JP2004124165A - プラズマ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高密度プラズマを発生させることができ、短時間でプラズマ処理をすることができるプラズマ処理装置の提供を課題とする。また、均一なプラズマ処理ができ、不純物の混入、排気時間の短縮されたプラズマ処理装置の提供を課題とする。
【解決手段】3次元容器の内面にプラズマ処理をするためのプラズマ処理装置において、電極にコイルを利用し、対極を必要としない誘導結合方式のプラズマを発生させ、そのコイル外周に電磁石を配置し、容器内部に直流磁場を発生させ、プラズマを高密度化し、該プラズマを利用してプラズマ処理することを特徴とした真空処理装置であり、短時間に高品質のバリア性を有するプラスチック容器を生産可能としたものである。
【選択図】図1
【解決手段】3次元容器の内面にプラズマ処理をするためのプラズマ処理装置において、電極にコイルを利用し、対極を必要としない誘導結合方式のプラズマを発生させ、そのコイル外周に電磁石を配置し、容器内部に直流磁場を発生させ、プラズマを高密度化し、該プラズマを利用してプラズマ処理することを特徴とした真空処理装置であり、短時間に高品質のバリア性を有するプラスチック容器を生産可能としたものである。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、PET、PP等のプラスチック等の3次元容器にプラズマ化学蒸着法(CVD)等の方法により薄膜を形成することや、プラズマ表面処理などをするためのプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在までプラスチック等の3次元容器容器は、その利便性から食品、医療など幅広い分野で包装容器として利用されている。しかし、プラスチックは公知のように酸素、二酸化炭素などの低分子ガスや水蒸気を透過してしまう性質を有している。そのため内容物が酸化してしまうなど悪影響を及ぼし、その利用範囲に制約を受けていた。
【0003】
そこで近年プラスチック容器にガスバリア性を有する薄膜を成膜することで、その機能を向上させる技術が知られてきている。
【0004】
上記のような環境の中、従来、処理装置としては、以下のようなものがあった。
例えば図1に示すように、真空中で容器4を収容するために形成され収容される容器の外形とほぼ相似形の隙間8を有する中空状の外部電極2と、この外部電極の空所内に容器が収容された際にこの容器の口部が当接されると共に外部電極を絶縁する絶縁部材3と、接地され外部電極の空所内に収容された容器の内側7に容器の口部9から挿入される内部電極5と、外部電極の空所内に連通されて空所内の排気を行う排気手段11と、外部電極の空所内に収容された容器の内側に原料ガスを供給する供給手段6、10と、外部電極に接続された高周波電源13を備えていることを特徴とする装置(特許文献1参照)などが知られている。
【0005】
しかしながら、従来の容量結合方式で発生したプラズマは密度が小さく成膜に時間を要することや、また成膜時間が長くなると生産性の問題だけでなく、プラスチックからの脱ガスが増える、容器の温度が上昇するなど均一な薄膜の成膜が困難であるということが問題となっていた。
【0006】
更に、容量結合方式の場合に必要な対局となる電極は容器内部に挿入しなければならなく,その形状や大きさ、位置によって膜質に大きな影響が出てしまう。当然ながら容器口の大きさ以上のものは挿入出来ないためその変更にも制約を受けていた。
【0007】
また容器とコイルの間の絶縁物は真空層の役割も果たすことから、該絶縁物と容器の間の隙間が大きいと真空排気に多大な時間を要する、更にはその隙間でプラズマが発生してしまい容器外面へダメージを与えてしまうと言う問題があった。加えて容器形状の変更の際、電極形状等を変更しなければならず、その工数の多さも問題となっていた。
また、以上に述べた問題はプラズマ化学蒸着法だけでなく、プラズマ表面処理を行う時も同様に問題となっていた。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−53117号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高密度プラズマを発生させることができ、短時間でプラズマ処理をすることができるプラズマ処理装置の提供を課題とする。また、均一なプラズマ処理ができ、不純物の混入、排気時間の短縮されたプラズマ処理装置の提供を課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、3次元容器を備え、コイルを該3次元容器の外周に沿って配置し、該コイルに高周波電力を印加する手段を備え、さらにそのコイル外周に電磁石を配置することを特徴としたプラズマ処理装置である。
