JP2004121983A - 白金−ルテニウム合金担持触媒の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】式
[Pt(NH3)x(NO2)yL]Az
式中、
Lはアルコキシ基、アルカノイル基又はアルカノイルオキシ基を表し、
AはH、NO2又はNO3を表し、
xは0、1又は2であり、yは1、2又は3であり、
ただし、xとyの合計は中心金属(白金)の電荷によって変わり3〜5であり
zは中心金属(白金)の電荷によって変わり(y−1)〜(y−3)である、
で示される白金アンミン系錯体とルテニウム塩を溶解したアルコール水溶液を、還元促進剤を担持させた担体と接触させ、それによって該アルコール水溶液中の白金イオンとルテニウムイオンを担体上で還元し、次いで担体を熱処理することを特徴とする白金−ルテニウム合金担持触媒の製造方法。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は白金−ルテニウム合金担持触媒の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
白金−ルテニウム合金担持触媒は、主に燃料電池用触媒として使用されている。燃料電池では、一般に、燃料として天然ガスやメチルアルコールなどを改質して得られる水素リッチなガスが用いられている。しかし、そのような改質ガスは数%の一酸化炭素を含有しているのが通常であり、このような一酸化炭素を含有するガスを燃料電池の燃料として用いる場合、特に低温において、白金が一酸化炭素により被毒されることにより、出力特性が大きく低下する現象があることはよく知られていることである。
【0003】
そこで、従来から、上記の現象を防ぐために、特に低温で起動するかあるいは作動する固体高分子形燃料電池(PEFC)では、アノード触媒として白金単独のかわりに白金−ルテニウム系の触媒がよく用いられている。
【0004】
白金−ルテニウム合金担持触媒の製造方法としては、従来からいくつかの方法が提案されており、例えば特開昭63−213260号公報には、担体となるカーボンブラックを塩化白金酸水溶液に含浸し、これにヒドラジン、水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤を加え、白金を還元することにより得られる白金担持担体を塩化ルテニウム水溶液と十分に接触させ、液のpHをアルカリ性としてルテニムウの水酸化物を担体上に析出させ、ついで不活性雰囲気中で熱処理して、水酸化ルテニウムを金属ルテニウムにすると同時に合金化する方法が開示されている。
【0005】
また、特開平2000−467号公報には、既存の方法で得た白金担持担体を塩化ルテニウムを含む水溶液中に分散させた後、アルコールを加えて、白金粒子の近傍で塩化ルテニウムを金属ルテニウムに還元し、ついで不活性雰囲気中で熱処理して合金化する方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】
しかし、上記特開昭63−213260号公報に記載の方法では、白金とルテニウムの担持量が少ない場合には、比較的分散した担持触媒が得られるものの、担持量を増やした場合には、白金粒子とルテニウム水酸物を近接した状態で担持することが困難で、合金化過程で、熱処理によりルテニウムが単独で凝集してしまい、目的とする合金組成が得られない。
【0007】
他方、特開平2000−467号公報に記載の方法では、白金担持触媒の白金粒子の近傍に金属ルテニウムが担持できるものの、合金化するためには、高温で長時間処理する必要があり、触媒粒子が均一に分散した担持触媒を得ることが困難であるという問題がある。
【0008】
本発明の主たる目的は、微細な白金−ルテニウム合金粒子を高度に分散した状態で担持させることができ、且つ高触媒量の担持触媒、特に燃料電池用の触媒を容易に製造することができる方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、式
