JP2004158207A - 蛍光ランプおよび照明器具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導入線30の間に位置するように補助アマルガム40cと遮蔽物40を配設する。ステム頂部12aおよびステム12の導入線30a、30b間に導電性の飛散物が堆積することを抑制することができ、信頼性の高い蛍光ランプを提供することができる。さらに、フィラメント31側に補助アマルガム40cを支持したので、ランプ始動時にフィラメント31からの放射熱を受け、補助アマルガム40cから水銀が急速に拡散されるので光束立ち上り特性が向上される。
【選択図】図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ランプ寿命末期に異常放電が継続した場合でも透光性放電容器が溶融することを防止するとともに、光束立ち上り特性を向上した蛍光ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、熱陰極を備えた蛍光ランプを長期にわたり点灯すると、フィラメントを構成するタングステンなどの物質や、これに塗布した酸化バリウムなどの電子放射物質、およびフィラメントに近い導入線を構成するニッケルなどの導入線先端部材が飛散し損耗する。これら飛散物はバルブ壁に付着して、黒化を生じるとともに、フィラメントに近いステムの先端面にも付着して堆積する。特に、高周波点灯の場合は、相対的に高い電圧を印加するので、ランプの寿命末期にフィラメントの電子放射物質が飛散した後にランプが半波放電を起こすことがある。このような異常放電が生じるとフィラメント物質や導入線の物質の飛散が一層激しくなり、これらはフィラメントに近いフレアステムの先端面に付着しやすい。
【0003】
このような付着物は導電体であるから、ある程度堆積すると通電経路を形成する可能性がある。すなわち、フレアステム等一対の導入線を封止している封止部の先端面に電極飛散物などが堆積すると、この飛散物が一対の導入線の間に導電経路を形成してしまう。
【0004】
一般に、寿命末期にフィラメントが断線すると、蛍光ランプの点灯装置は発振を停止するように構成されているが、上記のように飛散物による堆積物の導電経路によって一対の導入線間が導通(短絡)している場合には、フィラメントが断線しても点灯装置は動作を継続するおそれがある。たとえば、蛍光ランプの点灯装置が一対のフィラメントの非電源側端子間に予熱コンデンサを接続したいわゆるコンデンサ予熱方式であって、正帰環制御するいわゆる自励発振形のインバータの場合、フィラメントが断線すると帰還制御されなくなるため発振が停止する。しかし、一対の導入線間に飛散物の堆積物によって導電経路が形成されている場合には、フィラメント断線しても導電経路に電流が流れるので、帰還制御を維持することになり、点灯装置が発振を継続する。この場合、蛍光ランプは断線した一方のフィラメントが熱陰極として作用しないので、いわゆる半波放電を繰り返すことになって、異常放電による点灯が継続されることになる。また、この異常放電によって導電経路が発熱し、フレアステムが熱破損したり、導電経路に過大な電流が流れて大きな電力損失を生じる不具合がある。
【0005】
また、一般にフィラメントから電子放射物質が完全に飛散して枯渇した場合には不点となるが、インバータ点灯の場合は2次電圧が高いので、電子放射物質が完全に飛散して枯渇した後でも、半波放電を継続することがあり、このような場合も上記一対の導入線間に形成された導電経路に電流が流れて、この導電経路が発熱し、フレアステムが破損したり、過大な電流が流れて大きな電力損失を生じることがある。そこで、従来からこのような放電放射物質による一対の導入線間の短絡の防止を図った技術が提案されている(例えば特許文献1および2)。
【0006】
【特許文献1】
特開平2001−185084号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2001−52646号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来技術1および2では、一対の導入線間の短絡防止効果が必ずしも高くないという課題がある。
【0009】
