JP2004186578A - 点火コイル - Google Patents
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Abstract
【課題】二次側の出力電圧を確保することができ、かつ渦電流損の少ない外周コアを持つ点火コイルを提供することを課題とする。
【解決手段】点火コイル1は、棒状の中心コア21と、中心コア21の外周側に配置され中心コア21とともに磁気回路を形成する筒状の外周コア20と、中心コア21と外周コア20との間に配置される一次コイル部25および二次コイル部23と、を備える。点火コイル1は、プラグホールに収容される。外周コア20は、少なくとも一面に絶縁被膜を有する複数回巻回された少なくとも一枚の電磁鋼板より形成されていることを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】点火コイル1は、棒状の中心コア21と、中心コア21の外周側に配置され中心コア21とともに磁気回路を形成する筒状の外周コア20と、中心コア21と外周コア20との間に配置される一次コイル部25および二次コイル部23と、を備える。点火コイル1は、プラグホールに収容される。外周コア20は、少なくとも一面に絶縁被膜を有する複数回巻回された少なくとも一枚の電磁鋼板より形成されていることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、点火コイル、より詳しくはエンジンのプラグホールに収容されるスティックタイプの点火コイルに関する。
【0002】
【従来の技術】
スティックタイプの点火コイルは、エンジンのプラグホールに直接収容される。したがって、スティックタイプの点火コイルの外周径は、プラグホールの内周径により規制される。このため、スティックタイプの点火コイルにおいては、外周径を拡径することなく、点火プラグ所望の高電圧を発生することが要求される。
【0003】
ここで、高電圧を発生させるためには、中心コアと外周コアとの間に形成される磁気回路を通る磁束を増加させてやればよい。特許文献1には、板状磁性体を巻回して形成された外周コアを持つ点火コイルが紹介されている。この点火コイルは、プラグホールには収容されていない。この点火コイルは、配電器内に収容されている。
【0004】
【特許文献1】
実開平2−54213号公報(第7頁−8頁、第3図(b))
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、外周コアに磁束変化が加わると、この変化を妨げる方向に誘導起電力が発生する。そして、この誘導起電力により、外周コアには磁束方向と垂直方向に、ちょうど渦巻き状に電流が流れる。この電流は、渦電流と呼ばれている。
【0006】
特許文献1記載の点火コイルによると、板状磁性体を渦巻き状に巻回することにより、外周コアが形成されている。このため、外周コアの断面積は広い。したがって、磁気回路を通る磁束を増加させることができる。
【0007】
しかしながら、同文献記載の点火コイルによると、板状磁性体のみが渦巻き状に巻回されているだけである。すなわち、径方向に隣り合う板状磁性体同士の導通が遮断されていない。このため、外周コアに発生する前記渦電流は、比較的大きい。渦電流が大きいと、エネルギ損失つまり渦電流損が大きくなる。このため、同文献に記載の点火コイルによると、渦電流損の分だけ、点火コイルの二次側(高圧側)の出力電圧が低下していた。
【0008】
渦電流損分を補うためには、板状磁性体の巻回数を増やしてやればよい。しかしながら、プラグホール外に搭載される点火コイルならともかく、プラグホールに収容されるスティックタイプの点火コイルの場合、上述したように点火コイル外周径はプラグホール内周径に規制されている。そして、板状磁性体の巻回数を増やすことは、点火コイル外周径を拡径することにつながる。したがって、単純に板状磁性体の巻回数を増やすことだけで、二次側の出力電圧を確保するのは困難である。
【0009】
また、プラグホールに収容されるスティックタイプの点火コイルは、エンジンの燃焼室に近接して配置されている。したがって、点火コイルには、燃焼室で発生する燃焼熱が伝達される。ここで、前記渦電流損は、熱エネルギとして外周コアに発現する。すなわち、渦電流損により外周コアは発熱する。
【0010】
上述したように、板状磁性体の巻回数を増やして二次側の出力電圧を確保しようとすると、渦電流損も大きくなるため、外周コアの発熱量が大きくなってしまう。そして、この外周コアの発熱と、燃焼室から伝達される燃焼熱と、が相加的に作用するため、点火コイルに加わる熱エネルギは一層大きくなってしまう。したがって、点火コイルを構成する部材に発生する熱応力も大きくなる。このため、絶縁破壊などの不具合が発生するおそれがある。
【0011】
本発明の点火コイルは、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、二次側の出力電圧を確保することができ、かつ渦電流損の少ない外周コアを持つ点火コイルを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
(1)上記課題を解決するため、本発明の点火コイルは、棒状の中心コアと、該中心コアの外周側に配置され該中心コアとともに磁気回路を形成する筒状の外周コアと、該中心コアと該外周コアとの間に配置される一次コイル部および二次コイル部と、を備え、プラグホールに収容される点火コイルであって、前記外周コアは、少なくとも一面に絶縁被膜を有する複数回巻回された少なくとも一枚の電磁鋼板より形成されていることを特徴とする。
【0013】
つまり、本発明の点火コイルは、少なくとも一枚の電磁鋼板が複数回巻回されてなる外周コアを持つものである。この電磁鋼板は、少なくとも一面に絶縁被膜を有している。電磁鋼板が巻回されると、絶縁被膜は、径方向に隣り合う電磁鋼板同士を遮断する。このため、径方向に隣り合う電磁鋼板間の導通が遮断される。言い換えると、外周コアにおいて渦電流が発生する部位は、絶縁被膜により細分される。したがって、本発明の点火コイルによると、渦電流の発生を抑制することができる。つまり、二次側の出力電圧低下を、抑制することができる。
【0014】
また、外周コアを形成する電磁鋼板の巻回数が一回の場合、磁気回路を通る磁束が少なくなる。これに対し、本発明の外周コアは、複数回巻回された電磁鋼板により形成されている。したがって、巻回数が一回の場合よりも、磁気回路を通る磁束が多くなる。このため、二次側の出力電圧を容易に確保することができる。
【0015】
また、本発明の点火コイルによると、渦電流損による外周コアの発熱を抑制することができる。このため、点火コイルを構成する部材に発生する熱応力を、抑制することができる。
【0016】
(2)好ましくは、前記外周コアは、前記プラグホール内に露出している構成とする方がよい。
【0017】
