JP2004169664A - アイドリングストップ制御方法および制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】有効なアイドリングストップを、自動車以外に設備を付けることなく行えて、低コストで実現でき、交差点以外でも行うことができるものとする。
【解決手段】この方法は、自動車が停止したと判断されたときに、過去におけるその停止位置付近の停止時間を基にして、アイドリングストップの実行良否の判定を行う方法とする。装置としては、コントローラ2に、停止時記憶処理手段7とアイドリングストップ判定手段8を設ける。停止時記憶処理手段7は、停止したと判断されたときに、現在停止位置と停止時間を所定の停止履歴記憶手段9に記憶する。アイドリングストップ判定手段8は、停止したと判断されたときに、現在停止位置に対応する停止履歴記憶手段9の停止時間に係る記憶情報を設定条件と比較してアイドリングストップの実行良否の判定を行う。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車のアイドリングストップ制御方法および制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から自動車がアイドリング状態で停止した時のエンジン停止(アイドリングストップ)を効率よく行う方法および装置が種々提案されている。例えば、先行車および自車が停止したときにエンジンを停止するものとして特許文献1および特許文献2がある。また、信号機等より信号表示灯のタイムスケジュール情報を無線等で車両に送信し、そのタイムスケジュール情報よりアイドリング停止時のエンジン停止に有効性あるときのみ、アイドリングストップを行うものとして、特許文献3および特許文献4がある。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−045819号公報
【特許文献2】
特開2000−073808号公報
【特許文献3】
特開2001−188991号公報
【特許文献4】
特開2002−245587号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
エンジンは再始動時に燃料消費が大きく排気ガスが増えるため、アイドリングストップの時間が短い場合には、アイドリングストップを実施しない方が環境への負荷が小さい。このため、特許文献3および特許文献4では、信号機のタイムスケジュール情報により、赤信号から青信号になるまで時間が、有効性のあるアイドリングストップ時間より長い場合にのみアイドリングストップを実施している。両者の場合には、信号機における信号灯のタイムスケジュール情報が必要であり、そのために、自動車に情報受信する装置を設置するだけでなく、信号機にも情報送信装置を設置しなければならず、設備投資に莫大な費用が発生するうえに、信号機のある交差点でしかアイドリングストップ制御を行うことができない。
また、特許文献1および特許文献2においては、先行車および自車が停止した時にエンジンを停止するために、アイドリング時間が短い場合もアイドリングストップ制御が実行されてしまい、アイドリングストップの有効性が低い。
【0005】
この発明の目的は、有効なアイドリングストップを、自動車以外に設備を付けることなく行えて、低コストで実現でき、交差点以外でも行うことのできるアイドリングストップ制御方法および制御装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明のアイドリングストップ制御方法は、自動車が停止したと判断されたときに、過去におけるその停止位置付近の停止時間を基にして、アイドリングストップの実行良否の判定を行う方法である。停止時間の他に、停止時刻を判定条件に含めても良い。
具体的には、例えば、自動車が過去に停止した位置、時刻、停止時間を自動車に取り付けられた記憶装置に記憶し、自動車が停止したときに、その記憶データを基に、アイドリングストップを実行するか否かを判断する。これにより、信号機等の自動車以外に設備を設けることなくアイドリングストップの良否判定が行えて、アイドリングストップを行うためのコストが抑えられる。また、交差点以外でも有効性の高いアイドリングストップを行うことができる。
アイドリングストップが有効となるのは、自動車が所定の時間以上にわたってアイドリング状態で停止する場合であって、このような状況は主に通勤状態で発生する。通勤状態では信号機等から長い列となって自動車が停止し、列が長いために信号機付近以外でも自動車が停止する。このような通勤状況は一般道だけでなく大都市付近の高速道路でも料金所から長い列となって発生する。そして、このような停止が発生するときは、常にある一定の時刻における特定の位置であることが多い。