すなわち、特許文献1では一対の導入線にそれぞれ支持された遮蔽物によって飛散物を一対の遮蔽物により遮蔽できるものの、一対の導入線間の根元付近に飛散物が堆積することを抑制するには不十分であった。さらに、このような蛍光ランプの小形化、高効率化に伴いガラスバルブの細径化および放電路長を長くすることで、始動時の光束立ち上り特性を失うことになる。
【0010】
特許文献2は、蛍光ランプの寿命末期までに飛散する飛散物が導入線封止端部に付着することを抑制するために、一対の導入線のうちどちらか一方の導入線に他方の導入線に向け、補助アマルガムを支持したものであり、飛散物を導入線端部に付着することを抑制するとともに、ランプ始動時にフィラメント電極からの放射熱をうけて、立ち上りを改善したものである。しかし、金属板からなる補助アマルガムを他方の導入線に近接するよう延出させると、一対の導入線および補助アマルガムによって導電経路が形成されるおそれがあり。そのため、他方の導入線方向に延出した補助アマルガムと他方の導入線間に所望の間隔を設ける必要がある。したがって、一対の導入線間の根元付近に回り込んで飛散する飛散物の堆積を抑制するには不十分であった。
【0011】
本発明の目的は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、一対の導入線間のステム上に飛散物が連続的に付着して堆積することを阻止し、一対の導入線間の短絡などに伴う異常放電の継続を抑制すること、ひいては透光性放電容器が溶融、破損することや過大電流が流れつづけることを防止すとともに、光束立ち上り特性を向上することができる蛍光ランプを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の蛍光ランプは、透光性放電容器と;透光性放電容器の内面側に形成された蛍光体層と;透光性放電容器内に封入された放電媒体と;透光性放電容器の内部に放電を生起するよう配設された一対のフィラメント電極と;透光性放電容器内に気密に導入されたフィラメント電極の両端部を支持する一対の導入線と;少なくとも一部が一対の導入線の間に位置するようフィラメント電極支持部および支持部の間の導入線に支持された複数の遮蔽物と;を具備しており、前記複数の遮蔽物のうち1つは補助アマルガムであり、この補助アマルガムはフィラメント電極との間に他の遮蔽物を介在させることなく導入線に支持されていることを特徴とするものである。
【0013】
透光性放電容器は、例えば石英ガラスバルブからなり、ガラスバルブの内面側に形成した蛍光体層、およびガラスバルブ内に封入した放電媒体を備えて構成されている。しかしながら、透光性放電容器は、石英ガラスのほか、透光性セラミックなどであってもよい。特に蛍光ランプの寿命末期の異常発熱などにより溶融、破損しやすい材料の場合、本発明は有効である。
【0014】
放電媒体は、例えば希ガスとしてアルゴン、ネオン、クリプトン、キセノンなどの不活性ガスおよび水銀からなるもが一般的だが、本発明においてはこれに限定されない。
【0015】
放電容器の形状は、任意の形状を成していることができる。たとえば、直管、U字状、W字状などであることを許容する。
【0016】
一対の導入線は、ニッケルや鉄などを主体としたワイヤなどにより形成されている。このような導入線のうち放電容器内に存在する導入線は、電気抵抗が極めて低く、フィラメントとの抵抗差が小さい。これら導入線の内端部にフィラメントが掛け渡されている。さらに、この導入線は、ステム、ピンチシールおよびビードガラスなどを用いてバルブの両端部に封装されるが、導入線の封止部材および封止方法などは特に限定されない。要するにバルブの内側に電極を形成するように導入線が封止され、一対の導入線間に封止端を形成する方法であればよい。
【0017】
電極は、フィラメントによって構成されており、放電を生起可能な程度の導電性を有し、放電によって生じる熱に容易に変形しない高融点材料であるタングステンなどを用いることが好ましい。形状はコイル状で形成されているのが望ましく、単巻コイル、2重巻コイルおよび多重巻コイルであってもよい。そして、フィラメントには酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化カルシウムなどのエミッタが塗布されている。フィラメント両端は、導入線間に掛け渡されて支持されている。
【0018】
