JP2004160873A - 画像記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】製品ごとの構成部品ばらつきや経時変化に起因する負荷変動に応じて最適な駆動制御を行うことができる画像記録装置を提供する。
【解決手段】この画像記録装置は、記録ヘッド8を搭載したキャリッジを記録媒体に沿って往復動(主走査)しつつ所定の画像データを記録媒体上に記録するとともに、該動作に連動して記録媒体を所定量搬送(副走査)することで画像を形成するものであって、稼働開始後の電源投入時、装置の累積稼動時間ごと、あるいは、装置の累積稼動量ごとに、主・副走査駆動系のメカ負荷状態を測定するメカ負荷測定部24を備えるようにした。
【選択図】 図3
【解決手段】この画像記録装置は、記録ヘッド8を搭載したキャリッジを記録媒体に沿って往復動(主走査)しつつ所定の画像データを記録媒体上に記録するとともに、該動作に連動して記録媒体を所定量搬送(副走査)することで画像を形成するものであって、稼働開始後の電源投入時、装置の累積稼動時間ごと、あるいは、装置の累積稼動量ごとに、主・副走査駆動系のメカ負荷状態を測定するメカ負荷測定部24を備えるようにした。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像記録装置に関し、特に、画像記録装置におけるメカ負荷自動測定方式に関する技術であり、シリアルプリンタ・プロッタ等に応用して好適である。
【0002】
【従来の技術】
近年では、機器の低騒音・低振動等の向上を図るため、キャリッジモータや搬送モータには、従来のステッピングモータの代わりにDCモータを使用する場合が多い。
DCモータは、ステッピングモータの様に開ループで駆動した場合にその回転量を把握することができないため、通常はリニアスケール・コードホイール等をエンコーダセンサで認識することにより位置・速度情報を算出し、フィードバックループによる定位置・定速度制御が行われる。
【0003】
サーボ制御は、通常PID(比例・積分・微分)ゲインと呼ばれるパラメータによりモータ駆動制御が行われる。これらのパラメータは、従来個々の装置によらず固定値が設定されるが、メカ負荷によりバランスが変動するため必ずしも全数が最適制御されるわけではない。
【0004】
特許文献1の「DCサーボモータの制御方法」では、DCサーボモータの制御系において、制御動作の実行開始前にフィードバックループを切って、モータに一定のステップ電圧を印加し、それに対するモータ回転速度の変化を検出して過渡応答を解析し、解析結果の過渡応答特性に最適な制御パラメータを予め用意されているテーブルから選択して制御系に設定し、その後フィードバックループを復旧して制御動作の実行を開始するようにしている。
これにより、機構的な負荷のバラツキに対して自動的に最適な制御応答が得られる。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−282302号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献1では、過度応答特性解析を制御動作前に実施するため、機器の動作パフォーマンスが低下してしまう。
また、駆動系のメカ負荷を把握していないため、製品ごとの構成部品ばらつきや動作状態によるメカ負荷変動状態を認識できず、駆動状態が変わったときに個別の最適な駆動制御やその都度の最適な駆動制御が行えないので、記録品質の劣化を招く懸念がある。
また、このようなばらつきを抑えるために精度の高い部品を使用するので装置のコスト上昇を招くという問題がある。
【0007】
本発明は、上述の実情を考慮してなされたものであって、製品ごとの構成部品ばらつきや経時変化に起因する負荷変動に応じて最適な駆動制御を行うことができる画像記録装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1の画像記録装置は、記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体に沿って往復動(主走査)しつつ所定の画像データを記録媒体上に記録するとともに、該動作に連動して記録媒体を所定量搬送(副走査)することで画像を形成する画像記録装置において、稼働開始後所定のタイミングで主・副走査駆動系のメカ負荷状態を測定する手段を有することを特徴とする。
また、本発明の請求項2は、請求項1記載の画像記録装置において、前記測定したメカ負荷状態に応じて機器の駆動条件を設定することを特徴とする。
また、本発明の請求項3は、請求項1または2記載の画像処理装置において、前記主走査又は/及び前記副走査の駆動をDCモータで行うことを特徴とする。
