JP2004173341A - 回転電機回転子,回転電機及び発電システム - Google Patents

回転電機回転子,回転電機及び発電システム Download PDF

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Akiyoshi Komura
昭義 小村
Shintaro Oku
慎太郎 奥
Kazumasa Ide
一正 井出
Miyoshi Takahashi
身佳 高橋
Mamoru Kimura
守 木村
Takashi Matsunobu
隆 松信
Masanori Oguri
正則 小栗
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Abstract

【課題】高速回転で使用する回転電機回転子において高速回転中に各部材に働く応力を低減し、かつ安定にシャフトと永久磁石のトルク伝達を実現できる回転電機回転子を提供する。
【解決手段】回転電機を、回転可能に支持されたシャフト1とシャフト1の外周に配置された複数の永久磁石2と永久磁石2の外周に配置され永久磁石2を保持する永久磁石保持部材3と永久磁石2の間に配置された少なくとも一つの永久磁石保持部5とを備える回転子と、回転子の外周側にギャップを介して配置され巻線が配置される固定子とを備えるものとする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、永久磁石を有する回転電機回転子,回転電機、及び発電システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より回転子に永久磁石を有する回転電機を利用した発電機,電動機が様々な分野で用いられている。
【0003】
例えば、特開2001−268830号公報に記載の回転電機は、シャフトとシャフト外周に接着剤で固定されたテーパ状に減厚された永久磁石と、永久磁石と永久磁石を押さえる役目を持つレール状部材で構成されているものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−268830号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例においては、永久磁石を減厚したことにより回転電機の出力が低下するという課題がある。また、レール状部材と永久磁石の接触部分には応力集中が発生するため、特に高速回転で使用する場合には遠心力により永久磁石自身が破損,飛散する可能性がある。
【0006】
本発明は、高速回転で使用する回転電機回転子において高速回転中に各部材に働く応力を低減し、かつ安定にシャフトと永久磁石のトルク伝達を実現できる回転電機回転子を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の一つの特徴は、回転電機回転子を、回転可能に支持されたシャフトと、シャフトの外周に配置された複数の永久磁石と、永久磁石の外周に配置され永久磁石を保持する永久磁石保持部材とを備え、永久磁石間または永久磁石中に、少なくとも一つのトルク伝達部を有するものとしたことにある。
【0008】
また、本発明の他の特徴は、回転電機回転子を、回転可能に支持されたシャフトとシャフトの外周に配置されたスリーブとスリーブの外周に配置された複数の永久磁石と永久磁石の外周に配置され永久磁石を保持する永久磁石保持部材とを備え、スリーブが少なくとも一つのトルク伝達部で支持されているものとしたことにある。
【0009】
なお、本発明のその他の特徴は本願特許請求の範囲に記載の通りである。
【0010】
【発明の実施の形態】
図8に回転電機回転子の第一の比較例を図示する。この従来例では、シャフト1と、シャフト外周に設置された円弧状の永久磁石2と、永久磁石外周に設置された円筒状の保持リング3で構成されている。シャフト1は回転子の中心軸を構成するとともにガスタービン等の原動機とのトルク伝達の役目を担っている。シャフトの形状は中実円筒と中空円筒のどちらでも構わないが、図中では中実円筒の例を示している。永久磁石2は回転電機に必要な回転磁界を発生する役目を持つ。また、図中の永久磁石は周方向分割されている例を示しているが、周方向分割されていないリング状の永久磁石を使用することもある。保持リング3は、高速回転時における永久磁石の飛散を防止するためのもので、通常インコネル合金やチタン合金、あるいはカーボン繊維やアラミド繊維といった非磁性材料が使用される。
【0011】
この際、発電機の場合には原動機からシャフトに伝えられたトルクを永久磁石に、モータの場合には永久磁石で発生したトルクをシャフトに、各々伝達しなければならない。このため、シャフト外周面と永久磁石内周面は摩擦によるトルク伝達が可能となる範囲で十分に接触状態を保っている必要がある。しかし、このような回転電機を高速回転で使用する場合には、高速回転場での遠心力あるいは温度上昇により各部材が膨張するため、さらに空回りが生じやすくなる。
【0012】
このため、このような回転電機では、通常保持リングを焼ばめまたは圧入するか、シャフトを冷ばめまたは圧入することにより、各部材間の接触面で半径方向の面圧を発生させ、高速回転時の空回りを防止している。
【0013】
しかし、上記のように嵌め合いによって初期面圧を生じさせる場合、高速回転時にはさらに回転による遠心力が加わるため、各部材では非常に大きな応力が発生する。
【0014】
図9に第二の比較例を図示する。この比較例では、シャフト(図では、回転軸8と継鉄9で構成されている)と、シャフト外周に接着剤12で固定されたテーパ状に減厚された永久磁石10と、永久磁石を抑える役目を持つレール状部材13で構成されている。レール状部材13は継鉄9に加工された溝部11に固定されているため、遠心力方向の永久磁石の剥離を防ぐことができる。
【0015】
しかし、このような構造の回転電機では、永久磁石を減厚したことにより回転電機の出力が低下する。また、レール状部材と永久磁石の接触部分には応力集中が発生するため、特に高速回転で使用する場合には遠心力により永久磁石自身が破損,飛散する可能性がある。
