JP2004174780A - インクジェット記録装置、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

インクジェット記録装置、プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Rie Nakamura
理恵 中村
Yoshinori Kawachi
美紀 河内
Yasushi Kamo
靖 加茂
Tetsuo Asakawa
哲男 浅川
Akihiro Koshirae
彰洋 栫
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Abstract

【課題】主走査方向の印刷においても、無駄なインクを消費することなく、インク滴を噴射して装置内を汚したときの不具合を回避できるインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】このインクジェット記録装置は、印字可能な記録ヘッドを主走査させると共に、記録媒体を副走査させることにより記憶媒体上に所定の印字を行うときに、この記録媒体に対する最初の主走査のみ、操作者が設定した記録媒体の種類によって速度を変えて主走査方向の記録媒体の範囲を検出し、検知した記録ヘッドの位置が記録媒体の範囲外である場合には印字を行わないようにした。
【選択図】 図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録ヘッドとしてインクジェット記録ヘッドを搭載したキャリッジを用紙の記録幅方向に往復移動して、その用紙上にドットを形成して印刷を行うインクジェット記録装置、インクジェット記録装置の機能を実行するためのプログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの出力装置として、記録ヘッドのノズルからインクを噴射するインクジェットプリンタが広く普及している。
このインクジェットプリンタでは、用紙をプラテン上で記録ヘッドに向かい合うように支持し、記録ヘッドを水平方向(主走査方向)に移動させながら用紙上の所定の位置で記録ヘッド上のノズルからインク滴を噴射してドットを形成させ、主走査を終了すると垂直方向(副走査方向)に用紙を所定量だけ搬送し、この主走査と副走査とを交互に繰り返すことにより、所定の印刷を行っている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−103587号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したようなインクジェットプリンタでは、用紙上にインク滴が着弾せずに搬送ベルトやプラテン上に着弾してしまう場合がある。
このような場合には、搬送ベルトやプラテン上に着弾したインクによって、その後に通過する用紙が汚されてしまうことになる。また、不必要にインクを噴射して無駄なインクを消費してしまうことにもなる。
【0005】
特許文献1の技術は、複数のノズルからなる印字ヘッドで印刷用紙の端部まで印刷するときに、プラテンを汚すことなく余白なく印刷できるようにしている。このために、印刷用紙の種類に基づいて決定した印刷用紙より広い拡張領域を設定し、副走査方向の印刷には、ヘッドのうち印刷用紙上にあるノズルのみを用いてインク滴を噴射してドットを記録している。
また、印刷用紙の主走査方向の左右端部を印刷するノズルは、左側溝部または右側溝部上に位置するため、インク滴が印刷用紙からはずれた場合にも、インク滴はプラテンの中央部に着弾することなく、左側溝部または右側溝部に着弾するので、インク滴によって印刷用紙が汚されることがない。
【0006】
しかし、この特許文献1の技術では、主走査方向の印刷では、印刷用紙から外れたところでインクを噴射するため、インクを浪費してしまう。
【0007】
本発明の目的は、主走査方向の印刷においても、無駄なインクを消費することなく、インク滴を噴射して装置内を汚したときの不具合を回避できるインクジェット記録装置、プログラムおよび記録媒体を提供する。
さらに、他の目的として、最初の主走査のみに用紙の範囲を検出するようにして、検出動作による生産性低下を最小限にするインクジェット記録装置、プログラムおよび記録媒体を提供する。
また、他の目的として、用紙の範囲を検出するときに、主走査の速度を遅くして用紙の端部を検出し、誤差を最小限にするインクジェット記録装置、プログラムおよび記録媒体を提供する。
