JP2004123460A - 堆肥化乾燥装置及び堆肥化乾燥方法 - Google Patents

堆肥化乾燥装置及び堆肥化乾燥方法 Download PDF

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Takao Yamamoto
山本 崇雄
Atsushi Idota
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鈴木 宗正
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Abstract

【課題】乾燥効率が良好でコンパクトな堆肥化乾燥装置及び堆肥化乾燥方法を提供すること。
【解決手段】有機廃棄物を供給する供給コンベア50と、外周に多数の貫通した通風孔41aが形成され、供給コンベア50から供給されて堆積した有機廃棄物の発酵を行う発酵容器41と、発酵容器41に堆積した有機廃棄物に対して少なくとも酸素を含む気体をセンターパイプ44の排気孔44aから送り出すブロア45と、を有しており、発酵容器41内の有機廃棄物を通風孔41aを介して外気に触れさせて発酵を促進することにより発酵熱で有機廃棄物に含まれる水分を蒸発させ、その水蒸気をセンターパイプ44の排気孔44aから送り出された空気とともに発酵容器41の通風孔41aから外部に排出する。
【選択図】  図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、家庭や飲食店などから排出される生ごみ、家畜の糞尿、排水汚泥などの高含水有機廃棄物を乾燥させて堆肥化する堆肥化乾燥装置及び堆肥化乾燥方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境保全などの観点から、家庭や飲食店などから排出される生ごみ、家畜の糞尿、排水汚泥などの高含水有機廃棄物の処理が問題になっている。畜産農家などで野積みされた糞尿が不快な臭気の原因になり、また、種などを繁殖させたりするからである。そのため、高含水有機廃棄物に含まれる有機物を予め発酵により分解させて除去する堆肥化発酵処理が一般的に行われている。堆肥化発酵処理を行うための条件としては、一般に「頻繁な切り返し」、「広い表面積」、「通気性の確保」が挙げられ、その中でも、糞などの内部を好気性にする「通気性の確保」が最も重要である。通気性を確保するためには、蓄糞などの比重を小さくして、堆積されたときに圧密されることを防ぐことが必要である。蓄糞などの場合、比重を大きくする主たる原因は水分であるので、その水分を減らせば比重を小さくして、内部を好気性にすることができる。尚、堆肥化発酵を確実に行うための比重は、0.6以下が望ましいとされており、比重調整を行う方法としては、オガ屑やモミ殻などの副資材を蓄糞などに混合して、比重を小さくする方法が知られている。
【0003】
ところが、かかる方法は、オガ屑やモミ殻を購入するためのコストがかかる上、各地に堆肥化施設が建設されている現状では、それらを必要量入手することが困難となっている。
それに対して、通常の堆肥をより乾燥させた戻し堆肥を副資材として使用する方法が提案されている。戻し堆肥は、オガ屑がモミ殻などの低量化を図ることができる上に、余剰の堆肥を再利用できる点で有効である。戻し堆肥を製造する堆肥化乾燥方法としては、例えば、次のようなものがある。
【0004】
(1)発酵槽と称する屋内に設けた堆肥場に1.5〜2m程度に蓄糞などを堆積して、床下から温風を吹き込んで水分を蒸発させながら専用の切り返し機で糞尿と乾燥糞とを切り返すことにより満遍なく酸素を供給し、混合攪拌を行いながら均質化するもの(例えば、特許文献1参照)。
(2)ビニルハウス内に高さ0.3〜0.5m位に敷き広げて太陽熱による水分蒸発を行い、切り返し機能を備える乾燥装置で高温熱風を供給しながら糞尿と乾燥糞とを切り返すことにより満遍なく酸素を供給し、強制的に乾燥を行うもの(例えば、非特許文献1参照)。
