JP2004155695A - Mc4受容体に対するリガンド - Google Patents

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JP2004155695A
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Atsuo Nakazato
篤郎 中里
Taketoshi Okubo
武利 大久保
Hiroki Umemiya
広樹 梅宮
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Abstract

【課題】MC受容体に親和性及び特異性を有するペプチド性リガンドを提供すること。
【解決手段】式
【化25】
Figure 2004155695

[式中、Ar及びArは同一又は異なって、フェニル基、置換フェニル基、ナフチル基、置換ナフチル基、又は窒素、酸素若しくは硫黄原子を一つ以上含むヘテロ芳香環基を示し、YはC1−5アルキレン基、C2−5アルケニレン基又は単結合を示し、Qはカルボニル基又はスルホニル基を示し、YはC1−5アルキレン基を示し、該C1−5アルキレン基はフェニル基、置換フェニル基、ナフチル基、置換ナフチル基、水酸基、カルバモイル基、モノ−C1−5アルキルアミド基又はジ−C1−5アルキルアミド基で置換された炭素原子を含んでもよい。]で表されるアルギニン誘導体又はその医薬上許容される塩を有効成分とするMC受容体に対するリガンドとしての用途。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、MC受容体に対するリガンドである新規アルギニン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】
メラノコルチン(α、β、γ−MSH、ACTH)は脳内において、それらの前駆体であるPOMCのプロセシングより生合成され、種々の生理機能に関与していることが報告されている(Nature, 278, 423, 1979)。メラノコルチンはその特異的受容体に結合することによって生理機能を発現するが、現在、メラノコルチン受容体(MC受容体)はMC〜MCまで5つのサイブタイプに分類されている。これらの受容体のうちMC受容体は脳内に特異的に発現しており、脳内に幅広い分布が認められる(J.Biol.Chem., 268, 15174, 1993; Mol.Endocrinol., 8, 1298, 1994)。
【0003】
最近、MC受容体と食欲及び肥満症との関連が示唆されている。MC及びMC受容体に選択的なペプチド性アゴニスト及びアンタゴニストを用いた動物実験において、絶食マウス及び種々肥満モデルで強力な食欲抑制作用を示すことが報告された(Nature, 385, 165,1997)。
【0004】
さらに、MC受容体KOマウスにおいて著しい体重の増加、血中インシュリン量、グルコース量の増加が認められ(Cell, 88, 131, 1997)、MC受容体が摂食行動及び肥満に対して抑制的に働いていることが示唆された。
一方、MC受容体は脳内において摂食行動に深く関与する視床下部以外にも海馬、扁桃体などの辺縁系及びセロトニン神経の起始核である縫線核などにも広く分布が認められる(Mol.Endocrinol., 8, 1298, 1994)。
さらに、ACTH及びα―MSHは動物実験において体温調節(Brain Res.,18, 473, 1987)、血圧(Am.J.Physiol., 257, R681, 1989)、神経内分泌系(Life Sci., 25, 1791, 1979)、学習/記憶(Neurosci.Biobehav.Rev.,4,9, 1980)及び覚醒(Neurosci.Biobehav.Rev., 4, 9, 1980)に対して作用することが認められ、さらに、不安様症状、視床下部−下垂体−副腎系活性化を引き起こすことが報告されている (Pharmacol.Biochem.Behav.,36,631,1990; Peptides,17,171,1996; ibid,11, 647,1990; ibid, 11,915,1990; Pharmacol.Biochem.Behav.,12,711,1980)。 しかしながら、ACTH及びα―MSHはサブタイプ非特異的アゴニストであり、メラノコルチン受容体サブタイプとこれらの生理機能との関係は明確にされていない。
MC受容体に関して、ペプチド性アゴニスト及びアンタゴニストが報告されている(Nature, 385, 165,1997)。しかし、これらはMC受容体にも親和性を有し、MC受容体に対して選択的リガンドとして使用できない。また、MC受容体に特異的なリガンドは全く報告されていない。従って、MC受容体のうち、脳内に特異的に発現し、脳内に広く分布しているMC受容体を介した生理機能も明確にされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、MC受容体に親和性及び特異性を有するペプチド性リガンドを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、アルギニン誘導体について鋭意検討した結果、MC受容体に親和性を有するリガンドであるアルギニン誘導体を見出し、本発明を完成させた。
以下、本発明を説明する。本発明は、式
【0007】
【化2】
Figure 2004155695
【0008】
