JP2004129655A - 新規な一塩基多型を含むHNF−1α遺伝子の変異体及びこれによりコードされる蛋白質の変異体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ヒトHNF−1α遺伝子の新しい一塩基多型を含むポリヌクレオチドまたは核酸断片を提供する。
【解決手段】1699番目のアデニン(A)を有する特定の配列の多型性部位または29番目のチミン(T)を有する特定の配列の多型性部位を含み、前記複数の特定配列のヌクレオチド配列由来の10以上の連続ヌクレオチドを含む核酸断片または前記断片と相補性を有する核酸断片。本発明の核酸断片は、青年の成人発症型糖尿病(MODY)の診断方法に効果的に利用できる。また、本発明の対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドは、MODYの診断のプローブまたはプライマーとして利用できる。また、本発明のヒトHNF−1αポリペプチド変異体またはその断片は、MODYの診断に効果的に利用できる。また、本発明の蛋白質の分析方法は、ペプチド配列分析を通じてMODYの診断に効率的に利用できる。
【選択図】 なし
【解決手段】1699番目のアデニン(A)を有する特定の配列の多型性部位または29番目のチミン(T)を有する特定の配列の多型性部位を含み、前記複数の特定配列のヌクレオチド配列由来の10以上の連続ヌクレオチドを含む核酸断片または前記断片と相補性を有する核酸断片。本発明の核酸断片は、青年の成人発症型糖尿病(MODY)の診断方法に効果的に利用できる。また、本発明の対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドは、MODYの診断のプローブまたはプライマーとして利用できる。また、本発明のヒトHNF−1αポリペプチド変異体またはその断片は、MODYの診断に効果的に利用できる。また、本発明の蛋白質の分析方法は、ペプチド配列分析を通じてMODYの診断に効率的に利用できる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、配列番号1の1699番目のヌクレオチドがアデニン(A)である多型性部位または配列番号3の29番ヌクレオチドがチミン(T)である多型性部位を含み、配列番号1または3の配列の10以上の連続ヌクレオチドを含む核酸断片または前記断片と相補性を有する核酸断片及び前記多型性部位を含む蛋白質変異体に関する。
従来、医療分野では発症または発症の可能性を診断するために、多様な遺伝子の変異の分析方法が広範に使われてきた。前記方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のような核酸増幅方法を利用して遺伝子を増幅させる段階、及びヌクレオチド配列分析、ハイブリダイゼーション、一本鎖DNA高次構造多型(SSCP:single strand conformational polymorphism)分析を利用して前記増幅した遺伝子のヌクレオチド配列を分析する段階を含む方法を含む。例えば、乳癌と関連があることが知られているBRCA遺伝子に対する遺伝子検査には、PCR及びヌクレオチド配列分析が商業的に行われている。
MODY3遺伝子は、II型糖尿病の10〜30%またはそれ以上を示す、青年の成人発症型糖尿病(MODY;Maturity Onset Diabetes of the Young)を誘発させる遺伝子のうち一つである(特許文献1、2、非特許文献1、2参照)。
しかしながら、現在まで、韓国で報告されたMODY3遺伝子の突然変異は、数件(例えば、非特許文献3)に過ぎず、これらのうち以前に報告されていない新しい突然変異に関する報告はなかった。
したがって、疾病の診断及び発症のメカニズムの研究及び治療薬の開発などの分野で以前に報告されていない新しい突然変異に関する研究が要求されている。特に、民族および地理に特異的に現れるMODY3遺伝子の突然変異をスクリーニングする必要性がますます要求されている。
米国特許第6,187,533号明細書
国際公開第98/11254号パンフレット
Yamada et al., Diabetes 48:645, 1997
Yoshiuchi et al., Human mutation 18:345, 2001