複数の遮蔽物の少なくとも一部が一対の導入線の間に位置するとは、複数のうちの1個が位置する場合および、複数のうちの1個または複数個の一部が位置する場合のいずれをも包含することを意味する。
【0019】
補助アマルガムを除いた遮蔽物の材料としては、セラミックス、石英などのガラス部材などの絶縁材により形成することが望ましいが、製造および点灯中の熱によって、不純ガスを発生したり、溶融したり、することなく、容易に製造が可能であればこれに限定されない。
【0020】
補助アマルガムは、たとえば平板形状の金属基板の表面に水銀を吸着する材料がメッキして形成される。金属基板としてはステンレス、モリブデン、ニッケル、鉄および銅のいずれか、または複数種を混合して用いることができる。メッキ材料としては、インジウム、ビスマス、錫および鉛のいずれか、または複数種を用いることができる。
【0021】
補助アマルガムが支持されない導入線に支持された遮蔽物が補助アマルガムよりもフィラメントに近接するよう支持されたとしても、始動時および消灯時の補助アマルガムの作用を妨げることがなければ、補助アマルガムが支持されない側の遮蔽物が補助アマルガムよりもフィラメントに近接支持されていても構わない。導入線に設置されている平板形状の補助アマルガムの幅広面の一端の付近を回転させ、幅広面の一面がフィラメントに対向することにより、フィラメントから放射される熱を直接受ける面積が大きくなり、金属基板の速やかな温度上昇が得られるとともに、飛散物を幅広面で多く付着することが可能となるため、導入線間および封止端部に飛散物を堆積することを抑制することができる。補助アマルガムの回転角度は、90度であることが望ましいが、幅広面が飛散物を遮蔽するとともにフィラメントからの放射熱を効果的に受ける角度であればこれに限定されない。さらに、補助アマルガムは、一対の電極のうち少なくとも一方側の電極に配設されていても、両側の電極に配設されていても構わない。
【0022】
請求項1記載の蛍光ランプによれば、一対の導入線間および封止端部を遮蔽するように、一対の導入線に支持された複数の遮蔽物によって覆っているので、フィラメント電極などから飛散する飛散物は、導入線間を連結するように飛散物が連続的に付着して堆積することを阻止することができる。それにより、一対の導入線間の短絡などに伴う異常放電の継続を抑制すること、ひいては透光性放電容器が溶融、破損することや過大電流が流れつづけることを防止することが可能となる。
【0023】
さらに、フィラメントと補助アマルガム間に他の遮蔽物を介在しないよう導入線に支持されているため、ランプ始動時にフィラメントからの放射熱を受けて、補助アマルガムから水銀が急速に拡散されるので光束立ち上り特性が向上される。
【0024】
請求項2記載の蛍光ランプは、透光性放電容器と;透光性放電容器の内面側に形成された蛍光体層と;透光性放電容器内に封入された放電媒体と;透光性放電容器の内部に放電を生起するよう配設された一対のフィラメント電極と;透光性放電容器内に気密に導入されたフィラメント電極の両端部を支持する一対の導入線と;一対の導入線のそれぞれに対向する導入線方向に互いに接触することなく突出するよう支持されており、少なくとも先端部分がフィラメント電極から導入線の封止部側を見た場合に互いに重なり合う複数の遮蔽物と;を具備しており、前記複数の遮蔽物のうち1つは補助アマルガムであり、この補助アマルガムはフィラメント電極との間に他の遮蔽物を介在させることなく導入線に支持されていることを特徴とするものである。
【0025】
フィラメント電極の上面とは、ステム、ピンチシールなどにより一対の導入線が封装された封止端部側を下面とした時、封止端部からの距離が離れているフィラメント電極部分を示す。
【0026】
遮蔽物の先端部分とは、一対の導入線に支持された一端から対向する導入線方向に延在している他端側を示しており、互いに対向する方向に延在する複数の遮蔽物の先端部分がフィラメント長手方向にほぼ平行に延在するとともに、遮蔽物の先端部は導入線軸方向に所望の間隔を設け重なり合っている。すなわち、一対の導入線に対向する方向に支持された遮蔽物は、その先端部分が接触しないよう段違いで重なり合い、これら先端部同士間には、導入線の軸方向の間隔を電極軸にほぼ平行に形成していることになる。
【0027】
