または[2]に記載の液晶可逆記録表示装置。
【0008】
【化3】
【0009】
(式中、R1は−S−((B1)p−(Q1)q−(B2)r)n−C1で表される置換基である。ここで、Sは硫黄原子であり、B1、B2、Q1、p、q、rおよびnは上記一般式(a)中のそれぞれと同定義である。R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は各々水素原子または置換基である。)
[4] 前記一般式(a)または(1)中、p=3、q=0、r=0、n=1;p=2、q=0、r=1、n=1;またはp=2、q=1、r=1、n=1ある[1]〜[3]のいずれかに記載の液晶可逆記録表示装置。
[5] 前記置換基が、下記一般式(a−1)または(a−2)で表される置換基である[1]〜[3]のいずれかに記載の液晶可逆記録表示装置。
【0010】
【化4】
【0011】
(前記一般式(a−1)および(a−2)中、Ra1〜Ra12は各々独立して、水素原子または置換基を表す。)
【0012】
[6] 上記二色性色素がイエロー域、マゼンタ域またはシアン域に吸収極大を有する[1]〜[5]のいずれかに記載の液晶可逆記録表示装置。
[7] 上記二色性色素が黒色の二色性色素である[1]〜[6]のいずれかに記載の液晶可逆記録表示装置。
[8] 上記二色性色素がアントラキノン色素である[1]〜[7]のいずれかに記載の液晶可逆記録表示装置。
[9] 上記一般式(a)中、Hetが硫黄原子、B1がアリール基、B2がシクロヘキサン−1,4−ジイル基、C1がアルキル基であり、且つj=1、p=2、q=0、r=1、n=1である[1]〜[8]のいずれかに記載の液晶可逆記録表示装置。
【0013】
[10] [1]〜[9]のいずれかに記載の液晶可逆記録表示装置に、熱または電界を供与して画像を書き込むとともに、電界または熱を供与して前記画像を消去する記録表示方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」はその前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。
本発明に用いる二色性色素(以下本発明の色素と呼ぶことがある)としては、吸収極大ならびに吸収帯に関しては、いかなるものであってもよいが、イエロー域(Y)、マゼンタ域(M)、あるいはシアン域(C)に吸収極大を有する色素が好ましい。イエロー色素、マゼンタ色素ならびにシアン色素を混合することによるフルカラー化表示を行う方法については、「カラーケミストリー」(時田澄男著、丸善、1982年)に詳しい。ここでいう、イエロー域とは430〜490nmの範囲、マゼンタ域とは500〜580nmの範囲、シアン域とは600〜700nmの範囲である。また、白黒表示用の記録表示媒体の態様では、黒色の二色性色素を用いることができる。また、複数の色素を混合して用い(例えば、イエロー域(Y)、マゼンタ域(M)およびシアン域(C)にそれぞれ吸収極大を有する色素を混合して用い)、所望の色相(例えば黒色)に調整することもできる。
【0015】
本発明の二色性色素に用いられる発色団はいかなるものであってもよいが、例えば、アゾ色素、アントラキノン色素、ペリレン色素、メロシアニン色素、アゾメチン色素、フタロペリレン色素、インジゴ色素、アズレン色素、ジオキサジン色素、ポリチオフェン色素などが挙げられ、具体的には、「Dichroic Dyes for Liquid Crystal Display」(A.V.Ivashchenko著、CRC社、1994年)に記載されているものが挙げられる。
好ましくはアゾ色素、アントラキノン色素、ペリレン色素であり、特に好ましくはアゾ色素、アントラキノン色素である。
【0016】
アゾ色素はモノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素、テトラキスアゾ色素、ペンタキスアゾ色素などいかなるものであってもよいが、好ましくはモノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素である。
アゾ色素に含まれる環構造としては芳香族基(ベンゼン環、ナフタレン環など)のほかにも複素環(キノリン環、ピリジン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリミジン環など)であってもよい。
【0017】
アントラキノン色素の置換基としては、酸素原子、硫黄原子または窒素原子を含むものが好ましく、例えば、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基である。該置換基の置換数はいかなる数であってもよいが、ジ置換、トリ置換、テトラキス置換が好ましく、特に好ましくはジ置換、トリ置換である。該置換基の置換位置はいかなる場所であってもよいが、好ましくは1,4位ジ置換、1,5位ジ置換、1,4,5位トリ置換、1,2,4位トリ置換、1,2,5位トリ置換、1,2,4,5位テトラ置換、1,2,5,6位テトラ置換構造である。
【0018】
本発明の二色性色素は、下記一般式(a)で表される置換基を有する。
一般式(a)
−(Het)j−{(B1)p−(Q1)q−(B2)r}n−C1
【0019】
式中、Hetは酸素原子または硫黄原子であり、特に好ましくは硫黄原子である。
【0020】
式中、B1およびB2は各々2価のアリール基、ヘテロアリール基または環状脂肪族炭化水素基を表す。
B1およびB2の表す2価のアリール基としては、好ましくは炭素数2〜20のアリール基であり、好ましいアリール基の具体例を挙げると、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環である。特に好ましくは、ベンゼン環、置換ベンゼン環であり、さらに好ましくは1、4−フェニレン基である。
B1およびB2の表す2価のヘテロアリール基としては、好ましくは炭素数1〜20のヘテロアリール基であり、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、ピリミジン環、ピラジン環、チオフェン環、フラン環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、トリアゾール環、およびこれらが縮環して作る縮環ヘテロアリール基である。B1およびB2の表す2価の環状脂肪族炭化水素基としては、好ましくは、シクロヘキサン−1,2−ジイル基、シクロヘキサン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基であり、特に好ましくは、(E)−シクロヘキサン−1、4−ジイル基である。
【0021】
B1およびB2は、さらに置換基を有していてもよく、置換基としては、下記の置換基群Vが挙げられる。
置換基群V:
ハロゲン原子(例えば塩素、臭素、沃素、フッ素);メルカプト基;シアノ基;カルボキシル基;リン酸基;スルホ基;ヒドロキシ基;炭素数1〜10、好ましくは炭素数2〜8、更に好ましくは炭素数2〜5のカルバモイル基(例えばメチルカルバモイル、エチルカルバモイル、モルホリノカロボニル);炭素数0〜10、好ましくは炭素数2〜8、更に好ましくは炭素数2〜5のスルファモイル基(例えばメチルスルファモイル、エチルスルファモイル、ピペリジノスルフォニル);ニトロ基、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−フェニルエトキシ);炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、更に好ましくは炭素数6〜10のアリールオキシ基(例えばフェノキシ、p−メチルフェノキシ、p−クロロフェノキシ、ナフトキシ);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシル基(例えばアセチル、ベンゾイル、トリクロロアセチル);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシルオキシ基(例えばアセチルオキシ、ベンゾイルオキシ);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシルアミノ基(例えばアセチルアミノ);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のスルホニル基(例えばメタンスルホニル、エタンスルホニル、ベンゼンスルホニル);
【0022】
炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のスルフィニル基(例えばメタンスルフィニル、エタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニル);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8の置換または無置換のアミノ基(例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ベンジルアミノ、アニリノ、ジフェニルアミノ、4−メチルフェニルアミノ、4−エチルフェニルアミノ、3−n−プロピルフェニルアミノ、4−n−プロピルフェニルアミノ、3−n−ブチルフェニルアミノ、4−n−ブチルフェニルアミノ、3−n−ペンチルフェニルアミノ、4−n−ペンチルフェニルアミノ、3−トリフルオロメチルフェニルアミノ、4−トリフルオロメチルフェニルアミノ、2−ピリジルアミノ、3−ピリジルアミノ、2−チアゾリルアミノ、2−オキサゾリルアミノ、N,N−メチルフェニルアミノ、N,N−エチルフェニルアミノ);炭素数0〜15、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜6のアンモニウム基(例えばトリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム);炭素数0〜15、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のヒドラジノ基(例えばトリメチルヒドラジノ基);炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のウレイド基(例えばウレイド基、N,N−ジメチルウレイド基);炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のイミド基(例えばスクシンイミド基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアルキルチオ基(例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ);炭素数6〜80、好ましくは炭素数6〜40、更に好ましくは炭素数6〜30のアリールチオ基(例えばフェニルチオ、p−メチルフェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、2−ピリジルチオ、1−ナフチルチオ、2−ナフチルチオ、4−プロピルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−ブチルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−ペンチルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−プロピルフェニル−2−エチニル−4’−ビフェニルチオ);
【0023】
