JP2004123404A - 高周波帯用スピネル型フェライト焼結体、スピネル型フェライト粒子粉末及び該スピネル型フェライト粒子粉末を用いたグリーンシート - Google Patents

高周波帯用スピネル型フェライト焼結体、スピネル型フェライト粒子粉末及び該スピネル型フェライト粒子粉末を用いたグリーンシート Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、低周波から1GHzを越える周波数までの周波数帯で動作するインダクタンス素子等の電子部品用スピネル型フェライトに関するものである。
【解決手段】40〜60mol%のFe、20〜60mol%のCoO、1〜40mol%のZnO及び0〜15mol%のMO(Mは、Cu、Mn、Ni、Mgから選ばれる少なくとも1種以上の元素)からなる組成を有するスピネル型フェライト焼結体であって、当該スピネル型フェライト焼結体の透磁率の実数部μ′が1GHzを越える周波数で減衰を始める高周波帯用スピネル型フェライト焼結体である。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、低周波から1GHzを越える周波数までの周波数帯で動作するインダクタンス素子等の電子部品用スピネル型フェライトに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、通信、情報機器は、高速化、小型化が進み高周波化が必然となりつつあり、ノイズフイルター、コイル、トランス等のインダクタンス素子においても高周波化の対応が求められるようになってきている。
【0003】
従来、これらの材料には低周波数帯では透磁率の大きいマンガン亜鉛系フェライトが用いられているが、その透磁率の実数部(以後μ′で表す)は数MHzの周波数帯で減少する為、それ以上の高い周波数帯では電子部品として使用できなかった。
【0004】
また、比較的高い周波数帯で使用される材料として電気絶縁抵抗が高いニッケル亜鉛系フェライトが実用化されているが、後出比較例1(図1参照)に示すように、低周波帯でμ′=5.6であるニッケル亜鉛系フェライトでも、μ′は0.5GHz付近から減少を始める。また、磁気損失の目安となる透磁率の虚数部(以後μ″で表す)は0.2GHz付近から徐々に大きくなり、0.9GHz付近の共鳴周波数で最大となる。従って、ニッケル亜鉛系フェライトは、0.5GHz以上の高い周波数帯では電子部品としては使用が困難であった。
【0005】
これは、マンガン亜鉛系フェライトやニッケル亜鉛系フェライトの結晶磁気異方性が小さいことにより、低い周波数帯で磁気損失が始まることに原因があり、これらのフェライトを用いた1GHz以上の高周波帯用のコイル、トランス等の電子部品は実用化されていない。
【0006】
また近年、インダクタンス素子、インダクタンス素子とキャパシタンス素子等の複合部品、及び回路機能をモジュール化したモジュール部品は、携帯機器などの小型部品として用いられているが、その小型化の為にグリーンシート積層技術が用いられている。これら積層部品の内部配線や電極には、導電性に優れ空気中で比較的低い温度で焼結が出来る銀導体が用いられている。従って、焼結温度は銀の融点以下であって、銀の蒸発が少なく、しかも、良く焼結させることができる800℃〜900℃での温度範囲である場合が多い。このため前記積層部品に用いられるフェライト材料も、銀導体と同時焼結ができる、即ち、低温焼結が可能な材料が求められている。
【0007】
これまで、無反射終端器として、酸化コバルト、酸化鉄及び酸化亜鉛からなるフェライトに酸化ビスマスを添加した焼結体を用いる技術(特許文献1)、高周波磁心用フェライト材料として、コバルトを含有する亜鉛フェライトを用いる技術(特許文献2)、マイクロ波抵抗体として、コバルト亜鉛フェライト又は該コバルト亜鉛フェライトとアルミナとを成分とする技術(特許文献3及び特許文献4)、ニッケル、コバルト及び異種金属元素を含有するスピネル型フェライトと樹脂からなる複合磁性材料(特許文献5)が知られている。
【0008】
【特許文献1】
特開昭58−79302号公報
【特許文献2】
特開昭61−80807号公報
【特許文献3】
特開平2−18353号公報
【特許文献4】
特開平3−83874号公報
【特許文献5】
