JP2004181572A - 鉄道車輪の切削方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】踏面とフランジ面とで夫々タイプの異なる工具(チップ)を使用し、踏面は深くフランジ面は浅く切削しつつ、摩耗具合に応じた適格な切削が行え、踏面・フランジ面のいずれの箇所でも、切粉がつながりにくく、良好な切粉の切断状況を得ることができ、切粉によるトラブルが生じにくく、切削能率が向上する極めて実用性に秀れた画期的な鉄道車輪の切削方法を提供すること。
【解決手段】踏面1からフランジ面2にかけて、一種類の切削工具を用いて1パスで切削加工せず、踏面1を切刃強度が大きいが切り込みが浅いと切粉が切れにくい特性の刃強チップ3を用いて所定の切り込み深さで切削し、この踏面1途中からフランジ面2にかけては前記チップ3での切り込み深さより浅い切り込みで、前記チップ3と比べて切刃強度は弱いが切粉が切れ易い特性の丸駒チップ4を用いて切削するものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平坦な踏面と踏面から立ち上がるフランジ面とを有する鉄道車輪の切削方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
例えば、走行済みの車輪を切削再生加工する場合、踏面からフランジ面に至るまで、一種類の切削工具を当てて工具を取り替えることなく、1パスで一挙に加工するのが一般的である。
【0003】
金属切削加工において、図1,図2に示すような形状の立形チップと称されるチップは、切り込み方向に奥行き長があり、切刃強度が大きく深く切り込んだ状態で切削加工できるが、切粉は切れにくいため、切り込みが浅いと切粉がつながってしまい、この切粉がこのチップにからんだり、加工機側へからんだりして加工トラブルが生じ易い。
【0004】
一方、図3,図4に示すような短円柱状の丸駒チップは、切刃強度が小さく深く切り込むことはできないが、切り込み量が浅くても立形チップのように切粉がつながりにくく、切粉は良好に細く切断され、排出され易い。
【0005】
しかしながら、踏面の摩耗はフランジ面より激しく、踏面の切削加工においては切り込み量を深くしなければならなく、また一方、浅く切り込む切削加工を数回繰り返したのでは踏面を一様に平坦加工できないこともあり、従来は切り込み量を深くできる立形チップで1パス加工しているのが現状である。
【0006】
しかし従来の立形チップによる1パス加工では、踏面とフランジ面との摩耗具合は極端に異なり、フランジ面での切削加工においては切り込み量が浅くなるために切粉がつながってしまい、トラブルを生じる場合があり、この切粉処理に十分注意を払わなければならず、加工能率が低下せざるを得ない。
【0007】
本発明は、従来の切削方法にこのような問題点を見い出し、立形チップと丸駒チップの特性を改めて再検討し、実用性を考慮しつつ、従来の1パス加工という発想の転換を図り、切粉の切断状況に着目して前記問題点を解決すべく、踏面とフランジ面とで夫々タイプ(特性)の異なる工具(チップ)を使用し、踏面は深くフランジ面は浅く切削しつつ、摩耗具合に応じて適格な切削が行え、路面・フランジ面のいずれの箇所でも、切粉がつながりにくく、良好な切粉の切断状況を得ることができ、切粉によるトラブルが生じにくく、切削能率を向上させることができる極めて実用性に秀れた画期的な鉄道車輪の切削方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0009】
踏面1からフランジ面2にかけて、一種類の切削工具を用いて1パスで切削加工せず、踏面1を切刃強度が大きいが切り込みが浅いと切粉が切れにくい特性の刃強チップ3を用いて所定の切り込み深さで切削し、この踏面1途中からフランジ面2にかけては前記チップ3での切り込み深さより浅い切り込みで、前記チップ3と比べて切刃強度は弱いが切粉が切れ易い特性の丸駒チップ4を用いて切削することを特徴とする鉄道車輪の切削方法に係るものである。
【0010】
また、前記踏面1の端部から、この踏面1の前記フランジ面2の基端部寄り位置までを前記刃強チップ3を用いて切削した後、この踏面1のフランジ面2の基端部寄り位置若しくはこの位置より前記踏面1の端部側位置からフランジ面2にかけて、前記丸駒チップ4を用いて切削することを特徴とする請求項1記載の鉄道車輪の切削方法に係るものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
最も最良と考える本発明の実施の形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてその作用効果を示して簡単に説明する。