炭素数1〜80、好ましくは炭素数1〜40、更に好ましくは炭素数1〜30のヘテロアリールチオ基(例えば2−ピリジルチオ、3−ピリジルチオ、4−ピリジルチオ、2−キノリルチオ、2−フリルチオ、2−ピロリルチオ);炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、2−ベンジルオキシカルボニル);炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、更に好ましくは炭素数6〜10のアリーロキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボニル);炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜5の無置換アルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル);炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜5の置換アルキル基{例えばヒドロキシメチル、トリフルオロメチル、ベンジル、カルボキシエチル、エトキシカルボニルメチル、アセチルアミノメチル、またここでは炭素数2〜18、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜5の不飽和炭化水素基(例えばビニル基、エチニル基1−シクロヘキセニル基、ベンジリジン基、ベンジリデン基)も置換アルキル基に含まれることにする};炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜15、更に好ましくは炭素数6〜10の置換または無置換のアリール基(例えばフェニル、ナフチル、p−カルボキシフェニル、p−ニトロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、p−シアノフェニル、m−フルオロフェニル、p−トリル、4−プロピルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−ブチルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−ペンチルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−プロピルフェニル−2−エチニル−4’−ビフェニル);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜10、更に好ましくは炭素数4〜6の置換または無置換のヘテロアリール基(例えばピリジル、5−メチルピリジル、チエニル、フリル、モルホリノ、テトラヒドロフルフリル)。
これら置換基群Vはベンゼン環やナフタレン環が縮合した構造もとることができる。さらに、これらの置換基上にさらに此処までに説明したVの説明で示した置換基が置換していてもよい。
【0024】
置換基群Vとして好ましいものは上述のアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、置換アミノ基、ヒドロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基であり、更に好ましくは、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子である。
【0025】
Q1は2価の連結基を表し、炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子から構成される原子団であるのが好ましい。2価の連結基としては、炭素数1〜20のアルキレン基(例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、シクロヘキシル−1,4−ジイル)、炭素数2〜20のアルケニレン基(例えば、エテニレン)、炭素数2〜20のアルキニレン基(例えば、エチニレン)、アミド基、エーテル基、エルテル基、スルホアミド基、スルホン酸エステル基、ウレイド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオエーテル基、カルボニル基、−NR−基(ここで、Rは水素原子またはアルキル基、アリール基をあらわす)、アゾ基、アゾキシ基、複素環2価基(例えば、ピペラジン−1,4−ジイル基)を1つまたはそれ以上組み合わせて構成される炭素数0〜60の2価の連結基が挙げられる。Q1の表す2価の連結基として、好ましくは、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、エーテル基、チオエーテル基、アミド基、エルテル基、カルボニル基、およびそれらを組み合わせた基である。Q1はさらに置換基を有していてもよく、置換基としては上記置換基群Vが挙げられる。
【0026】
前記式中、C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基またはアシルオキシ基を表すが、好ましい例としては、炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアルキルおよびシクロアルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、t−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、ペンチル、t−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、4−エチルシクロヘキシル、4−プロピルシクロヘキシル、4−ブチルシクロヘキシル、4−ペンチルシクロヘキシル、ヒドロキシメチル、トリフルオロメチル、ベンジル);炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−フェニルエトキシ);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシルオキシ基(例えばアセチルオキシ、ベンゾイルオキシ);炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアシル基(例えばアセチル、ホルミル基、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル);炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、2−ベンジルオキシカルボニル)が挙げられる。
【0027】
C1として特に好ましくはアルキル基、アルコキシ基であり、さらに好ましくは、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、トリフルオロメトキシ基である。C1はさらに置換基を有していてもよく、置換基としては上記置換基群Vが挙げられる。
【0028】
jは0または1を表し、好ましくは0である。
p、qおよびrは各々0〜5の数を表し、nは1〜3の数を表すが、(p+r)×nは3以上10以下を満足する。なお、p、q、rおよびnが2以上の場合、その繰り返し単位は同一であっても異なっていてもよい。好ましいp、q、rおよびnの組合せを以下に記す。
(1) p=3、q=0、r=0、n=1
(2) p=4、q=0、r=0、n=1
(3) p=5、q=0、r=0、n=1
(4) p=2、q=0、r=1、n=1
(5) p=2、q=1、r=1、n=1
(6) p=1、q=1、r=2、n=1
(7) p=3、q=1、r=1、n=1
(8) p=2、q=0、r=2、n=1
(9) p=1、q=1、r=1、n=2
(10) p=2、q=1、r=1、n=2
【0029】
特に好ましくは、(1) p=3、q=0、r=0、n=1、(4) p=2、q=0、r=1、n=1、および(5) p=2、q=1、r=1、n=1の組合せである。
【0030】
なお、−{(B1)p−(Q1)q−(B2)r}n−C1としては、液晶性を示す構造を含むことが好ましい。ここでいう液晶とは、いかなるフェーズであってもよいが、好ましくはネマチック液晶、スメクチック液晶、デイスコテイック液晶であり、特に好ましくは、ネマチック液晶である。
液晶化合物の具体例としては、液晶便覧編集委員会編、液晶便覧、丸善、2000年の第3章「分子構造と液晶性」に記載されているものなどが挙げられる。
【0031】
−{(B1)p−(Q1)q−(B2)r}n−C1の具体例を以下に示すが、本発明はこれに限定されるものではない(図中、波線は連結位置を表す)。
【0032】
【化5】
【0033】
【化6】
【0034】
前記二色性色素に1分子中に含まれる前記一般式(a)で表される置換基の個数については、特に制限はないが、通常、1〜8であり、1〜4が好ましく、1または2がより好ましい。
【0035】
前記一般式(a)で表される置換基の好ましい構造は、Hetが硫黄原子を表し、B1がアリール基またはヘテロアリール基を表し、B2がシクロヘキサン−1,4−ジイル基を表し、C1がアルキル基を表し、j=1、p=2、q=0、r=1およびn=1を表す構造;およびHetが硫黄原子を表し、B1がアリール基またはヘテロアリール基を表し、B2がシクロヘキサン−1,4−ジイル基を表し、C1がアルキル基を表し、j=1、p=1、q=0、r=2およびn=1を表す構造;である。特に好ましい構造は、Hetが硫黄原子を表し、B1が1,4−フェニレン基を表し、B2がトランス−シクロヘキシル基を表し、C1がアルキル基(好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基)を表し、j=1、p=2、q=0、r=1およびn=1である下記一般式(a−1)で表される構造;およびHetが硫黄原子を表し、B1が1,4−フェニレン基を表し、B2がトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル基を表し、C1がアルキル基(好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基)を表し、j=1、p=1、q=0、r=2およびn=1である下記一般式(a−2)で表される構造;である。
【0036】
【化7】
【0037】
前記一般式(a−1)および(a−2)中、Ra1〜Ra12は各々独立して、水素原子または置換基を表す。該置換基としては、前述の置換基群Vから選ばれる置換基が挙げられる。Ra1〜Ra12はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子(特にフッ素原子)、アルキル基、アリール基、アルコキシ基であるのが好ましい。
前記一般式(a−1)および(a−2)中、Ca1およびCa2は各々独立してアルキル基を表し、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基を表す。
【0038】
本発明に用いられる二色性色素の好ましい例として、下記一般式(1)で表されるアントラキノン化合物が挙げられる。
【0039】
【化8】
【0040】
式中、R1は−S−{(B1)p−(Q1)q−(B2)r}n−C1で表される置換基である。ここで、Sは硫黄原子であり、B1、B2、Q1、p、q、rおよびnは上記一般式(a)中のそれぞれと同定義である。R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は各々水素原子または置換基を表す。
【0041】