特開2001−126913号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前出特許文献1は、5.9〜6.4GHzで使用される無反射終端器に関するもので、電磁気特性としては5.9〜6.4GHzにおける反射損失だけが考慮されており、透磁率等に関する記載は皆無であることから、低周波から1GHzを越える周波数帯で動作するインダクタンス素子等への応用は困難である。
【0010】
前出特許文献2は、酸化亜鉛を多量に含有するフェライト材料に関するものであり、また0.25GHz以上の周波数帯での特性は全く考慮されていない。
【0011】
前出特許文献3及び特許文献4には、コバルト亜鉛フェライト又は該コバルト亜鉛フェライトとアルミナの混合物からなるマイクロ波抵抗体が記載されているが、電磁気特性としては5.9〜6.4GHzにおける反射損失と耐電力だけが考慮されており、透磁率等に関する記載は皆無であることから、低周波から1GHzを越える周波数帯で動作するインダクタンス素子等への応用は困難である。
【0012】
前出特許文献5は、フェライト組成としてNiOを10モル%以上と多量に含有するものであり、高周波帯で十分な特性を有するとは言い難いものである。また、フェライトと樹脂の混合物であるので、熱に対する耐性が十分あるとは言い難い。
【0013】
そこで、本発明はμ′が1GHzを越える周波数で減衰を始める高周波帯用スピネル型フェライト焼結体を提供することを技術的課題とする。
【0014】
【課題を解決する為の手段】
【0015】
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
【0016】
即ち、本発明は、40〜60mol%のFe、20〜60mol%のCoO、1〜40mol%のZnO及び0〜15mol%のMO(Mは、Cu、Mn、Ni、Mgから選ばれる少なくとも1種以上の元素)からなる組成を有するスピネル型フェライト焼結体であって、当該スピネル型フェライト焼結体の透磁率の実数部μ′が1GHzを越える周波数で減衰を始めることを特徴とする高周波帯用スピネル型フェライト焼結体である(本発明1)。
【0017】
また、本発明は、40〜60mol%のFe、20〜60mol%のCoO、1〜40mol%のZnO及び0〜15mol%のMO(Mは、Cu、Mn、Ni、Mgから選ばれる少なくとも1種以上の元素)からなる組成を有するスピネル型フェライトに、0.1〜5重量部のBiを添加したスピネル型フェライト焼結体であって、当該スピネル型フェライト焼結体の透磁率の実数部μ′が1GHzを越える周波数で減衰を始めることを特徴とする高周波帯用スピネル型フェライト焼結体である(本発明2)。
【0018】
また、本発明は、40〜60mol%のFe、20〜60mol%のCoO、1〜40mol%のZnO及び0〜15mol%のMO(Mは、Cu、Mn、Ni、Mgから選ばれる少なくとも1種以上の元素)からなる組成を有するスピネル型フェライト粒子粉末であって、当該スピネル型フェライト粒子粉体を焼結して得られるスピネル型フェライト焼結体の透磁率の実数部μ′が1GHzを越える周波数で減衰を始めることを特徴とするスピネル型フェライト粒子粉末である(本発明3)。
【0019】
また、本発明は、40〜60mol%のFe、20〜60mol%のCoO、1〜40mol%のZnO及び0〜15mol%のMO(Mは、Cu、Mn、Ni、Mgから選ばれる少なくとも1種以上の元素)からなる組成を有するスピネル型フェライトに、0.1〜5重量部のBiを添加したスピネル型フェライト粉末であって、当該スピネルフェライト粒子粉末を焼結して得られるスピネル型フェライト焼結体の透磁率の実数部μ′が1GHzを越える周波数で減衰を始めることを特徴とするスピネル型フェライト粒子粉末である(本発明4)。
【0020】
また、本発明は、本発明3又は本発明4のスピネル型フェライト粒子粉末を用いてシート状に成膜してなるグリーンシートである。
【0021】
本発明の構成をより詳しく説明すれば次の通りである。
【0022】
先ず、本発明に係る高周波帯用スピネル型フェライト焼結体について述べる。
【0023】
本発明に係る高周波帯用スピネル型フェライト焼結体は、40〜60mol%のFe、20〜60mol%のCoO、1〜40mol%のZnO及び0〜15mol%のMO(Mは、Cu、Mn、Ni、Mgから選ばれる少なくとも1種以上の元素)からなる組成を有するスピネル型フェライトからなる。
【0024】