また、他の目的として、用紙の範囲を検出するときに、用紙の種類に応じて主走査の速度を変えてより正確に端部位置を検出できるようにするインクジェット記録装置、プログラムおよび記録媒体を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1は、印字可能な記録ヘッドを主走査させると共に、記録媒体を副走査させることにより記憶媒体上に所定の印字を行うインクジェット記録装置において、主走査方向の記録媒体の範囲を検出する手段と、前記記録ヘッドの位置を検知する手段と、この検知した記録ヘッドの位置が前記記録媒体の範囲外であるか否かを判定する手段とを有し、検知した記録ヘッドの位置が前記記録媒体の範囲外である場合には印字を行わないようにしたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2は、請求項1に記載のインクジェット記録装置において、前記主走査方向の記録媒体の範囲を検出する手段は、この記録媒体に対する最初の主走査のみ、主走査の速度を遅くして検出するようにしたことを特徴とする。
また、本発明の請求項3は、請求項1または2に記載のインクジェット記録装置において、前記主走査方向の記録媒体の範囲を検出する手段は、この記録媒体に対する最初の主走査の速度を、操作者が設定した記録媒体の種類によって変えて検出するようにしたことを特徴とする。
また、本発明の請求項4は、コンピュータに、請求項1、2または3に記載のインクジェット記録装置の機能を実行させるためのプログラムである。
また、本発明の請求項5は、請求項4に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0009】
以上の構成により、用紙1枚ごとに用紙幅を検出することによって、その用紙幅以内で印刷を行うので、無駄なインク噴射が減少し、インクの浪費を押さえることができる。これにより、静電搬送ベルトなど装置内にインクを噴射して汚してしまったり、不必要な噴射によって引き起こされる装置の不具合を未然に防ぐことができる。
【0010】
また、最初の主走査のみで用紙の範囲を検出して、以降の主走査においてはその範囲を参照するので、印字動作全体の生産性を上げることができる。
また、用紙1枚ごとに範囲を検出するので、複数枚を連続印刷するときに幅の異なる用紙が含まれていても、その幅を検出することができる。
【0011】
また、用紙の最初の主走査のみ速度を遅くしたので、検出位置の誤差がなくなり、より正確に用紙幅を検知することができる。
【0012】
また、用紙に対する最初の主走査の速度を操作者が設定した用紙の種類にあわせて変えるので、どのような種類の用紙であってもより正確に用紙の範囲を検出することができる。
また、逆に、端部が検出容易な用紙においては、通常の主走査速度と同等もしくは近い速度で検出できるので、印字動作全体の生産性を上げて、尚且つより正確に用紙の範囲を検知することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
図1は、本発明が実施されるインクジェット記録装置の印字制御機構部の概略斜視図、図2は、同印字制御機構部の側面図である。
このインクジェット記録装置は、記録装置本体1の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ13、キャリッジ13に搭載したインクジェットヘッドからなる記録ヘッド14、記録ヘッド14へのインクを供給するインクタンク15等で構成される印字制御機構部2等を収納し、記録装置本体1の下方部には前方側から多数枚の用紙(記録媒体)3を積載可能な給紙カセット(あるいは給紙トレイでもよい)4を抜き差し自在に装着することができる。以下の説明では、「用紙」とは、一般的な印刷装置で用いられている紙のみならず、広く布、プラスチックフィルム、金属板等、記録ヘッドによって吐出されるインクを受容可能なものもいうものとする。
また、用紙3を手差しで給紙するための手差しトレイ5を開倒することができ、給紙カセット4あるいは手差しトレイ5から給送される用紙3を取り込み、印字制御機構部2によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ6に排紙する。
【0014】
印字制御機構部2は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド11でキャリッジ13を主走査方向(図2の紙面垂直方向)に摺動自在に保持し、このキャリッジ13にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を噴射するインクジェットヘッドからなる記録ヘッド14をインク滴噴射方向を下方に向けて装着し、キャリッジ13の上側には記録ヘッド14に各色のインクを供給するための各サブタンク12を装着している。
