JP2004128281A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被処理基板表面にフッ素ラジカルを供給すると共に水素ラジカルを供給し、フッ素ラジカルと水素ラジカルとの反応により、被処理基板表面を処理する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は一般に半導体装置の製造に係り、特にシリコン基板表面の自然酸化膜を除去するいわゆるプレクリーニングプロセスに関する。
【0002】
シリコン基板上に絶縁膜形成プロセスあるいはエピタキシャルプロセスなどの様々なプロセスを行う場合、基板表面に存在している自然酸化膜などの酸化膜を除去する必要がある。このような酸化膜には、シリコン基板表面を希フッ酸洗浄した後に形成される疎水性シリコン表面が大気中で酸化されて形成される膜、あるいは酸化処理や拡散処理、CVD処理などを行う際に低温で形成されてしまう意図しない酸化膜などが含まれる。
【0003】
特に最近の超微細化半導体装置の製造においては、例えば高誘電体ゲート絶縁膜形成の場合、形成される膜厚が1nmあるいはそれ以下に減少しており、従って厳密な自然酸化膜の除去工程が必要とされている。このような自然酸化膜の除去は、高誘電体ゲート絶縁膜などの極薄絶縁膜形成の場合だけではなく、シリコン/金属接合の形成や、金属シリサイド形成の際にも必要である。
【0004】
【従来の技術】
このようなシリコン基板表面からの自然酸化膜の除去は、自然酸化膜除去処理をされた基板がシリコンの清浄表面を維持したまま次の工程に真空搬送されるように、ドライ雰囲気において行われ、ドライクリーニングと呼ばれている。
【0005】
ドライクリーニング処理には基板表面を無水HFガスで処理する方法、HFガスと水蒸気の雰囲気中において処理する方法、F2ガスを紫外光励起してフッ素ラジカルを形成し、これにH2ガスを加えた雰囲気中で処理する方法などが知られている。
【0006】
【特許文献1】特開平7−321046号公報。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
基板表面を無水HFガスで処理する方法では、自然酸化膜表面あるいは自然酸化膜内部に含まれる残留水分と無水HFガスとを反応させることによりHF水溶液を形成し、自然酸化膜を除去する方法で、HF濃度を制御することにより、自然酸化膜を選択的に除去することができる。
【0008】
またHFガスと水蒸気とを使う方法でも気相状態のHFとH2Oとが自然酸化膜上で凝縮して液体相を形成し、形成されたHF水溶液により自然酸化膜がエッチングされる。自然酸化膜のエッチングが終了した段階でHFガスおよび水蒸気の供給を停止することにより、被処理基板上に凝縮している液体層が蒸発・気化により除去される。
【0009】
しかし、これら従来の方法では、処理後に被処理基板表面に多量のF(フッ素)原子が残留し、また液体相が蒸発した後、残渣が残りやすい問題を有する。またこれらの方法では、自然酸化膜除去処理の前に被処理基板表面に吸着している有機物を除去することが困難で、このような有機物が残渣の原因となることもある。
【0010】
また上記F2ガスと水素の混合雰囲気を紫外光励起し、前記混合雰囲気中にフッ素ラジカルを形成する方法では、処理後に基板表面に残渣が残る問題は生じないが、被処理基板表面におけるF原子の吸着量が非常に多くなり、処理後に吸着したF原子の除去工程が必要になる。
【0011】
そこで本発明は上記の課題を解決した、新規で有用な基板処理方法および基板処理装置を提供することを概括的課題とする。
【0012】
本発明のより具体的な課題は、残渣が生じることがなく、またFの吸着量を最小化できる自然酸化膜の除去方法、および自然酸化膜の除去装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を、
請求項1に記載したように、
被処理基板表面に水素ラジカルを供給する工程と、
前記被処理基板表面にフッ素ラジカルを供給する工程と、
前記水素ラジカルとフッ素ラジカルとにより前記被処理基板表面を処理する工程とよりなることを特徴とする基板処理方法により、または
請求項2に記載したように、
