JP2004181029A - シューズのアウトソール構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シューズの全長にわたって配設されたアウトソール本体2と、アウトソール本体2の踵部に形成され、波板状の波形状部2Aを底面に有する凹部21と、凹部21内に埋設され、凹部21の波形状部2Aに対応する波形状面3Aが下面に形成された軟質弾性部材製の上部ミッドソール3とからアウトソール構造体1を構成する。この場合には、踵部に配置された軟質弾性部材製の上部ミッドソール3により、着用者の足当たり感を向上できる。しかも、この場合には、凹部21の底面に形成された波形状部2Aにより、踵部の局所的な変形が防止され、これにより、踵部の横振れを防止でき、安定性を確保できる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シューズのアウトソール構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】
従来より、シューズの靴底として、アウトソールがシューズの全長にわたって延設されたものにおいては、靴底の足当たり感やクッション性を向上させるために、アウトソールのとくに踵部の内部や底面に軟質弾性部材製のミッドソールを設けることが一般に行われている。
【0003】
しかしながら、単にミッドソールを設けるだけでは、とくにスポーツシューズとして使用した場合に、回内や回外といった足の踵部の横振れを抑制することができず、安定性に欠けるという問題が生じる。
【0004】
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたもので、着用者の足当たり感を向上させつつ、安定性を確保できるシューズのアウトソール構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係るシューズのアウトソール構造は、アウトソール本体と、アウトソール本体の少なくとも踵部において、上方に開口しかつその底壁面が波板状の波形状部を有する凹部と、前記凹部内に設けられ、前記凹部の底壁面の波形状部に対応する波形状が下面に形成された軟質弾性部材製の上部ミッドソールとを備えている。
【0006】
請求項1の発明によれば、アウトソール本体の少なくとも踵部に形成された凹部内に軟質弾性部材製の上部ミッドソールが設けられるので、少なくとも踵部において、着用者の足当たり感を向上できる。
【0007】
しかも、請求項1の発明によれば、凹部の底壁面が波板状に形成されかつ上部ミッドソールの下面がこれに対応する波形状に形成されているので、シューズの踵部に接地面から荷重が作用したとき、凹部底壁面の波形状部によって、シューズの踵部が局所的に変形するのが防止され、これにより、回内や回外のような足の踵部の横振れを防止でき、安定性を確保できる。
【0008】
請求項2の発明では、アウトソール本体がシューズのつま先部から踵部に至る全長にわたって配設されている。
【0009】
請求項3の発明では、アウトソール本体の前足部または中足部にも凹部が設けられており、該凹部内に軟質弾性部材製の上部ミッドソールが設けられている。これにより、前足部または中足部における足当たり感をも向上できるとともに、シューズの前足部または中足部の横振れをも防止でき、シューズ全体の安定性をさらに向上できる。
【0010】
請求項4の発明では、凹部の周縁部が、アウトソール本体の外周面から所定の距離を隔てて配置されている。この場合には、アウトソール本体において外周面と凹部周縁部との間の領域により、足裏を支持することができ、これにより、シューズとしての安定性を向上できる。また、この場合には、凹部内に配置される上部ミッドソールがアウトソール本体の外周面に露出することがないので、アウトソール本体の外周面に作用する外力によって上部ミッドソールが剥離を起こすのを回避できる。
【0011】
請求項5の発明においては、上下方向に延びる立壁面が凹部の周縁部に形成されている。この場合には、該立壁面がストッパ面として作用することにより、アウトソール本体の凹部底壁面および上部ミッドソール下面の界面間でずれが発生するのを防止できる。また、この場合、アウトソール本体の凹部と上部ミッドソールとの接着を該立壁面のみを介して行うことができ、これにより、凹部底壁面と上部ミッドソール下面との接着が不要になって製造コストを低減できる。
【0012】
請求項6の発明によれば、凹部底壁面の波形状部に対応する波形状が上面に形成された軟質弾性部材製の下部ミッドソールが、アウトソール本体の凹部底壁面の下方に設けられている。
【0013】
この場合には、着地時の衝撃荷重を下部ミッドソールにより緩和でき、クッション性を向上できるとともに、下部ミッドソールの圧縮変形を、下部ミッドソール上面およびアウトソール本体の凹部底壁面の各波形状面により抑制できるので、シューズとしての安定性を維持できる。
【0014】
請求項7の発明においては、アウトソールプレートが下部ミッドソールの下面に装着されている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施態様を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図5は、本発明の一実施態様によるアウトソール構造を説明するための図であって、図1はアウトソール構造(ここではゴルフシューズの左足用)の平面図、図2は図1の外甲側側面図、図3は図1のIII−III 線断面図、図4は図2のIV−IV 線断面図、図5は図2のV−V 線断面図である。
【0016】
図1に示すように、このアウトソール構造体1は、シューズのつま先部から踵部にかけてシューズの全長にわたって延びるアウトソール本体2を有している。アウトソール本体2は、たとえばTPU(熱可塑性ポリウレタン)やポリアミドエラストマーなどの比較的硬質の樹脂から構成されるが、ラバーや発泡ポリウレタン樹脂から構成するようにしてもよい。また、アウトソール本体2の外周近傍には、全周にわたって帯状に延びる略平坦状の面20が形成されている。この面20は、図示しない甲被部の下面を接着するための接着面として用いられる。
【0017】
アウトソール本体2の踵部には、上方(つまり紙面手前側)に開口する凹部21が形成されている。凹部21の周縁部は、アウトソール本体2の外周面2aから面20の幅の分だけ隔てられている。凹部21内には、上部ミッドソール3が埋設されている。上部ミッドソール3は、たとえばEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)等の樹脂の発泡体から構成されるが、その他の軟質弾性部材を用いるようにしてもよい。
