JP2004148069A - 反射型血中酸素飽和度検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】静脈の酸素飽和度、静脈の脈動変化量、ヘモグロビン等を考慮して、動脈の酸素飽和度を正確に算出する。
【解決手段】ヘモグロビンの吸収分光域の少なくとも3個の生体分光信号を用いるか、或いは、ヘモグロビンの吸収分光域の少なくとも4個の生体分光信号を用いて、演算式に従って算出する。
【選択図】図6
【解決手段】ヘモグロビンの吸収分光域の少なくとも3個の生体分光信号を用いるか、或いは、ヘモグロビンの吸収分光域の少なくとも4個の生体分光信号を用いて、演算式に従って算出する。
【選択図】図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は血中の成分検出装置に関する。
【従来の技術】
動脈中の酸素飽和度を非侵襲的に計測する装置はすでにパルスオキシメーターとして商品になっている。測定部位については指先が多数をしめるが、指先は非常によく動き動脈の酸素飽和度の測定値に悪影響をあたえる。そこで比較的動きが鈍い頭、額などが候補になっている。又、生体の緊急時における酸素供給システムの優位性を考慮して指先より脳、心臓などがより重要な計測の対象となる。それらを合わせて脳に近い額、顔面あるいは頭部で計測する、所謂反射光型が考案されすでに市販されている。これらは動脈の脈動を応用した2つの分光センサーの信号処理している。
【発明が解決しようとする課題】
問題は生体に起因するS/Nが悪くどんな場合でも動脈の酸素飽和度が正確に計測できる、とはなってないことである。問題は、次のような場合に生じる。
人が立ってる状態の額から計測できる酸素飽和度と、寝ている状態の額から計測できる酸素飽和度が異なることである。状態によって値がことなるのは問題である。この原因は立っている状態では額には血の鬱積が生じないが、寝た状態では血の鬱積が生じ主に静脈血がたまり、近傍の動脈の脈動が静脈に脈動を与え、その結果静脈の酸素飽和度が動脈の酸素飽和度に悪影響を与えることによる。
この悪影響をとり除くことが本発明の課題である。
またセンサーに起因する問題もあり、これは使用されているSiフォトダイオードに主に問題がある。使用されているSiフォトダイオードは入射光のフォトンエネルギーに対応して電流を発生させている。又、光源は強度を生体に安全な最大値にしてS/Nを最良するように構成されている。しかしながら、人によっては全反射光(表面の反射ではなく内部まで入った光の情報をとらえる、としてここでは全反射光という)の到達効率は大きく変化し、トータルの光源―センサーのS/Nが問題となり計測できない場合がある。本発明ではこれも解決する。
【課題を解決するための手段】
はじめに静脈の酸素飽和度を取り除く測定原理を説明する。
図1に計測部位の模式図を示す。入射光の強さをI0λとし(既知)、全反射光の強さを
Iλとする。すると
ここで
Iλ、:測定値、λはある波長、
C0λ:固定吸収部分、動脈中の厚さ不変部分も含む
f(t): 動脈の厚さの変動部分、周期関数とする
f(t)は周期関数としているので
Sλ:ヘモグロビンの散乱係数
Kλ:ヘモグロビンの吸収係数
この式はSλ、Kλの大小の関係を考慮したクベルカ.ムンクの方程式を解いた結果である。第1項の指数関数は動脈の状態を表し、第2項の指数関数は静脈の状態を表している。従来のパルスオキシメーターは、動脈は脈動しており、本来静脈は脈動していないとして測定部の脈動信号をとり取り出している。しかしこの場合は、動脈の脈動が静脈に伝わり(鬱血した部分に伝わり)、動脈に静脈の脈動が加算され、動脈信号のみの信号処理で算出した動脈中の酸素飽和度が誤差をもつことになる。本発明は第一はこの誤差をなくすためのものである。
ここでI0λ−Iλの成分をとる。
符号に注意して対数をとる。
(3)で更に交流AC成分をとる。
ここで (4)の右辺第一項は動脈の状態を、第2項は静脈の状態を表している。Sλは動脈、静脈とも同じと考えられている。Kλはヘモグロビンの酸化の程度によりことなり、KλとK1λで区分している。
