JP2004173675A - 耐化学剤性を有する菌封入物および製造方法 - Google Patents

耐化学剤性を有する菌封入物および製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】菌を胃液や胆汁から保護し、腸内へ菌を供給する、耐化学剤性のための菌封入物を提供する。
【解決手段】凝固剤で固められた固体の中に菌を分散させたことを特徴とする耐化学剤性を有する菌封入物であって、胃液や胆汁から菌を保護し、腸内へ菌を供給する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明に属する技術分野】
この発明は健康食品であるヨーグルト等の腸内有用菌を胃液、胆汁等の酸アルカリなどから保護して腸内に供給することで、整腸作用を強化した耐胃液性や耐胆汁性等の耐化学剤性を有する菌封入物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ヨーグルト等腸内有用菌は食べたとき、胃液、胆汁によって死滅し、腸内に生きたまま届く腸内有用菌は極めてわずかであると知られている。このため、腸内有用菌をカプセルまたはマイクロカプセルに封入した健康食品があった。腸内有用菌の餌となるオリゴ糖を一緒にカプセルに封入する考えもあった。また、ヨーグルトに少量のゼラチンやペクチンや寒天を添加したヨーグルト製品はあるが、これは滑らかな舌触りや製品の形状を保つために添加剤として使われている。また、菌の粉体を圧力で固めたものもある。(例えば特許文献1、2参照)
【0003】
【特許文献1】
特開平8−242763号公報
【特許文献2】
実願平10−1149号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これには次のような欠点があった。
(イ)カプセルやマイクロカプセルに乾燥させた腸内有用菌を閉じ込める方法があるが、工程が複雑で高価であり、噛むと被膜が破れ、腸内有用菌を胃液から守る効果がなくなる。
(ロ)少量のゼラチンや寒天でヨーグルトの凝固を補助した食品は、食すると舌触りがよく美味である。しかし、ゲルの強度が弱く、水を加えるなり、振動を加えるなりしただけで、形が崩れ、またはゲルが溶け出してしまい、腸内有用菌を胃液や胆汁から守る効果は少ない。
(ハ)ヨーグルトを寒天などの凝固剤と混ぜて凝固させると、ヨーグルトと凝固剤が一部分離し、均質である製品を製造することは難しい。この方法は、ただ混ぜてあるのみで、菌の密度を増すことはできず、また、ゲルの網目構造の細部に菌をもぐりこませることは難しい。
(ニ)カプセル封入の方法は、腸内有用菌とオリゴ糖だけなので、腸内有用菌の繁殖場所になる食物繊維は含まれていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
図1の構造概念図のように、菌を凝固剤で固められた凝固化固形物などの固体に分散させ、胃液などの酸、胆汁などアルカリ、あるいは殺菌剤などの化学剤、または熱など外界らの刺激から菌を保護する構造になっている。本発明に用いる菌は、特に限定されるものではないが、乳酸菌、ビフィズス菌、フェーカリス菌、アシドフィルス菌、または、ヨーグルトに使われるケフィア菌、カスピ海ヨーグルト菌等などである。凝固化固形物がゲルである場合、ゲルで菌が囲まれており、胃液、胆汁に含まれる、酸、アルカリ等の濃度勾配に従う拡散速度が減速する。そのため、酸、アルカリ、または殺菌剤が浸透する浸透速度が遅くなり、耐化学剤性が高まる。耐化学剤性とは、耐胃液性すなわち耐酸性、耐胆汁性すなわち耐アルカリ性、耐殺菌剤などである。
【0006】摂取するときに、噛むことで砕かれても、凝固化固形物中に菌が分散しているため、凝固化固形物で菌は常に保護されている。一方、図2のように、菌をマイクロカプセル等の被膜で覆う方法であると、摂取時に噛むと被膜が破れ、耐化学剤性を有しなくなる。
