JP2004172296A - 半導体ウェーハの研磨方法及びその研磨パッド - Google Patents
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Abstract
【課題】ベルト研磨方式の研磨装置を用いて所望の平坦性を得られるようにする。
【解決手段】互いの回転軸が平行に配置された2つのローラ10に懸けられたベルト状の定盤11の表面には、例えば4枚のポリウレタンからなるシート状の研磨パッド12が貼り付けられている。該研磨パッド12は、そのいずれもが溝部12aの延伸方向を定盤11の走行方向と合わせると共に、該定盤11の走行方向に隣接する研磨パッド12同士を、互いに間隔をおき且つ互いの溝部12aが揃わないように貼り付ける。
【選択図】 図1
【解決手段】互いの回転軸が平行に配置された2つのローラ10に懸けられたベルト状の定盤11の表面には、例えば4枚のポリウレタンからなるシート状の研磨パッド12が貼り付けられている。該研磨パッド12は、そのいずれもが溝部12aの延伸方向を定盤11の走行方向と合わせると共に、該定盤11の走行方向に隣接する研磨パッド12同士を、互いに間隔をおき且つ互いの溝部12aが揃わないように貼り付ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、半導体ウェーハの研磨方法及び研磨パッドに関し、特に半導体ウェーハに対する化学的機械的研磨装置に用いる複数の溝部を有する研磨パッド及びそれを用いた半導体ウェーハの研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体装置の微細化は著しく、この微細化を実現するために、半導体装置の製造方法についても種々の新しい技術が開発されている。特に、金属配線材料と絶縁材料とからなる配線層を幾層にも積層する多層配線技術は、半導体装置の微細化及び高機能化に大きく貢献できる反面、同時に数多くの技術的な課題を有している。
【0003】
その課題の1つに、各配線層における平坦性の確保が上げられる。例えば、各配線層の表面に平坦性が確保されずに凹凸が残った状態では、微細化の鍵となるフォトリソグラフィ工程においてフォーカスずれが発生し、配線パターンの形成が不可能となる。この課題を解決するために、近年、半導体ウェーハの表面を化学的機械的に研磨して平坦化するケミカルメカニカルポリッシュ(CMP)法が多用されるようになってきている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
以下、従来のターンテーブル方式ではなく、いわゆるベルト研磨方式のCMP装置について図面を参照しながら説明する。
【0005】
図8(a)は従来のベルト研磨方式のCMP装置における研磨機構部の構成を概略的に示している。
【0006】
図8(a)に示すように、基材が発泡ポリウレタンからなる複数のシート状の研磨パッド101がベルト状の定盤102に貼り付けられており、ノズル103から研磨パッド101上にスラリ104を供給しながら定盤102を走行させ、、キャリア105に吸着した半導体ウェーハ106の表面をキャリア105に回転を加えながら押し当てることにより、半導体ウェーハ103を研磨する。また、研磨パッド101の表面を活性化させる(毛羽立たせる)ために、シリンダ107の下面に装着したドレッサ108を研磨パッド101に押し当てて、定盤102の走行方向に対して垂直な方向に随時移動させる。
【0007】
図8(b)は定盤102に貼り付ける前の状態の1枚の研磨パッド101を示している。図8(b)に示すように、研磨パッド101の表面(研磨面)には直線状で且つ平行に並ぶ複数の溝部101aが形成されている。これらの溝部101aは、半導体ウェーハ106を研磨する際に、スラリ104を半導体ウェーハ101の表面(被研磨面)上に効率良く供給するために設けられており、定盤102の走行方向に対して平行に且つ直線状に形成されている。
【0008】
複数の研磨パッド101を定盤102の表面に貼り付ける際には、定盤102の進行方向に隣接するパッド同士の間にわずかに間隔を空けるようにする。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−58219号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明者らは、従来のベルト研磨方式のCMP装置において以下のような2つの問題点を認めている。
【0011】
第1の問題点は、図9(a)に示すように、それぞれが複数の溝部101aを有する複数の研磨パッド101をベルト状の定盤102の表面に、進行方向に隣接する研磨パッド101同士の溝部101aの位置を一致させるように貼り付ける場合に生じる。
【0012】
図8(a)に示したCMP装置においては、半導体ウェーハ103の研磨を行なう際に、研磨パッド101を貼り付けた定盤102は、ノズル103から遠ざかる方向に所定の速度で走行する。すなわち、研磨パッド101の溝部101aは、半導体ウェーハ106に対して一定の位置を保ちながら移動する。
【0013】
一方、半導体ウェーハ106を吸着するキャリア105は所定の位置で自転するため、半導体ウェーハ106の中央部と研磨パッド101の中央部分の溝部101aとの位置が一致した場合には、図9(b)に示すように、半導体ウェーハ106の被研磨面の中央部に研磨パッド101の研磨面と触れない部分が発生する。
【0014】