各色のインクに対応するサブタンク12は、インク供給チューブ16を介して、交換可能に装着されたインクタンク15と接続され、インクタンク15から対応する色のインクを供給される。
【0015】
キャリッジ13は、後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド11に摺動自在に嵌装している。そして、このキャリッジ13を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ17で回転駆動される駆動プーリ18と従動プーリ19との間にタイミングベルト20を張装し、このタイミングベルト20をキャリッジ13に固定している。
【0016】
記録ヘッド14として用いるインクジェットヘッドは、圧電素子などの電気機機械変換素子で液室(インク流路)壁面を形成する振動板を介してインクを加圧する。
このインクジェットヘッドには、ピエゾ型のもの、あるいは発熱抵抗体による膜沸騰でバブルを生じさせてインクを加圧するバブル型のもの、若しくはインク流路壁面を形成する振動板とこれに対向する電極との間の静電力で振動板を変位させてインクを加圧する静電型のものなどを使用することができるが、ここでは静電型インクジェットヘッドを用いることにする。
【0017】
また、記録ヘッドとしてここでは各色に対応した記録ヘッド14を用いているが、各色のインク滴を噴射するノズルを有する1個のヘッドでもよい。
【0018】
一方、給紙カセット4にセットした用紙3を記録ヘッド14の下方側に搬送するために、給紙カセット4から用紙3を分離給装する給紙ローラ21およびフリクションパッド22と、用紙3を案内するガイド部材23と、給紙された用紙3を反転させて搬送する搬送ローラ24と、この搬送ローラ24の周面に押し付けられる搬送コロ25および搬送ローラ24からの用紙3の送り出し角度を規定する先端コロ26とを設けている。搬送ローラ24は、副走査モータ27によってギヤ列を介して回転駆動される。
【0019】
そして、キャリッジ13の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ24から送り出された用紙3を記録ヘッド14の下方側へ案内する静電搬送ベルト29を設けている。この静電搬送ベルト29は、チャージャ30により帯電することにより搬送されてきた用紙3を吸着し、用紙面とヘッド面とを並行に保つ役割を担っている。静電搬送ベルト29の用紙搬送方向下流側には、用紙3を排紙トレイ6に送り出す排紙コロ33を配設している。
【0020】
また、キャリッジ13の移動方向右端側には記録ヘッド14の信頼性を維持、回復するための信頼性維持回復機構(以下、サブシステムという)37を配置している。キャリッジ13は印字待機中にはこのサブシステム37側に移動されてキャッピング手段などで記録ヘッド14がキャッピングされる。
また、このサブシステム37側の位置(この位置を信頼性維持回復位置という)にあるときに、第2駆動波形を用いた信頼性維持回復動作の一環としてのメニスカス振動を発生させる制御も行う。
【0021】
次に、用紙の端部位置検出と画像マスクに関する動作を説明する。
図3は、インクジェット記録装置の印字制御機構部を正面から見た図で、キャリッジ13には2つの記録ヘッド(101、102)が装着され、さらに記録ヘッド101には2本のノズル列(105、106)および記録ヘッド102には2本のノズル列(103、104)が配置され、この各々のノズル列からインク滴が噴射される。
【0022】
キャリッジ13が図3のようなキャッピング位置にある場合、記録ヘッド101はキャップ107で、記録ヘッド102は吸引兼用キャップ108で覆われ、ヘッド面を保湿し、ノズル列中のインクの目詰まりが起きにくいように保護されている。
【0023】
用紙検出センサ109は、キャリッジ13の正面から見て左側に据え付けられており、発光部と受光部を持ち、光の反射から用紙の有り無しを検出する。
図4は、用紙検出センサ109の仕組みを示したもので、発光部(発光素子)301から照射された光が静電搬送ベルト29上の用紙3に反射して、受光部(受光素子)302に受光する。
図5のように、発光部301からの照射された光が濃い色が塗布された静電搬送ベルト29にあてられると、受光部302は反射光を得ることができないので、用紙検出センサ109は用紙がないと判断する。
したがって、用紙検出センサ109は、受光部302での感度の有無により、用紙の有無を検出できる。
【0024】
例えば、図6は、キャリッジ13がキャッピング位置から主走査正方向に移動した図で、このキャリッジ位置では、用紙検出センサ109は用紙3を検出しない。しかし、キャリッジ13がさらに主走査正方向(図6の左側方向)に進んだ図7の位置では用紙3の右端を検出し、さらに主走査正方向(図7の左側方向)に進んだ図8の位置を通過したところで用紙3の左端を検出し、さらに主走査正方向(図8の左側方向)進んだ位置では用紙3を検出しない。