外周コアの渦電流を抑制するためには、外周コアに軸方向に延びるスリットを形成することも考えられる。しかし、スリット入り外周コアをプラグホール内に剥き出しで配置すると、スリットを介して、プラグホール内から外周コア内に、塵埃や水分が侵入するおそれがある。また、プラグホール内には、プラグホール底部に穿設された点火プラグ装着孔を介して、エンジンの燃焼室からブローバイガス(燃焼室で発生する燃焼ガスや未燃焼ガスや霧状エンジンオイルなどの混合ガス)が流入してくる。このため、スリットを介して、プラグホール内から外周コア内に、このブローバイガスが侵入するおそれがある。また、スリットを介して、外周コア内を見ることができるため、見栄えも悪い。
【0018】
これに対し、本構成の点火コイルの外周コアは、電磁鋼板が巻回されることにより形成されている。したがって、外周コアの内周側−外周側が連通していない。このため、プラグホール内から外周コア内に、塵埃や水分やブローバイガスが侵入するおそれが小さい。また、外周コア内を見ることができないため、見栄えも良い。
【0019】
(3)好ましくは、前記電磁鋼板の板厚は、0.35mm以下である構成とする方がよい。ここで、電磁鋼板の板厚を0.35mm以下に限定したのは、0.35mmを超えると、電磁鋼板を巻回しにくくなるからである。また、渦電流が大きくなるからである。なお、「電磁鋼板の板厚」とは、絶縁被膜を含めない電磁鋼板正味の板厚をいう。
【0020】
(4)好ましくは、前記外周コアは、該外周コアの持つ径方向弾性力により、前記中心コアに対してほぼ同軸状に位置決めされている構成とする方がよい。つまり、本構成は外周コアが独自に有する例えばスプリングバック(板材を曲げたとき弾性歪み分だけ戻る現象)などの径方向弾性力を利用して、外周コアの位置決めを行うものである。本構成によると、別途外周コアを位置決めするための部品を配置する場合と比較して、点火コイルの部品点数が少なくて済む。
【0021】
(5)好ましくは、さらに、前記外周コアの外周側に筒状のハウジングを備え、該外周コア外周面が該ハウジング内周面に弾接することにより、該外周コアが位置決めされている構成とする方がよい。
【0022】
つまり、本構成は、外周コアがハウジングにより囲われているものである。外周コア外周面はハウジング内周面と当接している。また、外周コアは拡径方向の弾性力を有する。このため、外周コアの弾性力は、ハウジング内周面に拡径方向に作用する。言い換えると、外周コアは、この弾性力により、ハウジング内周面に押しつけられる。本構成によると、比較的簡単に外周コアを位置決めすることができる。
【0023】
(6)好ましくは、前記外周コアは、前記プラグホール内に露出するとともに、軸方向一端部にコア側係合部を備え、該コア側係合部が該軸方向一端部に隣接する部材に弾接することにより、該外周コアが位置決めされている構成とする方がよい。
【0024】
つまり、本構成は、外周コアのコア側係合部を、外周コアに隣接する部材に弾接させることにより、外周コアの位置決めを行うものである。例えば、外周コアが縮径方向の弾性力を有する場合は、コア側係合部を、内周側に隣接する部材に弾接させることにより、外周コアの位置決めを行う。また、外周コアが拡径方向の弾性力を有する場合は、コア側係合部を、外周側に隣接する部材に弾接させることにより、外周コアの位置決めを行う。本構成によると、比較的簡単に外周コアを位置決めすることができる。
【0025】
(7)好ましくは、前記外周コアは、内周側巻回端の外周側に外周側巻回端が積層されることによる外周径の不均一さを是正するために、ほぼ同軸状に配置された複数の弧状部と、該複数の弧状部のうち径方向に隣り合う弧状部の周方向端同士を連結する段差部と、からなる構成とする方がよい。
【0026】
仮に、外周コアが単純な渦巻き状を呈していると、外周側巻回端が積層されている部分だけ、外周コアの外周径が突出してしまう。この突出部分をプラグホールに収容するためには、その分だけ非突出部分を小径に形成する必要がある。このため、プラグホール内のデッドスペースが大きくなる。
【0027】
これに対し、本構成は、外周コアを、弧状部と段差部とにより形成するものである。弧状部は、径を変えて複数配置されている。また、これら複数の弧状部は、ほぼ同軸状に積層配置されている。段差部は、径方向に隣接する弧状部の周方向端同士を連結している。つまり、弧状部と段差部とが交互に配置され外周コアが形成されている。
【0028】
本構成によると、外周コアの外周径は全周に亘ってほぼ均一である。このため、プラグホール内周径いっぱいに点火プラグの外周径を設定することができる。したがって、プラグホール内のデッドスペースが小さくなる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の点火コイルの実施の形態について説明する。
【0030】
(1)第一実施形態
まず、本実施形態の点火コイルの構成について説明する。図1に、本実施形態の点火コイルの軸方向断面図を示す。いわゆるスティックタイプの点火コイル1は、エンジンブロックの上部において、気筒毎に形成されたプラグホール(図略)内に収容されている。また、点火コイル1は、後述するように、点火プラグ(図略)と図中下側において接続されている。
【0031】
外周コア20は、一枚の珪素鋼板が巻回されて形成されている。珪素鋼板は、本発明の電磁鋼板に含まれる。なお、外周コア20については後述する。外周コア20の内周側には、中心コア21と二次スプール22と二次コイル部23と一次スプール240と一次コイル部25とが収納されている。
【0032】
中心コア21は、磁性材粒子をコア型に入れ、所定の温度条件下、所定の圧力で圧縮成形することにより作製される。中心コア21は、上下方向中央部が拡径した丸棒状を呈している。
【0033】
二次スプール22は、樹脂製であって有底円筒状を呈している。二次スプール22は、中心コア21の外周側に配置されている。二次スプール22は、二次スプール本体220と底部221とからなる。
【0034】
二次スプール本体220は円筒状を呈している。二次スプール本体220内周面の中央部から下部にかけての形状は、対向する中心コア21外周面の中央部から下部にかけての形状と、ちょうど型対称になるように形成されている。したがって、中心コア21外周面の中央部以下は、二次スプール本体220の内周面に当接して保持されている。
【0035】
底部221は、二次スプール本体220の下端開口を塞いでいる。底部221は凸状を呈している。中心コア21の下端部は、底部221により保持されている。
【0036】
また、中心コア21外周面の上部と、二次スプール本体220内周面の上部と、の間には、円筒状の隙間26が区画されている。二次コイル部23は、導線が巻回されて形成された円筒状を呈している。二次コイル部23は、二次スプール本体220の外周面に配置されている。巻回された導線同士の間には、エポキシ樹脂製の巻線用樹脂絶縁体230が浸透し硬化している。
【0037】
