JP2004178239A - 走行支援道路システム - Google Patents
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Abstract
【課題】監視カメラへの逆光や路面反射などによる検出精度低下を防止して検出精度を高めた走行支援道路システムを提供する。
【解決手段】例えば監視カメラ2が逆光や路面反射によって検出不具合であるとすると、一時異常検出手段10dが逆光や路面反射による検出不具合を検出し、切替手段10eを閉状態にして超音波送受器6,7からの信号を路側処理部10cに取り込むと同時に、不具合を検出した監視カメラ2からの信号を遮断し、それ以外の監視カメラと超音波送受器6,7からの信号に基づいて上り車線用および下し車線用情報表示板8,9の表示を判定する。
【選択図】 図1
【解決手段】例えば監視カメラ2が逆光や路面反射によって検出不具合であるとすると、一時異常検出手段10dが逆光や路面反射による検出不具合を検出し、切替手段10eを閉状態にして超音波送受器6,7からの信号を路側処理部10cに取り込むと同時に、不具合を検出した監視カメラ2からの信号を遮断し、それ以外の監視カメラと超音波送受器6,7からの信号に基づいて上り車線用および下し車線用情報表示板8,9の表示を判定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、見通しの悪いカーブ区間に進入する車両の運転者へ前方の交通状況を通知し注意喚起する走行支援道路システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の走行支援道路システムとして、車両の通過を検知する装置としては超音波式センサがあり、これを用いてカーブ下流で車両の通過を検出し、カーブ入口にて情報表示板等でカーブ区間内における対向車すれ違いを注意喚起するものが知られている。しかし、超音波式センサを用いた車両検知はコスト的には安いが、カーブ区間内の車両の有無だけでなく車両の走行状態まで把握することができないため、カーブ区間内における交通状況の情報提供を行うことは困難であった。ところが、近年、カーブ区間に監視カメラを設置し、この監視カメラによる画像処理を行って停止車両および障害物を検出し、この情報を情報表示板で表示して運転者に通知する走行支援道路システムが提供されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。このうち特許文献2に記載の走行支援道路システムには、悪天候による障害物の検出能力が低下した事を診断して運転者に知らせるように構成されている。また、類似の走行支援道路システムにおいて、監視カメラにより得た画像と背景画像との差分画像から障害物を検出しカーブ区間内に設置した第一の表示部に情報を表示し、超音波車両検出器を用いた車速想定部で通行車両の速度を測定して速度超過情報をカーブ区間内に設置した第二の表示部に表示するものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−105894号公報
【特許文献2】
特開2002−163792号公報
【特許文献3】
特開2001−291198号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の走行支援道路システムにおいては、道路情報を収集するために監視カメラを用いた場合、年間を通しての逆行および路面反射などの影響を受けずに、対象道路を効率的に監視する位置に設置することが困難なことがある。このとき、監視カメラによる撮影画像は白っぽくなって画像内の車両と背景画像との分離が行えなくなるため、車両の検出精度が低下したり誤った情報を提供してしまう。これに対して、監視カメラによるこのような異常を検出して情報提供を中断し表示板に「調整中」等を出力することも考えられるが、この表示が頻繁になされるとシステムの稼働率が低下して運転者の注意を引かなくなる恐れもある。また上述した特許文献2には、雨や霧などの悪天候による視界低下について記載されているが、日差しの逆光および路面反射の影響についての記載や認識は全く示されていない。
【0005】
本発明の目的は、監視カメラへの逆光や路面反射などによる検出精度低下を防止して検出精度を高めた走行支援道路システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、見通し不良カーブ区間内の交通状況を監視する監視カメラと、この監視カメラによる検出情報から見通し不良カーブ区間内の事象を判別する路側処理装置と、この路側処理装置による判定結果を見通し不良カーブ区間に進入する車両に対し与える通知手段とを備えた走行支援道路システムにおいて、見通し不良カーブ区間の出入口近傍に設置した超音波送受器と、逆光および路面反射による上記監視カメラの検出不具合を検出する一時異常検出手段と、この一時異常検出手段による検出があったとき、その監視カメラからの検出情報を遮断すると共にその他の上記監視カメラと上記超音波送受器からの検出情報を上記路側処理部に与える切替手段と、上記路側処理装置内に設けられてその他の上記監視カメラと上記超音波送受器からの検出情報から事象を判別する路側処理部とを備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明による走行支援道路システムは、逆光や路面反射によって検出不具合が発生したことを一時異常検出手段が検出したとき切替手段によって超音波送受器による検出情報で補足するようにしたため、少なくとも監視カメラの異常のうち逆光や路面反射によって検出不具合を除去することができるので、従来のように車両の検出精度が低下したり誤った情報を提供してしまうのを防止することができる。しかも、逆光や路面反射による検出不具合を一時異常検出手段が検出したとき、その監視カメラに切り替えて超音波送受器を用いているため、一時的な逆光や路面反射による検出不具合を、安価な超音波送受器によって補足することができ、システム自体を安価に構成することができる。
【0008】