また、半導体ウェーハ106の研磨パッド101による研磨速度は、半導体ウェーハ106の被研磨面の中心に近づくにつれて遅くなるため、図10(a)のウェーハポジションと膜厚との関係を示すグラフから分かるように、半導体ウェーハ106における被研磨面の中央部の膜厚が周縁部の膜厚よりも大きくなるという、複数の研磨パッド101の隔溝部が101aが直線状に連続して配置されたことに起因する膜厚のばらつきが発生する。すなわち、研磨後の半導体ウェーハ106の被研磨面には、図10(b)に示すように、半導体ウェーハ106の中心に向かって同心円状にその周囲よりも膜厚が大きい部分が発生するため、半導体ウェーハ106の被研磨面に所望の平坦性を得ることができない。この膜厚のばらつきは、前述したように、半導体装置の微細化の鍵となるフォトリソグラフィ工程において、フォーカスずれを発生させるため、配線パターンの形成が不可能となる。
【0015】
次に、第2の問題点を説明する。
【0016】
第2の問題点は、図8(b)に示すように、研磨パッド101の研磨面に設けられた複数の溝部101aが、研磨パッド101の端部にまで設けられていないことにより生じる。このように、溝部101aが研磨パッド101の研磨面の端部にまで設けられていないことから、図11(a)の断面図に示すように、ドレッサ108の接触面積は、研磨パッド101の内側部分Aがその端部Bと比べて小さくなる。これにより、研磨パッド101の内側部分Aにおいては、ドレッサ108による単位面積当たりの圧力が端部Bと比べて大きくなるため、ドレッサ108の圧力差によって、研磨パッド101の内側部分Aの研磨面はその端部Bよりも多く削られてしまうので、研磨パッド101の内側部分Aの厚さは端部Bと比べて薄くなる。その結果、図12(a)に示すように、研磨パッド101はドレッサ108によって活性化されるたびにその端部Bよりも内側部分Aが薄くなってしまい、その進行方向に対して垂直な方向の断面形状は凹状となる。このような断面凹状となった研磨パッド101を用いて研磨された半導体ウェーハ106は、図12(b)のウェーハポジションと膜厚との関係を示すグラフから分かるように、その周縁部が中央部よりも大きく削られてしまうことになり、所望の平坦性を得ることができない。
【0017】
前記従来の問題を解決するため、本発明は、ベルト研磨方式の研磨装置を用いて所望の平坦性を得られるようにすることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明は、半導体ウェーハの研磨方法を、複数の研磨パッドを定盤に貼り付ける際に、進行方向に互いに隣接する研磨パッドにおける溝部同士を揃えない構成とする。また、本発明は、半導体ウェーハの研磨パッドの複数の溝部をその進行方向に対して垂直な方向の端部にまで設ける構成とする。
【0019】
具体的に、本発明に係る半導体ウェーハの研磨方法は、それぞれがその表面に進行方向に延びる複数の溝部を有する複数の研磨パッドを貼り付けた定盤を連続的に走行させることにより半導体ウェーハを研磨し、定盤の表面に複数の研磨パッドを貼り付ける工程と、定盤を走行させると共に半導体ウェーハを研磨パッドの表面に押し当てながら研磨する工程とを備え、研磨パッドを貼り付ける工程は、各研磨パッドを定盤の走行方向に隣接する研磨パッドの溝部同士が揃わないように貼り付ける。
【0020】
本発明の半導体ウェーハの研磨方法によると、各研磨パッドを定盤の表面に貼り付ける際に、該定盤の走行方向に隣接する研磨パッドの溝部同士が揃わないように貼り付けるため、研磨中に半導体ウェーハを自転させたとしても、半導体ウェーハの被研磨面と接触する溝部の位置が、貼り付けられた一の研磨パッドから他の研磨パッドに移動するたびに変化する。従って、半導体ウェーハの被研磨面には、同心円状にその周囲よりも膜厚が大きくなるという第1の問題点が解消されるので、所望の平坦性を得ることができる。
【0021】
本発明の半導体ウェーハの研磨方法において、研磨パッドを貼り付ける工程は、進行方向に隣接する各研磨パッドにおける溝部同士を所定の間隔でずらせて貼り付けることが好ましい。
【0022】
本発明の半導体ウェーハの研磨方法において、半導体ウェーハの研磨工程は、研磨パッドの表面に研磨材を含むスラリを流しながら半導体ウェーハを研磨することが好ましい。
【0023】
本発明に係る第1の半導体ウェーハの研磨パッドは、ベルト状の定盤の表面に貼り付ける半導体ウェーハの研磨パッドを対象とし、研磨パッドの表面には、研磨パッドの進行方向に延びる複数の溝部がその進行方向に対して垂直な方向側の端部にまで形成されている。
【0024】
第1の半導体ウェーハの研磨パッドによると、研磨パッドの表面には、研磨パッドの進行方向に延びる複数の溝部がその進行方向に対して垂直な方向側の端部にまで形成されているため、研磨中にドレッサによる研磨パッドの活性化を行なったとしても、ドレッサと研磨パッドとの接触面積が研磨パッドの端部と内側部分とで異ならなくなる。このため、ドレッサによる単位面積当たりの圧力が端部と内側部分とで同等となるので、活性化を続行したとしても、研磨パッドの進行方向に対して垂直な方向の断面形状が凹状とはならなくなる。その結果、半導体ウェーハの被研磨面の端部のみがより大きく削られるという第2の問題点が解消されるので、所望の平坦性を得ることができる。
【0025】
本発明に係る第2の半導体ウェーハの研磨パッドは、ベルト状の定盤の表面に貼り付ける半導体ウェーハの研磨パッドを対象とし、研磨パッドの表面には、研磨パッドの進行方向に延びる複数の溝部がその進行方向に対して斜めとなるように形成されている。
【0026】
第2の半導体ウェーハの研磨パッドによると、研磨パッドの表面には、研磨パッドの進行方向に延びる複数の溝部がその進行方向に対して斜めとなるように形成されているため、研磨中に半導体ウェーハを自転させたとしても、半導体ウェーハの被研磨面と接触する溝部の位置が、一の研磨パッドにおいてもそれが進行するたびに移動して変化する。従って、半導体ウェーハの被研磨面には、同心円状にその周囲よりも膜厚が大きくなるという第1の問題点が解消されるので、所望の平坦性を得ることができる。