R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8で表される置換基としては、上記置換基群Vが挙げられるが、好ましくは、炭素数6〜80、好ましくは炭素数6〜40、更に好ましくは炭素数6〜30のアリールチオ基(例えばフェニルチオ、p−メチルフェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、4−メチルフェニルチオ、4−エチルフェニルチオ、4−n−プロピルフェニルチオ、2−n−ブチルフェニルチオ、3−n−ブチルフェニルチオ、4−n−ブチルフェニルチオ、2−t−ブチルフェニルチオ、3−t−ブチルフェニルチオ、4−t−ブチルフェニルチオ、3−n−ペンチルフェニルチオ、4−n−ペンチルフェニルチオ、4−アミルペンチルフェニルチオ、4−ヘキシルフェニルチオ、4−ヘプチルフェニルチオ、4−オクチルフェニルチオ、4−トリフルオロメチルフェニルチオ、3−トリフルオロメチルフェニルチオ、2−ピリジルチオ、1−ナフチルチオ、2−ナフチルチオ、4−プロピルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−ブチルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−ペンチルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−プロピルフェニル−2−エチニル−4’−ビフェニルチオ);炭素数1〜80、好ましくは炭素数1〜40、更に好ましくは炭素数1〜30のヘテロアリールチオ基(例えば2−ピリジルチオ、3−ピリジルチオ、4−ピリジルチオ、2−キノリルチオ、2−フリルチオ、2−ピロリルチオ);置換もしくは無置換のアルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、ブチルチオ、フェネチルチオ);置換もしくは無置換のアミノ基(例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ベンジルアミノ、アニリノ、ジフェニルアミノ、4−メチルフェニルアミノ、4−エチルフェニルアミノ、3−n−プロピルフェニルアミノ、4−n−プロピルフェニルアミノ、3−n−ブチルフェニルアミノ、4−n−ブチルフェニルアミノ、3−n−ペンチルフェニルアミノ、4−n−ペンチルフェニルアミノ、3−トリフルオロメチルフェニルアミノ、4−トリフルオロメチルフェニルアミノ、2−ピリジルアミノ、3−ピリジルアミノ、2−チアゾリルアミノ、2−オキサゾリルアミノ、N,N−メチルフェニルアミノ、N,N−エチルフェニルアミノ);ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子);置換もしくは無置換のアルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル)、置換もしくは無置換のアルコキシ基(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ);置換もしくは無置換のアリール基(例えば、フェニル);置換もしくは無置換のヘテロアリール基(例えば、2−ピリジル);置換もしくは無置換のアリールオキシ基(例えば、フェノキシ);置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ基(例えば、3−チエニルオキシ);などである。
【0042】
R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8として好ましくは、水素原子、アリールチオ基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、フッ素原子、塩素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基であり、特に好ましくは水素原子、アリールチオ基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、フッ素原子である。
【0043】
以下に前記一般式(1)で表されるアントラキノン化合物の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら限定されるものではない。
【0044】
【化9】
【0045】
【化10】
【0046】
【化11】
【0047】
以下に本発明の色素として、アゾ色素の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら限定されるものではない。
【0048】
【化12】
【0049】
以下に本発明の色素として、ジオキサジン色素ならびにメロシアニン色素の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら限定されるものではない。
【0050】
【化13】
【0051】
本発明の色素は、「Dichroic Dyes for Liquid Crystal Display」(A.V.Ivashchenko著、CRC社、1994年)、「総説合成染料」(堀口博著、三共出版、1968年)およびこれらに引用されている文献に記載の方法を参考にして合成することができる。
【0052】
前記一般式(1)で表される化合物は、高分子分散型記録表示媒体に用いる液晶(以下、「本発明の液晶」という場合がある)に対する溶解度に優れている。特に、フッ素系液晶に対する溶解度が高い特徴を有している。また、高分子分散型記録表示媒体では表示コントラストの向上に寄与する。
【0053】
次に、本発明の液晶について説明する。本発明の液晶は、本発明の色素と共存し得るものであり、且つ高分子媒体に安定的に分散可能であれば特に制限はないが、例えば、ネマチック相あるいはスメクチック相を示す液晶化合物が利用でき、スメクティック相の液晶が好ましい。その具体例としては、アゾメチン化合物、シアノビフェニル化合物、シアノフェニルエステル、フッ素置換フェニルエステル、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、フッ素置換シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、シアノフェニルシクロヘキサン、フッ素置換フェニルシクロヘキサン、シアノ置換フェニルピリミジン、フッ素置換フェニルピリミジン、アルコキシ置換フェニルピリミジン、フッ素置換アルコキシ置換フェニルピリミジン、フェニルジオキサン、トラン系化合物、フッ素置換トラン系化合物、アルケニルシクロヘキシルベンゾニトリルなどが挙げられる。「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)に記載の液晶化合物を用いることができる。例えば、Merck社の液晶(S−1、S−6など)が挙げられる。
【0054】
本発明の液晶可逆記録表示装置は、少なくとも一方が透明である一対の基板間に高分子媒体を封入してなる記録表示媒体(以下、「本発明の記録表示媒体」という場合がある)と、記録表示媒体に熱または電界の付与により画像を記録する記録手段と、記録表示媒体に熱または電界の付与により画像を消去する消去手段とを有する液晶可逆記録表示装置であって、高分子媒体中に、分散された本発明の色素および液晶を含有することを特徴とする。
【0055】
本発明の記録表示媒体は、高分子媒体と、該媒体中に二色性色素および液晶を含有する液晶組成物(以下、「本発明の液晶組成物」という場合がある)を分散含有する。二色性色素および液晶を同一の相中に含有する態様が好ましく、具体的には、二色性色素と液晶とが同一の相を形成し、高分子媒体中に分散された形態(二相系)がより好ましく、二色性色素と液晶とを含む液滴(以下、ドロップレットという場合がある)が、高分子媒体中に分散された形態(二相系)がさらに好ましい。
【0056】
本発明の液晶組成物には、本発明の液晶の物性を所望の範囲に変化させることを目的として(例えば、液晶相の温度範囲を所望の範囲にすることを目的として)、液晶性を示さない化合物を添加してもよい。また、カイラル化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの化合物を含有させてもよい。そのような添加剤は、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第199〜202頁に記載のTN、STN用カイラル剤が挙げられる。
【0057】
本発明の液晶組成物において、本発明の液晶および本発明の色素の含有量については制限はないが、本発明の色素の含有量は本発明の液晶の含有量に対して0.1〜15質量%であることが好ましく、0.5〜6質量%であることが特に好ましい。また、本発明の液晶組成物を封入した液晶セルの吸収スペクトルを測定することで、所望の光学濃度に必要な色素濃度を決定することが望ましい。
【0058】
本発明の液晶組成物は、例えば、本発明の液晶に、本発明の色素を溶解することによって調製することができる。溶解は、機械的攪拌、加熱、超音波、あるいはその組合せなどを利用して行うことができる。
また、本発明の液晶組成物を予め調製するのではなく、高分子媒体(あるいはその前駆体)、本発明の液晶および本発明の色素の混合物から、記録表示媒体を作製する過程で、ドロプレットとして析出させてもよい。
【0059】
高分子媒体中に分散された液晶組成物と高分子媒体との質量比は、1:10〜10:1が好ましく、1:1〜8:2がより好ましい。
【0060】
本発明の記録表示媒体は、ガラスあるいはプラスチックからなる基板間に、前記液晶組成物を分散含有する高分子媒体を封入することによって作製することができる。プラスチック基板としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。基板については、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第218〜231頁に記載のものを用いることができる。情報の書き込みまたは消去のために電界を供与する場合は、電極層が形成された基板間に前記高分子媒体を封入するのが好ましい。用いる電極は、例えば、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化スズ等から形成することができる。電極については、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第232〜239頁に記載のものが用いられる。
【0061】
また、一対の基板間に前記高分子媒体を封入させる際に、一対の基板の間隔の変動を小さくするために、スペーサーなどを用いることも好ましい。スペーサーについては、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第257〜262頁に記載のものを用いることができる。
【0062】
本発明の記録表示媒体は、例えば、本発明の液晶組成物を分散含有する高分子溶液を一方の基板上に塗布して、高分子媒体層を形成することにより作製することができる。高分子溶液中に本発明の液晶組成物を分散する方法としては、機械的攪拌、加熱、超音波、あるいはその組合せなどを利用して行うことができる
【0063】
前記高分子媒体層を形成する過程で、本発明の液晶組成物をドロプレットとして析出させて、該ドロップレットを分散含有する高分子媒体層を形成する方法としては、例えば以下の(1)〜(5)の方法が挙げられる。
(1) 重合性のモノマーもしくはオリゴマーまたはそれらの混合物(以下、これらをまとめてプレポリマーという)に本発明の液晶組成物を溶解した溶液を、基板上に塗設してプレポリマー層を形成し、該プレポリマー層を紫外線もしくは電子線の照射によるかまたは熱による重合反応で硬化させて高分子媒体層を形成するとともに、高分子媒体層中にプレポリマーに溶解していた前記液晶組成物をドロップレットとして析出させる方法。
(2) 本発明の液晶組成物を加熱によりポリマーに溶解させた後、冷却して相溶性を低下させて本発明の液晶組成物をドロップレットとして析出させる方法。この方法では、基板上への塗設はドロプレットの析出の前後、いずれのタイミングでもよい。
(3) 本発明の液晶組成物とポリマーとを共通の溶媒に溶解した後、溶媒を蒸発させて本発明の液晶組成物をドロップレットとして析出させる方法。この方法では、基板上への塗設はドロプレットの析出の前後、いずれの方法でもよい。
(4) 汎用溶剤中に本発明の液晶組成物およびポリマーを混入し、乳化状態とした後、溶媒を蒸発させ、液晶成分をドロップレットとして析出させる方法。
(5) 本発明の液晶組成物を低温下で結晶化し、これを粉砕して高分子媒体中に分散させた後、基板上へ塗設する方法。
【0064】
前記高分子媒体として用いる高分子については特に制限はない。メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチレン、ポリビニルブチラール、ゼラチン等の水溶性高分子、ポリアクリレート類、ポリエステル類、ポリカーボネート類、酢酸ビニルやポリビニルブチラールに代表されるポリビニルアルコール誘導体類、トリアセチルセルロースのようなセルロース誘導体類、ポリウレタン類、スチレン類等の非水溶性高分子が用いられる。