また、本発明の請求項4は、請求項1、2または3記載の画像記録装置において、前記所定のタイミングは装置の電源投入時であることを特徴とする。
また、本発明の請求項5は、請求項1、2または3記載の画像記録装置において、前記所定のタイミングは装置の累積稼働時間であることを特徴とする。
また、本発明の請求項6は、請求項1、2または3記載の画像記録装置において、前記所定のタイミングは装置の累積稼働量であることを特徴とする。
【0009】
したがって、主・副走査駆動系のメカ負荷状態を測定するため、製品ごとの構成部品ばらつきや経時変化等によるメカ負荷変動をタイムリーに把握することができる。
また、電源投入時、装置の累積稼動時間ごと、あるいは、装置の累積稼動量ごとに、主・副走査駆動系のメカ負荷状態を測定するようにしたので、製品ごとの構成部品ばらつきや経時変化に起因する負荷変動に応じて最適な駆動制御を行うことができる。
【0010】
また、測定したメカ負荷に応じて主・副走査駆動系制御条件を設定するため、装置のばらつきに影響されることなく安定した動作を行うことができる。
さらに、各構成部品の精度・公差等を従来よりも緩和することが可能になり、装置コストを低減が期待できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
図1は、インクジェット方式により記録を行うシリアルプリンタの基本構成を示すブロック図である。以下、このシリアルプリンタを実施対象として本発明の実施形態を説明する。
【0012】
図1において、シリアルプリンタは、少なくとも、記録信号をホストコンピュータから入力するホストI/F部1、装置全体の制御を司るCPU(中央演算装置)2、CPU2が実行する制御プログラム等を格納するROM3、記録画像データ等を一時格納するRAM4、装置の電源が遮断されている間もデータを保持する不揮発性メモリ(NVRAM)5、装置を操作するための各種キー・表示器からなる操作パネル6、記録画像データに各種信号処理・並べ替え等を施す画像処理部7、記録媒体にインク滴を吐出する記録ヘッド8、記録ヘッド8を駆動するヘッドドライバ9、ヘッドドライバ9の動作を制御するヘッド駆動制御部10、記録ヘッド8・ヘッドドライバ9等を搭載するキャリッジ(未図示)を主走査方向に往復駆動するキャリッジモータ11、キャリッジモータ11の動作を制御する主走査モータ駆動部12、記録媒体を副走査方向に所定タイミングで所定量搬送する搬送モータ13、搬送モータ13の動作を制御する副走査モータ駆動部14から構成されている。
【0013】
CPU2は、ホストI/F部1より画像データが入力されると該データを一時RAM4に格納し、画像処理部7にて必要な画像処理・データ並び替え等を実施した後ヘッド駆動制御部10に画像データを転送する。
ヘッドドライバ9は、転送されてきた画像データに対応して記録ヘッド8に駆動信号を出力し、記録ヘッドよりインク滴が吐出される。
【0014】
CPU2は、上記動作に並行してキャリッジモータ11によりキャリッジを主走査させつつ搬送モータ13により記録媒体を副走査させて所望の記録画像を記録媒体上に再現する。
【0015】
図2は、本実施形態における主走査構成例を示すブロック図である。
図2は、記録ヘッド8・ヘッドドライバ9等を搭載するキャリッジ15、キャリッジ15を保持しつつ主走査方向の往復動作をガイドするガイドロッド16、キャリッジモータ11の駆動力をキャリッジに伝達するタイミングベルト17、キャリッジ15の移動方向に平行に張架され所定の間隔でスリットが設けられているリニアスケール18、キャリッジ15背面に設けられ、キャリッジ15の移動に伴ってリニアスケール18のスリットを読み取るエンコーダセンサ19、記録ヘッド8のメンテナンスを適宜実施する維持調整部20、コート紙・光沢紙等の記録媒体21から構成されている。
【0016】
エンコーダセンサ19は、リニアスケール18の片側から光束を照射し、対面側に配したフォトセンサにより透過光を検出する。フォトセンサは、リニアスケール18の透過/非透過パターン空間周波数の1/4周期分位相がずれた信号が出力されるよう配置されており、キャリッジの移動に対応して所定の位相差を有するパルス信号が出力される。
【0017】
上記パルス信号を計数することによりキャリッジ15の現在位置が識別可能となり、延いてはキャリッジ15の移動量も的確に把握することができる。
また、パルス信号の位相関係によりキャリッジ15の移動方向も合わせて把握することができる。
【0018】
以上が主走査方向の構成および動作概要であるが、副走査方向においても同様に制御対象軸に固定されるコードホイール上のスリット検出情報により軸の回転量・回転方向を識別可能である。
【0019】
図3は、図1に示したシリアルプリンタに本発明を適用した実施形態を示すブロック図である。