k2:動脈の脈動と静脈の脈動の比を表す係数である。ただしk2は時間的に任意に変化すると考えており、k2・f(t)はf(t)とは別関数として取り扱える。つまり静脈独自の脈動変化をg(t)とすればg(t)=k2(t)・f(t)と置くことができる。即ちk2が解ることは静脈の脈動変化がわかることである。体動発生時の動脈と静脈の個々の動きもk2でとらえることができる。
ここでKλ、K1λは
Kλ=δ・CtHb・{(SpO2/100)(εHbO2 λ−εHb λ)+εHb λ}−−−−−(5)
K1λ=δ・CtHb・{(SpO2 1/100)(εHbO2 λ−εHbλ)+εHb λ}−−−−−(6)
ここで
δ:吸収係数の単位を合わせるための定数(観血により決める、一度でよい)
CtHb:CtHbO2+CtHbのトータルヘモグロビン濃度
CHbO2:酸化ヘモグロビン濃度
CHb:還元ヘモグロビン濃度
SpO2:動脈の酸化飽和度、%表示
SpO2 1:靜脈の酸化飽和度、%表示
εHbO2 λ:酸化ヘモグロビンの波長λにおける吸収係数
εHb λ:還元ヘモグロビンの波長λにおける吸収係数
CtHbは動脈、静脈とも同じ値とかんがえられるからCとする。
ここでまた夫々次ぎのように置換える。
Aλ=Sλ(εHbO2 λ−εHb λ)
S=SpO2/100
Bλ=2Sλ・εHb λ
S1=SpO2 1/100
すると(4)式は
ここで(7)からSが求まれば動脈中の酸素飽和度であり問題ない。ここでは
える。( )は3個の未知数から出来ているが掛算の形になっており個場合分離できなく、合わせて一個とかんがえる。
分光波長を1,2,3、4の4個の場合を考える。
(7)は夫々次ぎのようになる。
ここで(8)、(9)から次の式を得る。
(9)、(10)から次式を得る。
同様に(10)、(11)から次式を得る。
ここで(12),(13),(14)は未知数S、S1、k2の3個であり解くことが出来る。一つの解法を示す。
(12)、(13)よりk2を消去すれば次式を得る。
(13)、(14)より次式を得る
ここで
S=1−U…………………………(17)
とおく。Uは 0<U<1、すると近似の展開2次までとると
ここで
とおき、(18)をもちいて(15)の左辺の分子を変形すると次式をうる。
(a1C2−a2C1)−(1/2)(a1A2/C2+a2A1/C1)U−(1/8)(a1A2 2/C2 3+a2A1 2/C1 3)U2…………………………(20)
結局Uの2次式となる。
S1=1−U1…………………………………………………(21)
とおき、(15)、(16)を変形すれば次式を得る。
(α1+β1U+γ1U2)/(α1+β1(U1)+γ1(U1)2)=
(α2+β2U+γ2U2)/(α2+β2(U1)+γ2(U1)2)=
(α3+β3U+γ3U2)/(α3+β3(U1)+γ3(U1)2)
……………………………………………………(22)
ここでαi、βi、γi はU、(U1)の各係数である。
(22)式より、U≠(U1)として次式をうる。
(α1β2−α2β1)+(γ2α1−γ1α2)(U+(U1))+(β1γ2−β2γ1)(U・(U1))=0……………………………(23)
(α2β3−α3β2)+(γ3α2−γ2α3)(U+(U1))+(β2γ3−β3γ2)(U・(U1))=0……………………………(24)
ここで
X1=U+(U1) ………………………………………………(25)
X2=U・(U1)…………………………………………………(26)
とおくと、
(α1β2−α2β1)+(γ2α1−γ1α2)X1+(β1γ2−β2−γ1)X2=0− …………………………………(27)
(α2β3−α3β2)+(γ3α2−γ2α3)X1+(β2γ3−β3γ2)X2=0………………………………(28)
(27)、(28)の一次の連立方程式を解けばX1,X2がもとまり、U、(U1)は次の2次の方程式を求めればよい。