【0011】
請求項2の発明は、さらに3次元容器にヘリコン波プラズマを発生させることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置である。
【0012】
請求項3の発明は、コイルと3次元容器の間に絶縁体を配置し、該絶縁体が筒状であり3次元容器の外形と相似形をなしているあることを特徴とした請求項1または2に記載のプラズマ処理装置である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明は、例えば図2に示すように、3次元容器4の内面にプラズマ処理をするためのプラズマ処理装置において、電極にコイルを利用し、対極を必要としない誘導結合方式のプラズマを発生させ、そのコイル外周に電磁石を配置し、容器内部に直流磁場を発生させ、プラズマを高密度化し、該プラズマを利用してプラズマ処理することを特徴とした真空処理装置であり、短時間に高品質のバリア性を有するプラスチック容器を生産可能としたものである。
【0014】
具体的には、3次元容器4の外面に沿って配置されるコイル14、該コイル14に高周波電力を印加する手段、およびこのコイル14の外周に電磁石16を配置したプラズマ処理装置である。
また前記コイル14と配置する3次元容器4との間には、前記容器の外形と内形が相似形状をなす絶縁体15を配置しても良い。
【0015】
本発明は、コイル外周に電磁石を配置し、該電磁石に電流を流し、これにより電場と磁場を直交させることで、容器内部に直流磁場を発生させ、プラズマを高密度化し、該プラズマを利用して成膜可能としたものであり、これにより内部電極の形状等に影響されることなく高密度プラズマを生成でき、短時間でのプラズマ処理が可能となる。さらに、プラスチック容器からの脱ガスの低減、該容器の温度変化が小さくなることで安定した成膜が可能にあることから好ましい。
【0016】
短時間でプラズマ処理できることにより脱ガスやプラスチック容器の温度上昇を抑えることができ、より安定した状態でプラズマ処理が可能となる。また、電極にコイルを利用し、対極を必要としない誘導結合方式のプラズマを用いることにより、内部電極の形状を考慮することなくプラズマ処理できる。
【0017】
本発明では、コイルは3次元容器を包むような円筒上の電磁石を用いることができる。またコイルの巻数等にも特に制限はない。
また、前記電磁石は、3次元容器すぐ外側に配置しても良いし、絶縁体等他の物質を挟んで外周上に配置しても良い。また前記電磁石の高さ等に特に制限はなく、3次元容器と上下の位置がずれていても構わないが、ちょうど3次元容器の高さと同じぐらいであり、かつ上下の位置が合わせることが好ましい。
また、本発明のプラズマ処理装置は真空中で行われることが好ましい。
【0018】
また、本発明では、電磁石による直流磁場を変化させ容器内部にヘリコン波プラズマを発生させ、より高密度化したプラズマを発生することができる。
【0019】
本発明で利用したヘリコン波プラズマは、磁場中において、電子サイクロトロン周波数より十分低い周波数の高周波電流をコイルに流すことによって低圧力でも高密度プラズマを発生させることが可能となり、該プラズマを利用して高速プラズマ処理を可能としたものである。半導体製造装置等では該高密度プラズマを発生空間から引き出し基板等への処理、成膜を行うが、本発明においては高密度プラズマの発生空間自体が容器の内部にあたることで高速プラズマ処理を可能としている。ただし、一般的に言われるようなヘリコン波プラズマのような高密度プラズマを発生させる条件でなくとも誘導結合プラズマを発生させ、そこに磁場を利用することで容器表面付近にのみプラズマを集中することでも高速プラズマ処理を可能とすることができる。
【0020】
本発明では、さらに電極となるコイルと3次元容器との間に絶縁体を配置することができる。この絶縁体が筒状であり、筒状内部の形状が、3次元容器の外形と相似形をなし、隙間を小さくすることで、プラズマが容器外部に回りこまず、容器にダメージを与えないプラズマ処理が可能となる。さらに真空排気に要する時間も短くなる。この隙間は、1〜5mmであることが好ましい。
【0021】
さらには3次元容器の形状変化に対して、前記絶縁体を交換するのみでプラズマ処理が可能であり、容器形状の変化へ容易に対応できる。すなわち図2に示したように、絶縁体であるプラスチック外筒を交換するだけで容易に対応できる。