【0065】
さらに、高分子媒体中には、本発明の液晶組成物の分散を安定化することを目的として、界面活性剤を用いることができる。本発明に適用できる界面活性剤に特に制限はないが、非イオン系界面活性剤が好ましく、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキエチレンアルキルエーテル類、フルオロアルキルエチレンオキシド類等が用いられる。
【0066】
本発明の記録表示媒体において、前記高分子媒体層の厚みは、1〜50μmであるのが好ましい。
【0067】
本発明の記録表示媒体は、異なる二色性色素を含有する高分子媒体層を複数積層した態様であってもよい。
【0068】
次に、本発明の記録表示装置を用いた記録表示方法について説明する。
本発明の記録表示装置に熱を画像様に供与して、または電界を画像様に供与して画像を書き込むとともに、画像の書き込み面に電界を供与して、または熱を供与して前記画像を消去することによって、繰り返し情報を書き込んで、表示することができる。
情報の記録及び消去手段として、本発明の記録表示媒体に熱を供与する方法について制限はない。代表的な手段として、熱ローラーによる加熱、赤外線照射による加熱、ホットプレートやオーブンによる加熱、等の方法を用いることができる。また、像様に加熱するためには、サーマルヘッドなどによる接触型の加熱方法の他、レーザー光による光−熱変換を利用することができる。
【0069】
情報の記録及び消去手段として、本発明の記録表示媒体に電界を与える方法に制限はない。代表的な手段として、一対の電極に外部から電位を与えて電界を作り、その間に記録表示媒体を置く方法、コロナ放電等により電荷を発生させて静電界を作り、その間に記録表示媒体を置く方法、さらに発生させた電荷をイオン流制御電極を通してイオン流とし、その流れの中に記録表示媒体を置いて媒体表面に電荷を付着させることによって記録媒体に電荷を与える、等の方法を用いることができる。また、像様に電界を与えるためには、パターンを持った電極を使用し、そのパターンに従って電界を与える方法、シャッターを使用してパターン化したイオン流で電界を与える方法、記録表示媒体の高分子媒体層に積層して光導電層を設置し、全面に一様な電界を与えた後に、パターン化した露光を行うことにより電界の一部を導通させて像様の電界パターンを持たせる方法、等を使用することができる。
【0070】
また、本発明の記録表示媒体に、情報を記録したり消去する際に、あらかじめ本発明の記録表示媒体を予熱しておくことができる。記録表示媒体の予熱は、熱あるいは電界を使用して、記録情報を書き込んだりあるいは消去したりするためのエネルギーを小さくする手段として有用である。本発明の記録表示媒体を予熱する方法に制限はない。代表的な方法として、熱ローラーによる加熱、赤外線照射による加熱、ホットプレートやオーブンによる加熱、等の方法を用いることができる。
【0071】
本発明の記録表示方法の一例として、正の誘電異方性を持つ液晶と、分子の長軸方向の吸収効果が大きい本発明の二色性色素とを分散含有する高分子媒体かなる記録表示媒体を有する記録表示装置を用いた例を示す。
液晶がランダム配向している状態では、二色性色素もランダム配向しているので、高分子媒体層は不透明(通常は、二色性色素の色相)になる。従って、高分子媒体層の表面に平行な面(表示面)から記録表示媒体を見ると、不透明(着色)な面が見える。この状態で、高分子媒体層の表面に一様に電界を供与すると、液晶分子は電界方向(高分子媒体層の表面に垂直な方向)に配列するとともに、二色性色素分子も長軸を電界方向に一致させて配向する。その結果、表示面は透明(基板を有する場合は基板の色)になる。電界を取り去っても、液晶分子および二色性色素分子は配向状態を維持し、表示面は透明のままとなる。次に、高分子媒体層の表面に画像様に熱を供与し、液晶の温度が転移温度以上になると、液晶がランダム配向し、それに伴い二色性色素分子もランダムに配向する。その結果、熱を供与した部分が不透明(二色性色素の色相)に変化する。即ち、表示面には熱供与部分が、透過率の変化(着色)となって表示される。熱を取り去っても、この画像表示状態は維持される。この画像を消去し、透明(または基板表面の色)にする場合は、上記と同様に全面に一様に電界を供与すればよいし、また、この画像を消去して、不透明(通常は二色性色素の色相)にする場合は、全面に一様に熱を供与すればよい。この様に、本発明の記録表示装置によれば、熱および電界の供与を組み合わせることによって、画像の書き込みおよび消去を繰り返し可逆的に行うことができる。さらに、本発明の記録表示装置は、熱および電界の供与を終了した後も、画像を維持するメモリー性を有する記録表示装置である。
【0072】
本発明の記録表示装置には、表示面側に、高分子媒体層を外部から保護する目的で、ポリマーなどからなる保護層を形成していてもよい。また、表面反射に起因するコントラストの低下を防止する目的で、低反射層(3層からなる光学薄膜干渉膜)を形成していてもよい。さらに、高分子媒体層の表示面側とは逆の面側に金属からなる反射層を設けてもよい。
【0073】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、物質量とその割合、操作等は本発明の主旨から逸脱しない限り適宜変更することができる従って本発明の範囲は以下の具体例に制限されるものではない。
【0074】
(実施例1)
メルク社製の液晶S−1に、本発明の色素1−1を2質量%加熱して溶解させた。この液晶組成物5gを、ポリビニルアルコール(205、クラレ社)の5質量%水溶液10gに混合し、更に界面活性剤としてソルビタンモノオレエート(SP−O10、花王社)を6質量%添加した後、ホモジナイザを用いて、回転数15000rpmにて撹拌し、エマルジョンを作製した。これをITO電極付ガラス基板上にアプリケータを用いて塗布して、液晶組成物を含有する高分子媒体層を形成し、さらにポリビニルアルコールの水溶液を塗布して保護層を形成して、記録表示媒体を作製した。このとき液晶含有の高分子媒体層と保護層の膜厚はそれぞれ7.0μmおよび0.5μmであった。
【0075】
別途、ポリエチレンテレフタレートフィルムにマットを付け、その上にアルミニウムを蒸着して拡散反射板を作製した。アルミニウム蒸着面の上に、前記記録表示媒体を粘着剤で貼り付け、最上部の保護層上に、表面反射に起因したコントラスト低下を防ぐ目的で、低反射層(3層からなる光学薄膜干渉膜)を貼設して、高分子分散型記録表示媒体(PDLM1)を作製した。
【0076】
<反射率・コントラストの評価>
作製した記録表示媒体(PDLM1)を80℃のホットプレート上に15秒間放置し、着色表示サンプルとした。また、記録表示媒体基板のITO電極をアースした後に、コロナ放電電圧5kVのコロトロンの4mm下を、1.5cm/秒の速度で通過させて白表示(透明表示)サンプルとした。
さらに、記録表示媒体(PDLM1)の画像表示面側において、白表示側(透明時)、および着色表示側(着色時)の吸収極大での反射率(白表示サンプルの反射率を100%として測定)、ならびにコントラスト比(白表示の反射率/着色表示の反射率)を、鏡面反射を含まない積分球測定により分光光度測定器(島津製作所社製、UV−3100PC)を用いて測定した。結果を表1に示す。
【0077】
(実施例2)
次に、本発明の色素1−7、本発明の色素1−12、および本発明の色素1−1と本発明の色素1−7と本発明の色素1−12と混合物を用い、実施例1と同様にして高分子分散型記録表示媒体(それぞれ、PDLM2、PDLM3、PDLM4;;PDLM4では色素量はPDLM1〜3の場合の3倍量である)をそれぞれ作製した。さらに比較用として、公知のイエロー色素Y−1、マゼンタ色素M−1、シアン色素C−1、およびY−1とM−1とC−1の混合物を用いて、同様にそれぞれ比較媒体1、比較媒体2、比較媒体3、比較媒体4を作製した。ついでこれらの高分子分散型記録表示媒体を実施例1と同様にして評価を行った。測定結果を表1に示す。
【0078】
【化14】
【0079】
【表1】
【0080】
表1に示す結果より、従来の公知色素を用いた記録表示媒体よりも、本発明の色素を用いた記録表示媒体のほうが、高いコントラスト比を与えることがわかる。
【0081】
【発明の効果】
本発明によれば、表示コントラストの高い高分子分散型液晶可逆記録表示媒体、およびそれを用いた簡易な装置ならびに記録表示方法を提供することができる。また、本発明の記録表示装置は、また熱により情報を記録し電界により情報を消去可能、あるいは電界により情報を記録し熱により情報を消去可能であるので、熱、または電界により、情報を記録しその後、情報を消去するまで表示を維持可能な表示媒体(メモリー性を有する)である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶可逆記録表示装置およびそれを用いた記録表示方法に関し、特に、繰り返し画像の書き込みおよび消去が可能である高分子分散型の液晶可逆記録表示装置に関し、特に、可逆記録表示媒体として好適に利用できる。
【0002】
【従来の技術】
繰り返し情報の記録消去が可能な可逆記録表示媒体として種々の方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、これら多くの方法では、得られる記録表示の画質、繰り返しの耐久性、等の性能の面ならず、媒体や記録消去装置の価格、記録消去操作の簡便さといった面で不満の残る点が少なからず存在した。
【0003】
近年、液晶と二色性色素を含有するドロプレットが分散された高分子媒体膜を有する可逆記録表示媒体が提案されている。これらの可逆表示媒体は、記録膜を加熱することにより液晶配向をランダムとし、それに伴って二色性色素をランダム配向させて加熱部分を着色し、一方、記録膜の両側から電位を加えると液晶が垂直配向(ホメオトロピック配向)して着色が消えて透明になるという原理を応用したものである。
従って、記録面を像様に加熱することにより記録情報を書き込み、記録面に一様な電界を与えることによって記録情報を消去する「熱書き込み電界消去型」の記録表示媒体に応用できる共に、その反対の、記録面に像様に電界を与えることによって記録情報を書き込み、記録面を一様に加熱して記録情報を消去する「電界書き込み熱消去型」の記録表示媒体にも応用することが可能である。
【0004】
しかしながら、このような高分子媒体中に二色性色素と液晶を分散した高分子分散型の記録表示媒体では、透明時においてもある程度の着色が残ってしまうことから、表示コントラストが低いという問題点があった。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−85175号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記諸問題に鑑みなされたものであって、表示コントラストの高い高分子分散型液晶可逆記録表示媒体、およびそれを用いた簡易な装置ならびに記録表示方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
[1] 少なくとも一方が透明である一対の基板間に高分子媒体を封入してなる記録表示媒体と、記録表示媒体に熱または電界の付与により画像を記録する記録手段と、記録表示媒体に熱または電界の付与により画像を消去する消去手段とを有する液晶可逆記録表示装置であって、高分子媒体中に、分散された二色性色素および液晶を含み、二色性色素のうち少なくとも1種が下記一般式(a)で表される置換基を有する液晶可逆記録表示装置。
一般式(a)
−(Het)j−{(B1)p−(Q1)q−(B2)r}n−C1
(Hetは酸素原子または硫黄原子であり、B1およびB2は各々2価のアリール基、ヘテロアリール基または環状脂肪族炭化水素基を表し、Q1は2価の連結基を表し、C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基またはアシルオキシ基を表す。jは0または1を表し、p、qおよびrは各々0〜5の数を表し、nは1〜3の数を表し、(p+r)×nは3以上10以下の数である。p、qおよびrが各々2以上の時、2以上のB1、Q1およびB2は各々同一でも異なっていてもよく、nが2以上の時、2以上の{(B1)p−(Q1)q−(B2)r}は同一でも異なっていてもよい。)
