JP2004168231A - 救命胴衣 - Google Patents

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Hiroshige Michinaka
廣茂 道中
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Abstract

【課題】本発明は、装着者が水面上に浮かんだ状態を安定的に維持することができる救命胴衣を提供する。
【解決手段】本発明の救命胴衣Aは、救命胴衣本体1の襟首部1aから後ろ襟部21を救命胴衣本体1の後ろ身頃11の背面に沿って起伏自在に吊設し、この後ろ襟部21内に浮力材21a を内装していることを特徴とするので、救命胴衣の装着者Bが水中に落下した場合には、後ろ襟部Bが自動的に水面上に浮いた状態となり、この後ろ襟部Bによって救命胴衣の装着者が大きく揺れるのを最小限に規制し、装着者Bの呼吸を確保することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、装着者が水面に浮かんだ状態を安定的に維持し得る救命胴衣に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、釣り船や磯等での魚釣り、ヨットやラフティング等のマリンスポーツにおいて、水中にあやまって落ちた際に溺れるのを防止するために救命胴衣を装着することが行われている。
【0003】
このような救命胴衣としては、特許文献1に示したように、後ろ身頃と左右前身頃とからなり、この後ろ身頃及び左右前身頃内に発泡体等の浮力材を内装してなるものが従来から提供されている。
【0004】
しかしながら、上記救命胴衣は、後ろ身頃及び左右前身頃の夫々に浮力材を内装しているだけに過ぎないことから、海や急流等のように水面が荒れているような場合には、装着者が水面の変化に円滑に対応することができずに水を多量に飲んだりするといった問題点があった。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−230778号公報(特許請求の範囲)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、装着者が水面上に浮かんだ状態を安定的に維持することができる救命胴衣を提供する。
【0007】
【課題を解決する手段】
請求項1に記載の救命胴衣は、救命胴衣本体の襟首部から後ろ襟部を救命胴衣本体の後ろ身頃の背面に沿って起伏自在に吊設し、この後ろ襟部内に浮力材を内装していることを特徴とする。
【0008】
又、請求項2に記載の救命胴衣は、請求項1に記載の救命胴衣において、後ろ襟部は、救命胴衣の装着者の頭部を支持させた際に装着者の頭頂部よりも後方に突出する縦幅を有していることを特徴とする。
【0009】
そして、請求項3に記載の救命胴衣は、請求項1又は請求項2に記載の救命胴衣において、後ろ襟部の下端部に把手部を一体的に設けていることを特徴とする。
【0010】
【作用】
本発明の救命胴衣は、救命胴衣本体の襟首部から、浮力材を内装した後ろ襟部を救命胴衣本体の後ろ身頃の背面に沿って起伏自在に吊設してなるものであるから、救命胴衣の装着者が水中に落下した場合には、救命胴衣の後ろ襟部が、救命胴衣本体の後ろ身頃の背面に沿った状態から上方に向かって伏動して自動的に水上に浮かんだ状態となる。
【0011】
この状態では、後ろ襟部は、水面の変化に円滑に対応して水面に沿って浮かんだ状態を維持し、そして、この後ろ襟部は、該後ろ襟部が吊設されている救命胴衣本体が大きく揺れるのを規制して、救命胴衣本体が水面に対して大きく揺れるような事態を回避する。よって、救命胴衣の装着者を水面上に安定的に浮かんだ状態に保持して、装着者の呼吸の確保を確実なものとすることができる。
【0012】
又、本発明の救命胴衣の後ろ襟部は、陸上においては、救命胴衣本体の後ろ身頃の背面に沿った状態となっていることから、救命胴衣の装着者の動作を妨げることはない。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の救命胴衣の一例を図面を参照しつつ説明する。救命胴衣Aの救命胴衣本体1は、図1乃び図2に示したように、内部に発泡体等の浮力材をそれぞれ内装してなる後ろ身頃11及び左右前身頃12、13からなり、この後ろ身頃11の左右上端部の夫々と左右前身頃12、13の上端部とが一体的に連結されていると共に、後ろ身頃11の左右端部とこれに対向する左右前身頃12、13の端部とは、それらの下半部において紐3、3によって対向部間の隙間を広狭調節可能に接続してなる。