t2−X1・t+X2=0……………………………………………………(29)以上が一つの解法である。
(17)の代わりにS=S0(1−U)としてもよい。
この場合は、AがAS0となるが同様の展開でU、(U1)を求めることが出来る。いずれにしても、U、(U1)からS,S1を求めることができる。
またS1はあまり変化するものではなく一定値と考えられる場合もある。
その時は未知数はS、( δ C ・f)、k2の3個であり必要な方程式は最少独立の3個の方程式があればよい。解き方の一つは(15)式のS1を固定してSを求めればよい。展開は省略するがSの2次方程式となり、解くことができる。2つの答えがえられるがSの状態を考慮してもちいればよい。
また以上展開した方法は反射の情報をとるためのものだが、透過の場合にも適用できる。それは(2)式から解くことであり、以上の展開と同様に解くことができる。
【発明の実施の形態】
図2以下本発明装置の説明をする。図2は本発明の発光−受光センサーLDSを額の測定部位P(額の略中央部)に取り付けた模式図である。LDSは円形となっているが必ずしも円形の必要はない。その中に必要な発光部、受光部が配置されておればよい。ケーブルは直線的に描写しているが、フレキシブルなもので内部には発光−受光センサーに必要な信号線が入っていればよい。ケーブルを介して信号が必要な演算等をする部署(ここでは図示されていない)に伝達される。図3はLDSの発光部ALと受光部BDを模式的に示したものである。ALはここでは4個の分光波長で個々に構成されるLEDであって、夫々λ1、λ2、λ3、λ4の分光波長の光を発している。その光は測定部位PのP1(必ずしも点でなくてもよく、面でもよい)から入射して光路LLPを通ってP2から外へ出て行く。BDはそれらを受光する受光部である。LDSは主にALとBDで構成され、それらに必要な信号等はケーブルLで伝達される。
図4はAL、BDにおいて各分光波長の入射光路が一つの場合の模式図である。ALにおいて各LEDから発せられたλ1、λ2、λ3、λ4の分光波長の光をダイクロイックミラー等で合成して測定部位に入れ、測定の光路を通った後、外部に出てくる。それをBDの受光部で受光する。時系列的に各LEDが発光する場合はBDの受光部は分光する必要はない、が同時発光或いは
ブロードな分光波長をもっている場合は分光する必要がある。図4のBDは分光する場合を模式的に示したもので、ダイクロイックミラー等から構成される。
図5はLDSの中の各LED、あるいは受光部の配置をしめした模式図である。一つは各LEDの分光波長の光を図示している各λ1、λ2、λ3、λ4を周辺から入射させ、中央から合成した光をとる。或いは、逆に中央から合成した光もしくはブロードな光を入射させ、周辺から各分光波長の光を取り出してもよい。
或いはブロードな光を中央を含むいずれから入れ、いずれかから取り出しその後分光波長に分解する。或いは分光波長された光をいずれかの部位から入れ、合成された光をいずれからとりだしてもよい。
図6は本発明の構成を機能ブロックで示したものである。ALから発せられた光は被測定部を通ってBDで受光される。BDからの信号はA/D変換等の機能を経て演算等の機能にはいる。これらの機能はメインの機能を示したもので、細部の機能については(1)式から(29)式までの展開をおこない、アナログ回路の方が有利な場合はアナログ回路を用いて細部の機能を果たす。特に演算等の機能では、動脈の血中酸素飽和度SpO2、静脈の血中酸素飽和度SpO21、脈波f(t)、動脈の静脈への影響度K2を算出する。算出したものから表示、あるいは信号の出力等必要に応じて出力する。駆動等の機能ブロックはALの回路を駆動するためのものであるが、一方では演算等の機能ブロック、或いはA/D変換等の機能ブロックからの信号をフィードバック信号として受け、適切な算出値がえられるようにALへの信号をコントロールしている。またLD1,LD2、LD3、LD4、LD5、LD6の伝達部分は有線であっても、無線であってもよい。特にLD1、LD6が無線の場合はAL、BD内に必要な電源を確保する。
