JP2004162143A - プリント配線板用銅箔の製造方法 - Google Patents

プリント配線板用銅箔の製造方法 Download PDF

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Kiyotaka Nakaya
清隆 中矢
Masahiko Yamada
雅彦 山田
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Nippon Denkai Co Ltd
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Abstract

【課題】耐塩酸性と耐熱性を向上させるためにプリント配線板用銅箔の表面にはニッケルを含有する金属層が形成されてきたが、ニッケルの有害性に対する不安から排水基準の強化が検討されており、ニッケルを用いることが困難になってきた。本発明はニッケルを金属層として用いないプリント配線板用銅箔の製造方法を提供するものである。
【解決手段】コバルトとチタンとを含有するめっき液中で陰極処理することにより、プリント配線板用銅箔を製造する。プリント配線板用銅箔には、クロメート処理とシランカップリング剤処理を行ってもよい。

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明はプリント配線板用銅箔の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平6−013794号公報
基材樹脂との接着性を向上させるため、プリント配線板用銅箔の表面には各種の金属層が形成されている。これは銅が触媒として基材樹脂の劣化を促進することから、銅と基材樹脂との直接的な接触を防止するためである。上記の目的で用いられる各種の金属層としては、ニッケル、コバルト、亜鉛などの金属、ニッケル−燐、ニッケル−コバルト、ニッケル−コバルト−モリブデン、銅−亜鉛などの各種合金からなる金属層が用いられている。このような金属層を用いたプリント配線板としては、たとえば、ニッケルとモリブデンとコバルトとからなる三元合金を金属層として有するプリント配線板用銅箔が特許文献1に記載されている。これらの金属層は対応する金属イオンないし錯イオンを含有する水溶液からなるめっき浴中で銅箔を陰極として電気分解を行う、いわゆる陰極処理によって形成される。めっき浴中の金属イオンまたは錯イオンの総量は通常0.1〜1.0mol/lである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ニッケルやニッケル合金からなる金属層を用いたプリント配線板用銅箔は耐塩酸性や耐熱性に優れるが、ニッケルの有害性に対する不安から排水基準の強化が検討されており、ニッケルをプリント配線板用銅箔に用いることが困難になってきた。本発明はニッケルを金属層として用いないプリント配線板用銅箔の製造方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、コバルトを含有するめっき浴を用いて陰極処理を銅箔に行うに際して微量のチタンをめっき浴に共存させることにより、プリント配線板用銅箔の耐塩酸性と耐熱性とが著しく向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち本発明は、コバルトとチタンとを含有するめっき液中で陰極処理することを特徴とするプリント配線板用銅箔の製造方法である。
【0006】
また、本発明は、コバルトとチタンとを含有するめっき液中で陰極処理を行い、ついで、シランカップリング剤処理を行うことを特徴とするプリント配線板用銅箔の製造方法であり、コバルトとチタンとを含有するめっき液中で陰極処理を行い、ついで、クロメート処理とシランカップリング剤処理とを行うことを特徴とするプリント配線板用銅箔の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のプリント配線板用銅箔の製造に用いる銅箔としては電解銅箔及び圧延銅箔のいずれも好適に用いられ、厚さは7μmから200μmであり、好ましくは7μmから70μmである。銅箔として各種の有機樹脂フィルムや各種金属箔を支持体として用いた場合には厚さ0.1μmから5μmの銅箔も好適に用いられる。銅箔としては、公知の方法で粗化処理を行うことにより所望の表面粗さとした銅箔を使用してもよい。
【0008】
コバルトを含有するめっき浴としては、各種のコバルトイオンまたはコバルト錯イオンの水溶液を用いることができるが、硫酸コバルト水溶液が特に好適に用いられる。コバルトの含有量はコバルト金属として0.1〜10.0g/lであり、好ましくは0.2〜2.0g/lである。コバルトの含有量が少ないと陰極処理がムラとなりやすく、また、含有量が大きいと引きはがし強さが低くなる。チタンとしては水溶性であれば各種のチタン化合物を用いることができるが、特に6弗化チタンカリウム塩が好適に用いられる。チタンの添加量はチタン金属として0.01〜1.0g/lであり、好ましくは0.02〜0.5g/lである。チタンの添加量が少ないと耐塩酸性や耐熱性の向上効果が得られず、一方、チタンの添加量が多いとめっき浴に不溶物が発生するので好ましくない。めっき浴のpHは1〜5であり、pHが1より低いと排水処理が煩雑となり、一方、pHが5より高いとめっき浴が不安定となる。電流密度は0.1〜2.0A/dmであり、好ましくは0.2〜1.0A/dmである。0.1以下では陰極処理に長時間を要するとともにムラが発生しやすく、一方2.0以上では水素ガスが発生して陰極処理が不均一となる。コバルトの付着量としては10〜1000μg/dmであり、好ましくは50〜500μg/dmである。コバルトの付着量がが少ないと効果が十分でなく、一方多いとエッチング特性や電気特性が低下する。陰極処理時間は電流密度と所望の付着量とから適宜設定される。