【0014】
そして、上記後ろ身頃11の上半部の左右端部とこれに対向する左右前身頃12、13の端部との間には左右の腕を出すための開口部14、15が形成されている一方、上記左右前身頃12、13の対向上半部は正面V字状に形成されていると共に左右前身頃12、13の対向下半部にはファスナー16が一体的に設けられている。
【0015】
又、上記救命胴衣本体1の後ろ身頃11の上端部及び左右前身頃12、13のV字状部を形成している端縁部で形成された襟首部1aには襟部2が一体的に設けられている。
【0016】
上記襟部2は、図1及び図3に示したように、救命胴衣1の後ろ身頃11の横幅よりも若干狭い横幅を有し且つ後ろ身頃11の縦幅の略半分の縦幅を有する正面横長長方形状の後ろ襟部21と、この後ろ襟部21の左右上端の夫々から前方に向かって突設された正面三角形状の左右前襟部22、22とからなり、後ろ襟部21を構成する正面横長長方形状の後ろ襟部形成体の左右上端から左右前襟部22、22を構成する正面三角形状の前襟部形成体が前方に向かって突設されてなる一対の布状体を前後方向に重ね合わせ、これら布状体の対向する外周縁同士を全周に亘って縫着した袋状に形成されている。更に、図4に示したように、上記後ろ襟部21内には、この後ろ襟部21よりも僅かに小さな大きさを有する正面横長長方形状の一定厚みを有する発泡体からなる浮力材21a が内装されている。
【0017】
そして、襟部2における後ろ襟部21の上端縁とこの後ろ襟部21の上端縁に連なる左右前襟部22、22の端縁とにより形成された首回り部2aは、上記救命胴衣本体1の襟首部1aに沿った形状に形成されている。
【0018】
この襟部2の首回り部2aを救命胴衣本体1の襟首部1aに沿って縫着一体化することによって、襟部2の後ろ襟部21が救命胴衣本体1の後ろ身頃11の上端から該後ろ身頃11の背面に沿って下方に吊設された状態となる一方、襟部2の左右前襟部22、22は左右前身頃12、13のV字状部に一体的に設けられた状態となっており、上記後ろ襟部21は、その上端部、即ち、後ろ身頃11の上端との縫着部分及び左右前襟部22、22との連設部を中心にして上下方向に起伏自在に構成されている(図2参照)。
【0019】
そして、図5に示したように、上記後ろ襟部21をその上端部を中心にして伏動させて水平状態とし、この後ろ襟部21上に救命胴衣Aの装着者Bの頭部B1を支持させた状態では、上記後ろ襟部21の先端部(下端部)が装着者の頭頂部よりも後方に突出した状態となるように構成している。
【0020】
更に、図3に示したように、上記後ろ襟部21の下端中央部には、正面U字状の布製帯状体の左右上端部の夫々を後ろ襟部21の下端縁に左右方向に所定間隔を存した状態に縫着一体化することによって把手部21b が一体的に設けられている。なお、後ろ襟部21の下端中央部に前後方向に貫通する横長孔を形成し、この横長孔とこれに対向する後ろ襟部21の下端との間の後ろ襟部21部分を把手部としてもよい。
【0021】
次に、上記救命胴衣Aの使用要領について説明する。この救命胴衣Aの装着要領は、従来の救命胴衣と同様の要領で装着すればよく、具体的には、救命胴衣本体1の開口部14、15から両腕を出した上で左右前身頃12、13間をファスナー16によって閉じればよい。
【0022】
救命胴衣Aの装着者Bが陸上にいる時は、上記救命胴衣Aの後ろ襟部21は、その自重により、後ろ身頃11から左右方向に殆どはみ出すことなく、後ろ身頃11の背面に沿って下方に垂れ下がった状態となっていることから、救命胴衣Aの装着者Bの動きを妨げることはない。
【0023】
又、救命胴衣Aの装着者Bが水中にあやまって落下した時には、救命胴衣本体1の後ろ身頃11及び左右前身頃12、13に内装した浮力材の浮力によって、装着者Bは水面に対して起立した状態に水面上に浮かぶと共に、救命胴衣Aの後ろ襟部21がこれに内装した浮力材21a の浮力によって上端部、即ち、後ろ襟部21の上端部及び左右前襟部22、22との連設部を中心にして上方に向かって自動的に伏動して水面上に浮いた状態となる(図6参照)。
【0024】
この時、救命胴衣Aの装着者Bが、海や急流等のように、水面が荒れて大きく変化しているような所にあやまって落下した場合にあっても、救命胴衣Aの後ろ襟部21は、水面の変化に円滑に対応して水面に沿って浮いた状態を維持する。
【0025】
そして、後ろ襟部21は、救命胴衣本体1の襟首部1aとの接続部及び後ろ襟部21の左右上端に連設された前襟部22、22を介して救命胴衣本体1が左右方向に大きく揺れるのを規制して、装着者Bが水をかぶったりする事態を最小限に抑え、装着者の呼吸を確実に確保することができる。