【0025】
図9は、用紙検出センサと各ノズル列間の距離を示したもので、発光部301と受光部302との中央位置をSとして、
S1は、Sの位置からノズル列106までの距離、
S2は、Sの位置からノズル列105までの距離、
S3は、Sの位置からノズル列104までの距離、
S4は、Sの位置からノズル列103までの距離
をそれぞれ示す。
【0026】
図10は、インクジェット記録装置の印字制御機構部2の制御ブロック図であり、同図において、CPU500は、指令を与えることによって印字制御機構部2の各部を制御する。副走査モータ動作指令回路509および給紙クラッチドライバ511に指令が与えられると、副走査モータ27および給紙クラッチ512を駆動し、給紙カセット4(図2参照)から用紙3を給紙し、搬送を行う。
【0027】
さらに、主走査モータ動作指令回路506に指令が与えられると、主走査モータドライバ507を介して主走査モータ17を駆動し、キャリッジ13を主走査方向に移動させる。このときCPU500は、主走査エンコーダ513の出力信号を主走査モータ動作指令回路506を介して読み出すことにより、キャリッジ13の位置を知ることができる。
【0028】
操作部503は、図示しないLCDやLED等を具備し、CPU500からの指令により装置の状態を操作者に知らしめる。
不揮発性メモリ501は、電源が遮断された状態でも書き込まれたデータを保持することができるメモリであって、例えばバッテリ内臓のSRAMやE2PROM等により構成される。
【0029】
画像メモリ502は、印刷する画像データが蓄えられるメモリで、例えばSDRAM等によって構成される。
画像メモリ502から読み出された画像データは、伸張回路520によって圧縮状態から伸張され、さらに、どのノズル列でインク滴を噴射すか否かのマスクを画像マスク回路521で決定して、I/F回路522を介して、記録ヘッド14に送り出され、マスクがかかっていないノズル列からインク滴を噴射させる。
ここで、伸張回路520、画像マスク回路521、I/F回路522は、それぞれノズル列の数の分だけ用意され、各ノズル列のデータを並行して処理する。
【0030】
また、I/F回路522には主走査エンコーダ513の出力信号が入力され、キャリッジ13の主走査位置に同期して、画像データが記録ヘッドに送り出される。
さらに、CPU500は、画像マスク回路521に指令を与えることによって、任意のタイミングで出力画像をマスクすることができる。
用紙検出センサ109の出力信号は、CPU500に入力される。
【0031】
次に、用紙端部の検出動作を図11のフローチャートをもとに説明する。
CPU500は、印刷動作が始まると用紙3を静電搬送ベルト29上まで給紙・搬送させ(ステップS1)、搬送動作完了後(ステップS2のYES)、キャリッジの位置Pを原点に設定し(ステップS3)、キャリッジ13の駆動を開始し、キャリッジ13を主走査の正方向に移動させる(ステップS4)。
【0032】
このときその用紙に対する最初の主走査である場合(ステップS5のYES)、用紙検出センサ109の出力がOFFからONに変化したタイミングでのキャリッジ位置Pを読み出し、その位置Pを用紙の右端座標位置Prとして記憶する(ステップS6,S7,S8)。
さらに、用紙検出センサ109の出力がONからOFFに変化したタイミングでのキャリッジ位置Pを読み出し、その位置Pを用紙の左端位置Plとして記憶する(ステップS9,S10)。
【0033】
用紙の左右の端部位置を検出した後は、キャリッジ13を主走査の負方向へ駆動し、キャッピング位置に戻した後、用紙端部位置の検出動作を完了させる(ステップS11,S12)。
一方、ステップS5でキャリッジがその用紙に対する最初の主走査でない場合(ステップS5のNO)、用紙端部の検出動作は行わない。
【0034】
上記の用紙端部検出の動作は、印写の動作と同時に行うこともできる。
また、連続して複数枚を印刷する場合には、用紙ごとに用紙端部検出の動作を行う。
【0035】
このように、用紙に対する最初の主走査のみで用紙の範囲を検出し、この用紙の範囲を保持し、以降の主走査においてはその情報を参照するので、印字動作全体の生産性を上げることができる。
また、用紙1枚ごとに範囲を検出するようにして、複数枚からなる連続印刷で幅の異なる用紙が含まれていても、その幅の違いを検出できる。
【0036】
次に、他の用紙端部検出動作を図12のフローチャートをもとに説明する。
この方法は、用紙に対する最初の主走査の場合、キャリッジ13の主走査速度を通常の主走査速度より遅くし、次の主走査からは用紙端部検出動作を行わず、キャリッジの主走査速度を通常の主走査速度に戻すようにした。