請求項2記載の蛍光ランプによれば、一対の導入線のそれぞれに支持された遮蔽物が互いに向かいつつ、互いに接触しないよう先端部同士が導入線の軸方向に所望の間隔をおいてフィラメント電極の長手方向に略平行に重なり合うよう延出しているので、フィラメント電極などから発生した飛散物は、この間隔内に回り込んで付着して堆積しても、一対の導入線間および封止端部に飛散物が堆積し、導電経路が形成されるのを阻止することができ、フィラメントが断線することによって、点灯装置の発振を確実に呈することが可能となる。
【0028】
さらに、フィラメントと補助アマルガム間に他の遮蔽物を介在しないよう導入線に支持されているため、ランプ始動時にフィラメントからの放射熱を受けて補助アマルガムから水銀が急速に拡散されるので、光束立ち上り特性が向上される。
【0029】
請求項3記載の蛍光ランプは、請求項1または2記載の蛍光ランプの補助アマルガムは、導入線に支持された端部付近をフィラメント電極の長手方向と交差する方向に折り曲げられていることを特徴とするものである。
【0030】
補助アマルガムの屈曲形状は、導入線に支持された一端から延びる他端側が対向する導入線に接しなければ適宜形状とし得るものであり、例えばV字状、W字状、U字状等の形状を取り得る。
【0031】
請求項3記載の蛍光ランプによれば、補助アマルガムがフィラメント電極の長手方向と交差する方向に折り曲げられているので、一対のガラスビードおよび補助アマルガムにより電極から遮断されないフレアステムの頂面上に電子放射物質が回り込んで堆積する堆積量を抑制することが可能となる。さらに、バルブの径が細く、導入線間の間隔が狭いような条件においても、一方の導入線に支持された補助アマルガムが他方の導入線に接することなく、かつバルブ内面に接しない状態で極力その面積を多くすることができるため、補助アマルガムとしての機能を十分に発揮させることができる。
【0032】
請求項4記載の照明器具は、請求項1ないし3いずれか一記載の蛍光ランプと;この蛍光ランプが装着された器具本体と;蛍光ランプを点灯する点灯装置と;を具備していることを特徴とするものである。
【0033】
請求項4記載の照明器具によれば、請求項1ないし3いずれか一記載の発明の作用を有する蛍光ランプを備えた照明器具を提供することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下本発明の第一実施形態である蛍光ランプを図面を参照して説明する。図1はコンパクト蛍光ランプの概略図、図2は図1の電極封止部端部の断面図を示している。
【0035】
コンパクト蛍光ランプLは、内面に蛍光体層11が形成された外径16〜19mm、内径15〜18mmの直線部が1130〜1140mmのガラスバルブの一端を閉塞し、他端部をステム12によって封止した2本のガラスバルブを一端部の閉塞部近傍においてブリッジで連結し、所定の水銀およびアルゴンなどの希ガスが封入さが1本の放電路を有する発光管10を形成したものである。また、発光管10の他端側には口金20がシリコーン接着剤などによって取り付けられている。
【0036】
そして、上記フレアステム12にはニッケルなどからなる導入線30a、30b(ウェルズ)を気密に貫通させて支持している。これらの導入線30a、30bの内端部にはフィラメント31を掛け渡して支持することにより電極を構成している。フィラメント31は、タングステンワイヤからなり、2重コイルまたはトリプルコイルで形成されている。フィラメント31は、その両端に形成したレグ部を導入線30a、30bに形成したフック部30cにより挟持している。フィラメント31には、酸化バリウムなどのような電子放射物質(図示しない)を塗布している。
【0037】
そして、一対の導入線30a、30bに棒状の遮蔽物40としてのガラスビード40a、40bが、その一端をほぼ直角になるようそれぞれ支持されている。各ガラスビード40a、40bは、2本一対の所定径の円柱状ガラス棒を各導入線30a、30bの径方向両側に当て、加熱し径方向内方へ圧潰することにより一体に溶着されるとともに、導入線30a、30bに支持され、フィラメント電極31の中心軸に対してほぼ平行に片持支持されている。
【0038】