[Pt(NH3)x(NO2)yL]Az (I)
式中、
Lはアルコキシ基、アルカノイル基又はアルカノイルオキシ基を表し、
AはH、NO2又はNO3を表し、
xは0、1又は2であり、yは1、2又は3であり、ただし、xとyの合計は中心金属(白金)の電荷によって変わり3〜5であり、
zは中心金属(白金)の電荷によって変わり(y−1)〜(y−3)である、
で示される白金アンミン系錯体とルテニウム塩を溶解したアルコール水溶液を、還元促進剤を担持させた担体と接触させ、それによって該アルコール水溶液中の白金イオンとルテニウムイオンを担体上で還元し、次いで担体を熱処理することを特徴とする白金−ルテニウム合金担持触媒の製造方法を提供するものである。
【0010】
以下、本発明の方法についてさらに詳細に説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の方法では、まず、還元促進剤である白金、パラジウム、ロジウムなどの貴金属粒子が表面に均一に分散固定した担体を準備する。
【0012】
この還元促進剤の担体上への分散固定は、それ自体既知の方法で、例えば、貴金属化合物の水溶液中に担体を懸濁させて、これに還元剤を添加し、攪拌、混合して貴金属粒子を担体上に析出させることにより行うことができる。
【0013】
貴金属化合物としては、例えば、塩化白金酸や前記式(I)の白金アンミン系錯体、硝酸ロジウム、酢酸ロジウム、塩化パラジウム、硝酸パラジウム等が挙げられる。
【0014】
担体としては、燃料電池用触媒の担体として通常使われているカーボンが好適であり、カーボンとしては、例えば、カーボンブラック、活性炭、グラファイト等が挙げられる。これらは市販品をそのまま使用することもできるが、一般には,それ自体既知の方法による親水化処理(例えば硝酸による処理)を予め施しておくことが望ましい。
【0015】
還元剤としては、例えば、ホルマリン、ヒドラジン、水素化ホウ素ナトリウム等を使用することができる。
【0016】
還元促進剤としての貴金属の担持量は、最終の担持触媒における白金−ルテニウム合金に含まれる白金の重量を基準にして、通常1〜80%、好ましくは10〜50%の範囲内とすることができる。
貴金属の担持量が1%未満では、還元によって担持される白金とルテニウムの触媒粒子が過大となり、微細な白金とルテニウムの合金粒子が得られ難く、また、80%を超えると、白金とルテニウムの合金触媒が得にくくなる可能性がある。
【0017】
次に、得られる貴金属担持担体を前記式(I)の白金アンミン系錯体とルテニウム塩を溶解したアルコール水溶液と接触させる。具体的には、例えば、貴金属担持担体をアルコール水溶液中に懸濁させ、次いで前記式(I)の白金アンミン系錯体とルテニウム塩を加え、超音波ホモジナイザー等を用いて混合するか、或いはアルコール水溶液に前記式(I)の白金アンミン系錯体とルテニウム塩を加え、次いで貴金属担持担体を縣濁させることにより、担持溶液を調製する。
【0018】
上記アルコール水溶液におけるアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどが挙げられるが、エタノールが特に好ましく、その濃度は該担持溶液の全容量を基準にして5%以上、特に60〜80%の範囲内とすることができる。
【0019】
使用される前記式(I)の白金アンミン系錯体はそれ自体既知のものであり(例えば、特開平8―176175号公報参照)、例えば、2価のジニトロジアンミン白金塩を硝酸で処理し、得られるトリニトロジアンミン白金塩をアルコールと反応させることによって製造することができる。
【0020】
上記の2価のジニトロジアンミン白金塩はそれ自体既知の化合物であり、例えば、白金を王水に溶解し、その後脱硝を行い塩化白金酸水溶液とした後、亜硝酸を加え煮沸して亜硝酸白金溶液を得、次いでこの溶液にアンモニア水を加え反応させることにより製造することができる。2価のジニトロジアンミン白金塩は平面4配位錯体であり、シス型及びトランス型の形態を持つが、前記式(I)の白金アンミン系錯体を製造するにあたっては、いずれの形態のものを用いてもよく、あるいはその混合物を用いてもよく、いかなる市販品を用いることも可能である。