(3)内部が空洞の発酵容器に上方から蓄糞などを供給し、発酵容器内部に空気を送りこみながら攪拌機で蓄糞などを混合することにより堆肥化発酵を行い、下方から堆肥を取り出すもの(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開昭61−122181号公報(第3頁、図1)
【特許文献2】
特開平7−33573号公報(第5頁、図4)
【非特許文献1】
金子農機株式会社カタログ「全自動蓄糞攪拌乾燥機 MODEL400.500.600KSS series」
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の堆肥化乾燥方法では、以下の問題があった。
(1)、(2)の方法では、蓄糞などを堆肥舎やビニルハウス内で所定の面積広げるため、装置自体が大型であり、設置面積が広くなる上、切り返し機の導入・運転に要する費用がかさんでいた。また、(3)の方法では、発酵容器が単なる筒形であり、発酵容器内の蓄糞内部に送り込んだ空気が上部に向かってしか流れないため、流動距離が長くなり、発酵に伴って発生した水蒸気が外部に排出されにくく、乾燥効率が悪かった。こうした(3)の方法では、蓄糞が乾燥する前に自重で圧密されて、空気の流路を確保しにくくなり、乾燥効率を更に悪化させてしまっていた。
【0007】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、乾燥効率が良好でコンパクトな堆肥化乾燥装置及び堆肥化乾燥方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の堆肥化乾燥装置及び堆肥化乾燥方法は以下の構成を有している。
(1)有機廃棄物を供給する供給手段と、外周に多数の貫通した通風孔が形成され、供給手段から供給されて堆積した有機廃棄物の発酵を行う発酵容器と、発酵容器に堆積した有機廃棄物に対して少なくとも酸素を含む気体を送り出す送風手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
(2)(1)に記載する堆肥化乾燥装置において、発酵容器の周りに所定の間隔を空けて設置され、光透過性を有する外筒を有することを特徴とする。
(3)(1)又は(2)に記載する堆肥化乾燥装置において、発酵容器は、熱吸収率の高い材質で形成されていることを特徴とする。
(4)(1)乃至(3)の何れか1つに記載する堆肥化乾燥装置において、送風手段は、気体が排出される多数の排気孔が外周面に形成され、発酵容器の軸芯と平行に発酵容器内に挿入されるパイプを有することを特徴とする。
(5)(1)乃至(3)の何れか1つに記載する堆肥化乾燥装置において、送風手段は、発酵容器の底部に設置される送風部材を有することを特徴とする。
【0010】
(6)(1)乃至(5)の何れか1つに記載する堆肥化乾燥装置において、通風孔は、内壁側開口部の直径が外壁側開口部の直径より小さく、傾斜面を設けられていることを特徴とする。
(7)(1)乃至(6)の何れか1つに記載する堆肥化乾燥装置において、発酵容器の底部から有機廃棄物を搬出し、搬出した有機廃棄物を発酵容器の頂部から投入することにより、発酵容器内の有機廃棄物を循環させる循環手段を有することを特徴とする。
(8)(1)乃至(7)の何れか1つに記載する堆肥化乾燥装置を使用して、有機廃棄物を乾燥させることを特徴とする堆肥化乾燥方法である。
【0011】
上記構成を有する堆肥化乾燥装置及び堆肥化乾燥方法の作用効果について説明する。
蓄糞や生ごみなどの有機廃棄物を発酵容器に供給し、送風手段から少なくとも酸素を含む気体を送り出し、発酵容器内を好気的に保つ。それにより、有機廃棄物に含まれる発酵微生物の活動が活発化され、有機廃棄物に含まれる有機物を分解して発酵させる。また、発酵時に発生する発酵熱は、有機廃棄物に含まれる水分を蒸発させる。
発生した水蒸気は、送風手段から送り出された気体に混ざって発酵容器の径方向に移動して発酵容器の通風孔から外部に排出されるので、発酵に伴う水蒸気を短い流動距離で外部に排出し、十分な通気性を確保することが可能である。よって、本発明の堆肥化乾燥装置によれば、筒形の発酵容器を用いて装置サイズをコンパクトにしつつ、発酵容器内の通気性を良好に保つため、有機廃棄物を効率よく乾燥させることができる。
