JP2004170633A - カメラの自動焦点調節装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】移動する被写体に合焦させる動体予測制御を行うカメラの自動焦点調節装置において、許容電力の大きいバッテリーが装填されているか、小さいバッテリーが装填されているかを判定する許容電力判定部3と、この許容電力判定部3の判断結果に基づいて、撮影者によって露光指示がなされた後のカメラの動作シーケンスを変更するシーケンス変更部4と備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動被写体に合焦させる動体予測技術を利用したカメラの自動焦点調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、特許文献1などに代表されるように、移動する被写体に合焦するように焦点検出とレンズ駆動とを行う動体予測技術は数多い。また、一眼レフレクスカメラでは、タイムラグ短縮のために、撮影者による露光指示がなされた後の露光シーケンスにおいて絞り駆動とメインミラーの駆動を同時に行っているが、このような一眼レフレクスカメラで上記特許文献1のような動体予測を行う場合には、レリーズタイムラグ、つまり、露光開始指示から実際の露光までの時間中に被写体移動によって生じるデフォーカス量を補正するために、露光シーケンス中には、このデフォーカス量に相当するレンズ駆動量(つまり、動体予測量)に基づいてレンズ駆動を行っている。
【0003】
【特許文献1】
特公平8−027425号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、バッテリーは、その種類によって一度に許容できる電力(つまり、一度に供給できる電流量)に限界がある。この許容電力を超えるような電流を供給しようとすると、負荷であるモータなどが駆動できないことになる。更に近年、カメラの小型化に伴って、バッテリーも小型のものが装填されており、このような小型のバッテリーは一般的に許容電力が小さい。
【0005】
すなわち、従来の技術を用いて動体予測を行うカメラでは、前述のように絞りとメインミラーとを同時に駆動しているのに加えて、レンズ駆動も行うので、通常のシングルAFよりもカメラに装填しているバッテリーにかかる負荷が大きく、許容電力の小さいバッテリーでは、絞り駆動制御、ミラー駆動制御、及びレンズ駆動制御(以下、これらを総称してメカトロ制御と称する)を同時に行えないこともある。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、バッテリーの許容容量の大小にかかわらずに動体予測制御を行うことができ、また、バッテリーの許容容量の大小にかかわらずに移動する被写体に合焦させることができるカメラの自動焦点調節装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のカメラの自動焦点装置は、カメラ本体に許容電力の大きいバッテリーが装填されているか、許容電力の小さいバッテリーが装填されているかを判定する許容電力判定手段と、上記許容電力判定手段の判定結果に基づいて、露光指示がなされた後のカメラの動作シーケンスを切り替えるシーケンス切り替え手段とを具備することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るカメラの自動焦点調節装置について説明するための概念図である。即ち、このカメラの焦点制御装置は、動体予測を行う動体AFの制御全体を司る動体AF制御部1が含まれている。この動体AF制御部1には、その動作は後に詳述するメカトロ制御部の動作シーケンスを変更するシーケンス変更部4が含まれている。なお、このシーケンス変更部4は特許請求の範囲に記載の「シーケンス切り替え手段」に対応するものである。
【0009】
また、この動体AF制御部1には、許容電力判定部3が接続されている。また、この許容電力判定部3は、カメラの電源として機能するバッテリーが装填されるバッテリー部2に接続されている。そして、許容電力判定部3は、接続されているバッテリーの種類を判別し、その判別したバッテリーの種類によってバッテリーの最大許容電力容量が大きいか小さいかを判定する。なお、許容電力判定部3は、特許請求の範囲に記載の「許容電力判定手段」に対応するものである。
【0010】
また、前述のシーケンス変更部4は、許容電力判定部3で判定されたバッテリーの最大許容電力の大小に基づいて、メカトロ制御部、つまり、ミラー制御部5、絞り制御部6、及びレンズ制御部7の制御順序を変更する。ここで、ミラー制御部5は一眼レフレクスカメラのメインミラーの駆動制御を行うための制御部である。また、絞り制御部6は、一眼レフレクスカメラのレンズ内の絞り駆動制御を行うための制御部である。更に、レンズ制御部7は、一眼レフレクスカメラのレンズ内の焦点調節レンズの駆動を行うことにより、レンズの焦点調節を行うための制御部である。
【0011】
図2は、本実施の形態に係る自動焦点調節装置を搭載した一眼レフレクスカメラの概観図である。つまり、このカメラは、カメラ本体10と、カメラ本体10に対して着脱可能な交換レンズ部11とで構成されている。なお、このカメラはデジタルスチルカメラを想定したものであるが、銀塩カメラを用いてもよい。
【0012】
交換レンズ部11は、焦点調節レンズ12及びズームレンズ13を含んで構成されている。焦点調節レンズ12は、光軸方向に駆動されて、交換レンズ部11の焦点状態を調節する。また、ズームレンズ13は、光軸方向に駆動されて、交換レンズ部11の焦点距離を変更する。
【0013】
一方、カメラ本体10は、メインミラー14、サブミラー15、焦点検出光学系16、焦点検出センサ(以下、AFセンサと称する)17、フォーカルプレンシャッタ18、撮像素子19、スクリーンマット20、ファインダ光学系21、及び接眼レンズ22を含んで構成されている。
【0014】
