JP2004128263A - Pinダイオードとその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】PINダイオードのi層の厚さを充分に厚く、且つその断面積をp+層とn+層との間のどの位置でもほぼ均一に保つ構成となっていないため、PINダイオードの高周波出力信号の歪みが低減しない。又,ヘテロ接合FET等を形成するGaAs基板上にPINダイオードを形成する際イオン注入を用いると、高温アニール処理がヘテロ接合エピタキシャル層を損なう。
【解決手段】化合物半導体ICを形成するGaAs基板に、PINダイオードを形成するに際して、前記IC用エピタキシャル層と前記GaAs基板との間に、予めPINダイオード用GaAs層よりもバンドギャップの大きいAlGaAs層を設けておき、前記PINダイオード用GaAs層を、前記AlGaAs層の直上に選択エピタキシャル成長により形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】化合物半導体ICを形成するGaAs基板に、PINダイオードを形成するに際して、前記IC用エピタキシャル層と前記GaAs基板との間に、予めPINダイオード用GaAs層よりもバンドギャップの大きいAlGaAs層を設けておき、前記PINダイオード用GaAs層を、前記AlGaAs層の直上に選択エピタキシャル成長により形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、PINダイオードとその製造方法に関し、特に、マイクロ波及びミリ波通信で用いられる増幅用ICのAGC回路等として用いられるPINダイオードと、そのオンチップ化技術としてのPINダイオードの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロ波及びミリ波通信で用いられる信号増幅装置は、入力した微少信号を高倍率で増幅して一定の振幅をもった信号を出力することが必要となる。多くの増幅装置では数個のICチップを直列に接続して増幅率を上げる一方で、入力信号の振幅の変動に応じて自動的に増幅率を変化させて一定の出力を得るAGC方式の増幅器が一般的となっている。こうした増幅率の変動を行うために、増幅用ICチップ間に電流により抵抗値が変化するPINダイオードを挿入する方法が一般的に用いられる。
【0003】
図5はこの様なAGC方式の増幅器の構成を例示するもので、増幅回路を構成する2つのICチップ201と202の間に直流阻止容量203を介して単体のPINダイオード204が接続される。ICチップ202の出力端子はカプラー205と接続され、高周波出力信号の一部がカプラー205から取出され検波ダイオード206によって直流信号に変換される。この直流信号は増幅器207によって増幅され、PINダイオード204のアノードに順バイアスの直流電圧として印加される。ICチップ202の高周波出力信号に比例してこの直流電圧が増えると、PINダイオード204の抵抗値は減少し、ICチップ201の高周波出力信号の一部はPINダイオード204を通じて接地端子に流出するため、ICチップ202の入力信号は減少し、これによりICチップ202の出力信号も減少して利得制御が行われる。
【0004】
PINダイオードは、図6に示すように、半導体の高不純物濃度のp型層であるp+層、不純物を添加していないほぼ真性半導体層であるi層及び高不純物濃度のn型層であるn+層の3つの層から成っているが、こうしたマイクロ波及びミリ波帯で用いられる増幅器においては、高周波信号の歪みを減少させるために、電流の流れる方向と同一の方向のi層の厚さWを充分に厚くする必要があり、30μm以上、好ましくは50μm以上とする必要があることが実験的に確認されている。更に,電流の流れる方向と直交する方向のi層の断面積Sをp+層とn+層との間のどの位置においてもほぼ均一に保ち、n+層近傍や中央部位置等で断面積Sが広がらないようにする必要があることも実験的に追認されている。
【0005】
又,装置の小型化に伴い、マイクロ波・ミリ波通信で使われる化合物半導体を使ったヘテロ接合による2次元電子層を有するHEMT(へテロ接合電界効果トランジスタとも言い、以下略してHJFETと呼ぶ)、あるいはヘテロ接合バイポーラトランジスタ(以下HBTと呼ぶ)を用いた増幅用ICの1チップ化とともに、PINダイオードのオンチップ化の要求がある。
【0006】
従来のPINダイオードのオンチップ化技術としては、縦型PINダイオードを形成する構成が開示されている。(例えば、特許文献1、2参照。)また、i層の領域として半絶縁性半導体基板を使用して、pn各領域をイオン注入で形成する横型PINダイオードの構成も開示されている。(例えば、非特許文献1参照。)
前者の縦型PINダイオードの内、特許文献1の構成では、半導体基板上にi層を成長させる構造のため、高周波信号の歪みを減少させるために、i層を30μm以上に厚く成長させると、PINダイオードの上面と能動素子を形成するエピタキシャル層の上面との間に大きな段差が生じてしまい、この段差が増幅素子等の微細加工の障害になる。したがって、特許文献1の構造は厚いi層が必要なPINダイオードを形成する場合においては好適な構造ではない。
【0007】
特許文献2の縦型PINダイオード及び非特許文献1の横型PINダイオードの構成では、i層の領域として高比抵抗、或いは半絶縁性の半導体基板を使用し、i層の領域を半導体基板の一部として境目なしに設ける構成であるため、電流の流れる方向と直交する方向のi層の断面積は広がった構造になり、ほぼ一定に保たれた構造とはならないために、高周波信号の歪みが増加する。図7は特許文献2の縦型PINダイオードを含む半導体集積回路の断面構造を示し、p型領域105、高比抵抗のp型基板101及びn型領域106によってPINダイオードが構成される。図8は非特許文献1の横型PINダイオードの平面図及び断面構造図を示し、イオン注入領域のp型領域、半絶縁性GaAs基板及びイオン注入領域のn型領域によってPINダイオードが構成される。