【0027】
本発明の第1又は第2の半導体ウェーハの研磨パッドにおいて、複数の溝部は互いの間隔が均等となるように形成されていることが好ましい。このようにすると、研磨時における半導体ウェーハの被研磨面と研磨パッドの研磨面との接触時間を均一にすることができるため、研磨後の半導体ウェーハの被研磨面はより一層平坦化される。
【0028】
また、本発明の第1又は第2の半導体ウェーハの研磨パッドにおいて、研磨パッドは発泡ポリウレタンからなることが好ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0030】
図1(a)は本発明の第1の実施形態に係るベルト研磨方式のCMP装置における研磨機構部の構成を概略的に示している。
【0031】
図1(a)に示すように、互いの回転軸が平行に配置された2つのローラ(プーリ)10に懸けられたベルト状の定盤11の表面上には、例えば基材がポリウレタンからなる4枚のシート状の研磨パッド12が貼り付けられている。ここで、研磨パッド12の基材として用いるポリウレタンは独立発泡ポリウレタンが好ましい。
【0032】
キャリア13に吸着された半導体ウェーハ20を研磨するには、定盤11を所定の方向に走行させ、研磨パッド12の表面(研磨面)上にノズル14から研磨材を含むスラリ15を供給し、半導体ウェーハ20の表面(被研磨面)を研磨パッド12の表面に回転を加えながら押し当てる。また、研磨パッド12の表面を活性化させるために、シリンダ16の下面に装着したドレッサ17を研磨パッド12に押し当てて、定盤11の走行方向に対して垂直な方向に随時移動させる。
【0033】
図1(b)の拡大平面図に示すように、第1の実施形態に係る研磨パッド12は、そのいずれもが溝部12aの延伸方向を定盤11の走行方向と合わせると共に、該定盤11の走行方向に隣接する研磨パッド12同士は、互いに間隔をおき且つ互いの溝部12aが揃わないように貼り付けられている。なお、この溝部12aは、スラリ15を半導体ウェーハ20の表面上に効率良く供給するために設けられている。
【0034】
このように、進行方向に互いに隣接する各研磨パッド12は、互いの溝部12a同士が揃わないように貼り付けられているため、図2(a)に示すように、研磨開始直後において半導体ウェーハ20の中心位置が、一の研磨パッド12に形成された実線で示す溝部12aによって研磨されない状態となったとしても、該一の研磨パッド12に続く他の研磨パッド12に形成された破線で示す溝部12aの位置は一の研磨パッド12の溝部12aとずれているため、半導体ウェーハ20が自転していても、研磨パッド12の研磨面は、半導体ウェーハ20の被研磨面と確実に接触するので、半導体ウェーハ20の被研磨面の中央部の未研磨部分をなくすことがができる。
【0035】
なお、ベルト状の定盤11に貼り付ける研磨パッド12の枚数には制限はないが、第1の実施形態においては、4枚の研磨パッド12のそれぞれの隣接間で各溝部12aの幅の2分の1のピッチでずらせながら貼り付けている。このようにすると、半導体ウェーハ20における研磨パッド12の溝部12aによって研磨されない時間をも均等化できるため、図2(b)に示すように、半導体ウェーハ20の中央部の未研磨部分がなくなって、半導体ウェーハ20の被研磨面を全面にわたって均一に研磨することができる。
【0036】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0037】
図3は本発明の第2の実施形態に係るベルト研磨方式のCMP装置に用いる研磨パッドを示している。
【0038】
図3に示すように、第2の実施形態に係る研磨パッド12には、その研磨面に設けられ、進行方向に互いに平行に延びる複数の溝部12aが、研磨パッド12の進行方向に対して垂直な方向の端部にまで形成されている。
【0039】
これにより、半導体ウェーハを研磨する際には、図4(a)の断面図に示すように、研磨パッド12の研磨面におけるドレッサ17との接触面積が、研磨パッド12の内側部分Aとその端部Bとで均一化されるため、ドレッサ17による活性化が研磨パッド12の研磨面の全面にわたって均一に行なえる。その結果、活性化時に研磨パッド12の内側部分Aのみがドレッサ17によって大きく削られることがなくなるので、図2(b)に示すように、半導体ウェーハの周縁部の膜厚が中央部よりも薄くなることがなく、半導体ウェーハの被研磨面の全面にわたって均一に研磨を行なうことができる。
【0040】
なお、図4(b)に示すように、その進行方向に隣接する研磨パッド12を、その溝部12a同士が揃わないように貼り付けることにより、第1の実施形態と同様に、半導体ウェーハの中央部の膜厚がその周囲よりも厚くなることをも防止することができる。
【0041】
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0042】
図5(a)は本発明の第3の実施形態に係るベルト研磨方式のCMP装置に用いる研磨パッドを示している。
【0043】
図5(a)に示すように、第3の実施形態に係る研磨パッド12は、その進行方向に互いに平行に延びる複数の溝部12bに、研磨パッド12の進行方向に対して所定の角度θを持たせている。所定の角度θは、ノズルから研磨パッド12上に吐出されるスラリを半導体ウェーハにまで効率良く供給するという溝部本来の機能を損なわない程度とし、例えば1°〜15°程度が好ましい。研磨パッド12における複数の溝部12bを形成する範囲は、該研磨パッド12の進行方向に対して垂直な方向の端部にまで形成する。また、複数の研磨パッド12を定盤11の表面に貼り付ける場合には、図5(b)の拡大平面図に示すように、進行方向に互いに隣接する研磨パッド12同士の間に隙間を設けるようにする。