一次スプール240は、樹脂製であって円筒状を呈している。一次スプール240は、二次コイル部23の外周側に配置されている。一次コイル部25は、導線が巻回されて形成された円筒状を呈している。一次コイル部25は、一次スプール240の外周面に配置されている。なお、一次コイル部を形成する導線間には、樹脂が浸透していない。
【0038】
高圧タワー241は、一次スプール240と同一の樹脂により、一体に形成されている。高圧タワー241は、一次スプール240の下端開口を塞いでいる。また、高圧タワー241は、前記二次スプール22の底部221を囲っている。高圧タワー241のほぼ中央には、金属製であって下方に開口するカップ状の高圧ターミナル242が配置されている。高圧ターミナル242は、二次コイル部23と電気的に接続されている。また、高圧ターミナル242のカップ底壁には、金属製のコイルスプリング243が止着されている。コイルスプリング243には、点火プラグが弾接している。また、高圧タワー241のほぼ全面は、ゴム製のプラグキャップ244により覆われている。点火プラグは、このプラグキャップ244の内周側に圧入される。プラグキャップ244上端からは、リング状のキャップ側係合部245が突設されている。このキャップ側係合部245内周面には、前記外周コア20下端に配置されたコア側係合部200外周面が弾接している。すなわち、外周コア20は珪素鋼板が巻回されて形成されている。このため、スプリングバックを有する。このスプリングバックにより、キャップ側係合部245にコア側係合部200が弾接している。そして、この弾接により、外周コア20が中心コア21に対してほぼ同軸状に位置決めされている。
【0039】
一方、外周コア20上端には、ゴム製のシールリング30が環装されている。このシールリング30内周面にも、スプリングバックにより、外周コア20上端外周面が弾接している。この弾接力により、シールリング30の脱落が抑制されている。シールリング30は、プラグホールの口縁に弾接している。シールリング30の上方には、コネクタ部31が配置されている。コネクタ部31は、ケース310と複数のコネクタピン311とからなる。ケース310は、樹脂製であって角筒状を呈している。ケース310内部には、イグナイタ32が配置されている。イグナイタ32は、パワートランジスタ(図略)や混成集積回路(図略)やヒートシンク(図略)などがモールド樹脂により封止され形成されている。また、ケース310には、点火コイル1固定用のボルト(図略)が貫通する金属製のカラー313がインサート成形されている。コネクタピン311は、金属製であってケース310にインサート成形されている。コネクタピン311は、ケース310内側−外側を貫通している。コネクタピン311のケース310内方向端は、二次コイル部23、一次コイル部25、イグナイタ32に電気的に接続されている。一方、コネクタピン311のケース310外方向端は、ECU(エンジン制御ユニット、図略)に電気的に接続されている。ケース310内には、エポキシ樹脂からなるコネクタ部用樹脂絶縁体312が充填されている。
【0040】
コネクタ部用樹脂絶縁体312は、前記中心コア21の上端部210を把持している。また、コネクタ部用樹脂絶縁体312は、前記隙間26上端を塞いでいる。
【0041】
次に、本実施形態の点火コイル1の通電時の動きについて説明する。ECUからの制御信号は、コネクタピン311を介して、イグナイタ32に伝達される。イグナイタ32により電流の断続が行われると、自己誘導作用により一次コイル部25に所定の電圧が発生する。この電圧が、一次コイル部25と二次コイル部23との相互誘導作用により、昇圧される。そして、昇圧により発生した高電圧が、二次コイル部23から、高圧ターミナル242およびコイルスプリング243を介して、点火プラグに伝達される。この高電圧により、点火プラグのギャップに火花が発生する。
【0042】
次に、本実施形態の点火コイル1の製造方法について説明する。まず、巻線用樹脂絶縁体230およびコネクタ部用樹脂絶縁体312以外の部材を全て組み付ける。次に、この組付体の二次スプール22外周面と一次スプール240内周面との間に、ケース310上端開口からエポキシ樹脂を注入する。そして、二次スプール22外周面と一次スプール240内周面との間に、巻線用樹脂絶縁体230を充填する。それから、ケース310内に、ケース310上端開口からエポキシ樹脂を注入する。そして、ケース310内に、コネクタ部用樹脂絶縁体312を充填する。その後、これら巻線用樹脂絶縁体230およびコネクタ部用樹脂絶縁体312を熱硬化させる。
【0043】
次に、本実施形態の点火コイル1の外周コア20について説明する。図2に、図1のI−I断面図を示す。図に示すように、外周コア20は、一枚の珪素鋼板が渦巻き状に巻回されて形成されている。なお、珪素鋼板の両面は、絶縁皮膜(図略)により覆われている。このため、径方向に隣り合う珪素鋼板同士は、絶縁皮膜により区画されている。また、珪素鋼板の板厚は、0.3mmに設定されている。図中左端においては、珪素鋼板は三層巻回されている。一方、図中右端においては、内周側巻回端20aの外周側に外周側巻回端20bが積層されている。このため、珪素鋼板は四層巻回されている。
【0044】
次に、本実施形態の点火コイル1の効果について説明する。本実施形態の点火コイル1によると、絶縁被膜により、径方向に隣り合う珪素鋼板間の導通が遮断される。言い換えると、外周コア20において渦電流が発生する部位は、絶縁被膜により細分される。したがって、本実施形態の点火コイル1によると、渦電流の発生を抑制することができる。つまり、二次コイル部23の出力電圧低下を抑制することができる。すなわち、点火プラグに所望の高電圧を印加することができる。
【0045】
また、本実施形態の点火コイル1によると、渦電流損による外周コア20の発熱を抑制することができる。このため、点火コイル1を構成する部材に発生する熱応力を、抑制することができる。
【0046】
また、本実施形態の点火コイル1によると、外周コア20の内周側−外周側が連通していない。このため、プラグホール内から外周コア20内に、塵埃や水分やブローバイガスが侵入するおそれが小さい。また、外周コア20内を見ることができないため、見栄えも良い。
【0047】
また、本実施形態の点火コイル1によると、外周コア20を構成する珪素鋼板の巻回数は二回以上である。このため、中心コア21と外周コア20とにより形成される磁気回路を通る磁束を増加させることができる。この点においても、二次コイル部23の出力電圧低下を抑制することができる
また、本実施形態の点火コイル1によると、珪素鋼板の板厚が0.30mmに設定されている。このため、外周コア20を形成する際に、珪素鋼板を巻回しやすい。また、発生する渦電流が小さい。
【0048】
また、本実施形態の点火コイル1によると、スプリングバックにより、外周コア20のコア側係合部200が、プラグキャップ244のキャップ側係合部245に弾接している。そして、外周コア20が位置決めされている。したがって、別途外周コア20を位置決めするための部品を配置する場合と比較して、点火コイル1の部品点数が少なくて済む。