[式中、Ar及びArは同一又は異なって、フェニル基、置換フェニル基、ナフチル基、置換ナフチル基、又は窒素、酸素若しくは硫黄原子を一つ以上含むヘテロ芳香環基を示し、YはC1−5アルキレン基、C2−5アルケニレン基又は単結合を示し、該C1−5アルキレン基はフェニル基、置換フェニル基、ナフチル基、置換ナフチル基、又はC1−10アシルアミノ基で置換された炭素原子を含んでもよく、Qはカルボニル基又はスルホニル基を示し、YはC1−5アルキレン基を示し、該C1−5アルキレン基はフェニル基、置換フェニル基、ナフチル基、置換ナフチル基、水酸基、カルバモイル基、モノ−C1−5アルキルアミド基又はジ−C1−5アルキルアミド基で置換された炭素原子を含んでもよい。]で表されるアルギニン誘導体又はその医薬上許容される塩を有効成分とするMC受容体に対するリガンドとしての用途である。また、本発明に係るアルギニン誘導体には立体異性体が存在するが、本発明はそれらも包含する。
本発明において、置換フェニル基とはC1−5アルキル基、C1−5アルコキシ基、アラルキルオキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、モノ−C1−5アルキルアミノ基、ジ−C1−5アルキルアミノ基、トリフルオロメチル基及びフェニル基から任意に選択された基の1〜3個で置換されたフェニル基であり、例えば2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2−プロピルフェニル基、3−プロピルフェニル基、4−プロピルフェニル基、2−シクロペンチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、4−ベンジルオキシフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、4−ブロモフェニル基、4−ニトロフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、4−ビフェニル基などである。
【0009】
置換ナフチル基とはC1−5アルキル基、C1−5アルコキシ基、アラルキルオキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、モノ−C1−5アルキルアミノ基、ジ−C1−5アルキルアミノ基、トリフルオロメチル基及びフェニル基から任意に選択された基の1〜3個で置換されたナフチル基であり、例えば5−ジメチルアミノナフチル基などである。
【0010】
窒素、酸素又は硫黄原子を一つ以上含むヘテロ芳香環基とは、窒素、酸素又は硫黄原子を一つ以上含む単環性若しくは2環性芳香族環基のことであり、例えば2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、3−インドリル基、3−ベンゾチエニル基又は4−イミダゾリル基などである。
【0011】
1−10アシルアミノ基とは炭素原子数1から10個の脂肪族アシル又は芳香族アシル基が置換したアミノ基であり、例えばホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ブチリルアミノ基、イソブチリルアミノ基、バレリルアミノ基、イソバレリルアミノ基、ピバロイルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ基などである。
【0012】
1−5アルキル基とは炭素原子数1から5個の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、シクロブチル基、シクロプロピルメチル基、ペンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、シクロブチルメチル基、1−エチルプロピル基などである。
【0013】
1−5アルコキシ基とは炭素原子数1から5個の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルコキシ基であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、シクロプロピルメトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基などである。
【0014】
モノ−C1−5アルキルアミノ基又はジ−C1−5アルキルアミノ基とは前記C1−5アルキル基が置換したアミノ基であり、例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基などである。
【0015】
ハロゲン原子とはフッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子である。
【0016】
また、医薬上許容される塩とは、鉱酸又は有機酸との塩である。それらは、例えば酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、ぎ酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、エチルコハク酸塩、ラクトビオン酸塩、グルコン酸塩、グルコヘプトン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、パラトルエンスルホン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩、アジピン酸塩、システインとの塩、N−アセチルシステインとの塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、よう化水素酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、ピクリン酸塩、チオシアン酸塩、ウンデカン酸塩、アクリル酸ポリマーとの塩、カルボキシビニルポリマーとの塩などを挙げることができる。