図3では、図1および図2に、副走査方向の動作に連動して回転し、該円周上に所定解像度のスリットが形成されているコードホイール22、主走査同様に前期コードホイール上のスリットに応じたパルス信号を出力する副走査エンコーダセンサ23、主・副走査のメカ負荷を測定するメカ負荷測定部24が追加されている。
【0020】
メカ負荷測定部24は、CPU2から指示があるとキャリッジモータ11および搬送モータ13を動作させて、その際のメカ負荷状態(絶対負荷量および負荷変動量等)データを測定する。
CPU2では、採取したデータに基づき、予め設定されている制御パラメータを修正して当該装置の有する負荷への最適化を図る。
【0021】
メカ負荷測定部24の動作タイミングとしては、例えば、装置の電源投入時、装置の累積稼働時間が所定の時間を超えるごとに、あるいは、装置の累積稼働量が所定の量(例えば、印刷枚数の量)を超えるごとに動作させるようにする。
【0022】
負荷状態の測定は、例えば、一定出力にてキャリッジモータ11と搬送モータ13を動作させた際の主・副走査エンコーダパルス周期を測定することで推定することができる。
即ち、負荷が重いほどモータの回転は低速となりエンコーダパルス周期も大きくなる。負荷が軽くなるに従ってモータ回転は速くなり、エンコーダパルス周期は小さくなる。
【0023】
また、パルス周期の安定性を測ることで動作時の負荷変動状態を推定することが可能である。
上記のように、メカ負荷測定部24を備えるようにしたことによって、稼動中のメカ負荷状態を適宜把握することができ、必要に応じて駆動制御にフィードバックすることができる。
【0024】
以下、上述のメカ負荷測定部24を実装したシリアルプリンタの動作を図4乃至図6のフローチャートを用いて説明する。
図4は、電源が投入されるごとに動作するメカ負荷測定部24の処理手順を示すフローチャートである。
電源が投入されると、一定出力にてキャリッジモータ11を動作させ、そのときの主走査エンコーダパルス周期を測定して、主走査方向のメカ負荷状態を推定する(ステップS1)。
一定出力にて搬送モータ13を動作させ、そのときの副走査エンコーダパルス周期を測定して、副走査方向のメカ負荷状態を推定する(ステップS2)。
これらの主・副走査方向のメカ負荷状態が所定の負荷量より大きいとき(ステップS3のYES)、予め設定されている駆動系制御パラメータを修正する(ステップS4)。
【0025】
これにより、電源投入時に、必要に応じて駆動系制御条件を変更できるので、装置ごとの負荷ばらつきはもとより経時的な変化に対しても常に最適な駆動条件を設定することができる。
【0026】
図5は、装置の累積稼動時間が所定時間を超えるごとに動作するメカ負荷測定部24の処理手順を示すフローチャートである。
電源が投入されると、メカ負荷測定部24を起動させるときの判定値である負荷測定判定閾値Tthと、これまでに当該装置が稼動した累積稼働時間TworkをNVRAM5から読み出す(ステップS11)。
累積稼働時間Tworkが負荷測定判定閾値Tthより小さい場合(ステップS12のNO)、メカ負荷測定部24の起動時間に至っていないとして、ステップS17へ進む。
【0027】
一方、累積稼働時間Tworkが負荷測定判定閾値Tthより大きい場合(ステップS12のYES)、メカ負荷測定部24を起動する。
一定出力にてキャリッジモータ11を動作させ、そのときの主走査エンコーダパルス周期を測定して、主走査方向のメカ負荷状態を推定する(ステップS13)。
一定出力にて搬送モータ13を動作させ、そのときの副走査エンコーダパルス周期を測定して、副走査方向のメカ負荷状態を推定する(ステップS14)。
これらの主・副走査方向のメカ負荷状態が所定の負荷量より大きいとき(ステップS15のYES)、予め設定されている駆動系制御パラメータを修正するとともに、累積稼動時間Tworkをゼロに初期化する。
する(ステップS16)。
【0028】
印刷の指示があれば、通常の印刷を行う(ステップS17,S18)。
累積稼働時間Tworkを更新し(ステップS19)、電源が切られるまでステップS12から繰り返す。
【0029】
これにより、装置の累積稼動時間が所定時間を超えたときに、必要に応じて駆動系制御条件を変更するため装置ごとの負荷ばらつきはもとより経時的な変化に対しても常に最適な駆動条件を設定することができる。
【0030】
図6は、装置の累積稼動量が所定量を超えるごとに動作するメカ負荷測定部の処理手順を示すフローチャートである。ここでは、例えば、累積稼動量は印刷された枚数の累積とする。
電源が投入されると、メカ負荷測定部24を起動させるときの判定値である負荷測定判定閾値Tthと、これまでに当該装置が稼動した累積稼動量VworkをNVRAM5から読み出す(ステップS21)。