このように、用紙に対する最初の主走査のみ速度を遅くすることで、通常の主走査速度では出てしまう可能性のある検出位置の誤差がなくなり、より正確に用紙の範囲を検知することができる。
【0037】
CPU500は、印刷動作が始まると用紙3を静電搬送ベルト29上まで給紙・搬送させ(ステップS21)、搬送動作完了後(ステップS22のYES)、キャリッジの位置Pを原点に設定し(ステップS23)、キャリッジ13の駆動を開始し、キャリッジ13を主走査の正方向に移動させる(ステップS24)。
【0038】
このときその用紙に対する最初の主走査である場合(ステップS25のYES)、キャリッジ13を通常の駆動速度より遅くして移動させ、用紙検出センサ109の出力がOFFからONに変化したタイミングでのキャリッジ位置Pを読み出し、その位置Pを用紙の右端座標位置Prとして記憶する(ステップS26,S27,S28,S29)。
さらに、用紙検出センサ109の出力がONからOFFに変化したタイミングでのキャリッジ位置Pを読み出し、その位置Pを用紙の左端位置Plとして記憶する(ステップS30,S31)。
【0039】
用紙の左右の端部位置を検出した後は、キャリッジ13を主走査の負方向へ駆動し、キャッピング位置に戻した後、駆動速度を通常の速さに戻して用紙端部位置の検出動作を完了させる(ステップS32,S33,S34)。
一方、ステップS25でキャリッジがその用紙に対する最初の主走査でない場合(ステップS25のNO)、用紙端部の検出動作は行わない。
【0040】
上記の用紙端部検出の動作は、印写の動作と同時に行うこともできる。
また、連続して複数枚を印刷する場合には、用紙ごとに用紙端部検出の動作を行う。
【0041】
さらに、他の用紙端部検出動作を図13のフローチャートをもとに説明する。
この方法は、操作者が印刷に先立ち、どの種類の用紙に対して印字するのかを設定し、その内容を不揮発性メモリ501に記録しておく。キャリッジ駆動の最初の主走査時にそのデータを参照してキャリッジの主走査速度を決定する。これは、用紙の種類によって反射率が異なるので、主走査の速度を用紙の種類にあわせて変えて、より確実に用紙検出センサ109に用紙端部を検出させるためである。
【0042】
これにより、どのような種類の用紙であってもより正確に用紙の範囲を検出することができる。
また、逆に、端部が検出容易な用紙においては、通常の主走査速度と同等もしくは近い速度で検出できるので、印字動作全体の生産性を上げて、尚且つより正確に用紙の範囲を検知することができる。
【0043】
CPU500は、印刷動作が始まると、まず不揮発性メモリ501からどの種類の用紙に対して印字するのかを読み出し(ステップS41)、用紙3を静電搬送ベルト29上まで給紙・搬送させ(ステップS42)、搬送動作完了後(ステップS43のYES)、キャリッジの位置Pを原点に設定し(ステップS44)、キャリッジ13の駆動を開始し、キャリッジ13を主走査の正方向に移動させる(ステップS45)。
【0044】
このときその用紙に対する最初の主走査である場合(ステップS46のYES)、先に読み込んだ用紙の種類からキャリッジ13の駆動速度を決定して移動させ、用紙検出センサ109の出力がOFFからONに変化したタイミングでのキャリッジ位置Pを読み出し、その位置Pを用紙の右端座標位置Prとして記憶する(ステップS47,S48,S49,S50)。
さらに、用紙検出センサ109の出力がONからOFFに変化したタイミングでのキャリッジ位置Pを読み出し、その位置Pを用紙の左端位置Plとして記憶する(ステップS51,S52)。
【0045】
用紙の左右の端部位置を検出した後は、キャリッジ13を主走査の負方向へ駆動し、キャッピング位置に戻した後、駆動速度を通常の速さに戻して用紙端部位置の検出動作を完了させる(ステップS53,S54,S55)。
一方、ステップS46でキャリッジがその用紙に対する最初の主走査でない場合(ステップS46のNO)、用紙端部の検出動作は行わない。
【0046】
上記の用紙端部検出の動作は、印写の動作と同時に行うこともできる。
また、連続して複数枚を印刷する場合には、用紙ごとに用紙端部検出の動作を行う。
【0047】
次に、画像マスク回路521における画像マスク動作を説明する。
上述したように、用紙検出センサ109の発光部301と受光部302との中央位置をSとして、
S1=Sの位置からノズル列106までの距離、
S2=Sの位置からノズル列105までの距離、
S3=Sの位置からノズル列104までの距離、
S4=Sの位置からノズル列103までの距離