絶縁体の厚さ、内面形状を変化させることで電極と容器の距離を最適化できる。絶縁体に使用するものはガラスの他にプラスチックでも可能であり、機械的強度を満足していれば耐熱性は容器に使用するプラスチックと同等のもので構わない。
【0022】
本発明では、以上に述べたプラズマ処理装置を、プラズマ化学蒸着法による成膜やプラズマ表面処理に用いることができる。具体的には、反応ガスとして、表面処理用の処理ガスを用いれば、プラズマ表面処理をすることができる。また、反応ガスとして成膜する物質の原料ガス、必要に応じてキャリアガスを用いれば、プラズマ化学蒸着法により成膜することができる。なお、これらのガスは公知のものを用いることができる。
【0023】
さらに、本発明をプラズマ化学蒸着法にとして用いる場合、3次元容器の内面を成膜する材料で予め成膜することで不純物が容器に成膜されることを防ぐことができる。
【0024】
【実施例】
本発明の実施例をプラズマ化学蒸着法に応用した例で詳細に説明する。
【0025】
<実施例>
図2に示した巻数が7ターンのコイルを用いた装置にて、ポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルに酸化ケイ素膜をコーティングした。酸化ケイ素膜をコーティングすることによりボトルに酸素バリア性を付与した。コイルはφ5mmの銅棒を巻いたもので、コイルの巻き間隔は10mmで7ターン巻とした。
ガス供給管4よりボトル内部にヘキサメチルジシロキサンを1〜10sccmおよび酸素ガスを10〜200sccm供給する。供給量はボトルの大きさによって人いに変更が可能である。ガスを流した状態で真空ポンプによりボトル内を1〜100Paの一定圧力に保つ。コイルに13.56MHzの高周波電力300Wを5秒間印可し、更に直流電源より電磁石に電流を流す事で100G〜600Gの直流磁場を発生させ酸化ケイ素膜をコーティングした。被膜を行わないプラスチック構造物の酸素透過量を測定すると、0.250fmol/(pkg・s・Pa)であり、被膜を行ったプラスチック構造物の酸素透過量は0.025fmol/(pkg・s・Pa)であり、約10倍のバリア性を示した。
また、ボトル縦方向の膜厚をボトル底部,ボトル胴中央部,口栓付近の3ヶ所で測定すると順に20,22,21(nm)となり、均一な膜厚を示していた。
従来の方法では10s〜30s程度の時間を必要としいたが、本実験では1s〜5sでの成膜が可能となった。
【0026】
【発明の効果】
電極としてコイルを用いた3次元容器のプラズマ処理装置において、該コイルの外周に電磁石を配置することで、高密度のプラズマを発生させ短時間で、また従来の様に内部電極の形状を考慮することなくプラズマ処理が可能となるものである。また、容器の外側に、筒状の絶縁体を設け、容器の外形と絶縁体の内側が相似形になるようにすることで、容器にダメージを与えず、さらに真空排気の少ない効率的なプラズマ処理が可能となる。また外部電極と容器の距離の最適化、不純物混入の防止、排気時間の短縮が可能となる。
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のプラズマ処理装置を示す概略説明図である。
【図2】本発明のプラズマ処理装置の一例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1・・・外部電極天蓋部
2・・・外部電極
3・・・絶縁板
4・・・プラスチック容器
5・・・内部電極
6・・・ガス供給口
7・・・プラスチック内部空間
8・・・プラスチック容器と電極(プラスチック外筒)の隙間
9・・・容器口部
10・・・原料ガス供給管
11・・・排気口
12・・・マッチングボックス
13・・・高周波電源
14・・・コイル状電極
15・・・絶縁体
16・・・電磁石
17・・・直流電源
【発明の属する技術分野】
本発明は、PET、PP等のプラスチック等の3次元容器にプラズマ化学蒸着法(CVD)等の方法により薄膜を形成することや、プラズマ表面処理などをするためのプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在までプラスチック等の3次元容器容器は、その利便性から食品、医療など幅広い分野で包装容器として利用されている。しかし、プラスチックは公知のように酸素、二酸化炭素などの低分子ガスや水蒸気を透過してしまう性質を有している。そのため内容物が酸化してしまうなど悪影響を及ぼし、その利用範囲に制約を受けていた。