累積稼働量Vworkが負荷測定判定閾値Tthより小さい場合(ステップS22のNO)、メカ負荷測定部24の起動時間に至っていないとして、ステップS27へ進む。
【0031】
一方、累積稼働量Vworkが負荷測定判定閾値Tthより大きい場合(ステップS22のYES)、メカ負荷測定部24を起動する。
一定出力にてキャリッジモータ11を動作させ、そのときの主走査エンコーダパルス周期を測定して、主走査方向のメカ負荷状態を推定する(ステップS23)。
一定出力にて搬送モータ13を動作させ、そのときの副走査エンコーダパルス周期を測定して、副走査方向のメカ負荷状態を推定する(ステップS24)。
これらの主・副走査方向のメカ負荷状態が所定の負荷量より大きいとき(ステップS25のYES)、予め設定されている駆動系制御パラメータを修正するとともに、累積稼動量Vworkをゼロに初期化する。
する(ステップS26)。
【0032】
印刷の指示があれば、通常の印刷を行う(ステップS27,S28)。
累積稼働量Vworkを更新し(ステップS29)、電源が切られるまでステップS22から繰り返す。
【0033】
これにより、累積稼動量が所定値を超えたときに、必要に応じて駆動系制御条件を変更するため装置ごとの負荷ばらつきはもとより経時的な変化に対しても常に最適な駆動条件を設定することができる。
【0034】
以上のように、適宜駆動系の負荷測定を実施することで本来部品ばらつきによる装置ごとの負荷ばらつきに加えて経時的な変化に対しても逐次追従が可能となり、装置の品質を安定化させることが可能になるとともに、設計時点で部品公差・精度等が緩和されることによるコスト低減化も期待できる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、主・副走査駆動系のメカ負荷状態を測定するため、製品ごとの構成部品ばらつきや経時変化等によるメカ負荷変動をタイムリーに把握することができる。
また、電源投入時、装置の累積稼動時間ごと、あるいは、装置の累積稼動量ごとに、主・副走査駆動系のメカ負荷状態を測定するようにしたので、製品ごとの構成部品ばらつきや経時変化に起因する負荷変動に応じて最適な駆動制御を行うことができる。
【0036】
また、測定したメカ負荷に応じて主・副走査駆動系制御条件を設定するため、装置のばらつきに影響されることなく安定した動作を行うことができる。
さらに、各構成部品の精度・公差等を従来よりも緩和することが可能になり、装置コストを低減が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット方式により記録を行うシリアルプリンタの基本構成を示すブロック図である。
【図2】主走査構成例を示すブロック図である。
【図3】図1に示したシリアルプリンタに本発明を適用した実施形態を示すブロック図である。
【図4】装置に電源が投入されるごとに動作するメカ負荷測定部の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】装置の累積稼動時間が所定時間を超えるごとに動作するメカ負荷測定部の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】装置の累積稼動量が所定量を超えるごとに動作するメカ負荷測定部の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…ホストI/F部、2…CPU、3…ROM、4…RAM、5…NVRAM、6…操作パネル、7…画像処理部、8…記録ヘッド、9…ヘッドドライバ、10…ヘッド駆動制御部、11…キャリッジモータ、12…主走査モータ駆動部、13…搬送モータ、14…副走査モータ駆動部、15…キャリッジ、16…ガイドロッド、17…タイミングベルト、18…リニアスケール、19…エンコーダセンサ、20…維持調整部、21…記録媒体、22…コードホイール、23…副走査エンコーダセンサ、24…メカ負荷測定部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像記録装置に関し、特に、画像記録装置におけるメカ負荷自動測定方式に関する技術であり、シリアルプリンタ・プロッタ等に応用して好適である。
【0002】
【従来の技術】
近年では、機器の低騒音・低振動等の向上を図るため、キャリッジモータや搬送モータには、従来のステッピングモータの代わりにDCモータを使用する場合が多い。
DCモータは、ステッピングモータの様に開ループで駆動した場合にその回転量を把握することができないため、通常はリニアスケール・コードホイール等をエンコーダセンサで認識することにより位置・速度情報を算出し、フィードバックループによる定位置・定速度制御が行われる。