【0016】
図1に第一の実施例を図示する。この実施例では、シャフト1と、シャフト外周に配置され、かつ周方向に分割された複数個の円弧状永久磁石2と、永久磁石外周に配置された円筒状保持リング3と、T字形キー5で構成されている。T字形キー5は、シャフト外周側に加工されたT字形溝4に固定され、永久磁石間の少なくとも1ヶ所に配置されるため、シャフトと永久磁石間のトルクを伝達する役目を果たす。ここで、永久磁石をシャフトに固定する目的で、永久磁石とシャフト間に接着剤を用いてもよい。また、T字形キーは、永久磁石中に凹部を設け、その凹部にはめ込む形状でもよい。
【0017】
なお、図示はしないが図1の回転子の外周側にはギャップを介して円筒状の磁性体からなる固定子コアが有り、固定子には三相あるいは単相等の巻線が巻かれている。本発明の回転電機を発電システムとして用いる場合には、シャフトにはガスタービン等の原動機が接続され、回転子を回転させると、ギャップ中に回転磁界が発生し、固定子の巻線に電圧が誘起される。
【0018】
この結果、第一の比較例のように嵌め合いによる初期面圧を加える必要がなくなり、高速回転時に各部材で発生する応力を低減することができる。さらに、第二の比較例のように永久磁石をテーパ状に減厚する必要がなくなるため、回転電機の出力低下を防止することができる他、高速回転時における永久磁石の応力集中がなく、かつ保持リングがあるため、永久磁石の破損,飛散を防止することができる。この際、T字形キーはシャフトのT字形溝に固定されており、T字形キーの外周側への移動を制限しているため、回転時にキーに働く遠心力が永久磁石や保持リングに加わって、永久磁石や保持リングに局所的な応力集中は発生しない。
【0019】
図2に第二の実施例を図示する。この実施例の構成は、図1の実施例の構成とほぼ同じであるが、T字形キーのシャフト外周からの出張りが永久磁石の厚みより短くなっている点が異なる。このような構成でも、図1の実施例と同等の効果が期待できるのは明白である。
【0020】
以上の実施例ではキーの回転子への固定部分が角形になっていたが、図3に示す第三の実施例のようにキーの回転子への固定部分が丸形になっていても同様の効果が期待できるのは明白である。
【0021】
図4に第四の実施例を図示する。この実施例では、シャフト1と、シャフト外周に配置され、かつ周方向に分割された複数個の円弧状永久磁石2と、永久磁石外周に配置された円筒状保持リング3で構成されている。凸状突起6は、シャフト外周側に加工され、永久磁石間の少なくとも1ヶ所に噛み合わされるため、シャフトと永久磁石間のトルクを伝達する役目を果たす。ここで、永久磁石をシャフトに固定する目的で、永久磁石とシャフト間に接着剤を用いてもよい。
【0022】
図5に第五の実施例を図示する。この実施例では、シャフト1と、シャフト外周に配置され、かつ周方向に分割された複数個の円弧状スリーブ7と、スリーブ外周に配置され、かつ周方向に分割された複数個の円弧状永久磁石2と、永久磁石外周に配置された円筒状保持リング3と、T字形キー5で構成されている。T字形キー5は、シャフト外周側に加工されたT字形溝4に固定され、スリーブの少なくとも1ヶ所に配置される。回転時には周方向に分割されている永久磁石とスリーブは遠心力により外周側に押し付けられるため、スリーブと永久磁石間のトルク伝達が可能である。また、シャフトとスリーブ間ではT字形キーによりトルク伝達するため、最終的にはシャフトと永久磁石間のトルクを伝達することができる。このような構成では、T字形キーが直接永久磁石端部と接触せず、永久磁石端部とT字形キーとの摩擦により永久磁石が破損する可能性が全くない。
【0023】
図6に第六の実施例を図示する。この実施例の構成は、図5の実施例の構成とほぼ同じであるが、スリーブと永久磁石間の接触面が平面で構成されている点が異なる。図5の実施例ではスリーブと永久磁石間の接触面が曲面で構成されているため、スリーブ外面と永久磁石内面の曲率を実用上問題ないレベルにまで一致させる必要があり、この場合高精度の合わせ加工が必要となる。一方、図6の実施例では、スリーブと永久磁石間の接触面が平面で構成されているため、このような問題が発生せず、図5の実施例に比べて加工費の低減につながる。
【0024】
図7に第七の実施例を図示する。このようにシャフト上に加工した凸状突起をキー構造として採用しても、図6の実施例と同様の効果が期待できるのは明白である。
【0025】
特に図示しないが、以上の各実施例において、組立後シャフトと保持リング間にエポキシ樹脂,ポリイミド樹脂、等の熱硬化性樹脂を注入し、永久磁石間の隙間を含浸固定することにより、キー構造によるトルク伝達の働きをより効果的にすることが可能である。
【0026】
【発明の効果】
複数の分割された永久磁石を有する回転電機回転子において、高速回転時における永久磁石の破損・飛散を防止することができる。この結果、高速回転中に各部材に働く応力を低減し、かつ安定にシャフトと永久磁石のトルク伝達を実現できる回転電機回転子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態である回転電機回転子構造を示す断面図である。
【図2】本発明の第二の実施形態である回転電機回転子構造を示す断面図である。
【図3】本発明の第三の実施形態である回転電機回転子構造を示す断面図である。
【図4】本発明の第四の実施形態である回転電機回転子構造を示す断面図である。
【図5】本発明の第五の実施形態である回転電機回転子構造を示す断面図である。
【図6】本発明の第六の実施形態である回転電機回転子構造を示す断面図である。
【図7】本発明の第七の実施形態である回転電機回転子構造を示す断面図である。
【図8】第一の比較例の回転電機回転子構造を示す断面図である。
【図9】第二の比較例の回転電機回転子構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1…シャフト、2…永久磁石、3…保持リング、4…T字形溝、5…T字形キー、6…凸形突起、7…スリーブ。