また、一対のガラスビード40a、40bは各導入線30a、30bに互いに高さを変え支持されて段違いの状態で、互いに対向する導入線30a、30b側へ、それぞれ接触しないように突出している。さらにこれらガラスビード40a、40bの他端である導入線30a、30bに支持されない先端部分同士は、導入線30a、30bの縦軸方向に所定の間隔を形成している。すなわち、導入線30a、30bの軸方向に対して、フィラメント電極31と同軸上に形成されている。なお、一対の導入線30a、30b間の距離が6.5mmとしたとき、導入線30a、30b間に突出するガラスビード40a、40bの突出長L1が4〜5mm、導入線30a、30bから近接するバルブ方向に突出する長さL2が1〜2mmであり、ガラスビード40a、40b長を導入線30a、30b間の60〜90%となるように構成している。さらに、ステム12側に支持されたガラスビード40aとステム頂部12aおよび一対のガラスビード40a、40bの間隔は2〜4mm程度、本実施の形態において2.5mmの間隔を有している。
【0039】
平板形状の補助アマルガム40cは、ステンレスからなる耐熱金属の金属基板に水銀を吸着して補助アマルガム40cを形成する水銀吸着金属としてのインジウムがメッキされている。この補助アマルガム40cは、一対のガラスビード40a、40bのうちフィラメント31側に支持された一方のガラスビード40bとほぼ同じ高さとなるように、他方のガラスビード40aと同一の導入線30aに一端側の幅広面が溶接により支持されている。導入線30aに支持された補助アマルガム40cは、フィラメント電極31の長手方向と交差する方向に略V字に折り曲げられている。
【0040】
さらに、ステム12の電極が取付けられていない外側方向には、細管50が溶着されている。細管50の外径は約5.0mm、内径は3.8mmであり、発光管10端部からの突出長が5〜15mm、本実施の形態では10mmとなるよう突出するよう形成されている。ステム12には細管50の内部空間と発光管10内部空間とを連通する連通孔が形成されている。一対の細管50のうち一方の細管50内には、水銀、ビスマス、インジウム、鉛および錫などとの合金によって形成された球塊状の図示しないアマルガムが収容されている。アマルガムの最大径は細管50内径よりやや小さい最大径2.5mmである。アマルガムが封入された発光管10近傍には、アマルガムが発光管10内に落下することを防止するための落下防止手段としての図示しない縮径部が形成されている。
【0041】
このように構成されたコンパクト蛍光ランプLは、蛍光ランプの寿命末期には、フィラメント31を構成するタングステンやこれに塗布した電子放射物質およびフィラメント31に近い導入線30a、30bのニッケルなどの飛散物が飛散し、これらの飛散物が一対のガラスビード40a、40bおよび補助アマルガム40cの表面に多く付着し堆積する。飛散物がそれぞれの表面に付着堆積するが、一対のガラスビード40a、40bおよび補助アマルガム40cは、フィラメント電極31の軸方向に略平行に所定の隙間を形成し支持しているため、電気的に分断される。また、一対のガラスビード40a、40bおよび補助アマルガム40cによりフィラメント電極31から遮断されないフレアステム頂部12aには、飛散物の回り込みによりこの電子放射物質が付着、堆積したとしても、フレアステム頂部12aに起立する一対の導入線30a、30bの根元とその周囲には各ガラスビード40a、40bおよび補助アマルガム40cにより遮蔽されているので、電子放射物質がこれら根元部分に付着し堆積することを抑制することができるので、導入線30a、30bおよび導入線間30a、30bのステム頂部12aに導電経路を形成することを抑制できる。また、飛散物はフィラメント31から放射状に回り込んで飛散するため、フィラメント電極31の軸方向と交差する方向に屈曲した補助アマルガム40cを用いることで、補助アマルガム40cおよびビードガラス40a、40bの周囲から回り込む飛散物を補助アマルガム40cの表面に付着させることが可能であるため、飛散物の回り込みを抑制することができる。
【0042】
さらに、フィラメント31と補助アマルガム40c間に他の遮蔽物40を介在しないよう導入線30a、30bに支持しているため、ランプ始動時にフィラメント31からの放射熱を受け、補助アマルガム40cから水銀が急速に拡散され、光束立ち上り特性が向上する。また、発光管10の外径が細めで導入線30a、30b間の間隔が狭い条件であっても、補助アマルガム40cが他方の導入線30bに接することなくかつ、発光管10内面に接しない状態で極力その表面積を多くすることができ、補助アマルガム40cとしての機能を十分に発揮させることができる。