【0021】
このようにして得られる2価のジニトロジアンミン白金塩は、硝酸水溶液、通常、濃度が200〜700g・dm−3の硝酸水溶液中に約60〜112℃の温度において溶解させ、約3〜約16時間維持することにより、4価の白金錯体、例えばトリニトロジアンミン白金塩を生成させることができる。より具体的には、白金換算で350〜600g・dm−3のジニトロジアンミン白金塩を、硝酸濃度が450〜700g・dm−3の硝酸水溶液に溶解させ、該溶液を常圧で107℃以上の煮沸条件下に3〜6時間維持することにより、4価の白金錯体を得ることができる。この4価の白金錯体の生成は、JIS−K8153に記載の方法に従い、JIS特級試薬に該当する塩化白金酸6水和物の吸光度と対比することにより確認することができ、その生成量は、通常、塩化白金酸6水和物の吸光度を100とした相対吸光度で92〜94%程度である。
【0022】
前記式(I)の白金アンミン系錯体は、上記の如くして得られるトリニトロジアンミン白金塩とアルコールとを反応させることにより得ることができる。アルコールとの反応は、例えば、アルコールを徐々に加え、約20〜約50℃の温度に保持しながら行うことができる。その際、トリニトロジアンミン白金塩の溶液中の白金メタル濃度は250g・dm−3以上、特に350〜450g・dm−3の範囲内であるのが好ましく、さらにロータリーエバポレータ等を使用して、加熱乾固し粉末状としたものを使用するのがより好ましい。また、アルコールの使用量は厳密に制限されるものではないが、通常、4価の白金錯体中の白金の重量を基準にして0.5〜20倍、好ましくは2〜15倍の範囲内で用いるのが適当である。
【0023】
この反応で、4価の白金錯体中の白金イオンがアルコールにより還元され、それと同時にアルコールは反応条件に依存してその少なくとも一部はアルデヒド及び/又はカルボン酸に変化し、それらはそれぞれアルコキシ基、アルカノイル基、アルカノイルオキシ基として錯体中に導入される。反応に用いるアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコールが挙げられ、中でもエタノールが好適である。
【0024】
しかして、前記式(I)においてLによって表されるアルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロボキシ、ブトキシなどが挙げられ、また、アルカノイル基としては、例えば、ホルミル、アセチルなどが挙げられ、さらに、アルカノイルオキシ基としては、例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ等が挙げられる。
【0025】
前記式(I)の白金アンミン系錯体の具体例としては、例えばその製造の溶媒としてエタノールを用いた場合、次のものが挙げられる。
Pt(IV)(NH3)2(NO2)3(OC2H5)
Pt(IV)(NO2)3(OC2H5)
Pt(IV)(NH3)2(NO2)2(OC2H5)(NO3)
Pt(II)(NH3)(NO2)(OC2H5)
[Pt(II) (NH3)(NO2)2(OC2H5)]H
[Pt(II) (NO2)3(OC2H5)]H2
Pt(IV) (NH3)2(NO2)3(COCH3)
Pt(II) (NH3)2(NO2)(COCH3)
[Pt(II) (NH3)(NO2)2(COCH3)]H
Pt(IV) (NH3)2(NO2)3(OCOCH3)
Pt(II) (NH3)2(NO2)(OCOCH3)
[Pt(II) (NH3)(NO2)2(OCOCH3)]H など。
【0026】