前記水素ラジカルは、水素ガスを高周波プラズマにより励起する工程により形成されることを特徴とする請求項1記載の基板処理方法により、または
請求項3に記載したように、
前記水素ラジカルは、前記被処理基板を保持する処理空間の外で形成され、前記処理空間中に輸送されることを特徴とする請求項2記載の基板処理方法により、または
請求項4に記載したように、
前記フッ素ラジカルは、フッ素ガスを紫外光励起する工程により形成されることを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか一項記載の基板処理方法により、または
請求項5に記載したように、
前記フッ素ラジカルは、前記被処理基板を保持する処理空間内において形成されることを特徴とする請求項4記載の基板処理方法により、または
請求項6に記載したように、
前記水素ラジカルを供給する工程と前記フッ素ラジカルを供給する工程とは同時に実行されることを特長とする請求項1〜6のうち、いずれか一項記載の基板処理方法により、または
請求項7に記載したように、
前記フッ素ラジカルを供給する工程は、前記水素ラジカルを供給する工程が開始された後で開始されることを特徴とする請求項6記載の基板処理方法により、または
請求項9に記載したように、
前記水素ラジカルを供給する工程は、前記フッ素ラジカルを供給する工程が終了した後終了されることを特徴とする請求項7記載の基板処理方法により、または
請求項10に記載したように、
さらに前記被処理基板表面に水蒸気を供給する工程を含むことを特長とする請求項1〜9のうち、いずれか一項記載の基板処理方法により、または
請求項11に記載したように、
前記水素ラジカルを供給する工程とフッ素ラジカルを供給する工程とは同時に実行され、さらに前記被処理基板表面に水蒸気を供給する工程を含み、前記水素ラジカルおよびフッ素ラジカルを供給する工程と前記水蒸気を供給する工程とは、交互に繰り返し実行されることを特徴とする請求項1〜5のうち、いずれか一項記載の基板処理方法により、または
請求項12に記載したように、
前記水蒸気を供給する工程の後、前記水素ラジカルおよびフッ素ラジカルを供給する工程の前に、前記被処理基板を保持する処理空間を不活性ガスによりパージすることを特徴とする請求項11記載の基板処理方法により、または
請求項13に記載したように、
被処理基板を保持する基板保持台を備え、第1の端部において排気される処理容器と、
前記処理容器の第2の端部に設けられたリモートプラズマ源と、
前記処理容器の前記第2の端部に設けられた処理ガス導入口と、
前記処理容器上、前記処理ガス導入口と前記被処理基板との間に形成された紫外光源と、
前記リモートプラズマ源に接続された水素供給ラインと、
前記処理ガス導入口に接続されたフッ素ガス供給ラインとよりなることを特徴とする基板処理装置により、または
請求項14に記載したように、
前記基板保持台は、前記被処理基板を回動させる回動機構を備えていることを特徴とする請求項13記載の基板処理装置により、または
請求項15に記載したように、
さらに前記処理容器の前記第2の端部には、水蒸気供給ラインが設けられていることを特徴とする請求項13または14記載の基板処理装置により、解決する。
[作用]
本発明によれば、被処理基板表面に供給されるF*およびH*によりHFラジカルHF*が下の反応
F*+H*→HF* (1)
により形成され、このようにして形成されたHFラジカルHF*により、シリコン基板表面のSiO2膜が、下の反応
SiO2+4HF→SiF4+2H2O2 (2)
に従って除去される。
【0014】
これに対し、先に説明したフッ素ラジカルと水素ガスを使う従来の方法ではシリコン基板表面の酸化膜除去は次の反応
2F*+H2→2HF* (3)
SiO2+4HF→SiF4+2H2O2 (4)
により除去される。
【0015】
前者の反応と後者の反応を比べると、本発明のプロセスの方がHFラジカルの生成効率が従来のプロセスよりもはるかに高いことがわかる。このため、本発明により、効率的な自然酸化膜除去がドライプロセスにより可能になる。
【0016】
また本発明では自然酸化膜除去反応に水素ラジカルH*が関与するため、露出した清浄なシリコン基板表面は優先的に水素終端され、Fの吸着が効果的に抑制される。
【0017】