図7はALの発光LEDの印加電圧の掛けかたの一例である。IEをゼロにして、Lα1を−にするとλ1が発光し+にするとλ2が発光し、Lα2を−にするとλ3が発光し+にするとλ4が発光する。従ってLα1とLα2とを交互に印加させ、印加の極も順次変えていけば各LEDは順次点灯する。それにより3芯線で各LEDの点灯が可能となる。
図9は、Lα1、Lα2、Lα3、Lα4の印加に従って各LEDを個々に制御できるようにしたものである。図10は受光部回路の説明図である。受光素子としてAPD(アバランシエ.フォト.ダイオード)を用いる場合の回路である。APDは逆バイアス電圧BVを印加することによりPD(フォト.ダイオード)に比べ数十倍から百数十倍の出力の増大となる特性を有する。この特性を応用して今まで感度が足りなく問題となっていた測定部位を測定可能にする。回路はBVの電位に直列に抵抗R1,R3が結線され、R3の電位からコンデンサーCDを介してオペアンプOPに結線されフィードバック抵抗R2で増幅され、出力VOが得られる。この回路でλがAPDに入射するとPDに比べ数十倍から百数十倍の電流がえられその内交流成分のみがOPに入力し、交流成分の何倍かしたものがVOとして得られる。この交流成分の意味を考える。(1)式のIλはここでは入射光λとしている。問題は交流成分が何に相当しているか、である。
(1) 式のC0λを次のようにおく。
C0λ=eCC0λ…………………………………………………(30)
すると(1)は
ここで
を考慮して(31)を展開すると
ここで交流成分(Iλ)AC を考えると
ここでI0λ・C0λ/CC0λは分光波長が決まれば固定され、或いは分光波長によらない定数であるから、整理して
aλ=(Iλ)AC /(I0λ・C0λ/CC0λ)
とおけば
(4)式を得る。
即ち図8に示す回路により従来のPDより感度のいいAPDを用いてaλを得て必要な因子を求めることができる。またAPDの増幅率は入射光の分光波長がことなればことなってくる場合もある。その補正はBVを可変にすることにより可能となる。BVの電圧により増幅率がかわるという特性を応用する。あらかじめ分光的な増幅率が分かっている場合は、一定になるように、あらかじめシュミレーションした電圧を自動或いは手動で与えてやればよい。
【発明の効果】
本発明によればヘモグロビンの吸収分光波長域の少なくとも3個、或いは4個の分光波長の反射型の生体信号を得て、動脈中の酸素飽和度、静脈中の酸素飽和度、静脈の脈動変化量、血中のヘモグロビン濃度等、を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる測定原理の説明図
【図2】本発明にかかる測定部位と検出部の説明図
【図3】本発明にかかる測定検出部の発光部と受光部の説明図
【図4】本発明にかかる測定検出部の発光部と受光部の説明図
【図5】本発明にかかる測定検出部の説明図
【図6】本発明にかかる機能ブロックの説明図
【図7】本発明にかかる測定検出部の発光部の説明図
【図8】本発明にかかる測定検出部の受光部の説明図
【図9】本発明にかかる測定検出部の発光部の説明図
【符号の説明】
I0λ 入射光
Iλ 全反射光
k2 動脈の脈波の静脈への影響度
f(t) 動脈の脈波の変化部分
LDS 発光−受光センサー
P 測定部位
L ケーブル
AL 発光部
BD 受光部
λ 分光波長
λ1 分光波長
λ2 分光波長
λ3 分光波長
λ4 分光波長
P1 入射部位
P2 射出部位
LLP 光路
IE 印加端子
Lα1 印加端子
Lα2 印加端子
Lα3 印加端子
Lα4 印加端子
LD1 伝達ライン
LD2 伝達ライン
LD3 伝達ライン
LD4 伝達ライン
LD5 伝達ライン
LD6 伝達ライン
A/D アナログ/デジタル変換機
R1 抵抗
R2 抵抗
R3 抵抗
APD アバランシエ・フォト・ダイオード
BV 印加電源
CD コンデンサー
OP 作動増幅器
VO OPの出力
本発明は血中の成分検出装置に関する。
【従来の技術】