また本発明は上記目的を達成するために、請求項1記載のものにおいて、上記超音波送受器の検出情報と上記監視カメラによる検出情報を比較して上記監視カメラの異常を検出する異常検出手段と、この異常検出手段によって連続した異常を検出したとき上記路側処理部はその他の上記監視カメラと上記超音波送受器からの検出情報から事象を判別するように構成したことを特徴しており、これによって新たに追加した上記超音波送受器を上記監視カメラの故障時にも活用して良質の情報を安定して提供することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態による走行支援道路システムを採用したカーブ区間道路の平面図である。
片側一車線の対面通行道路で、カーブ内側に遮蔽物等が存在し見通し不良カーブ区間に、交通状況を撮影する監視カメラ1〜5を設置している。同図の下から上に向けて車両が走行する車線を上り車線、逆方向を下り車線とすると、上り車線のカーブ進入車両の見通し不良カーブ区間11および下り車線のカーブ進入車両の見通し不良カーブ区間12を漏れなく監視できるように監視カメラ2〜4を設置している。監視カメラを頂点とした点線で示す三角形は、それぞれの監視カメラの撮影範囲を示している。ここでは、カーブ外側に監視カメラ2〜4を三台設置しているが、対象区間を漏れなく監視するためにカーブ区間の曲率や区間長によって必要な監視カメラ台数を増減することができる。また、監視カメラ2〜4のいずれかが少なくとも逆光や路面反射等による検出不能状態となったときにバックアップするための超音波送受器6,7をそれぞれの車線でカーブ進入車両の運転者が見通し不良カーブ区間11,12の出入口近傍にそれぞれ設置している。
【0010】
さらに、それぞれの車線のカーブ入口から見通し不良カーブ区間11,12よりも長い距離をあけた位置に、上り車線に対するカーブ下流の対向車を検出するため監視カメラ5と、下り車線に対するカーブ下流の対向車を検出するため監視カメラ201とをそれぞれ設置している。上り車線用情報表示板8および下り車線用情報表示板9は、制動停止距離程度見通し不良カーブ区間11,12の入口から所定距離上流に配置され、見通し不良カーブ区間11,12に停止車があった場合に、上り車線用および下り車線用情報表示板8,9に表示されたメッセージ情報を運転者が認識して減速操作を行い、停止車に衝突することなく車両を停止させることができるようにしている。
【0011】
この制動停止距離L(m)は、車両の速度をV(m/s)、車両の減速度をα(m/s2)、運転者の反応遅れ時間をT(秒)とするとき、L=(V2/2α)+VTで表せる。この式を用いて、例えば該当区間を通行する車両の実勢速度を60km/h(16.67m/s)、減速度を3m/s2、反応遅れ時間を1.5秒と仮定すると、制動停止距離Lは約71mとなり、見通し不良カーブ区間入口から71m以上の上流に上り車線用および下り車線用情報表示板8,9を設置すればよい。路側処理装置10は、監視カメラ1〜5や超音波送受器6,7あるいは上り車線用および下り車線用情報表示板8,9との信号送受信を行いやすい位置に設置する。
【0012】
図2は、上述した走行支援道路システムの接続状態を示す回路図である。
上述した路側処理装置10は、監視カメラ1〜5からの映像信号を処理する画像処理部10aと、超音波式送受器6,7の送受時間から車両有無を判別する送受時間処理部10bと、画像処理部10aと送受時間処理部10bからの情報をもとに状況判断しその結果としての運転者へのメッセージを上り車線用および下り車線用情報表示板8,9に出力する路側処理部10cを内蔵している。
【0013】
監視カメラ1〜5にて撮影された映像信号は路側処理装置10内部の画像処理部10aに入力され、この画像処理部10aでは既存の画像処理技術、例えば100ミリ秒程度の一定周期で静止画像として映像を取り込み周期毎に背景画像との差分をとり、車両の検出やその移動距離を求めて速度を算出するといった方法で、走行方向、位置(x座標,y座標)、速度、車種(大型,普通)等を判別し、検出情報として路側処理部10cに送信する。このとき、画像処理部10aは、位置や速度等の検出情報だけではなく、例えば走行速度が10km/h以下は停止車、10〜30km/hは低速車、30km/h以上は通常走行車という事象判別を行い、路側処理部10cに送信することもできる。
【0014】
監視カメラ1〜5で撮影された映像が逆光や路面反射等の影響を受けると、画像の一部あるいは全体が白っぽくなり、画像処理部10aでの処理で撮影画像と背景画像との差分画像から車両の分離が行えなくなることにより検出ミスが発生する。このような場合、監視カメラ1〜5は通常撮影画像全体あるいは撮影画像内の複数のポイントで輝度を測定し、測定結果が一定以上の輝度となった場合、入力画像の輝度を自動的に数階調下げる処理を行なうことが考えられる。ところが、逆光や路面反射が発生している場合、そのような補正を行ってももとの輝度が高すぎるため上述したように撮影画像から車両を分離することができないことが多い。
【0015】
そこで、路側処理装置10内に、監視カメラ1〜5で逆光や路面反射等の影響を受けて検出精度が低下したことを検出する一時異常検出手段10dを設け、この一時異常検出手段10dが逆光や路面反射による不具合を検出した場合、切替手段10eを作動して超音波送受器6,7からの情報を路側処理部10cに与えるようにしている。この一時異常検出手段10dが不具合を検出していない定常状態で切替手段10eは開状態であり、監視カメラ1〜5からの入力のみによって路側処理部10cによる判定を行っている。
【0016】
しかし、この一時異常検出手段10dが逆光や路面反射による不具合を検出したとき、切替手段10eを閉じると共にその監視カメラからの情報を除去して、精度を低下させることになる入力信号を路側処理部10cに与えないようにしており、さらに一時的状況が解除される所定時間後に切替手段10eを復帰させるように構成されている。従って、一時異常検出手段10dにより逆光や路面反射等を検出したときの路側処理部10cは、その監視カメラからの検出情報に替えて超音波送受器6,7からの検出情報を用いて上り車線用および下り車線用情報表示板8,9に出力するメッセージを決定する。
【0017】