【0009】
コバルトとチタンとを含有するめっき液中で陰極処理を行い、ついで、シランカップリング剤処理を行うことにより、プリント配線板用銅箔と基材樹脂との接着性を向上させることができる。シランカップリング剤処理は、公知の各種シランカップリング剤の水溶液を表面に噴霧または塗布することによって行うことができる。シランカップリング剤としてはγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランや3−アミノトリメチルシランなどの基材樹脂と反応しうる有機性官能基を有するものが好適に用いられる。また、テトラエトキシシランなどの4官能性シラン化合物をともに用いてもよい。
【0010】
また、コバルトとチタンとを含有するめっき液中で陰極処理を行い、ついで、クロメート処理とシランカップリング剤処理を行うことにより、プリント配線板用銅箔の防錆性及び基材樹脂との接着性を向上させることができる。クロメート処理は重クロム酸カリウムや無水クロム酸の水溶液中にプリント配線板用銅箔を浸漬または陰極処理することにより行うことができる。
【0011】
プリント配線板用銅箔の基材樹脂との接着に用いられない面に対しては、インジウム−亜鉛合金などの金属層を形成することにより、耐熱変色性を向上させることができる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
CoSO・7HO 5.6g(コバルト金属として1.2g)と、KTiF0.24gを水に溶解して1リットルとし、pH:3.5、浴温25℃に調製しためっき浴を調製した。このめっき浴中に、公知の方法により粗化処理を行った電解銅箔(厚み:18μm)を浸漬し、電解銅箔の粗化面側に電流密度0.8A/dm2、通電時間4秒で陰極処理を施して金属層を形成した。ついでクロメート処理とシランカップリング剤処理とを行った後、温度100℃に保持した乾燥器中で乾燥してプリント配線板用銅箔を製造した。コバルトの付着量は表面の溶解液をICP法により測定して求めた。但し、シランカップリング剤としては3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを用いた。
【0013】
上記のプリント配線板用銅箔をFR−4グレードのエポキシ樹脂含浸ガラス布基材に粗化面を基材面に接して積層し、温度168℃、圧力2.94MPa、時間60分の条件下で加熱加圧処理し、縦250mm、横250mm、厚さ1.6mmの銅張積層板を必要量作製し、試験片とした。常態、塩酸浸漬後、177℃/240時間加熱後の引きはがし強さを測定した結果を表1に示した。
【0014】
(実施例2〜4及び比較例1〜4)
同様にしてプリント配線板用銅箔を作製し、特性を評価した。結果を表1にあわせて示した。なお、実施例4と比較例4についてはクロメート処理を行うことなくシランカップリング剤処理を行った。
【0015】
【表1】
Figure 2004162143
【0016】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のプリント配線板用銅箔の製造方法によれば、ニッケルを含有する金属層を表面に形成することなく耐塩酸性と耐熱性とに優れたプリント配線板用銅箔を製造することができ、きわめて有用である。

Claims (3)

  1. コバルトとチタンとを含有するめっき液中で陰極処理することを特徴とするプリント配線板用銅箔の製造方法。
  2. コバルトとチタンとを含有するめっき液中で陰極処理を行い、ついで、シランカップリング剤処理を行うことを特徴とする請求項1のプリント配線板用銅箔の製造方法。
  3. コバルトとチタンとを含有するめっき液中で陰極処理を行い、ついで、クロメート処理とシランカップリング剤処理とを行うことを特徴とする請求項1ないし2のプリント配線板用銅箔の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005139544A (ja) * 2003-07-28 2005-06-02 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 黒色化処理面を備える表面処理銅箔、その表面処理銅箔の製造方法及びその表面処理銅箔を用いたプラズマディスプレイの前面パネル用の電磁波遮蔽導電性メッシュ
WO2005083157A1 (ja) * 2004-03-02 2005-09-09 Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd. 灰色化処理面を備える表面処理銅箔、その表面処理銅箔の製造方法及びその表面処理銅箔を用いたプラズマディスプレイの前面パネル用の電磁波遮蔽導電性メッシュ
JP2011129685A (ja) * 2009-12-17 2011-06-30 Jx Nippon Mining & Metals Corp 環境配慮型プリント配線板用銅箔

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