【0003】
そこで近年プラスチック容器にガスバリア性を有する薄膜を成膜することで、その機能を向上させる技術が知られてきている。
【0004】
上記のような環境の中、従来、処理装置としては、以下のようなものがあった。
例えば図1に示すように、真空中で容器4を収容するために形成され収容される容器の外形とほぼ相似形の隙間8を有する中空状の外部電極2と、この外部電極の空所内に容器が収容された際にこの容器の口部が当接されると共に外部電極を絶縁する絶縁部材3と、接地され外部電極の空所内に収容された容器の内側7に容器の口部9から挿入される内部電極5と、外部電極の空所内に連通されて空所内の排気を行う排気手段11と、外部電極の空所内に収容された容器の内側に原料ガスを供給する供給手段6、10と、外部電極に接続された高周波電源13を備えていることを特徴とする装置(特許文献1参照)などが知られている。
【0005】
しかしながら、従来の容量結合方式で発生したプラズマは密度が小さく成膜に時間を要することや、また成膜時間が長くなると生産性の問題だけでなく、プラスチックからの脱ガスが増える、容器の温度が上昇するなど均一な薄膜の成膜が困難であるということが問題となっていた。
【0006】
更に、容量結合方式の場合に必要な対局となる電極は容器内部に挿入しなければならなく,その形状や大きさ、位置によって膜質に大きな影響が出てしまう。当然ながら容器口の大きさ以上のものは挿入出来ないためその変更にも制約を受けていた。
【0007】
また容器とコイルの間の絶縁物は真空層の役割も果たすことから、該絶縁物と容器の間の隙間が大きいと真空排気に多大な時間を要する、更にはその隙間でプラズマが発生してしまい容器外面へダメージを与えてしまうと言う問題があった。加えて容器形状の変更の際、電極形状等を変更しなければならず、その工数の多さも問題となっていた。
また、以上に述べた問題はプラズマ化学蒸着法だけでなく、プラズマ表面処理を行う時も同様に問題となっていた。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−53117号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高密度プラズマを発生させることができ、短時間でプラズマ処理をすることができるプラズマ処理装置の提供を課題とする。また、均一なプラズマ処理ができ、不純物の混入、排気時間の短縮されたプラズマ処理装置の提供を課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、3次元容器を備え、コイルを該3次元容器の外周に沿って配置し、該コイルに高周波電力を印加する手段を備え、さらにそのコイル外周に電磁石を配置することを特徴としたプラズマ処理装置である。
【0011】
請求項2の発明は、さらに3次元容器にヘリコン波プラズマを発生させることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置である。
【0012】
請求項3の発明は、コイルと3次元容器の間に絶縁体を配置し、該絶縁体が筒状であり3次元容器の外形と相似形をなしているあることを特徴とした請求項1または2に記載のプラズマ処理装置である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明は、例えば図2に示すように、3次元容器4の内面にプラズマ処理をするためのプラズマ処理装置において、電極にコイルを利用し、対極を必要としない誘導結合方式のプラズマを発生させ、そのコイル外周に電磁石を配置し、容器内部に直流磁場を発生させ、プラズマを高密度化し、該プラズマを利用してプラズマ処理することを特徴とした真空処理装置であり、短時間に高品質のバリア性を有するプラスチック容器を生産可能としたものである。
【0014】
具体的には、3次元容器4の外面に沿って配置されるコイル14、該コイル14に高周波電力を印加する手段、およびこのコイル14の外周に電磁石16を配置したプラズマ処理装置である。
また前記コイル14と配置する3次元容器4との間には、前記容器の外形と内形が相似形状をなす絶縁体15を配置しても良い。
【0015】
本発明は、コイル外周に電磁石を配置し、該電磁石に電流を流し、これにより電場と磁場を直交させることで、容器内部に直流磁場を発生させ、プラズマを高密度化し、該プラズマを利用して成膜可能としたものであり、これにより内部電極の形状等に影響されることなく高密度プラズマを生成でき、短時間でのプラズマ処理が可能となる。さらに、プラスチック容器からの脱ガスの低減、該容器の温度変化が小さくなることで安定した成膜が可能にあることから好ましい。