【0003】
サーボ制御は、通常PID(比例・積分・微分)ゲインと呼ばれるパラメータによりモータ駆動制御が行われる。これらのパラメータは、従来個々の装置によらず固定値が設定されるが、メカ負荷によりバランスが変動するため必ずしも全数が最適制御されるわけではない。
【0004】
特許文献1の「DCサーボモータの制御方法」では、DCサーボモータの制御系において、制御動作の実行開始前にフィードバックループを切って、モータに一定のステップ電圧を印加し、それに対するモータ回転速度の変化を検出して過渡応答を解析し、解析結果の過渡応答特性に最適な制御パラメータを予め用意されているテーブルから選択して制御系に設定し、その後フィードバックループを復旧して制御動作の実行を開始するようにしている。
これにより、機構的な負荷のバラツキに対して自動的に最適な制御応答が得られる。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−282302号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献1では、過度応答特性解析を制御動作前に実施するため、機器の動作パフォーマンスが低下してしまう。
また、駆動系のメカ負荷を把握していないため、製品ごとの構成部品ばらつきや動作状態によるメカ負荷変動状態を認識できず、駆動状態が変わったときに個別の最適な駆動制御やその都度の最適な駆動制御が行えないので、記録品質の劣化を招く懸念がある。
また、このようなばらつきを抑えるために精度の高い部品を使用するので装置のコスト上昇を招くという問題がある。
【0007】
本発明は、上述の実情を考慮してなされたものであって、製品ごとの構成部品ばらつきや経時変化に起因する負荷変動に応じて最適な駆動制御を行うことができる画像記録装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1の画像記録装置は、記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体に沿って往復動(主走査)しつつ所定の画像データを記録媒体上に記録するとともに、該動作に連動して記録媒体を所定量搬送(副走査)することで画像を形成する画像記録装置において、稼働開始後所定のタイミングで主・副走査駆動系のメカ負荷状態を測定する手段を有することを特徴とする。
また、本発明の請求項2は、請求項1記載の画像記録装置において、前記測定したメカ負荷状態に応じて機器の駆動条件を設定することを特徴とする。
また、本発明の請求項3は、請求項1または2記載の画像処理装置において、前記主走査又は/及び前記副走査の駆動をDCモータで行うことを特徴とする。
また、本発明の請求項4は、請求項1、2または3記載の画像記録装置において、前記所定のタイミングは装置の電源投入時であることを特徴とする。
また、本発明の請求項5は、請求項1、2または3記載の画像記録装置において、前記所定のタイミングは装置の累積稼働時間であることを特徴とする。
また、本発明の請求項6は、請求項1、2または3記載の画像記録装置において、前記所定のタイミングは装置の累積稼働量であることを特徴とする。
【0009】
したがって、主・副走査駆動系のメカ負荷状態を測定するため、製品ごとの構成部品ばらつきや経時変化等によるメカ負荷変動をタイムリーに把握することができる。
また、電源投入時、装置の累積稼動時間ごと、あるいは、装置の累積稼動量ごとに、主・副走査駆動系のメカ負荷状態を測定するようにしたので、製品ごとの構成部品ばらつきや経時変化に起因する負荷変動に応じて最適な駆動制御を行うことができる。
【0010】
また、測定したメカ負荷に応じて主・副走査駆動系制御条件を設定するため、装置のばらつきに影響されることなく安定した動作を行うことができる。
さらに、各構成部品の精度・公差等を従来よりも緩和することが可能になり、装置コストを低減が期待できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
図1は、インクジェット方式により記録を行うシリアルプリンタの基本構成を示すブロック図である。以下、このシリアルプリンタを実施対象として本発明の実施形態を説明する。
【0012】