以上に述べた如くして製造される前記式(I)の白金アンミン系錯体を含有する溶液はそのまま前記の担持溶液の調製のために使用することができ、また、式(I)の白金アンミン系錯体を含有する溶液はアルコール又はアルコール水溶液で希釈した後、該担持溶液の調製のために使用することもできる。
【0027】
他方、ルテニウム塩としては、例えば、塩化ルテニウム、硝酸ルテニウム、酢酸ルテニウム、蟻酸ルテニウム、トリスアセチルアセトナトルテニウムなどが挙げられ、中でも特に塩化ルテニウムが好適である。
【0028】
これらのルテニウム塩はそのまま該担持溶液の調製のために使用することもがきるが、例えば、予めアルコール、水またはアルコール水溶液中に溶解した後、該担持溶液の調製のために使用することもできる。
【0029】
前記式(I)の白金アンミン系錯体及びルテニウム塩は、該担持溶液における白金対ルテニウムのメタルとしてのモル比で、一般に9:1〜1:9、特に7:3〜3:7の範囲内となるような割合で使用することができる。
【0030】
このようにして得られる担持溶液は、攪拌しながら還元を行うことにより、白金とルテニウムが担体上に析出し担持される。
【0031】
還元温度としては、40℃程度の比較的低い温度を使用することでもできるが、該担持溶液の沸点以下とすることが好ましく、通常、60〜100℃の範囲内の温度が適当である。また、還元時間は2時間以上であるのが好ましい。
【0032】
還元後、該担持溶液をろ過、乾燥し、得られる白金−ルテニウム担持触媒を不活性雰囲気中で熱処理することにより、担持されている白金とルテニウムを合金化することができる。
【0033】
この熱処理による合金化は、熱処理温度が高くなるほど、熱処理時間を短くすることができる。一般には、約400〜約1000℃の範囲内の温度で10分〜10時間程度、特に600〜800℃で30分〜5時間程度が好ましい。
【0034】
熱処理雰囲気としては、例えば、アルゴン、窒素、ヘリウムなどが挙げられ、特に経済性の面から窒素が好ましい。
【0035】
以上に述べた本発明によれば、微細な白金−ルテニウム合金粒子を高度に分散した状態で担持させることができ、且つ高触媒量の担持触媒、特に燃料電池用の触媒を容易に製造することができる。
【0036】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例のみに限定されるものではない
実施例1
白金換算で50gのジニトロジアンミン白金塩を濃度が500g・dm−3の硝酸100mLに添加し、109℃にて5時間混合攪拌し、ジニトロジアンミン白金塩を溶解、熟成してトリニトロジアンミン白金の硝酸溶液を得た。次に、80℃のロータリーエバポレーターで蒸発乾固させて黄茶色粉末を得た。この粉末に温度を50℃以下に保持しながらエタノ−ルを徐々に加えて白金濃度50g・dm−3の白金アンミンエトキシド錯体溶液を調製した。
【0037】
この白金アンミンエトキシド錯体溶液5.0mLにエタノール200mLを加えて橙赤色の溶液を得た。この溶液にケッチェンブラックEC(三菱化学株式会社製、カーボンブラック)4.0gを懸濁させ、超音波ホモジナイザーで約1時間攪拌後、79℃で1 0時間攪拌混合して、カーボンブラック上に白金を還元担持した後、ろ過し60℃で乾燥させ、白金を還元促進剤として担持した担体を得た。
【0038】
該担体を75wt%のエタノール水溶液に懸濁させ、超音波ホモジナイザーで約1時間攪拌混合後、さらに白金1.8g相当の白金アンミンエトキシド錯体溶液とルテニウム0.9g相当の塩化ルテニウムを含む担持溶液を添加した。
【0039】
該溶液を85℃で5時間攪拌混合後、ろ過し60℃で乾燥させ、次いで、窒素雰囲気中で700℃、2時間処理し、白金−ルテニウム担持触媒を得た。
実施例2
実施例1で得られた白金アンミンエトキシド錯体溶液24mLにエタノール200mLを加えて橙赤色の溶液を得た。この溶液にケッチェンブラックEC(三菱化学株式会社製、カーボンブラック)4.0gを懸濁させ、超音波ホモジナイザーで約1時間攪拌後、79℃で10時間攪拌混合して、カーボンブラック上に白金を還元担持した後、ろ過し60℃で乾燥させ、白金を還元促進剤として担持した担体を得た。