Kim et al., Korean Diabetes Association, 23:793, 1999
本発明の目的は、新規な突然変異部位を含む10以上の連続したヌクレオチドを含む核酸断片及び前記断片と相補性を有する核酸断片を提供することである。
また、本発明の他の目的は、新規な突然変異部位を含む核酸の全部または一部とハイブリッド形成する対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドを提供することである。
また、本発明のさらなる他の目的は、新規な突然変異部位を含む核酸のヌクレオチド配列を決定する段階を含む核酸の分析方法を提供することである。
また、本発明のさらに別の目的は、前記新規な核酸突然変異を含む核酸に相当するアミノ酸の突然変異を有する10以上の連続したアミノ酸を含むアミノ酸配列を有するヒトHNF−1αポリペプチド変異体またはその断片を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、前記新規な核酸突然変異を含む核酸に相当するアミノ酸の突然変異を決定する段階を含む蛋白質の分析方法を提供することである。
上記諸目的は、1699番目のアデニン(A)を有する配列番号1の多型性部位または29番目のチミン(T)を有する配列番号3の多型性部位を含み、配列番号1または3のヌクレオチド配列由来の10以上の連続ヌクレオチドを含む核酸断片または前記断片と相補性を有する核酸断片によって達成される。
また、上記諸目的は、本発明の核酸断片または前記断片と相補性を有する核酸断片とハイブリッド形成する対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドによっても達成される。
上記諸目的は、配列番号1の1699番目または配列番号3の29番目の位置に多型性部位を有するヌクレオチドを決定する段階を含むことを特徴とする核酸の分析方法によっても達成される。
さらに、上記諸目的は、配列番号2の567番目のアミノ酸の多型性部位を含み、配列番号2のアミノ酸配列由来の10以上の連続アミノ酸を含む、ヒトHNF−1αポリペプチドの変異体またはその断片によって達成される。
上記諸目的は、配列番号2の567番目のアミノ酸配列を決定する段階を含むことを特徴とする蛋白質の分析方法によっても達成される。
本発明の核酸断片は、MODYの診断方法のプローブまたはプライマーとして有効に利用できる。
本発明の対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドは、MODYの診断のプローブまたはプライマーとして利用できる。
本発明のヒトHNF−1αポリペプチドの変異体または断片は、MODYの診断のプローブまたはプライマーとして有効に利用できる。
また、本発明の蛋白質の分析方法は、ペプチド配列分析を通じてMODYの診断に有効に利用できる。
第一の態様によると、本発明の核酸断片は、1699番目の位置にアデニン(A)を有する配列番号1の多型性部位、または29番目の位置にチミン(T)を有する配列番号3の多型性部位を含み、配列番号1または3の配列に開示された10以上の連続したヌクレオチドまたは前記配列と相補性を有する核酸断片を含むことを特徴とする。
具体的には、本発明の核酸断片は、配列番号1の1699番目の位置にヌクレオチドAの多型性部位を含み、配列番号1の配列に開示された10以上の連続したヌクレオチドを含むものであればいずれも含まれ、HNF−1α遺伝子それ自体をも包含する。望ましくは、前記配列番号1の配列に開示された10〜100、より望ましくは10〜50のものであり、最も望ましくは10〜20の連続したヌクレオチドまたは当該配列と相補性を有するヌクレオチドである。多型性部位の位置は、特に制限されるものではなく、上記核酸断片のいずれの部位に位置していてもよい。配列番号1は、ヒトHNF−1αの塩基配列及びそれから推定されるアミノ酸配列である。
また、本発明の核酸断片は、配列番号3の29番目の位置にヌクレオチドTの多型性部位を含み、配列番号3の配列に開示された10以上の連続したヌクレオチドを含むものであれば、いずれも含まれる。望ましくは、前記配列番号3の配列に開示された10〜100、より望ましくは10〜50のものであり、最も望ましくは10〜20の連続したヌクレオチドまたは当該配列と相補性を有するヌクレオチドである。多型性部位の位置は、特に制限されるものではなく、上記核酸断片のいずれの部位に位置していてもよい。配列番号3は、ヒトHNF−1αのエクソン8およびエクソン9間に位置するイントロン8の配列に相当する。