【0008】
ここで、非特許文献1の横型PINダイオードは、イオン注入でpn各領域が形成されるため、注入した不純物をアニールするために800℃以上の高温処理が必要である。このため、550℃〜600℃程度の低温で行うHJFETあるいはHBTのような特殊な多層エピタキシャル層を成長させる場合には、前工程においてPINダイオードの領域を形成しておき、このダイオード部分を絶縁膜等で被覆した状態でこの多層エピタキシャル層を選択成長させることが必要となる。ヘテロ接合を含むこの種のエピタキシャル層の出来映えは、デバイス特性の性能に大きく依存するため、通常は、充分清浄化した無加工の半導体基板全面に細心の注意を払って成長されるものであるため、選択成長が必要であると言う制約は、製造方法の選択肢を狭める点、及び良質な膜質を得る上から好ましい条件とは言い難い。
【0009】
【特許文献1】
特開平09−232234号公報(第2〜3頁、図2)
【特許文献2】
特開昭63−202958号公報(第2頁、第1図)
【非特許文献1】
岩永 順子、他3名著 「Ka帯用横型P−SI−NダイオードSPDTスイッチの開発」信学技報 ED99−211、MW99−143(1999−11)p.15−19(図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
以上の様に、従来の公知例においては、PINダイオードのi層の厚さを30μm以上と充分に厚く形成し、且つi層の断面積をp+層とn+層との間のどの位置においてもほぼ一定に保つ構成となっていないため、PINダイオードの高周波出力信号の歪みが低減出来ないと言う課題が存在する。
【0011】
又、従来の公知例においては、PINダイオードのpn領域を形成する手段としてイオン注入を用いる為に、800℃以上の高温のアニール処理を必要とする。このため、同一半導体基板上にヘテロ接合による2次元電子層を含む多層エピタキシャル層を形成する場合には、高温アニール処理がヘテロ接合のエピタキシャル層を損なう可能性があるため、多層エピタキシャル層は、PINダイオード領域形成後に選択成長により形成する必要が有り、良質の多層エピタキシャル層を前もって形成しておくことができないと言う課題も存在する。
【0012】
本発明の目的は、増幅用ICが形成される半導体基板上に設けられた横型PINダイオードにおいて、高周波信号を低歪で出力するPINダイオードを提供することにある。又、このPINダイオードの形成に先だって、増幅用IC用の良質の多層エピタキシャル層を前もって半導体基板に形成しておくことができるオンチップ化PINダイオードの製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明においては、半導体基板の上に形成された半導体層の直上にほぼ真性半導体領域であるi層を形成し、前記i層に接してp型半導体領域とn型半導体領域を各々設け、前記p型半導体領域と前記i層及び前記n型半導体領域とによって構成されるPINダイオードであって、前記半導体層のバンドギャップは前記i層のバンドギャップより大きいことを特徴とするPINダイオードである。前記半導体層はAlGaAsからなり、前記i層はGaAsからなることを特徴とするPINダイオードである。
【0014】
又,本発明においては、半導体基板の上に形成された半導体層の上に集積回路を形成するためのエピタキシャル層が形成され、前記エピタキシャル層の所定領域を除去して露出した前記半導体層の直上にほぼ真性半導体領域であるi層が形成され、前記i層に接してp型半導体領域とn型半導体領域が互いに隔離して設けられ、前記p型半導体領域と前記n型半導体領域を被覆する絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して前記p型半導体領域と前記n型半導体領域の各々に接続する配線電極が前記絶縁膜上に形成され、前記p型半導体領域と前記i層及び前記n型半導体領域とによって構成されることを特徴とするPINダイオードである。前記半導体層のバンドギャップは前記i層のバンドギャップより大きく、AlGaAsからなり、記i層はGaAsからなり、前記集積回路は、ヘテロ接合電界効果トランジスタと受動素子からなることを特徴とするPINダイオードである。或いは、前記集積回路は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタと受動素子からなることを特徴とするPINダイオードである。
【0015】
更に,本発明においては、半導体基板に半導体層を形成し、前記半導体層の上に集積回路を形成するためのエピタキシャル層を成長する工程と、前記エピタキシャル層の所定領域を除去して露出した前記半導体層の上に、ほぼ真性半導体領域であるi層を選択的に成長させ、前記i層に接してp型半導体領域とn型半導体領域を各々選択的に成長させてPINダイオードを構成した後、前記PINダイオードを絶縁膜で被覆する工程と、前記p型半導体領域と前記n型半導体領域上の前記絶縁膜に各々コンタクトホールを形成し、前記p型半導体領域と前記n型半導体領域の各々に接続する配線電極を形成する工程と、からなることを特徴とするPINダイオードの製造方法である。
【0016】
前記半導体層のバンドギャップは前記i層のバンドギャップより大きく、AlGaAsからなり、前記i層はGaAsからなり、前記集積回路は、HJFETと受動素子からなることを特徴とするPINダイオードの製造方法である。或いは、前記集積回路は、HBTと受動素子からなることを特徴とするPINダイオードの製造方法である。
【0017】
即ち、本発明は、化合物半導体ICを形成するGaAs基板と同一の基板上に、電流制御により抵抗を変化させて使うPINダイオードを形成するに際して、所望の化合物半導体ICを形成するエピタキシャル層とこのGaAs基板との間に、あらかじめPINダイオードを形成するGaAs層よりもバンドギャップの大きいAlGaAs層を設けておき、PINダイオードを形成する領域の化合物半導体IC用エピタキシャル層を除去してバンドギャップの大きいAlGaAs層を露出させた後に、選択的にPINダイオード用のi層としてのGaAs層をエピタキシャル成長して、更にi層としてのGaAs層と接する領域にp+層及びn+層のエピタキシャル層を選択成長して横型PINダイオードを設けるものである。