図1において、シリアルプリンタは、少なくとも、記録信号をホストコンピュータから入力するホストI/F部1、装置全体の制御を司るCPU(中央演算装置)2、CPU2が実行する制御プログラム等を格納するROM3、記録画像データ等を一時格納するRAM4、装置の電源が遮断されている間もデータを保持する不揮発性メモリ(NVRAM)5、装置を操作するための各種キー・表示器からなる操作パネル6、記録画像データに各種信号処理・並べ替え等を施す画像処理部7、記録媒体にインク滴を吐出する記録ヘッド8、記録ヘッド8を駆動するヘッドドライバ9、ヘッドドライバ9の動作を制御するヘッド駆動制御部10、記録ヘッド8・ヘッドドライバ9等を搭載するキャリッジ(未図示)を主走査方向に往復駆動するキャリッジモータ11、キャリッジモータ11の動作を制御する主走査モータ駆動部12、記録媒体を副走査方向に所定タイミングで所定量搬送する搬送モータ13、搬送モータ13の動作を制御する副走査モータ駆動部14から構成されている。
【0013】
CPU2は、ホストI/F部1より画像データが入力されると該データを一時RAM4に格納し、画像処理部7にて必要な画像処理・データ並び替え等を実施した後ヘッド駆動制御部10に画像データを転送する。
ヘッドドライバ9は、転送されてきた画像データに対応して記録ヘッド8に駆動信号を出力し、記録ヘッドよりインク滴が吐出される。
【0014】
CPU2は、上記動作に並行してキャリッジモータ11によりキャリッジを主走査させつつ搬送モータ13により記録媒体を副走査させて所望の記録画像を記録媒体上に再現する。
【0015】
図2は、本実施形態における主走査構成例を示すブロック図である。
図2は、記録ヘッド8・ヘッドドライバ9等を搭載するキャリッジ15、キャリッジ15を保持しつつ主走査方向の往復動作をガイドするガイドロッド16、キャリッジモータ11の駆動力をキャリッジに伝達するタイミングベルト17、キャリッジ15の移動方向に平行に張架され所定の間隔でスリットが設けられているリニアスケール18、キャリッジ15背面に設けられ、キャリッジ15の移動に伴ってリニアスケール18のスリットを読み取るエンコーダセンサ19、記録ヘッド8のメンテナンスを適宜実施する維持調整部20、コート紙・光沢紙等の記録媒体21から構成されている。
【0016】
エンコーダセンサ19は、リニアスケール18の片側から光束を照射し、対面側に配したフォトセンサにより透過光を検出する。フォトセンサは、リニアスケール18の透過/非透過パターン空間周波数の1/4周期分位相がずれた信号が出力されるよう配置されており、キャリッジの移動に対応して所定の位相差を有するパルス信号が出力される。
【0017】
上記パルス信号を計数することによりキャリッジ15の現在位置が識別可能となり、延いてはキャリッジ15の移動量も的確に把握することができる。
また、パルス信号の位相関係によりキャリッジ15の移動方向も合わせて把握することができる。
【0018】
以上が主走査方向の構成および動作概要であるが、副走査方向においても同様に制御対象軸に固定されるコードホイール上のスリット検出情報により軸の回転量・回転方向を識別可能である。
【0019】
図3は、図1に示したシリアルプリンタに本発明を適用した実施形態を示すブロック図である。
図3では、図1および図2に、副走査方向の動作に連動して回転し、該円周上に所定解像度のスリットが形成されているコードホイール22、主走査同様に前期コードホイール上のスリットに応じたパルス信号を出力する副走査エンコーダセンサ23、主・副走査のメカ負荷を測定するメカ負荷測定部24が追加されている。
【0020】
メカ負荷測定部24は、CPU2から指示があるとキャリッジモータ11および搬送モータ13を動作させて、その際のメカ負荷状態(絶対負荷量および負荷変動量等)データを測定する。
CPU2では、採取したデータに基づき、予め設定されている制御パラメータを修正して当該装置の有する負荷への最適化を図る。
【0021】
メカ負荷測定部24の動作タイミングとしては、例えば、装置の電源投入時、装置の累積稼働時間が所定の時間を超えるごとに、あるいは、装置の累積稼働量が所定の量(例えば、印刷枚数の量)を超えるごとに動作させるようにする。
【0022】
負荷状態の測定は、例えば、一定出力にてキャリッジモータ11と搬送モータ13を動作させた際の主・副走査エンコーダパルス周期を測定することで推定することができる。
即ち、負荷が重いほどモータの回転は低速となりエンコーダパルス周期も大きくなる。負荷が軽くなるに従ってモータ回転は速くなり、エンコーダパルス周期は小さくなる。
【0023】
また、パルス周期の安定性を測ることで動作時の負荷変動状態を推定することが可能である。
上記のように、メカ負荷測定部24を備えるようにしたことによって、稼動中のメカ負荷状態を適宜把握することができ、必要に応じて駆動制御にフィードバックすることができる。
【0024】
以下、上述のメカ負荷測定部24を実装したシリアルプリンタの動作を図4乃至図6のフローチャートを用いて説明する。
図4は、電源が投入されるごとに動作するメカ負荷測定部24の処理手順を示すフローチャートである。