そこで、自動車がアイドリング状態で停止した場合に、その停止位置と時刻、そして停止時間を自動車に搭載した記憶媒体に記憶しておく。そして、自動車がアイドリング状態で停止した時に、過去に記憶された停止位置と停止時刻を比較し、概ね同一であれば、その時の停止時間が有効性のあるアイドリングストップ時間よりも長い場合に、アイドリングストップの実施を行うことにする。
【0007】
この発明のアイドリングストップ制御装置(1)は、自動車が停止したと判断されたときに、現在停止位置の情報と関連付けて停止時間に係る情報を所定の停止履歴記憶手段(9)に記憶する停止時記憶処理手段(7)と、自動車が停止したと判断されたときに、現在停止位置と対応する上記停止履歴記憶手段(9)の停止時間に係る記憶情報を設定条件と比較してアイドリングストップの実行良否の判定を行うアイドリングストップ判定手段(8)とを備えたものである。停止時記憶処理手段(7)で記憶を行う場合の「自動車が停止したと判断されたとき」とは、具体的には、走行状態から停止したと判断されて、その後に停止状態から走行状態に移行したときのことである。
この構成によると、この発明のアイドリングストップ制御方法、すなわち自動車が停止したと判断されたときに、過去におけるその停止位置付近の停止時間を基にして、アイドリングストップの実行良否の判定を行う方法が実現できる。そのため、有効なアイドリングストップを、自動車以外に設備を付けることなく行えて、低コストで実現でき、交差点以外でも行うことができる。
【0008】
このアイドリングストップ制御装置(1)を具体化する場合に、次の2種類の方式が採用できる。第1の方式のアイドリングストップ制御装置(1)では、上記停止時記憶処理手段(7)は、自動車が停止したと判断されるときに、停止から発進までの停止時間が所定の閾値よりも大きいか否かを判定し、その判定結果を上記停止履歴記憶手段(9)に現在停止位置に対する所定の近傍範囲についての積算値として記憶するものとする。上記アイドリングストップ判定手段(8)は、自動車が停止したと判断されるときに、現在停止位置に対応する、上記停止履歴記憶手段(9)の上記所定の近傍範囲についての積算値として記憶された値より、停止時間が所定の閾値よりも大きかった割合を求め、その割合が割合判定用の閾値以上の場合に、アイドリングストップの実行良と判定するものとする。この構成の場合、停止時に、停止時間がアイドリングストップの有効時間よりも長いかを判定し、その判定結果を停止履歴記憶手段(9)に記憶する。アイドリングストップの有効時間は、閾値として定めておく。停止位置は、適宜の距離範囲で一まとめにし、例えば停止時間がアイドリングストップに対して有効である場合と有効でない場合に分けてカウントする。このように記憶しておき、自動車が停止したときに、停止位置近傍において記憶されているアイドリングストップの有効性の割合が所定の値以上であった場合に、エンジン停止を行う。この構成の場合、記憶時に予め停止位置を適宜の距離範囲で一まとめにして判定結果を記憶するため、記憶容量が少なくて済む。
【0009】
第2の方式のアイドリングストップ制御装置(1)では、上記停止時記憶処理手段(7)は、自動車が停止したと判断されるときに、停止から発進までの停止時間を現在停止位置の情報と関連付けて上記停止履歴記憶手段(9)に記憶するものとする。上記アイドリングストップ判定手段(8)は、自動車が停止したと判断されるときに、現在停止位置に対して所定の距離内に過去に停止したか否かを上記停止履歴記憶手段(9)の記憶内容から検索し、その検索された複数の位置における各停止時間について、所定の閾値よりも大きかった割合が割合判定用の閾値よりも大きい場合に、アイドリングストップの実行良と判定するものとする。
この構成の場合、停止位置および停止時間を停止の度に1つずつ記憶し、アイドリングストップの実行判定時に、停止位置近傍の停止時間を検索し、停止位置近傍における停止時間について、アイドリングストップの有効性の割合が所定の値以上であった場合に、エンジン停止を行う。
【0010】
この発明のアイドリングストップ制御装置(1)において、停止時記憶処理手段(7)は、現在停止位置の情報および停止時間に係る情報と共に停止時刻に係る情報を記憶し、アイドリングストップ判定手段(8)は、判定の条件に停止時刻に係る条件を含むものとしても良い。
時間帯によって交通の混雑状況は変わるため、判定の条件に停止時刻を含めることで、より適切なアイドリングストップの有効性判断が行える。
【0011】