【0018】
このように、PINダイオード用のi層はバンドギャップの大きいAlGaAs層の直上に形成されるため、i層を流れる電流はバンドギャップの大きいAlGaAs層に流れることはなく、電流の流れる方向と直交する方向のi層の断面積をp+層とn+層との間のどの位置でもほぼ均一に保つことができる。又,横型PINダイオードでは、その上面の高さに関係なく、電流の流れる方向と同一の方向のi層の厚さを自由に設定できるため、50μm以上まで容易に厚くすることができる。
【0019】
このため、本発明の構造を有するPINダイオードは、マイクロ波・ミリ波増幅用ICと一体化が可能で、且つ高周波信号を低歪で出力することが出来る。また、本発明のPINダイオードを集積回路の一部としてオンチップ化する製造方法は、HJFETあるいはHBTを用いた増幅用ICの一部にPINダイオードを形成する場合に、PINダイオードの形成に先だって、増幅用IC用の良質の多層エピタキシャル層を前もって半導体基板に形成しておくことが出来る。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施の形態について、図1〜図4を用いて説明する。
【0021】
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態における横型PINダイオードの構成を示しており、GaAs基板1上にバッファ層3とアンドープのAlGaAs層4が形成され、更にその上にHJFETを含む集積回路を形成するための多層エピタキシャル層2が同図の左右両端部に形成されている。多層エピタキシャル層2が除かれ、アンドープのAlGaAs層4が露出する領域にアンドープのGaAs層6が形成され、その上に高濃度n型GaAs層8と高濃度p型GaAs層10が互いに接しない位置に形成され、高濃度p型GaAs層10、i層としてアンドープのGaAs層6及び高濃度n型GaAs層8から横型のPINダイオード領域が構成される。高濃度n型GaAs層8と高濃度p型GaAs層10の各々は絶縁膜11の開口を通して別々の配線電極12に接続され、図示しないHJFETを含む集積回路と接続されてAGC回路等が構成される。
【0022】
ここで、PINダイオードのi層となるアンドープのGaAs層6はバンドギャップの大きいアンドープのAlGaAs層4の直上に形成されるため、i層を流れる電流はバンドギャップの大きいアンドープのAlGaAs層4に流れることはなく、電流の流れる方向と直交する方向のi層の断面積を高濃度p型GaAs層10と高濃度n型GaAs層8との間でほぼ均一に保つことができる。又,横型PINダイオードは、電流の流れる方向と平行する方向のi層であるアンドープのGaAs層6の厚さを50μm以上まで容易に厚くすることができる。このため、本発明の構造を有するPINダイオードは、マイクロ波・ミリ波増幅用ICと一体化が可能で、且つ高周波信号を低歪で出力することが出来る。
【0023】
図2〜3は第1の実施の形態における横型PINダイオードの製造方法を示す製造工程毎の断面構造図を示す。
【0024】
図2の(a)に示すように、GaAs基板1上にIC形成領域Aの能動素子用の多層エピタキシャル層2を形成するに際して、この多層エピタキシャル層2とGaAs基板1の間に形成されたバッファ層3上にあらかじめ厚さ0.5μmのアンドープのAlGaAs層4を成長する。この能動素子用多層エピタキシャル層2はヘテロ接合部に2次元電子層を持つHJFET構造からなる。IC形成領域A外にPINダイオードを形成する領域Bをフォトレジストをマスクにしてエッチングを行い、図2の(b)に示すように、前記アンドープのAlGaAs層4を露出させる。
【0025】
アンドープのAlGaAs層4の表面に厚さ100nmのシリコン酸化膜5を形成した後、このシリコン酸化膜5のPINダイオードのi層が形成される領域Cを長さ50μm、幅14μmの大きさに窓開を行ってアンドープのAlGaAs層4を露出させ、温度550〜600℃でエピタキシャル成長を行い、図2の(c)に示すように、アンドープのAlGaAs層4上に選択的に厚さ0.5μmのアンドープのGaAs層6を成長する。
【0026】
表面に残っているシリコン酸化膜5を全面除去した後、新たにシリコン酸化膜7を形成し、選択的に成長したアンドープのGaAs層6上の一端のシリコン酸化膜7を一辺10μmの正方形に窓開してアンドープのGaAs層6の表面を露出させた後、図2の(d)に示すように、不純物濃度3E19/cm3で厚さ100nmの高濃度n型GaAs層8を前記と同様に選択的に成長させる。
【0027】
シリコン酸化膜7を除去した後、再度全面に厚さ100nmのシリコン酸化膜9を形成し、アンドープのGaAs層6上の他の一端に前記と同様にして、図3の(a)に示すように、不純物濃度3E19/cm3で厚さ100nmの高濃度p型GaAs層10を形成する。
【0028】
シリコン酸化膜9を除去した後、図3の(b)に示すように、再度厚さ300nmの新たなシリコン酸化膜11を形成する。
【0029】
IC形成領域AにHJFET、キャパシタ、金属抵抗等の必要なIC素子を形成した後、高濃度n型GaAs層8及び高濃度p型GaAs層10上のシリコン酸化膜11上に各々一辺6μmの正方形の配線用コンタクトスルーホールの窓開を行い、図3の(c)に示すように、あらかじめ形成しておいたIC素子の配線用コンタクトスルーホールと必要な配線を行う。
【0030】
このように、本発明のPINダイオードをオンチップ化する製造方法は、マイクロ波・ミリ波増幅用素子として化合物半導体を使ったヘテロ接合による2次元電子層を有するHJFETを用いた増幅用ICの一部にPINダイオードを形成する場合に、PINダイオードの形成に先だって、増幅用IC用のエピタキシャル層である能動素子用の良質の多層エピタキシャル層2を前もってGaAs基板1上に形成しておくことが出来る。