[2] 前記二色性色素および前記液晶が同一の相に含まれる[1]に記載の液晶可逆記録表示装置。
[3] 前記二色性色素が、下記一般式(1)で表される化合物である[1]または[2]に記載の液晶可逆記録表示装置。
【0008】
【化3】
【0009】
(式中、R1は−S−((B1)p−(Q1)q−(B2)r)n−C1で表される置換基である。ここで、Sは硫黄原子であり、B1、B2、Q1、p、q、rおよびnは上記一般式(a)中のそれぞれと同定義である。R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は各々水素原子または置換基である。)
[4] 前記一般式(a)または(1)中、p=3、q=0、r=0、n=1;p=2、q=0、r=1、n=1;またはp=2、q=1、r=1、n=1ある[1]〜[3]のいずれかに記載の液晶可逆記録表示装置。
[5] 前記置換基が、下記一般式(a−1)または(a−2)で表される置換基である[1]〜[3]のいずれかに記載の液晶可逆記録表示装置。
【0010】
【化4】
【0011】
(前記一般式(a−1)および(a−2)中、Ra1〜Ra12は各々独立して、水素原子または置換基を表す。)
【0012】
[6] 上記二色性色素がイエロー域、マゼンタ域またはシアン域に吸収極大を有する[1]〜[5]のいずれかに記載の液晶可逆記録表示装置。
[7] 上記二色性色素が黒色の二色性色素である[1]〜[6]のいずれかに記載の液晶可逆記録表示装置。
[8] 上記二色性色素がアントラキノン色素である[1]〜[7]のいずれかに記載の液晶可逆記録表示装置。
[9] 上記一般式(a)中、Hetが硫黄原子、B1がアリール基、B2がシクロヘキサン−1,4−ジイル基、C1がアルキル基であり、且つj=1、p=2、q=0、r=1、n=1である[1]〜[8]のいずれかに記載の液晶可逆記録表示装置。
【0013】
[10] [1]〜[9]のいずれかに記載の液晶可逆記録表示装置に、熱または電界を供与して画像を書き込むとともに、電界または熱を供与して前記画像を消去する記録表示方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」はその前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。
本発明に用いる二色性色素(以下本発明の色素と呼ぶことがある)としては、吸収極大ならびに吸収帯に関しては、いかなるものであってもよいが、イエロー域(Y)、マゼンタ域(M)、あるいはシアン域(C)に吸収極大を有する色素が好ましい。イエロー色素、マゼンタ色素ならびにシアン色素を混合することによるフルカラー化表示を行う方法については、「カラーケミストリー」(時田澄男著、丸善、1982年)に詳しい。ここでいう、イエロー域とは430〜490nmの範囲、マゼンタ域とは500〜580nmの範囲、シアン域とは600〜700nmの範囲である。また、白黒表示用の記録表示媒体の態様では、黒色の二色性色素を用いることができる。また、複数の色素を混合して用い(例えば、イエロー域(Y)、マゼンタ域(M)およびシアン域(C)にそれぞれ吸収極大を有する色素を混合して用い)、所望の色相(例えば黒色)に調整することもできる。
【0015】
本発明の二色性色素に用いられる発色団はいかなるものであってもよいが、例えば、アゾ色素、アントラキノン色素、ペリレン色素、メロシアニン色素、アゾメチン色素、フタロペリレン色素、インジゴ色素、アズレン色素、ジオキサジン色素、ポリチオフェン色素などが挙げられ、具体的には、「Dichroic Dyes for Liquid Crystal Display」(A.V.Ivashchenko著、CRC社、1994年)に記載されているものが挙げられる。
好ましくはアゾ色素、アントラキノン色素、ペリレン色素であり、特に好ましくはアゾ色素、アントラキノン色素である。
【0016】
アゾ色素はモノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素、テトラキスアゾ色素、ペンタキスアゾ色素などいかなるものであってもよいが、好ましくはモノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素である。
アゾ色素に含まれる環構造としては芳香族基(ベンゼン環、ナフタレン環など)のほかにも複素環(キノリン環、ピリジン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリミジン環など)であってもよい。
【0017】
アントラキノン色素の置換基としては、酸素原子、硫黄原子または窒素原子を含むものが好ましく、例えば、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基である。該置換基の置換数はいかなる数であってもよいが、ジ置換、トリ置換、テトラキス置換が好ましく、特に好ましくはジ置換、トリ置換である。該置換基の置換位置はいかなる場所であってもよいが、好ましくは1,4位ジ置換、1,5位ジ置換、1,4,5位トリ置換、1,2,4位トリ置換、1,2,5位トリ置換、1,2,4,5位テトラ置換、1,2,5,6位テトラ置換構造である。
【0018】
本発明の二色性色素は、下記一般式(a)で表される置換基を有する。
一般式(a)
−(Het)j−{(B1)p−(Q1)q−(B2)r}n−C1
【0019】
式中、Hetは酸素原子または硫黄原子であり、特に好ましくは硫黄原子である。
【0020】
式中、B1およびB2は各々2価のアリール基、ヘテロアリール基または環状脂肪族炭化水素基を表す。
B1およびB2の表す2価のアリール基としては、好ましくは炭素数2〜20のアリール基であり、好ましいアリール基の具体例を挙げると、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環である。特に好ましくは、ベンゼン環、置換ベンゼン環であり、さらに好ましくは1、4−フェニレン基である。
B1およびB2の表す2価のヘテロアリール基としては、好ましくは炭素数1〜20のヘテロアリール基であり、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、ピリミジン環、ピラジン環、チオフェン環、フラン環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、トリアゾール環、およびこれらが縮環して作る縮環ヘテロアリール基である。B1およびB2の表す2価の環状脂肪族炭化水素基としては、好ましくは、シクロヘキサン−1,2−ジイル基、シクロヘキサン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基であり、特に好ましくは、(E)−シクロヘキサン−1、4−ジイル基である。
【0021】
B1およびB2は、さらに置換基を有していてもよく、置換基としては、下記の置換基群Vが挙げられる。
置換基群V:
ハロゲン原子(例えば塩素、臭素、沃素、フッ素);メルカプト基;シアノ基;カルボキシル基;リン酸基;スルホ基;ヒドロキシ基;炭素数1〜10、好ましくは炭素数2〜8、更に好ましくは炭素数2〜5のカルバモイル基(例えばメチルカルバモイル、エチルカルバモイル、モルホリノカロボニル);炭素数0〜10、好ましくは炭素数2〜8、更に好ましくは炭素数2〜5のスルファモイル基(例えばメチルスルファモイル、エチルスルファモイル、ピペリジノスルフォニル);ニトロ基、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−フェニルエトキシ);炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、更に好ましくは炭素数6〜10のアリールオキシ基(例えばフェノキシ、p−メチルフェノキシ、p−クロロフェノキシ、ナフトキシ);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシル基(例えばアセチル、ベンゾイル、トリクロロアセチル);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシルオキシ基(例えばアセチルオキシ、ベンゾイルオキシ);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシルアミノ基(例えばアセチルアミノ);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のスルホニル基(例えばメタンスルホニル、エタンスルホニル、ベンゼンスルホニル);
【0022】
炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のスルフィニル基(例えばメタンスルフィニル、エタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニル);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8の置換または無置換のアミノ基(例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ベンジルアミノ、アニリノ、ジフェニルアミノ、4−メチルフェニルアミノ、4−エチルフェニルアミノ、3−n−プロピルフェニルアミノ、4−n−プロピルフェニルアミノ、3−n−ブチルフェニルアミノ、4−n−ブチルフェニルアミノ、3−n−ペンチルフェニルアミノ、4−n−ペンチルフェニルアミノ、3−トリフルオロメチルフェニルアミノ、4−トリフルオロメチルフェニルアミノ、2−ピリジルアミノ、3−ピリジルアミノ、2−チアゾリルアミノ、2−オキサゾリルアミノ、N,N−メチルフェニルアミノ、N,N−エチルフェニルアミノ);炭素数0〜15、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜6のアンモニウム基(例えばトリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム);炭素数0〜15、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のヒドラジノ基(例えばトリメチルヒドラジノ基);炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のウレイド基(例えばウレイド基、N,N−ジメチルウレイド基);炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のイミド基(例えばスクシンイミド基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアルキルチオ基(例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ);炭素数6〜80、好ましくは炭素数6〜40、更に好ましくは炭素数6〜30のアリールチオ基(例えばフェニルチオ、p−メチルフェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、2−ピリジルチオ、1−ナフチルチオ、2−ナフチルチオ、4−プロピルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−ブチルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−ペンチルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−プロピルフェニル−2−エチニル−4’−ビフェニルチオ);
【0023】