この発明のアイドリングストップ制御装置(1)において、上記停止時記憶処理手段(7)およびアイドリングストップ判定手段(8)は、専用のコンピュータに設けても、また自動車の走行制御を行うコンピュータなど、車載の適宜のコンピュータに設けても良いが、例えば、ナビゲーションシステム(21)のコントローラ(2A)に設けられたものとしても良い。その場合、上記停止履歴記憶手段(9)は、上記ナビゲーションシステム(21)に備えられた地図データを記憶している記憶媒体の一部に設けても良い。
このようにナビゲーションシステム(21)に兼用させることで、専用のコンピュータが不要となる。また、ナビゲーションシステム(21)の記憶媒体は、一般に記憶容量が大きいため、大きな情報量となる停止位置および停止時間の情報を記憶するエリアの確保が容易である。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明の第1の実施形態を図1ないし図4と共に説明する。図1に概要を示すように、このアイドリングストップ制御装置1は、制御を行うコントローラ2に、以下に示す信号および記憶装置3を接続して構成される。
・自動車が停止したことを判断できる信号、例えば車速センサおよびブレーキ信号等。
・自動車の現在位置を判断できる信号、例えばGPSまたはナビゲーションシステムからの信号等。
・停止位置および停止時間を記憶できる記憶装置3、例えばフラッシュメモリ、固定ディスク等。
・エンジン停止指令信号。
コントローラ2における制御は、次に示す2つである。
▲1▼.自動車が停止したときの位置およびその停止時間がアイドリングストップに対して有効性があるかどうかの記憶。
▲2▼.自動車が停止したときにアイドリングストップするかどうかの判定および実行。
以下、具体的に説明する。
【0013】
コントローラ2は、コンピュータで構成されるものであり、専用のコンピュータであっても、また自動車の走行制御を行うコンピュータなど、車載の適宜のコンピュータに兼用させても良い。記憶装置3は、コントローラ2に内蔵のものであっても、またコントローラ2と別体のものであっても良い。記憶装置3は、ハードディスク装置であっても、取り外し可能なディスク状やチップ状の記録媒体、フラッシュメモリ等を用いるものであっても良い。
コントローラ2の入力部に、自動車が停止したことを判定できる信号を発生する停止信号発生手段4と、現在位置を判断できる信号を発生する現在位置検出手段5とが接続され、出力部はエンジン6の制御部に接続される。停止信号発生手段4は、例えば車速センサ4Aやブレーキ信号発生手段4B等である。現在位置検出手段5は、例えば上記GPS(Global Positioning System)などの衛生測位システムの端末や、ナビゲーションシテスムが用いられる。
【0014】
図2に概念構成を示すように、このアイドリングストップ制御装置1は、上記コントローラ2に設けられた停止時記憶処理手段7およびアイドリングストップ判定手段8と、上記記憶装置3に設けられた停止履歴記憶手段9とを備える。
停止時記憶処理手段7は、自動車が停止したと判断されたときに、現在停止位置の情報と関連付けて停止時間に係る情報を停止履歴記憶手段9に記憶させる手段である。
アイドリングストップ判定手段8は、自動車が停止したと判断されたときに、現在停止位置と対応する上記停止履歴記憶手段9の停止時間に係る記憶情報を設定条件と比較してアイドリングストップの実行良否の判定を行う手段である。アイドリングストップ判定手段9は、アイドリングストップの実行良の判定結果の場合に、エンジン6の制御部にアイドリングストップの指令を行うものとされる。エンジン6の制御部は、上記アイドリングストップの指令によって、必ずしもアイドリングストップを行うものでなくても良く、何らかの別の条件と総合して判定した結果によってアイドリングストップを行うものであって良い。
停止履歴記憶手段9は、記憶装置3に設けられた所定の記憶エリアである。
【0015】
停止時記憶処理手段7は、具体的には図3に流れ図で示す処理を行うものとされ、またアイドリングストップ判定手段8は、具体的には図4に流れ図で示す処理を行うものとされている。これらの流れ図と共に、上記各手段7,8の構成を説明する。
【0016】
図3に示すように、停止時記憶処理手段7(図2)は、自動車が停止したと判断されるときに、停止から発進までの停止時間が所定の閾値Teよりも大きいか否かを判定する(ステップQ4)。その判定結果を停止履歴記憶手段9に現在停止位置に対する所定の近傍範囲についての積算値として記憶する。
上記の「停止したと判断されるとき」とは、具体的には走行状態から停止したと判断されて(ステップQ2)、その後に停止状態から走行状態に移行したとき(Q1)のことである。走行から停止に至ったときに、現在時刻tが停止時刻T1として設定される(Q3)。上記判定ステップQ4では、停止時間を停止時刻T1と現在時刻tとの差(T1−t)によって認識し、この停止時間(T1−t)を閾値Teと比較する。閾値Teは、有効性のあるアイドリングストップ時間として適宜設定される値である。