【0031】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。図4は本発明の第2の実施の形態における横型PINダイオードを示しており、GaAs基板1上にバッファ層3とアンドープのAlGaAs層4が形成され、更にその上にHBTを含む集積回路を形成するための多層エピタキシャル層13が同図の左右両端部に形成されている。多層エピタキシャル層13が除かれ、アンドープのAlGaAs層4が露出する領域にアンドープのGaAs層6が形成され、その上に高濃度n型GaAs層8と高濃度p型GaAs層10が互いに接しない位置に形成され、高濃度p型GaAs層10、i層としてアンドープのGaAs層6及び高濃度n型GaAs層8から横型のPINダイオード領域が構成される。高濃度n型GaAs層8と高濃度p型GaAs層10の各々は絶縁膜11の開口を通して別々の配線電極12に接続され、図示しないHBTを含む集積回路と接続されてAGC回路等が構成される。
【0032】
第1の実施の形態と異なる点は、能動素子としてHJFETの代わりにHBTを用いることで、その他の構成は第1の実施の形態と同様であるため、製造方法等の説明は省略するが、あらかじめ形成したアンドープのAlGaAs層4上に、HBTを含む集積回路を形成するための多層エピタキシャル層13を形成することにより第1の実施の形態と同様の構成及び効果が得られる。
【0033】
尚,PINダイオードのi層は、ほぼ真性半導体領域からなる層としたが、少し不純物が残っている高比抵抗のπ層であっても、本発明と同様な構成及び効果が得られるため、i層はπ層も含むものとする。
【0034】
【発明の効果】
本発明の構造を有するPINダイオードは、横型ダイオードであるため、電流の流れる方向と平行する方向のi層の厚さを50μm以上まで容易に厚くすることができ、且つPINダイオードのアンドープのGaAs層は、このアンドープのGaAs層よりもバンドギャップの大きいAlGaAs層の直上に形成される構成のため、電流の流れる方向と直交する方向のi層の断面積をp+層とn+層との間のどの位置でもほぼ均一に保つことができるため、高周波信号を低歪で出力することが出来る。
【0035】
また、本発明のPINダイオードをオンチップ化する製造方法は、マイクロ波・ミリ波増幅用素子として化合物半導体を使ったヘテロ接合による2次元電子層を有するHJFETあるいはHBTを用いた増幅用ICの一部にPINダイオードを形成する際に、増幅用IC用のエピタキシャル層の成長温度とほぼ同一温度の低温の熱処理工程でPINダイオードを形成できるため、PINダイオードの形成に先だって、増幅用IC用の良質の多層エピタキシャル層を前もって半導体基板全面に形成しておいても、PINダイオードの熱処理工程で増幅用IC用のエピタキシャル層の品質を損なうことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のPINダイオードの構造を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態のPINダイオードの製造方法を示す工程毎の断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態のPINダイオードの製造方法を示す工程毎の断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態のPINダイオードの構造を示す断面図である。
【図5】単体PINダイオードによるAGC回路の構成を示す模式図である。
【図6】PINダイオードの構造を模式的に示す斜視図である。
【図7】従来の縦型PINダイオードを含む半導体集積回路の構造を示す断面図である。
【図8】従来の横型PINダイオードの構造を示す平面図と断面図である。
【符号の説明】
1 GaAs基板
2 多層エピタキシャル層
3 バッファ層
4 アンドープのAlGaAs層
5 シリコン酸化膜
6 アンドープのGaAs層
7 シリコン酸化膜
8 高濃度n型GaAs層
9 シリコン酸化膜
10 高濃度p型GaAs層
11 シリコン酸化膜
12 配線電極
13 多層エピタキシャル層
【発明の属する技術分野】
本発明は、PINダイオードとその製造方法に関し、特に、マイクロ波及びミリ波通信で用いられる増幅用ICのAGC回路等として用いられるPINダイオードと、そのオンチップ化技術としてのPINダイオードの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロ波及びミリ波通信で用いられる信号増幅装置は、入力した微少信号を高倍率で増幅して一定の振幅をもった信号を出力することが必要となる。多くの増幅装置では数個のICチップを直列に接続して増幅率を上げる一方で、入力信号の振幅の変動に応じて自動的に増幅率を変化させて一定の出力を得るAGC方式の増幅器が一般的となっている。こうした増幅率の変動を行うために、増幅用ICチップ間に電流により抵抗値が変化するPINダイオードを挿入する方法が一般的に用いられる。
【0003】
図5はこの様なAGC方式の増幅器の構成を例示するもので、増幅回路を構成する2つのICチップ201と202の間に直流阻止容量203を介して単体のPINダイオード204が接続される。ICチップ202の出力端子はカプラー205と接続され、高周波出力信号の一部がカプラー205から取出され検波ダイオード206によって直流信号に変換される。この直流信号は増幅器207によって増幅され、PINダイオード204のアノードに順バイアスの直流電圧として印加される。ICチップ202の高周波出力信号に比例してこの直流電圧が増えると、PINダイオード204の抵抗値は減少し、ICチップ201の高周波出力信号の一部はPINダイオード204を通じて接地端子に流出するため、ICチップ202の入力信号は減少し、これによりICチップ202の出力信号も減少して利得制御が行われる。
