JP2004144014A - 内燃機関用ピストン - Google Patents

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JP2004144014A
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piston
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Ken Yamamoto
山本 憲
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NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

【課題】内燃機関におけるピストンの摩擦抵抗の低減化を図ることである。
【解決手段】スカート部3のスラスト側および反スラスト側のそれぞれにシリンダ22のピストン摺動面23に対して転動可能な転がり軸受10を設け、前記スカート部3とピストン摺動面23との接触を転がり接触として摩擦抵抗の低減化を図る。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はレシプロエンジンに適用される内燃機関用ピストンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のピストンにおけるスカート部は燃焼工程においてシリンダのピストン摺動面に対し高速で摺動し、上死点および下死点ではストローク方向が逆転する。この逆転時、スカート部とピストン摺動面の摺動部は境界潤滑領域にさらされる。特に、この領域において、上死点側では爆発工程による気筒内圧力をスカート部のスラスト側および反スラスト側で受けるため、スカート部は、シリンダのピストン摺動面の性状に併せて耐焼付き性、耐スカッフィング性等に対して考慮した設計がなされている。
【0003】
従来のピストンでは、スカート部の表面を旋削あるいはローラ転造により加工して、スカート部表面を、+点平均粗さRzが20μm以上となるようにしている。この場合、スカート部の摩耗が進行しても油溜りとしての谷部が残されることになる。
【0004】
しかしながら、かかる摺動面の場合、初期摩耗が著しく、摩耗低減策に至っていないばかりか、逆にフリクションを悪化させていた。
【0005】
かかる問題点を解決するため、スカート部の表面を+点平均粗さRzが10μm以下となるように加工し、その表面に溝幅が30乃至100μmの溝を加工したピストンが提案されている(特許文献1参照)。
【0006】
また、耐久信頼性を確保するため、スカート部に耐摩耗性、耐焼付き性に優れた摩擦係数の小さい低摩擦樹脂皮膜層を施したピストンが提案されている(特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−88101号公報(第2頁、図1および2)
【特許文献2】
特開平4−175442号公報(第5頁、図1および2)
【0008】
これらは、いずれもシリンダとピストン間の摩擦係数を小さくし、摺動抵抗を減らし、燃費の向上に寄与している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1および特許文献2に記載されたいずれのピストンもシリンダのピストン摺動面に対して面接触する構成であるため、摩擦係数の低減化および低フリクション化に限界があった。
【0010】
この発明の課題は、内燃機関におけるピストンの摩擦抵抗の低減化を図り、ピストンスカート部の焼付きやスカッフィングの発生を防止することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明においては、スカート部のスラスト側および反スラスト側にシリンダのピストン摺動面に沿って転動可能な転がり軸受を回転自在に設けた構成を採用したのである。
【0012】
ここで、転がり軸受は、ピストンの摺動時の安定化を図り、かつ燃焼時にピストンが傾くのを防止するため、スラスト側および反スラスト側のそれぞれでピストン軸方向に間隔をおいて複数設けるようにしている。
【0013】
上記のように、スカート部に転がり軸受を設けることにより、シリンダのピストン摺動面に対する接触が転がり接触となるため、接触部における摩擦抵抗の低減化を図り、燃費の向上に寄与することができる。また、スカート部の焼付きおよびスカッフィングの発生を防止することができる。
【0014】
ここで、転がり軸受の外輪の外周面が円筒面であると、前記外輪の外周面の軸方向両端のエッジがシリンダのピストン摺動面に接触して二点接触となり、その接触部での面圧が高く、接触部を損傷させるおそれがある。
【0015】
