JP2004140976A - ブラシレスモータ - Google Patents

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Hideo Arakawa
荒川 英夫
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Abstract

【課題】過負荷などによるステータ巻線の温度上昇でモータを焼損することを防止するため、ステータ巻線の過熱保護回路を有するブラシレスモータを提供する。
【解決手段】ステータ巻線の近くに配置され、ステータ巻線の温度上昇に感応し接点が開く動作となるような熱感応素子の接点が、ロータマグネットの磁極を検出するための磁極検出センサ(複数)に至る共通電源回路に直列に挿入されている構成としたステータ巻線の過熱保護回路を設けることでブラシレスモータの焼損を防止するようにした。
【選択図】 図1

Description

【001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、温度感応素子と、ステータ巻線の過熱保護回路とを内蔵してなるブラシレスモータに関するものである。
【002】
【従来の技術】
一般に3相ブラシレスモータの場合の電気配線は、図2(a)に示すように、ステータ巻線に繋がる3本の主動力線と、ロータ鉄心に固着されたマグネットのN極S極を検知するための磁極検出センサ(複数)の信号出力線3本及び前記磁極検出センサ用の電源とグランド線の2本の、合計5本の信号線が必要である。
【003】
また図3(a)に示すように、ステータ巻線を過熱から保護するために、温度を検知するための前記温度感応素子を内蔵するブラシレスモータは、上記5本の信号線に加え、温度感応素子の信号線2本の合計7本の信号線を出している。
【004】
更に図3(b)に示すように、温度感応素子の信号線の一方を磁極検出センサ(複数)用電源のグランドと共通とし、もう一方の信号線のみをブラシレスモータから出すこととし、磁極検出センサ(複数)の5本とあわせて6本の信号線を出しているものもある。
【005】
これらの信号線はブラシレスモータを駆動し、制御するためのブラシレスモータ運転制御用ドライバ(以下ドライバ)に接続される。そのドライバ側では、ステータ巻線がある一定温度以上になったとき温度感応素子の接点が開放することを利用し、前記温度感応素子の信号を監視し、前記温度感応素子の接点が開放した場合にステータ巻線への通電を停止させることのできる制御回路を備えている。
【006】
【発明が解決しようとする課題】
ステータ巻線の過熱保護のための温度感応素子を内蔵するブラシレスモータは、温度感応素子をもたないブラシレスモータと比較して、2本または1本ブラシレスモータから出る信号線が多くなり、信号ケーブル及び信号ケーブル取り出し口の部品の共用が計れないため、部品管理の面で煩雑となり、結果としてコストが高くなる欠点があった。
【007】
また、ステータ巻線が過熱して温度感応素子が動作した場合、温度感応素子の信号を検知してブラシレスモータを確実に停止させる制御回路が必要となり、その分ドライバのコストが高くなる欠点があった。
【008】
このような制御回路は、ドライバに内蔵する場合もあれば、ドライバに対して外付け回路とし、温度感応素子がステータ巻線の過熱を検知したらドライバへの運転指令を止めるように制御回路を組んでいる場合もある。
【009】
また、モータ組立作業においてモータから信号線を外部に導き出す作業は信号線の本数が多いほど煩雑で難しい作業となっていた。
【010】
本発明は、これら欠点を解決するためになされたもので、巻線の過熱保護機能を持ちながら信号線の本数は5本で、且つ、巻線の過熱保護機能を持たないブラシレスモータと同じドライバに接続して動作し、巻線が過熱した場合は確実にモータが停止しステータ巻線を保護することができるブラシレスモータを提供することにある。