【0004】
PINダイオードは、図6に示すように、半導体の高不純物濃度のp型層であるp+層、不純物を添加していないほぼ真性半導体層であるi層及び高不純物濃度のn型層であるn+層の3つの層から成っているが、こうしたマイクロ波及びミリ波帯で用いられる増幅器においては、高周波信号の歪みを減少させるために、電流の流れる方向と同一の方向のi層の厚さWを充分に厚くする必要があり、30μm以上、好ましくは50μm以上とする必要があることが実験的に確認されている。更に,電流の流れる方向と直交する方向のi層の断面積Sをp+層とn+層との間のどの位置においてもほぼ均一に保ち、n+層近傍や中央部位置等で断面積Sが広がらないようにする必要があることも実験的に追認されている。
【0005】
又,装置の小型化に伴い、マイクロ波・ミリ波通信で使われる化合物半導体を使ったヘテロ接合による2次元電子層を有するHEMT(へテロ接合電界効果トランジスタとも言い、以下略してHJFETと呼ぶ)、あるいはヘテロ接合バイポーラトランジスタ(以下HBTと呼ぶ)を用いた増幅用ICの1チップ化とともに、PINダイオードのオンチップ化の要求がある。
【0006】
従来のPINダイオードのオンチップ化技術としては、縦型PINダイオードを形成する構成が開示されている。(例えば、特許文献1、2参照。)また、i層の領域として半絶縁性半導体基板を使用して、pn各領域をイオン注入で形成する横型PINダイオードの構成も開示されている。(例えば、非特許文献1参照。)
前者の縦型PINダイオードの内、特許文献1の構成では、半導体基板上にi層を成長させる構造のため、高周波信号の歪みを減少させるために、i層を30μm以上に厚く成長させると、PINダイオードの上面と能動素子を形成するエピタキシャル層の上面との間に大きな段差が生じてしまい、この段差が増幅素子等の微細加工の障害になる。したがって、特許文献1の構造は厚いi層が必要なPINダイオードを形成する場合においては好適な構造ではない。
【0007】
特許文献2の縦型PINダイオード及び非特許文献1の横型PINダイオードの構成では、i層の領域として高比抵抗、或いは半絶縁性の半導体基板を使用し、i層の領域を半導体基板の一部として境目なしに設ける構成であるため、電流の流れる方向と直交する方向のi層の断面積は広がった構造になり、ほぼ一定に保たれた構造とはならないために、高周波信号の歪みが増加する。図7は特許文献2の縦型PINダイオードを含む半導体集積回路の断面構造を示し、p型領域105、高比抵抗のp型基板101及びn型領域106によってPINダイオードが構成される。図8は非特許文献1の横型PINダイオードの平面図及び断面構造図を示し、イオン注入領域のp型領域、半絶縁性GaAs基板及びイオン注入領域のn型領域によってPINダイオードが構成される。
【0008】
ここで、非特許文献1の横型PINダイオードは、イオン注入でpn各領域が形成されるため、注入した不純物をアニールするために800℃以上の高温処理が必要である。このため、550℃〜600℃程度の低温で行うHJFETあるいはHBTのような特殊な多層エピタキシャル層を成長させる場合には、前工程においてPINダイオードの領域を形成しておき、このダイオード部分を絶縁膜等で被覆した状態でこの多層エピタキシャル層を選択成長させることが必要となる。ヘテロ接合を含むこの種のエピタキシャル層の出来映えは、デバイス特性の性能に大きく依存するため、通常は、充分清浄化した無加工の半導体基板全面に細心の注意を払って成長されるものであるため、選択成長が必要であると言う制約は、製造方法の選択肢を狭める点、及び良質な膜質を得る上から好ましい条件とは言い難い。
【0009】
【特許文献1】
特開平09−232234号公報(第2〜3頁、図2)
【特許文献2】
特開昭63−202958号公報(第2頁、第1図)
【非特許文献1】
岩永 順子、他3名著 「Ka帯用横型P−SI−NダイオードSPDTスイッチの開発」信学技報 ED99−211、MW99−143(1999−11)p.15−19(図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
以上の様に、従来の公知例においては、PINダイオードのi層の厚さを30μm以上と充分に厚く形成し、且つi層の断面積をp+層とn+層との間のどの位置においてもほぼ一定に保つ構成となっていないため、PINダイオードの高周波出力信号の歪みが低減出来ないと言う課題が存在する。
【0011】
又、従来の公知例においては、PINダイオードのpn領域を形成する手段としてイオン注入を用いる為に、800℃以上の高温のアニール処理を必要とする。このため、同一半導体基板上にヘテロ接合による2次元電子層を含む多層エピタキシャル層を形成する場合には、高温アニール処理がヘテロ接合のエピタキシャル層を損なう可能性があるため、多層エピタキシャル層は、PINダイオード領域形成後に選択成長により形成する必要が有り、良質の多層エピタキシャル層を前もって形成しておくことができないと言う課題も存在する。
【0012】
本発明の目的は、増幅用ICが形成される半導体基板上に設けられた横型PINダイオードにおいて、高周波信号を低歪で出力するPINダイオードを提供することにある。又、このPINダイオードの形成に先だって、増幅用IC用の良質の多層エピタキシャル層を前もって半導体基板に形成しておくことができるオンチップ化PINダイオードの製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明においては、半導体基板の上に形成された半導体層の直上にほぼ真性半導体領域であるi層を形成し、前記i層に接してp型半導体領域とn型半導体領域を各々設け、前記p型半導体領域と前記i層及び前記n型半導体領域とによって構成されるPINダイオードであって、前記半導体層のバンドギャップは前記i層のバンドギャップより大きいことを特徴とするPINダイオードである。前記半導体層はAlGaAsからなり、前記i層はGaAsからなることを特徴とするPINダイオードである。