さらに本発明では上記の反応に触媒として作用する水蒸気(H2O)を加えることにより、上記SiO2膜の除去反応をさらに促進することが可能である。
【0018】
図1は、本発明による自然酸化膜除去プロセスにより膜厚が約1.1nmの自然酸化膜を除去した場合の自然酸化膜の膜厚変化を、時間の関数として示す。ただし図1中、点線はHFラジカルHF*を上記従来の反応(3)により生成した場合を、一点鎖線はHFラジカルHF*を上記本発明の反応(1)により生成した場合を、さらに破線は前記反応(1)の際にH2Oを触媒として加えた場合を示す。
【0019】
図1より明らかなように、自然酸化膜の除去は従来の反応では3.5分程度の時間を要していたものが、本発明の反応によれば1.5分程度の時間で完了することがわかる。また本発明においてH2Oを触媒として加えると、処理に要する時間は約0.7分程度まで短縮されるのがわかる。また本発明によれば、あらかじめH2Oを導入し、被処理基板表面にH2O分子を吸着させておくことにより、自然酸化膜除去の際のインキュベーション時間が減少し、処理時間をさらに短縮することが可能になる。
【0020】
図2は、本発明による自然酸化膜除去プロセスを行った場合の、シリコン基板表面における残留フッ素ガス濃度を、プロセス時における水素ガス濃度の関数として示す。ただし図2中、縦軸は残留フッ素ガス濃度を分子層(ML)に換算して示したもの(*****違うかもしれません、訂正ください*****)、横軸は処理雰囲気中における水素ガスの体積%を示す。図2中、点線は本発明による結果を、実線はフッ素ラジカルに水素ガスを添加した、従来の方法を行った場合の結果を示す。
【0021】
図2を参照するに、処理雰囲気中の水素濃度が増大するにつれて被処理基板表面の残留フッ素濃度は一般的に低下するが、本発明の基板処理方法を行った場合、従来の方法に比べて残留フッ素濃度をより低下させることができるのがわかる。
【0022】
反応(1)による基板処理を行うためには、フッ素ラジカルと水素ラジカルとを同時に形成できる基板処理装置が必要とされる。
【0023】
【発明の実施の形態】
[第1実施例]
図3(A),(B)は、本発明の第1実施例による基板処理装置10の構成を示すそれぞれ平面図および断面図である。
【0024】
図3(A),(B)を参照するに、基板処理装置10は一端に排気ポート11Aを形成された処理容器11を有し、前記処理容器11中には被処理基板Wを保持する基板保持台12が設けられる。
【0025】
前記処理容器11の内部には石英ガラスよりなる内側処理容器11Bが形成されており、さらに前記処理容器11の他端にはリモートプラズマ源13が設けられている。
【0026】
前記リモートプラズマ源13にはArなどの希ガスと同時に水素ガスが供給され、これを例えば400kHzの高周波で励起することにより、水素ラジカルH*が形成される。形成された水素ラジカルH*は前記石英処理容器11B中を前記排気口へと、前記基板保持台12上の被処理基板Wの表面に沿って流れる。
【0027】
さらに前記基板処理装置10は、さらに前記処理容器11のリモートプラズマ源13が設けられた側にF2ガスを導入する処理ガス導入口14が設けられており、前記処理ガス導入口14より導入されたF2ガスは、前記石英処理容器11B中を前記基板保持台12上の被処理基板Wの表面に沿って流れる。
【0028】
さらに前記処理容器11には前記被処理基板Wに対して前記処理ガス導入口14の側に多少寄った位置に石英窓11Cが形成されており、さらに前記処理容器11上には前記石英窓11Cに対応して好ましくは波長が308nmのエキシマランプや低圧水銀ランプなどよりなる紫外光源15が設けられている。
【0029】
図3(A),(B)の基板処理装置10では前記基板保持台12は、図中に矢印で示したように図3(B)に示した被処理基板Wの処理位置と搬入・搬出位置(図示せず)との間を昇降可能に構成されており、また前記処理容器11下部の基板保持台12が昇降する空間11Dは、前記排気口11Aとは別に差動排気される。
【0030】
図4(A),(B)は、図3(A),(B)のリモートプラズマ源13および処理ガス導入口14に接続されるガス供給系の概要を、それぞれ示す。
【0031】