【0012】
そして、発酵容器の周りに光透過性を有する外筒を設けた場合には、外筒を通過した太陽熱により外筒と発酵容器とで形成される空間が温められて上昇気流を発生し、その上昇気流が送風手段から送り出された気体とともに、発酵容器内で発生した水蒸気を導出するので、水蒸気の排出効率を向上させることができる。
【0013】
また、発酵容器を熱吸収率の高い材質で形成すれば、例えば、太陽熱などで発酵容器全体が自然加熱され、有機廃棄物に熱を加えて発酵を促進するので、自然界のエネルギーを積極的且つ有効に利用し、省エネルギー効果を発揮することができる。
【0014】
そして、送風手段が発酵容器の軸芯と平行に挿入されるパイプを有する場合には、パイプの排気孔から発酵容器に堆積する有機廃棄物に空気を満遍なく送り出すことができ、十分な通気性を確保できる。尚、パイプは、発酵容器の中心部に1本のみ挿入してもよいし、軸芯と平行に複数本挿入してもよい。
一方、送風手段が発酵容器の底部に設置されている場合には、発酵容器の底部に自重により圧縮される有機廃棄物に対して気体を送り出すので、発酵容器底部において十分な通気性を確保することができる。
【0015】
また、有機廃棄物が、発酵容器に投入されたときなどに自重で通風孔に押し込まれ、通風孔に詰まる恐れがあるが、例えば、発酵容器に振動を与えたり、空になった発酵容器の通風孔以外の開口部を塞いだ後に送風手段から高圧の気体を送り出すことにより、通風孔に詰まった有機廃棄物を通風孔の傾斜に沿って発酵容器外部に滑り落とさせれば、通風孔に詰まった有機廃棄物を簡単に除去することができる。
【0016】
このようにして発酵容器内で一定時間発酵を行ったら、循環手段により発酵容器の底部から有機廃棄物を順次搬出し、搬出した有機廃棄物を発酵容器の頂部から投入するので、有機廃棄物が発酵容器内で圧密されることを防止して通気性を確保できるともに、乾燥が進んだ有機廃棄物と乾燥が進んでいない有機廃棄物とを混ぜ合わせて均質化することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の堆肥化乾燥装置及び堆肥化乾燥方法の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、堆肥製造システムの概略構成図である。堆肥製造システムは、主として、荷受過程、混合過程、第1次発酵過程、第2次発酵過程、出荷過程とからなる。荷受過程では、畜産農家などから集められた牛糞、豚糞、鶏糞、生ゴミが、有機廃棄物荷受部1,4,7,9,10に種類別に搬入される。また、荷受過程では、後述する第2次発酵過程で製造された戻し堆肥が戻し堆肥荷受部2,5,8,11に搬入されるとともに、モミ殻などがモミ殻等荷受部3,6に搬入される。
【0018】
次に、混合過程では、混合機12〜15において、有機廃棄物荷受部1,4,7,9,10に搬入された各々の有機廃棄物に対して戻し堆肥荷受部2,5,8,11に搬入された戻し堆肥やモミ殻等荷受部3,6に搬入されたモミ殻などの副資材を加えて混合し、有機廃棄物の発酵に適した調整を行う。具体的には、例えば、牛糞は、システム搬入当初の含水率が80〜85%程度であるのに対して、副資材を加えられることにより含水率を70%程度に水分調整される。また、豚糞や鶏糞は、システム搬入当初の含水率が70%程度であるのに対して、副資材を加えられることにより含水率を60%程度に水分調整される。
【0019】
次に、第1次発酵工程において、堆積槽20〜23に有機廃棄物を所定の高さで敷き広げ、専用の攪拌機24〜27で1日に1回程度の割合で有機廃棄物を攪拌することにより、易分解性有機物を分解させる。この分解処理で発生する発酵熱で雑草の種子や病原菌等が死滅し、臭気、色、粘性等も除去されるため、汚物感を少なくすることができる。かかる分解処理は、25日程度要するが、発酵の進行度を見計らって処理期間を短縮したり延長してもよい。
【0020】