【0007】製法手段として、培養液に寒天等の食べることができる凝固剤と菌を加え、凝固し発酵、または発酵と凝固を同時に行う。この凝固発酵により、凝固剤入り培養液に菌が分散した状態で発酵し、菌の数が増え、乳酸などの有効成分も生産され、ゲルの網目構造の隅々まで、菌が入り込み均質な製品が簡便に得られる。
【0008】凝固剤で固められた乳酸菌等の菌類を、乾燥または脱溶媒させ、水分等を少なくすると、常温保存ができ、胃液、胆汁が浸透していく浸透速度がさらに遅くなり、耐化学剤性がいっそう高まる。また、菌の密度も増やすことができる。凝固剤の量が少ない場合でも、乾燥させることで、固体の強度が強くなり、耐化学剤性が高くなる。
【0009】凝固剤は、寒天、ペクチン、ゼラチン、蒟蒻などのマンナン、ガラギナン、キサンタンガム、アルギン酸、ローカストビーンガム、デンプン、フノリ、アラビアゴム等のゲル化剤または接着剤を含む。また凝固剤の組み合わせは、腸内に腸内有用菌を生きたまま到達させるために、胃液や胆汁に対して耐化学剤性を有し、腸内では腸溶性を有することが望ましい。
【0010】以上のような構造または製造方法からなる耐化学剤性を有する菌封入物およびその製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
【実施例】以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0012】実施例1 図3にもとづいて説明する。
第1工程 水に凝固剤兼食物繊維である寒天を混合し、沸騰して煮溶かし、凝固剤溶液を製造する。この実施例では水と寒天の重量比25:1で行い、4%の凝固剤溶液を作った。この工程では、凝固剤が溶け出す温度まで温度を上げる必要がある。凝固剤は、第9工程で凝固する程度以上の量が必要である。ゲルの固さを示すゼリー強度は、自然寒天である角寒天や糸寒天で250〜400g/cm2 である。凝固剤の性質にもよるが、寒天の場合、耐胃液性をもたせるため、この値付近またはそれ以上が望ましい。
第2工程 砂糖とてんさい糖を混ぜて、混合糖を製造する。この実施例では砂糖とてんさい糖の重量比5:1で行った。この工程で使われる糖分は、甘味の役割と菌の培養液の役割を兼ねている。
第3工程 第1工程の凝固剤溶液に第2工程の混合糖を混合し、糖凝固剤溶液を製造する。この実施例では20%の糖凝固剤溶液になった。
第4工程 培養液である牛乳を、糖凝固剤溶液を混ぜたとき、溶液が凝固しない程度の温度まで温める。この実施例では50℃で行った。
第5工程 第3工程で出来た糖凝固剤溶液に等重量の第4工程の培養液を加えて混ぜ、培養凝固剤溶液を製造する。
第6工程 培養液である牛乳に等重量のヨーグルトを入れ撹拌し、発酵に適した温度まで温め、種溶液を製造する。種を溶液にすることで、培養凝固剤溶液に分散しやすくなる。菌の繁殖には最適温度があり、温度を上げすぎると、死滅してしまう。また、種溶液の温度が低すぎると、培養凝固剤溶液に混ぜた場合、撹拌の段階で、凝固してしまい、培養凝固剤溶液中に菌を充分に分散することができなくなる。この実施例では35℃で行った。
第7工程 第5工程の培養凝固剤溶液を凝固しない程度まで冷やす。培養凝固剤溶液が熱すぎると、種溶液と混ぜたときに、菌が死滅してしまう。この実施例では50℃で行った。
第8工程 第7工程の培養凝固剤溶液と第6工程の種溶液を重量比3:1で混合し、撹拌することで、菌の種を分散し接種する。この時、好みに応じ、香料、エキスやフルーツを加えてもよい。この実施例では、培養凝固剤溶液50℃、種溶液35℃であり、撹拌した時点で、45℃付近である。凝固剤や菌の種類により、培養凝固剤溶液が固まらず、菌が死滅しにくい温度になるように、培養凝固剤溶液と種溶液の温度と重量比を決める必要がある。
第9工程 第8工程の混合液を適温にして凝固発酵させる。この実施例においては35℃で行った。菌の種類によって、適温である発酵温度が異なる。本実施例では、35℃位では既に混合物は凝固しており、凝固した状態で発酵が進む。発酵温度が高く、発酵時に凝固しない場合は、一旦、温度を下げ、凝固させてから、発酵温度を上げることが好ましい。ゾル−ゲル転移は、温度、圧力、化学物質、光線、電界等で、起こり、ヒステリシス現象を伴うことが多い。例えば、寒天の場合、濃度にもよるが、80℃付近でゾル化し、40℃付近でゲル化する。そのため、一旦温度を下げ、凝固させると、温度を上げても溶け出さず、固体の状態で発酵できる。