【0049】
(2)第二実施形態
本実施形態と第一実施形態との相違点は、外周コアが弧状部と段差部とから構成されている点である。また、一次スプールおよび高圧タワーと巻線用樹脂絶縁体とが一体に形成されているからである。また、高圧ターミナルが配置されていない点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
【0050】
図3に本実施形態の点火コイルの軸方向断面図を示す。なお、図1と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、一次スプール240および高圧タワー241と巻線用樹脂絶縁体230とは、同一のエポキシ樹脂により一体に形成されている。言い換えると、一次スプール240および高圧タワー241は、巻線用樹脂絶縁体230と同様に注型により形成されている。また、前出の図1に示す高圧ターミナル242は、本実施形態の点火コイル1には配置されていない。二次コイル部23は、コイルスプリング243に直接結線されている。
【0051】
図4に、図3のII−II断面図を示す。図に示すように、外周コア20は、弧状部201a、201b、201cと、段差部202a、202bとからなる。弧状部201a、201b、201cは、円弧状を呈している。弧状部201a、201b、201cは、内周側から外周側に向かって、ほぼ同軸状に配置されている。段差部202a、202bは、径方向に隣り合う弧状部同士を連結している。すなわち、内周側から外周側に向かって、内周側巻回端20a→弧状部201a→段差部202a→弧状部201b→段差部202b→弧状部201c→外周側巻回端20bの順に、弧状部と段差部とが交互に配置されている。
【0052】
本実施形態の点火コイル1によると、外周コア20の外周径は全周に亘ってほぼ均一である。このため、プラグホール内周径いっぱいに点火プラグ1の外周径を設定することができる。したがって、プラグホール内のデッドスペースが小さくなる。
【0053】
また、本実施形態の点火コイル1によると、一次スプール240および高圧タワー241と巻線用樹脂絶縁体230とが、一体に形成されている。このため、部品点数が少なくて済む。また、組み付けが容易になる。
【0054】
また、本実施形態の点火コイル1によると、高圧ターミナルが配置されていない。この点においても、部品点数が少なくて済む。また、組み付けが容易になる。
【0055】
(3)第三実施形態
本実施形態と第一実施形態との相違点は、外周コアのさらに外周側にハウジングが配置されている点である。また、点火コイルの内部全体に一体型樹脂絶縁体が充填されている点である。また、外周コアが弧状部と段差部とから構成されている点である。したがって、ここでは、主に相違点についてのみ説明する。
【0056】
まず、本実施形態の点火コイルの構成について説明する。図5に本実施形態の点火コイルの軸方向断面図を示す。なお、図1と対応する部位については同じ符号で示す。また、図1におけるシールリング30およびカラー313は、図5では省略して示す。
【0057】
図に示すように、ハウジング2は、樹脂製であって円筒状を呈している。ハウジング2の内周側には、中心から拡径方向に向かって、中心コア21→二次スプール22→二次巻線23→一次スプール240→一次巻線25→外周コア20の各部材がほぼ同軸状に配置されている。中心コア21は、コア本体211と弾性部材212とチューブ213とからなる。コア本体211は、幅の異なる短冊状の珪素鋼板が積層され形成されている。コア本体211は、丸棒状を呈している。弾性部材212は、シリコン製であって短軸円筒状を呈している。弾性部材212は、コア本体211の上下端に、合計二つ配置されている。また、チューブ213は、これらコア本体211および二つの弾性部材212を外周側から覆っている。また、中心コア21の上端部210は、コネクタ部31下端面から突設されたリング状の調芯リブ314により、調芯されている。また、ハウジング2の上端には、ケース310が一体に形成されている。また、ハウジング2の下端には、樹脂製の高圧タワー241が配置されている。高圧タワー241の内部には、高圧ターミナル242およびコイルスプリング243が配置されている。また、高圧タワー241の下端部には、プラグキャップ244が被せられている。
【0058】
エポキシ樹脂製の一体型樹脂絶縁体4は、ケース310上端開口からハウジング2および高圧タワー310の内部に真空注入される。そして、各部材間で硬化する。
【0059】
図6に、図5のIII−III断面図を示す。なお、図4と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、外周コア20は、弧状部201a、201b、201cと、段差部202a、202bとからなる。弧状部201a、201b、201cは、スリットの入った円弧状を呈している。段差部202a、202bは、径方向に隣り合う弧状部同士を連結している。すなわち、内周側から外周側に向かって、内周側巻回端20a→弧状部201a→段差部202a→弧状部201b→段差部202b→弧状部201c→外周側巻回端20bの順に、弧状部と段差部とが交互に配置されている。
【0060】
次に、本実施形態の点火コイルの効果について説明する。本実施形態の点火コイル1によると、スプリングバックにより、外周コア20外周面がハウジング2内周面に弾接している。そして、この弾接により、外周コア20が位置決めされている。したがって、別途外周コア20を位置決めするための部品を配置する場合と比較して、点火コイル1の部品点数が少なくて済む。
【0061】
また、本実施形態の点火コイル1によると、外周コア20の外周径は全周に亘ってほぼ均一である。このため、プラグホール内周径いっぱいに点火プラグ1の外周径を設定することができる。したがって、プラグホール内のデッドスペースが小さくなる。
【0062】
(4)その他
以上、本発明の点火コイルの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することもできる。
【0063】
例えば、上記実施形態においては、珪素鋼板の両面を絶縁皮膜で覆った。しかしながら、いずれか一面のみを絶縁皮膜で覆ってもよい。この場合、好ましく外周コア20として巻回されたとき、外周側に配置される面を絶縁皮膜で覆う方がよい。こうすると、例えば第一実施形態、第二実施形態のように、外周コア20がプラグホール内に剥き出しの場合、プラグホール内雰囲気から外周コア20を保護することができる。
【0064】
また、上記実施形態においては、電磁鋼板として珪素鋼板を配置したが、中心コアとともに磁気回路が構成できれば、他の鋼板を用いてもよい。
【0065】
【発明の効果】
本発明によると、二次側の出力電圧を確保することができ、かつ渦電流損の少ない外周コアを持つ点火コイルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態の点火コイルの軸方向断面図である。