【0044】
このように、第3の実施形態に係る研磨パッド12を用いて半導体ウェーハの研磨を行なうと、図6のウェーハ中央部のポジションと膜厚との関係を示すグラフから分かるように、半導体ウェーハの中央部分に研磨されていない部分がなくなると共に、半導体ウェーハに周縁部が薄くなることもなくなり、従って、半導体ウェーハにはその被研磨の全面にわたって均一な膜厚を得ることができる。
【0045】
(第3の実施形態の一変形例)
図7に示すように、複数の研磨パッド12を定盤11の表面に貼り付ける場合には、一の研磨パッド12における溝部12bの進行方向からずれる方向と、それと隣接する他の研磨パッド12における溝部12bの進行方向からずれる方向とを交互に入れ換えて、溝部12bを千鳥状に配置すると、半導体ウェーハの被研磨面の平坦性がより向上する。
【0046】
【発明の効果】
本発明に係る半導体ウェーハの研磨方法によると、研磨中に半導体ウェーハを自転させたとしても、半導体ウェーハの被研磨面と接触する溝部の位置が、貼り付けられた一の研磨パッドから他の研磨パッドに移動するたびに変化するため、半導体ウェーハの被研磨面に同心円状にその周囲よりも膜厚が大きくなるという膜厚のばらつきが解消されるので、所望の平坦性を得ることができる。
【0047】
本発明に係る半導体ウェーハの研磨パッドによると、研磨中にドレッサによる研磨パッドの活性化を行なったとしても、ドレッサと研磨パッドとの接触面積が研磨パッドの端部と内側部分とで異ならなくなるため、研磨パッドの進行方向に対して垂直な方向の断面形状が凹状にならなくなる。その結果、半導体ウェーハの被研磨面の端部のみがより大きく削られるという膜厚のばらつきがなくなるので、所望の平坦性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係る半導体ウェーハの研磨方法を実現するベルト研磨方式のCMP装置を示し、(a)は研磨機構部を示す概略的な斜視図であり、(b)は研磨パッドの定盤に貼り付けられた状態を示す部分的な平面図である。
【図2】(a)は本発明の第1の実施形態に係る半導体ウェーハの研磨方法であって、研磨パッドが半導体ウェーハと接触する様子を示す断面図である。
(b)は本発明の第1の実施形態に係る半導体ウェーハの研磨方法によるウェーハのポジションと膜厚との関係を示すグラフである。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るベルト研磨方式のCMP装置に用いる研磨パッドを示す斜視図である。
【図4】(a)は本発明の第2の実施形態に係る半導体ウェーハの研磨パッドがドレッサと接触する様子を示す断面図である。
(b)は本発明の第2の実施形態に係る半導体ウェーハの研磨パッドを示す部分的な平面図である。
【図5】(a)は本発明の第3の実施形態に係る半導体ウェーハの研磨パッドの定盤上に貼り付けられた状態を示す部分的な斜視図である。
(b)は本発明の第3の実施形態に係る半導体ウェーハの研磨パッドの定盤上に貼り付けられた状態を示す部分的な平面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る半導体ウェーハの研磨方法によるウェーハのポジションと膜厚との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の第3の実施形態の一変形例に係る半導体ウェーハの研磨パッドの定盤上に貼り付けられた状態を示す部分的な平面図である。
【図8】(a)及び(b)は従来のベルト研磨方式のCMP装置を示し、(a)は研磨機構部を示す概略的な斜視図であり、(b)は研磨パッドを示す斜視図である。
【図9】(a)は従来のベルト研磨方式のCMP装置における研磨パッドの定盤上に貼り付けられた状態を示す部分的な平面図である。
(b)は従来のベルト研磨方式のCMP装置における研磨パッドの半導体ウェーハと接触する様子を示す断面図である。
【図10】(a)は従来のベルト研磨方式のCMP装置における研磨パッドを用いた場合のウェーハのポジションと膜厚との関係を示すグラフである。
(b)は従来のベルト研磨方式のCMP装置における研磨パッドを用いた場合の半導体ウェーハの被研磨面を示す平面図である。
【図11】(a)は従来のベルト研磨方式のCMP装置における研磨パッドのドレッサと接触する様子を示す断面図であり、(b)はドレッサによる活性化処理を継続して行なった場合を示す断面図である。
【図12】(a)は従来のベルト研磨方式のCMP装置における研磨パッドにドレッサによる活性化を継続して行なった場合の研磨パッドと半導体ウェーハとの断面図である。
(b)は従来のベルト研磨方式のCMP装置における研磨パッドにドレッサによる活性化を継続して行なった場合のウェーハのポジションと膜厚との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 ローラ(プーリ)
11 定盤
12 研磨パッド
12a 溝部
12b 溝部
13 キャリア
14 ノズル
15 スラリ
16 シリンダ
17 ドレッサ
20 半導体ウェーハ
【発明の属する分野】
本発明は、半導体ウェーハの研磨方法及び研磨パッドに関し、特に半導体ウェーハに対する化学的機械的研磨装置に用いる複数の溝部を有する研磨パッド及びそれを用いた半導体ウェーハの研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体装置の微細化は著しく、この微細化を実現するために、半導体装置の製造方法についても種々の新しい技術が開発されている。特に、金属配線材料と絶縁材料とからなる配線層を幾層にも積層する多層配線技術は、半導体装置の微細化及び高機能化に大きく貢献できる反面、同時に数多くの技術的な課題を有している。