炭素数1〜80、好ましくは炭素数1〜40、更に好ましくは炭素数1〜30のヘテロアリールチオ基(例えば2−ピリジルチオ、3−ピリジルチオ、4−ピリジルチオ、2−キノリルチオ、2−フリルチオ、2−ピロリルチオ);炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、2−ベンジルオキシカルボニル);炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、更に好ましくは炭素数6〜10のアリーロキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボニル);炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜5の無置換アルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル);炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜5の置換アルキル基{例えばヒドロキシメチル、トリフルオロメチル、ベンジル、カルボキシエチル、エトキシカルボニルメチル、アセチルアミノメチル、またここでは炭素数2〜18、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜5の不飽和炭化水素基(例えばビニル基、エチニル基1−シクロヘキセニル基、ベンジリジン基、ベンジリデン基)も置換アルキル基に含まれることにする};炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜15、更に好ましくは炭素数6〜10の置換または無置換のアリール基(例えばフェニル、ナフチル、p−カルボキシフェニル、p−ニトロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、p−シアノフェニル、m−フルオロフェニル、p−トリル、4−プロピルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−ブチルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−ペンチルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−プロピルフェニル−2−エチニル−4’−ビフェニル);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜10、更に好ましくは炭素数4〜6の置換または無置換のヘテロアリール基(例えばピリジル、5−メチルピリジル、チエニル、フリル、モルホリノ、テトラヒドロフルフリル)。
これら置換基群Vはベンゼン環やナフタレン環が縮合した構造もとることができる。さらに、これらの置換基上にさらに此処までに説明したVの説明で示した置換基が置換していてもよい。
【0024】
置換基群Vとして好ましいものは上述のアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、置換アミノ基、ヒドロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基であり、更に好ましくは、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子である。
【0025】
Q1は2価の連結基を表し、炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子から構成される原子団であるのが好ましい。2価の連結基としては、炭素数1〜20のアルキレン基(例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、シクロヘキシル−1,4−ジイル)、炭素数2〜20のアルケニレン基(例えば、エテニレン)、炭素数2〜20のアルキニレン基(例えば、エチニレン)、アミド基、エーテル基、エルテル基、スルホアミド基、スルホン酸エステル基、ウレイド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオエーテル基、カルボニル基、−NR−基(ここで、Rは水素原子またはアルキル基、アリール基をあらわす)、アゾ基、アゾキシ基、複素環2価基(例えば、ピペラジン−1,4−ジイル基)を1つまたはそれ以上組み合わせて構成される炭素数0〜60の2価の連結基が挙げられる。Q1の表す2価の連結基として、好ましくは、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、エーテル基、チオエーテル基、アミド基、エルテル基、カルボニル基、およびそれらを組み合わせた基である。Q1はさらに置換基を有していてもよく、置換基としては上記置換基群Vが挙げられる。
【0026】
前記式中、C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基またはアシルオキシ基を表すが、好ましい例としては、炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアルキルおよびシクロアルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、t−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、ペンチル、t−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、4−エチルシクロヘキシル、4−プロピルシクロヘキシル、4−ブチルシクロヘキシル、4−ペンチルシクロヘキシル、ヒドロキシメチル、トリフルオロメチル、ベンジル);炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−フェニルエトキシ);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシルオキシ基(例えばアセチルオキシ、ベンゾイルオキシ);炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアシル基(例えばアセチル、ホルミル基、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル);炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、2−ベンジルオキシカルボニル)が挙げられる。
【0027】
C1として特に好ましくはアルキル基、アルコキシ基であり、さらに好ましくは、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、トリフルオロメトキシ基である。C1はさらに置換基を有していてもよく、置換基としては上記置換基群Vが挙げられる。
【0028】
jは0または1を表し、好ましくは0である。
p、qおよびrは各々0〜5の数を表し、nは1〜3の数を表すが、(p+r)×nは3以上10以下を満足する。なお、p、q、rおよびnが2以上の場合、その繰り返し単位は同一であっても異なっていてもよい。好ましいp、q、rおよびnの組合せを以下に記す。
(1) p=3、q=0、r=0、n=1
(2) p=4、q=0、r=0、n=1
(3) p=5、q=0、r=0、n=1
(4) p=2、q=0、r=1、n=1
(5) p=2、q=1、r=1、n=1
(6) p=1、q=1、r=2、n=1
(7) p=3、q=1、r=1、n=1
(8) p=2、q=0、r=2、n=1
(9) p=1、q=1、r=1、n=2
(10) p=2、q=1、r=1、n=2
【0029】
特に好ましくは、(1) p=3、q=0、r=0、n=1、(4) p=2、q=0、r=1、n=1、および(5) p=2、q=1、r=1、n=1の組合せである。
【0030】
なお、−{(B1)p−(Q1)q−(B2)r}n−C1としては、液晶性を示す構造を含むことが好ましい。ここでいう液晶とは、いかなるフェーズであってもよいが、好ましくはネマチック液晶、スメクチック液晶、デイスコテイック液晶であり、特に好ましくは、ネマチック液晶である。
液晶化合物の具体例としては、液晶便覧編集委員会編、液晶便覧、丸善、2000年の第3章「分子構造と液晶性」に記載されているものなどが挙げられる。
【0031】
−{(B1)p−(Q1)q−(B2)r}n−C1の具体例を以下に示すが、本発明はこれに限定されるものではない(図中、波線は連結位置を表す)。
【0032】
【化5】
【0033】
【化6】
【0034】
前記二色性色素に1分子中に含まれる前記一般式(a)で表される置換基の個数については、特に制限はないが、通常、1〜8であり、1〜4が好ましく、1または2がより好ましい。
【0035】
前記一般式(a)で表される置換基の好ましい構造は、Hetが硫黄原子を表し、B1がアリール基またはヘテロアリール基を表し、B2がシクロヘキサン−1,4−ジイル基を表し、C1がアルキル基を表し、j=1、p=2、q=0、r=1およびn=1を表す構造;およびHetが硫黄原子を表し、B1がアリール基またはヘテロアリール基を表し、B2がシクロヘキサン−1,4−ジイル基を表し、C1がアルキル基を表し、j=1、p=1、q=0、r=2およびn=1を表す構造;である。特に好ましい構造は、Hetが硫黄原子を表し、B1が1,4−フェニレン基を表し、B2がトランス−シクロヘキシル基を表し、C1がアルキル基(好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基)を表し、j=1、p=2、q=0、r=1およびn=1である下記一般式(a−1)で表される構造;およびHetが硫黄原子を表し、B1が1,4−フェニレン基を表し、B2がトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル基を表し、C1がアルキル基(好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基)を表し、j=1、p=1、q=0、r=2およびn=1である下記一般式(a−2)で表される構造;である。
【0036】
【化7】
【0037】
前記一般式(a−1)および(a−2)中、Ra1〜Ra12は各々独立して、水素原子または置換基を表す。該置換基としては、前述の置換基群Vから選ばれる置換基が挙げられる。Ra1〜Ra12はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子(特にフッ素原子)、アルキル基、アリール基、アルコキシ基であるのが好ましい。
前記一般式(a−1)および(a−2)中、Ca1およびCa2は各々独立してアルキル基を表し、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基を表す。
【0038】
本発明に用いられる二色性色素の好ましい例として、下記一般式(1)で表されるアントラキノン化合物が挙げられる。
【0039】
【化8】
【0040】
式中、R1は−S−{(B1)p−(Q1)q−(B2)r}n−C1で表される置換基である。ここで、Sは硫黄原子であり、B1、B2、Q1、p、q、rおよびnは上記一般式(a)中のそれぞれと同定義である。R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は各々水素原子または置換基を表す。
【0041】