次に、第2次発酵過程において、本実施の形態の堆肥化乾燥装置28〜35(後述)を用いて有機廃棄物をじっくり熟成させ、有機廃棄物に含まれる難分解性有機物を分解する。このとき、各堆肥化乾燥装置28〜35は、有機廃棄物の種類別に発酵を行っている。これは、システムに搬入した有機廃棄物の水分調整を行うときに、搬入した有機廃棄物と戻し堆肥の種類を同一にすることにより純度の高い高品質な堆肥を製造するためである。尚、堆肥化発酵装置28〜35の基数は、堆肥製造システムの規模に応じて任意に変更可能である。
【0021】
次に、出荷過程において、乾燥した有機廃棄物を戻し堆肥と出荷する堆肥とに分別する。戻し堆肥は、堆肥荷受部2,5,8,11に投入され、堆肥の製造に再利用される。一方、出荷する堆肥は、造粒機38で取扱易いペレット状に成形する造粒工程や、計量機39で計量してパッケージングする計量・包装工程などを経て、出荷若しくは在庫として保管される。
【0022】
続いて、本実施の形態の堆肥化乾燥装置28〜35の構造について説明する。ここで、堆肥化乾燥装置28〜35は、同様の構造を有しているので、堆肥化乾燥装置28の構造について説明し、堆肥化乾燥装置29〜35の構造については説明を省略する。図2は、堆肥化乾燥装置28の側面図である。図3は、堆肥化乾燥装置28本体の上面図である。
堆肥化乾燥装置28は、外周面に複数の通風孔41aが形成された発酵容器41を基台40上に立設して、タワー形に形成したものである。基台40には、発酵容器41より大径の凹部40bが形成され、凹部40bの周りに複数の凸部40aが上向きに突設されている。凸部40aの内周面には、下方に向かって広がる傾斜が設けられ、凹部40bの開口部と接続している。凸部40aには、円筒形状の発酵容器41が載置され、各々の凸部40aに固定した柱42によって発酵容器41を保持している。本実施の形態では、直径3.5m、高さ7.0m、有効容積60mの円筒形状に成形された発酵容器41を使用している。発酵容器41の上部には、牛糞Tを供給する供給コンベア50が接続し、供給コンベア50から供給した牛糞Tが基台40の凹部40b、凸部40a、発酵容器41内に順次堆積されるようになっている。
【0023】
柱42は、下方に向かって幅広に形成され、中空円錐形状で光透過性を有する外筒43が取り付けられている。そのため、外筒43と発酵容器41との間には、柱42で仕切られた所定間隔の空間が形成され、各々の空間は、上端が外気に直接開放されている。
こうした堆肥化乾燥装置28には、搬出コンベア46や循環コンベア47などからなる循環機構が接続されている。搬出コンベア47は、基台40の凹部40bから基台40の外部に突き出すように設けられたスクリュー式のコンベアであり、回転駆動したときに基台40の凹部40b内の牛糞Tを基台40の外部に送り出して搬出するようになっている。循環コンベア47は、搬出コンベア46と発酵容器41の頂部とに接続し、搬出コンベア46が搬出した牛糞Tを外気に触れさせながら発酵容器41の頂部まで運び、発酵容器41に再投入するようになっている。また、搬出コンベア46には、堆肥化した牛糞Tを次過程である出荷過程に移送する移送コンベア51が接続されている。
【0024】
図4は、堆肥化乾燥装置28の概略構成図である。
堆肥化乾燥装置28の発酵容器41には、ブロア45と接続するセンターパイプ44が軸芯に沿って挿入されている。本実施の形態では、ブロア45は、通風量6m/分、通風圧力1000mmAqで空気を供給している。
そして、堆肥化乾燥装置28の発酵容器41とセンターパイプ44には、発酵容器41の通気性を確保するために、多数の貫通した通風孔41aと排気孔44aが外周面にそれぞれ形成されている。
【0025】
図5は、発酵容器41の一部を示す図である。図6は、発酵容器41の一部拡大断面図である。