としたので、これらの座標から各ノズル列のマスク解除開始座標と終了座標は次のように計算され、不揮発性メモリ501に記録される。ここで「マスク解除」とは、ノズル列からインク滴を噴射させるような状態にすることである。
【0048】
ノズル列106のマスク解除開始座標Ps1=Pr+S1
ノズル列105のマスク解除開始座標Ps2=Pr+S2
ノズル列104のマスク解除開始座標Ps3=Pr+S3
ノズル列103のマスク解除開始座標Ps4=Pr+S4
ノズル列106のマスク解除終了座標Pe1=Pl+S1
ノズル列105のマスク解除終了座標Pe2=Pl+S2
ノズル列104のマスク解除終了座標Pe3=Pl+S3
ノズル列103のマスク解除終了座標Pe4=Pl+S4
【0049】
CPU500は、印刷動作が始まると用紙3を静電搬送ベルト29上まで給紙・搬送させ、搬送動作完了後、全ノズル列(103,104,105,106)の画像マスクを有効にした後に、キャリッジ13の駆動を開始させ、キャリッジ13を主走査の正方向に移動させる。
【0050】
次に、CPU500は、画像データを画像メモリ502から読み出し、各ノズル列に対応して、伸張回路520で圧縮状態から伸張し、さらに、どのノズル列でインク滴を噴射すか否かのマスクを画像マスク回路521で決定して、I/F回路522を介して、記録ヘッド14に送出し、マスクがかかっていない(解除されている)ノズル列からインク滴を噴射させる。
【0051】
図14は、1つのノズル列103に対する画像マスク回路521の画像マスク動作を説明するためのフローチャートである。ノズル列103についての画像マスク動作について説明するが、他のノズル列(104,105,106)についても対応する解除開始座標と解除終了座標によって同様に動作する。
【0052】
ノズル列103に対する画像マスクを有効にする(ステップS60)。
主走査エンコーダ513の出力信号からキャリッジ13の座標位置PがPs4に達した場合は(ステップS61のYES)、ノズル列103の画像マスクの解除を行う(ステップS62)。一方、座標位置PがPs4に達しない場合(ステップS61のNO)、ノズル列103の画像マスクは有効のままである。
【0053】
次に、キャリッジ13の座標位置PがPe4に達している場合は(ステップS63のYES)、ノズル列103の画像マスクを有効にもどす(ステップS64)。一方、座標位置PがPe4に達していない場合(ステップS63のNO)、ノズル列103の画像マスクを解除する。
【0054】
このようにしてマスクを決定すると、各ノズル列の画像マスク解除開始から終了までの区間では、ヘッドに与えられた画像データは有効画像としてノズル列からインクが噴射される。逆に、各ノズル列のマスクが解除されていない区間では、ヘッドには白データが与えられ、ノズル列からインクは噴射されない。
【0055】
上述の方法では、CPU500がキャリッジ位置を監視しながらリアルタイムに画像マスク回路521を制御しているが、図10のようなマスク解除開始判定回路550と、同様な構成をもつマスク解除終了判定回路560を用いることにより、CPUの処理負荷を下げることができる。
【0056】
これらのマスク解除開始判定回路550とマスク解除終了判定回路560とは、それぞれ画像マスク回路521と対応して用意されるので、それぞれノズル列の数分必要となる。以下の説明ではノズル列103について説明するが、他のノズル列(104,105,106)についても同様に動作する。
【0057】
マスク解除開始判定回路550は、主走査カウンタ551、レジスタ552、比較器553からなっている。
レジスタ552は、上述したノズル列103のマスク解除開始位置Ps4を記憶する。
主走査カウンタ551は、入力された主走査エンコーダ信号からキャリッジ位置を計測し比較器553へ出力する。
比較器553は、CPUバスのタイミングでレジスタ552に書き込んだマスク解除開始位置と主走査カウンタ551が計測したキャリッジ位置とを比較して、マスク解除開始位置Ps4の方が小さければ、ノズル列103に対するマスク解除開始信号が画像マスク回路521に出力される。一方、キャリッジ位置の方が小さいときには、マスク解除終了信号が画像マスク回路521へ出力される。
【0058】
同様に、マスク解除終了判定回路560は、主走査カウンタ561、レジスタ562、比較器563からなっている。
レジスタ562は、上述したノズル列103のマスク解除終了位置Pe4を記憶する。
主走査カウンタ561は、入力された主走査エンコーダ信号からキャリッジ位置を計測し比較器563へ出力する。
比較器563は、CPUバスのタイミングでレジスタ562に書き込んだマスク解除終了位置Pe4と主走査カウンタ561が計測したキャリッジ位置とを比較して、マスク解除終了位置Pe4の方が小さければ、ノズル列103に対するマスク解除終了信号が画像マスク回路521に出力される。一方、キャリッジ位置の方が小さいときには、マスク解除開始信号が画像マスク回路521へ出力される。