【0013】なお、第8工程で腸内有用菌が熱で死滅しないよう、直ちに第9工程に移ることが望ましい。しかし多少死滅しても、第9工程で発酵させ増やすことができる。第6工程で種溶液を製造しているが、粉末または固形状態の種を直接第8工程で、菌の種を入れてもよい。
【0014】耐化学剤性をさらに増したい場合、寒天等の凝固剤の割合を増やすとよい。逆に、凝固剤の割合を少なくすると、やわらかい口当たりになる。ダイエットには牛乳の代わりにスキムミルクを使用してもよい。腸内有用菌が繁殖しやすくするため、糖類、ビタミン、ミネラル等を培養液に混合してもよい。凝固発酵し終わったものを食するときは、(イ)そのまま食べるか、角切り等適度な大きさにしシロップ等をかけて食べる。(ロ)粒状等小片にしてドリンクに混ぜて飲む。または他の食品に混ぜて食べる。(ハ)乾燥させたものを、他の食品に混ぜて食べる。
【0015】以上のように、培養液に寒天等の食べることができる耐胃液性の凝固剤と腸内有用菌を加え、凝固し発酵、または発酵と凝固を同時に行うという方法により、凝固剤入り培養液に腸内有用菌等を均一に分散させることを特徴とする製造方法である。
【0016】実施例2:凝固剤の混合タイプ 実施例1の第1工程で複数の凝固剤を使用する。例えば、凝固剤として寒天、デンプンを使用し、水、寒天、デンプンの重量比25:1:0.5で混合し、沸騰して煮溶かし、凝固剤溶液を製造する。重量比はデンプンの種類や出来上がりの固さにより変えるとよい。第2工程以降は、実施例1と同様である。寒天、デンプン以外にもペクチン、ゼラチン、フノリ、アラビアゴムなどの凝固剤を複数組み合わせてもよい。このように、凝固剤を混合することで、耐化学剤性を調整でき、腸液で溶け出しやすい最適な凝固剤の組み合わせを特徴とする物を提供できる。
【0017】実施例3:食物繊維強化タイプ 実施例1の第1工程でマンナン、フスマなどの食物繊維を添加する。たとえば、水、寒天、マンナンを重量比251:0.1で混合し、沸騰して煮溶かし、凝固剤溶液を製造する。第2工程以降は、実施例1と同様である。すなわち、マンナン、フスマなどの食物繊維を強化することで、腸内有用菌が腸内で増殖しやすい環境を供給することを特徴とする物を提供できる。
【0018】実施例4:ミネラル・ビタミン・食物抽出エキス強化タイプ 実施例1から実施例3で凝固させる前の工程でカルシウム、マグネシウム、鉄等のミネラル類、各種ビタミン、または食物の抽出物あるいは食物を加える。食物はハーブやスパイスでもよく、発酵させたものでもよい。マグネシウムなどの場合下剤機能があり、ハーブには薬効等の機能がある。すなわち、ミネラル、ビタミン、または食物抽出エキスの少なくとも1つを強化することで、人、動物等の生体に栄養素、機能を同時に供給できることを特徴としたものを提供できる。
【0019】実施例5:菌の混合タイプ 腸内では様々な菌が共存している。そこで、実施例1から実施例4において、複数の菌を種として用いてもよい。すなわち、複数の菌を組み合わせることで、各個人の腸内で定着しやすい菌の組み合わせを作ることを特徴とする物を提供できる。
【0020】実施例6:嫌気菌タイプ 実施例1から実施例4において、嫌気菌を種とした場合、嫌気菌が発酵できるように、炭酸ガス、窒素ガス等封入状態で工程を処理するか、ビタミンC等の還元剤や酸素吸収剤を入れるか、発酵の工程で容器の内側にビニール等で中蓋をして、空気を閉め出すか、または密閉できる容器に流し込み、凝固発酵か、凝固したものを取り出し、密閉できる容器に移し発酵し、嫌気菌であるビフィズス菌等を増殖する。腸内は嫌気菌が主に繁殖する。すなわち、嫌気菌を増殖させることを特徴とした方法を提供する。
【0021】実施例7:嫌気菌と好気菌共存タイプ 実施例1から実施例4において、嫌気菌と好気菌を混合した種を用いる。凝固発酵する際、外から酸素が入り込まないよう、密封した容器で培養する。初め好気菌が増殖し酸素が消費された後、嫌気菌が増殖する。すなわち、好気菌と嫌気菌を共存増殖させることを特徴とした方法を提供する。