メインミラー14はハーフミラーで構成されており、被写体からの光束を一部透過させ、一部反射させる。また、メインミラー14は、露光時において全光束が撮像素子19で構成される撮像面に行くように、図の矢印で示す方向に回動可能な構成になっている。このとき、メインミラー14はミラー制御部5によって駆動制御される。
【0015】
露光時以外では、メインミラー14を透過した被写体からの光束は、サブミラー15によって反射されて焦点検出光学系16に導かれる。焦点検出光学系16は、焦点検出のためのレンズなどで構成されており、サブミラー15で反射された光束をAFセンサ17に導く。なお、この焦点検出光学系16の詳しい構成については後に詳述する。また、AFセンサ17は、例えば、フォトダイオードアレイから成るセンサである。このAFセンサ17は、複数の焦点検出が可能であるように構成されている。つまり、AFセンサ17は、複数の焦点検出エリアに対応する複数のフォトダイオードアレイを持つ。なお、AFセンサ17の詳しい構成については後に詳述する。
【0016】
前述したように、露光時においては、メインミラー14が交換レンズ部11の光軸上から退避するので、被写体からの光束が撮像面方向に入射する。このとき、フォーカルプレンシャッタ18は、撮像面に適切な量の光を与えるように駆動制御される。撮像面を構成する撮像素子19には、デジタルスチルカメラの場合にはCCDが用いられる。また、カメラが銀塩カメラの場合には、撮像素子19の代わりに銀塩フィルムが用いられる。前述のフォーカルプレンシャッタ18が開いたときには、撮像素子19で構成された撮像面に、被写体からの光束が入射する。
【0017】
また、露光時以外では、メインミラー14で反射された被写体からの光束はファインダ方向に入射して、スクリーンマット20で像を結ぶ。この像は、ファインダ光学系21を介して接眼レンズ22に入射する。撮影者はこの接眼レンズ22を覗くことによって、撮影範囲や被写体の焦点状態などを知ることができる。
【0018】
図3は、ファインダ内に表示される焦点検出エリアについての概略図である。撮影者が接眼レンズ22から覗いた場合に、ファインダ内には、AFセンサ17の複数の焦点検出エリアに対応した焦点検出エリアマーク、即ち、中央測距エリアマーク25、右測距エリアマーク26、及び左測距エリアマーク27が表示される。なお、この図3の例は、3点の測距エリアを持つマルチAFの例である。
【0019】
このようなカメラに関する電気的な構成について図4を参照して説明する。
まず、交換レンズ部11に関する構成について説明する。交換レンズ部11の外部には、その周囲を取り巻くようにリング状になったズーム駆動用回転環51及びマニュアルフォーカス(MF)用回転環58が構成されている。撮影者は、ズーム駆動用回転環51を交換レンズ部11の光軸中心に回転させることによって、ズームレンズ13を光軸方向に駆動させて、交換レンズ部11の焦点距離を変更することができる。
【0020】
また、MF用回転環58を交換レンズ部11の光軸中心に回転させると、それに連動して、焦点調節レンズ12が光軸方向に駆動する。これにより、交換レンズ部11の焦点を手動で調節することができる。なお、このMF用回転環58は、撮影者がオートフォーカスモードとマニュアルフォーカスモードとを切り替える図示しない切り替えスイッチを操作して、マニュアルフォーカスモードを選択した場合に使用されるものである。
【0021】
交換レンズ部11の内部は、焦点調節レンズ12、ズームレンズ13、絞り53、及び交換レンズ部11の各種制御(例えば、レンズ駆動制御、絞り駆動制御、通信制御など)を司るレンズ内CPU(以下、LCPUと称する)50を含んで構成されている。そして、このLCPU50には、ズーム位置検出回路52、絞り駆動回路54、レンズ駆動回路55、レンズ位置検出回路56、及び通信回路57が接続されている。
【0022】
前述のズーム駆動用回転環51によって駆動されたズームレンズ13の位置は、ズーム位置検出回路52によって検出される。LCPU50は、ズーム位置検出回路52によって検出されたズームレンズ13の位置に基づいて、交換レンズ部11の焦点距離情報を得る。
【0023】
絞り53はカメラ本体10方向に入射する光の光量を調節するための開口部を含んで構成される。LCPU50は、絞り駆動回路54を制御することによって絞り53の開口部の大きさを変化させて、適切な光量の光をカメラ本体10方向に入射させる。
【0024】
また、オートフォーカスモード時においては、LCPU50は、レンズ駆動回路55を制御して焦点調節レンズ12を駆動させる。レンズ駆動回路55によって駆動された焦点調節レンズ12の位置は、レンズ位置検出回路56によって検出される。このレンズ位置検出回路56は、例えば、レンズ駆動回路55に含まれる駆動用モータの回転量をパルス数に変換して検出するフォトインタラプタ(PI)回路などを含んで構成されている。このフォトインタラプタ回路では、焦点調節レンズ12からの絶対位置が、ある基準位置からのパルス数で表される。LCPU50は、レンズ位置検出回路56によって検出されたレンズ位置に基づいて、交換レンズ部11の焦点状態情報を得る。
【0025】
また、LCPU50は、絞り駆動量や交換レンズ部11のデフォーカス量などの情報を、通信回路57を介して後に詳述するカメラ本体のCPUやAF/AECPUと通信する。このため、通信回路57の通信接続端子は交換レンズ部11の外部に設けられている。
【0026】
次に、カメラ本体10に関する構成について説明する。つまり、カメラ本体10の内部は、カメラ全体の制御を司る本体CPU59を含んで構成されている。そして、この本体CPU59には、LCPU50と通信回路57を介して通信するための通信ライン60、本体CPU59のプログラムなどが格納されているフラッシュROM(FROM)61、本体CPU59の各種情報を一時格納するRAM62、画像データを得るために撮像素子19を制御する撮像素子制御回路63、図示しないストロボを制御するストロボ制御回路64、メインミラー14のアップダウンを制御するミラー制御回路65、フォーカルプレンシャッタ18を制御するシャッタ制御回路66、撮像素子制御回路63で得られた画像データを画像処理する画像処理回路67、撮影した画像や各種撮影情報を図示しない表示部に表示するための表示回路68、撮影者が操作する各種操作スイッチが接続された操作スイッチ回路69、カメラに電源を供給するための電源回路72、及びAF/AECPU74が接続されている。