【0026】
更に、図7に示したように、救命胴衣Aの装着者Bが水面の荒れによって後方に倒れた場合にも、装着者Bの頭頂部よりも後方に突出した状態の後ろ襟部21が装着者Bの頭部B1を下方から支持して装着者Bの頭部B1が水面の荒れに飲み込まれるのを防止することができ、又、救命胴衣Aの装着者Bが水面の荒れによって前方に倒れそうになった場合にあっても、水面に浮かんだ後ろ襟部21は、水面上を前方に移動する際の水の抵抗により、後ろ襟部21が接続している救命胴衣本体1の上端部が前方に倒れるのを規制し、救命胴衣本体1が前方に倒れるのを規制して装着者Bが水面の荒れに飲み込まれるのを防止することができる。
【0027】
又、救命胴衣Aを装着した装着者Bを救助するには、救助者が救命胴衣Aの装着者Bの後方から装着者Bに近づき、救助者が救命胴衣Aの後ろ襟部21の把手部21b を把持して装着者Bを後方に引っ張って救助すればよい。
【0028】
この状態では、図8に示したように、救命胴衣Aの後ろ襟部21が後方に引っ張られることによって、この後ろ襟部21が接続した救命胴衣本体1の後ろ身頃11の上端部が後方に向かって引っ張られて救命胴衣本体1が後方に傾倒し、救命胴衣Aを装着した装着者Bも後方に傾倒した状態となるが、装着者Bの頭部B1は、装着者Bの頭頂部よりも後方に突出した状態で水面上に浮かんだ後ろ襟部21によって下方から安定的に支持され或いは不測に水中に沈むのを確実に防止して水面上に出た状態を確実に維持し、よって、装着者Bの呼吸を確実に確保した状態に救助作業を遂行することができる。
【0029】
【発明の効果】
請求項1に記載の救命胴衣は、救命胴衣本体の襟首部から後ろ襟部を救命胴衣本体の後ろ身頃の背面に沿って起伏自在に吊設し、この後ろ襟部内に浮力材を内装していることを特徴とするので、救命胴衣の装着者が水中に落下した場合には、後ろ襟部が自動的に水面上に浮いた状態となり、この後ろ襟部によって救命胴衣の装着者が大きく揺れるのを最小限に規制し、装着者の呼吸を確保することができる。
【0030】
又、請求項2に記載の救命胴衣は、請求項1に記載の救命胴衣において、後ろ襟部は、救命胴衣の装着者の頭部を支持させた際に装着者の頭頂部よりも後方に突出する縦幅を有していることを特徴とするので、装着者の頭部を全面的に後ろ襟部によって安定的に支持する等して、装着者の頭部が水中に沈むのを確実に防止し、装着者の呼吸を確保することができる。
【0031】
そして、請求項3に記載の救命胴衣は、請求項1又は請求項2に記載の救命胴衣において、後ろ襟部の下端部に把手部を一体的に設けていることを特徴とするので、救命胴衣の装着者を救助する場合には、上記把手部を把持して救命胴衣の装着者を後方に引っ張ることによって、救命胴衣の装着者の頭部を後ろ襟部によって下方から支持し或いは水中に不測に沈まない状態として装着者の呼吸を確実に確保しつつ装着者を円滑に救助することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の救命胴衣を示した斜視図である。
【図2】図1の救命胴衣の後ろ襟部を水平状態に変位させた状態を示した斜視図である。
【図3】図1の救命胴衣を示した背面図である。
【図4】図1の救命胴衣を示した一部断面図である。
【図5】後ろ襟部で装着者の頭部を支持した状態を下方から見た図である。
【図6】救命胴衣の使用状態を示した側面図である。
【図7】救命胴衣の使用状態を示した側面図である。
【図8】救命胴衣の使用状態を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 救命胴衣本体
1a 襟首部
11 後ろ身頃
12 左側前身頃
13 右側前身頃
14、15 開口部
2 襟部
21 後ろ襟部
22 前襟部
21a 浮力材
3 紐
A 救命胴衣
B 装着者

Claims (3)

  1. 救命胴衣本体の襟首部から後ろ襟部を救命胴衣本体の後ろ身頃の背面に沿って起伏自在に吊設し、この後ろ襟部内に浮力材を内装していることを特徴とする救命胴衣。
  2. 後ろ襟部は、救命胴衣の装着者の頭部を支持させた際に装着者の頭頂部よりも後方に突出する縦幅を有していることを特徴とする請求項1に記載の救命胴衣。
  3. 後ろ襟部の下端部に把手部を一体的に設けていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の救命胴衣。
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