また、核酸は、DNA、RNAまたはPNAであり、一本鎖または二本鎖の形態であってもよい。このような核酸断片は、天然または合成されたものであってもよい。
本発明において、"多型"とは、遺伝学的に決定された集団内で2以上の別のゲノム配列または対立遺伝子の発生を意味する。"多型性マーカーまたは部位"は、変異がおきる位置である。望ましいマーカーは、選択された集団で、1%以上、より望ましくは10%〜20%の発生頻度を示す2つ以上の対立遺伝子を有する。多型性部位は一塩基対(すなわち、一塩基多型)であってもよい。
また、第二の態様において、本発明の対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドは、配列番号1の1699番目のヌクレオチドがAである多型性部位または配列番号3の29番目のヌクレオチドがTである多型性部位を含み、配列番号1または3の配列またはこれらのいずれかの配列と相補性を有する配列の核酸断片とハイブリッド形成することを特徴とする。
本発明において、"対立遺伝子特異的"とは、各対立遺伝子に特異的にハイブリッド形成することを意味する。例えば、配列番号1の1699番ヌクレオチドがAである一塩基多型(SNP)を特異的に同定するために、ハイブリダイゼーションが行なわれる。ここで、"ハイブリダイゼーション"または"ハイブリッド形成"は、当該分野におけるのと同様の条件下で行なわれるが、一般的に、ストリンジェントな条件下で、例えば、1M以下の塩濃度及び少なくとも15℃以上の温度の条件下で、行われる。例えば、5×SSPE(750mM NaCl,50mM リン酸ナトリウム,5mM EDTA,pH7.4)及び25〜30℃の条件が、対立遺伝子特異的プローブのハイブリダイゼーションに適している。
本発明において、対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドは、プローブでありうる。ここで、"プローブ"とは、ハイブリダイゼーション用プローブを意味し、すなわち、核酸の相補性ストランドに配列特異的に結合できるオリゴヌクレオチドを意味する。このようなプローブにとしては、特に制限されず、公知のプローブがあるが、たとえば、Nielsenet al., Science 254, 1497−1500 (1991)に記載されるペプチド核酸がある。本発明のプローブは、対立遺伝子特異的プローブであって、同種の二成分由来の核酸断片中に多型性部位が存在するため、一成分由来のDNA断片にはハイブリッド形成するが、他方の成分由来の断片にはハイブリッド形成しない。この場合、ハイブリダイゼーション条件は、対立遺伝子間のハイブリダイゼーションのストリンジェンシー(hybridization stringency)で有意に異なるため、対立遺伝子のうち一つにのみハイブリッド形成するように十分にストリンジェントな条件でなければならない。本発明のプローブは、中央部位(すなわち、15ヌクレオチドよりなるプローブであれば、7番目の位置が、また、16ヌクレオチドよりなるプローブであれば、8または9番目の位置)が、前記配列の多型性部位と整列されることが望ましい。このようにすることによって対立遺伝子間でハイブリッド形成の有意な差が生じうる。本発明によるプローブは、対立遺伝子を検出するための診断方法等に使われうる。前記診断方法としては、サザンブロットのような核酸のハイブリダイゼーションに基づいた検出方法があり、DNAチップを特定の核酸を検出するのに使用する場合には、プローブを、DNAチップの基板にあらかじめ固定化した形態で提供されてもよい。