【0040】
該担体を75wt%のエタノール水溶液に懸濁させ、超音波ホモジナイザーで約1時間攪拌混合後、さらに白金1.8g相当の白金アンミンエトキシド錯体溶液とルテニウム0.9g相当の塩化ルテニムを含む担持溶液を添加した。
【0041】
該溶液を85℃で5時間攪拌混合後、ろ過し60℃で乾燥させ、次いで、窒素雰囲気中で700℃、2時間処理し、白金−ルテニウム担持触媒を得た。
実施例3
パラジウム濃度50g・dm−3の硝酸パラジウム溶液24mLに蒸留水200mLを加えて赤褐色の溶液を得る。この溶液にケッチェンブラックEC(三菱化学株式会社製、カーボンブラック)4.0gを懸濁させ、超音波ホモジナイザーで約1時間攪拌後、さらにヒドラジン5.0gを含む水溶液100mLを加えて、80℃で5時間攪拌混合して、カーボンブラック上にパラジウムを還元担持した後、ろ過し60℃で乾燥させ、パラジウムを還元促進剤として担持した担体を得た。
【0042】
該担体を75wt%のエタノール水溶液に懸濁させ、超音波ホモジナイザーで約1時間攪拌混合後、さらに白金1.8g相当の白金アンミンエトキシド錯体溶液とルテニウム0.9g相当の塩化ルテニムを含む担持溶液を添加した。
【0043】
該溶液を85℃で5時間攪拌混合後、ろ過し60℃で乾燥させ、次いで、窒素雰囲気中で700℃、2時間処理し、白金−ルテニウム担持触媒を得た。
実施例4
ロジウム濃度50g・dm−3の硝酸ロジウム溶液24mLに蒸留水200mLを加えて赤褐色の溶液を得る。この溶液にケッチェンブラックEC(三菱化学株式会社製、カーボンブラック)4.0gを懸濁させ、超音波ホモジナイザーで約1時間攪拌後、さらにヒドラジン5.0gを含む水溶液100mLを加えて、80℃で10時間攪拌混合して、カーボンブラック上にロジウムを還元担持した後、ろ過し60℃で乾燥させ、ロジウムを還元促進剤として担持した担体を得た。
【0044】
該担体を75wt%のエタノール水溶液に懸濁させ、超音波ホモジナイザーで約1時間攪拌混合後、さらに白金1.8g相当の白金アンミンエトキシド錯体溶液とルテニウム0.9g相当の塩化ルテニムを含む担持溶液を添加した。
【0045】
該溶液を85℃で5時間攪拌混合後、ろ過し60℃で乾燥させ、さらに、窒素雰囲気中で700℃、2時間処理し、白金−ルテニウム担持触媒を得た。
比較例1
実施例1で得られた白金アンミンエトキシド錯体溶液36mLにエタノール200mLを加えて橙赤色の溶液を得た。この溶液にケッチェンブラックEC(三菱化学株式会社製、カーボンブラック)4.0gを懸濁させて、超音波ホモジナイザーで約1時間攪拌後、79℃で10時間攪拌混合して、カーボンブラック上に白金を還元担持した後、ろ過し60℃で乾燥させ、白金を還元促進剤として担持した担体を得た。
【0046】
該担体を75wt%のエタノール水溶液に懸濁させ、超音波ホモジナイザーで約1時間攪拌混合後、さらにルテニウム0.9g相当の塩化ルテニムを含む担持溶液を添加した。
【0047】
該溶液を85℃で5時間攪拌混合後、ろ過し60℃で乾燥させ、次いで、該担持触媒を窒素雰囲気中で700℃、2時間処理し、白金−ルテニウム担持触媒を得た。
比較例2
ケッチェンブラックEC(三菱化学株式会社製、カーボンブラック)4.0gを75wt%のエタノール水溶液に懸濁させ、超音波ホモジナイザーで約1時間攪拌混合後、さらに、白金1.8g相当の白金アンミンエトキシド錯体溶液とルテニウム0.9g相当の塩化ルテニウムを含む担持溶液を添加した。
【0048】
該溶液を85℃で5時間攪拌混合後、ろ過し60℃で乾燥させ、次いで、窒素雰囲気中で700℃、2時間処理し、白金−ルテニウム担持触媒を得た。
比較例3
実施例1で得られた白金を還元促進剤として担持した担体を75wt%のエタノール水溶液に懸濁させ、超音波ホモジナイザーで約1時間攪拌混合後、さらに、白金1.8g相当の塩化白金酸水溶液と0.9gの塩化ルテニウムを含む担持溶液を添加した。