【0016】
短時間でプラズマ処理できることにより脱ガスやプラスチック容器の温度上昇を抑えることができ、より安定した状態でプラズマ処理が可能となる。また、電極にコイルを利用し、対極を必要としない誘導結合方式のプラズマを用いることにより、内部電極の形状を考慮することなくプラズマ処理できる。
【0017】
本発明では、コイルは3次元容器を包むような円筒上の電磁石を用いることができる。またコイルの巻数等にも特に制限はない。
また、前記電磁石は、3次元容器すぐ外側に配置しても良いし、絶縁体等他の物質を挟んで外周上に配置しても良い。また前記電磁石の高さ等に特に制限はなく、3次元容器と上下の位置がずれていても構わないが、ちょうど3次元容器の高さと同じぐらいであり、かつ上下の位置が合わせることが好ましい。
また、本発明のプラズマ処理装置は真空中で行われることが好ましい。
【0018】
また、本発明では、電磁石による直流磁場を変化させ容器内部にヘリコン波プラズマを発生させ、より高密度化したプラズマを発生することができる。
【0019】
本発明で利用したヘリコン波プラズマは、磁場中において、電子サイクロトロン周波数より十分低い周波数の高周波電流をコイルに流すことによって低圧力でも高密度プラズマを発生させることが可能となり、該プラズマを利用して高速プラズマ処理を可能としたものである。半導体製造装置等では該高密度プラズマを発生空間から引き出し基板等への処理、成膜を行うが、本発明においては高密度プラズマの発生空間自体が容器の内部にあたることで高速プラズマ処理を可能としている。ただし、一般的に言われるようなヘリコン波プラズマのような高密度プラズマを発生させる条件でなくとも誘導結合プラズマを発生させ、そこに磁場を利用することで容器表面付近にのみプラズマを集中することでも高速プラズマ処理を可能とすることができる。
【0020】
本発明では、さらに電極となるコイルと3次元容器との間に絶縁体を配置することができる。この絶縁体が筒状であり、筒状内部の形状が、3次元容器の外形と相似形をなし、隙間を小さくすることで、プラズマが容器外部に回りこまず、容器にダメージを与えないプラズマ処理が可能となる。さらに真空排気に要する時間も短くなる。この隙間は、1〜5mmであることが好ましい。
【0021】
さらには3次元容器の形状変化に対して、前記絶縁体を交換するのみでプラズマ処理が可能であり、容器形状の変化へ容易に対応できる。すなわち図2に示したように、絶縁体であるプラスチック外筒を交換するだけで容易に対応できる。
絶縁体の厚さ、内面形状を変化させることで電極と容器の距離を最適化できる。絶縁体に使用するものはガラスの他にプラスチックでも可能であり、機械的強度を満足していれば耐熱性は容器に使用するプラスチックと同等のもので構わない。
【0022】
本発明では、以上に述べたプラズマ処理装置を、プラズマ化学蒸着法による成膜やプラズマ表面処理に用いることができる。具体的には、反応ガスとして、表面処理用の処理ガスを用いれば、プラズマ表面処理をすることができる。また、反応ガスとして成膜する物質の原料ガス、必要に応じてキャリアガスを用いれば、プラズマ化学蒸着法により成膜することができる。なお、これらのガスは公知のものを用いることができる。
【0023】
さらに、本発明をプラズマ化学蒸着法にとして用いる場合、3次元容器の内面を成膜する材料で予め成膜することで不純物が容器に成膜されることを防ぐことができる。
【0024】
【実施例】
本発明の実施例をプラズマ化学蒸着法に応用した例で詳細に説明する。
【0025】
<実施例>
図2に示した巻数が7ターンのコイルを用いた装置にて、ポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルに酸化ケイ素膜をコーティングした。酸化ケイ素膜をコーティングすることによりボトルに酸素バリア性を付与した。コイルはφ5mmの銅棒を巻いたもので、コイルの巻き間隔は10mmで7ターン巻とした。
ガス供給管4よりボトル内部にヘキサメチルジシロキサンを1〜10sccmおよび酸素ガスを10〜200sccm供給する。供給量はボトルの大きさによって人いに変更が可能である。ガスを流した状態で真空ポンプによりボトル内を1〜100Paの一定圧力に保つ。コイルに13.56MHzの高周波電力300Wを5秒間印可し、更に直流電源より電磁石に電流を流す事で100G〜600Gの直流磁場を発生させ酸化ケイ素膜をコーティングした。被膜を行わないプラスチック構造物の酸素透過量を測定すると、0.250fmol/(pkg・s・Pa)であり、被膜を行ったプラスチック構造物の酸素透過量は0.025fmol/(pkg・s・Pa)であり、約10倍のバリア性を示した。