動脈中の酸素飽和度を非侵襲的に計測する装置はすでにパルスオキシメーターとして商品になっている。測定部位については指先が多数をしめるが、指先は非常によく動き動脈の酸素飽和度の測定値に悪影響をあたえる。そこで比較的動きが鈍い頭、額などが候補になっている。又、生体の緊急時における酸素供給システムの優位性を考慮して指先より脳、心臓などがより重要な計測の対象となる。それらを合わせて脳に近い額、顔面あるいは頭部で計測する、所謂反射光型が考案されすでに市販されている。これらは動脈の脈動を応用した2つの分光センサーの信号処理している。
【発明が解決しようとする課題】
問題は生体に起因するS/Nが悪くどんな場合でも動脈の酸素飽和度が正確に計測できる、とはなってないことである。問題は、次のような場合に生じる。
人が立ってる状態の額から計測できる酸素飽和度と、寝ている状態の額から計測できる酸素飽和度が異なることである。状態によって値がことなるのは問題である。この原因は立っている状態では額には血の鬱積が生じないが、寝た状態では血の鬱積が生じ主に静脈血がたまり、近傍の動脈の脈動が静脈に脈動を与え、その結果静脈の酸素飽和度が動脈の酸素飽和度に悪影響を与えることによる。
この悪影響をとり除くことが本発明の課題である。
またセンサーに起因する問題もあり、これは使用されているSiフォトダイオードに主に問題がある。使用されているSiフォトダイオードは入射光のフォトンエネルギーに対応して電流を発生させている。又、光源は強度を生体に安全な最大値にしてS/Nを最良するように構成されている。しかしながら、人によっては全反射光(表面の反射ではなく内部まで入った光の情報をとらえる、としてここでは全反射光という)の到達効率は大きく変化し、トータルの光源―センサーのS/Nが問題となり計測できない場合がある。本発明ではこれも解決する。
【課題を解決するための手段】
はじめに静脈の酸素飽和度を取り除く測定原理を説明する。
図1に計測部位の模式図を示す。入射光の強さをI0λとし(既知)、全反射光の強さを
Iλとする。すると
ここで
Iλ、:測定値、λはある波長、
C0λ:固定吸収部分、動脈中の厚さ不変部分も含む
f(t): 動脈の厚さの変動部分、周期関数とする
f(t)は周期関数としているので
Sλ:ヘモグロビンの散乱係数
Kλ:ヘモグロビンの吸収係数
この式はSλ、Kλの大小の関係を考慮したクベルカ.ムンクの方程式を解いた結果である。第1項の指数関数は動脈の状態を表し、第2項の指数関数は静脈の状態を表している。従来のパルスオキシメーターは、動脈は脈動しており、本来静脈は脈動していないとして測定部の脈動信号をとり取り出している。しかしこの場合は、動脈の脈動が静脈に伝わり(鬱血した部分に伝わり)、動脈に静脈の脈動が加算され、動脈信号のみの信号処理で算出した動脈中の酸素飽和度が誤差をもつことになる。本発明は第一はこの誤差をなくすためのものである。
ここでI0λ−Iλの成分をとる。
符号に注意して対数をとる。
(3)で更に交流AC成分をとる。
ここで (4)の右辺第一項は動脈の状態を、第2項は静脈の状態を表している。Sλは動脈、静脈とも同じと考えられている。Kλはヘモグロビンの酸化の程度によりことなり、KλとK1λで区分している。
k2:動脈の脈動と静脈の脈動の比を表す係数である。ただしk2は時間的に任意に変化すると考えており、k2・f(t)はf(t)とは別関数として取り扱える。つまり静脈独自の脈動変化をg(t)とすればg(t)=k2(t)・f(t)と置くことができる。即ちk2が解ることは静脈の脈動変化がわかることである。体動発生時の動脈と静脈の個々の動きもk2でとらえることができる。
ここでKλ、K1λは
Kλ=δ・CtHb・{(SpO2/100)(εHbO2 λ−εHb λ)+εHb λ}−−−−−(5)
K1λ=δ・CtHb・{(SpO2 1/100)(εHbO2 λ−εHbλ)+εHb λ}−−−−−(6)
ここで
δ:吸収係数の単位を合わせるための定数(観血により決める、一度でよい)
CtHb:CtHbO2+CtHbのトータルヘモグロビン濃度
CHbO2:酸化ヘモグロビン濃度