【0022】実施例8:直接分散凝固法 菌の粉末または疎水性を有する油などに菌の粉末を混ぜたものを直接、凝固剤に混ぜ分散させ、凝固させる方法。大豆油、オリーブ油、ゴマ油、胚芽油、ヤシ油、菜種油、グレープシード油等の疎水性の物質に菌を混ぜた物を、凝固剤溶液に分散させ凝固させると、耐化学剤性が高まる。実施例1や実施例2などの第1工程で、凝固剤溶液を作った後、凝固点に達しない温度まで下げる。寒天ならば、40℃位まで下げる。菌の粉末または疎水性を有する油などに菌の粉を混ぜたものを凝固剤溶液に加え撹拌し、分散させて凝固させる。または、実施例1の第8工程で種溶液の代わりに、菌の粉末を入れるか、または疎水性を有する油などに菌の粉を混ぜたものを入れる。これは、腸内に菌が増殖する栄養を同時に加える効果になる。
【0023】嫌気菌の場合、炭酸ガス封入で行うか、ビタミンC等の還元剤を加えるとよい。凝固溶液に、食物繊維、ミネラル、ビタミン、または食物の抽出エキスの少なくとも1つを混ぜてもよい。凝固剤の溶媒は、水以外の物質でもよい。菌の粉末を溶媒に混ぜ、凝固剤溶液に加えてもよい。すなわち、凝固剤溶液、または凝固剤溶液に培養液、食物繊維、ミネラル、ビタミン、食物抽出エキスの少なくとも1つを混ぜた物に菌粉末または疎水性物質に菌の粉末を混ぜたものを分散させ、固体にすることを特徴とする菌封入物の製造方法である。
【0024】実施例9:強度強化タイプ カルシウムイオン、マグネシウムイオン、カリウムイオン、高分子の荷電物質等のある種の化学物質で、凝固を促進し、または架橋構造などで固体の強度を強化し、水素イオン、水酸化物イオンなどの浸透速度を減速してもよい。実施例1から実施例8の凝固の工程で加えてもよい、または凝固の後で浸してもよい。このように本実施例により、実施例1から実施例8などにおいて、化学物質で凝固を促進、または固体の強度を強化した菌封入物を提供することができる。
【0025】実施例10:乾燥タイプ 乾燥することで、菌が眠った状態になり、常温保存ができる。菌の密度も高くなる。凝固剤で固められた固体の強度が強くなり、酸、アルカリ、殺菌剤等の化学剤が浸透していく浸透速度がいっそう遅くなり、耐酸性、耐アルカリ性等の耐化学剤性が高まる。凝固剤が少ない場合でも、濃縮されることで、耐化学剤等が高まる。実施例1から実施例9で凝固発酵または凝固して得られたものを適度な大きさにカットし、乾燥させる。または、実施例1から実施例9で凝固発酵または凝固して得られたものを乾燥してから適度の大きさにカットしてもよい。乾燥方法は、日陰干し、冷風乾燥、温風乾燥、常温減圧乾燥、低温減圧乾燥またはフリーズドライ等の処理でもよい。遠心力、圧搾等を利用して、溶媒を搾り出してもよいし、搾り出してから、上記の乾燥方法を用いてもよい。溶媒を搾り出すことで、早く乾燥できる。
【0026】実施例1で得られたものを、適度な大きさにスライスし、日陰干し、ゴム状の物体が得られた。厚さ1.5mm位で約15mm角のものを2倍に薄めた家庭用塩素系漂白剤(カネヨキッチンブリーチ)に1時間浸した。その後、水洗いし、1時間水に浸したものを、熱湯消毒したビンに牛乳とともに入れ、密閉し、48時間室温で放置したら、発酵した。同様に牛乳のみの場合の比較実験を行ったが発酵しなかった。
【0027】乾燥させた物を粒状にして摂取してもよい。サイズは、耐化学剤性が保てる程度の大きさから、飲み込める程度の大きさである。例えば、最少のサイズは、マイクロカプセルタイプの被膜の厚さ程度あれば、十分である。形は、立方体、球体、紡錘形、円盤形、三角形、六角形等の錠剤にしてもよい。飲み込みやすくするための工夫も必要で、表面に糖衣を施す、油を塗るなど、コーティングしてもよい。このように本実施例によれば、凝固剤溶液で固められた菌封入物を乾燥または脱溶媒した菌封入物を特徴とする物を提供することができる。