発酵容器41は、外部から与えられた熱の吸収性を良くするため、熱吸収率の高い材質(例えば、鉄など)で直径3.5m、高さ7.0m、表面積77m、板の厚さ8mmの円筒形状に形成したものであり、通風孔41aが壁面に多数形成されている。通風孔41aは、牛糞Tに接触する堆肥側から外気と接触する非堆肥側に貫通している。堆肥側の開口部では、直径W1が8mmの丸孔が、15mmのピッチP1で60度の千鳥状に形成されている。そのため、発酵容器41の堆肥側壁面では、孔面積が19.7mであり、表面積に対する開孔率が25.6%である。一方、非堆肥側の開口部では、直径W2が12mmの丸孔が、堆肥側の開口部と同軸上に形成されている。そのため、発酵容器41の非堆肥側壁面では、開孔面積が44.4m、表面積に対する開孔率が57.6%である。このように、発酵容器41の通風孔41aは、堆肥側開口部が非堆肥側開口部より直径が小さく形成され、これらの開口部を接続して発酵容器41の堆肥側と非堆肥側とを連通させるために、堆肥側開口部から非堆肥側開口部に向かって大径となる傾斜を内周面に設けられている。
【0026】
図7は、センターパイプ44の一部を示す図である。
センターパイプ44は、牛糞Tから受ける圧力に対する剛性及び強度を有する材質で直径1m、長さ6m、表面積18.8m、板の厚さ6mmで形成され、排気孔44aが壁面に多数形成されている。排気孔44aは、直径8mmの丸孔を15mmのピッチP2で60度の千鳥状に形成されている。そのため、センターパイプ44では、孔面積が4.8mであり、表面積に対する開孔率が25.6%である。
【0027】
次に、本実施の形態の堆肥化製造装置28の作用を説明する。
図1に示す堆積槽20,21から図4に示す発酵容器28に供給コンベア50で難分解性有機物を含む牛糞Tを自動的に供給したら、ブロア45から風量6m/分、風圧1000mmAqで空気を送り出し、センターパイプ44の排気孔44aから発酵容器41に堆積された牛糞T内に空気を送り出す。よって、発酵容器内が好気性に保たれるため、牛糞T内に含まれる発酵微生物が活発に活動し、難分解性有機物を分解して発酵させる。そして、発酵時に発生する発酵熱は、牛糞Tに含まれる水分を蒸発させる。発生した水蒸気は、センターパイプ44の排気孔44aから送り出された空気に混ざって発酵容器41の径方向に移動して発酵容器41の通風孔41aから外部に排出されるので(図4参照)、牛糞Tの堆肥化乾燥を進めることができる。よって、堆肥化乾燥装置28によれば、従来技術の欄で説明した(1)、(2)の装置のように牛糞Tなどを敷き広げる場合より円筒形状の発酵容器41を用いて装置サイズをコンパクトにしても、発酵容器41底部に堆積する有機廃棄物まで効率よく乾燥させることができる。
【0028】
そして、発酵容器41の周りに外筒43を取り付け、発酵容器41の周りにエアジャケットを設けているため、外筒43を透過した太陽光によりエアジャケット内の温度が上昇して、上昇気流を発生し(図4参照)、その上昇気流がブロア45から送り出された空気とともに、発酵容器41内で発生した水蒸気を通気孔41aから導出するので、水蒸気の排出効率を向上させることができる。
【0029】
また、発酵容器41は、熱吸収率の高い材質で形成されているので(図2、図4参照)、例えば、外筒43を透過した太陽光が発酵容器41に当たると、発酵容器41が太陽熱を吸収して自然加熱され、牛糞Tに熱を加えて発酵を促進するので、自然界のエネルギーを積極的且つ有効に利用し、省エネルギー効果を発揮することができる。
【0030】
ここで、牛糞Tが、発酵容器41に投入されたときなどに自重で発酵容器41の通風孔41aに押し込まれ、通風孔41aに詰まる恐れがある。この状態を放置すると、空気が発酵容器41の外部に排出されにくくなり、乾燥効率が悪くなる。そこで、例えば、搬出コンベア46で牛糞Tを発酵容器41の外部に搬出した後に発酵容器41に振動を与えたり、発酵容器41の頂部など通風孔41a以外の開口部を塞いでブロア45から高圧の空気を送り出すことにより、通風孔41aに詰まった牛糞Tを通風孔41aの傾斜(図6参照)に沿って非堆肥側に滑り落とさせれば、通風孔41aに詰まった牛糞Tを簡単に除去することができる。
【0031】
また、センターパイプ44が発酵容器41の軸芯に沿って発酵容器41の頂部から底部まで挿通されているので(図4参照)、センターパイプ44の排気孔44aから発酵容器41に堆積された牛糞T内に空気を満遍なく送り出すことができ、発酵容器41底部に堆積する牛糞Tまで十分な通気性を確保できる。なお、センターパイプ44の直径を変えても発酵容器41の容積への影響が小さいため、太いセンターパイプ44を用いれば、牛糞Tの堆積量をあまり変えることなく、センターパイプ44の排気孔44aから発酵容器41の通風孔41aまでの距離を短くして通気性を向上させることができる。