この一時異常検出手段10dは、車両を除く背景画像において、道路の黒とセンターラインの白線などでコントラストがある部分を予め記憶しておき、背景画像のリフレッシュの度にそのコントラストを比較することによって監視カメラ1〜5の逆光や路面反射による不具合を画像処理部10aで判定するように構成することができる。また、一定レベル以上の輝度で明らかに検出不能となった場合には、監視カメラ1〜5自身の判断により路側処理装置10に検出精度低下または検出不能状態を通知して路側処理部10cへの入力を断つように構成することができる。いずれにしても、監視カメラ1〜5で撮影された映像が逆光や路面反射等の影響を受けて検出精度が低下したことを検出する一時異常検出手段10dを備えている。
【0018】
ここで路側処理装置10は、定常状態で切替手段10eを開状態にし監視カメラ1〜5のみの入力信号に基づいて画像判定部10aで判定するようにしているが、定常状態でも切替手段10eを閉状態にし、超音波送受器6,7から100ミリ秒程度のサンプリング周期で送受した超音波タイミング信号を路側処理装置10の送受時間処理部10bに入力し、この送受時間処理部10bで既存の道路管理に用いられている交通量計測と同様の手法で、規定の送受タイミングのときは車両無し、送受タイミングが短いときは車両有りとして、交通量および占有率を計測し路側処理部10cに送信することもできる。このような実施の形態での切替手段10eは、一時異常検出手段10dが逆光や路面反射等を検出したとき、その監視カメラからの出力信号を阻止し、路側処理部10c内で超音波送受器6,7から入力信号を加味して新たな事態の事象判定を行うように切替指示を与えるものとして構成することになる。
【0019】
定常状態の路側処理部10cは、画像処理部10aより受信した検出情報から、見通し不良カーブ区間11,12における危険事象として、停止車、低速車、障害物、対向車の有無を判別する。そして、それぞれの危険事象の優先度、例えば停止車>低速車>対向車という優先度に従って検出した危険事象の中で最も優先度の高い事象に対応したメッセージを上り車線用および下り車線用情報表示板8,9に送信して表示を行う。
【0020】
図3は、上述した走行支援道路システムにおける上り車線用および下り車線用情報表示板8,9のメッセージ内容を示す模式図である。
検出位置11、検出監視カメラ12、検出事象13、メッセージ例14および出力する情報表示板15がそれぞれ対応付けされている。例えば、No.1のように検出位置11が見通し不良カーブ区間11内であり、検出監視カメラ12が監視カメラ2〜4であり、検出事象13が停止車であれば、メッセージ例14は「停止車」で、これを上り車線用情報表示板8に表示させる。上り車線用および下り車線用情報表示板8,9の表示色は、危険事象の優先度に応じて、赤は高優先度、橙は中優先度、緑は低優先度のように使い分けることで、運転者への注意喚起レベルを調整することができる。
【0021】
図4は、監視カメラの検出動作状態による事象判別方法の切り替わりを示すブロック図である。
全ての監視カメラ1〜5の車両検出処理が正常の場合は、監視カメラの検出情報のみを用いて事象検出16を行う。監視カメラ1または監視カメラ5が検出不具合となった場合は、対向車の有無を検出できないが、その他の事象については検出可能なので対向車の事象を除いて情報提供を継続する事象検出17を行う。また監視カメラ4が検出不具合となった場合は、両隣の監視範囲における監視カメラ2,3の検出情報から交通状況を推定することで情報提供を継続する事象検出17を行う。
【0022】
これに対して、監視カメラ2または監視カメラ3が検出不具合となった場合、見通し不良カーブ区間11,12の出口側の検出情報を得られないため交通状況を推定することができない。しかし、監視カメラ2または監視カメラ3が検出不具合には上述したように逆光や路面反射による不具合検出があるため、上述した一時異常検出手段10dが監視カメラ2または監視カメラ3の逆光および路面反射による検出不具合を検出した場合、この検出された監視カメラからの検出情報を除去すると共に、図2に示した切替手段10eを閉動作して超音波送受器6,7の検出情報を路側処理部10cに入力する。
【0023】
路側処理部10cは、監視カメラ2または監視カメラ3以外の監視カメラと、超音波送受器6,7の検出情報を同時に利用する事象検出18を行い、監視範囲内の交通状況を推定し上り車線用および下り車線用情報表示板8,9の表示を決定して運転者に対する情報提供を継続する。その後、所定時間を経過すると、一時異常検出手段10dにより切替手段10eは定常状態に復帰する。
【0024】
図5は、超音波送受器6,7による超音波送受タイミングから求められる車両の有無および占有率の時間経過による情報を示すタイムチャートである。
渋滞が発生していない通常の交通状態では、複数の普通車や大型車が車群となって走行することが多く、信号20のように占有率が少ない車両が普通車、信号21のように占有率が大きい車両が大型車と見なすことができ、これらを超音波送受器6,7によって検出することができる。
【0025】
つまり、超音波送受器6,7を併用して事象を検出する場合、例えば監視カメラ2が逆光や路面反射によって検出不具合であるとすると、前述した一時異常検出手段10dが逆光や路面反射による検出不具合を検出し、切替手段10eを閉状態にして超音波送受器6,7からの検出情報を路側処理部10cに取り込むと同時に、不具合を検出した監視カメラ2からの検出情報を遮断する。
【0026】
すると路側処理部10cは、監視カメラ4によって検出された車両が監視カメラ2の監視範囲を等速運動で見通し不良カーブ区間11,12の出口まで走行すると仮定し、超音波送受器6,7の設置地点を通過する時間を予測することができる。この予測通過時間に対して、超音波送受器6,7の検出情報をもとに検出ミスの判別の場合と同様にして該当車両の通過があったかどうか確認する。
【0027】
もし、予測通過時間の前後に通過が確認できなければ、該当車両が見通し不良カーブ区間11,12内で停止したと判断する。その後、監視カメラ4での検出と時間的に合わない車両が超音波送受器6,7で検出されたときは、停止車がいなくなったと判断する。また、占有率から見通し不良カーブ区間11,12の出口地点における通過車両の走行速度を概算し、停止車の影響を受けていないと判断できる場合には、停止車がいなくなったとすることもできる。監視カメラ3において、逆光や路面反射によって検出不具合が発生した場合も上述の処理と同様に行う。