【0003】
その課題の1つに、各配線層における平坦性の確保が上げられる。例えば、各配線層の表面に平坦性が確保されずに凹凸が残った状態では、微細化の鍵となるフォトリソグラフィ工程においてフォーカスずれが発生し、配線パターンの形成が不可能となる。この課題を解決するために、近年、半導体ウェーハの表面を化学的機械的に研磨して平坦化するケミカルメカニカルポリッシュ(CMP)法が多用されるようになってきている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
以下、従来のターンテーブル方式ではなく、いわゆるベルト研磨方式のCMP装置について図面を参照しながら説明する。
【0005】
図8(a)は従来のベルト研磨方式のCMP装置における研磨機構部の構成を概略的に示している。
【0006】
図8(a)に示すように、基材が発泡ポリウレタンからなる複数のシート状の研磨パッド101がベルト状の定盤102に貼り付けられており、ノズル103から研磨パッド101上にスラリ104を供給しながら定盤102を走行させ、、キャリア105に吸着した半導体ウェーハ106の表面をキャリア105に回転を加えながら押し当てることにより、半導体ウェーハ103を研磨する。また、研磨パッド101の表面を活性化させる(毛羽立たせる)ために、シリンダ107の下面に装着したドレッサ108を研磨パッド101に押し当てて、定盤102の走行方向に対して垂直な方向に随時移動させる。
【0007】
図8(b)は定盤102に貼り付ける前の状態の1枚の研磨パッド101を示している。図8(b)に示すように、研磨パッド101の表面(研磨面)には直線状で且つ平行に並ぶ複数の溝部101aが形成されている。これらの溝部101aは、半導体ウェーハ106を研磨する際に、スラリ104を半導体ウェーハ101の表面(被研磨面)上に効率良く供給するために設けられており、定盤102の走行方向に対して平行に且つ直線状に形成されている。
【0008】
複数の研磨パッド101を定盤102の表面に貼り付ける際には、定盤102の進行方向に隣接するパッド同士の間にわずかに間隔を空けるようにする。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−58219号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明者らは、従来のベルト研磨方式のCMP装置において以下のような2つの問題点を認めている。
【0011】
第1の問題点は、図9(a)に示すように、それぞれが複数の溝部101aを有する複数の研磨パッド101をベルト状の定盤102の表面に、進行方向に隣接する研磨パッド101同士の溝部101aの位置を一致させるように貼り付ける場合に生じる。
【0012】
図8(a)に示したCMP装置においては、半導体ウェーハ103の研磨を行なう際に、研磨パッド101を貼り付けた定盤102は、ノズル103から遠ざかる方向に所定の速度で走行する。すなわち、研磨パッド101の溝部101aは、半導体ウェーハ106に対して一定の位置を保ちながら移動する。
【0013】
一方、半導体ウェーハ106を吸着するキャリア105は所定の位置で自転するため、半導体ウェーハ106の中央部と研磨パッド101の中央部分の溝部101aとの位置が一致した場合には、図9(b)に示すように、半導体ウェーハ106の被研磨面の中央部に研磨パッド101の研磨面と触れない部分が発生する。
【0014】
また、半導体ウェーハ106の研磨パッド101による研磨速度は、半導体ウェーハ106の被研磨面の中心に近づくにつれて遅くなるため、図10(a)のウェーハポジションと膜厚との関係を示すグラフから分かるように、半導体ウェーハ106における被研磨面の中央部の膜厚が周縁部の膜厚よりも大きくなるという、複数の研磨パッド101の隔溝部が101aが直線状に連続して配置されたことに起因する膜厚のばらつきが発生する。すなわち、研磨後の半導体ウェーハ106の被研磨面には、図10(b)に示すように、半導体ウェーハ106の中心に向かって同心円状にその周囲よりも膜厚が大きい部分が発生するため、半導体ウェーハ106の被研磨面に所望の平坦性を得ることができない。この膜厚のばらつきは、前述したように、半導体装置の微細化の鍵となるフォトリソグラフィ工程において、フォーカスずれを発生させるため、配線パターンの形成が不可能となる。
【0015】
次に、第2の問題点を説明する。
【0016】
第2の問題点は、図8(b)に示すように、研磨パッド101の研磨面に設けられた複数の溝部101aが、研磨パッド101の端部にまで設けられていないことにより生じる。このように、溝部101aが研磨パッド101の研磨面の端部にまで設けられていないことから、図11(a)の断面図に示すように、ドレッサ108の接触面積は、研磨パッド101の内側部分Aがその端部Bと比べて小さくなる。これにより、研磨パッド101の内側部分Aにおいては、ドレッサ108による単位面積当たりの圧力が端部Bと比べて大きくなるため、ドレッサ108の圧力差によって、研磨パッド101の内側部分Aの研磨面はその端部Bよりも多く削られてしまうので、研磨パッド101の内側部分Aの厚さは端部Bと比べて薄くなる。その結果、図12(a)に示すように、研磨パッド101はドレッサ108によって活性化されるたびにその端部Bよりも内側部分Aが薄くなってしまい、その進行方向に対して垂直な方向の断面形状は凹状となる。このような断面凹状となった研磨パッド101を用いて研磨された半導体ウェーハ106は、図12(b)のウェーハポジションと膜厚との関係を示すグラフから分かるように、その周縁部が中央部よりも大きく削られてしまうことになり、所望の平坦性を得ることができない。