図4(A)を参照するに、リモートプラズマ源14にはArあるいはHeなどの希ガスがプラズマガスとして、バルブ14A,14Bおよび質量流量コントローラ14Cを設けられたライン14a介して供給され、さらにこのようにして導入された希ガスに、バルブ14D,14E及び質量流量コントローラ14Fを設けられたライン14dを介して水素ガスが添加される。
【0032】
一方図4(B)のガス供給系では、処理ガス導入口14にArパージガスがバルブ14G,14Hおよび質量流量コントローラ14Iを設けられたライン14gを介して供給され、さらにArキャリアガスで希釈されたフッ素ガス(F2ガス)が、バルブ14J,14Kおよび質量流量コントローラ14Lを設けられたライン14jを介して供給される。
【0033】
再び図3(A),(B)を参照するに、前記処理ガス導入口14を介して前記石英処理容器11B中に導入されたフッ素ガスは、前記紫外光源15からの波長が308nmの紫外光により励起され、フッ素ラジカルF*が形成される。一方、前記リモートプラズマ源13からは水素ラジカルH*が前記石英処理容器11B中に導入され、前記フッ素ラジカルF*と水素ラジカルH*とは前記処理容器11B中を被処理基板Wの表面に沿って流れ、被処理基板Wの表面に形成されている自然酸化膜を先に説明した反応(1),(2)により除去する。
【0034】
図5は、図3(A),(B)の基板処理装置を使って行う本実施例の自然酸化膜除去工程を示すフローチャートである。
【0035】
図5を参照するに、最初にステップ1において前記処理容器11B内にArガスを例えば前記ライン14aを介して導入し、処理容器11B内部の圧力を133Pa(1Torr)に設定する。さらに前記基板保持台12中に組み込まれているヒータを駆動し、前記被処理基板Wの温度を300℃で安定化する。このプロセスは60秒程度で十分である。
【0036】
次にステップ2において前記処理容器11B内部の圧力を、前記リモートプラズマ源13においてプラズマが形成されるように13.3Pa〜4kPa(0.1〜30Torr)の範囲に設定し、前記リモートプラズマ源13にArガスを前記ライン14aより1000〜500SCCMの流量で、また前記ライン14bより水素ガスを約100SCCMの流量で導入する。この状態でリモートプラズマ源13を出力が1kWで周波数が400kHzの高周波電力により駆動し、水素ラジカルH*を生成する。このようにして生成された水素ラジカルH*は前記ステップ2において前記処理容器11B中に、約1分間導入される。
【0037】
次にステップ3において前記バルブ14J,14Kを開き、質量流量コントローラ14LよりArキャリアガスで約20%の濃度に希釈されたフッ素ガスを、前記ライン14jから前記処理ガス導入口14を介して処理容器11B中に、約100SCCMの流量で導入する。さらにステップ3においては前記エキシマランプ15を駆動し、このようにして導入されたフッ素ガスを励起してフッ素ラジカルF*を形成する。
【0038】
さらにステップ4においてこのようにして導入された水素ラジカルH*およびフッ素ラジカルF*により、被処理基板W表面の自然酸化膜を除去する。ステップ4の工程は、被処理基板上の自然酸化膜が除去されるのに必要な時間に設定されるが、この時間は自然酸化膜の種類や膜厚により変化する。通常のウェット洗浄により形成された、約1nmの膜厚の自然酸化膜を除去する場合には、ステップ4の処理工程は1分間程度行えば十分である。
【0039】
次にステップ5において前記フッ素ガスの導入が遮断され、処理容器11B内部が前記リモートプラズマ源13からの水素ラジカルにより、さらに1〜2分間程度処理される。これにより、被処理基板W表面へのFの吸着が最小化される。
【0040】
さらにステップ6で前記リモートプラズマ源13が停止され、ステップ7において被処理基板が前記処理容器11から、例えば前記処理容器11に結合されている真空搬送路(図示せず)に、基板搬送機構により取り出される。
【0041】
先にも図1で説明したように本発明によれば自然酸化膜除去をフッ素ラジカルF*と水素ラジカルH*により行うため、従来のようにフッ素ラジカルF*と水素ガスとを使ったプロセスに比べて処理効率が向上し、短時間のドライクリーニングにより自然酸化膜を除去することができる。
【0042】