【図2】図1のI−I断面図である。
【図3】第二実施形態の点火コイルの軸方向断面図である。
【図4】図3のII−II断面図である。
【図5】第三実施形態の点火コイルの軸方向断面図である。
【図6】図5のIII−III断面図である。
【符号の説明】
1:点火コイル、2:ハウジング、20:外周コア、20a:内周側巻回端、20b:外周側巻回端、200:コア側係合部、201a:弧状部、201b:弧状部、201c:弧状部、202a:段差部、202b:段差部、21:中心コア、210:上端部、211:コア本体、212:弾性部材、213:チューブ、22:二次スプール、220:二次スプール本体、221:底部、23:二次コイル部、230:巻線用樹脂絶縁体、240:一次スプール、241:高圧タワー、242:高圧ターミナル、243:コイルスプリング、244:プラグキャップ、245:キャップ側係合部、25:一次コイル部、26:隙間、30:シールリング、31:コネクタ部、310:ケース、311:コネクタピン、312: コネクタ部用樹脂絶縁体、313:カラー、314:調芯リブ、32:イグナイタ、4:一体型樹脂絶縁体。
【発明の属する技術分野】
本発明は、点火コイル、より詳しくはエンジンのプラグホールに収容されるスティックタイプの点火コイルに関する。
【0002】
【従来の技術】
スティックタイプの点火コイルは、エンジンのプラグホールに直接収容される。したがって、スティックタイプの点火コイルの外周径は、プラグホールの内周径により規制される。このため、スティックタイプの点火コイルにおいては、外周径を拡径することなく、点火プラグ所望の高電圧を発生することが要求される。
【0003】
ここで、高電圧を発生させるためには、中心コアと外周コアとの間に形成される磁気回路を通る磁束を増加させてやればよい。特許文献1には、板状磁性体を巻回して形成された外周コアを持つ点火コイルが紹介されている。この点火コイルは、プラグホールには収容されていない。この点火コイルは、配電器内に収容されている。
【0004】
【特許文献1】
実開平2−54213号公報(第7頁−8頁、第3図(b))
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、外周コアに磁束変化が加わると、この変化を妨げる方向に誘導起電力が発生する。そして、この誘導起電力により、外周コアには磁束方向と垂直方向に、ちょうど渦巻き状に電流が流れる。この電流は、渦電流と呼ばれている。
【0006】
特許文献1記載の点火コイルによると、板状磁性体を渦巻き状に巻回することにより、外周コアが形成されている。このため、外周コアの断面積は広い。したがって、磁気回路を通る磁束を増加させることができる。
【0007】
しかしながら、同文献記載の点火コイルによると、板状磁性体のみが渦巻き状に巻回されているだけである。すなわち、径方向に隣り合う板状磁性体同士の導通が遮断されていない。このため、外周コアに発生する前記渦電流は、比較的大きい。渦電流が大きいと、エネルギ損失つまり渦電流損が大きくなる。このため、同文献に記載の点火コイルによると、渦電流損の分だけ、点火コイルの二次側(高圧側)の出力電圧が低下していた。
【0008】
渦電流損分を補うためには、板状磁性体の巻回数を増やしてやればよい。しかしながら、プラグホール外に搭載される点火コイルならともかく、プラグホールに収容されるスティックタイプの点火コイルの場合、上述したように点火コイル外周径はプラグホール内周径に規制されている。そして、板状磁性体の巻回数を増やすことは、点火コイル外周径を拡径することにつながる。したがって、単純に板状磁性体の巻回数を増やすことだけで、二次側の出力電圧を確保するのは困難である。
【0009】
また、プラグホールに収容されるスティックタイプの点火コイルは、エンジンの燃焼室に近接して配置されている。したがって、点火コイルには、燃焼室で発生する燃焼熱が伝達される。ここで、前記渦電流損は、熱エネルギとして外周コアに発現する。すなわち、渦電流損により外周コアは発熱する。
【0010】
上述したように、板状磁性体の巻回数を増やして二次側の出力電圧を確保しようとすると、渦電流損も大きくなるため、外周コアの発熱量が大きくなってしまう。そして、この外周コアの発熱と、燃焼室から伝達される燃焼熱と、が相加的に作用するため、点火コイルに加わる熱エネルギは一層大きくなってしまう。したがって、点火コイルを構成する部材に発生する熱応力も大きくなる。このため、絶縁破壊などの不具合が発生するおそれがある。
【0011】
本発明の点火コイルは、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、二次側の出力電圧を確保することができ、かつ渦電流損の少ない外周コアを持つ点火コイルを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
(1)上記課題を解決するため、本発明の点火コイルは、棒状の中心コアと、該中心コアの外周側に配置され該中心コアとともに磁気回路を形成する筒状の外周コアと、該中心コアと該外周コアとの間に配置される一次コイル部および二次コイル部と、を備え、プラグホールに収容される点火コイルであって、前記外周コアは、少なくとも一面に絶縁被膜を有する複数回巻回された少なくとも一枚の電磁鋼板より形成されていることを特徴とする。
【0013】
つまり、本発明の点火コイルは、少なくとも一枚の電磁鋼板が複数回巻回されてなる外周コアを持つものである。この電磁鋼板は、少なくとも一面に絶縁被膜を有している。電磁鋼板が巻回されると、絶縁被膜は、径方向に隣り合う電磁鋼板同士を遮断する。このため、径方向に隣り合う電磁鋼板間の導通が遮断される。言い換えると、外周コアにおいて渦電流が発生する部位は、絶縁被膜により細分される。したがって、本発明の点火コイルによると、渦電流の発生を抑制することができる。つまり、二次側の出力電圧低下を、抑制することができる。
【0014】
また、外周コアを形成する電磁鋼板の巻回数が一回の場合、磁気回路を通る磁束が少なくなる。これに対し、本発明の外周コアは、複数回巻回された電磁鋼板により形成されている。したがって、巻回数が一回の場合よりも、磁気回路を通る磁束が多くなる。このため、二次側の出力電圧を容易に確保することができる。
【0015】
また、本発明の点火コイルによると、渦電流損による外周コアの発熱を抑制することができる。このため、点火コイルを構成する部材に発生する熱応力を、抑制することができる。
【0016】
(2)好ましくは、前記外周コアは、前記プラグホール内に露出している構成とする方がよい。
【0017】