【0049】
該溶液を85℃で5時間攪拌混合後、ろ過し60℃で乾燥させ、次いで、該担持触媒を窒素雰囲気中で700℃、2時間処理し、白金−ルテニウム担持触媒を得た。
【0050】
上記実施例及び比較例で得られた触媒に担持されたメタル量を化学分析法により求め、投入したメタル量から触媒担持率を算出した。なお、還元促進剤として担持したメタル量は触媒担持率の算出から除外した。その結果を表1に示す。表1から明らかなように、実施例の触媒は、比較例の触媒と比べ、白金及びルテニウムの担持率が高いことがわかる。
【0051】
【表1】
【0052】
また、上記実施例及び比較例で得られた白金−ルテニウム担持触媒の合金状態をX線回折法で確認した。実施例1及び2の担持触媒の回折プロファイルには白金と白金−ルテニウム合金の回折ピークが確認され、白金−ルテニウム合金の格子定数は、触媒担持率から算出した組成と同一組成の白金−ルテニウム合金の理論格子定数(0.386nm)と一致していることが確認された。
【0053】
一方、比較例の白金−ルテニウム担持触媒の回折プロファイルには、ルテニウムの回折ピークが確認され、合金化していないルテニウムが認められた。
【0054】
次に、実施例及び比較例で得られた担持触媒を高分解能走査型電子顕微鏡(FE−SEM)で撮影した。実施例において作製した担持触媒では触媒粒子が担体上に均一に分散しているのに対して、比較例の担持触媒では触媒粒子の一部が凝集していた。
【0055】
また、透過型電子顕微鏡(TEM)写真により、担体上に分散している触媒の平均粒子径を求めた。その結果を表2に示す。表2から明らかなように実施例の触媒は、比較例の触媒に比べ、平均粒子径が遥かに小さいことがわかる。
【0056】
さらに、実施例及び比較例のそれぞれの白金−ルテニウム担持触媒を使って作製したアノード極と、カーボンに白金を40wt%担持させた白金触媒を使って作製したカソード極と、プロトン導電性高分子電解質膜「ナフィオン112」(デュポン社製)とを接合して電極接合体を作製した。該接合体を使用して電池を作製し、アノード極用ガスとして100ppmの一酸化炭素を含む水素ガスを使用した場合の燃料電池発電特性の測定を行なった。0.3A・dm−2負荷時における電圧を求め、COガスによる降下電圧を求めた。なお、カソード極用ガスとしては酸素を使用した。その結果を表2に示す。表2の結果から明らかなように、実施例の白金−ルテニウム担持触媒は、比較例の白金−ルテニウム担持触媒に比べて、CO被毒による出力低下が遥かに少ないことがわかる。
【0057】
【表2】
【0058】
【発明の効果】
以上述べたとおり、本発明の方法によれば、白金とルテニウムの微細な合金粒子が均一に分散した状態で担体上に担持された白金−ルテニウム合金担持触媒を容易に製造することができる。
Claims (4)
- 式
[Pt(NH3)x(NO2)yL]Az
式中、
Lはアルコキシ基、アルカノイル基又はアルカノイルオキシ基を表し、
AはH、NO2又はNO3を表し、
xは0、1又は2であり、yは1、2又は3であり、
ただし、xとyの合計は中心金属(白金)の電荷によって変わり3〜5であり
zは中心金属(白金)の電荷によって変わり(y−1)〜(y−3)である、
で示される白金アンミン系錯体とルテニウム塩を溶解したアルコール水溶液を、還元促進剤を担持させた担体と接触させ、それによって該アルコール水溶液中の白金イオンとルテニウムイオンを担体上で還元し、次いで担体を熱処理することを特徴とする白金−ルテニウム合金担持触媒の製造方法。 - 還元促進剤が白金、パラジウム及びロジウムから選ばれる請求項1に記載の方法。
- 担体がカーボンである請求項1に記載の方法。
- ルテニウム塩が塩化ルテニウム、硝酸ルテニウム、酢酸ルテニウム、蟻酸ルテニウム及びトリスアセチルアセトナトルテニウムから選ばれる請求項1に記載の方法。
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