JP2004138095A - 導電性チューブホルダ - Google Patents

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【課題】導電性チューブホルダにおいて簡易な構成で製造コストが低く、十分な放電性能を確保しながら容易に導電性チューブを保持固定可能にする。
【解決手段】導電性チューブホルダ1は、各導電性チューブ9の側面を1対の半管部4a,4bにより面接触しながら挟み込むクランプ形式のチューブ把持部2と、外部の接地体10に面接触してボルト11を止めることにより取り付けられる接地取付部3とを有し、これらチューブ把持部2と接地取付部3が導電性樹脂で一体に形成されていることにより導電性チューブ9に生じた静電気を接地体10に放電するようになっている。導電性チューブホルダ1は、簡易な構成であるため低い製造コストで製作できるものであり、また容易な作業により十分な放電性能を確保しながら導電性チューブ9の胴部を確実に保持固定できる。
【選択図】  図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は導電性材質のチューブを保持固定するための導電性チューブホルダに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に空気圧回路における圧縮空気や油圧回路における圧油などといった作動流体は、配管を介して回路中の各構成要素間を流通するようになっている。例えば半導体製造装置などに使われる搬送ヘッドのような移動体と、作動流体の供給元である本体部とを接続する配管としては、特にナイロンやウレタンのような可撓性を有する樹脂を材質としたチューブが用いられる。
【0003】
またチューブ内の流路に大量の流体を継続的に流通させた場合には、流体とチューブの内面との間の摩擦により静電気が発生しチューブ全体が帯電してしまうことになる。搬送ヘッドによりICチップなどの半導体部品を吸着搬送する前記半導体製造装置においては、このようにチューブに帯電した静電気が半導体部品に放電して損傷させてしまう場合がある。
【0004】
このため、従来よりチューブが帯電するのを防ぐ構成として、チューブそのものを導電性樹脂で形成し、導電性の筐体などに接地固定させた導電性の継手にそのような導電性チューブを接続して静電気を接地放電させるものがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の導電性継手は機械加工による金属形成品の組立体であるため製造コストが高く、また導電性チューブの端部に組み付ける構成であるため長い導電性チューブの中間位置を接地させるのには不向きであり、また内部流路の密閉性を確保しつつ十分に接触放電できるよう導電性チューブを接続する作業はとても煩雑なものとなっていた。
【0006】
本発明の目的は、簡易な構成で製造コストが低く、また十分な放電性能を確保しながら容易に導電性チューブを保持固定させることのできる導電性チューブホルダを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の導電性チューブホルダは、導電性樹脂で一体に形成されたチューブ把持部と接地取付部を有しており、チューブ把持部は導電性チューブの側面に接触して当該導電性チューブを把持し、接地取付部は外部の接地体に接触して取り付けられ、これにより導電性チューブに生じた静電気をチューブ把持部と接地取付部を介して接地体に放電することを特徴とする。
【0008】
本発明の導電性チューブホルダは、導電性樹脂がプラスチック基材へ導電性添加物を添加した材質であることを特徴とする。
【0009】
本発明の導電性チューブホルダは、導電性樹脂がプラスチック基材の表面に導電性ポリマーを被覆した構成であることを特徴とする。
【0010】
本発明の導電性チューブホルダは、チューブ把持部が、2つの略半割り管形状の部材で導電性チューブの側面を挟み込むクランプ形式のものであることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】
図1(A)は本発明の一実施の形態である導電性チューブホルダの平面図であり、図1(B)はその正面図である。図1に示すように導電性チューブホルダ1は、図中上下方向に開閉可能なクランプ形式のチューブ把持部2と、その両端部に位置する2つの略平板形状の接地取付部3とを有しており、その全体はプラスチック基材に導電性添加物であるカーボン(又は金属粒子など)を添加した導電性樹脂を材質として射出形成法により一体に形成されたものである。
【0013】
チューブ把持部2は固定部2aと開閉部2bを有しており、それぞれ4つの略半割り管形状の半管部4a,4bを併設した構成となっている。それらは互いに内側の開口面を対向させる向きの配置となって、図中の左側端部で薄肉の開閉曲げ部5を介し一体に形成されている。またそれぞれの図中の右側端部には、開閉部2bを固定部2a側に押し込むことで互いに噛み込むことのできる開閉係止部6が形成されている。
【0014】
また固定部2aおよび開閉部2bの外側の側面にはそれぞれ長手方向に渡って梁7a,7bが形成されており、このため固定部2aおよび開閉部2bは強度的に補強されてそれぞれの高さ方向の撓みが抑えられるようになっている。なお、チューブ把持部2の開閉部2bおよび固定部2aは、本実施の形態のようにそれぞれ半管部4a,4bを4つずつ有するものに限られず、把持させる導電性チューブの本数に合わせてそれぞれ適切な個数の半管部4a,4bを併設したものであればよい。