外周コアの渦電流を抑制するためには、外周コアに軸方向に延びるスリットを形成することも考えられる。しかし、スリット入り外周コアをプラグホール内に剥き出しで配置すると、スリットを介して、プラグホール内から外周コア内に、塵埃や水分が侵入するおそれがある。また、プラグホール内には、プラグホール底部に穿設された点火プラグ装着孔を介して、エンジンの燃焼室からブローバイガス(燃焼室で発生する燃焼ガスや未燃焼ガスや霧状エンジンオイルなどの混合ガス)が流入してくる。このため、スリットを介して、プラグホール内から外周コア内に、このブローバイガスが侵入するおそれがある。また、スリットを介して、外周コア内を見ることができるため、見栄えも悪い。
【0018】
これに対し、本構成の点火コイルの外周コアは、電磁鋼板が巻回されることにより形成されている。したがって、外周コアの内周側−外周側が連通していない。このため、プラグホール内から外周コア内に、塵埃や水分やブローバイガスが侵入するおそれが小さい。また、外周コア内を見ることができないため、見栄えも良い。
【0019】
(3)好ましくは、前記電磁鋼板の板厚は、0.35mm以下である構成とする方がよい。ここで、電磁鋼板の板厚を0.35mm以下に限定したのは、0.35mmを超えると、電磁鋼板を巻回しにくくなるからである。また、渦電流が大きくなるからである。なお、「電磁鋼板の板厚」とは、絶縁被膜を含めない電磁鋼板正味の板厚をいう。
【0020】
(4)好ましくは、前記外周コアは、該外周コアの持つ径方向弾性力により、前記中心コアに対してほぼ同軸状に位置決めされている構成とする方がよい。つまり、本構成は外周コアが独自に有する例えばスプリングバック(板材を曲げたとき弾性歪み分だけ戻る現象)などの径方向弾性力を利用して、外周コアの位置決めを行うものである。本構成によると、別途外周コアを位置決めするための部品を配置する場合と比較して、点火コイルの部品点数が少なくて済む。
【0021】
(5)好ましくは、さらに、前記外周コアの外周側に筒状のハウジングを備え、該外周コア外周面が該ハウジング内周面に弾接することにより、該外周コアが位置決めされている構成とする方がよい。
【0022】
つまり、本構成は、外周コアがハウジングにより囲われているものである。外周コア外周面はハウジング内周面と当接している。また、外周コアは拡径方向の弾性力を有する。このため、外周コアの弾性力は、ハウジング内周面に拡径方向に作用する。言い換えると、外周コアは、この弾性力により、ハウジング内周面に押しつけられる。本構成によると、比較的簡単に外周コアを位置決めすることができる。
【0023】
(6)好ましくは、前記外周コアは、前記プラグホール内に露出するとともに、軸方向一端部にコア側係合部を備え、該コア側係合部が該軸方向一端部に隣接する部材に弾接することにより、該外周コアが位置決めされている構成とする方がよい。
【0024】
つまり、本構成は、外周コアのコア側係合部を、外周コアに隣接する部材に弾接させることにより、外周コアの位置決めを行うものである。例えば、外周コアが縮径方向の弾性力を有する場合は、コア側係合部を、内周側に隣接する部材に弾接させることにより、外周コアの位置決めを行う。また、外周コアが拡径方向の弾性力を有する場合は、コア側係合部を、外周側に隣接する部材に弾接させることにより、外周コアの位置決めを行う。本構成によると、比較的簡単に外周コアを位置決めすることができる。
【0025】
(7)好ましくは、前記外周コアは、内周側巻回端の外周側に外周側巻回端が積層されることによる外周径の不均一さを是正するために、ほぼ同軸状に配置された複数の弧状部と、該複数の弧状部のうち径方向に隣り合う弧状部の周方向端同士を連結する段差部と、からなる構成とする方がよい。
【0026】
仮に、外周コアが単純な渦巻き状を呈していると、外周側巻回端が積層されている部分だけ、外周コアの外周径が突出してしまう。この突出部分をプラグホールに収容するためには、その分だけ非突出部分を小径に形成する必要がある。このため、プラグホール内のデッドスペースが大きくなる。
【0027】
これに対し、本構成は、外周コアを、弧状部と段差部とにより形成するものである。弧状部は、径を変えて複数配置されている。また、これら複数の弧状部は、ほぼ同軸状に積層配置されている。段差部は、径方向に隣接する弧状部の周方向端同士を連結している。つまり、弧状部と段差部とが交互に配置され外周コアが形成されている。
【0028】
本構成によると、外周コアの外周径は全周に亘ってほぼ均一である。このため、プラグホール内周径いっぱいに点火プラグの外周径を設定することができる。したがって、プラグホール内のデッドスペースが小さくなる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の点火コイルの実施の形態について説明する。
【0030】
(1)第一実施形態
まず、本実施形態の点火コイルの構成について説明する。図1に、本実施形態の点火コイルの軸方向断面図を示す。いわゆるスティックタイプの点火コイル1は、エンジンブロックの上部において、気筒毎に形成されたプラグホール(図略)内に収容されている。また、点火コイル1は、後述するように、点火プラグ(図略)と図中下側において接続されている。
【0031】
外周コア20は、一枚の珪素鋼板が巻回されて形成されている。珪素鋼板は、本発明の電磁鋼板に含まれる。なお、外周コア20については後述する。外周コア20の内周側には、中心コア21と二次スプール22と二次コイル部23と一次スプール240と一次コイル部25とが収納されている。
【0032】
中心コア21は、磁性材粒子をコア型に入れ、所定の温度条件下、所定の圧力で圧縮成形することにより作製される。中心コア21は、上下方向中央部が拡径した丸棒状を呈している。
【0033】
二次スプール22は、樹脂製であって有底円筒状を呈している。二次スプール22は、中心コア21の外周側に配置されている。二次スプール22は、二次スプール本体220と底部221とからなる。
【0034】
二次スプール本体220は円筒状を呈している。二次スプール本体220内周面の中央部から下部にかけての形状は、対向する中心コア21外周面の中央部から下部にかけての形状と、ちょうど型対称になるように形成されている。したがって、中心コア21外周面の中央部以下は、二次スプール本体220の内周面に当接して保持されている。
【0035】
底部221は、二次スプール本体220の下端開口を塞いでいる。底部221は凸状を呈している。中心コア21の下端部は、底部221により保持されている。
【0036】
また、中心コア21外周面の上部と、二次スプール本体220内周面の上部と、の間には、円筒状の隙間26が区画されている。二次コイル部23は、導線が巻回されて形成された円筒状を呈している。二次コイル部23は、二次スプール本体220の外周面に配置されている。巻回された導線同士の間には、エポキシ樹脂製の巻線用樹脂絶縁体230が浸透し硬化している。
【0037】
一次スプール240は、樹脂製であって円筒状を呈している。一次スプール240は、二次コイル部23の外周側に配置されている。一次コイル部25は、導線が巻回されて形成された円筒状を呈している。一次コイル部25は、一次スプール240の外周面に配置されている。なお、一次コイル部を形成する導線間には、樹脂が浸透していない。