【0028】
これら以外の状況、つまり監視カメラが2つ以上検出不具合を起こした場合などは、情報表示板に「調整中」等のメッセージを表示し、検出不具合が解消するまで情報提供停止19としてシステムを休止する。
【0029】
このように監視カメラを用いた走行支援道路システムでは、逆光や路面反射によって検出不具合が発生する可能性があるが、それを一時異常検出手段10dが検出したとき切替手段10eを閉状態にして超音波送受器6,7による検出情報で補足するようにしたため、少なくとも監視カメラ1〜5の異常のうち逆光や路面反射によって検出不具合を除去することができるので、従来のように車両の検出精度が低下したり誤った情報を提供してしまうのを防止することができる。しかも、逆光や路面反射による検出不具合を一時異常検出手段10dが検出したとき、その監視カメラに切り替えて超音波送受器6,7を用いているため、一時的な逆光や路面反射による検出不具合を、安価な超音波送受器6,7によって補足することができ、システム自体を安価に構成することができる。
【0030】
また、監視カメラによる異常発生時に情報提供を中断し表示板に「調整中」等を出力するように走行支援道路システムを構成した場合には、上述したように検出を継続して「調整中」の表示を出力しないので、「調整中」の表示を減らすことができ、この表示が頻繁になされることによるシステム稼働率の低下を防止して運転者の注意を引き続き喚起することができる。
【0031】
図6は、本発明の他の実施の形態による走行支援道路システムを示すブロック構成図であり、先の実施の形態との同等物には同一符号を付けて詳細な説明を省略する。
この実施の形態では、一時異常検出手段10dを有する異常検出手段10fを設けており、この異常検出手段10fは画像処理部10aからの情報と送受時間処理部10bからの情報を取り込み比較するようにしている。より詳細には、異常検出手段10fは監視カメラ1〜5で検出した車両台数、車種および検出位置の情報を取り込むと共に、超音波送受器6,7による車群の車種構成や台数の情報を取り込み、両者を随時比較しており、この比較によって両者に所定値以上の差が所定時間以上継続して生じた場合、その差が生じた監視カメラを故障と判別するようにしている。ここでいう所定値以上の差とは通常許される程度の誤差によって異常検出手段10fが動作しないようにするものであり、また所定時間以上継続とは、一時的な逆光や路面反射による継続時間よりも長く設定して監視カメラの故障を検出するためのものである。
【0032】
このような異常を異常検出手段10fが検出した場合、路側処理部10cに検出信号が与えられ、路側処理部10cでは異常を検出した監視カメラからの検出情報を除去し、それに替えて音波送受器6,7による検出情報を取り込んで補うようにする。
【0033】
一方、先の実施の形態の場合と同様に一時異常検出手段10dは、監視カメラ1〜5の一時的な逆光や路面反射を検出した場合、その検出信号を路側処理部10cに与えるようにしている。これを受けた路側処理部10cは、一時的な逆光や路面反射を検出した監視カメラからの検出情報を所定時間遮断し、超音波送受器6,7による検出情報で一時的な逆光や路面反射が生じた監視カメラからの検出情報を補足するようにしている。一時的な逆光や路面反射がなくなる所定時間経過後に、路側処理部10cは、一時的な逆光や路面反射を検出した監視カメラからの検出情報を再び取得し、一方、超音波送受器6,7による検出情報を遮断して定常状態に復帰させる。
【0034】
このような走行支援道路システムによれば、先の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができ、また、一時的な逆光や路面反射が生じた監視カメラからの検出情報を補うために設けた超音波送受器6,7を定常状態でも活用することができ、設備の有効活用を図ると共に、良質の情報を安定して提供することができるようになる。
【0035】
上述したように定常状態でも切替手段10eを閉状態にして使用する走行支援道路システムでは、この超音波送受器6,7による車群の車種構成や台数の情報を取り込み、監視カメラ1〜5で検出した車両台数、車種および検出位置を考慮して随時比較することによって、監視カメラ1〜5の故障を判別することもできる。
【0036】
尚、上述の実施の形態では、路側処理部10Cによる判定結果を上り車線用情報表示板8および下り車線用情報表示板9に表示するようにしたが、その他の手段によって運転者に注意を喚起する走行支援道路システムであっても同様に適用することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の走行支援道路システムは、監視カメラによる交通状況の詳細な監視を行って検出事象に基づく情報を運転者に提供すると共に、監視カメラが逆光や路面反射等の影響を受けて検出不能となった場合には、超音波送受器に切り替えて危険事象を推定することにより情報提供を継続させることができ、監視カメラへの逆光や路面反射などによる検出精度低下を防止して検出精度を高め、また運転者も一層安定的な情報を入手することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による走行支援道路システムの平面図である。
【図2】図1に示した走行支援道路システムの接続関係を示すブロック構成図である。
【図3】図1に示した走行支援道路システムにおける路側処理部の判定例を示す模式図である。
【図4】図1に示した走行支援道路システムにおける監視カメラの検出動作状態による事象判別方法の切り替わりを示すブロック図である。
【図5】図1に示した走行支援道路システムにおける超音波送受器による検出例を示すタイムチャ−トである。
【図6】本発明の他の実施の形態による走行支援道路システムのブロック構成図である。
【符号の説明】
1〜5 監視カメラ
6,7 超音波送受器
8 上り車線用情報表示板
9 下り車線用情報表示板
10 路側処理装置
10a 画像処理部
10c 路側処理部
10d 一時異常検出手段
10e 切替手段