【0059】
これらの判定回路を使うときには、CPU500は、予め各ノズル列に対応する判定回路のレジスタ552にマスク解除開始位置を、レジスタ562にマスク解除終了位置をそれぞれ書き込んでおく。
キャリッジ13が移動をはじめると、主走査エンコーダ信号が主走査カウンタ551および主走査カウンタ561に入力され、キャリッジ位置が主走査カウンタ551および主走査カウンタ561で計測される。ここで、主走査カウンタ551が計測したキャリッジ位置がレジスタ552に書き込んだ位置より大きくなると比較器553からマスク解除開始信号が出力され、一方、小さい間はマスク解除終了信号が出力される。この出力信号が画像マスク回路521に与えられる。
【0060】
一方、主走査カウンタ561が計測したキャリッジ位置がレジスタ562に書き込んだ位置より大きくなると比較器563からマスク解除終了信号が出力され、一方、小さい間はマスク解除開始信号が出力される。この出力信号が画像マスク回路521に与えられる。
【0061】
画像マスク回路521は、これらのマスク解除開始判定回路550とマスク解除終了判定回路560からの出力信号がともにマスク解除開始信号であるときには、画像マスクが解除されたと解釈して、ノズル列103の画像マスクを解除する。また、出力信号がこれ以外の組み合わせのときには、画像マスクが有効であると解釈して、ノズル列103の画像マスクを有効とする。
【0062】
本発明は、上述した実施形態のみに限定されたものではない。上述した実施形態のインクジェット記録装置の印字制御機構を構成する各機能をそれぞれプログラム化し、予めROMの記録媒体に書き込んでおき、インクジェット記録装置にこのROMを装着して、これらのプログラムをマイクロプロセッサで実行することによって、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記録媒体から読み出された実行された状態が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体も本発明を構成することになる。
【0063】
なお、このような機能を実現するプログラムは、半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリ等)、光媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD等)、磁気媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれの形態の記録媒体で提供されてもよい。
あるいは、ネットワーク等の通信網を介して記憶装置に格納されたプログラムをサーバコンピュータから直接供給を受けるようにしてもよい。この場合、このサーバコンピュータの記憶装置も本発明の記録媒体に含まれる。
【0064】
このような記録媒体で提供された場合は、その記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置にインストールし、そのインストールされたプログラムをマイクロプロセッサが実行することによって上述した実施形態の機能が実現される。または、記録媒体に記録されたプログラムを直接実行するようにしてもよい。
【0065】
また、上述の実施形態ではインクジェット記録装置について述べたが、本発明はその構成に限定されるものではない。記録ヘッドに対し用紙を相対的に搬送して印刷を行うものであれば、サーマル式、熱転写印刷装置など、方式を問わずいずれの印刷装置についても有効である。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、用紙1枚ごとに用紙幅を検出することによって、その用紙幅以内で印刷を行うので、無駄なインク噴射が減少し、インクの浪費を押さえることができる。これにより、静電搬送ベルトなど装置内にインクを噴射して汚してしまったり、不必要な噴射によって引き起こされる装置の不具合を未然に防ぐことができる。
【0067】
また、最初の主走査のみで用紙の範囲を検出して、以降の主走査においてはその範囲を参照するので、印字動作全体の生産性を上げることができる。
また、用紙1枚ごとに範囲を検出するので、複数枚を連続印刷するときに幅の異なる用紙が含まれていても、その幅を検出することができる。
【0068】
また、用紙の最初の主走査のみ速度を遅くしたので、検出位置の誤差がなくなり、より正確に用紙幅を検知することができる。
【0069】
また、用紙に対する最初の主走査の速度を操作者が設定した用紙の種類にあわせて変えるので、どのような種類の用紙であってもより正確に用紙の範囲を検出することができる。