CHb:還元ヘモグロビン濃度
SpO2:動脈の酸化飽和度、%表示
SpO2 1:靜脈の酸化飽和度、%表示
εHbO2 λ:酸化ヘモグロビンの波長λにおける吸収係数
εHb λ:還元ヘモグロビンの波長λにおける吸収係数
CtHbは動脈、静脈とも同じ値とかんがえられるからCとする。
ここでまた夫々次ぎのように置換える。
Aλ=Sλ(εHbO2 λ−εHb λ)
S=SpO2/100
Bλ=2Sλ・εHb λ
S1=SpO2 1/100
すると(4)式は
ここで(7)からSが求まれば動脈中の酸素飽和度であり問題ない。ここでは
える。( )は3個の未知数から出来ているが掛算の形になっており個場合分離できなく、合わせて一個とかんがえる。
分光波長を1,2,3、4の4個の場合を考える。
(7)は夫々次ぎのようになる。
ここで(8)、(9)から次の式を得る。
(9)、(10)から次式を得る。
同様に(10)、(11)から次式を得る。
ここで(12),(13),(14)は未知数S、S1、k2の3個であり解くことが出来る。一つの解法を示す。
(12)、(13)よりk2を消去すれば次式を得る。
(13)、(14)より次式を得る
ここで
S=1−U…………………………(17)
とおく。Uは 0<U<1、すると近似の展開2次までとると
ここで
とおき、(18)をもちいて(15)の左辺の分子を変形すると次式をうる。
(a1C2−a2C1)−(1/2)(a1A2/C2+a2A1/C1)U−(1/8)(a1A2 2/C2 3+a2A1 2/C1 3)U2…………………………(20)
結局Uの2次式となる。
S1=1−U1…………………………………………………(21)
とおき、(15)、(16)を変形すれば次式を得る。
(α1+β1U+γ1U2)/(α1+β1(U1)+γ1(U1)2)=
(α2+β2U+γ2U2)/(α2+β2(U1)+γ2(U1)2)=
(α3+β3U+γ3U2)/(α3+β3(U1)+γ3(U1)2)
……………………………………………………(22)
ここでαi、βi、γi はU、(U1)の各係数である。
(22)式より、U≠(U1)として次式をうる。
(α1β2−α2β1)+(γ2α1−γ1α2)(U+(U1))+(β1γ2−β2γ1)(U・(U1))=0……………………………(23)
(α2β3−α3β2)+(γ3α2−γ2α3)(U+(U1))+(β2γ3−β3γ2)(U・(U1))=0……………………………(24)
ここで
X1=U+(U1) ………………………………………………(25)
X2=U・(U1)…………………………………………………(26)
とおくと、
(α1β2−α2β1)+(γ2α1−γ1α2)X1+(β1γ2−β2−γ1)X2=0− …………………………………(27)
(α2β3−α3β2)+(γ3α2−γ2α3)X1+(β2γ3−β3γ2)X2=0………………………………(28)
(27)、(28)の一次の連立方程式を解けばX1,X2がもとまり、U、(U1)は次の2次の方程式を求めればよい。
t2−X1・t+X2=0……………………………………………………(29)以上が一つの解法である。
(17)の代わりにS=S0(1−U)としてもよい。
この場合は、AがAS0となるが同様の展開でU、(U1)を求めることが出来る。いずれにしても、U、(U1)からS,S1を求めることができる。
またS1はあまり変化するものではなく一定値と考えられる場合もある。
その時は未知数はS、( δ C ・f)、k2の3個であり必要な方程式は最少独立の3個の方程式があればよい。解き方の一つは(15)式のS1を固定してSを求めればよい。展開は省略するがSの2次方程式となり、解くことができる。2つの答えがえられるがSの状態を考慮してもちいればよい。
また以上展開した方法は反射の情報をとるためのものだが、透過の場合にも適用できる。それは(2)式から解くことであり、以上の展開と同様に解くことができる。
【発明の実施の形態】