また本発明によれば先に図2で説明したように水素ラジカルH*が新鮮なシリコン基板表面を優先的に終端するため基板表面へのフッ素原子の吸着量が少なく、自然酸化膜除去工程の後フッ素除去工程等を行う必要がない。
[第2実施例]
図6は、本発明の第2実施例による基板処理装置で使われるガス供給系の概要を示す。本実施例で使われる基板処理装置自体は、先に説明した基板処理装置10と同様であり、説明を省略する。図6中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0043】
図6を参照するに、本実施例では前記処理ガス供給口14に接続されたガス供給系に、バルブ14M,14Nおよび質量流量コントローラ14Oを含む水蒸気(H2O)の供給ライン14mが追加されている。
【0044】
そこで、図6のガス供給系を使い、水素ラジカルH*とフッ素ラジカルF*とを使って自然酸化膜の除去工程を行う際に、前記ライン14mから触媒として作用する水蒸気を供給することにより、前記自然酸化膜の除去工程を、先に図1で説明したように、実質的に促進することができる。
[第3実施例]
図7は、図3の基板処理装置10において図6のガス供給系を使って行われる本発明の第3実施例による自然酸化膜除去工程を示すフローチャートである。
【0045】
図7を参照するに、ステップ11において前記石英処理容器11B内にArガスを例えば前記ライン14aから導入し、処理容器11B内部の圧力を133Pa,基板温度を300℃に保持する。
【0046】
次にステップ12において前記処理容器11B内部の圧力をリモートプラズマ源13中においてプラズマが形成されるように13.3Pa〜約4kPaの範囲に設定し、前記ライン14aからArガスを、また前記ライン14bから水素ガスを前記リモートプラズマ源13に、Arガスの流量が500〜1000SCCMになるようにまた水素ガスの流量が100SCCMになるように供給し、さらにこれを出力が1kWで周波数が400kHzの高周波電力により駆動することにより水素ラジカルH*を発生させる。ステップ12においては、このようにして形成された水素ラジカルH*により被処理基板Wの表面が1分間程度処理される。
【0047】
次にステップ13の工程において前記ライン14jより処理容器11B中に、Arキャリアガスにより20%の濃度に希釈したフッ素ガスを約100SCCMの流量で導入し、前記エキシマランプ15を駆動することによりフッ素ガスを紫外光励起し、フッ素ラジカルF*を形成する。
【0048】
次にステップ14の工程において、前記ライン14gよりArパージガスを処理容器11B内部に導入し、前記処理容器11B内部の水分を、被処理基板Wの表面に吸着している分を除いて除去する。
【0049】
次にステップ15において先の実施例と同様にして水素ラジカルH*を処理容器11B中に導入し、さらにステップ16においてフッ素ラジカルF*を処理容器11B中に導入し、ステップ17において前記反応(1),(2)により被処理基板W表面の自然酸化膜の除去処理を行う。
【0050】
図8は、前記図7のフローチャートによる本実施例の自然酸化膜除去プロセスを適用した場合の自然酸化膜の膜厚と処理時間との関係を、先の実施例の自然酸化膜除去プロセスの場合と比較して示す。ただし図8中、実線は本実施例の結果を、破線は先の実施例の結果を示す。
【0051】
図8を参照するに、先の実施例では水素ラジカルH*とフッ素ラジカルF*と水蒸気H2Oとが同時に供給されているが、この場合には自然酸化膜の除去処理は非常に急速に進行し、極めて短時間に自然酸化膜が消失することがわかる。
【0052】
これに対し、本実施例では被処理基板表面に吸着したH2Oだけを触媒として使うため、自然酸化膜の除去処理速度がより低下し、時間とともに自然酸化膜の膜厚が略直線上に減少することがわかる。
【0053】
このように本実施例によれば、自然酸化膜除去処理の際の処理速度を、必要に応じて制御することが可能になる。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、被処理基板表面の自然酸化膜を、フッ素ラジカルと水素ラジカルとを使うことにより、全てドライプロセスにより、効率的に、しかも被処理基板表面へのフッ素吸着量を最小限に抑制しながら除去することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する図である。