【0038】
高圧タワー241は、一次スプール240と同一の樹脂により、一体に形成されている。高圧タワー241は、一次スプール240の下端開口を塞いでいる。また、高圧タワー241は、前記二次スプール22の底部221を囲っている。高圧タワー241のほぼ中央には、金属製であって下方に開口するカップ状の高圧ターミナル242が配置されている。高圧ターミナル242は、二次コイル部23と電気的に接続されている。また、高圧ターミナル242のカップ底壁には、金属製のコイルスプリング243が止着されている。コイルスプリング243には、点火プラグが弾接している。また、高圧タワー241のほぼ全面は、ゴム製のプラグキャップ244により覆われている。点火プラグは、このプラグキャップ244の内周側に圧入される。プラグキャップ244上端からは、リング状のキャップ側係合部245が突設されている。このキャップ側係合部245内周面には、前記外周コア20下端に配置されたコア側係合部200外周面が弾接している。すなわち、外周コア20は珪素鋼板が巻回されて形成されている。このため、スプリングバックを有する。このスプリングバックにより、キャップ側係合部245にコア側係合部200が弾接している。そして、この弾接により、外周コア20が中心コア21に対してほぼ同軸状に位置決めされている。
【0039】
一方、外周コア20上端には、ゴム製のシールリング30が環装されている。このシールリング30内周面にも、スプリングバックにより、外周コア20上端外周面が弾接している。この弾接力により、シールリング30の脱落が抑制されている。シールリング30は、プラグホールの口縁に弾接している。シールリング30の上方には、コネクタ部31が配置されている。コネクタ部31は、ケース310と複数のコネクタピン311とからなる。ケース310は、樹脂製であって角筒状を呈している。ケース310内部には、イグナイタ32が配置されている。イグナイタ32は、パワートランジスタ(図略)や混成集積回路(図略)やヒートシンク(図略)などがモールド樹脂により封止され形成されている。また、ケース310には、点火コイル1固定用のボルト(図略)が貫通する金属製のカラー313がインサート成形されている。コネクタピン311は、金属製であってケース310にインサート成形されている。コネクタピン311は、ケース310内側−外側を貫通している。コネクタピン311のケース310内方向端は、二次コイル部23、一次コイル部25、イグナイタ32に電気的に接続されている。一方、コネクタピン311のケース310外方向端は、ECU(エンジン制御ユニット、図略)に電気的に接続されている。ケース310内には、エポキシ樹脂からなるコネクタ部用樹脂絶縁体312が充填されている。
【0040】
コネクタ部用樹脂絶縁体312は、前記中心コア21の上端部210を把持している。また、コネクタ部用樹脂絶縁体312は、前記隙間26上端を塞いでいる。
【0041】
次に、本実施形態の点火コイル1の通電時の動きについて説明する。ECUからの制御信号は、コネクタピン311を介して、イグナイタ32に伝達される。イグナイタ32により電流の断続が行われると、自己誘導作用により一次コイル部25に所定の電圧が発生する。この電圧が、一次コイル部25と二次コイル部23との相互誘導作用により、昇圧される。そして、昇圧により発生した高電圧が、二次コイル部23から、高圧ターミナル242およびコイルスプリング243を介して、点火プラグに伝達される。この高電圧により、点火プラグのギャップに火花が発生する。
【0042】
次に、本実施形態の点火コイル1の製造方法について説明する。まず、巻線用樹脂絶縁体230およびコネクタ部用樹脂絶縁体312以外の部材を全て組み付ける。次に、この組付体の二次スプール22外周面と一次スプール240内周面との間に、ケース310上端開口からエポキシ樹脂を注入する。そして、二次スプール22外周面と一次スプール240内周面との間に、巻線用樹脂絶縁体230を充填する。それから、ケース310内に、ケース310上端開口からエポキシ樹脂を注入する。そして、ケース310内に、コネクタ部用樹脂絶縁体312を充填する。その後、これら巻線用樹脂絶縁体230およびコネクタ部用樹脂絶縁体312を熱硬化させる。
【0043】
次に、本実施形態の点火コイル1の外周コア20について説明する。図2に、図1のI−I断面図を示す。図に示すように、外周コア20は、一枚の珪素鋼板が渦巻き状に巻回されて形成されている。なお、珪素鋼板の両面は、絶縁皮膜(図略)により覆われている。このため、径方向に隣り合う珪素鋼板同士は、絶縁皮膜により区画されている。また、珪素鋼板の板厚は、0.3mmに設定されている。図中左端においては、珪素鋼板は三層巻回されている。一方、図中右端においては、内周側巻回端20aの外周側に外周側巻回端20bが積層されている。このため、珪素鋼板は四層巻回されている。
【0044】
次に、本実施形態の点火コイル1の効果について説明する。本実施形態の点火コイル1によると、絶縁被膜により、径方向に隣り合う珪素鋼板間の導通が遮断される。言い換えると、外周コア20において渦電流が発生する部位は、絶縁被膜により細分される。したがって、本実施形態の点火コイル1によると、渦電流の発生を抑制することができる。つまり、二次コイル部23の出力電圧低下を抑制することができる。すなわち、点火プラグに所望の高電圧を印加することができる。
【0045】
また、本実施形態の点火コイル1によると、渦電流損による外周コア20の発熱を抑制することができる。このため、点火コイル1を構成する部材に発生する熱応力を、抑制することができる。
【0046】
また、本実施形態の点火コイル1によると、外周コア20の内周側−外周側が連通していない。このため、プラグホール内から外周コア20内に、塵埃や水分やブローバイガスが侵入するおそれが小さい。また、外周コア20内を見ることができないため、見栄えも良い。
【0047】
また、本実施形態の点火コイル1によると、外周コア20を構成する珪素鋼板の巻回数は二回以上である。このため、中心コア21と外周コア20とにより形成される磁気回路を通る磁束を増加させることができる。この点においても、二次コイル部23の出力電圧低下を抑制することができる
また、本実施形態の点火コイル1によると、珪素鋼板の板厚が0.30mmに設定されている。このため、外周コア20を形成する際に、珪素鋼板を巻回しやすい。また、発生する渦電流が小さい。
【0048】
また、本実施形態の点火コイル1によると、スプリングバックにより、外周コア20のコア側係合部200が、プラグキャップ244のキャップ側係合部245に弾接している。そして、外周コア20が位置決めされている。したがって、別途外周コア20を位置決めするための部品を配置する場合と比較して、点火コイル1の部品点数が少なくて済む。
【0049】
(2)第二実施形態