【0012】
前記踏面1の端部から、この踏面1の前記フランジ面2の基端部寄り位置までを、切刃強度が大きいが切り込みが浅いと切粉が切れにくい特性の刃強チップ3(例えば立形チップ3と称されている図1,図2に示すようなチップ3)を用いて所定の切り込み深さで切削する。
【0013】
このチップ3は、前述のように切刃強度があるため摩耗の激しい踏面1を深く切り込んで一挙に切削でき、平坦にして均一に切削でき、しかも、この刃強チップ3による深い切削では切粉は良好に切断されつつ切削加工ができるので、切粉がつながってトラブルが生じることもほとんどない。
【0014】
そして、本発明は、この刃強チップ3で踏面1からフランジ面2にかけて1パスで一挙に切削加工するのではなく、前記チップ3で踏面1だけを一旦切削した後、この踏面1のフランジ面2の基端寄り位置よりやや前記踏面1の端部側位置からフランジ面2にかけ、前記チップ3での切り込み深さより浅い切り込みでこのチップ3に替えて別の丸駒チップ4を用いて切削する。
【0015】
この丸駒チップ4は例えば図3,図4に示すように短円柱状のため切り込みが浅くても切粉は良好な切断状況となり、切粉がつながってトラブルを生じることがほとんどない。
【0016】
【実施例】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0017】
踏面1の端部から、この踏面1のフランジ面2の基端部寄り位置までを、切刃強度が大きいが切り込みが浅いと切粉が切れにくい特性の刃強チップ3、即ち図1,図2に図示したような縦長形状であるが、切り込み方向に十分な長さを有する立形チップ3を用いて、激しい摩耗状況に対応すべく、例えば1.7mm程度の深い切り込み深さで切削する。
【0018】
このチップ3で踏面1だけを一旦1パスで深く切り込んで切削した後、この踏面1のフランジ面2の基端寄り位置よりやや前記踏面1の端部側からフランジ面2にかけて、即ち踏面1を刃強チップ3で切削した終端位置を少し重ねて再切削するようにして、踏面1の切削終端部分から、徐々に立ち上がるフランジ面2にかけて、刃強チップ3に替えてこれとは別の前記チップ3と比べて切刃強度は弱いが切粉が切れ易い特性の丸駒チップ4を用いて、前記刃強チップ3での切り込み深さより浅い切り込みでを用いて切削する。
【0019】
尚、本実施例では、刃強チップ3によって踏面1を切削する1パス動作で、フランジ面2の頂部面も切削している。
【0020】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成したから、踏面とフランジ面とで夫々タイプ(特性)の異なる工具(チップ)を使用し、踏面は深くフランジ面は浅く切削しつつ、摩耗具合に応じた適格な切削が行え、踏面・フランジ面のいずれの箇所でも、切粉がつながりにくく、良好な切粉の切断状況を得ることができ、切粉によるトラブルが生じにくく、切削能率が向上する極めて実用性に秀れた画期的な鉄道車輪の切削方法となる。
【0021】
即ち、摩耗の激しい踏面を切粉がつながることなく、深く切り込んで一挙に平坦にして均一に切削でき、しかもフランジ面も切粉がつながることなく切削でき、切粉によるトラブルが生じにくく、切削能率が向上する極めて実用性に秀れた画期的な鉄道車輪の切削方法となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の踏面を切削する状態を示す説明正面図である。
【図2】本実施例の踏面を切削する状態を示す説明側面図である。
【図3】本実施例のフランジ面を切削する状態を示す説明正面図である。
【図4】本実施例のフランジ面を切削する状態を示す説明側面図である。
【図5】本実施例の被切削車輪を示す説明図である。
【符号の説明】
1 踏面
2 フランジ面
3 刃強チップ
4 丸駒チップ

Claims (2)

  1. 踏面からフランジ面にかけて、一種類の切削工具を用いて1パスで切削加工せず、踏面を切刃強度が大きいが切り込みが浅いと切粉が切れにくい特性の刃強チップを用いて所定の切り込み深さで切削し、この踏面途中からフランジ面にかけては前記チップでの切り込み深さより浅い切り込みで、前記チップと比べて切刃強度は弱いが切粉が切れ易い特性の丸駒チップを用いて切削することを特徴とする鉄道車輪の切削方法。
  2. 前記踏面の端部から、この踏面の前記フランジ面の基端部寄り位置までを前記刃強チップを用いて切削した後、この踏面のフランジ面の基端部寄り位置若しくはこの位置より前記踏面の端部側位置からフランジ面にかけて、前記丸駒チップを用いて切削することを特徴とする請求項1記載の鉄道車輪の切削方法。
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