本発明に係る好ましい化合物は、式[1]においてAr及びArが同一又は異なって、フェニル基、ナフチル基又は3−ベンゾチエニル基であり、YがC1−2アルキレン基又は1個のアセトアミノ基で置換されたC1−2アルキレン基であり、Qがカルボニル基又はスルホニル基であり、YがC1−2アルキレン基又は1個のカルバモイル基で置換されたC1−2アルキレン基であるアルギニン誘導体又はその医薬上許容される塩である。更に好ましくは、下記に示される化合物a〜n又はその医薬上許容される塩である。
a. N−[N−アセチル−3−(2−ナフチル)−D−アラニル]−L−アルギニル−3−(2−ナフチル)−D−アラニナミド
【0017】
【化3】
Figure 2004155695
【0018】
b. N−[N−アセチル−3−(2−ナフチル)−D−アラニル]−L−アルギニル−3−(2−ナフチル)−L−アラニナミ
【0019】
【化4】
Figure 2004155695
【0020】
c. N−[N−アセチル−3−(2−ナフチル)−D−アラニル]−N−[2−(2−ナフチル)エチル]−L−アルギニナミド
【0021】
【化5】
Figure 2004155695
【0022】
d. N−[N−アセチル−3−(1−ナフチル)−D−アラニル]−L−アルギニル−3−(2−ナフチル)−D−アラニナミド
【0023】
【化6】
Figure 2004155695
【0024】
e. N−[N−アセチル−3−(1−ナフチル)−D−アラニル]−L−アルギニル−3−(2−ナフチル)−L−アラニナミド
【0025】
【化7】
Figure 2004155695
【0026】
f. N−[N−アセチル−3−(1−ナフチル)−D−アラニル]−L−アルギニル−3−(1−ナフチル)−L−アラニナミド
【0027】
【化8】
Figure 2004155695
【0028】
g. N−[N−アセチル−D−フェニルアラニル]−L−アルギニル−3−(2−ナフチル)−D−アラニナミド
【0029】
【化9】
Figure 2004155695
【0030】
h. N−[N−アセチル−D−フェニルアラニル]−L−アルギニル−3−(2−ナフチル)−L−アラニナミド
【0031】
【化10】
Figure 2004155695
【0032】
i. N−[N−アセチル−D−フェニルアラニル] −N−[2−(2−ナフチル)エチル]−L−アルギニナミド
【0033】
【化11】
Figure 2004155695
【0034】
j. N−[3−(2−ナフチル)プロピオニル]−L−アルギニル−3−(2−ナフチル)−L−アラニナミド
【0035】
【化12】
Figure 2004155695
【0036】
k. N−[3−(1−ナフチル)プロピオニル]−L−アルギニル−3−(2−ナフチル)−L−アラニナミド
【0037】
【化13】
Figure 2004155695
【0038】
l. N−[N−アセチル−3−(3−ベンゾチエニル)−L−アラニル]−L−アルギニル−3−(2−ナフチル)−L−アラニナミド
【0039】
【化14】
Figure 2004155695
【0040】
m. N−[N−アセチル−3−(3−ベンゾチエニル)−L−アラニル]−L−アルギニル−3−(2−ナフチル)−D−アラニナミド
【0041】
【化15】
Figure 2004155695
【0042】
n. N−[1−ナフタレンスルホニル]−L−アルギニル−3−(3−ベンゾチエニル)−D−アラニナミド
【0043】
【化16】
Figure 2004155695
【0044】
【発明の実施の形態】
式[1]の化合物は、以下の一般的製造法によって製造することができる。(以下の反応式中、Ar、Ar、Y、Y、Qは前記と同義であり、Xは水酸基、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示し、Pはt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等の一般的なアミノ基の保護基を示し、P、Pはt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ニトロ基、トシル基又は2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニル基等の一般的なグアジニノ基の保護基を示す。)
[一般的製造法]
【0045】
【化17】
Figure 2004155695
【0046】
[工程1]
化合物(1)と化合物(2)を塩基の存在下又は非存在下、不活性溶媒中縮合し化合物(3)へ変換することができる。
【0047】