【011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、請求項1の発明によるブラシレスモータ1は、ステータ鉄心12にステータ巻線13を巻回してなるステータ11と、ロータ鉄心17に円周方向に多極着磁されたマグネット18を装着してなるロータ15をもつ。そして、マグネット18の磁極を検出する磁極検出センサ22(複数)と、熱伝導性の良い弾性体26を介してステータ巻線13に接するように配置され、ステータ巻線13の温度上昇に感応し接点が開く動作となる温度感応素子23をもつ。
【012】
さらに、磁極検出センサ22(複数)および温度感応素子23をそれぞれ設置するための基板21を有する。基板21に形成されている電気信号を取り出すための回路では、温度感応素子23の接点が磁極検出センサ22(複数)の電源入力線の少なくとも一方に直列に挿入されていることを特徴とする。
【013】
請求項2の発明は、請求項1において磁極検出センサ22(複数)がホールIC素子22’(複数)で、かつ温度感応素子23がサーマルプロテクタ23’である場合を特徴とする。
【014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態に係る温度感応素子23に代えてサーマルプロテクタ23’を内蔵したブラシレスモータ1の断面図である。ステータ鉄心12に巻線13を巻回してなるステータ11と、ステータ11の一端に基板21をもち、前記基板21上にロータ15のマグネット18の磁極を検知する磁極検知センサ22(複数)に代えてホールIC素子22’(複数)と温度感応素子23に代えてサーマルプロテクタ23’とを組み込んでいる。
【015】
図2(a)はブラシレスモータ1とドライバとの概要説明図であって、ブラシレスモータ1からの信号の組み合せに基づいてドライバからブラシレスモータ1に電力を供給する構成となっている。図2(b)は本発明によるブラシレスモータに内蔵されている信号系例の概要説明図である。また、図3(a)及び(b)はサーマルプロテクタ23’を内蔵した従来のブラシレスモータに内蔵されている信号系例の概要説明図である。
【016】
サーマルプロテクタ23’は、接触しているブラシレスモータ1のステータ巻線13の温度がある温度以上になると内蔵する熱応動体が動作し接点が開放される。図2(b)に示すように、サーマルプロテクタ23’の接点はホールIC素子22’(複数)の共通電源ラインに直列に挿入されているため、接点が開放されるとホールIC素子22’(複数)の電源は全て遮断される。ホールIC素子22’は電源がない場合、必ず出力はオフとなる動作をする。
【017】
図5に示すように、三相ブラシレスモータを駆動するドライバは、3つのホールIC素子22’の信号の出力パターンにより励磁相を切り替える三相分配回路によってブラシレスモータを回転させている。この三相分配回路は、3つのホールIC素子22’のそれぞれの出力信号Hu、Hv、Hwが全てオフの場合励磁相の出力を出さないため、ドライバはステータ巻線への通電を停止する。
【018】
これにより、ステータ巻線13が過熱した場合、サーマルプロテクタ23’の接点が開放しホールIC素子22’の電源が遮断され3つのホールIC素子22’の信号が全て出力OFFとなる。従ってブラシレスモータ1からの磁極検出信号Hu、Hv、Hwも全てオフとなり、ブラシレスモータ1を駆動するドライバはその通電を中止することとなる。
【019】
このようにして、ステータ巻線13が過熱した場合、全てのホールIC素子22’の電源を遮断することにより、確実にブラシレスモータ1の通電を停止させることができる。また、サーマルプロテクタ23’がステータ巻線13の過熱を検知した場合にブラシレスモータを停止させる回路を、ドライバに新たに付加する必要はない。
【020】
また、ブラシレスモータに内蔵されている基板21上の回路内にサーマルプロテクタ23’の接点を組み込んで使用するため、ブラシレスモータ1の外に取り出す必要はなく、したがってブラシレスモータ1からの信号線はサーマルプロテクタ23’を内蔵していないブラシレスモータと全く同一となる。
【021】
このことは、サーマルプロテクタ23’を内蔵しているブラシレスモータ1でも、サーマルプロテクタを内蔵していないブラシレスモータのドライバを使用して運転することが可能で、且つその場合でもサーマルプロテクタ23’を内蔵しているブラシレスモータ1は、ステータ巻線13が過熱した場合、ブラシレスモータ1の通電を停止するという機能は確実に実現できる。