上記判定結果としては、現在位置(x,y)に対する所定の近傍範囲ついて、閾値Te以上と判定された結果の回数G(x,y)のカウント(Q6)と、閾値Te未満と判定された結果の回数B(x,y)のカウント(Q5)との両方の処理が行われ、上記積算値としてそれぞれの回数G(x,y),B(x,y)が記憶される。上記現在位置(x,y)のx,yの値は、それぞれ直交2軸上の座標位置を示す。
このような処理を繰り返し行う。
【0017】
図4に示すように、アイドリングストップ判定手段8(図2)は、自動車が停止したと判断されるとき(R1)に、ステップR2の処理として現在停止位置(x,y)に対応する、上記停止履歴記憶手段9の上記所定の近傍範囲についての積算値として記憶された値(回数)G(x,y),B(x,y)より、停止時間が所定の閾値Te(図3)よりも大きかった割合G(x,y)÷〔G(x,y)+B(x,y)〕を求め、その割合を割合判定用の閾値Thと比較して、上記割合が閾値Th以上の場合に、アイドリングストップの実行良と判定するものとしてある。この実行良の判定結果により、エンジン停止の指令を行う(R3)。
【0018】
この構成によると、自動車の状態が停止から発進に変わるときに、図3と共に説明したように、その停止位置と、停止時間がアイドリングストップの有効時間(閾値Te)よりも長いかの判定結果を、記憶装置3に記憶する。停止位置は、適当な距離範囲で一まとめにして、停止時間がアイドリングストップに対して有効ある場合と有効でない場合にわけてカウントする。
このように過去の情報を記憶しておき、図4に示すように、自動車が停止したときに、停止位置近傍において記憶されているアイドリングストップの有効性の割合が所定の値(閾値Th)以上であった場合に、エンジン停止を行う。
以上の制御により、特定の位置において所定の時間以上停止するときにおいて、アイドリングストップが実行されることになる。
各積算値G(x,y),B(x,y)については2次元配列で記憶場所を確保すると膨大な記憶領域が必要であるので、ハッシュ法等により実際に記憶を行うときに記憶領域を割り当てる手段を取ることによって記憶領域の節約を行ってもよい。
【0019】
図5,図6は、この発明の第2の実施形態を示す。この実施形態は、図1,図2に示すアイドリングストップ制御装置1において、停止時記憶処理手段7が図5に示す処理を行うものとし、アイドリングストップ判定手段8が図6に示す処理を行うものとしている。
概要を説明すると、この実施形態の場合、停止位置および停止時間を停止の度に1つずつ記憶し、アイドリングストップの実施判定時に、停止位置近傍の停止時間を検索し、停止位置近傍における停止時間について、アイドリングストップの有効性の割合が所定の値以上であった場合に、エンジン停止を行う。
このように判定する場合も、過去におけるその停止位置付近の停止時間を基にして、アイドリングストップの有効性判断が行える。
【0020】
詳しくは、図5に示すように、この実施形態では、停止時記憶処理手段7(図2)は、自動車が停止したと判断されるときに、停止から発進までの停止時間を現在停止位置(x,y)の情報と関連付けて停止履歴記憶手段9に記憶するものとしている(S4)。この実施形態においても、上記の「停止したと判断されるとき」とは、具体的には走行状態から停止したと判断されて(ステップS2)、その後に停止状態から走行状態に移行したとき(S1)のことである。走行から停止に至ったときに、現在時刻tが停止時刻T1として設定される(S3)。
上記の記憶処理のステップS4では、x位置を記憶する配列Dx(In)およびy位置を記憶する配列Dy(In)に対して、現在位置(x,y)を記憶し、停止時間を記憶する配列Dt(In)に対して、その位置における停止時間(t−T1)を記憶する。また、記憶場所In(停止履歴記憶手段9におけるアドレスのこと)をインクリメントとする。上記各配列Dx(In),Dy(In),Dt(In)は、いずれも1〜Imaxである。
この後、記憶場所InがImaxよりも大きい場合は、記憶場所Inを初期値1に戻す。Imaxは最大記憶数である。また、記憶場所Inが記憶数Imより大きい場合は、記憶数Imの値を記憶場所Inの値とする。
このような処理を繰り返し行う。
【0021】
図6に示すように、アイドリングストップ判定手段8は、自動車が停止したと判断されるときに(U1)、現在停止位置に対して所定の距離内に過去に停止したか否かを上記停止履歴記憶手段9の記憶内容から検索し(U4)、その検索された複数の位置における各停止時間について、所定の閾値Teよりも大きかった割合が所定の値よりも大きい場合に、アイドリングストップの実行良と判定し(U9)、停止の指令を与える(U10)ものとしている。