R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8で表される置換基としては、上記置換基群Vが挙げられるが、好ましくは、炭素数6〜80、好ましくは炭素数6〜40、更に好ましくは炭素数6〜30のアリールチオ基(例えばフェニルチオ、p−メチルフェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、4−メチルフェニルチオ、4−エチルフェニルチオ、4−n−プロピルフェニルチオ、2−n−ブチルフェニルチオ、3−n−ブチルフェニルチオ、4−n−ブチルフェニルチオ、2−t−ブチルフェニルチオ、3−t−ブチルフェニルチオ、4−t−ブチルフェニルチオ、3−n−ペンチルフェニルチオ、4−n−ペンチルフェニルチオ、4−アミルペンチルフェニルチオ、4−ヘキシルフェニルチオ、4−ヘプチルフェニルチオ、4−オクチルフェニルチオ、4−トリフルオロメチルフェニルチオ、3−トリフルオロメチルフェニルチオ、2−ピリジルチオ、1−ナフチルチオ、2−ナフチルチオ、4−プロピルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−ブチルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−ペンチルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−プロピルフェニル−2−エチニル−4’−ビフェニルチオ);炭素数1〜80、好ましくは炭素数1〜40、更に好ましくは炭素数1〜30のヘテロアリールチオ基(例えば2−ピリジルチオ、3−ピリジルチオ、4−ピリジルチオ、2−キノリルチオ、2−フリルチオ、2−ピロリルチオ);置換もしくは無置換のアルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、ブチルチオ、フェネチルチオ);置換もしくは無置換のアミノ基(例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ベンジルアミノ、アニリノ、ジフェニルアミノ、4−メチルフェニルアミノ、4−エチルフェニルアミノ、3−n−プロピルフェニルアミノ、4−n−プロピルフェニルアミノ、3−n−ブチルフェニルアミノ、4−n−ブチルフェニルアミノ、3−n−ペンチルフェニルアミノ、4−n−ペンチルフェニルアミノ、3−トリフルオロメチルフェニルアミノ、4−トリフルオロメチルフェニルアミノ、2−ピリジルアミノ、3−ピリジルアミノ、2−チアゾリルアミノ、2−オキサゾリルアミノ、N,N−メチルフェニルアミノ、N,N−エチルフェニルアミノ);ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子);置換もしくは無置換のアルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル)、置換もしくは無置換のアルコキシ基(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ);置換もしくは無置換のアリール基(例えば、フェニル);置換もしくは無置換のヘテロアリール基(例えば、2−ピリジル);置換もしくは無置換のアリールオキシ基(例えば、フェノキシ);置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ基(例えば、3−チエニルオキシ);などである。
【0042】
R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8として好ましくは、水素原子、アリールチオ基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、フッ素原子、塩素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基であり、特に好ましくは水素原子、アリールチオ基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、フッ素原子である。
【0043】
以下に前記一般式(1)で表されるアントラキノン化合物の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら限定されるものではない。
【0044】
【化9】
【0045】
【化10】
【0046】
【化11】
【0047】
以下に本発明の色素として、アゾ色素の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら限定されるものではない。
【0048】
【化12】
【0049】
以下に本発明の色素として、ジオキサジン色素ならびにメロシアニン色素の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら限定されるものではない。
【0050】
【化13】
【0051】
本発明の色素は、「Dichroic Dyes for Liquid Crystal Display」(A.V.Ivashchenko著、CRC社、1994年)、「総説合成染料」(堀口博著、三共出版、1968年)およびこれらに引用されている文献に記載の方法を参考にして合成することができる。
【0052】
前記一般式(1)で表される化合物は、高分子分散型記録表示媒体に用いる液晶(以下、「本発明の液晶」という場合がある)に対する溶解度に優れている。特に、フッ素系液晶に対する溶解度が高い特徴を有している。また、高分子分散型記録表示媒体では表示コントラストの向上に寄与する。
【0053】
次に、本発明の液晶について説明する。本発明の液晶は、本発明の色素と共存し得るものであり、且つ高分子媒体に安定的に分散可能であれば特に制限はないが、例えば、ネマチック相あるいはスメクチック相を示す液晶化合物が利用でき、スメクティック相の液晶が好ましい。その具体例としては、アゾメチン化合物、シアノビフェニル化合物、シアノフェニルエステル、フッ素置換フェニルエステル、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、フッ素置換シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、シアノフェニルシクロヘキサン、フッ素置換フェニルシクロヘキサン、シアノ置換フェニルピリミジン、フッ素置換フェニルピリミジン、アルコキシ置換フェニルピリミジン、フッ素置換アルコキシ置換フェニルピリミジン、フェニルジオキサン、トラン系化合物、フッ素置換トラン系化合物、アルケニルシクロヘキシルベンゾニトリルなどが挙げられる。「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)に記載の液晶化合物を用いることができる。例えば、Merck社の液晶(S−1、S−6など)が挙げられる。
【0054】
本発明の液晶可逆記録表示装置は、少なくとも一方が透明である一対の基板間に高分子媒体を封入してなる記録表示媒体(以下、「本発明の記録表示媒体」という場合がある)と、記録表示媒体に熱または電界の付与により画像を記録する記録手段と、記録表示媒体に熱または電界の付与により画像を消去する消去手段とを有する液晶可逆記録表示装置であって、高分子媒体中に、分散された本発明の色素および液晶を含有することを特徴とする。
【0055】
本発明の記録表示媒体は、高分子媒体と、該媒体中に二色性色素および液晶を含有する液晶組成物(以下、「本発明の液晶組成物」という場合がある)を分散含有する。二色性色素および液晶を同一の相中に含有する態様が好ましく、具体的には、二色性色素と液晶とが同一の相を形成し、高分子媒体中に分散された形態(二相系)がより好ましく、二色性色素と液晶とを含む液滴(以下、ドロップレットという場合がある)が、高分子媒体中に分散された形態(二相系)がさらに好ましい。
【0056】
本発明の液晶組成物には、本発明の液晶の物性を所望の範囲に変化させることを目的として(例えば、液晶相の温度範囲を所望の範囲にすることを目的として)、液晶性を示さない化合物を添加してもよい。また、カイラル化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの化合物を含有させてもよい。そのような添加剤は、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第199〜202頁に記載のTN、STN用カイラル剤が挙げられる。
【0057】
本発明の液晶組成物において、本発明の液晶および本発明の色素の含有量については制限はないが、本発明の色素の含有量は本発明の液晶の含有量に対して0.1〜15質量%であることが好ましく、0.5〜6質量%であることが特に好ましい。また、本発明の液晶組成物を封入した液晶セルの吸収スペクトルを測定することで、所望の光学濃度に必要な色素濃度を決定することが望ましい。
【0058】
本発明の液晶組成物は、例えば、本発明の液晶に、本発明の色素を溶解することによって調製することができる。溶解は、機械的攪拌、加熱、超音波、あるいはその組合せなどを利用して行うことができる。
また、本発明の液晶組成物を予め調製するのではなく、高分子媒体(あるいはその前駆体)、本発明の液晶および本発明の色素の混合物から、記録表示媒体を作製する過程で、ドロプレットとして析出させてもよい。
【0059】
高分子媒体中に分散された液晶組成物と高分子媒体との質量比は、1:10〜10:1が好ましく、1:1〜8:2がより好ましい。
【0060】
本発明の記録表示媒体は、ガラスあるいはプラスチックからなる基板間に、前記液晶組成物を分散含有する高分子媒体を封入することによって作製することができる。プラスチック基板としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。基板については、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第218〜231頁に記載のものを用いることができる。情報の書き込みまたは消去のために電界を供与する場合は、電極層が形成された基板間に前記高分子媒体を封入するのが好ましい。用いる電極は、例えば、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化スズ等から形成することができる。電極については、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第232〜239頁に記載のものが用いられる。
【0061】
また、一対の基板間に前記高分子媒体を封入させる際に、一対の基板の間隔の変動を小さくするために、スペーサーなどを用いることも好ましい。スペーサーについては、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第257〜262頁に記載のものを用いることができる。
【0062】
本発明の記録表示媒体は、例えば、本発明の液晶組成物を分散含有する高分子溶液を一方の基板上に塗布して、高分子媒体層を形成することにより作製することができる。高分子溶液中に本発明の液晶組成物を分散する方法としては、機械的攪拌、加熱、超音波、あるいはその組合せなどを利用して行うことができる
【0063】
前記高分子媒体層を形成する過程で、本発明の液晶組成物をドロプレットとして析出させて、該ドロップレットを分散含有する高分子媒体層を形成する方法としては、例えば以下の(1)〜(5)の方法が挙げられる。
(1) 重合性のモノマーもしくはオリゴマーまたはそれらの混合物(以下、これらをまとめてプレポリマーという)に本発明の液晶組成物を溶解した溶液を、基板上に塗設してプレポリマー層を形成し、該プレポリマー層を紫外線もしくは電子線の照射によるかまたは熱による重合反応で硬化させて高分子媒体層を形成するとともに、高分子媒体層中にプレポリマーに溶解していた前記液晶組成物をドロップレットとして析出させる方法。
(2) 本発明の液晶組成物を加熱によりポリマーに溶解させた後、冷却して相溶性を低下させて本発明の液晶組成物をドロップレットとして析出させる方法。この方法では、基板上への塗設はドロプレットの析出の前後、いずれのタイミングでもよい。
(3) 本発明の液晶組成物とポリマーとを共通の溶媒に溶解した後、溶媒を蒸発させて本発明の液晶組成物をドロップレットとして析出させる方法。この方法では、基板上への塗設はドロプレットの析出の前後、いずれの方法でもよい。
(4) 汎用溶剤中に本発明の液晶組成物およびポリマーを混入し、乳化状態とした後、溶媒を蒸発させ、液晶成分をドロップレットとして析出させる方法。
(5) 本発明の液晶組成物を低温下で結晶化し、これを粉砕して高分子媒体中に分散させた後、基板上へ塗設する方法。
【0064】