【0043】
また、点灯中に発光管内の水銀蒸気圧を制御するものであるため、本実施の形態では、水銀とビスマス、インジウム、鉛、および錫などとの合金からなるアマルガムを使用したがこれに限定されない。配設個所は、放電容器の端部に形成された細管内に収容する方法が好ましいがこれに限定されない。
【0044】
なお、一対のガラスビード40a、40bおよび補助アマルガム40cの導入線30a、30bの長手方向に対する間隔は、0.5〜10mmの範囲とするのが好ましい。間隔が0.5mm未満であると堆積した飛散物の堆積高さが大きくなった場合、互いに接触するおそれがある。飛散物同士が近接しすぎると、両者間で微量放電を生起することも考えられるため、好ましくない。しかし、間隔が10mmを超えてしまうと、導入線30a、30bを長くする必要があるため、放電路長が短くなることで光束が低下するおそれがある。
【0045】
また本実施の形態では、補助アマルガム40cを略V字上に折り曲げているが、補助アマルガム40cとほぼ同一高さに支持されたガラスビード30bと接触することなく、光束立ち上りに必要な水銀の吸着、放出が可能であれば、補助アマルガム40cの形状など電極31の軸方向と交差する方向に折り曲げるものに限定されない。また、導入線30a、30bと補助アマルガム40cの支持は、スポット溶接が一般的であるがこれに限定されない。
【0046】
上記実施形態では、細管50を有するステム12によって発光管10の端部を封止したものについて説明したが、ステム12を用いずに、発光管10の端部に細管50となるガラスバルブを直接圧潰封止して、発光管10の端部に細管50を設けたものにおいても適用できる。また、1本のガラスバルブを屈曲させ連結さした発光管をについて説明したが、2本のガラスバルブをブリッジ連結して形成したものや、3本のガラスバルブを連結して形成した蛍光ランプや4本のガラスバルブを連結して形成した蛍光ランプなど、連結するガラスバルブの数や消費電力に関係なく同様の効果が期待できる。また、上記実施形態の蛍光ランプを電球形蛍光ランプに適用することもできる。
【0047】
次に、蛍光ランプの第二の実施の形態を図3に基づいて説明する。図は本実施形態の電極封止端部の縦断面図である。本実施の形態は、一対のガラスビード40a、40bのうちフィラメント電極31に側のガラスビード40bを補助アマルガム40cとし、補助アマルガム40cを支持した同一の導入線30aにガラスビード40aを支持したものであり、それ以外の構造は第1の実施形態と同一であるため、同一部分については同一符号を用いた説明は省略する。
【0048】
本実施の形態におけるコンパクト蛍光ランプLは、一方の導入線30aのみに遮蔽物40としての補助アマルガム40cおよびガラスビード40aが支持されている。これら補助アマルガム40cおよびガラスビード40aの一端が一方の導入線30aに支持され、他方の内部導入線30bに向け、フィラメント電極31とほぼ平行するよう延出している。一方の導入線30aから延出された遮蔽物40の先端部分と他方の導入線30bの間隔は1〜3mmの範囲であることが望ましく、本実施の形態では2mmである。遮蔽物40の配置は、フィラメント電極31側には補助アマルガム40c、ステム12側にガラスビード40aが位置している。
【0049】
このような構成において、補助アマルガム40cおよびガラスビード40aは、一方の導入線30aから他方の導入線30bに近接しているため、対をなす導入線30a、30bの一方の根元およびステム頂部12aを広く覆うことができる。
【0050】
したがって、ステム頂部12aおよびステム12の導入線30a、30b間に導電性の飛散物が堆積することを抑制することができ、信頼性の高い蛍光ランプを提供することができる。さらに、フィラメント31側に補助アマルガム40cを支持したので、ランプ始動時にフィラメント31からの放射熱を受け、補助アマルガム40cから水銀が急速に拡散されるので光束立ち上り特性が向上される。
【0051】