【0027】
ここで、操作スイッチ回路69は、カメラの撮影モードを切り替える図示しない切り替えスイッチや、レリーズボタンの操作によって動作するレリーズスイッチなどを含む。本実施の形態におけるレリーズスイッチは、一般的な2段階スイッチになっている。つまり、レリーズボタンの半押しで第1レリーズスイッチ70(以下、1Rスイッチと称する)がオンして、焦点検出や測光が行われ、焦点調節レンズ12が駆動されて合焦状態になる。更に、レリーズボタンの全押しで第2レリーズスイッチ71(以下、2Rスイッチと称する)がオンして、メインミラー14とフォーカルプレンシャッタ18が駆動されて露光が行われる。
【0028】
また、電源回路72は、装填された電池73の電圧を平滑化したり昇圧したりする。なお、電池73は、許容電力が大容量のものと小容量のものの2種類を装填できる。更に電源回路72は、電池73の種類を判別する回路、つまり、前述の許容電力判定部3に対応する回路、も含む。
【0029】
AF/AECPU74はカメラの自動焦点調節(AF)制御及び測光(AE)制御を行う。そして、このAF/AECPU74には、AF/AECPU74と交換レンズ部11の通信回路57を介して通信するための通信ライン75、AF/AECPU74と本体CPU59とで通信するための通信ライン76、AF/AECPU74のプログラム等が格納されているフラッシュROM(FROM)77、AF/AECPU74の各種情報を一時格納するRAM78、測光回路79、焦点検出回路80、及び補助光回路81が接続されている。
【0030】
ここで、測光回路79は、被写体輝度を測定する図示しない測光素子を制御して、被写体輝度情報を得るための回路である。また、焦点検出回路80は、AFセンサ17を制御して得られた情報に基づいて焦点検出演算をし、焦点検出情報を得るための回路である。更に、補助光回路81は、被写体が低輝度であり、焦点検出回路80による焦点検出が不能である場合に、再度焦点検出を行う際にLEDなどの発光素子によって被写体に投光するための回路である。
【0031】
次に、図5を参照して焦点検出光学系16とAFセンサ17の構成について詳しく説明する。
図5において、視野マスク41はサブミラー15を介して得られる光束を絞り込むものである。サブミラー15から導かれる3つの焦点検出領域の光束(図中、一点鎖線で示す)を透過するために、視野マスク41は3つの開口41a,41b,41cを有している。
【0032】
赤外カットフィルタ42は焦点検出に有害な赤外光成分をカットするためのフィルタである。コンデンサレンズ43は赤外カットフィルタ42を通過した光を集光するためのものである。このコンデンサレンズ43は、3つの開口41a,41b,41cの位置にそれぞれ対応して配置された3つのコンデンサレンズ43a,43b,43cで構成される。
【0033】
全反射ミラー44は光束をセパレータ絞りマスク45の方向に反射するものである。セパレータ絞りマスク45は入射してきた光束を絞るためのものである。このセパレータ絞りマスクは45、前述のコンデンサレンズ43a,43b,43cを介して得られる3つの焦点検出領域の光束をそれぞれ2つの光束に分割するために、3つの焦点検出領域に対してそれぞれ設けられた3つの開口45a,45b,45cを有している。
【0034】
セパレータレンズ46は、前述のセパレータ絞りマスク45を介して得られる光束を再結像させるものである。このセパレータレンズ46は、3つの焦点検出領域に対してそれぞれ設けられた3つのセパレータレンズ46a,46b,46cで構成される。
【0035】
前述のAFセンサ17は、受光光束の光強度分布に対応した光強度信号を得る光電変換素子列であるフォトダイオードアレイ47を含む。このフォトダイオードアレイ47は3つの焦点検出領域の光束に対してそれぞれ設けられた3つのフォトダイオードアレイ47a,47b,47cで構成される。このうちフォトダイオードアレイ47aは撮影画面の水平方向に対応する方向に長く配置され、他の2つのフォトダイオードアレイ47b,47cは、それぞれ光軸を含まない位置に撮影画面の垂直方向に対応する方向に長く配置されている。
【0036】
撮影レンズ48は交換レンズ部11内の各レンズ群、例えば、前述の焦点調節レンズ12やズームレンズ13を合成した仮想的なレンズを示す。
【0037】
このように構成された焦点検出光学系16では、撮影レンズ48の射出瞳面の互いに異なる領域48a,48bと領域48c,48dとを通過する焦点検出光束がフォトダイオードアレイ47a,47b,47cによりそれぞれ受光されて、像の光強度分布パターンを示す電気信号に変換される。この光強度信号は、焦点検出の一方式であるTTL位相差方式によって焦点演算するときに用いられる。
【0038】
図6は、カメラ本体10に前述した2種類の電源のうち、いずれかの電源を装着するときの概要を示す図である。
本実施の形態に係る自動焦点調節装置を搭載した一眼レフレクスカメラでは、前述したように、容量の異なる2種類の電源のいずれかを、前述の電池73としてカメラ本体10に装着する。本実施の形態においては、例えば、充電可能なリチウム(Li)イオン電池を電源として使用する。
【0039】
図に示すように、電力容量が小さいリチウム(Li)イオン電池90は、カメラ本体10に設けられた装着部91に装着される。また、電力容量が大きいLiイオン電池92は、カメラ本体に設けられた装着部94に装着される。
【0040】
なお、Liイオン電池92は凸部93を有している。そして、装着時においては、この凸部93が装着部94に挿入されるようになっている。このとき、装着部94の内部に構成されたスイッチ部95が、Liイオン電池92に構成された凸部93に押圧されることによってオンする。スイッチ部95がオンすると、スイッチ部95がオンされたことを示す電気信号が本体CPU59に送信される。これにより、本体CPU59はLiイオン電池92が装着部94に装填されたことを判定する。