10f 異常検出手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、見通しの悪いカーブ区間に進入する車両の運転者へ前方の交通状況を通知し注意喚起する走行支援道路システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の走行支援道路システムとして、車両の通過を検知する装置としては超音波式センサがあり、これを用いてカーブ下流で車両の通過を検出し、カーブ入口にて情報表示板等でカーブ区間内における対向車すれ違いを注意喚起するものが知られている。しかし、超音波式センサを用いた車両検知はコスト的には安いが、カーブ区間内の車両の有無だけでなく車両の走行状態まで把握することができないため、カーブ区間内における交通状況の情報提供を行うことは困難であった。ところが、近年、カーブ区間に監視カメラを設置し、この監視カメラによる画像処理を行って停止車両および障害物を検出し、この情報を情報表示板で表示して運転者に通知する走行支援道路システムが提供されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。このうち特許文献2に記載の走行支援道路システムには、悪天候による障害物の検出能力が低下した事を診断して運転者に知らせるように構成されている。また、類似の走行支援道路システムにおいて、監視カメラにより得た画像と背景画像との差分画像から障害物を検出しカーブ区間内に設置した第一の表示部に情報を表示し、超音波車両検出器を用いた車速想定部で通行車両の速度を測定して速度超過情報をカーブ区間内に設置した第二の表示部に表示するものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−105894号公報
【特許文献2】
特開2002−163792号公報
【特許文献3】
特開2001−291198号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の走行支援道路システムにおいては、道路情報を収集するために監視カメラを用いた場合、年間を通しての逆行および路面反射などの影響を受けずに、対象道路を効率的に監視する位置に設置することが困難なことがある。このとき、監視カメラによる撮影画像は白っぽくなって画像内の車両と背景画像との分離が行えなくなるため、車両の検出精度が低下したり誤った情報を提供してしまう。これに対して、監視カメラによるこのような異常を検出して情報提供を中断し表示板に「調整中」等を出力することも考えられるが、この表示が頻繁になされるとシステムの稼働率が低下して運転者の注意を引かなくなる恐れもある。また上述した特許文献2には、雨や霧などの悪天候による視界低下について記載されているが、日差しの逆光および路面反射の影響についての記載や認識は全く示されていない。
【0005】
本発明の目的は、監視カメラへの逆光や路面反射などによる検出精度低下を防止して検出精度を高めた走行支援道路システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、見通し不良カーブ区間内の交通状況を監視する監視カメラと、この監視カメラによる検出情報から見通し不良カーブ区間内の事象を判別する路側処理装置と、この路側処理装置による判定結果を見通し不良カーブ区間に進入する車両に対し与える通知手段とを備えた走行支援道路システムにおいて、見通し不良カーブ区間の出入口近傍に設置した超音波送受器と、逆光および路面反射による上記監視カメラの検出不具合を検出する一時異常検出手段と、この一時異常検出手段による検出があったとき、その監視カメラからの検出情報を遮断すると共にその他の上記監視カメラと上記超音波送受器からの検出情報を上記路側処理部に与える切替手段と、上記路側処理装置内に設けられてその他の上記監視カメラと上記超音波送受器からの検出情報から事象を判別する路側処理部とを備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明による走行支援道路システムは、逆光や路面反射によって検出不具合が発生したことを一時異常検出手段が検出したとき切替手段によって超音波送受器による検出情報で補足するようにしたため、少なくとも監視カメラの異常のうち逆光や路面反射によって検出不具合を除去することができるので、従来のように車両の検出精度が低下したり誤った情報を提供してしまうのを防止することができる。しかも、逆光や路面反射による検出不具合を一時異常検出手段が検出したとき、その監視カメラに切り替えて超音波送受器を用いているため、一時的な逆光や路面反射による検出不具合を、安価な超音波送受器によって補足することができ、システム自体を安価に構成することができる。
【0008】
また本発明は上記目的を達成するために、請求項1記載のものにおいて、上記超音波送受器の検出情報と上記監視カメラによる検出情報を比較して上記監視カメラの異常を検出する異常検出手段と、この異常検出手段によって連続した異常を検出したとき上記路側処理部はその他の上記監視カメラと上記超音波送受器からの検出情報から事象を判別するように構成したことを特徴しており、これによって新たに追加した上記超音波送受器を上記監視カメラの故障時にも活用して良質の情報を安定して提供することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態による走行支援道路システムを採用したカーブ区間道路の平面図である。
片側一車線の対面通行道路で、カーブ内側に遮蔽物等が存在し見通し不良カーブ区間に、交通状況を撮影する監視カメラ1〜5を設置している。同図の下から上に向けて車両が走行する車線を上り車線、逆方向を下り車線とすると、上り車線のカーブ進入車両の見通し不良カーブ区間11および下り車線のカーブ進入車両の見通し不良カーブ区間12を漏れなく監視できるように監視カメラ2〜4を設置している。監視カメラを頂点とした点線で示す三角形は、それぞれの監視カメラの撮影範囲を示している。ここでは、カーブ外側に監視カメラ2〜4を三台設置しているが、対象区間を漏れなく監視するためにカーブ区間の曲率や区間長によって必要な監視カメラ台数を増減することができる。また、監視カメラ2〜4のいずれかが少なくとも逆光や路面反射等による検出不能状態となったときにバックアップするための超音波送受器6,7をそれぞれの車線でカーブ進入車両の運転者が見通し不良カーブ区間11,12の出入口近傍にそれぞれ設置している。