図2以下本発明装置の説明をする。図2は本発明の発光−受光センサーLDSを額の測定部位P(額の略中央部)に取り付けた模式図である。LDSは円形となっているが必ずしも円形の必要はない。その中に必要な発光部、受光部が配置されておればよい。ケーブルは直線的に描写しているが、フレキシブルなもので内部には発光−受光センサーに必要な信号線が入っていればよい。ケーブルを介して信号が必要な演算等をする部署(ここでは図示されていない)に伝達される。図3はLDSの発光部ALと受光部BDを模式的に示したものである。ALはここでは4個の分光波長で個々に構成されるLEDであって、夫々λ1、λ2、λ3、λ4の分光波長の光を発している。その光は測定部位PのP1(必ずしも点でなくてもよく、面でもよい)から入射して光路LLPを通ってP2から外へ出て行く。BDはそれらを受光する受光部である。LDSは主にALとBDで構成され、それらに必要な信号等はケーブルLで伝達される。
図4はAL、BDにおいて各分光波長の入射光路が一つの場合の模式図である。ALにおいて各LEDから発せられたλ1、λ2、λ3、λ4の分光波長の光をダイクロイックミラー等で合成して測定部位に入れ、測定の光路を通った後、外部に出てくる。それをBDの受光部で受光する。時系列的に各LEDが発光する場合はBDの受光部は分光する必要はない、が同時発光或いは
ブロードな分光波長をもっている場合は分光する必要がある。図4のBDは分光する場合を模式的に示したもので、ダイクロイックミラー等から構成される。
図5はLDSの中の各LED、あるいは受光部の配置をしめした模式図である。一つは各LEDの分光波長の光を図示している各λ1、λ2、λ3、λ4を周辺から入射させ、中央から合成した光をとる。或いは、逆に中央から合成した光もしくはブロードな光を入射させ、周辺から各分光波長の光を取り出してもよい。
或いはブロードな光を中央を含むいずれから入れ、いずれかから取り出しその後分光波長に分解する。或いは分光波長された光をいずれかの部位から入れ、合成された光をいずれからとりだしてもよい。
図6は本発明の構成を機能ブロックで示したものである。ALから発せられた光は被測定部を通ってBDで受光される。BDからの信号はA/D変換等の機能を経て演算等の機能にはいる。これらの機能はメインの機能を示したもので、細部の機能については(1)式から(29)式までの展開をおこない、アナログ回路の方が有利な場合はアナログ回路を用いて細部の機能を果たす。特に演算等の機能では、動脈の血中酸素飽和度SpO2、静脈の血中酸素飽和度SpO21、脈波f(t)、動脈の静脈への影響度K2を算出する。算出したものから表示、あるいは信号の出力等必要に応じて出力する。駆動等の機能ブロックはALの回路を駆動するためのものであるが、一方では演算等の機能ブロック、或いはA/D変換等の機能ブロックからの信号をフィードバック信号として受け、適切な算出値がえられるようにALへの信号をコントロールしている。またLD1,LD2、LD3、LD4、LD5、LD6の伝達部分は有線であっても、無線であってもよい。特にLD1、LD6が無線の場合はAL、BD内に必要な電源を確保する。
図7はALの発光LEDの印加電圧の掛けかたの一例である。IEをゼロにして、Lα1を−にするとλ1が発光し+にするとλ2が発光し、Lα2を−にするとλ3が発光し+にするとλ4が発光する。従ってLα1とLα2とを交互に印加させ、印加の極も順次変えていけば各LEDは順次点灯する。それにより3芯線で各LEDの点灯が可能となる。
図9は、Lα1、Lα2、Lα3、Lα4の印加に従って各LEDを個々に制御できるようにしたものである。図10は受光部回路の説明図である。受光素子としてAPD(アバランシエ.フォト.ダイオード)を用いる場合の回路である。APDは逆バイアス電圧BVを印加することによりPD(フォト.ダイオード)に比べ数十倍から百数十倍の出力の増大となる特性を有する。この特性を応用して今まで感度が足りなく問題となっていた測定部位を測定可能にする。回路はBVの電位に直列に抵抗R1,R3が結線され、R3の電位からコンデンサーCDを介してオペアンプOPに結線されフィードバック抵抗R2で増幅され、出力VOが得られる。この回路でλがAPDに入射するとPDに比べ数十倍から百数十倍の電流がえられその内交流成分のみがOPに入力し、交流成分の何倍かしたものがVOとして得られる。この交流成分の意味を考える。(1)式のIλはここでは入射光λとしている。問題は交流成分が何に相当しているか、である。