【0014】
又,本発明においては、半導体基板の上に形成された半導体層の上に集積回路を形成するためのエピタキシャル層が形成され、前記エピタキシャル層の所定領域を除去して露出した前記半導体層の直上にほぼ真性半導体領域であるi層が形成され、前記i層に接してp型半導体領域とn型半導体領域が互いに隔離して設けられ、前記p型半導体領域と前記n型半導体領域を被覆する絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して前記p型半導体領域と前記n型半導体領域の各々に接続する配線電極が前記絶縁膜上に形成され、前記p型半導体領域と前記i層及び前記n型半導体領域とによって構成されることを特徴とするPINダイオードである。前記半導体層のバンドギャップは前記i層のバンドギャップより大きく、AlGaAsからなり、記i層はGaAsからなり、前記集積回路は、ヘテロ接合電界効果トランジスタと受動素子からなることを特徴とするPINダイオードである。或いは、前記集積回路は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタと受動素子からなることを特徴とするPINダイオードである。
【0015】
更に,本発明においては、半導体基板に半導体層を形成し、前記半導体層の上に集積回路を形成するためのエピタキシャル層を成長する工程と、前記エピタキシャル層の所定領域を除去して露出した前記半導体層の上に、ほぼ真性半導体領域であるi層を選択的に成長させ、前記i層に接してp型半導体領域とn型半導体領域を各々選択的に成長させてPINダイオードを構成した後、前記PINダイオードを絶縁膜で被覆する工程と、前記p型半導体領域と前記n型半導体領域上の前記絶縁膜に各々コンタクトホールを形成し、前記p型半導体領域と前記n型半導体領域の各々に接続する配線電極を形成する工程と、からなることを特徴とするPINダイオードの製造方法である。
【0016】
前記半導体層のバンドギャップは前記i層のバンドギャップより大きく、AlGaAsからなり、前記i層はGaAsからなり、前記集積回路は、HJFETと受動素子からなることを特徴とするPINダイオードの製造方法である。或いは、前記集積回路は、HBTと受動素子からなることを特徴とするPINダイオードの製造方法である。
【0017】
即ち、本発明は、化合物半導体ICを形成するGaAs基板と同一の基板上に、電流制御により抵抗を変化させて使うPINダイオードを形成するに際して、所望の化合物半導体ICを形成するエピタキシャル層とこのGaAs基板との間に、あらかじめPINダイオードを形成するGaAs層よりもバンドギャップの大きいAlGaAs層を設けておき、PINダイオードを形成する領域の化合物半導体IC用エピタキシャル層を除去してバンドギャップの大きいAlGaAs層を露出させた後に、選択的にPINダイオード用のi層としてのGaAs層をエピタキシャル成長して、更にi層としてのGaAs層と接する領域にp+層及びn+層のエピタキシャル層を選択成長して横型PINダイオードを設けるものである。
【0018】
このように、PINダイオード用のi層はバンドギャップの大きいAlGaAs層の直上に形成されるため、i層を流れる電流はバンドギャップの大きいAlGaAs層に流れることはなく、電流の流れる方向と直交する方向のi層の断面積をp+層とn+層との間のどの位置でもほぼ均一に保つことができる。又,横型PINダイオードでは、その上面の高さに関係なく、電流の流れる方向と同一の方向のi層の厚さを自由に設定できるため、50μm以上まで容易に厚くすることができる。
【0019】
このため、本発明の構造を有するPINダイオードは、マイクロ波・ミリ波増幅用ICと一体化が可能で、且つ高周波信号を低歪で出力することが出来る。また、本発明のPINダイオードを集積回路の一部としてオンチップ化する製造方法は、HJFETあるいはHBTを用いた増幅用ICの一部にPINダイオードを形成する場合に、PINダイオードの形成に先だって、増幅用IC用の良質の多層エピタキシャル層を前もって半導体基板に形成しておくことが出来る。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施の形態について、図1〜図4を用いて説明する。
【0021】
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態における横型PINダイオードの構成を示しており、GaAs基板1上にバッファ層3とアンドープのAlGaAs層4が形成され、更にその上にHJFETを含む集積回路を形成するための多層エピタキシャル層2が同図の左右両端部に形成されている。多層エピタキシャル層2が除かれ、アンドープのAlGaAs層4が露出する領域にアンドープのGaAs層6が形成され、その上に高濃度n型GaAs層8と高濃度p型GaAs層10が互いに接しない位置に形成され、高濃度p型GaAs層10、i層としてアンドープのGaAs層6及び高濃度n型GaAs層8から横型のPINダイオード領域が構成される。高濃度n型GaAs層8と高濃度p型GaAs層10の各々は絶縁膜11の開口を通して別々の配線電極12に接続され、図示しないHJFETを含む集積回路と接続されてAGC回路等が構成される。
【0022】
ここで、PINダイオードのi層となるアンドープのGaAs層6はバンドギャップの大きいアンドープのAlGaAs層4の直上に形成されるため、i層を流れる電流はバンドギャップの大きいアンドープのAlGaAs層4に流れることはなく、電流の流れる方向と直交する方向のi層の断面積を高濃度p型GaAs層10と高濃度n型GaAs層8との間でほぼ均一に保つことができる。又,横型PINダイオードは、電流の流れる方向と平行する方向のi層であるアンドープのGaAs層6の厚さを50μm以上まで容易に厚くすることができる。このため、本発明の構造を有するPINダイオードは、マイクロ波・ミリ波増幅用ICと一体化が可能で、且つ高周波信号を低歪で出力することが出来る。