Fe含有量が40mol%未満の場合には、スピネル型単相の焼結体が得られない。60mol%を越える場合には、μ′が1に近い値となり磁性体として機能しない。好ましくは43〜55mol%であり、より好ましくは43〜53mol%である。
【0025】
CoOの含有量が20mol%未満の場合には、1GHz以下の低い周波数でμ′が減衰を始める。60mol%を越える場合には、μ′が1に近い値となり、磁性体として機能しない。好ましくは20〜55モル%であり、より好ましくは22〜50mol%である。
【0026】
ZnOの含有量が1mol%未満の場合には、μ′が1に近い値となり、磁性体として機能しない。40mol%を越える場合には、1GHz以下の低い周波数でμ′が減衰を始める。好ましくは1〜35mol%であり、より好ましくは2〜30mol%である。
【0027】
本発明に係る高周波帯用スピネル型フェライト焼結体は、800〜950℃の低い温度範囲で本焼成する必要がある場合には、15mol%以下のCuO、又は15mol%以下のCuOと0.1〜5重量部のBiを含有することが好ましい。
【0028】
CuOの含有量が15mol%を越える場合には、μ′が1に近い値となり、磁性体として機能しない。
【0029】
Biの含有量が0.1重量部未満の場合には、800〜950℃の低い温度では十分に焼結しないので、μ′が1に近い値となり磁性体として機能しない。Biの含有量が5重量部を越える場合には、μ′が1に近い値となり、磁性体として機能しない。
【0030】
本発明において、CuO又はCuOとBiを含有する高周波帯用スピネル型フェライト焼結体は、800〜950℃の低い温度範囲で焼結することができる為、銀導体と同時焼成する方法によって積層部品を製造することが可能となる。
【0031】
本発明に係る高周波帯用スピネル型フェライト焼結体は、CuO、MnO、NiO、MgOを含有することにより、所望のμ′を有するスピネル型フェライト焼結体を容易に得ることができる。
【0032】
本発明に係る高周波帯用スピネル型フェライト焼結体のμ′は、1GHzを越える周波数で減衰を始める。1GHz未満でμ′の減衰が始まれば、これは従来のニッケル亜鉛系フェライトとほぼ同じ周波数特性であり、高周波帯で十分な特性を有するとは言い難いものである。μ′は減衰せず一定値を有することが好ましいが、本発明においては、1GHzを越える周波数まで一定値を有することで高周波帯用として十分に使用できる。
【0033】
本発明に係る高周波帯用スピネル型フェライト焼結体のμ′は、1GHzでの値が1.5〜10の範囲にあることが好ましい。1GHzでのμ′が1.5未満の場合、ほとんど非磁性体と変わらないので、フェライト焼結体を電子部品に用いる効果がなくなる。1GHzでのμ′が10を越える場合、1GHz未満でμ′の減衰が既に始まっており、高周波帯で十分な特性を有するとは言い難いものである。
【0034】
本発明に係る高周波帯用スピネル型フェライト焼結体の熱膨張係数は5×10−5cm/cm℃以下である。好ましくは3×10−5cm/cm℃以下、より好ましくは2×10−5cm/cm℃以下である。高周波帯用スピネル型フェライト焼結体を電子部品として使用する場合は、半田を用いて回路基板に表面実装されることが多い。その際、数百℃の温度にさらされることから、電子部品の熱膨張係数を回路基板の熱膨張係数(約1×10−5cm/cm℃)と同じ程度にすることが要求される。電子部品と回路基板の熱膨張係数が大きく異なる場合、例えば電子部品がフェライトと共に樹脂(一般的に熱膨張係数は約10×10−5cm/cm℃である)を含む時には、熱膨張係数の差により電子部品又は回路基板に破損を生じる可能性がある。
【0035】
次に、本発明に係る高周波帯用スピネル型フェライト焼結体の製造法について述べる。
【0036】
まず、前記組成割合になるように配合した各元素の酸化物原料、炭酸塩原料、シュウ酸塩原料及び水酸化物原料等の混合物を大気中において600〜1200℃の温度範囲で1〜20時間仮焼成した後、粉砕してスピネル型フェライト粒子粉末を得る。Biを添加する場合は、仮焼成後の粉砕時に添加し、仮焼成物の粉砕と、Biと仮焼成物の混合を同時に行ってもよい。
【0037】
次に、前記スピネル型フェライト粒子粉末を所望の形状に成型した成型体、又は該粒子粉末、有機バインダー及び有機溶剤等からなるスラリーをドクターブレード法により成膜して得られたグリーンシートを800〜1400℃の温度範囲で1〜20時間本焼成することにより高周波帯用スピネル型フェライト焼結体を得ることができる。