(1) 式のC0λを次のようにおく。
C0λ=eCC0λ…………………………………………………(30)
すると(1)は
ここで
を考慮して(31)を展開すると
ここで交流成分(Iλ)AC を考えると
ここでI0λ・C0λ/CC0λは分光波長が決まれば固定され、或いは分光波長によらない定数であるから、整理して
aλ=(Iλ)AC /(I0λ・C0λ/CC0λ)
とおけば
(4)式を得る。
即ち図8に示す回路により従来のPDより感度のいいAPDを用いてaλを得て必要な因子を求めることができる。またAPDの増幅率は入射光の分光波長がことなればことなってくる場合もある。その補正はBVを可変にすることにより可能となる。BVの電圧により増幅率がかわるという特性を応用する。あらかじめ分光的な増幅率が分かっている場合は、一定になるように、あらかじめシュミレーションした電圧を自動或いは手動で与えてやればよい。
【発明の効果】
本発明によればヘモグロビンの吸収分光波長域の少なくとも3個、或いは4個の分光波長の反射型の生体信号を得て、動脈中の酸素飽和度、静脈中の酸素飽和度、静脈の脈動変化量、血中のヘモグロビン濃度等、を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる測定原理の説明図
【図2】本発明にかかる測定部位と検出部の説明図
【図3】本発明にかかる測定検出部の発光部と受光部の説明図
【図4】本発明にかかる測定検出部の発光部と受光部の説明図
【図5】本発明にかかる測定検出部の説明図
【図6】本発明にかかる機能ブロックの説明図
【図7】本発明にかかる測定検出部の発光部の説明図
【図8】本発明にかかる測定検出部の受光部の説明図
【図9】本発明にかかる測定検出部の発光部の説明図
【符号の説明】
I0λ 入射光
Iλ 全反射光
k2 動脈の脈波の静脈への影響度
f(t) 動脈の脈波の変化部分
LDS 発光−受光センサー
P 測定部位
L ケーブル
AL 発光部
BD 受光部
λ 分光波長
λ1 分光波長
λ2 分光波長
λ3 分光波長
λ4 分光波長
P1 入射部位
P2 射出部位
LLP 光路
IE 印加端子
Lα1 印加端子
Lα2 印加端子
Lα3 印加端子
Lα4 印加端子
LD1 伝達ライン
LD2 伝達ライン
LD3 伝達ライン
LD4 伝達ライン
LD5 伝達ライン
LD6 伝達ライン
A/D アナログ/デジタル変換機
R1 抵抗
R2 抵抗
R3 抵抗
APD アバランシエ・フォト・ダイオード
BV 印加電源
CD コンデンサー
OP 作動増幅器
VO OPの出力
Claims (2)
- 可視光或いは赤外光を用いて生体内部の生体信号を反射型でとり出すようにした装置において、ヘモグロビンの吸収分光域の少なくとも3個の生体分光信号を用いて、動脈中の酸素飽和度、静脈の脈動変化量、血中のヘモグロビン濃度等、を算出する装置。
- 可視光或いは赤外光を用いて生体内部の生体信号を反射型でとり出すようにした装置において、ヘモグロビンの吸収分光域の少なくとも4個の生体分光信号を用いて、動脈中の酸素飽和度、静脈中の酸素飽和度、静脈の脈動変化量、血中のヘモグロビン濃度等、を算出する装置。
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-
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- 2002-10-29 JP JP2002351792A patent/JP2004148069A/ja active Pending
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