【0017】
前記従来の問題を解決するため、本発明は、ベルト研磨方式の研磨装置を用いて所望の平坦性を得られるようにすることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明は、半導体ウェーハの研磨方法を、複数の研磨パッドを定盤に貼り付ける際に、進行方向に互いに隣接する研磨パッドにおける溝部同士を揃えない構成とする。また、本発明は、半導体ウェーハの研磨パッドの複数の溝部をその進行方向に対して垂直な方向の端部にまで設ける構成とする。
【0019】
具体的に、本発明に係る半導体ウェーハの研磨方法は、それぞれがその表面に進行方向に延びる複数の溝部を有する複数の研磨パッドを貼り付けた定盤を連続的に走行させることにより半導体ウェーハを研磨し、定盤の表面に複数の研磨パッドを貼り付ける工程と、定盤を走行させると共に半導体ウェーハを研磨パッドの表面に押し当てながら研磨する工程とを備え、研磨パッドを貼り付ける工程は、各研磨パッドを定盤の走行方向に隣接する研磨パッドの溝部同士が揃わないように貼り付ける。
【0020】
本発明の半導体ウェーハの研磨方法によると、各研磨パッドを定盤の表面に貼り付ける際に、該定盤の走行方向に隣接する研磨パッドの溝部同士が揃わないように貼り付けるため、研磨中に半導体ウェーハを自転させたとしても、半導体ウェーハの被研磨面と接触する溝部の位置が、貼り付けられた一の研磨パッドから他の研磨パッドに移動するたびに変化する。従って、半導体ウェーハの被研磨面には、同心円状にその周囲よりも膜厚が大きくなるという第1の問題点が解消されるので、所望の平坦性を得ることができる。
【0021】
本発明の半導体ウェーハの研磨方法において、研磨パッドを貼り付ける工程は、進行方向に隣接する各研磨パッドにおける溝部同士を所定の間隔でずらせて貼り付けることが好ましい。
【0022】
本発明の半導体ウェーハの研磨方法において、半導体ウェーハの研磨工程は、研磨パッドの表面に研磨材を含むスラリを流しながら半導体ウェーハを研磨することが好ましい。
【0023】
本発明に係る第1の半導体ウェーハの研磨パッドは、ベルト状の定盤の表面に貼り付ける半導体ウェーハの研磨パッドを対象とし、研磨パッドの表面には、研磨パッドの進行方向に延びる複数の溝部がその進行方向に対して垂直な方向側の端部にまで形成されている。
【0024】
第1の半導体ウェーハの研磨パッドによると、研磨パッドの表面には、研磨パッドの進行方向に延びる複数の溝部がその進行方向に対して垂直な方向側の端部にまで形成されているため、研磨中にドレッサによる研磨パッドの活性化を行なったとしても、ドレッサと研磨パッドとの接触面積が研磨パッドの端部と内側部分とで異ならなくなる。このため、ドレッサによる単位面積当たりの圧力が端部と内側部分とで同等となるので、活性化を続行したとしても、研磨パッドの進行方向に対して垂直な方向の断面形状が凹状とはならなくなる。その結果、半導体ウェーハの被研磨面の端部のみがより大きく削られるという第2の問題点が解消されるので、所望の平坦性を得ることができる。
【0025】
本発明に係る第2の半導体ウェーハの研磨パッドは、ベルト状の定盤の表面に貼り付ける半導体ウェーハの研磨パッドを対象とし、研磨パッドの表面には、研磨パッドの進行方向に延びる複数の溝部がその進行方向に対して斜めとなるように形成されている。
【0026】
第2の半導体ウェーハの研磨パッドによると、研磨パッドの表面には、研磨パッドの進行方向に延びる複数の溝部がその進行方向に対して斜めとなるように形成されているため、研磨中に半導体ウェーハを自転させたとしても、半導体ウェーハの被研磨面と接触する溝部の位置が、一の研磨パッドにおいてもそれが進行するたびに移動して変化する。従って、半導体ウェーハの被研磨面には、同心円状にその周囲よりも膜厚が大きくなるという第1の問題点が解消されるので、所望の平坦性を得ることができる。
【0027】
本発明の第1又は第2の半導体ウェーハの研磨パッドにおいて、複数の溝部は互いの間隔が均等となるように形成されていることが好ましい。このようにすると、研磨時における半導体ウェーハの被研磨面と研磨パッドの研磨面との接触時間を均一にすることができるため、研磨後の半導体ウェーハの被研磨面はより一層平坦化される。
【0028】
また、本発明の第1又は第2の半導体ウェーハの研磨パッドにおいて、研磨パッドは発泡ポリウレタンからなることが好ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0030】
図1(a)は本発明の第1の実施形態に係るベルト研磨方式のCMP装置における研磨機構部の構成を概略的に示している。
【0031】
図1(a)に示すように、互いの回転軸が平行に配置された2つのローラ(プーリ)10に懸けられたベルト状の定盤11の表面上には、例えば基材がポリウレタンからなる4枚のシート状の研磨パッド12が貼り付けられている。ここで、研磨パッド12の基材として用いるポリウレタンは独立発泡ポリウレタンが好ましい。
【0032】
キャリア13に吸着された半導体ウェーハ20を研磨するには、定盤11を所定の方向に走行させ、研磨パッド12の表面(研磨面)上にノズル14から研磨材を含むスラリ15を供給し、半導体ウェーハ20の表面(被研磨面)を研磨パッド12の表面に回転を加えながら押し当てる。また、研磨パッド12の表面を活性化させるために、シリンダ16の下面に装着したドレッサ17を研磨パッド12に押し当てて、定盤11の走行方向に対して垂直な方向に随時移動させる。