【0041】
図7は、このようなカメラのコンティニュアスAFモード時において実行されるAF演算を説明するためのサブルーチンのフローチャートである。
【0042】
本実施の形態に係る自動焦点調節装置を搭載した一眼レフレクスカメラでは、操作スイッチ回路69の中に含まれる図示しないAFモード切替スイッチによって、シングルAFモードとコンティニュアスAFモードの切り替えが可能である。ここで、シングルAFモードとは一度合焦状態が検出されるとフォーカスロックされるAFモードであり、コンティニュアスAFモードとは焦点検出とレンズ駆動を連続して行うことによって移動する被写体に合焦させる、いわゆる動体予測AFを行うAFモードである。図7は、このコンティニュアスAF時に実行されるAF演算を説明するサブルーチンのフローチャートである。
【0043】
AF/AECPU74は、積分の時間間隔を測定するための所定のタイマを動作開始させる(ステップS10)。このタイマによって測定された積分間隔は、所定のメモリ(ここではRAM78)に格納される。コンティニュアスAFモードでは、積分が繰り返し行われるので、最初のタイマの動作開始以後も、AF/AECPU74は、積分動作の開始と同期させて、タイマを動作開始させる。
【0044】
次に、AFセンサ17の積分動作を制御する(ステップS11)。また、AFセンサ17で検出したセンサデータを読み出す際のゲインを設定する(ステップS12)。その後、AFセンサ17で検出したセンサデータを読み出して、RAM78に格納する(ステップS13)。
【0045】
次に、焦点検出回路80に、AFセンサ17で検出したセンサデータに基づいて、セパレータレンズ46a,46b,46cで分割されたフォトダイオードアレイ47a,47b,47c上の2像の相関量を演算する所定の相関演算を行わせる(ステップS14)。この相関演算の結果からAF/AECPU74は、AFセンサ17で検出したデータに信頼性があるか否か、すなわちAFが可能であるか否かを判定する信頼性判定処理を行う(ステップS15)。また、この信頼性判定結果をRAM78に格納する。
【0046】
AF/AECPU74は、信頼性判定処理の結果を判定する(ステップS16)。ステップS15における信頼性判定処理の結果、信頼性がないと判定した場合には、所定回数連続して信頼性がないと判定されたか否かを判定する(ステップS17)。所定回数連続して信頼性がないと判定された場合には、ステップS12に移行して現在演算している測距点の隣の測距点のデータを用いて再演算を開始させる。一方、ステップS17における判定の結果、まだ、所定回数連続して信頼性がないと判定されていない場合には、現在の測距点での検出を継続させるために、ステップS10に戻る。すなわち、所定回数までは現在の測距点での検出を継続させ、所定回数信頼性が低い場合には、その測距点をあきらめて隣の測距点で演算を行う。
【0047】
一方、ステップS16の判定において、信頼性判定処理の結果、信頼性があると判定した場合には、AF/AECPU74は、焦点検出回路80に、ステップS14で演算した相関量に基づいて撮影レンズ48のデフォーカス量を演算させる(ステップS18)。そして、この演算させたデフォーカス量を、RAM78に格納すると同時に、LCPU50に送信する。続いて、前回検出したデフォーカス量と今回検出したデフォーカス量とを比較する連続性判定処理を行う(ステップS19)。なお、ここでの「連続性」は、被写体が前回と同じ測距点に存在していることを示す用語である。この連続性判定処理のフローチャートを図8に示す。
【0048】
つまり、連続性判定処理においては、まず、前回のデフォーカス量の絶対値と今回のデフォーカス量の絶対値との差の絶対値を演算する(ステップS30)。ここでは、この差の絶対値を連続性係数と定義する。次に、連続性係数が所定値よりも小さい場合か否かを判定する(ステップS31)。連続性係数が所定値よりも小さいと判定した場合、つまり、前回と今回のデフォーカス量の差がある程度小さい場合には、連続であると判定して、連続であることを示す所定のフラグをセットする(ステップS32)。また、ステップS31の判定において、連続性係数が所定値以上であると判定した場合、つまり、前回と今回のデフォーカス量の差が小さくない場合には、不連続と判定して不連続であることを示す所定のフラグをセットする(ステップS33)。以上の動作後、連続性判定処理を終了する。
【0049】
ここで、再び図7のフローチャートに戻る。連続性判定処理の後、AF/AECPU74は、連続であることを示す所定のフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS20)。そして、連続であると判定した場合には、このフローチャートのAF演算を終了する。
【0050】
一方、ステップS20の判定の結果、不連続であることを示す所定のフラグがセットされていると判定した場合には、全測距点(3点)において不連続であったか否かを判定する(ステップS21)。いずれかの測距点が連続であればステップS12に移行して、以下、その連続性のある測距点において、AF演算を行う。
【0051】
一方、ステップS21の判定の結果、全測距点が不連続であると判定した場合には、前回の測距点におけるAF演算に信頼性があったか否かを判定する(ステップS22)。前回の測距点におけるAF演算に信頼性があったと判定した場合には、前回選択した測距点を選択した後(ステップS23)、このフローチャートのAF演算を終了する。一方、ステップS22の判定の結果、前回選択した測距点におけるAF演算に信頼性がなかったと判定した場合には、今回の3点の測距点の中から最もデフォーカス量の小さい測距点を選択した後(ステップS24)、このフローチャートのAF演算を終了する。つまり、測距点の選択においては、最も連続性があるであろうと思われる測距点を選択する。
【0052】
図9は、コンティニュアスAF時において2Rスイッチ71がオンされる前後のタイミングチャートである。まず、電力容量が大きいLiイオン電池92が装填された場合を考える。