【図2】本発明の原理を説明する別の図である。
【図3】(A),(B)は、本発明の第1実施例による基板処理装置の構成を示す図である。
【図4】(A),(B)は、図3の基板処理装置で使われるガス供給系の構成を示す図である。
【図5】本発明第1実施例による基板処理工程を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施例による基板処理装置で使われるガス供給系の構成を示す図である。
【図7】本発明の第3実施例による基板処理工程を示すフローチャートである。
【図8】第3実施例の効果を示す図である。
【符号の説明】
10 基板処理装置
11 処理容器
11A 排気ポート
11B 石英処理容器
11C 光学窓
11D 空間
12 サセプタ
13 リモートプラズマ源
14 処理ガス導入口
14A,14B,14D,14E,14G,14H,14J,14K,14M,14N バルブ
14C,14F,14I,14L,14O 質量流量コントローラ
14a,14b,14g,14j,14m ガスライン
15 紫外光源
Claims (14)
- 被処理基板表面に水素ラジカルを供給する工程と、
前記被処理基板表面にフッ素ラジカルを供給する工程と、
前記水素ラジカルとフッ素ラジカルとにより前記被処理基板表面を処理する工程とよりなることを特徴とする基板処理方法。 - 前記水素ラジカルは、水素ガスを高周波プラズマにより励起する工程により形成されることを特徴とする請求項1記載の基板処理方法。
- 前記水素ラジカルは、前記被処理基板を保持する処理空間の外で形成され、前記処理空間中に輸送されることを特徴とする請求項2記載の基板処理方法。
- 前記フッ素ラジカルは、フッ素ガスを紫外光励起する工程により形成されることを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか一項記載の基板処理方法。
- 前記フッ素ラジカルは、前記被処理基板を保持する処理空間内において形成されることを特徴とする請求項4記載の基板処理方法。
- 前記水素ラジカルを供給する工程と前記フッ素ラジカルを供給する工程とは同時に実行されることを特長とする請求項1〜5のうち、いずれか一項記載の基板処理方法。
- 前記フッ素ラジカルを供給する工程は、前記水素ラジカルを供給する工程が開始された後で開始されることを特徴とする請求項6記載の基板処理方法。
- 前記水素ラジカルを供給する工程は、前記フッ素ラジカルを供給する工程が終了した後終了されることを特徴とする請求項7記載の基板処理方法。
- さらに前記被処理基板表面に水蒸気を供給する工程を含むことを特長とする請求項1〜9のうち、いずれか一項記載の基板処理方法。
- 前記水素ラジカルを供給する工程とフッ素ラジカルを供給する工程とは同時に実行され、さらに前記被処理基板表面に水蒸気を供給する工程を含み、前記水素ラジカルおよびフッ素ラジカルを供給する工程と前記水蒸気を供給する工程とは、交互に繰り返し実行されることを特徴とする請求項1〜5のうち、いずれか一項記載の基板処理方法。
- 前記水蒸気を供給する工程の後、前記水素ラジカルおよびフッ素ラジカルを供給する工程の前に、前記被処理基板を保持する処理空間を不活性ガスによりパージすることを特徴とする請求項11記載の基板処理方法。
- 被処理基板を保持する基板保持台を備え、第1の端部において排気される処理容器と、
前記処理容器の第2の端部に設けられたリモートプラズマ源と、
前記処理容器の前記第2の端部に設けられた処理ガス導入口と、
前記処理容器上、前記処理ガス導入口と前記被処理基板との間に形成された紫外光源と、
前記リモートプラズマ源に接続された水素供給ラインと、
前記処理ガス導入口に接続されたフッ素ガス供給ラインとよりなることを特徴とする基板処理装置。 - 前記基板保持台は、前記被処理基板を回動させる回動機構を備えていることを特徴とする請求項13記載の基板処理装置。
- さらに前記処理容器の前記第2の端部には、水蒸気供給ラインが設けられていることを特徴とする請求項13または14記載の基板処理装置。
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