【0022】
具体的には、停止したと判断されると(U1)、初期設定として(U2)、検索用ループ変数Iを1に、停止位置(x,y)の近傍の車両停止時間が閾値Te以上の回数Gを0に、停止位置(x,y)の近傍の車両停止時間が閾値Te未満の回数Bを0にそれぞれ設定する。この後、検索用ループ変数Iを記憶数Imと比較し、記憶数Imの方が大きい場合は、所定の距離内に過去に停止したか否かを上記停止履歴記憶手段9の記憶内容から検索する(U4)。このステップU4では、次式、
(Dx(I)−x)+(Dy(I)−y)≦L
ただし、Dx(I):x位置を記憶する配列
Dy(I):y位置を記憶する配列
L:x,y位置近傍判定距離の二乗
の判断を行う。
近傍判定距離の二乗Lよりも大きい場合、つまり所定の距離内に過去に停止したことがない場合は、ステップU3の処理に戻り、再度上記の判定U3,U4を行う。
【0023】
近傍判定距離の二乗Lよりも大きい場合は、ステップU6に進み、停止時間を記憶する配列Dt(I)が閾値(有効性のあるアイドリングストップ時間)Te以上であるか否かを判定し、閾値Te以上である場合は、x,y位置近傍の車両停止時間が閾値Te以上の回数Gをインクリメントし(U8)、閾値Te未満である場合は、x,y位置近傍の車両停止時間が閾値Te未満の回数Bをインクリメントする。
ついで、検索用ループ変数Iをインクリメントし(U5)、ステップU3の検索用ループ変数Iと記憶数Imとの比較に戻る。検索用ループ変数Iが記憶数Imよりも大きい場合は、ステップU9のアイドリングストップの実行良否の判定を行う。この判定では、所定の閾値Teよりも大きかった割合(G÷(G+B)が所定の値Th(エンジン停止判定閾値)よりも大きい場合に、アイドリングストップの実行良と判定する。実行良の場合はエンジンの停止指令を与え(U10)、実行否の場合は何も処理を行わない。
【0024】
なお、上記各実施形態では、車両の停止位置によって、アイドリングストップを実行するか否かを判定したが、この判定条件に時刻の要因を付加しても良い。例えば、通勤時間帯とそれ以外の時間帯において、同一位置に停止した場合に、通勤時間帯では渋滞のために停止時間が長く、それ以外の場合には停止時間が短いために、アイドリングストップ判定を分けることが好ましい。
この場合には、停止時記憶処理手段7による記憶時に停止時刻も記憶し、アイドリングストップ判定手段8による検索条件として所定の範囲の停止位置かつ所定の範囲内の停止時刻を満足するもとのとし、その検索条件に該当した停止時間において、アイドリングストップの有効となる割合が所定の値以上であった場合に、エンジン停止を行う。この処理は、上記第1の実施形態および第2の実施形態のいずれにおいても適用できる。
【0025】
図7は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態は、図1〜図4に示す第1の実施形態、または図5,図6の第2の実施形態において、停止時記憶処理手段7およびアイドリングストップ判定手段8を、ナビゲーションシステム21のコントローラ2Aに設けられたものとし、停止履歴記憶手段9を、ナビゲーションシステム21に備えられた地図データを記憶している記憶装置3Aの一部に設けたものである。
ナビゲーションシステム21は、現在位置検出手段5と、記憶装置3Aにおける地図データ記憶部10に記憶された地図データとから、画面表示装置11の画面に地図および現在位置を示す処理を行うナビゲーション処理部13をコントローラ2Aに設けたものである。ナビゲーション処理部13は、操作手段12による操作に従って、対応する表示を行うものとしてある。画面表示装置11は液晶表示装置等からなる。操作手段12はキースイッチ等からなる。記憶装置3Aはハードディスク装置等である。
【0026】
停止位置および停止時間を記憶するには、大容量の記憶媒体が必要であるが、この実施形態のようにナビゲーションシステム21の地図データの記憶場所がハードディスクの場合には、ハードディスクが大容量であるため、地図データを入れた残りの部分を停止履歴記憶手段9として利用し、停止位置および停止時間を記憶することができる。ナビゲーションシステム21は、現在位置付近の地図データを検索しているので、ナビゲーションシステム21のコントローラ2Aに停止時記憶処理手段7およびアイドリングストップ判定手段8を組み込んで、ナビゲーションシステム21からアイドリングストップ制御を行うことにより、アイドリングストップ制御を別の制御コントローラ等を設置することなく、コストを抑えて実現することができる。
【0027】