【0053】
まず、1Rスイッチ70はオン状態であり、2Rスイッチ71がオフ状態であるときのシーケンス(以下、1Rシーケンスと称する)を説明する。まず、第1回目のAF演算の結果、LCPU50は送信されてきたデフォーカス量に基づいてレンズ駆動量を演算する。なお、このレンズ駆動量はレンズ駆動回路(例えば、フォトインタラプタ回路)55の駆動パルス数に相当するものである。そして、レンズ駆動回路55は、この演算した駆動パルス数に基づいて、焦点調節レンズ12の駆動を開始する。
【0054】
AF/AECPU74は、AF演算が終了してLCPU50にデフォーカス量を送信した後、すぐに次のAF演算を行う。すなわち、AF/AECPU74は、LCPU50がレンズ駆動するのと並行してAF演算を行う。そして、AF演算が終了するごとに、そこで演算したデフォーカス量をLCPU50に送信する。
【0055】
LCPU50は、レンズ駆動回路にレンズ駆動を行わせるのと並行して、AF/AECPU74から送信されてきたデフォーカス量に基づいてレンズ駆動量を演算する。そして演算したレンズ駆動量から、駆動目標位置を算出して、そのデータをAF/AECPU74に返信する。なお、この駆動目標位置については、後の図14で詳細に説明する。以後、これらの動作を繰り返す。
【0056】
LCPU50は、最初のレンズ駆動が終了するとAF/AECPU74にレンズ駆動終了信号を送信する。AF/AECPU74は、そのレンズ駆動終了信号を受信すると、現在演算しているAF演算が終了した後に測光回路79にて測光動作を行う。
【0057】
以上説明したように、1Rスイッチ70がオン状態で2Rスイッチ71がオフ状態のときは、AF、AE、レンズ駆動の動作を繰り返し行っている。また、図7において説明したように、AF/AECPU74はAF間隔情報(つまり、タイマでカウントした積分時間である)やデフォーカス量などの情報を所定のメモリ、ここではRAM78に格納していく。
【0058】
次に、2Rスイッチ71がオンしている状態のシーケンス(以下、2Rシーケンスと称する)を説明する。2Rスイッチ71は、撮影者が任意のタイミングでオンさせるので、前述の1Rシーケンス中のいずれかのタイミングでオンされることになる。ここでは、AF/AECPU74がAF演算中であり、LCPU50がレンズ駆動中であるときに、2Rスイッチ71がオンされるタイミングについて説明する。
【0059】
2Rスイッチ71がオンしたので、カメラは露光動作に移行する。LCPU50では、前回のレンズ駆動を継続するが、AF/AECPU74は、タイムラグ短縮のために、現在演算しているAF演算を中止する。そして、動体予測演算を行う。この動体予測演算については後に詳述する。
【0060】
そして、動体予測演算によって、レリーズタイムラグ(2Rスイッチ71がオンされてから露光動作が開始されるまでの時間)中に被写体が移動するであろう量を予測し、その予測量からレンズ駆動量を演算する。更に、この予測駆動量から焦点調節レンズ12の最終目標位置を求めて、求めた最終駆動位置情報をLCPU50に送信する。なお、これらの動作については後に詳述する。
【0061】
LCPU50は、受信した駆動目標位置まで更にレンズ駆動する。つまり、現在は前回のレンズ駆動量でのレンズ駆動を継続しているので、更新した目標位置までレンズ駆動を継続する。
【0062】
更に、LCPU50は、AF/AECPU74から予測駆動量を受信すると同時に絞り53の駆動量も受信する。この絞り駆動量は、最新の測光結果に基づいて測光回路79で演算した結果である。
【0063】
LCPU50は、受信した絞り駆動量に基づいて絞り駆動回路54を制御して絞り53を駆動する。すなわち、レンズ駆動中においては、絞り53も同時に駆動する。
【0064】
一方、本体CPU59は、メインミラー14をミラー制御回路65でアップ位置まで駆動する。すなわち、LCPU50がレンズ駆動と絞り駆動とを行っているときに、本体CPU59によってミラー駆動も並行して行われる。このように3つのメカトロ制御を並行して行うのはタイムラグ短縮のためである。
【0065】
更に、本体CPU59は、これら3つのメカトロ制御がすべて終了すると、フォーカルプレンシャッタ18をシャッタ制御回路66によって駆動する。このとき、撮像素子19で画像が撮像される。なお、フォーカルプレンシャッタ18の開口時間は、測光回路79で演算された時間である。
【0066】
最後に、本体CPU59は、撮像素子19を撮像素子制御回路63によって制御して、画像データを得る。得た画像データは所定のメモリ、RAM62に蓄積される。
【0067】
図10は、電力容量が大きいLiイオン電池92がカメラ本体10に装填された場合の、2Rシーケンスにおける消費電力の合計(以下、積算消費電力と称する)を示す図である。つまり、図10は、図9で説明した2Rシーケンスにおいて、レンズ駆動回路55による焦点調節レンズ12の駆動と、絞り駆動回路54による絞り53の駆動と、ミラー制御回路65によるメインミラー14の駆動の3つのメカトロ制御を同時に行う場合の、時間毎の消費電力の模式図である。ここで、横軸は時間の経過を表す。また、縦軸は負荷の消費電力、すなわちLiイオン電池92が供給する電力を表す。
【0068】
スタートと記した時点が2Rシーケンス開始(ミラーアップ開始)を示している。図に記されている「その他のデバイス」とは、レンズ駆動回路55、絞り駆動回路54、及びミラー制御回路65以外のデバイス(例えば、撮像素子19など)の消費電力を示し、このその他のデバイスは、時間的にほぼ一定の電力を消費する。
【0069】
ミラー駆動は、図示しないミラー駆動モータの消費電力を示しており、そのミラー駆動の開始時は、突入電流が定常時よりも大きいので大きな電力を必要とする。
【0070】
絞り駆動は、ミラー駆動と並行して駆動される図示しない絞り駆動モータの消費電力を示しており、その絞り駆動の開始時は、突入電流が定常時より大きいので大きな電力を必要とする。つまり、ミラー駆動と絞り駆動とは並行して動作するので、その両方の突入時にはかなり大きな電力を必要とする。