本発明において、対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドは、プライマーでありうる。ここで、"プライマー"とは、適当な条件(例えば、4種のヌクレオチドトリホスフェート、DNAまたはRNAポリメラーゼまたは逆転写酵素のようなポリメラーゼを含む緩衝条件)下で、適当な温度で、鋳型からのDNA合成(template−directed DNA synthesis)の開始点として作用できる一本鎖オリゴヌクレオチドを意味する。プライマーの適切な長さは、使用目的によって変わるが、通常、15ないし30ヌクレオチドである。通常、短いプライマー分子は、鋳型と安定したハイブリッドを形成するためにはさらに低い温度を必要とする。プライマー配列は、鋳型と完全に相補的である必要はないが、鋳型とハイブリッド形成するのに十分に相補的でなければならない。プライマーは、その3’末端が、配列番号1の1699番目のヌクレオチドがAである多型性部位または配列番号3の29番目のヌクレオチドがTである多型性部位と整列されることが望ましい。プライマーは、多型性部位を含む標的DNAとハイブリッド形成して、プライマーが完全な相同性を示す対立遺伝子の増幅を開始する。このプライマーは、反対部位でハイブリッド形成する第2プライマーと対をなして使われる。増幅反応によって、二つのプライマーから増幅産物が得られ、これは特異的な対立遺伝子形態が存在するということを意味する。
第三の態様によると、本発明の核酸の分析方法は、配列番号1の1699番目の多型性部位または配列番号3の29番目の多型性部位でのヌクレオチド配列を決定する段階を含むことを特徴とする。このような方法は、まずサンプルからゲノムDNAまたはRNAのような核酸を単離する段階、及びこのようにして単離された核酸の配列を決定し、配列番号1の1699番目の多型性部位または配列番号3の29番目の多型性部位でのヌクレオチド配列を決定する段階を含む。この分析の結果、配列番号1の多型性部位でのヌクレオチド配列がグアニン(G)以外のヌクレオチド、好ましくはアデニン(A)である、または配列番号3の多型性部位での配列がシトシン(C)以外のヌクレオチド、好ましくはチミン(T)である場合には、青年の成人発症型糖尿病(MODY)の危険性が高いと判断される。ここで、ヌクレオチド配列の決定には、当該分野において通常使われる方法、例えば、Sambrook et al., Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 2nd Ed. CSHP, New York 1989に記載されるジデオキシ法などの公知の方法が使われても、あるいは自動化した機器を使用してもよい。
第四の態様によると、本発明のヒトHNF−1αポリペプチドの変異体または断片は、配列番号2の567番目のアミノ酸がバリン(Val)以外のアミノ酸、望ましくはイソロイシン(Ile)である多型性部位を含み、配列番号2のアミノ酸配列由来の10以上の連続したアミノ酸を含むことを特徴とする。配列番号2に示されるように、本発明のヒトHNF−1αポリペプチドの変異体または断片は、567番目の位置に、バリン(Val)の代わりに、イソロイシン(Ile)を有する配列番号2のアミノ酸配列由来であることが望ましい。
第五の態様によると、本発明の蛋白質の分析方法は、配列番号2の567番目のアミノ酸を決定する段階を含むことを特徴とする。前記アミノ酸配列を決定する方法は、特に制限されず、当該分野において通常使われる方法、例えば、N末端またはC末端の塩基配列決定方法によってまたはMS/MS、MALDI−TOFのような機器を使用して行なわれる。この際、配列番号2の567番目のアミノ酸がバリン(Val)以外のアミノ酸、望ましくはイソロイシン(Ile)である際には、青年の成人発症型糖尿病(MODY)を誘発する可能性が高いと判断される。
以下、本発明を、実施例を通じてより詳細に説明する。しかしながら、これらの実施例は、本発明を例示的に説明するためのものであって、本発明の範囲がこれら実施例に限定されることではない。
本実施例では、臨床学的にMODYを有していると推定される患者97人から血液試料を採取して、ゲノムDNAを単離した後、MODY3遺伝子の10個のエクソン及びイントロン部分を増幅して、塩基配列分析を実施することによって、MODY3遺伝子の変異を検出した。
実施例1:ヒトHNF−1α遺伝子の10個のエクソンDNAの増幅
97名の各患者から血液を採取して、これよりQIAGENプラスミドミディキット(QIAGEN plasmid midi kit)(QIAGEN;ドイツ)を使用してゲノムDNAを単離した後、10個のMODY3エクソンを、表1に示される組成を有するPCR反応溶液を利用して増幅した。この際、PCR増幅条件は、初期変性5分(95℃)、変性30秒(95℃)/アニーリング15秒(62℃)/伸長30秒(72℃)30回、最終伸長3分(72℃)を30サイクル繰り返した。この際使用したプライマーの配列を、下記表2に示す。