【0033】
図1(b)の拡大平面図に示すように、第1の実施形態に係る研磨パッド12は、そのいずれもが溝部12aの延伸方向を定盤11の走行方向と合わせると共に、該定盤11の走行方向に隣接する研磨パッド12同士は、互いに間隔をおき且つ互いの溝部12aが揃わないように貼り付けられている。なお、この溝部12aは、スラリ15を半導体ウェーハ20の表面上に効率良く供給するために設けられている。
【0034】
このように、進行方向に互いに隣接する各研磨パッド12は、互いの溝部12a同士が揃わないように貼り付けられているため、図2(a)に示すように、研磨開始直後において半導体ウェーハ20の中心位置が、一の研磨パッド12に形成された実線で示す溝部12aによって研磨されない状態となったとしても、該一の研磨パッド12に続く他の研磨パッド12に形成された破線で示す溝部12aの位置は一の研磨パッド12の溝部12aとずれているため、半導体ウェーハ20が自転していても、研磨パッド12の研磨面は、半導体ウェーハ20の被研磨面と確実に接触するので、半導体ウェーハ20の被研磨面の中央部の未研磨部分をなくすことがができる。
【0035】
なお、ベルト状の定盤11に貼り付ける研磨パッド12の枚数には制限はないが、第1の実施形態においては、4枚の研磨パッド12のそれぞれの隣接間で各溝部12aの幅の2分の1のピッチでずらせながら貼り付けている。このようにすると、半導体ウェーハ20における研磨パッド12の溝部12aによって研磨されない時間をも均等化できるため、図2(b)に示すように、半導体ウェーハ20の中央部の未研磨部分がなくなって、半導体ウェーハ20の被研磨面を全面にわたって均一に研磨することができる。
【0036】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0037】
図3は本発明の第2の実施形態に係るベルト研磨方式のCMP装置に用いる研磨パッドを示している。
【0038】
図3に示すように、第2の実施形態に係る研磨パッド12には、その研磨面に設けられ、進行方向に互いに平行に延びる複数の溝部12aが、研磨パッド12の進行方向に対して垂直な方向の端部にまで形成されている。
【0039】
これにより、半導体ウェーハを研磨する際には、図4(a)の断面図に示すように、研磨パッド12の研磨面におけるドレッサ17との接触面積が、研磨パッド12の内側部分Aとその端部Bとで均一化されるため、ドレッサ17による活性化が研磨パッド12の研磨面の全面にわたって均一に行なえる。その結果、活性化時に研磨パッド12の内側部分Aのみがドレッサ17によって大きく削られることがなくなるので、図2(b)に示すように、半導体ウェーハの周縁部の膜厚が中央部よりも薄くなることがなく、半導体ウェーハの被研磨面の全面にわたって均一に研磨を行なうことができる。
【0040】
なお、図4(b)に示すように、その進行方向に隣接する研磨パッド12を、その溝部12a同士が揃わないように貼り付けることにより、第1の実施形態と同様に、半導体ウェーハの中央部の膜厚がその周囲よりも厚くなることをも防止することができる。
【0041】
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0042】
図5(a)は本発明の第3の実施形態に係るベルト研磨方式のCMP装置に用いる研磨パッドを示している。
【0043】
図5(a)に示すように、第3の実施形態に係る研磨パッド12は、その進行方向に互いに平行に延びる複数の溝部12bに、研磨パッド12の進行方向に対して所定の角度θを持たせている。所定の角度θは、ノズルから研磨パッド12上に吐出されるスラリを半導体ウェーハにまで効率良く供給するという溝部本来の機能を損なわない程度とし、例えば1°〜15°程度が好ましい。研磨パッド12における複数の溝部12bを形成する範囲は、該研磨パッド12の進行方向に対して垂直な方向の端部にまで形成する。また、複数の研磨パッド12を定盤11の表面に貼り付ける場合には、図5(b)の拡大平面図に示すように、進行方向に互いに隣接する研磨パッド12同士の間に隙間を設けるようにする。
【0044】
このように、第3の実施形態に係る研磨パッド12を用いて半導体ウェーハの研磨を行なうと、図6のウェーハ中央部のポジションと膜厚との関係を示すグラフから分かるように、半導体ウェーハの中央部分に研磨されていない部分がなくなると共に、半導体ウェーハに周縁部が薄くなることもなくなり、従って、半導体ウェーハにはその被研磨の全面にわたって均一な膜厚を得ることができる。
【0045】
(第3の実施形態の一変形例)
図7に示すように、複数の研磨パッド12を定盤11の表面に貼り付ける場合には、一の研磨パッド12における溝部12bの進行方向からずれる方向と、それと隣接する他の研磨パッド12における溝部12bの進行方向からずれる方向とを交互に入れ換えて、溝部12bを千鳥状に配置すると、半導体ウェーハの被研磨面の平坦性がより向上する。
【0046】
【発明の効果】
本発明に係る半導体ウェーハの研磨方法によると、研磨中に半導体ウェーハを自転させたとしても、半導体ウェーハの被研磨面と接触する溝部の位置が、貼り付けられた一の研磨パッドから他の研磨パッドに移動するたびに変化するため、半導体ウェーハの被研磨面に同心円状にその周囲よりも膜厚が大きくなるという膜厚のばらつきが解消されるので、所望の平坦性を得ることができる。
【0047】