【022】
本発明は、ステータ巻線13の過熱保護のためのサーマルプロテクタ23’を内蔵したブラシレスモータ1において、サーマルプロテクタ23’を内蔵していないブラシレスモータとドライバを含め、できるだけ部品を共通化することによってコストが高くなるのを避けることができた。かつ、ステータ巻線13が過熱しサーマルプロテクタ23’が動作した場合、確実にブラシレスモータ1への通電を停止して、その焼損を防ぐことのできるブラシレスモータ1を提供することができた。
【023】
また、ステータ巻線13の過熱保護のためのサーマルプロテクタ23’の信号線が不要となり、ブラシレスモータから引き出される信号線の数が減った。さらにステータ巻線13の過熱保護のためのサーマルプロテクタ23’をもたないブラシレスモータとドライバが共通となり、ブラシレスモータとドライバとを結ぶ配線作業も全く同じで容易になった。
【024】
【発明の効果】
本発明の効果として、ステータ巻線13の過熱保護のためのサーマルプロテクタ23’を内蔵したブラシレスモータ1において、サーマルプロテクタ23’を内蔵していないブラシレスモータとドライバを含め、部品の共通化によりコストが高くなるのを避けられ、かつ、ステータ巻線13が過熱しサーマルプロテクタ23’が動作した場合、確実にブラシレスモータ1への通電を停止し、その焼損を防ぐことのできるブラシレスモータ1を提供することができた。
【025】
また、ステータ巻線13の過熱保護のためのサーマルプロテクタ23’を内蔵するブラシレスモータ1と、ステータ巻線の過熱保護のためのサーマルプロテクタ23’をもたないブラシレスモータとのドライバが共通となり、ブラシレスモータとドライバとを結ぶ配線作業も全く同じで容易になるなどの効果があった。
【026】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る磁極検出センサ(ホールIC22’)及び温度感応素子(サーマルプロテクタ23’)を内蔵したブラシレスモータ例の断面図である。
【図2】(a)はブラシレスモータとドライバとの結線例概要図。
(b)は本発明によるサーマルプロテクタを内蔵するブラシレスモータにおける信号系例概要図。
【図3】(a)及び(b)はサーマルプロテクタを内蔵する従来のブラシレスモータにおける信号系7本の場合及び同じく6本の場合の信号系例概要図である。
【図4】本発明によるブラシレスモータに内蔵されている基板例の概要図である。
【図5】ブラシレスモータからの磁極信号と、ブラシレスモータの巻線励磁パターンの関係例概要図である。
【027】
【符号の説明】
1 ブラシレスモータ
2 ケース
3 ブラケット
11 ステータ
12 ステータ鉄心
13 ステータ巻線
15 ロータ
16 ロータ軸
17 ロータ鉄心
18 磁石
21 基板
22 磁極検出センサ
22’ ホールIC
23 温度感応素子
23’ サーマルプロテクタ
24 信号ケーブル
25 信号線
26 弾性体
27 ケーブル取り出し口部品

Claims (2)

  1. ステータ鉄心にステータ巻線を巻回してなるステータと、ロータ鉄心に円周方向に多極着磁されたマグネットを装着してなるロータと、前記マグネットの磁極を検出する磁極検出センサ(複数)と、熱伝導性の良い弾性体を介して前記ステータ巻線に接するように配置され、前記ステータ巻線の温度上昇に感応し接点が開く動作となるような温度感応素子と、前記磁極検出センサ(複数)および前記温度感応素子をそれぞれ設置し電気信号を取り出すための回路を備えた基板とを有するモータにおいて、前記温度感応素子の接点が前記磁極検出センサ(複数)の共通電源入力線の少なくとも一方に直列に挿入されてなるブラシレスモータ。
  2. 磁極検出センサがホールIC素子で、かつ温度感応素子がサーマルプロテクタである請求項1に記載のブラシレスモータ。
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