また、逆に、端部が検出容易な用紙においては、通常の主走査速度と同等もしくは近い速度で検出できるので、印字動作全体の生産性を上げて、尚且つより正確に用紙の範囲を検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置の印字制御機構部の概略斜視図である。
【図2】図1の印字制御機構部の側面図である。
【図3】インクジェット記録装置の印字制御機構部を正面から見た断面図である。
【図4】用紙検出センサが用紙を検出している状態を示した図である。
【図5】用紙検出センサが用紙を検出していない状態を示した図である。
【図6】キャリッジがキャッピング位置から主走査正方向に移動しているが、まだこのキャリッジ位置では、用紙検出センサは用紙を検出しない状態を示した図である。
【図7】図6よりさらにキャリッジが主走査正方向に移動し、用紙検出センサが用紙の右端を検出している状態を示した図である。
【図8】図7よりさらにキャリッジが主走査正方向に移動し、用紙検出センサが用紙の左端を検出する直前の状態を示した図である。
【図9】用紙検出センサと各ノズル列間の距離を説明する図である。
【図10】印字制御機構部の制御ブロック図である。
【図11】用紙端部位置検出動作を説明するフローチャートである。
【図12】他の用紙端部位置検出動作を説明するフローチャートである。
【図13】他の用紙端部位置検出動作を説明するフローチャートである。
【図14】画像マスク動作を説明するフローチャートである。
【図15】印字制御機構部のマスク解除開始・終了判定回路の回路図である。
【符号の説明】
1…記録装置本体、2…印字制御機構部、3…用紙、4…給紙カセット、5…手差しトレイ、6…排紙トレイ、11…主ガイドロッド、12…サブタンク、13…キャリッジ、14,101,102…記録ヘッド、15…インクタンク、16…インク供給チューブ、17…主走査モータ、18…駆動プーリ、19…従動プーリ、20…タイミングベルト、21…給紙ローラ、22…フリクションパッド、23…ガイド部材、24…搬送ローラ、25…搬送コロ、26…先端コロ、27…副走査モータ、29…静電搬送ベルト、30…チャージャ、33…排紙コロ、37…サブシステム、103,104,105,106…ノズル列、107…キャップ、108…吸引兼用キャップ、109…用紙検出センサ、301…発光部、302…受光部、500…CPU、501…不揮発性メモリ、502…画像メモリ、503…操作部、506…主走査モータ動作指令回路、507…主走査モータドライバ、509…副走査モータ動作指令回路、510…副走査モータドライバ、511…給紙クラッチドライバ、512…給紙クラッチ、513…主走査エンコーダ、520…伸張回路、521…画像マスク回路、522…I/F回路、550…マスク解除開始判定回路、551…主走査カウンタ、552…レジスタ、553…比較器、560…マスク解除終了判定回路、561…主走査カウンタ、562…レジスタ、563…比較器。

Claims (5)

  1. 印字可能な記録ヘッドを主走査させると共に、記録媒体を副走査させることにより記憶媒体上に所定の印字を行うインクジェット記録装置において、主走査方向の記録媒体の範囲を検出する手段と、前記記録ヘッドの位置を検知する手段と、この検知した記録ヘッドの位置が前記記録媒体の範囲外であるか否かを判定する手段とを有し、検知した記録ヘッドの位置が前記記録媒体の範囲外である場合には印字を行わないようにしたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 請求項1に記載のインクジェット記録装置において、前記主走査方向の記録媒体の範囲を検出する手段は、この記録媒体に対する最初の主走査のみ、主走査の速度を遅くして検出するようにしたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 請求項1または2に記載のインクジェット記録装置において、前記主走査方向の記録媒体の範囲を検出する手段は、この記録媒体に対する最初の主走査の速度を、操作者が設定した記録媒体の種類によって変えて検出するようにしたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. コンピュータに、請求項1、2または3に記載のインクジェット記録装置の機能を実行させるためのプログラム。
  5. 請求項4に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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