また、ボトル縦方向の膜厚をボトル底部,ボトル胴中央部,口栓付近の3ヶ所で測定すると順に20,22,21(nm)となり、均一な膜厚を示していた。
従来の方法では10s〜30s程度の時間を必要としいたが、本実験では1s〜5sでの成膜が可能となった。
【0026】
【発明の効果】
電極としてコイルを用いた3次元容器のプラズマ処理装置において、該コイルの外周に電磁石を配置することで、高密度のプラズマを発生させ短時間で、また従来の様に内部電極の形状を考慮することなくプラズマ処理が可能となるものである。また、容器の外側に、筒状の絶縁体を設け、容器の外形と絶縁体の内側が相似形になるようにすることで、容器にダメージを与えず、さらに真空排気の少ない効率的なプラズマ処理が可能となる。また外部電極と容器の距離の最適化、不純物混入の防止、排気時間の短縮が可能となる。
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のプラズマ処理装置を示す概略説明図である。
【図2】本発明のプラズマ処理装置の一例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1・・・外部電極天蓋部
2・・・外部電極
3・・・絶縁板
4・・・プラスチック容器
5・・・内部電極
6・・・ガス供給口
7・・・プラスチック内部空間
8・・・プラスチック容器と電極(プラスチック外筒)の隙間
9・・・容器口部
10・・・原料ガス供給管
11・・・排気口
12・・・マッチングボックス
13・・・高周波電源
14・・・コイル状電極
15・・・絶縁体
16・・・電磁石
17・・・直流電源
Claims (3)
- 3次元容器を備え、コイルを該3次元容器の外周に沿って配置し、該コイルに高周波電力を印加する手段を備え、さらにそのコイル外周に電磁石を配置することを特徴としたプラズマ処理装置。
- さらに3次元容器にヘリコン波プラズマを発生させることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
- コイルと3次元容器の間に絶縁体を配置し、該絶縁体が筒状であり3次元容器の外形と相似形をなしているあることを特徴とした請求項1または2に記載のプラズマ処理装置。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002289596A JP2004124165A (ja) | 2002-10-02 | 2002-10-02 | プラズマ処理装置 |
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|---|---|---|---|
| JP2002289596A JP2004124165A (ja) | 2002-10-02 | 2002-10-02 | プラズマ処理装置 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004124165A true JP2004124165A (ja) | 2004-04-22 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2004124165A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006299331A (ja) * | 2005-04-19 | 2006-11-02 | Mitsubishi Shoji Plast Kk | プラズマcvd成膜装置及びガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法 |
-
2002
- 2002-10-02 JP JP2002289596A patent/JP2004124165A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006299331A (ja) * | 2005-04-19 | 2006-11-02 | Mitsubishi Shoji Plast Kk | プラズマcvd成膜装置及びガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法 |
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