【0028】実施例11:油吸着タイプ 実施例10で得られた乾燥させたものを、食用油に漬ける。これにより、耐水性が高まり、耐化学剤性も高まる。油としては、大豆油、オリーブ油、ゴマ油、胚芽油、ヤシ油、菜種油、グレープシード油等である。なお、油に漬けるときに、油が浸透しやすいように、油の温度を35℃〜50℃ぐらいにしてもよい。このように本実施例により、実施例10で得られた乾燥させた菌封入物を食用油に漬け、耐水性を高めることを特徴とした菌封入物を提供することができる
【0029】実施例12:錠剤タイプ 錠剤タイプにすると摂取しやすくなる。また、錠剤化するときに、様々な栄養物と一緒に固めることができ、同時に有効に摂取できる。実施形態として、実施例10の乾燥タイプや実施例11の油吸着タイプをそのまま錠剤化するか、大豆、麦類、トウモロコシ、米、フスマ等の胚芽、ココア、野菜、ジャガイモ、オリゴ糖 花粉、コンニャク、果実の粉等の食用性粉末と各種ビタミン、ミネラル、糊料を一緒に固め、錠剤化してもよい。立方体、球体、紡錘形、円盤形、三角形、六角形等の形の錠剤にしてもよい。飲み込みやすくするため、または、さらに耐化学剤性を増すために、表面に糖衣を施すなど、コーティングしてもよい。このように本実施例により、実施例10の乾燥タイプまたは実施例11の油吸着タイプをそのまま、またはそれらに食物の粉末、ビタミン類、ミネラル類、糊料、あるいは食物抽出物等を少なくとも一つを混ぜ固め、錠剤化したことを特徴とする菌封入物を提供することができる。
【0030】実施例13:濃縮、脱溶媒タイプ 実施例1から実施例9で得られたものを、遠心力や圧力で、水分または水以外の溶媒を脱溶媒すると、腸内有用菌の濃度が増す。また強度を増すこともできる。ゲルの場合、急に力を加えると崩れ場合もあるので、形が崩れないよう、力の調節が必要になる。実施例9において、まず、脱溶媒したものを乾燥させてもよい。脱溶媒は脱水を含む。すなわち、凝固剤溶液で固められた菌封入物を濃縮、脱溶媒することを特徴とする菌封入物を提供する。
【0031】実施例14:粉末タイプ 実施例10において得られた乾燥させたものを、粉末あるいは顆粒状にする。そのまま、用いてもよいし、粉を他の食品に混ぜたりして固形化する。粉末あるいは顆粒状にすることで他のものと混ぜやすくなる。すなわち、凝固剤溶液で固められた菌封入物を粉末あるいは顆粒状にすることを特徴とした物を提供する。
【0032】
【発明の効果】
菌を凝固剤で固めた固形物に分散させ、胃液や胆汁などの酸アルカリ、または熱など外界の刺激から菌を保護する構造により、多くの有用菌を生きたまま腸内に大量に運ぶことができる。噛むことによっても、その機能は保たれる。凝固発酵または、凝固剤で菌を固める製造方法は、簡便であり、安価で有効性の高い製品を提供できる。さらに食物繊維を混入することで、腸内有用菌が腸内で繁殖、定着しやすい環境も提供でき、食物繊維による腸内浄化作用、ダイエット効果も期待できる。乾燥させた菌封入物は常温保存ができ、乾燥させない菌封入物よりさらに耐化学剤性が高まり、整腸作用がアップする。また錠剤化することで携帯可能なサプリメントになる。これらの製品は、人間以外の動物にも使用でき、ペットフードにも利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構造概念図である。
【図2】従来型の構造概念図である。
【図3】本発明の工程図である。
【符号の説明】
1 菌
2 凝固化固形物
3 被膜

Claims (5)

  1. 凝固剤で固められた固体の中に菌を分散させたことを特徴とする耐化学剤性を有する菌封入物。
  2. 凝固剤と培養液と菌を混合し、凝固発酵させ、凝固剤に菌を閉じ込めることを特徴とする菌封入物の製造方法。
  3. 凝固剤溶液に菌粉末または疎水性物質に菌粉末を混ぜたものを分散させ、固体にしたことを特徴とする菌封入物。
  4. 請求項2記載または請求3記載の物を乾燥または脱溶媒した菌封入物。
  5. 請求項3記載の物または請求項4記載の物に食物の粉末、ビタミン類、ミネラル類、糊料、あるいは食物抽出物等の少なくとも一つを混ぜ固めた物を錠剤化した菌封入物。
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