97名の各患者から血液を採取して、これよりQIAGENプラスミドミディキット(QIAGEN plasmid midi kit)(QIAGEN;ドイツ)を使用してゲノムDNAを単離した後、10個のMODY3エクソンを、表1に示される組成を有するPCR反応溶液を利用して増幅した。この際、PCR増幅条件は、初期変性5分(95℃)、変性30秒(95℃)/アニーリング15秒(62℃)/伸長30秒(72℃)30回、最終伸長3分(72℃)を30サイクル繰り返した。この際使用したプライマーの配列を、下記表2に示す。
下記表2に列挙されたプライマーのうち、順方向プライマーにはT7プロモータ配列(配列番号24)を付加し、逆方向プライマーにはT3プロモータ配列(配列番号25)を5’末端に付加した。
増幅したそれぞれの産物を、QIAquickキット(QIAquick kit)を使用して精製した。このように精製された各産物は、塩基配列分析用の鋳型として使用した。
実施例2:MODY3遺伝子のヌクレオチド配列分析
実施例1に記載の方法と同様にして精製された10個のMODY3エクソンに対するそれぞれのプライマーを使用して、ABI PRISM BigDye terminator cycle sequencing ready reaction kit(Applied Biosystem,米国)方法によって、ヌクレオチド配列分析PCRを行なった後、得られた産物をアルコール沈殿させた。アルコール沈殿後にホルムアミドに懸濁させて95℃で5分間煮沸した後、4℃の氷に直ちに浸漬し、ABI PRISM 3700 Genetic Analyzer(Applied Biosystem,米国)で配列分析を行なった。
実施例1に記載の方法と同様にして精製された10個のMODY3エクソンに対するそれぞれのプライマーを使用して、ABI PRISM BigDye terminator cycle sequencing ready reaction kit(Applied Biosystem,米国)方法によって、ヌクレオチド配列分析PCRを行なった後、得られた産物をアルコール沈殿させた。アルコール沈殿後にホルムアミドに懸濁させて95℃で5分間煮沸した後、4℃の氷に直ちに浸漬し、ABI PRISM 3700 Genetic Analyzer(Applied Biosystem,米国)で配列分析を行なった。
実施例3:MODY3遺伝子の変異の検出のための分析
実施例2において配列分析により得られたDNA配列を、NCBIのデータベースにあるヌクレオチド配列と比較して、DNAstarプログラム(DNASTAR,Inc,米国)を利用して、遺伝子の変異を分析した。この際、一般的なII型糖尿病と診断された97人の患者から採取された血液から分離したDNAサンプルを増幅した、MODY3遺伝子の10個のエクソン配列を使用した。
実施例2において配列分析により得られたDNA配列を、NCBIのデータベースにあるヌクレオチド配列と比較して、DNAstarプログラム(DNASTAR,Inc,米国)を利用して、遺伝子の変異を分析した。この際、一般的なII型糖尿病と診断された97人の患者から採取された血液から分離したDNAサンプルを増幅した、MODY3遺伝子の10個のエクソン配列を使用した。
その結果、97人の患者のうち、4人の患者において突然変異が見つかり、そのうち1人の患者から新規な突然変異が見つかった。すなわち、この患者のMODY3遺伝子のエクソン9の1699番目のヌクレオチドGがAに変更されていることが分かった(図1)。また、この変更により、MODY3遺伝子によってコードされるアミノ酸配列の567番目のバリン(Val)がイソロイシン(Ile)に変更されていると推定された(配列番号2及び図1を参照)。
実施例4:MODY3遺伝子のイントロン部分のヌクレオチド配列分析
実施例1〜3に記載したのと同様の方法を使用して、HNF−1αのイントロン部分のヌクレオチド配列を分析した。分析の結果、1人の患者から新しい突然変異が見つかった。すなわち、この患者では、HNF−1αのエクソン8とエクソン9との間に位置するイントロン8の29番目のヌクレオチドCがTに変更されていることが分かった(図2)。