【0023】
図2〜3は第1の実施の形態における横型PINダイオードの製造方法を示す製造工程毎の断面構造図を示す。
【0024】
図2の(a)に示すように、GaAs基板1上にIC形成領域Aの能動素子用の多層エピタキシャル層2を形成するに際して、この多層エピタキシャル層2とGaAs基板1の間に形成されたバッファ層3上にあらかじめ厚さ0.5μmのアンドープのAlGaAs層4を成長する。この能動素子用多層エピタキシャル層2はヘテロ接合部に2次元電子層を持つHJFET構造からなる。IC形成領域A外にPINダイオードを形成する領域Bをフォトレジストをマスクにしてエッチングを行い、図2の(b)に示すように、前記アンドープのAlGaAs層4を露出させる。
【0025】
アンドープのAlGaAs層4の表面に厚さ100nmのシリコン酸化膜5を形成した後、このシリコン酸化膜5のPINダイオードのi層が形成される領域Cを長さ50μm、幅14μmの大きさに窓開を行ってアンドープのAlGaAs層4を露出させ、温度550〜600℃でエピタキシャル成長を行い、図2の(c)に示すように、アンドープのAlGaAs層4上に選択的に厚さ0.5μmのアンドープのGaAs層6を成長する。
【0026】
表面に残っているシリコン酸化膜5を全面除去した後、新たにシリコン酸化膜7を形成し、選択的に成長したアンドープのGaAs層6上の一端のシリコン酸化膜7を一辺10μmの正方形に窓開してアンドープのGaAs層6の表面を露出させた後、図2の(d)に示すように、不純物濃度3E19/cm3で厚さ100nmの高濃度n型GaAs層8を前記と同様に選択的に成長させる。
【0027】
シリコン酸化膜7を除去した後、再度全面に厚さ100nmのシリコン酸化膜9を形成し、アンドープのGaAs層6上の他の一端に前記と同様にして、図3の(a)に示すように、不純物濃度3E19/cm3で厚さ100nmの高濃度p型GaAs層10を形成する。
【0028】
シリコン酸化膜9を除去した後、図3の(b)に示すように、再度厚さ300nmの新たなシリコン酸化膜11を形成する。
【0029】
IC形成領域AにHJFET、キャパシタ、金属抵抗等の必要なIC素子を形成した後、高濃度n型GaAs層8及び高濃度p型GaAs層10上のシリコン酸化膜11上に各々一辺6μmの正方形の配線用コンタクトスルーホールの窓開を行い、図3の(c)に示すように、あらかじめ形成しておいたIC素子の配線用コンタクトスルーホールと必要な配線を行う。
【0030】
このように、本発明のPINダイオードをオンチップ化する製造方法は、マイクロ波・ミリ波増幅用素子として化合物半導体を使ったヘテロ接合による2次元電子層を有するHJFETを用いた増幅用ICの一部にPINダイオードを形成する場合に、PINダイオードの形成に先だって、増幅用IC用のエピタキシャル層である能動素子用の良質の多層エピタキシャル層2を前もってGaAs基板1上に形成しておくことが出来る。
【0031】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。図4は本発明の第2の実施の形態における横型PINダイオードを示しており、GaAs基板1上にバッファ層3とアンドープのAlGaAs層4が形成され、更にその上にHBTを含む集積回路を形成するための多層エピタキシャル層13が同図の左右両端部に形成されている。多層エピタキシャル層13が除かれ、アンドープのAlGaAs層4が露出する領域にアンドープのGaAs層6が形成され、その上に高濃度n型GaAs層8と高濃度p型GaAs層10が互いに接しない位置に形成され、高濃度p型GaAs層10、i層としてアンドープのGaAs層6及び高濃度n型GaAs層8から横型のPINダイオード領域が構成される。高濃度n型GaAs層8と高濃度p型GaAs層10の各々は絶縁膜11の開口を通して別々の配線電極12に接続され、図示しないHBTを含む集積回路と接続されてAGC回路等が構成される。
【0032】
第1の実施の形態と異なる点は、能動素子としてHJFETの代わりにHBTを用いることで、その他の構成は第1の実施の形態と同様であるため、製造方法等の説明は省略するが、あらかじめ形成したアンドープのAlGaAs層4上に、HBTを含む集積回路を形成するための多層エピタキシャル層13を形成することにより第1の実施の形態と同様の構成及び効果が得られる。
【0033】
尚,PINダイオードのi層は、ほぼ真性半導体領域からなる層としたが、少し不純物が残っている高比抵抗のπ層であっても、本発明と同様な構成及び効果が得られるため、i層はπ層も含むものとする。
【0034】
【発明の効果】
本発明の構造を有するPINダイオードは、横型ダイオードであるため、電流の流れる方向と平行する方向のi層の厚さを50μm以上まで容易に厚くすることができ、且つPINダイオードのアンドープのGaAs層は、このアンドープのGaAs層よりもバンドギャップの大きいAlGaAs層の直上に形成される構成のため、電流の流れる方向と直交する方向のi層の断面積をp+層とn+層との間のどの位置でもほぼ均一に保つことができるため、高周波信号を低歪で出力することが出来る。
【0035】
また、本発明のPINダイオードをオンチップ化する製造方法は、マイクロ波・ミリ波増幅用素子として化合物半導体を使ったヘテロ接合による2次元電子層を有するHJFETあるいはHBTを用いた増幅用ICの一部にPINダイオードを形成する際に、増幅用IC用のエピタキシャル層の成長温度とほぼ同一温度の低温の熱処理工程でPINダイオードを形成できるため、PINダイオードの形成に先だって、増幅用IC用の良質の多層エピタキシャル層を前もって半導体基板全面に形成しておいても、PINダイオードの熱処理工程で増幅用IC用のエピタキシャル層の品質を損なうことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のPINダイオードの構造を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態のPINダイオードの製造方法を示す工程毎の断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態のPINダイオードの製造方法を示す工程毎の断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態のPINダイオードの構造を示す断面図である。