そこで、この発明に係るピストンにおいては、転がり軸受の外輪の外周を軸受の軸方向に凸円状にわん曲する円弧面とし、その円弧面の曲率半径をピストンの半径とほぼ同径としている。このように構成すると、転がり軸受の外輪はシリンダのピストン摺動面に対して線接触することになり、接触部での面圧は小さく、接触部の損傷防止に効果を挙げることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図4に示すようにピストン1は、リング装着部2およびスカート部3を有し、前記リング装着部2にはコンプレッションリングおよびオイルリングが装着される複数のリング溝4が軸方向に間隔をおいて設けられている。
【0017】
図2に示すように、ピストン1はシリンダブロック21に形成されたシリンダ22内に組込まれ、そのシリンダ22のピストン摺動面23に沿って摺動可能とされている。その組込みにおいて、ピストン1の左側はスラスト側とされ、右側が反スラスト側とされている。
【0018】
図1乃至図3に示すように、ピストン1におけるスカート部3にはスラスト側および反スラスト側に下端から軸方向に延びる溝5が設けられ、その溝5の両側に形成された二股片6には、一側面から他側面に貫通するピン孔7がピストン軸方向に間隔をおいて設けられている。
【0019】
ピン孔7のそれぞれにはピン8が挿入されている。ピン8はピン孔7の内周に取付けられた止め輪9によって抜け止めされている。各ピン8には、溝5と対応する位置にピストン摺動面23に対して転動可能な転がり軸受10と、その転がり軸受10を位置決めする2個のカラー11が嵌合されている。
【0020】
図4に示すように、転がり軸受10における外輪10aの外周は、軸受軸方向に凸円状にわん曲する円弧面12とされ、その円弧面12の曲率半径rは、ピストン1の半径(ピストン摺動面23の半径)に対してほぼ同径とされている。
【0021】
上記のように、ピストン1におけるスカート部3のスラスト側および反スラスト側のそれぞれに、ピストン摺動面23に対して転動可能な転がり軸受10をピストン軸方向に間隔をおいて設けることによって、ピストン摺動面23に対するスカート部3の接触が転がり接触となり、スカート部をピストン摺動面に面接触させる従来のピストンに比較して、接触部における摩擦抵抗を大幅に低減させることができ、燃費の向上を図ることができる。また、摩擦抵抗の低減化により、スカート部3の焼付きおよびスカッフィングの発生を防止することができ、信頼性を向上させることができる。
【0022】
また、スカート部3のスラスト側および反スラスト側のそれぞれ片側で2個の転がり軸受10をピストン軸方向に間隔をおいて設けることにより、ピストン1が傾くのを防止し、ピストン1を常に円滑に摺動させることができる。
【0023】
さらに、図4に示すように、転がり軸受10の外輪10aの外周を円弧面12とし、その円弧面12の曲率半径rをピストン1の半径とほぼ同径とすることによって、外輪10aの円弧面12はピストン摺動面23に対して線接触することになり、その接触部での面圧は小さく、接触部の損傷防止に効果を挙げることができる。
【0024】
図5および図6は、この発明に係るピストンの他の例を示している。図5に示すピストンにおいては、スカート部3の二股片6間に渡された上下2本のピン8のうち、上側のピン8に1個の転がり軸受10を嵌合し、かつ下側のピン8に2個の転がり軸受10を嵌合しており、また、図6に示すピストンにおいては、上下2本のピン8のそれぞれに2個の転がり軸受10を嵌合するようにしている。
【0025】
上記のように、スカート部3のスラスト側および反スラスト側のそれぞれ片側で3個以上の転がり軸受10を設けることによってピストン1の安定化を図り、ピストン1の傾きをより確実に防止することができる。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、この発明においてはスカート部のスラスト側および反スラスト側にシリンダのピストン摺動面に対して転動可能な転がり軸受を設けたことにより、ピストンの摺動時における摩擦抵抗を大幅に低減させることができる。このため、燃費の向上を図り、スカート部の焼付きやスカッフィングの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るピストンの実施形態を示す正面図
【図2】図1に示すピストンの組込み状態を示す縦断側面図
【図3】図2のIII−III線に沿った断面図
【図4】転がり軸受を示す平面図
【図5】この発明に係るピストンの他の例を示す断面図
【図6】この発明に係るピストンのさらに他の例を示す断面図
【符号の説明】
3 スカート部
10 転がり軸受
10a 外輪
12 円弧面

Claims (3)

  1. スカート部のスラスト側および反スラスト側にシリンダのピストン摺動面に沿って転動可能な転がり軸受を回転自在に設けた内燃機関用ピストン。
  2. 前記転がり軸受を、スラスト側および反スラスト側のそれぞれでピストン軸方向に間隔をおいて複数設けた請求項1に記載の内燃機関用ピストン。
  3. 前記転がり軸受における外輪の外周を軸受軸方向に凸円状にわん曲する円弧面とし、その円弧面の曲率半径をピストンの半径にほぼ等しくした請求項1又は2に記載の内燃機関用ピストン。
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