実施例1〜3に記載したのと同様の方法を使用して、HNF−1αのイントロン部分のヌクレオチド配列を分析した。分析の結果、1人の患者から新しい突然変異が見つかった。すなわち、この患者では、HNF−1αのエクソン8とエクソン9との間に位置するイントロン8の29番目のヌクレオチドCがTに変更されていることが分かった(図2)。
糖尿病患者のうちMODY患者は、MODY患者は全糖尿病患者の10%を占めるヨーロッパに比して韓国では比較的少ないが、これは、MODY遺伝子の分布が民族及び地域の特性によって異なるためであると推測される。ゆえに、MODY患者の分布に関するより詳細な研究が行わねばならない。
本発明の核酸断片は、MODY患者に特異的な一塩基多型を含んでいるので、個体から採取されたDNA試料からMODYの発症の有無またはMODYにかかる危険性の高い個体を検出するのに有効に使用できる。
本発明の対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドは、個体から採取されたDNA試料を分析する際のプローブまたはプライマーとして有効に使用でき、また前記DNA試料からMODY患者または発病可能性の高い個体とそうでない個体とのDNAを定量的に区別できるように増幅させるのに有効に使用できる。
本発明のヒトHNF−1αポリペプチドの変異体またはその断片は、MODY患者または発病可能性の高い個体に特異的な抗体を開発するのに有効に使用できる。
また、本発明の蛋白質の分析方法は、個体から採取された蛋白質試料からMODY疾病の存否または発生可能性の高い個体とそうでない個体とを区別するのに有効に使用できる。
Claims (12)
- 1699番目にアデニン(A)を有する配列番号1の多型性部位または29番目にチミン(T)を有する配列番号3の多型性部位を含み、配列番号1または3のヌクレオチド配列由来の10以上の連続ヌクレオチドを含む核酸断片または前記断片と相補性を有する核酸断片。
- 前記断片は、10〜100の連続ヌクレオチドを含む、請求項1に記載の核酸断片または前記断片と相補性を有する核酸断片。
- 請求項1または2に記載の核酸断片または前記断片と相補性を有する核酸断片とハイブリッド形成する対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチド。
- 前記オリゴヌクレオチドはプローブである、請求項3に記載の対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチド。
- 前記オリゴヌクレオチドはプライマーである、請求項3に記載の対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチド。
- 前記プライマーの3’末端が前記核酸断片の多型性部位と整列される、請求項5に記載の対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチド。
- 配列番号1の1699番目または配列番号3の29番目の位置に多型性部位を有するヌクレオチドを決定する段階を含むことを特徴とする核酸の分析方法。
- 前記1699番目に多型性部位を有するヌクレオチドがアデニン(A)である、または前記29番目に多型性部位を有するヌクレオチドがチミン(T)である際には、青年の成人発症型糖尿病(MODY)を誘発する可能性が高いと判断される、請求項7に記載の核酸の分析方法。
- 配列番号2の567番目にアミノ酸の多型性部位を含み、配列番号2のアミノ酸配列由来の10以上の連続アミノ酸を含む、ヒトHNF−1αポリペプチドの変異体またはその断片。
- 前記567番目のアミノ酸はイソロイシンである、請求項9に記載のヒトHNF−1αポリペプチドの変異体またはその断片。
- 配列番号2の567番目のアミノ酸配列を決定する段階を含むことを特徴とする蛋白質の分析方法。
- 前記567番目のアミノ酸がイソロイシンである際には、青年の成人発症型糖尿病(MODY)を誘発する可能性が高いと判断される、請求項11に記載の蛋白質の分析方法。
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