【0038】
本発明におけるスピネル型フェライト粒子粉末の平均粒子径は、0.5〜20μmが好ましい。この範囲外である場合には、緻密な焼結体を得ることが困難になる。より好ましくは0.5〜10μmである。
【0039】
本発明におけるスピネル型フェライト粒子粉末のBET比表面積は、0.5〜20m/gが好ましい。この範囲外である場合には、緻密な焼結体を得ることが困難になる。より好ましくは0.5〜10m/gである。
【0040】
【発明の実施の形態】
本発明の代表的な実施の形態は、次の通りである。
【0041】
スピネル型フェライト焼結体の透磁率の周波数特性は、ネットワークアナライザーHP8720D及びHP8753C(アジレント・テクノロジー(株)製)を用いて同軸管法により測定した。
【0042】
スピネル型フェライト焼結体の熱膨張係数は、得られた焼成板を棒状に加工し、TMA100(セイコー電子工業(株)製)によって測定した。
【0043】
結晶構造の同定には、X線回折装置RAD−AII(理学電機(株)製)を用いた。
【0044】
平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(SympatecGmbH製)で測定したx50の値で示した。
【0045】
BET比表面積は、Monosorb MS−II(湯浅アイオニックス(株)製)を用いてBET法により求めた。
【0046】
<高周波帯用スピネル型フェライト焼結体の製造>
Fe49mol%、CoO40mol%、ZnO11mol%になるよう各原料を秤量し、水を分散媒としてボールミルポットで24時間混合した後、固液分離、乾燥して原料混合粉末を得た。この粉末を900℃の温度で3時間仮焼成して仮焼成物を得られた。ここに得た仮焼物を粉砕してスピネル型フェライト粒子粉末を得た。得られた粒子粉末の結晶構造はスピネル型単相であり、平均粒子径は3.4μm、BET比表面積は2.2m/gであった。該スピネル型フェライト粒子粉末を有機バインダー、有機溶剤を用いてスラリー化しドクターブレード法によって100μmの厚さに成膜した。これらのシートを100mm角に切断し15枚積層した後、温度が80℃、圧力が400kg/cmの条件で積層成型した。
【0047】
この積層成型物を1250℃の温度で3時間本焼成して得られた焼結板の結晶構造を評価した後、該焼結板をトロイダル状に加工し、透磁率の周波数特性を測定した。また、得られた焼結板を棒状に加工して熱膨張係数を測定した。
【0048】
得られた焼結板の結晶構造はスピネル型単相であった。μ′は0.5GHzでは3.4、1GHzでは3.4、3GHzでは3.4、5GHzでは3.4であり、低周波から1GHzを超える周波数までμ′はほぼ一定であった。そのμ′の周波数特性を図2に示す。熱膨張係数は1.2×10−5cm/cm℃であった。
【0049】
【作用】
本発明においては、高い結晶磁気異方性を有するコバルトフェライトのCoをZnで置換し、更にFe、Co及びZnを特定の組成範囲にしたことによって、透磁率の実数部が低周波から1GHzを越える周波数までほぼ一定であり、その減衰が1GHzを越える周波数で始まる高周波帯用スピネル型フェライト焼結体が得られる。
【0050】
従って、従来のニッケル亜鉛系フェライト焼結体が使用される周波数帯よりも高い周波数帯、即ち1GHzを越える周波数帯まで動作するインダクタンス素子等の材料として有用である。
【0051】
【実施例】
次に、実施例及び比較例を示す。
【0052】
実施例1〜10
高周波帯用スピネル型フェライト焼結体の組成、Biの添加量、仮焼成温度、仮焼成時間、本焼成温度、本焼成時間を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にして高周波帯用スピネル型フェライト焼結体を製造した。このときの製造条件と得られたスピネル型フェライト焼結体の諸特性を表1、表2に示す。
【0053】
比較例1
Fe47mol%、NiO46mol%、ZnO2mol%、CuO5mol%になるよう各原料を秤量し、水を分散媒としてボールミルポットで24時間混合した後、固液分離、乾燥して原料混合粉末を得た。この粉末を800℃の温度で3時間仮焼成して得られた仮焼成物を粉砕してニッケル亜鉛系フェライト粉末を得た。得られた粒子粉末の結晶構造はスピネル型単相、平均粒子径は1.0μm、BET比表面積は4.2m/gであった。該スピネル型フェライト粒子粉末を有機バインダー、有機分散媒を用いてスラリー化しドクターブレード法によって100μmの厚さに成膜した。これらのシートを100mm角に切断し15枚積層した後、温度が80℃、圧力が400kg/cmの条件で積層成型した。