なお本実施の形態において補助アマルガム40cは、平板形状の幅広面を導入線30aに支持し、幅が狭い面がフィラメント電極31と対向している。しかし、補助アマルガム40cの幅広面がフィラメント電極31に対向するよう途中で約90度回転させ支持されていても構わない。このように補助アマルガム40cの幅広面が対向するよう配置されることで、始動時の光束立ち上りを向上させる機能に加え、ステム12頂部に飛散物を付着させることを一層抑制することができる。
【0052】
次に、本発明の一実施形態である照明器具を図4を用いて説明する。図4は本発明の照明装置を示す断面概略図である。この照明装置60は、第1の実施形態のコンパクト蛍光ランプLを2灯用いた天井埋め込み灯を示している。図においてLはコンパクト蛍光ランプ、60は照明装置本体である。
【0053】
照明装置本体60は、基体61、反射板62および点灯装置63を備えている。基体61は、断面切頭円錐形で、下面周縁に枠縁が形成されている。そして、枠縁を天井の開口に下面から当接した状態で天井に埋設される。反射板62は、断面V字状をなしていて、基体61内を略2分割するように配置されている。点灯装置63は、反射板62の内部に配設されている。そうして、照明装置本体60の内部には、基体61および反射板62により2列の細長い凹窪部が平行に形成されている。なお、図示していないが、凹窪部の長手方向の一端にランプソケットが配設されている。
【0054】
【発明の効果】
請求項1記載の蛍光ランプによれば、一対の導入線間および封止端部を遮蔽するように、一対の導入線に支持された複数の遮蔽物によって覆っているので、フィラメント電極などから飛散する飛散物は、導入線間を連結するように飛散物が連続的に付着して堆積することを阻止することができる。それにより、一対の導入線間の短絡などに伴う異常放電の継続を抑制すること、ひいては透光性放電容器が溶融、破損することや過大電流が流れつづけることを防止することが可能となる。
【0055】
さらに、フィラメントと補助アマルガム間に他の遮蔽物を介在しないよう導入線に支持されているため、ランプ始動時にフィラメントからの放射熱を受けて、補助アマルガムから水銀が急速に拡散されるので光束立ち上り特性が向上される。
【0056】
請求項2記載の蛍光ランプによれば、一対の導入線のそれぞれに支持された遮蔽物が互いに向かいつつ、互いに接触しないよう先端部同士が導入線の軸方向に所望の間隔をおいてフィラメント電極の長手方向に略平行に重なり合うよう延出しているので、フィラメント電極などから発生した飛散物は、この間隔内に回り込んで付着して堆積しても、一対の導入線間および封止端部に飛散物が堆積し、導電経路が形成されるのを阻止することができ、フィラメントが断線することによって、点灯装置の発振を確実に呈することが可能となる。
【0057】
さらに、フィラメントと補助アマルガム間に他の遮蔽物を介在しないよう導入線に支持されているため、ランプ始動時にフィラメントからの放射熱を受けて補助アマルガムから水銀が急速に拡散されるので、光束立ち上り特性が向上される。
【0058】
請求項3記載の蛍光ランプによれば、フィラメント電極の長手方向と交差する方向に折り曲げられているので、一対のガラスビードおよび補助アマルガムにより電極から遮断されないフレアステムの頂面上に電子放射物質が回り込んで堆積する堆積量を抑制することが可能となる。さらに、バルブの径が細く、導入線間の間隔が狭いような条件においても、一方の導入線に支持された補助アマルガムが他方の導入線に接することなく、かつバルブ内面に接しない状態で極力その面積を多くすることができるため、補助アマルガムとしての機能を十分に発揮させることができる。
【0059】
請求項4記載の照明器具によれば、請求項1ないし3いずれか一記載の発明の作用を有する蛍光ランプを備えた照明器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態のコンパクト蛍光ランプの概略図。
【図2】図1の電極封止部端部の断面図。
【図3】第二の実施の形態の電極封止端部の縦断面図。
【図4】照明器具の一実施形態を示す断面概略図。
【符号の説明】
10…発光管、12…ステム、20…口金、30…導入線、
31…フィラメント電極、40…遮蔽物、40a…ガラスビード
40b…ガラスビード、40c…補助アマルガム、50…細管
Claims (4)
- 透光性放電容器と;
透光性放電容器の内面側に形成された蛍光体層と;