【0071】
レンズ駆動は、ミラー駆動及び絞り駆動と並行しているが、図9で説明したように、すでに駆動中にある状態を継続するので、レンズ駆動の開始時には、突入電流がなく、定常状態の電力が上乗せされるのみである。
【0072】
以上のすべての消費電力を積算しても、破線で示したLiイオン電池92の許容容量(許容電力)を越えないので問題はない。
【0073】
図11は、電力容量が小さいLiイオン電池90がカメラ本体10に装填されたときの、2Rスイッチ71が押される前後のタイミングチャートである。ここでは、図9で説明した、Liイオン電池92が装填された場合と異なる部分、つまり2Rシーケンス中のみについて説明する。
【0074】
LCPU50は、2Rスイッチ71が押された時点で、現在継続しているレンズ駆動をそのまま駆動終了まで駆動させる。この間は、絞り駆動とミラー駆動は行わない。
【0075】
レンズ駆動が終了すると、LCPU50は駆動終了信号を本体CPU59に送信する。本体CPU59は、その駆動終了信号を受けてミラー駆動を行い、以下図9と同様のシーケンスが行われる。つまり、LCPU50は、レンズ駆動終了後には、絞り駆動とミラー駆動とを並行して行わせる。
【0076】
図12は、電力容量が小さいLiイオン電池90がカメラ本体10に装填された場合の、2Rシーケンスの積算消費電力を示す図である。ここでも、図10のLiイオン電池92が装填された場合と異なる部分についてのみ説明する。
【0077】
スタートと記した時点が2Rシーケンスの開始を示している。図11で説明したように、1Rシーケンス中のレンズ駆動中において、2Rスイッチ71が押されたとする。レンズ駆動が終了すると、絞り駆動とミラー駆動とが並行して実行される。このとき、レンズ駆動はすでに終了しているので、図10と比較するとその分消費電力が小さい。
【0078】
以上のすべての消費電流を積算しても、破線で示したLiイオン電池90の許容容量(許容電力)を越えないので問題はない。なお、この図12で示す許容容量は、図10で示した許容電力よりも小さいものである。
【0079】
図13は、図9及び図11において説明した2Rシーケンスのフローチャートを示す図である。なお、この2Rシーケンスの処理は、1Rシーケンスから継続されているので、レンズ駆動は継続されたままであるとする。
【0080】
AF/AECPU74は、2Rスイッチ71がオンしたので、タイムラグ短縮のために、現在演算しているAF演算(場合によってはAE演算)を中止する(ステップS41)。次に、動体予測演算を行って(ステップS42)、レリーズタイムラグの時間中に被写体が移動するであろう量を予測する。なお、この動体予測演算については後に詳述する。次に、求めた予測結果をLCPU50に送信する(ステップS42)と同時に絞り53の駆動量もLCPU50に送信する(ステップS43)。なお、この絞り駆動量は、最新の測光結果に基づいて測光回路79で演算した結果である。
【0081】
次に、本体CPU59は、装填される電池の種類をスイッチ部95の状態によって判定する。つまり、現在電力容量の大きいLiイオン電池92が装填されているか否かを判定し(ステップS44)、その判定結果に応じて以後の動作シーケンスを2つに切り替える。
【0082】
電力容量が大きいLiイオン電池92が装填されていると判定した場合、本体CPU59は、ミラー制御回路65を制御してメインミラー14をアップ位置まで駆動する(ステップS45)。次に、LCPU50は、受信した絞り駆動量に基づいて絞り駆動回路54を制御して絞り53を駆動する(ステップS46)。なお、このときもLCPU50はレンズ駆動中である。この1Rシーケンスから継続しているレンズ駆動は、焦点調節レンズ12がステップS42で補正された最終目標位置に到達するまで行う。そして、絞り駆動とレンズ駆動とが終了した場合に、LCPU50は、その旨を駆動終了信号として本体CPU59に送信する(ステップS47)。本体CPU59は、駆動終了信号を受信したか否かを判定する(ステップS48)。駆動終了信号を受信していないと判定したならば、駆動信号を受信するまで待機する。一方、ステップS48の判定において駆動終了信号を受信したと判定したならば、ステップS56に移行する。
【0083】
以上電力容量が大きいLiイオン電池92が装填されている場合である。一方、ステップS44の判定において、電力容量が小さいLiイオン電池90が装填されていると判定した場合は、以下のようになる。
【0084】
電力容量が小さいLiイオン電池90が装填されていると判定した場合には、LCPU50は、2Rスイッチ71が押された時点で継続しているレンズ駆動を、焦点調節レンズ12がステップS42で補正された最終目標位置に到達するまで行う(ステップS49)。そして、絞り駆動とレンズ駆動とが終了した場合に、LCPU50は、その旨をレンズ駆動終了信号として本体CPU59に送信する(ステップS50)。レンズ駆動終了後に、LCPU50は、絞り駆動を行う(ステップS51)。絞り駆動が終了すると、LCPU50は絞り駆動終了信号を本体CPU59に送信する(ステップS52)。
【0085】
一方、LCPU50の動作と並行して本体CPU59側では、LCPU50からのレンズ駆動終了信号を待つ。つまり、本体CPU59は、レンズ駆動終了信号を受信したか否かを判定する(ステップS53)。レンズ駆動終了信号を受信していないと判定したならば、レンズ駆動信号を受信するまで待機する。一方、ステップS53の判定において、レンズ駆動終了信号を受信したと判定したならば、本体CPU59は、そのレンズ駆動終了信号を受けてミラー駆動を行う(ステップ54)。次に、本体CPU59は、LCPU50からの絞り駆動終了信号を待つ。つまり、本体CPU59は、絞り駆動終了信号を受信したか否かを判定する(ステップS55)。絞り駆動終了信号を受信していないと判定したならば、絞り駆動終了信号を受信するまで待機する。一方、ステップS55の判定において、絞り駆動終了信号を受信したと判定したならば、ステップS56に移行する。
【0086】