【図5】単体PINダイオードによるAGC回路の構成を示す模式図である。
【図6】PINダイオードの構造を模式的に示す斜視図である。
【図7】従来の縦型PINダイオードを含む半導体集積回路の構造を示す断面図である。
【図8】従来の横型PINダイオードの構造を示す平面図と断面図である。
【符号の説明】
1 GaAs基板
2 多層エピタキシャル層
3 バッファ層
4 アンドープのAlGaAs層
5 シリコン酸化膜
6 アンドープのGaAs層
7 シリコン酸化膜
8 高濃度n型GaAs層
9 シリコン酸化膜
10 高濃度p型GaAs層
11 シリコン酸化膜
12 配線電極
13 多層エピタキシャル層
Claims (15)
- 半導体基板の上に形成された半導体層の直上にほぼ真性半導体領域であるi層を形成し、前記i層に接してp型半導体領域とn型半導体領域を各々設け、前記p型半導体領域と前記i層及び前記n型半導体領域とによって構成されるPINダイオードであって、前記半導体層のバンドギャップは前記i層のバンドギャップより大きいことを特徴とするPINダイオード。
- 前記半導体層はAlGaAsからなることを特徴とする請求項1に記載のPINダイオード。
- 前記i層はGaAsからなることを特徴とする請求項1又は2に記載のPINダイオード。
- 半導体基板の上に形成された半導体層の上に集積回路を形成するためのエピタキシャル層が形成され、前記エピタキシャル層の所定領域を除去して露出した前記半導体層の直上にほぼ真性半導体領域であるi層が形成され、前記i層に接してp型半導体領域とn型半導体領域が互いに隔離して設けられ、前記p型半導体領域と前記n型半導体領域を被覆する絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して前記p型半導体領域と前記n型半導体領域の各々に接続する配線電極が前記絶縁膜上に形成され、前記p型半導体領域と前記i層及び前記n型半導体領域とによって構成されることを特徴とするPINダイオード。
- 前記半導体層のバンドギャップは前記i層のバンドギャップより大きいことを特徴とする請求項4に記載のPINダイオード。
- 前記半導体層はAlGaAsからなることを特徴とする請求項4又は5に記載のPINダイオード。
- 前記i層はGaAsからなることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか
に記載のPINダイオード。 - 前記集積回路は、ヘテロ接合電界効果トランジスタと受動素子からなることを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載のPINダイオード。
- 前記集積回路は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタと受動素子からなることを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載のPINダイオード。
- 半導体基板に半導体層を形成し、前記半導体層の上に集積回路を形成するためのエピタキシャル層を成長する工程と、
前記エピタキシャル層の所定領域を除去して露出した前記半導体層の上に、ほぼ真性半導体領域であるi層を選択的に成長させ、前記i層に接してp型半導体領域とn型半導体領域を各々選択的に成長させてPINダイオードを構成した後、前記PINダイオードを絶縁膜で被覆する工程と、
前記p型半導体領域と前記n型半導体領域上の前記絶縁膜に各々コンタクトホールを形成し、前記p型半導体領域と前記n型半導体領域の各々に接続する配線電極を形成する工程と、からなることを特徴とするPINダイオードの製造方法。 - 前記半導体層のバンドギャップは前記i層のバンドギャップより大きいことを特徴とする請求項10に記載のPINダイオードの製造方法。
- 前記半導体層はAlGaAsからなることを特徴とする請求項10又は11に記載のPINダイオードの製造方法。
- 前記i層はGaAsからなることを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載のPINダイオードの製造方法。
- 前記集積回路は、ヘテロ接合電界効果トランジスタと受動素子からなることを特徴とする請求項10乃至13のいずれかに記載のPINダイオードの製造方法。
- 前記集積回路は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタと受動素子からなることを特徴とする請求項10乃至13のいずれかに記載のPINダイオードの製造方法。
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| RU2531551C2 (ru) * | 2011-09-02 | 2014-10-20 | Общество с ограниченной ответственностью "Интелсоб" (ООО "Интелсоб") | Мультиэпитаксиальная структура кристалла двухинжекционного высоковольтного гипербыстровосстанавливающегося диода на основе галлия и мышьяка |
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-
2002
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