透光性放電容器内に封入された放電媒体と;
透光性放電容器の内部に放電を生起するよう配設された一対のフィラメント電極と;
透光性放電容器内に気密に導入されたフィラメント電極の両端部を支持する一対の導入線と;
少なくとも一部が一対の導入線の間に位置するようフィラメント電極支持部および導入線の封止部間の導入線に支持された複数の遮蔽物と;
を具備しており、前記複数の遮蔽物のうち1つは補助アマルガムであり、この補助アマルガムはフィラメント電極との間に他の遮蔽物を介在させることなく導入線に支持されていることを特徴とする蛍光ランプ。 - 透光性放電容器と;
透光性放電容器の内面側に形成された蛍光体層と;
透光性放電容器内に封入された放電媒体と;
透光性放電容器の内部に放電を生起するよう配設された一対のフィラメント電極と;
透光性放電容器内に気密に導入されたフィラメント電極の両端部を支持する一対の導入線と;
一対の導入線のそれぞれに対向する導入線方向に互いに接触することなく突出するよう支持されており、少なくとも先端部分がフィラメント電極から導入線の封止部側を見た場合に互いに重なり合う複数の遮蔽物と;
を具備しており、前記複数の遮蔽物のうち1つは補助アマルガムであり、この補助アマルガムはフィラメント電極との間に他の遮蔽物を介在させることなく導入線に支持されていることを特徴とする蛍光ランプ。 - 補助アマルガムは、導入線に支持された端部付近をフィラメント電極の長手方向と交差する方向に折り曲げられていることを特徴とする請求項1または2記載の蛍光ランプ。
- 請求項1ないし3のいずれか一記載の蛍光ランプと;
この蛍光ランプが装着された器具本体と;
蛍光ランプを点灯する点灯装置と;
を具備していることを特徴とする照明器具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002320025A JP2004158207A (ja) | 2002-11-01 | 2002-11-01 | 蛍光ランプおよび照明器具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002320025A JP2004158207A (ja) | 2002-11-01 | 2002-11-01 | 蛍光ランプおよび照明器具 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004158207A true JP2004158207A (ja) | 2004-06-03 |
Family
ID=32801072
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002320025A Withdrawn JP2004158207A (ja) | 2002-11-01 | 2002-11-01 | 蛍光ランプおよび照明器具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004158207A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1962322A2 (en) | 2007-02-21 | 2008-08-27 | NEC Lighting, Ltd. | Hot-cathode fluorescent lamp |
| JP2010205497A (ja) * | 2009-03-02 | 2010-09-16 | Nec Lighting Ltd | 蛍光ランプ |
-
2002
- 2002-11-01 JP JP2002320025A patent/JP2004158207A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1962322A2 (en) | 2007-02-21 | 2008-08-27 | NEC Lighting, Ltd. | Hot-cathode fluorescent lamp |
| JP2010205497A (ja) * | 2009-03-02 | 2010-09-16 | Nec Lighting Ltd | 蛍光ランプ |
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