Claims (10)

  1. 回転可能に支持されたシャフトと、前記シャフトの外周に配置された複数の永久磁石と、
    前記永久磁石の外周に配置され永久磁石を保持する永久磁石保持部材とを備え、前記永久磁石間または永久磁石に設けられた凹部に、少なくとも一つのトルク伝達部を有することを特徴とする回転電機の回転子。
  2. 回転可能に支持されたシャフトと前記シャフトの外周に配置された複数の永久磁石と前記永久磁石の外周に配置され永久磁石を保持する永久磁石保持部材と前記永久磁石の間または永久磁石に設けられた凹部に配置された少なくとも一つのトルク伝達部とを備える回転子と、
    前記回転子の外周側にギャップを介して配置され巻線が配置される固定子とを備えることを特徴とする回転電機。
  3. 請求項2において、前記永久磁石の間または永久磁石に設けられた凹部に配置されたトルク伝達部はシャフトの外周に設けられた溝に配置されているトルク伝達部材であることを特徴とする回転電機。
  4. 請求項2において、前記永久磁石の間または永久磁石に設けられた凹部に配置されたトルク伝達部は、シャフトの外周に設けられた凸状部であることを特徴とする回転電機。
  5. 回転可能に支持されたシャフトと前記シャフトの外周に配置されたスリーブと前記スリーブの外周に配置された複数の永久磁石と前記永久磁石の外周に配置され永久磁石を保持する永久磁石保持部材とを備える回転子と、
    前記回転子の外周側にギャップを介して配置され、かつ巻線が配置された固定子とを備えることを特徴とする回転電機。
  6. 請求項5において、前記スリーブは複数であり、かつトルク伝達部により支持されていることを特徴とする回転電機。
  7. 請求項6において、前記保持部はシャフトに設けられた溝に配置されたトルク伝達部材であることを特徴とする回転電機。
  8. 請求項2において、前記シャフトの外周は角形であることを特徴とする回転電機。
  9. 請求項5において、前記スリーブの外周が角形であることを特徴とする回転電機。
  10. 請求項2に記載の回転電機を有し、前記シャフトにはガスタービンが接続されていることを特徴とする発電システム。
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