電源が投入されると、一定出力にてキャリッジモータ11を動作させ、そのときの主走査エンコーダパルス周期を測定して、主走査方向のメカ負荷状態を推定する(ステップS1)。
一定出力にて搬送モータ13を動作させ、そのときの副走査エンコーダパルス周期を測定して、副走査方向のメカ負荷状態を推定する(ステップS2)。
これらの主・副走査方向のメカ負荷状態が所定の負荷量より大きいとき(ステップS3のYES)、予め設定されている駆動系制御パラメータを修正する(ステップS4)。
【0025】
これにより、電源投入時に、必要に応じて駆動系制御条件を変更できるので、装置ごとの負荷ばらつきはもとより経時的な変化に対しても常に最適な駆動条件を設定することができる。
【0026】
図5は、装置の累積稼動時間が所定時間を超えるごとに動作するメカ負荷測定部24の処理手順を示すフローチャートである。
電源が投入されると、メカ負荷測定部24を起動させるときの判定値である負荷測定判定閾値Tthと、これまでに当該装置が稼動した累積稼働時間TworkをNVRAM5から読み出す(ステップS11)。
累積稼働時間Tworkが負荷測定判定閾値Tthより小さい場合(ステップS12のNO)、メカ負荷測定部24の起動時間に至っていないとして、ステップS17へ進む。
【0027】
一方、累積稼働時間Tworkが負荷測定判定閾値Tthより大きい場合(ステップS12のYES)、メカ負荷測定部24を起動する。
一定出力にてキャリッジモータ11を動作させ、そのときの主走査エンコーダパルス周期を測定して、主走査方向のメカ負荷状態を推定する(ステップS13)。
一定出力にて搬送モータ13を動作させ、そのときの副走査エンコーダパルス周期を測定して、副走査方向のメカ負荷状態を推定する(ステップS14)。
これらの主・副走査方向のメカ負荷状態が所定の負荷量より大きいとき(ステップS15のYES)、予め設定されている駆動系制御パラメータを修正するとともに、累積稼動時間Tworkをゼロに初期化する。
する(ステップS16)。
【0028】
印刷の指示があれば、通常の印刷を行う(ステップS17,S18)。
累積稼働時間Tworkを更新し(ステップS19)、電源が切られるまでステップS12から繰り返す。
【0029】
これにより、装置の累積稼動時間が所定時間を超えたときに、必要に応じて駆動系制御条件を変更するため装置ごとの負荷ばらつきはもとより経時的な変化に対しても常に最適な駆動条件を設定することができる。
【0030】
図6は、装置の累積稼動量が所定量を超えるごとに動作するメカ負荷測定部の処理手順を示すフローチャートである。ここでは、例えば、累積稼動量は印刷された枚数の累積とする。
電源が投入されると、メカ負荷測定部24を起動させるときの判定値である負荷測定判定閾値Tthと、これまでに当該装置が稼動した累積稼動量VworkをNVRAM5から読み出す(ステップS21)。
累積稼働量Vworkが負荷測定判定閾値Tthより小さい場合(ステップS22のNO)、メカ負荷測定部24の起動時間に至っていないとして、ステップS27へ進む。
【0031】
一方、累積稼働量Vworkが負荷測定判定閾値Tthより大きい場合(ステップS22のYES)、メカ負荷測定部24を起動する。
一定出力にてキャリッジモータ11を動作させ、そのときの主走査エンコーダパルス周期を測定して、主走査方向のメカ負荷状態を推定する(ステップS23)。
一定出力にて搬送モータ13を動作させ、そのときの副走査エンコーダパルス周期を測定して、副走査方向のメカ負荷状態を推定する(ステップS24)。
これらの主・副走査方向のメカ負荷状態が所定の負荷量より大きいとき(ステップS25のYES)、予め設定されている駆動系制御パラメータを修正するとともに、累積稼動量Vworkをゼロに初期化する。
する(ステップS26)。
【0032】
印刷の指示があれば、通常の印刷を行う(ステップS27,S28)。
累積稼働量Vworkを更新し(ステップS29)、電源が切られるまでステップS22から繰り返す。
【0033】
これにより、累積稼動量が所定値を超えたときに、必要に応じて駆動系制御条件を変更するため装置ごとの負荷ばらつきはもとより経時的な変化に対しても常に最適な駆動条件を設定することができる。
【0034】
以上のように、適宜駆動系の負荷測定を実施することで本来部品ばらつきによる装置ごとの負荷ばらつきに加えて経時的な変化に対しても逐次追従が可能となり、装置の品質を安定化させることが可能になるとともに、設計時点で部品公差・精度等が緩和されることによるコスト低減化も期待できる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、主・副走査駆動系のメカ負荷状態を測定するため、製品ごとの構成部品ばらつきや経時変化等によるメカ負荷変動をタイムリーに把握することができる。