【0010】
さらに、それぞれの車線のカーブ入口から見通し不良カーブ区間11,12よりも長い距離をあけた位置に、上り車線に対するカーブ下流の対向車を検出するため監視カメラ5と、下り車線に対するカーブ下流の対向車を検出するため監視カメラ201とをそれぞれ設置している。上り車線用情報表示板8および下り車線用情報表示板9は、制動停止距離程度見通し不良カーブ区間11,12の入口から所定距離上流に配置され、見通し不良カーブ区間11,12に停止車があった場合に、上り車線用および下り車線用情報表示板8,9に表示されたメッセージ情報を運転者が認識して減速操作を行い、停止車に衝突することなく車両を停止させることができるようにしている。
【0011】
この制動停止距離L(m)は、車両の速度をV(m/s)、車両の減速度をα(m/s2)、運転者の反応遅れ時間をT(秒)とするとき、L=(V2/2α)+VTで表せる。この式を用いて、例えば該当区間を通行する車両の実勢速度を60km/h(16.67m/s)、減速度を3m/s2、反応遅れ時間を1.5秒と仮定すると、制動停止距離Lは約71mとなり、見通し不良カーブ区間入口から71m以上の上流に上り車線用および下り車線用情報表示板8,9を設置すればよい。路側処理装置10は、監視カメラ1〜5や超音波送受器6,7あるいは上り車線用および下り車線用情報表示板8,9との信号送受信を行いやすい位置に設置する。
【0012】
図2は、上述した走行支援道路システムの接続状態を示す回路図である。
上述した路側処理装置10は、監視カメラ1〜5からの映像信号を処理する画像処理部10aと、超音波式送受器6,7の送受時間から車両有無を判別する送受時間処理部10bと、画像処理部10aと送受時間処理部10bからの情報をもとに状況判断しその結果としての運転者へのメッセージを上り車線用および下り車線用情報表示板8,9に出力する路側処理部10cを内蔵している。
【0013】
監視カメラ1〜5にて撮影された映像信号は路側処理装置10内部の画像処理部10aに入力され、この画像処理部10aでは既存の画像処理技術、例えば100ミリ秒程度の一定周期で静止画像として映像を取り込み周期毎に背景画像との差分をとり、車両の検出やその移動距離を求めて速度を算出するといった方法で、走行方向、位置(x座標,y座標)、速度、車種(大型,普通)等を判別し、検出情報として路側処理部10cに送信する。このとき、画像処理部10aは、位置や速度等の検出情報だけではなく、例えば走行速度が10km/h以下は停止車、10〜30km/hは低速車、30km/h以上は通常走行車という事象判別を行い、路側処理部10cに送信することもできる。
【0014】
監視カメラ1〜5で撮影された映像が逆光や路面反射等の影響を受けると、画像の一部あるいは全体が白っぽくなり、画像処理部10aでの処理で撮影画像と背景画像との差分画像から車両の分離が行えなくなることにより検出ミスが発生する。このような場合、監視カメラ1〜5は通常撮影画像全体あるいは撮影画像内の複数のポイントで輝度を測定し、測定結果が一定以上の輝度となった場合、入力画像の輝度を自動的に数階調下げる処理を行なうことが考えられる。ところが、逆光や路面反射が発生している場合、そのような補正を行ってももとの輝度が高すぎるため上述したように撮影画像から車両を分離することができないことが多い。
【0015】
そこで、路側処理装置10内に、監視カメラ1〜5で逆光や路面反射等の影響を受けて検出精度が低下したことを検出する一時異常検出手段10dを設け、この一時異常検出手段10dが逆光や路面反射による不具合を検出した場合、切替手段10eを作動して超音波送受器6,7からの情報を路側処理部10cに与えるようにしている。この一時異常検出手段10dが不具合を検出していない定常状態で切替手段10eは開状態であり、監視カメラ1〜5からの入力のみによって路側処理部10cによる判定を行っている。
【0016】
しかし、この一時異常検出手段10dが逆光や路面反射による不具合を検出したとき、切替手段10eを閉じると共にその監視カメラからの情報を除去して、精度を低下させることになる入力信号を路側処理部10cに与えないようにしており、さらに一時的状況が解除される所定時間後に切替手段10eを復帰させるように構成されている。従って、一時異常検出手段10dにより逆光や路面反射等を検出したときの路側処理部10cは、その監視カメラからの検出情報に替えて超音波送受器6,7からの検出情報を用いて上り車線用および下り車線用情報表示板8,9に出力するメッセージを決定する。
【0017】
この一時異常検出手段10dは、車両を除く背景画像において、道路の黒とセンターラインの白線などでコントラストがある部分を予め記憶しておき、背景画像のリフレッシュの度にそのコントラストを比較することによって監視カメラ1〜5の逆光や路面反射による不具合を画像処理部10aで判定するように構成することができる。また、一定レベル以上の輝度で明らかに検出不能となった場合には、監視カメラ1〜5自身の判断により路側処理装置10に検出精度低下または検出不能状態を通知して路側処理部10cへの入力を断つように構成することができる。いずれにしても、監視カメラ1〜5で撮影された映像が逆光や路面反射等の影響を受けて検出精度が低下したことを検出する一時異常検出手段10dを備えている。
【0018】
ここで路側処理装置10は、定常状態で切替手段10eを開状態にし監視カメラ1〜5のみの入力信号に基づいて画像判定部10aで判定するようにしているが、定常状態でも切替手段10eを閉状態にし、超音波送受器6,7から100ミリ秒程度のサンプリング周期で送受した超音波タイミング信号を路側処理装置10の送受時間処理部10bに入力し、この送受時間処理部10bで既存の道路管理に用いられている交通量計測と同様の手法で、規定の送受タイミングのときは車両無し、送受タイミングが短いときは車両有りとして、交通量および占有率を計測し路側処理部10cに送信することもできる。このような実施の形態での切替手段10eは、一時異常検出手段10dが逆光や路面反射等を検出したとき、その監視カメラからの出力信号を阻止し、路側処理部10c内で超音波送受器6,7から入力信号を加味して新たな事態の事象判定を行うように切替指示を与えるものとして構成することになる。