ここで塩基とは、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリンなどの有機アミン類、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基類を示す。縮合とは、例えば酸クロリド又は酸ブロミド等の酸ハライド経由のアミド化、クロロ炭酸エチル、クロロ炭酸イソブチル等を用いた混合酸無水物経由のアミド化、又は1−(3,3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジフェニルホスホリルアジド、シアノリン酸ジエチル又はカルボニルイミダゾール等の縮合剤を用いたアミド化を示す。不活性溶媒とは、例えばメタノール、エタノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、トルエン、ベンゼンなどの炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭素系溶媒、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、水又はこれらの混合溶媒等である。
【0048】
[工程2]
化合物(3)に対して酸の存在下又は非存在下不活性溶媒中脱保護を行い、化合物(4)とすることができる。ここで化合物(3)の脱保護については、PRO−TECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS, THEODORA W. GREENE and PETER G. M. WUTS著に記載の方法を用いることができる。
【0049】
[工程3]
化合物(4)と化合物(5)を塩基の存在下又は非存在下、不活性溶媒中縮合し、化合物(6)へ変換することができる。このときYに保護されたアミノ基を含む場合、脱保護後、塩基の存在下又は非存在下不活性溶媒中、アミノ基のアシル化を行うことができる。
【0050】
ここで塩基とは、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン又はN−メチルモルホリンなどの有機アミン類、例えば炭酸カリウム又は炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基類を示す。縮合とは、例えば酸クロリド又は酸ブロミド等の酸ハライド経由のアミド化、クロロ炭酸エチル、クロロ炭酸イソブチル等を用いた混合酸無水物経由のアミド化、又は1−(3,3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジフェニルホスホリルアジド、シアノリン酸ジエチル又はカルボニルイミダゾール等の縮合剤を用いたアミド化を示す。不活性溶媒とは、例えばメタノール、エタノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、トルエン、ベンゼンなどの炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭素系溶媒、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、水又はこれらの混合溶媒等である。保護されたアミノ基とはPROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS, THEODORA W. GREENE and PETER G. M. WUTS著に記載の保護アミノ基のことであり、例えばt−ブトキシカルボニルアミノ基又はベンジルオキシカルボニルアミノ基等である。脱保護とはPROTECTIVE GROUPS INORGA−NIC SYNTHESIS, THEODORA W. GREENE and PETER G. M. WUTS著に記載の方法によるアミノ基の脱保護を示す。アシル化とは例えば酸クロリド又は酸ブロミド等の酸ハライド経由のアシル化、無水酢酸等の酸無水物を用いたアシル化、クロロ炭酸エチル、クロロ炭酸イソブチル等を用いた混合酸無水物経由のアシル化、又は1−(3,3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジフェニルホスホリルアジド、シアノリン酸ジエチル又はカルボニルイミダゾール等の縮合剤を用いたアシル化を示す。
【0051】
[工程4]
酸の存在下、非存在下不活性溶媒中グアジニノ基の脱保護を行うことで本発明化合物(6)を得ることができる。
【0052】
ここで化合物グアジニノ基の脱保護は、PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNT−HESIS, THEODORA W. GREENE and PETER G. M. WUTS著に記載の方法を用いることができる。
【0053】
本発明に係る化合物を医薬又はMC受容体に対するリガンドとして用いる場合の投与量は、成人を治療する場合で、1日1〜2000mgが好ましく、これを1日1回又は数回に分けて投与することができる。この投与量は、用途、患者の年齢、体重及び症状等によって適宜増減することができる。
【0054】
本発明に係る化合物は、経口又は非経口的に投与することができる。その投与剤型は錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、粉剤、トローチ剤、軟膏剤、クリーム剤、乳剤、懸濁剤、坐剤、注射剤、経鼻投与剤などであり、いずれも慣用の製剤技術(例えば、第14改正日本薬局方に規定する方法)によって製造することができる。これらの投与剤型は、患者の症状、年齢及び治療の目的に応じて適宜選択することができる。各種剤型の製剤の製造においては、常用の賦形剤(例えば、結晶セルロース、デンプン、乳糖、マンニトールなど)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンなど)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルクなど)、崩壊剤(例えば、カルボキシメチルセルロースカルシウムなど)などを用いることができる。