本発明に係る半導体ウェーハの研磨パッドによると、研磨中にドレッサによる研磨パッドの活性化を行なったとしても、ドレッサと研磨パッドとの接触面積が研磨パッドの端部と内側部分とで異ならなくなるため、研磨パッドの進行方向に対して垂直な方向の断面形状が凹状にならなくなる。その結果、半導体ウェーハの被研磨面の端部のみがより大きく削られるという膜厚のばらつきがなくなるので、所望の平坦性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係る半導体ウェーハの研磨方法を実現するベルト研磨方式のCMP装置を示し、(a)は研磨機構部を示す概略的な斜視図であり、(b)は研磨パッドの定盤に貼り付けられた状態を示す部分的な平面図である。
【図2】(a)は本発明の第1の実施形態に係る半導体ウェーハの研磨方法であって、研磨パッドが半導体ウェーハと接触する様子を示す断面図である。
(b)は本発明の第1の実施形態に係る半導体ウェーハの研磨方法によるウェーハのポジションと膜厚との関係を示すグラフである。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るベルト研磨方式のCMP装置に用いる研磨パッドを示す斜視図である。
【図4】(a)は本発明の第2の実施形態に係る半導体ウェーハの研磨パッドがドレッサと接触する様子を示す断面図である。
(b)は本発明の第2の実施形態に係る半導体ウェーハの研磨パッドを示す部分的な平面図である。
【図5】(a)は本発明の第3の実施形態に係る半導体ウェーハの研磨パッドの定盤上に貼り付けられた状態を示す部分的な斜視図である。
(b)は本発明の第3の実施形態に係る半導体ウェーハの研磨パッドの定盤上に貼り付けられた状態を示す部分的な平面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る半導体ウェーハの研磨方法によるウェーハのポジションと膜厚との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の第3の実施形態の一変形例に係る半導体ウェーハの研磨パッドの定盤上に貼り付けられた状態を示す部分的な平面図である。
【図8】(a)及び(b)は従来のベルト研磨方式のCMP装置を示し、(a)は研磨機構部を示す概略的な斜視図であり、(b)は研磨パッドを示す斜視図である。
【図9】(a)は従来のベルト研磨方式のCMP装置における研磨パッドの定盤上に貼り付けられた状態を示す部分的な平面図である。
(b)は従来のベルト研磨方式のCMP装置における研磨パッドの半導体ウェーハと接触する様子を示す断面図である。
【図10】(a)は従来のベルト研磨方式のCMP装置における研磨パッドを用いた場合のウェーハのポジションと膜厚との関係を示すグラフである。
(b)は従来のベルト研磨方式のCMP装置における研磨パッドを用いた場合の半導体ウェーハの被研磨面を示す平面図である。
【図11】(a)は従来のベルト研磨方式のCMP装置における研磨パッドのドレッサと接触する様子を示す断面図であり、(b)はドレッサによる活性化処理を継続して行なった場合を示す断面図である。
【図12】(a)は従来のベルト研磨方式のCMP装置における研磨パッドにドレッサによる活性化を継続して行なった場合の研磨パッドと半導体ウェーハとの断面図である。
(b)は従来のベルト研磨方式のCMP装置における研磨パッドにドレッサによる活性化を継続して行なった場合のウェーハのポジションと膜厚との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 ローラ(プーリ)
11 定盤
12 研磨パッド
12a 溝部
12b 溝部
13 キャリア
14 ノズル
15 スラリ
16 シリンダ
17 ドレッサ
20 半導体ウェーハ
Claims (7)
- それぞれがその表面に進行方向に延びる複数の溝部を有する複数の研磨パッドを貼り付けた定盤を連続的に走行させることにより半導体ウェーハを研磨する半導体ウェーハの研磨方法であって、
前記定盤の表面に前記複数の研磨パッドを貼り付ける工程と、
前記定盤を走行させると共に前記半導体ウェーハを前記研磨パッドの表面に押し当てながら研磨する工程とを備え、
前記研磨パッドを貼り付ける工程は、前記各研磨パッドを前記定盤の走行方向に隣接する研磨パッドの溝部同士が揃わないように貼り付けることを特徴とする半導体ウェーハの研磨方法。 - 前記研磨パッドを貼り付ける工程は、前記進行方向に隣接する各研磨パッドにおける前記溝部同士を所定の間隔でずらせて貼り付けることを特徴とする請求項1に記載の半導体ウェーハの研磨方法。
- 前記半導体ウェーハの研磨工程は、前記研磨パッドの表面に研磨材を含むスラリを流しながら前記半導体ウェーハを研磨することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体ウェーハの研磨方法。
- ベルト状の定盤の表面に貼り付ける半導体ウェーハの研磨パッドであって、
前記研磨パッドの表面には、前記研磨パッドの進行方向に延びる複数の溝部が、前記進行方向に対して垂直な方向側の端部にまで形成されていることを特徴とする半導体ウェーハの研磨パッド。 - ベルト状の定盤の表面に貼り付ける半導体ウェーハの研磨パッドであって、
前記研磨パッドの表面には、前記研磨パッドの進行方向に延びる複数の溝部が、前記進行方向に対して斜めとなるように形成されていることを特徴とする半導体ウェーハの研磨パッド。 - 前記複数の溝部は、互いの間隔が均等となるように形成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の半導体ウェーハの研磨パッド。
- 前記研磨パッドは発泡ポリウレタンからなることを特徴とする請求項4又は5に記載の半導体ウェーハの研磨パッド。
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