【0019】
定常状態の路側処理部10cは、画像処理部10aより受信した検出情報から、見通し不良カーブ区間11,12における危険事象として、停止車、低速車、障害物、対向車の有無を判別する。そして、それぞれの危険事象の優先度、例えば停止車>低速車>対向車という優先度に従って検出した危険事象の中で最も優先度の高い事象に対応したメッセージを上り車線用および下り車線用情報表示板8,9に送信して表示を行う。
【0020】
図3は、上述した走行支援道路システムにおける上り車線用および下り車線用情報表示板8,9のメッセージ内容を示す模式図である。
検出位置11、検出監視カメラ12、検出事象13、メッセージ例14および出力する情報表示板15がそれぞれ対応付けされている。例えば、No.1のように検出位置11が見通し不良カーブ区間11内であり、検出監視カメラ12が監視カメラ2〜4であり、検出事象13が停止車であれば、メッセージ例14は「停止車」で、これを上り車線用情報表示板8に表示させる。上り車線用および下り車線用情報表示板8,9の表示色は、危険事象の優先度に応じて、赤は高優先度、橙は中優先度、緑は低優先度のように使い分けることで、運転者への注意喚起レベルを調整することができる。
【0021】
図4は、監視カメラの検出動作状態による事象判別方法の切り替わりを示すブロック図である。
全ての監視カメラ1〜5の車両検出処理が正常の場合は、監視カメラの検出情報のみを用いて事象検出16を行う。監視カメラ1または監視カメラ5が検出不具合となった場合は、対向車の有無を検出できないが、その他の事象については検出可能なので対向車の事象を除いて情報提供を継続する事象検出17を行う。また監視カメラ4が検出不具合となった場合は、両隣の監視範囲における監視カメラ2,3の検出情報から交通状況を推定することで情報提供を継続する事象検出17を行う。
【0022】
これに対して、監視カメラ2または監視カメラ3が検出不具合となった場合、見通し不良カーブ区間11,12の出口側の検出情報を得られないため交通状況を推定することができない。しかし、監視カメラ2または監視カメラ3が検出不具合には上述したように逆光や路面反射による不具合検出があるため、上述した一時異常検出手段10dが監視カメラ2または監視カメラ3の逆光および路面反射による検出不具合を検出した場合、この検出された監視カメラからの検出情報を除去すると共に、図2に示した切替手段10eを閉動作して超音波送受器6,7の検出情報を路側処理部10cに入力する。
【0023】
路側処理部10cは、監視カメラ2または監視カメラ3以外の監視カメラと、超音波送受器6,7の検出情報を同時に利用する事象検出18を行い、監視範囲内の交通状況を推定し上り車線用および下り車線用情報表示板8,9の表示を決定して運転者に対する情報提供を継続する。その後、所定時間を経過すると、一時異常検出手段10dにより切替手段10eは定常状態に復帰する。
【0024】
図5は、超音波送受器6,7による超音波送受タイミングから求められる車両の有無および占有率の時間経過による情報を示すタイムチャートである。
渋滞が発生していない通常の交通状態では、複数の普通車や大型車が車群となって走行することが多く、信号20のように占有率が少ない車両が普通車、信号21のように占有率が大きい車両が大型車と見なすことができ、これらを超音波送受器6,7によって検出することができる。
【0025】
つまり、超音波送受器6,7を併用して事象を検出する場合、例えば監視カメラ2が逆光や路面反射によって検出不具合であるとすると、前述した一時異常検出手段10dが逆光や路面反射による検出不具合を検出し、切替手段10eを閉状態にして超音波送受器6,7からの検出情報を路側処理部10cに取り込むと同時に、不具合を検出した監視カメラ2からの検出情報を遮断する。
【0026】
すると路側処理部10cは、監視カメラ4によって検出された車両が監視カメラ2の監視範囲を等速運動で見通し不良カーブ区間11,12の出口まで走行すると仮定し、超音波送受器6,7の設置地点を通過する時間を予測することができる。この予測通過時間に対して、超音波送受器6,7の検出情報をもとに検出ミスの判別の場合と同様にして該当車両の通過があったかどうか確認する。
【0027】
もし、予測通過時間の前後に通過が確認できなければ、該当車両が見通し不良カーブ区間11,12内で停止したと判断する。その後、監視カメラ4での検出と時間的に合わない車両が超音波送受器6,7で検出されたときは、停止車がいなくなったと判断する。また、占有率から見通し不良カーブ区間11,12の出口地点における通過車両の走行速度を概算し、停止車の影響を受けていないと判断できる場合には、停止車がいなくなったとすることもできる。監視カメラ3において、逆光や路面反射によって検出不具合が発生した場合も上述の処理と同様に行う。
【0028】
これら以外の状況、つまり監視カメラが2つ以上検出不具合を起こした場合などは、情報表示板に「調整中」等のメッセージを表示し、検出不具合が解消するまで情報提供停止19としてシステムを休止する。
【0029】
このように監視カメラを用いた走行支援道路システムでは、逆光や路面反射によって検出不具合が発生する可能性があるが、それを一時異常検出手段10dが検出したとき切替手段10eを閉状態にして超音波送受器6,7による検出情報で補足するようにしたため、少なくとも監視カメラ1〜5の異常のうち逆光や路面反射によって検出不具合を除去することができるので、従来のように車両の検出精度が低下したり誤った情報を提供してしまうのを防止することができる。しかも、逆光や路面反射による検出不具合を一時異常検出手段10dが検出したとき、その監視カメラに切り替えて超音波送受器6,7を用いているため、一時的な逆光や路面反射による検出不具合を、安価な超音波送受器6,7によって補足することができ、システム自体を安価に構成することができる。
【0030】