【0055】
【実施例】
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。(以下の式中、Bocはt−ブチルカルボニル基、Zはベンジルオキシカルボニル基、Acはアセチル基を示す。)
実施例1[表1中の化合物224の合成]
【0056】
【化18】
Figure 2004155695
【0057】
(1)中間体1(2.16g)、中間体2(1.00g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(0.92g)及びN−メチルモルホリン(0.42g)をジメチルホルムアミド(20mL)に溶解し、氷冷下1−(3,3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.96g)を加え、ゆっくり室温まで昇温し、3日間攪拌した。反応溶液を酢酸エチルと水の混合溶媒に注ぎ、分液後有機層を5%硫酸水素カリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液にて順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮した。得られた結晶を酢酸エチルにて再結晶を行い、中間体3(2.27g)を得た。
【0058】
【化19】
Figure 2004155695
【0059】
(2)(1)で得た中間体3(1.50g)を塩化メチレン(15mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(15mL)を加え、室温で2時間攪拌した。反応溶液を減圧下濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注ぎ、クロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下濃縮し、粗の中間体4を得た。この中間体4は精製せずに次の反応に用いた。
【0060】
【化20】
Figure 2004155695
【0061】
(3)(2)で得た中間体4(0.42g)、中間体5(0.24g)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(0.16g)をジメチルホルムアミド(15mL)に溶解し、氷冷下1−(3,3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.16g)を加え、ゆっくり室温まで昇温し一晩攪拌した。反応溶液を酢酸エチルと水の混合溶媒に注ぎ、分液後有機層を5%硫酸水素カリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液にて順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル中で結晶化し、中間体6(0.43g)を得た。
【0062】
【化21】
Figure 2004155695
【0063】
(4)(3)で得た中間体6(0.40g)を塩化メチレン(5mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(5mL)を加え室温にて2時間攪拌した。反応溶液を減圧下濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注ぎ、クロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下濃縮した。残渣を塩化メチレン(3mL)に溶解し、無水酢酸(48mg)及びピリジン(37mg)の塩化メチレン溶液(1mL)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応溶液を減圧下濃縮し、酢酸エチルを注ぎ、水、5%硫酸水素カリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液にて順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル中で結晶化し、中間体7(0.28g)を得た。
【0064】
【化22】
Figure 2004155695
【0065】
(5)(4)で得た中間体7(0.28g)をメタノール(10mL)に溶解し、20%水酸化パラジウム−活性炭(100mg)を加え、水素雰囲気下2日間攪拌した。反応溶液をセライト濾過して固形物を除き、減圧下濃縮した。残渣をメタノール(5mL)に溶解し、4M塩化水素−酢酸エチル溶液(0.10mL)を加え減圧下濃縮し、酢酸エチル中固化させ化合物224の塩酸塩(0.18g)を得た。
本化合物及び同様にして得た化合物の構造と物性データを表1に示した。
【0066】
【表1】
Figure 2004155695
【0067】
【表2】
Figure 2004155695
【0068】
【表3】
Figure 2004155695
【0069】
【表4】
Figure 2004155695
【0070】
【表5】
Figure 2004155695