また、電源投入時、装置の累積稼動時間ごと、あるいは、装置の累積稼動量ごとに、主・副走査駆動系のメカ負荷状態を測定するようにしたので、製品ごとの構成部品ばらつきや経時変化に起因する負荷変動に応じて最適な駆動制御を行うことができる。
【0036】
また、測定したメカ負荷に応じて主・副走査駆動系制御条件を設定するため、装置のばらつきに影響されることなく安定した動作を行うことができる。
さらに、各構成部品の精度・公差等を従来よりも緩和することが可能になり、装置コストを低減が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット方式により記録を行うシリアルプリンタの基本構成を示すブロック図である。
【図2】主走査構成例を示すブロック図である。
【図3】図1に示したシリアルプリンタに本発明を適用した実施形態を示すブロック図である。
【図4】装置に電源が投入されるごとに動作するメカ負荷測定部の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】装置の累積稼動時間が所定時間を超えるごとに動作するメカ負荷測定部の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】装置の累積稼動量が所定量を超えるごとに動作するメカ負荷測定部の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…ホストI/F部、2…CPU、3…ROM、4…RAM、5…NVRAM、6…操作パネル、7…画像処理部、8…記録ヘッド、9…ヘッドドライバ、10…ヘッド駆動制御部、11…キャリッジモータ、12…主走査モータ駆動部、13…搬送モータ、14…副走査モータ駆動部、15…キャリッジ、16…ガイドロッド、17…タイミングベルト、18…リニアスケール、19…エンコーダセンサ、20…維持調整部、21…記録媒体、22…コードホイール、23…副走査エンコーダセンサ、24…メカ負荷測定部。
Claims (6)
- 記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体に沿って往復動(主走査)しつつ所定の画像データを記録媒体上に記録するとともに、該動作に連動して記録媒体を所定量搬送(副走査)することで画像を形成する画像記録装置において、稼働開始後所定のタイミングで主・副走査駆動系のメカ負荷状態を測定する手段を有することを特徴とする画像記録装置。
- 請求項1記載の画像記録装置において、前記測定したメカ負荷状態に応じて機器の駆動条件を設定することを特徴とする画像記録装置。
- 請求項1または2記載の画像処理装置において、前記主走査又は/及び前記副走査の駆動をDCモータで行うことを特徴とする画像処理装置。
- 請求項1、2または3記載の画像記録装置において、前記所定のタイミングは装置の電源投入時であることを特徴とする画像記録装置。
- 請求項1、2または3記載の画像記録装置において、前記所定のタイミングは装置の累積稼働時間であることを特徴とする画像記録装置。
- 請求項1、2または3記載の画像記録装置において、前記所定のタイミングは装置の累積稼働量であることを特徴とする画像記録装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002330449A JP2004160873A (ja) | 2002-11-14 | 2002-11-14 | 画像記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002330449A JP2004160873A (ja) | 2002-11-14 | 2002-11-14 | 画像記録装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004160873A true JP2004160873A (ja) | 2004-06-10 |
Family
ID=32808135
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002330449A Pending JP2004160873A (ja) | 2002-11-14 | 2002-11-14 | 画像記録装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004160873A (ja) |
-
2002
- 2002-11-14 JP JP2002330449A patent/JP2004160873A/ja active Pending
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