【0015】
接地取付部3は、固定部2aの両端部の延長上に形成されており、それぞれの接触側平面3aを固定部2aの外側側面に設けた梁7aと揃える配置で形成されている。つまり導電性チューブホルダ1の接地固定側の側面は、取り付け先である接地体に対して長手方向にフラットに接触できるようになっている。また略平板形状となっている各接地取付部3のほぼ中央にはボルト止め用の溝8が形成されている。
【0016】
図2は、2本の導電性チューブ9を把持して接地体10に設置された状態の導電性チューブホルダ1の斜視図である。図2に示すように、導電性チューブ9を把持させる際には、まずチューブ把持部2の開閉部2bを図中の破線で示すような開いた状態でそれぞれの導電性チューブ9の胴部を固定部2a側の半管部4aにはめ込む。次いで開閉部2bを固定部2a側に倒し、自由端側の開閉係止部6を押し込んで係止させることにより導電性チューブ9をクランプして把持させるようになっている。
【0017】
この状態とすることで、各導電性チューブ9は開閉部2b側と固定部2a側の対応する2つの半管部4a,4bに挟まれていることになり、チューブ側面が導電性チューブホルダ1と面接触しつつ保持されるようになっている。このため導電性チューブホルダ1の大きさは、それが備える半管部4a,4bの内径が導電性チューブの外径とほぼ一致する大きさ、またはわずかに締め付ける大きさとなるものがよい。
【0018】
また溝8に通したボルト11で接地体10にネジ止めすることにより、導電性チューブホルダ1を接地固定することができる。この状態で接地取付部3は接地体10に十分広い面積で面接触しながら確実に設置されることになる。
【0019】
図3は、本発明の導電性チューブホルダ1を適用する空気圧回路の一例として示す吸着搬送装置の制御回路の概略構成図である。図3に示すようにこの空気圧回路は、作動流体である圧縮空気の正圧および負圧の供給元である本体部12と、図示しない搬送手段により水平移動する搬送移動体13とを有しており、搬送移動体13および本体部12はそれぞれ十分大きな金属製の筐体12a,13aに収容されている。
【0020】
本体部12は、圧縮空気源つまり正圧源14と真空供給源つまり真空源15を備えており、それぞれ正圧流路16および真空流路17を介して搬送移動体13が備える真空破壊制御弁18の入力ポート18aおよび真空供給制御弁19の入力ポート19aに接続されている。また正圧流路16は搬送移動体13の内部で空気圧流路20を介してシリンダ制御弁21の入力ポート21aにも接続しており、シリンダ制御弁21の2つの出力ポート21b,21cは空気圧シリンダ22に接続されている。真空破壊制御弁18の出力ポート18bは可変絞り弁23を備える連通流路24を介して真空供給制御弁19の出力ポート19bに接続されている。空気圧シリンダ22のピストン22aの先端には電子部品などのワークWを吸着するための筒状の吸着具25が設けられており、可変絞り弁23の下流側の連通流路24は着脱路26を介してこの吸着具25の内部に接続されている。
【0021】
以上の構成の吸着搬送装置は、シリンダ制御弁21を切り換え制御することにより吸着具25を昇降移動させ、真空破壊制御弁18および真空供給制御弁19を切り換え制御することにより吸着具25に対するワークWの吸着および離脱を制御するようになっている。これにより吸着具25を降下させてワークWを吸着した後、吸着具25の上昇および搬送移動体13の所定水平位置への水平移動を行い、吸着具25の降下およびワークWの離脱によりワークWを所定位置へ搬送できるようになっている。
【0022】
このように搬送移動体13は広い範囲を移動することになるため、位置が固定されている本体部12との間をつないで作動空気圧の正圧、負圧を供給する正圧流路16および真空流路17には、可撓性を有する弾性チューブが用いられることになる。
【0023】
しかしチューブが絶縁体であって大量の圧縮空気が継続的に流通した場合には、チューブの内面と流通する空気との間の摩擦により静電気が発生してチューブ全体が帯電するようになる。搬送移動体13が広い範囲で移動するために、このチューブは余裕を持った長さとなっており、その配置によってはチューブが帯電したままとなってICなどの半導体部品であるワークWと近接してしまい、静電気の強い電荷が半導体部品を損傷させてしまうことになる。
【0024】
そこでチューブを導電性樹脂で形成した導電性チューブとし、本発明の導電性チューブホルダ1により各導電性チューブ9を結束するように把持して、接地体10である筐体12a,13aまたは図示しない搬送レールなどに接地するよう取り付ける。これにより導電性チューブ9に生じた静電気は、導電性樹脂でそれぞれ構成されたチューブ把持部2および接地取付部3を介して接地体10に放電除去され、半導体部品の損傷を防ぐことができる。
【0025】
そして本実施の形態の導電性チューブホルダ1は、複数の導電性チューブ9をそれぞれ任意の中間位置で容易に把持することができ、また接地体10に対して任意の位置にボルト止めで固定することができる。
【0026】
以上のように本実施の形態の導電性チューブホルダ1は、導電性樹脂を材質として一体形成された簡易な構成のものであるため低い製造コストで製作できるものであり、また容易な作業により十分な放電性能を確保しながら導電性チューブ9の胴部を確実に保持固定することが可能となっている。