前記高分子媒体として用いる高分子については特に制限はない。メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチレン、ポリビニルブチラール、ゼラチン等の水溶性高分子、ポリアクリレート類、ポリエステル類、ポリカーボネート類、酢酸ビニルやポリビニルブチラールに代表されるポリビニルアルコール誘導体類、トリアセチルセルロースのようなセルロース誘導体類、ポリウレタン類、スチレン類等の非水溶性高分子が用いられる。
【0065】
さらに、高分子媒体中には、本発明の液晶組成物の分散を安定化することを目的として、界面活性剤を用いることができる。本発明に適用できる界面活性剤に特に制限はないが、非イオン系界面活性剤が好ましく、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキエチレンアルキルエーテル類、フルオロアルキルエチレンオキシド類等が用いられる。
【0066】
本発明の記録表示媒体において、前記高分子媒体層の厚みは、1〜50μmであるのが好ましい。
【0067】
本発明の記録表示媒体は、異なる二色性色素を含有する高分子媒体層を複数積層した態様であってもよい。
【0068】
次に、本発明の記録表示装置を用いた記録表示方法について説明する。
本発明の記録表示装置に熱を画像様に供与して、または電界を画像様に供与して画像を書き込むとともに、画像の書き込み面に電界を供与して、または熱を供与して前記画像を消去することによって、繰り返し情報を書き込んで、表示することができる。
情報の記録及び消去手段として、本発明の記録表示媒体に熱を供与する方法について制限はない。代表的な手段として、熱ローラーによる加熱、赤外線照射による加熱、ホットプレートやオーブンによる加熱、等の方法を用いることができる。また、像様に加熱するためには、サーマルヘッドなどによる接触型の加熱方法の他、レーザー光による光−熱変換を利用することができる。
【0069】
情報の記録及び消去手段として、本発明の記録表示媒体に電界を与える方法に制限はない。代表的な手段として、一対の電極に外部から電位を与えて電界を作り、その間に記録表示媒体を置く方法、コロナ放電等により電荷を発生させて静電界を作り、その間に記録表示媒体を置く方法、さらに発生させた電荷をイオン流制御電極を通してイオン流とし、その流れの中に記録表示媒体を置いて媒体表面に電荷を付着させることによって記録媒体に電荷を与える、等の方法を用いることができる。また、像様に電界を与えるためには、パターンを持った電極を使用し、そのパターンに従って電界を与える方法、シャッターを使用してパターン化したイオン流で電界を与える方法、記録表示媒体の高分子媒体層に積層して光導電層を設置し、全面に一様な電界を与えた後に、パターン化した露光を行うことにより電界の一部を導通させて像様の電界パターンを持たせる方法、等を使用することができる。
【0070】
また、本発明の記録表示媒体に、情報を記録したり消去する際に、あらかじめ本発明の記録表示媒体を予熱しておくことができる。記録表示媒体の予熱は、熱あるいは電界を使用して、記録情報を書き込んだりあるいは消去したりするためのエネルギーを小さくする手段として有用である。本発明の記録表示媒体を予熱する方法に制限はない。代表的な方法として、熱ローラーによる加熱、赤外線照射による加熱、ホットプレートやオーブンによる加熱、等の方法を用いることができる。
【0071】
本発明の記録表示方法の一例として、正の誘電異方性を持つ液晶と、分子の長軸方向の吸収効果が大きい本発明の二色性色素とを分散含有する高分子媒体かなる記録表示媒体を有する記録表示装置を用いた例を示す。
液晶がランダム配向している状態では、二色性色素もランダム配向しているので、高分子媒体層は不透明(通常は、二色性色素の色相)になる。従って、高分子媒体層の表面に平行な面(表示面)から記録表示媒体を見ると、不透明(着色)な面が見える。この状態で、高分子媒体層の表面に一様に電界を供与すると、液晶分子は電界方向(高分子媒体層の表面に垂直な方向)に配列するとともに、二色性色素分子も長軸を電界方向に一致させて配向する。その結果、表示面は透明(基板を有する場合は基板の色)になる。電界を取り去っても、液晶分子および二色性色素分子は配向状態を維持し、表示面は透明のままとなる。次に、高分子媒体層の表面に画像様に熱を供与し、液晶の温度が転移温度以上になると、液晶がランダム配向し、それに伴い二色性色素分子もランダムに配向する。その結果、熱を供与した部分が不透明(二色性色素の色相)に変化する。即ち、表示面には熱供与部分が、透過率の変化(着色)となって表示される。熱を取り去っても、この画像表示状態は維持される。この画像を消去し、透明(または基板表面の色)にする場合は、上記と同様に全面に一様に電界を供与すればよいし、また、この画像を消去して、不透明(通常は二色性色素の色相)にする場合は、全面に一様に熱を供与すればよい。この様に、本発明の記録表示装置によれば、熱および電界の供与を組み合わせることによって、画像の書き込みおよび消去を繰り返し可逆的に行うことができる。さらに、本発明の記録表示装置は、熱および電界の供与を終了した後も、画像を維持するメモリー性を有する記録表示装置である。
【0072】
本発明の記録表示装置には、表示面側に、高分子媒体層を外部から保護する目的で、ポリマーなどからなる保護層を形成していてもよい。また、表面反射に起因するコントラストの低下を防止する目的で、低反射層(3層からなる光学薄膜干渉膜)を形成していてもよい。さらに、高分子媒体層の表示面側とは逆の面側に金属からなる反射層を設けてもよい。
【0073】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、物質量とその割合、操作等は本発明の主旨から逸脱しない限り適宜変更することができる従って本発明の範囲は以下の具体例に制限されるものではない。
【0074】
(実施例1)
メルク社製の液晶S−1に、本発明の色素1−1を2質量%加熱して溶解させた。この液晶組成物5gを、ポリビニルアルコール(205、クラレ社)の5質量%水溶液10gに混合し、更に界面活性剤としてソルビタンモノオレエート(SP−O10、花王社)を6質量%添加した後、ホモジナイザを用いて、回転数15000rpmにて撹拌し、エマルジョンを作製した。これをITO電極付ガラス基板上にアプリケータを用いて塗布して、液晶組成物を含有する高分子媒体層を形成し、さらにポリビニルアルコールの水溶液を塗布して保護層を形成して、記録表示媒体を作製した。このとき液晶含有の高分子媒体層と保護層の膜厚はそれぞれ7.0μmおよび0.5μmであった。
【0075】
別途、ポリエチレンテレフタレートフィルムにマットを付け、その上にアルミニウムを蒸着して拡散反射板を作製した。アルミニウム蒸着面の上に、前記記録表示媒体を粘着剤で貼り付け、最上部の保護層上に、表面反射に起因したコントラスト低下を防ぐ目的で、低反射層(3層からなる光学薄膜干渉膜)を貼設して、高分子分散型記録表示媒体(PDLM1)を作製した。
【0076】
<反射率・コントラストの評価>
作製した記録表示媒体(PDLM1)を80℃のホットプレート上に15秒間放置し、着色表示サンプルとした。また、記録表示媒体基板のITO電極をアースした後に、コロナ放電電圧5kVのコロトロンの4mm下を、1.5cm/秒の速度で通過させて白表示(透明表示)サンプルとした。
さらに、記録表示媒体(PDLM1)の画像表示面側において、白表示側(透明時)、および着色表示側(着色時)の吸収極大での反射率(白表示サンプルの反射率を100%として測定)、ならびにコントラスト比(白表示の反射率/着色表示の反射率)を、鏡面反射を含まない積分球測定により分光光度測定器(島津製作所社製、UV−3100PC)を用いて測定した。結果を表1に示す。
【0077】
(実施例2)
次に、本発明の色素1−7、本発明の色素1−12、および本発明の色素1−1と本発明の色素1−7と本発明の色素1−12と混合物を用い、実施例1と同様にして高分子分散型記録表示媒体(それぞれ、PDLM2、PDLM3、PDLM4;;PDLM4では色素量はPDLM1〜3の場合の3倍量である)をそれぞれ作製した。さらに比較用として、公知のイエロー色素Y−1、マゼンタ色素M−1、シアン色素C−1、およびY−1とM−1とC−1の混合物を用いて、同様にそれぞれ比較媒体1、比較媒体2、比較媒体3、比較媒体4を作製した。ついでこれらの高分子分散型記録表示媒体を実施例1と同様にして評価を行った。測定結果を表1に示す。
【0078】
【化14】
【0079】
【表1】
【0080】
表1に示す結果より、従来の公知色素を用いた記録表示媒体よりも、本発明の色素を用いた記録表示媒体のほうが、高いコントラスト比を与えることがわかる。
【0081】
【発明の効果】
本発明によれば、表示コントラストの高い高分子分散型液晶可逆記録表示媒体、およびそれを用いた簡易な装置ならびに記録表示方法を提供することができる。また、本発明の記録表示装置は、また熱により情報を記録し電界により情報を消去可能、あるいは電界により情報を記録し熱により情報を消去可能であるので、熱、または電界により、情報を記録しその後、情報を消去するまで表示を維持可能な表示媒体(メモリー性を有する)である。
Claims (6)
- 少なくとも一方が透明である一対の基板間に高分子媒体を封入してなる記録表示媒体と、記録表示媒体に熱または電界の付与により画像を記録する記録手段と、記録表示媒体に熱または電界の付与により画像を消去する消去手段とを有する液晶可逆記録表示装置であって、高分子媒体中に、分散された二色性色素および液晶を含み、二色性色素のうち少なくとも1種が下記一般式(a)で表される置換基を有する液晶可逆記録表示装置。
一般式(a)
−(Het)j−{(B1)p−(Q1)q−(B2)r}n−C1
(Hetは酸素原子または硫黄原子であり、B1およびB2は各々2価のアリール基、ヘテロアリール基または環状脂肪族炭化水素基を表し、Q1は2価の連結基を表し、C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基またはアシルオキシ基を表す。jは0または1を表し、p、qおよびrは各々0〜5の数を表し、nは1〜3の数を表し、(p+r)×nは3以上10以下の数である。p、qおよびrが各々2以上の時、2以上のB1、Q1およびB2は各々同一でも異なっていてもよく、nが2以上の時、2以上の{(B1)p−(Q1)q−(B2)r}は同一でも異なっていてもよい。) - 前記二色性色素および前記液晶が同一の相に含まれる請求項1に記載の液晶可逆記録表示装置。
- 前記一般式(a)または(1)中、p=3、q=0、r=0、n=1;p=2、q=0、r=1、n=1;またはp=2、q=1、r=1、n=1ある請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶可逆記録表示装置。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶可逆記録表示装置に、熱または電界を供与して画像を書き込むとともに、電界または熱を供与して前記画像を消去する記録表示方法。
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| JP2002276610A JP2004117437A (ja) | 2002-09-24 | 2002-09-24 | 液晶可逆記録表示装置および記録表示方法 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007249041A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-09-27 | Fujifilm Corp | 調光材料 |
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- 2002-09-24 JP JP2002276610A patent/JP2004117437A/ja active Pending
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