【0071】
【表6】
Figure 2004155695
【0072】
【表7】
Figure 2004155695
【0073】
【表8】
Figure 2004155695
【0074】
【表9】
Figure 2004155695
【0075】
【表10】
Figure 2004155695
【0076】
【表11】
Figure 2004155695
【0077】
【表12】
Figure 2004155695
【0078】
【表13】
Figure 2004155695
【0079】
【化23】
Figure 2004155695
【0080】
【化24】
Figure 2004155695
【0081】
試験例[MC受容体結合実験]
MC受容体結合実験はPharmacology&Toxicology,79,161−165、1996に掲載された方法に従って行った。ヒトMC受容体をHEK−293細胞に発現させたヒトMC受容体発現細胞膜はバイオリンクス社より購入した。細胞膜を2mMエチレンジアミン4酢酸、10mM塩化カルシウム及び100μMフェニルメチルスルフォニルフルオリドを含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)でホモジナイズした。ホモジネートを48,000×gで20分間、4℃にて遠心分離した。遠心分離により得られた沈査を同緩衝液で再ホモジナイズし、ホモジネートを48,000×gで20分間、4℃にて遠心分離した。この操作を2度繰り返した。沈査をタンパク質濃度100μg/mlとなるように2mMエチレンジアミン4酢酸、10mM塩化カルシウム、100μMフェニルメチルスルフォニルフルオリド及び0.1%ウシ血清アルブミンを含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH 7.4)に懸濁し、粗膜標品として結合実験に用いた。粗膜標品(0.25ml、25μgタンパク)を[125I]Nle−D−Phe−α−MSH(最終濃度 0.2 nM)と25℃で120分間反応させた。反応終了後、反応液をレセプター結合実験用セルハーバスターを用い、0.5%ウシ血清を含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)に2時間浸したGF/Cガラス繊維濾紙上に吸引濾過した。濾紙上の放射活性をγカウンターにて測定した。1μMのNle−D−Phe−α−MSH存在下における結合量を非特異的結合とし、1μMのNle−D−Phe−αーMSH非存在下の結合である総結合から非特異的結合を差し引いたものを特異的結合とした。被検薬は100%DMSO溶液に溶解し、[125I]Nle−D−Phe−α−MSHと同時に膜標品に添加した。10−9〜10−5濃度での抑制曲線からIC50値を算出した。
その結果、例えば化合物224のIC50値は690nMであった。

Claims (3)


  1. Figure 2004155695
    [式中、Ar及びArは同一又は異なって、フェニル基、置換フェニル基、ナフチル基、置換ナフチル基、又は窒素、酸素若しくは硫黄原子を一つ以上含むヘテロ芳香環基を示し、YはC1−5アルキレン基、C2−5アルケニレン基又は単結合を示し、該C1−5アルキレン基はフェニル基、置換フェニル基、ナフチル基、置換ナフチル基、又はC1−10アシルアミノ基で置換された炭素原子を含んでもよく、Qはカルボニル基又はスルホニル基を示し、YはC1−5アルキレン基を示し、該C1−5アルキレン基はフェニル基、置換フェニル基、ナフチル基、置換ナフチル基、水酸基、カルバモイル基、モノ−C1−5アルキルアミド基又はジ−C1−5アルキルアミド基で置換された炭素原子を含んでもよい。]で表されるアルギニン誘導体又はその医薬上許容される塩を有効成分とするMC受容体に対するリガンドとしての用途。
  2. 置換フェニル基がC1−5アルキル基、C1−5アルコキシ基、アラルキルオキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、モノ−C1−5アルキルアミノ基、ジ−C1−5アルキルアミノ基、トリフルオロメチル基及びフェニル基から任意に選択された基の1〜3個で置換されたフェニル基であり、 置換ナフチル基が C1−5アルキル基、C1−5アルコキシ基、アラルキルオキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、モノ−C1−5アルキルアミノ基、ジ−C1−5アルキルアミノ基、トリフルオロメチル基及びフェニル基から任意に選択された基の1〜3個で置換されたナフチル基であり、ヘテロ芳香環基が窒素、酸素又は硫黄原子を一つ以上含む単環性若しくは2環性芳香族環基である請求項1記載のアルギニン誘導体又はその医薬上許容される塩を有効成分とするMC受容体に対するリガンドとしての用途。
  3. Ar及びArが同一又は異なって、フェニル基、ナフチル基又は3−ベンゾチエニル基であり、YがC1−2アルキレン基又は1個のアセトアミノ基で置換されたC1−2アルキレン基であり、Qがカルボニル基又はスルホニル基であり、YがC1−2アルキレン基又は1個のカルバモイル基で置換されたC1−2アルキレン基である請求項1記載のアルギニン誘導体又はその医薬上許容される塩を有効成分とするMC受容体に対するリガンドとしての用途。
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