【0054】
この積層成型物を900℃の温度で3時間本焼成して得られた焼結板の結晶構造を評価した後、該焼結板をトロイダル状に加工し、透磁率の周波数特性を測定した。また、得られた焼結板を棒状に加工して熱膨張係数を測定した。
【0055】
その結果、結晶構造はスピネル型単相であった。μ′は0.5GHzでは6.3、1GHzでは4.6、3GHzでは1.6、5GHzでは1.1であり、1GHz以下の周波数においてμ′は減衰を始めていた。そのμ′の周波数特性を図1に示す。これらのことから1GHzを越える周波数帯で使用される電子部品への応用は困難である事がわかる。熱膨張係数は1.1×10−5cm/cm℃であった。
【0056】
比較例2〜5
スピネル型フェライト焼結体の組成、Biの添加量、仮焼成温度、仮焼成時間、本焼成温度、本焼成時間を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にしてスピネル型フェライト焼結体を製造した。このときの製造条件及び得られたスピネル型焼結体の諸特性を表1、表2に示す。
【0057】
【表1】
Figure 2004123404
【0058】
【表2】
Figure 2004123404
【0059】
【発明の効果】
本発明に係る高周波帯用スピネル型フェライト焼結体は、従来のニッケル亜鉛系フェライト焼結体を用いた電子部品が動作しなかった高周波帯、即ち、1GHzを越える周波数帯までμ′がほぼ一定であるので、その周波数帯で動作するインダクタンス素子、積層部品用の材料として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来から使用されているニッケル亜鉛系フェライト焼結体における透磁率の周波数特性
【図2】発明の実施の形態で得られた高周波帯用スピネル型フェライト焼結体における透磁率の周波数特性

Claims (5)

  1. 40〜60mol%のFe、20〜60mol%のCoO、1〜40mol%のZnO及び0〜15mol%のMO(Mは、Cu、Mn、Ni、Mgから選ばれる少なくとも1種以上の元素)からなる組成を有するスピネル型フェライト焼結体であって、当該スピネル型フェライト焼結体の透磁率の実数部μ′が1GHzを越える周波数で減衰を始めることを特徴とする高周波帯用スピネル型フェライト焼結体。
  2. 40〜60mol%のFe、20〜60mol%のCoO、1〜40mol%のZnO及び0〜15mol%のMO(Mは、Cu、Mn、Ni、Mgから選ばれる少なくとも1種以上の元素)からなる組成を有するスピネル型フェライトに、0.1〜5重量部のBiを添加したスピネル型フェライト焼結体であって、当該スピネル型フェライト焼結体の透磁率の実数部μ′が1GHzを越える周波数で減衰を始めることを特徴とする高周波帯用スピネル型フェライト焼結体。
  3. 40〜60mol%のFe、20〜60mol%のCoO、1〜40mol%のZnO及び0〜15mol%のMO(Mは、Cu、Mn、Ni、Mgから選ばれる少なくとも1種以上の元素)からなる組成を有するスピネル型フェライト粒子粉末であって、当該スピネル型フェライト粒子粉体を焼結して得られるスピネル型フェライト焼結体の透磁率の実数部μ′が1GHzを越える周波数で減衰を始めることを特徴とするスピネル型フェライト粒子粉末。
  4. 40〜60mol%のFe、20〜60mol%のCoO、1〜40mol%のZnO及び0〜15mol%のMO(Mは、Cu、Mn、Ni、Mgから選ばれる少なくとも1種以上の元素)からなる組成を有するスピネル型フェライトに、0.1〜5重量部のBiを添加したスピネル型フェライト粉末であって、当該スピネルフェライト粒子粉末を焼結して得られるスピネル型フェライト焼結体の透磁率の実数部μ′が1GHzを越える周波数で減衰を始めることを特徴とするスピネル型フェライト粒子粉末。
  5. 請求項3又は請求項4記載のスピネル型フェライト粒子粉末を用いてシート状に成膜してなるグリーンシート。
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