また、監視カメラによる異常発生時に情報提供を中断し表示板に「調整中」等を出力するように走行支援道路システムを構成した場合には、上述したように検出を継続して「調整中」の表示を出力しないので、「調整中」の表示を減らすことができ、この表示が頻繁になされることによるシステム稼働率の低下を防止して運転者の注意を引き続き喚起することができる。
【0031】
図6は、本発明の他の実施の形態による走行支援道路システムを示すブロック構成図であり、先の実施の形態との同等物には同一符号を付けて詳細な説明を省略する。
この実施の形態では、一時異常検出手段10dを有する異常検出手段10fを設けており、この異常検出手段10fは画像処理部10aからの情報と送受時間処理部10bからの情報を取り込み比較するようにしている。より詳細には、異常検出手段10fは監視カメラ1〜5で検出した車両台数、車種および検出位置の情報を取り込むと共に、超音波送受器6,7による車群の車種構成や台数の情報を取り込み、両者を随時比較しており、この比較によって両者に所定値以上の差が所定時間以上継続して生じた場合、その差が生じた監視カメラを故障と判別するようにしている。ここでいう所定値以上の差とは通常許される程度の誤差によって異常検出手段10fが動作しないようにするものであり、また所定時間以上継続とは、一時的な逆光や路面反射による継続時間よりも長く設定して監視カメラの故障を検出するためのものである。
【0032】
このような異常を異常検出手段10fが検出した場合、路側処理部10cに検出信号が与えられ、路側処理部10cでは異常を検出した監視カメラからの検出情報を除去し、それに替えて音波送受器6,7による検出情報を取り込んで補うようにする。
【0033】
一方、先の実施の形態の場合と同様に一時異常検出手段10dは、監視カメラ1〜5の一時的な逆光や路面反射を検出した場合、その検出信号を路側処理部10cに与えるようにしている。これを受けた路側処理部10cは、一時的な逆光や路面反射を検出した監視カメラからの検出情報を所定時間遮断し、超音波送受器6,7による検出情報で一時的な逆光や路面反射が生じた監視カメラからの検出情報を補足するようにしている。一時的な逆光や路面反射がなくなる所定時間経過後に、路側処理部10cは、一時的な逆光や路面反射を検出した監視カメラからの検出情報を再び取得し、一方、超音波送受器6,7による検出情報を遮断して定常状態に復帰させる。
【0034】
このような走行支援道路システムによれば、先の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができ、また、一時的な逆光や路面反射が生じた監視カメラからの検出情報を補うために設けた超音波送受器6,7を定常状態でも活用することができ、設備の有効活用を図ると共に、良質の情報を安定して提供することができるようになる。
【0035】
上述したように定常状態でも切替手段10eを閉状態にして使用する走行支援道路システムでは、この超音波送受器6,7による車群の車種構成や台数の情報を取り込み、監視カメラ1〜5で検出した車両台数、車種および検出位置を考慮して随時比較することによって、監視カメラ1〜5の故障を判別することもできる。
【0036】
尚、上述の実施の形態では、路側処理部10Cによる判定結果を上り車線用情報表示板8および下り車線用情報表示板9に表示するようにしたが、その他の手段によって運転者に注意を喚起する走行支援道路システムであっても同様に適用することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の走行支援道路システムは、監視カメラによる交通状況の詳細な監視を行って検出事象に基づく情報を運転者に提供すると共に、監視カメラが逆光や路面反射等の影響を受けて検出不能となった場合には、超音波送受器に切り替えて危険事象を推定することにより情報提供を継続させることができ、監視カメラへの逆光や路面反射などによる検出精度低下を防止して検出精度を高め、また運転者も一層安定的な情報を入手することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による走行支援道路システムの平面図である。
【図2】図1に示した走行支援道路システムの接続関係を示すブロック構成図である。
【図3】図1に示した走行支援道路システムにおける路側処理部の判定例を示す模式図である。
【図4】図1に示した走行支援道路システムにおける監視カメラの検出動作状態による事象判別方法の切り替わりを示すブロック図である。
【図5】図1に示した走行支援道路システムにおける超音波送受器による検出例を示すタイムチャ−トである。
【図6】本発明の他の実施の形態による走行支援道路システムのブロック構成図である。
【符号の説明】
1〜5 監視カメラ
6,7 超音波送受器
8 上り車線用情報表示板
9 下り車線用情報表示板
10 路側処理装置
10a 画像処理部
10c 路側処理部
10d 一時異常検出手段
10e 切替手段
10f 異常検出手段
Claims (2)
- 見通し不良カーブ区間内の交通状況を監視する監視カメラと、この監視カメラによる検出情報から見通し不良カーブ区間内の事象を判別する路側処理装置と、この路側処理装置による判定結果を見通し不良カーブ区間に進入する車両に対し与える通知手段とを備えた走行支援道路システムにおいて、見通し不良カーブ区間の出入口近傍に設置した超音波送受器と、逆光および路面反射による上記監視カメラの検出不具合を検出する一時異常検出手段と、この一時異常検出手段による検出があったとき、その監視カメラからの検出情報を遮断すると共にその他の上記監視カメラと上記超音波送受器からの検出情報を上記路側処理部に与える切替手段と、上記路側処理装置内に設けられてその他の上記監視カメラと上記超音波送受器からの検出情報から事象を判別する路側処理部とを備えたことを特徴とする走行支援道路システム。
- 請求項1記載のものにおいて、上記超音波送受器の検出情報と上記監視カメラによる検出情報を比較して上記監視カメラの異常を検出する異常検出手段と、この異常検出手段によって連続した異常を検出したとき上記路側処理部はその他の上記監視カメラと上記超音波送受器からの検出情報から事象を判別するように構成したことを特徴とする走行支援道路システム。
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