【0032】
このように、堆肥化発酵装置28は、頻繁に牛糞Tを切り返さなくても良好な通気性を確保できるが、発酵容器41の通気孔41a付近と発酵容器41とセンターパイプ44との間とでは通気性の程度が異なる場合がある。そこで、発酵容器41内で牛糞Tの発酵を行う間、1日に1回程度の割合で搬出コンベア46を連続的又は非連続的に自動で稼働させて、発酵容器41の底部から牛糞Tを順次搬出し、搬出した牛糞Tを循環コンベア47で発酵容器41の頂部まで持ち上げて発酵容器41に投入する(図2参照)。ここで、連続的に行う場合とは、例えば、搬出コンベア46と循環コンベア47を6時間連続して稼働させる場合をいい、非連続的に行う場合とは、例えば、搬出コンベア46と循環コンベア47を1時間稼働させ、30分停止させる工程を6回程度繰り返す場合をいう。これにより、牛糞Tが発酵容器41内で圧密されることを防止して通気性を確保することができるとともに、乾燥が進んだ牛糞Tと乾燥が進んでいない牛糞Tとを混ぜ合わせて均質化することができる。
【0033】
ここで、供給コンベア50や循環コンベア47から発酵容器41の頂部に牛糞Tを供給するとき、または、牛糞Tを発酵容器41で長時間発酵させると、発酵容器41底部の牛糞Tが上部の牛糞Tの自重により押し潰される。しかし、発酵容器41の底部は、基台40の凸部40aと接続し、その凸部40aの内周面が下方に向かって広がる傾斜を設けられているため(図2参照)、底部の牛糞Tはより断面積の大きい部分に押されて一部が剥落するので、牛糞Tが圧密されて架橋することを防ぐことができる。
【0034】
そして、堆肥化乾燥装置28は、牛糞Tを循環させながら30日程度かけて発酵させ、含水率が40%程度になるまで牛糞Tを乾燥させたら、搬出コンベア46で堆肥化した牛糞Tを搬出し、移送コンベア51(図2、図1参照)で出荷過程に移送する。ただし、発酵期間は、乾燥の程度に応じて短縮したり延長したりすることができる。こうした牛糞Tを乾燥させる一連の作業は、タワー形の堆肥化乾燥装置28で自動的に行われるので、少ない作業スペースで牛糞Tを効率的に乾燥させることができるとともに、作業者を過酷な作業環境から開放することができる。
【0035】
なお、本発明は、上記実施形態のものに限定されるわけではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【0036】
(1)例えば、上記実施の形態では、発酵容器41にセンターシャフト44を軸芯に沿って挿入した。それに対して、外周面に通風孔を貫通するように形成されたパイプを複数本発酵容器41に軸芯と平行に挿入するようにしてもよい。また、発酵容器41の底部に空気を送り出す通風機構を設け、発酵容器41の底部から空気を送り込むようにしてもよい。この場合であっても、発酵容器41の底部から送り出された空気は、牛糞Tの隙間を通って発酵容器41の通風孔41aから外部に排出されるので、発酵容器41の頂部まで空気を流動させる場合より流動距離を短くすることができ、通気性を十分に確保することができる。
【0037】
(2)例えば、上記実施の形態では、太陽光などで発酵容器41を加熱し、発酵容器41全体から牛糞Tに熱を与えた。それに対してブロア45の下流にヒータを設け、加熱した空気を牛糞Tに供給するようにしたり、発酵容器41自体を加熱するヒータを設けてもよい。このようなヒータを設ければ、例えば、寒冷地であるために堆肥化乾燥装置28の発酵容器41を太陽光などで自然加熱できない場合であっても、牛糞Tなどの有機廃棄物を短期間で乾燥させることができる。
【0038】
(3)例えば、上記実施の形態では、外筒43を中空円錐形状に形成し、発酵容器41と外筒43との間に形成される空間を下方にいくにつれて断面積が大きくなるようにした。それに対して、外筒43を中空円筒形状に形成し、発酵容器41と外筒43との間に間に形成される空間を上部から下部まで一定間隔で設けるようにしてもよい。