【0027】
図4は本発明の他の実施の形態である導電性チューブホルダの斜視図である。この図において、図1、図2に示した導電性チューブホルダ1と共通する部材には同一の符号を付して、その説明は省略する。図4に示すように本実施の形態の導電性チューブホルダ31は、長方形の平板形状である接地取付部33と、その略中央(位置)に設けた把持爪部32とを有しており、それらはプラスチック基材で一体に形成した物であってその全ての表面に導電性ポリマーを被覆した構成となっている。
【0028】
把持爪部32は、そのほとんどが導電性チューブ9の外径とほぼ同じ内径の半管部32aとなっており、その一端部が接地取付部33に接続され、他方の自由端部には導電性チューブ9の抜けを止めるために内側に突出する鉤部32bが形成された形状となっている。導電性チューブ9はこの把持爪部32と接地取付部33の間に押し込まれることによって、図中の破線で示すように半管部の内周側に面接触してはまり込み、確実に保持されるようになっている。また把持爪部を撓ませて鉤部と接地取付部との間を広げることにより容易に導電性チューブを取り外すことができるようになっている。接地取付部33の両端の図示しない溝にボルト11を通して接地体10にネジ止めし、導電性チューブホルダ31が接地固定される。
【0029】
このような構成によっても、導電性チューブ9に発生した静電気を、把持爪部32および接地取付部33の表面に被覆されている導電性ポリマーを介して接地体10に放電することができ、上記一実施の形態と同様の効果が得られる。
【0030】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、上記の実施の形態では、圧縮空気が作動流体となる空気圧回路に適用するものとして説明しているが、例えば圧油を作動流体とする油圧回路などのように他の流体を利用するものにも適用することができる。また本発明の導電性チューブホルダをプラスチック基材から形成する場合において、上記の射出形成法以外の他の形成法によって形成してもよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、導電性チューブを面接触して把持し、また筐体などの接地体に対しても面接触するよう取り付けることができるため、導電性チューブに生じた静電気をそれぞれ導電性樹脂で構成されたチューブ把持部および接地取付部を介して接地体に放電除去することができる。そしてこのような導電性チューブホルダは、導電性樹脂を一体形成した簡易な構成であるため低い製造コストで製作でき、また容易な作業により十分な放電性能を確保しながら導電性チューブの胴部を確実に保持固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の一実施の形態である導電性チューブホルダの平面図であり、(B)はその正面図である。
【図2】2本の導電性チューブを把持して接地体に設置された状態の導電性チューブホルダの斜視図である。
【図3】本発明の導電性チューブホルダを適用する空気圧回路の一例として示す吸着搬送装置の制御回路の概略構成図である。
【図4】本発明の他の実施の形態である導電性チューブホルダの斜視図である。
【符号の説明】
1    一実施の形態の導電性チューブホルダ
2    チューブ把持部
2a   固定部
2b   開閉部
3    接地取付部
3a   接触側平面
4a,4b 半管部
5    開閉曲げ部
6    開閉係止部
7a,7b 梁
8    溝
9    導電性チューブ
10   接地体
11   ボルト
12   本体部
13   搬送移動体
14   正圧源
15   真空源
16   正圧流路
17   真空流路
18   真空破壊制御弁
19   真空供給制御弁
20   空気圧流路
21   シリンダ制御弁
22   空気圧シリンダ
22a  ピストン
23   可変絞り弁
24   連通流路
25   吸着具
26   着脱路
31   他の実施の形態の導電性チューブホルダ
32   把持爪部
32a  半管部
32b  鉤部
33   接地取付部

Claims (4)

  1. 導電性チューブの側面に接触して当該導電性チューブを把持するチューブ把持部と、
    外部の接地体に接触して取り付けられる接地取付部とを有し、
    チューブ把持部と接地取付部が、導電性樹脂で一体に形成されていることにより導電性チューブに生じた静電気を接地体に放電することを特徴とする導電性チューブホルダ。
  2. 請求項1記載の導電性チューブホルダにおいて、導電性樹脂がプラスチック基材へ導電性添加物を添加した材質であることを特徴とする導電性チューブホルダ。
  3. 請求項1記載の導電性チューブホルダにおいて、導電性樹脂がプラスチック基材の表面に導電性ポリマーを被覆した構成であることを特徴とする導電性チューブホルダ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性チューブホルダにおいて、チューブ把持部が、2つの略半割り管形状の部材により導電性チューブの側面を挟み込むクランプ形式のものであることを特徴とする導電性チューブホルダ。
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