3つのメカトロ制御がすべて終了すると、本体CPU59は、シャッタ制御回路66を制御してフォーカルプレンシャッタ18を駆動する。これにより、撮像素子19で画像が撮像される。なお、このときのシャッタの開口時間は測光回路79で演算された時間である。そして、撮像素子19を撮像素子制御回路63で制御して、画像データを得る(ステップS56)。次に、得た画像データを所定のRAM62に格納する(ステップS57)。
【0087】
次に、図14を参照して動体予測の概念について説明する。なお、ここでは電力容量が大きいLiイオン電池92が装填されている場合のみを説明する。
【0088】
焦点調節レンズ12は、レンズ駆動回路55の駆動によって図示しない駆動カムが回転し、光軸上を移動するように構成されている。この駆動カムの回転量に対するカムの光軸方向の位置を示した曲線を符号100で示している。なお、この図14の横軸は、駆動カムの回転量であるが、ある基準位置から、レンズ位置検出回路56の図示しないフォトインタラプタによって測定したパルス数でもある。また、縦軸はある基準位置から所定量回転したときの駆動カムのリフト量である。
【0089】
すでに説明したように、1Rシーケンス中において検出したデフォーカス量をLCPU50に送信して、LCPU50で演算したパルス数をAF/AECPU74に返信してもらう。このとき、積分開始時での焦点調節レンズの駆動カム上の現在位置に、演算したパルス数を加えると、それは積分開始時点における被写体の合焦位置(以下、駆動目標位置と称する。また、これらの駆動目標位置を符号101〜106で示す)である。この駆動目標位置をAF/AECPU74に送信し、AF/AECPU74はその情報を所定のRAM78に格納していく。また、RAM78には、各AFの時間間隔や各AFでの信頼性情報なども格納される。
【0090】
2Rスイッチ71がオンするとAF/AECPU74は動体予測演算を行い、レリーズタイムラグ後の駆動目標位置を予測する。そして、すでに説明したような2Rシーケンスを経て、シャッタ駆動に至る。
【0091】
図15は、図13のステップS41における動体予測演算のフローチャートである。
動体予測演算においては、まず、過去の複数の測距結果(つまり、駆動目標位置101〜106)の中から、複数測距結果(例えば3点)を選択する(ステップS70)。この測距結果の選択基準としては、最新の測距結果を優先し、更に、RAM78に格納されている信頼性情報に基づいた信頼性の高いデータを採用する。次に、レリーズタイムラグを予測する(ステップS71)。例えば、図14で説明した例であれば、ミラー駆動時間がレリーズタイムラグとなる。なお、このミラー駆動時間はほとんどばらつきがないので一定時間として処理することができる。
【0092】
しかし、動体予測分のレンズ駆動時間がミラー駆動時間よりも長くなってしまう場合には、レンズ駆動時間がレリーズタイムラグになる。このときにはレリーズタイムラグの予測が必要である。なお、図14ではミラー駆動時間の方が長い例を示している。
【0093】
なお、レリーズタイムラグの予測は、最新のAF結果(図14においては、駆動目標位置106におけるAF結果)に基づいて演算したデフォーカス量に基づいて予測する。すなわち、デフォーカス量の大小に応じたレンズ駆動時間データを前もってAF/AECPU74に読み込んでおき、その読み込んだレンズ駆動時間データからレンズ駆動時間を予測する。そして、この予測結果から、レンズ駆動時間とミラー駆動時間のどちらが長くなるのかを判定して、レリーズタイムラグを算出する。図11で説明した電力容量が小さいLiイオン電池90が装填された場合においても、レンズ駆動時間を予測してレリーズタイムラグを算出する必要がある。
【0094】
レリーズタイムラグを予測した後は、予測式の係数を演算する(ステップS72)。なお、この予測式は例えば2次式であり、レリーズタイムラグとステップS70で選択した測距の時間間隔(予めRAM78に格納されている)によって係数が異なるので、その都度演算する。その後は、決定した予測式に基づいて、レリーズタイムラグ後の駆動量を予測する(ステップS73)。この予測結果が焦点調節レンズ12の最終目標位置であり、図13のステップS42でLCPU50に送信されるものである。
【0095】
[第2の実施の形態]
以上、第1の実施の形態を説明した。以下、第2の実施の形態を説明する。なお、本第2の実施の形態は構成などが前述の第1の実施の形態と同様である。以後、第1の実施の形態と同一部分については説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
【0096】
図16は、第2の実施の形態におけるコンティニュアスAF時に2Rスイッチ71が押される前後のタイミングチャート(電力容量が小さいLiイオン電池90が装填された場合)である。この図16は、前述の第1の実施の形態における図11に対応する図であるので、変更点のみを説明することにする。
【0097】
前述した第1の実施の形態では2Rシーケンス内においてレンズ駆動が終了してから絞り駆動を開始していたが、Liイオン電池90の許容電力に余裕がある場合には、絞り駆動及びミラー駆動の突入時のピーク電流のタイミングをずらすことによって、Liイオン電池90の負荷を軽減できる。この場合、第1の実施の形態と比較してレリーズタイムラグが短くなるが、レンズ駆動と絞り駆動の定常時の電流が同時にLiイオン電池90の負荷となる。このため、Liイオン電池90の容量の余裕を見て第1の実施の形態の手法又は第2の実施の形態の手法を決めればよい。
【0098】
第2の実施の形態においては、本体CPU59がミラー駆動開始後、突入時のピーク電流のタイミングがミラー駆動と絞り駆動で重ならないような十分な時間後に、LCPU50はレンズ駆動と並行して絞り駆動を行う。そして、絞り駆動とレンズ駆動終了後に本体CPU59に駆動終了信号を送信して、以下は前述の第1の実施の形態と同じ処理となる。
【0099】
図17は、第2の実施の形態における電力容量が小さいLiイオン電池90が装填された場合の、2Rシーケンスの積算消費電力を示す図である。この図17も前述の第1の実施の形態における図12に対応する図であるので、その変更点のみを説明する。