【0039】
(4)例えば、上記実施の形態では、モミ殻や戻し堆肥などで牛糞などの水分調整を行った後に、一次発酵や二次発酵を行った。それに対して、モミ殻や戻し堆肥などで水分調整を行っていない牛糞を堆肥化乾燥装置28に供給し、ブロア45の風圧や風量を増大させることにより発酵容器41内の好気性を確保するようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の堆肥化乾燥装置は、有機廃棄物を供給する供給手段と、外周に多数の貫通した通風孔が形成され、供給手段から供給されて堆積した有機廃棄物の発酵を行う発酵容器と、発酵容器に堆積した有機廃棄物に対して少なくとも酸素を含む気体を送り出す送風手段と、を有しているので、筒形の発酵容器を用いて装置サイズをコンパクトにしつつ、外気との接触面積を大きく確保して、有機廃棄物を効率よく乾燥させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係り、堆肥製造システムの概略構成図である。
【図2】同じく、堆肥化乾燥装置の側面図である。
【図3】同じく、堆肥化乾燥装置の上面図である。
【図4】同じく、堆肥化乾燥装置の概略構成図である。
【図5】同じく、発酵容器の一部を示す図である。
【図6】同じく、発酵容器の一部拡大断面図である。
【図7】同じく、センターパイプの一部を示す図である。
【符号の説明】
28 堆肥化乾燥装置
41 発酵容器
41a 通風孔
43 外筒
44 センターシャフト
44a 排気孔
45 ブロア
46 搬出コンベア
47 循環コンベア
50 供給コンベア
T 牛糞

Claims (8)

  1. 有機廃棄物を供給する供給手段と、
    外周に多数の貫通した通風孔が形成され、前記供給手段から供給されて堆積した有機廃棄物の発酵を行う発酵容器と、
    前記発酵容器に堆積した有機廃棄物に対して少なくとも酸素を含む気体を送り出す送風手段と、を有することを特徴とする堆肥化乾燥装置。
  2. 請求項1に記載する堆肥化乾燥装置において、
    前記発酵容器の周りに所定の間隔を空けて設置され、光透過性を有する外筒を有することを特徴とする堆肥化乾燥装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する堆肥化乾燥装置において、前記発酵容器は、熱吸収率の高い材質で形成されていることを特徴とする堆肥化乾燥装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載する堆肥化乾燥装置において、
    前記送風手段は、前記気体が排出される多数の排気孔が外周面に形成され、前記発酵容器の軸芯と平行に前記発酵容器内に挿入されるパイプを有することを特徴とする堆肥化乾燥装置。
  5. 請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載する堆肥化乾燥装置において、
    前記送風手段は、前記発酵容器の底部に設置される送風部材を有することを特徴とする堆肥化乾燥装置。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載する堆肥化乾燥装置において、
    前記通風孔は、内壁側開口部の直径が外壁側開口部の直径より小さく、傾斜面を設けられていることを特徴とする堆肥化乾燥装置。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか1つに記載する堆肥化乾燥装置において、
    前記発酵容器の底部から有機廃棄物を搬出し、搬出した有機廃棄物を前記発酵容器の頂部から投入することにより、前記発酵容器内の有機廃棄物を循環させる循環手段を有することを特徴とする堆肥化乾燥装置。
  8. 請求項1乃至請求項7の何れか1つに記載する堆肥化乾燥装置を使用して、前記有機廃棄物を乾燥させることを特徴とする堆肥化乾燥方法。
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