なお、上記のようにナビゲーションシステム21のコントローラ2Aをアイドリングストップ制御装置1に兼用する場合や、兼用はしないがナビゲーションシステムが車両に搭載されている場合に、地図データをアイドリングストップの実行良否の判定に用いるようにしても良い。例えば、地図データにおける信号位置や踏切位置のデータと現在位置との関係から、停止位置が所定の交差点の信号位置または踏切位置の手前位置であることを判定し、その判定結果をアイドリングストップの実行良否の判定条件に加えるものとしても良い。
【0028】
【発明の効果】
この発明のアイドリングストップ制御方法および制御装置は、自動車が停止したと判断されたときに、過去におけるその停止場所付近の停止時間を基にして、アイドリングストップの実行良否の判定を行うものとしたため、有効なアイドリングストップを、自動車以外に設備を付けることなく行えて、低コストで実現でき、交差点以外でも行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態におけるアイドリングストップ制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】同装置の概念構成のブロック図である。
【図3】同装置の停止時記憶処理手段の処理内容を示す流れ図である。
【図4】同装置のアイドリングストップ判定手段の処理内容を示す流れ図である。
【図5】この発明の第2の実施形態における停止時記憶処理手段の処理内容を示す流れ図である。
【図6】第2の実施形態におけるアイドリングストップ判定手段の処理内容を示す流れ図である。
【図7】この発明のさらに他の実施形態におけるアイドリングストップ制御装置の概念構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…アイドリングストップ制御装置
2,2A…コントローラ
3,3A…記憶手段
4…停止信号発生手段
5…現在位置検出手段
6…エンジン
7…停止時記憶処理手段
8…アイドリングストップ判定手段
9…停止履歴記憶手段
21…ナビゲーションシステム

Claims (6)

  1. 自動車が停止したと判断されたときに、過去におけるその停止位置付近の停止時間を基にして、アイドリングストップの実行良否の判定を行うアイドリングストップ制御方法。
  2. 自動車が停止したと判断されたときに、現在停止位置の情報と関連付けて停止時間に係る情報を所定の停止履歴記憶手段に記憶する停止時記憶処理手段と、自動車が停止したと判断されたときに、現在停止位置と対応する上記停止履歴記憶手段の停止時間に係る記憶情報を設定条件と比較してアイドリングストップの実行良否の判定を行うアイドリングストップ判定手段とを備えたアイドリングストップ制御装置。
  3. 請求項2において、上記停止時記憶処理手段は、自動車が停止したと判断されるときに、停止から発進までの停止時間が所定の閾値よりも大きいか否かを判定し、その判定結果を上記停止履歴記憶手段に現在停止位置に対する所定の近傍範囲についての積算値として記憶するものとし、上記アイドリングストップ判定手段は、自動車が停止したと判断されるときに、現在停止位置に対応する、上記停止履歴記憶手段の上記所定の近傍範囲についての積算値として記憶された値より、停止時間が所定の閾値よりも大きかった割合を求め、その割合が割合判定用の閾値以上の場合に、アイドリングストップの実行良と判定するものとしたアイドリングストップ制御装置。
  4. 請求項2において、上記停止時記憶処理手段は、自動車が停止したと判断されるときに、停止から発進までの停止時間を現在停止位置の情報と関連付けて上記停止履歴記憶手段に記憶するものとし、上記アイドリングストップ判定手段は、自動車が停止したと判断されるときに、現在停止位置に対して所定の距離内に過去に停止したか否かを上記停止履歴記憶手段の記憶内容から検索し、その検索された複数の位置における各停止時間について、所定の閾値よりも大きかった割合が所定の値よりも大きい場合に、アイドリングストップの実行良と判定するのとしたアイドリングストップ制御装置。
  5. 請求項2ないし請求項4のいずれかにおいて、停止時記憶処理手段は、現在停止位置の情報および停止時間に係る情報と共に停止時刻に係る情報を記憶し、アイドリングストップ判定手段は、判定の条件に停止時刻に係る条件を含むものとしたアイドリングストップ制御装置。
  6. 請求項2ないし請求項5のいずれかにおいて、上記停止時記憶処理手段およびアイドリングストップ判定手段を、ナビゲーションシステムのコントローラに設けられたものとし、上記停止履歴記憶手段を、上記ナビゲーションシステムに備えられた地図データを記憶している記憶媒体の一部に設けたアイドリングストップ制御装置。
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