【0100】
本実施の形態においては、ミラー駆動の突入電流のタイミングと絞り駆動の突入電流のタイミングとをずらすことにより、絞り駆動とミラー駆動とをほぼ並行に駆動しながら、電力容量の少ないLiイオン電池90でも駆動可能である。
【0101】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で変形可能であることはもちろんである。例えば、第1の実施の形態では、Liイオン電池90装填時に絞り駆動とミラー駆動を並列処理する例で示したが、3つのメカトロ制御の中から2つが並列処理できれば他の組合せでもよい。また、第2の実施の形態では、Liイオン電池90の装填時にミラー駆動後に絞り駆動して、突入電流のタイミングをずらす例で示したが、タイミングをずらすことができれば絞り駆動が先でもよい。更に、本第1及び第2の実施の形態は、デジタルスチルカメラの例で示したが、銀塩カメラを用いてもよい。
【0102】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、バッテリーの許容容量の大小にかかわらずに動体予測制御を行うことができ、また、バッテリーの許容容量の大小にかかわらずに移動する被写体に合焦させることができるカメラの自動焦点調節装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るカメラの自動焦点調節装置について説明するための概念図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る自動焦点調節装置を搭載した一眼レフレクスカメラの概観図である。
【図3】ファインダ内に表示される焦点検出エリアについての概略図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態において用いるカメラに関する電気的な構成を説明するためのブロック図である。
【図5】焦点検出光学系及びAFセンサの構成を詳細に説明するための分解斜視図である。
【図6】カメラ本体に電池を装着する際の概要を説明するための図である。
【図7】コンティニュアスAF時において実行されるAF演算処理のフローチャートである。
【図8】連続性判定処理のフローチャートである。
【図9】電力容量が大きい電池が装着された場合の、コンティニュアスAF時における制御を説明するためのタイミングチャートである。
【図10】電力容量が大きい電池が装着された場合の、第2レリーズシーケンスにおいて消費される消費電力を示す図である。
【図11】電力容量が小さい電池が装着された場合の、コンティニュアスAF時における制御を説明するためのタイミングチャートである。
【図12】電力容量が小さい電池が装着された場合の、第2レリーズシーケンスにおいて消費される消費電力を示す図である。
【図13】第2レリーズシーケンスにおける制御手順を示すフローチャートである。
【図14】動体予測の概念図である。
【図15】動体予測演算におけるフローチャートである。
【図16】本発明の第2の実施の形態において、電力容量が小さい電池が装着された場合の、コンティニュアスAF時における制御を説明するためのタイミングチャートである。
【図17】本発明の第2の実施の形態において、電力容量が小さい電池が装着された場合の、第2レリーズシーケンスにおいて消費される消費電力を示す図である。
【符号の説明】
1 AF制御部
2 バッテリー部
3 許容電力判定部
4 シーケンス変更部
5 ミラー制御部
6 絞り制御部
7 レンズ制御部
50 レンズ内CPU(LCPU)
51 ズーム駆動用回転環
52 ズーム位置検出回路
53 絞り
54 絞り駆動回路
55 レンズ駆動回路
56 レンズ位置検出回路
57 通信回路
58 マニュアルフォーカス(MF)用回転環
59 本体CPU
60,75,76 通信ライン
61,77 フラッシュROM(FROM)
62,78 RAM
63 撮像素子制御回路
64 ストロボ制御回路
65 ミラー制御回路
66 シャッタ制御回路
67 画像処理回路
68 表示回路
69 操作スイッチ回路
70 第1レリーズスイッチ(1Rスイッチ)
71 第2レリーズスイッチ(2Rスイッチ)
72 電源回路
73 電池
74 AF/AECPU
79 測光回路
80 焦点検出回路
81 補助光回路
Claims (3)
- カメラ本体に許容電力の大きいバッテリーが装填されているか、許容電力の小さいバッテリーが装填されているかを判定する許容電力判定手段と、
上記許容電力判定手段の判定結果に基づいて、露光指示がなされた後のカメラの動作シーケンスを切り替えるシーケンス切り替え手段と、
を具備することを特徴とするカメラの自動焦点調節装置。 - 上記許容電力判定手段の判定の結果、許容電力の大きいバッテリーが装填されていると判定された場合に、上記シーケンス切り替え手段は、絞り駆動、レンズ駆動、及びミラー駆動を並行して制御する方式に上記カメラの動作シーケンスを切り替え、
また、上記許容電力判定手段の判定の結果、許容電力の小さいバッテリーが装填されていると判定された場合に、上記シーケンス切り替え手段は、絞り駆動、レンズ駆動、及びミラー駆動の3つのうち、少なくとも1つを、他と並行しないように制御する制御方式に上記カメラの動作シーケンスを切り替えることを特徴とする請求項1に記載のカメラの自動焦点調節装置。 - 上記許容電力判定手段の判定の結果、許容電力の小さいバッテリーが装填されていると判定された場合に、上記シーケンス切り替え手段は、絞り駆動、レンズ駆動、及びミラー駆動の3つのうち、少なくとも2つの駆動における消費電流のピークのタイミングがずれるように制御する方式に上記カメラの動作シーケンスを切り替えることを特徴とする請求項1に記載のカメラの自動焦点調節装置。
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Cited By (4)
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