【0018】
凹部21の底壁面は、図2および図3に示すように、波板状に形成された波形状部2Aを有している。上部ミッドソール3の下面には、凹部21の波形状部2Aの波形状面に対応する波形状面3Aが形成されている。また、凹部21の周縁部には、図2ないし図5に示すように、上下方向に延びる立壁面21aが形成されている。
【0019】
アウトソール本体2の踵部の底面には、下部ミッドソール4が固着されている。下部ミッドソール4は、中央に開孔4aを有しており、各図では明瞭に表れていないが、略U字状の形状を有している。下部ミッドソール4の上面には、凹部21の波形状部2Aの波形状面に対応する波形状面4Aが形成されている。また、下部ミッドソール4の下面には、アウトソール本体2と同様の比較的硬質の樹脂またはソリッドラバーから構成されたアウトソールプレート5が固着されている。
【0020】
このような構成になるアウトソール構造によれば、アウトソール本体2の踵部に形成された凹部21内に軟質弾性部材製の上部ミッドソール3が設けられるので、シューズ踵部における着用者の足当たり感を向上できる。
【0021】
しかも、アウトソール本体2の凹部21に波板状部2Aが形成されているので、シューズの踵部に接地面から荷重が作用したとき、シューズの踵部の局所的な変形が防止され、これにより、回内や回外のような足の踵部の横振れを防止でき、安定性を確保できる。
【0022】
また、アウトソール本体2の面20により、着用者の足裏の周縁部が支持されることになるので、シューズとしての安定性を向上できる。さらに、凹部21内に配置される上部ミッドソール3がアウトソール本体2の外周面2aに露出することがないので、アウトソール本体2の外周面2aに作用する外力によって上部ミッドソール3が剥離するのを回避できる。
【0023】
また、凹部21の周縁部に形成された立壁面21aがストッパ面として作用することにより、アウトソール本体2の凹部21の底壁面および上部ミッドソール3の下面の界面間でずれが発生するのを防止できる。また、この場合、上部ミッドソール3の凹部21に対する接着を立壁面21aのみを介して行うことができ、これにより、上部ミッドソール3の下面と凹部21の底壁面との接着が不要になって製造コストを低減できる。
【0024】
さらに、凹部21の波形状部2Aに対応する波形状面4Aが上面に形成された軟質弾性部材製の下部ミッドソール4が、アウトソール本体2の踵部の下面に設けられているので、着地時の衝撃荷重を下部ミッドソール4により緩和でき、クッション性を向上できるとともに、下部ミッドソール4の圧縮変形を、下部ミッドソール4およびアウトソール本体2の各波形状面2A,4Aにより抑制できるので、シューズとしての安定性を維持できる。
【0025】
なお、前記実施態様では、凹部がアウトソール本体の踵部に形成された例を示したが、本発明の適用はこれには限定されず、凹部は、踵部のみならず、前足部または中足部にも形成するようにしてもよい。この場合には、シューズの前足部または中足部における足当たり感を向上できると同時に、前足部または中足部の横振れを防止でき、シューズ全体の安定性をさらに向上できる。
【0026】
また、前記実施態様では、本発明によるアウトソール構造がゴルフシューズに適用された例を示したが、本発明はゴルフシューズ以外のシューズにも適用可能である。
【0027】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、アウトソール本体の少なくとも踵部に形成された凹部内に軟質弾性部材製の上部ミッドソールを設けたので、少なくとも踵部において着用者の足当たり感を向上できる効果がある。しかも、この場合には、凹部の底壁面を波板状に形成しかつ上部ミッドソールの下面を凹部底壁面の波形状部に対応する波形状に形成したので、シューズ踵部の横振れを防止でき、安定性を確保できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様によるアウトソール構造体の平面図である。
【図2】アウトソール構造体(図1)の外甲側側面図である。
【図3】図1のIII−III 線断面図である。
【図4】図2のIV−IV 線断面図である。
【図5】図2のV−V 線断面図である。
【符号の説明】
1: アウトソール構造体
2: アウトソール本体
2A: 波形状部
21: 凹部
21a: 立壁部
3: 上部ミッドソール
3A: 波形状面
4: 下部ミッドソール
4A: 波形状面
5: アウトソールプレート
Claims (7)
- シューズのアウトソール構造であって、
アウトソール本体と、
前記アウトソール本体の少なくとも踵部において、上方に開口しかつその底壁面が波板状の波形状部を有する凹部と、
前記凹部内に設けられ、前記凹部の前記底壁面の前記波形状部に対応する波形状が下面に形成された軟質弾性部材製の上部ミッドソールと、
を備えたシューズのアウトソール構造。 - 請求項1において、
前記アウトソール本体が、シューズの全長にわたって延設されている、
ことを特徴とするシューズのアウトソール構造。 - 請求項1または2において、
前記凹部が前記アウトソール本体の前足部または中足部にも設けられている、ことを特徴とするシューズのアウトソール構造。 - 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
前記凹部の周縁部が、前記アウトソール本体の外周面から所定の距離を隔てて配置されている、
ことを特徴とするシューズのアウトソール構造。 - 請求項4において、
前記凹部の前記周縁部には、上下方向に延びる立壁面が形成されている、
ことを特徴とするシューズのアウトソール構造。 - 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
前記アウトソール本体の前記凹部の前記底壁面の下方には、前記底壁面の前記波形状部に対応する波形状が上面に形成された軟質弾性部材製の下部ミッドソールが設けられている、
ことを特徴とするシューズのアウトソール構造。 - 請求項6において、
前記下部ミッドソールの下面には、アウトソールプレートが装着されている、ことを特徴とするシューズのアウトソール構造。
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