本実施形態と第一実施形態との相違点は、外周コアが弧状部と段差部とから構成されている点である。また、一次スプールおよび高圧タワーと巻線用樹脂絶縁体とが一体に形成されているからである。また、高圧ターミナルが配置されていない点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
【0050】
図3に本実施形態の点火コイルの軸方向断面図を示す。なお、図1と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、一次スプール240および高圧タワー241と巻線用樹脂絶縁体230とは、同一のエポキシ樹脂により一体に形成されている。言い換えると、一次スプール240および高圧タワー241は、巻線用樹脂絶縁体230と同様に注型により形成されている。また、前出の図1に示す高圧ターミナル242は、本実施形態の点火コイル1には配置されていない。二次コイル部23は、コイルスプリング243に直接結線されている。
【0051】
図4に、図3のII−II断面図を示す。図に示すように、外周コア20は、弧状部201a、201b、201cと、段差部202a、202bとからなる。弧状部201a、201b、201cは、円弧状を呈している。弧状部201a、201b、201cは、内周側から外周側に向かって、ほぼ同軸状に配置されている。段差部202a、202bは、径方向に隣り合う弧状部同士を連結している。すなわち、内周側から外周側に向かって、内周側巻回端20a→弧状部201a→段差部202a→弧状部201b→段差部202b→弧状部201c→外周側巻回端20bの順に、弧状部と段差部とが交互に配置されている。
【0052】
本実施形態の点火コイル1によると、外周コア20の外周径は全周に亘ってほぼ均一である。このため、プラグホール内周径いっぱいに点火プラグ1の外周径を設定することができる。したがって、プラグホール内のデッドスペースが小さくなる。
【0053】
また、本実施形態の点火コイル1によると、一次スプール240および高圧タワー241と巻線用樹脂絶縁体230とが、一体に形成されている。このため、部品点数が少なくて済む。また、組み付けが容易になる。
【0054】
また、本実施形態の点火コイル1によると、高圧ターミナルが配置されていない。この点においても、部品点数が少なくて済む。また、組み付けが容易になる。
【0055】
(3)第三実施形態
本実施形態と第一実施形態との相違点は、外周コアのさらに外周側にハウジングが配置されている点である。また、点火コイルの内部全体に一体型樹脂絶縁体が充填されている点である。また、外周コアが弧状部と段差部とから構成されている点である。したがって、ここでは、主に相違点についてのみ説明する。
【0056】
まず、本実施形態の点火コイルの構成について説明する。図5に本実施形態の点火コイルの軸方向断面図を示す。なお、図1と対応する部位については同じ符号で示す。また、図1におけるシールリング30およびカラー313は、図5では省略して示す。
【0057】
図に示すように、ハウジング2は、樹脂製であって円筒状を呈している。ハウジング2の内周側には、中心から拡径方向に向かって、中心コア21→二次スプール22→二次巻線23→一次スプール240→一次巻線25→外周コア20の各部材がほぼ同軸状に配置されている。中心コア21は、コア本体211と弾性部材212とチューブ213とからなる。コア本体211は、幅の異なる短冊状の珪素鋼板が積層され形成されている。コア本体211は、丸棒状を呈している。弾性部材212は、シリコン製であって短軸円筒状を呈している。弾性部材212は、コア本体211の上下端に、合計二つ配置されている。また、チューブ213は、これらコア本体211および二つの弾性部材212を外周側から覆っている。また、中心コア21の上端部210は、コネクタ部31下端面から突設されたリング状の調芯リブ314により、調芯されている。また、ハウジング2の上端には、ケース310が一体に形成されている。また、ハウジング2の下端には、樹脂製の高圧タワー241が配置されている。高圧タワー241の内部には、高圧ターミナル242およびコイルスプリング243が配置されている。また、高圧タワー241の下端部には、プラグキャップ244が被せられている。
【0058】
エポキシ樹脂製の一体型樹脂絶縁体4は、ケース310上端開口からハウジング2および高圧タワー310の内部に真空注入される。そして、各部材間で硬化する。
【0059】
図6に、図5のIII−III断面図を示す。なお、図4と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、外周コア20は、弧状部201a、201b、201cと、段差部202a、202bとからなる。弧状部201a、201b、201cは、スリットの入った円弧状を呈している。段差部202a、202bは、径方向に隣り合う弧状部同士を連結している。すなわち、内周側から外周側に向かって、内周側巻回端20a→弧状部201a→段差部202a→弧状部201b→段差部202b→弧状部201c→外周側巻回端20bの順に、弧状部と段差部とが交互に配置されている。
【0060】
次に、本実施形態の点火コイルの効果について説明する。本実施形態の点火コイル1によると、スプリングバックにより、外周コア20外周面がハウジング2内周面に弾接している。そして、この弾接により、外周コア20が位置決めされている。したがって、別途外周コア20を位置決めするための部品を配置する場合と比較して、点火コイル1の部品点数が少なくて済む。
【0061】
また、本実施形態の点火コイル1によると、外周コア20の外周径は全周に亘ってほぼ均一である。このため、プラグホール内周径いっぱいに点火プラグ1の外周径を設定することができる。したがって、プラグホール内のデッドスペースが小さくなる。
【0062】
(4)その他
以上、本発明の点火コイルの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することもできる。
【0063】
例えば、上記実施形態においては、珪素鋼板の両面を絶縁皮膜で覆った。しかしながら、いずれか一面のみを絶縁皮膜で覆ってもよい。この場合、好ましく外周コア20として巻回されたとき、外周側に配置される面を絶縁皮膜で覆う方がよい。こうすると、例えば第一実施形態、第二実施形態のように、外周コア20がプラグホール内に剥き出しの場合、プラグホール内雰囲気から外周コア20を保護することができる。
【0064】
また、上記実施形態においては、電磁鋼板として珪素鋼板を配置したが、中心コアとともに磁気回路が構成できれば、他の鋼板を用いてもよい。
【0065】
【発明の効果】
本発明によると、二次側の出力電圧を確保することができ、かつ渦電流損の少ない外周コアを持つ点火コイルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態の点火コイルの軸方向断面図である。
【図2】図1のI−I断面図である。
【図3】第二実施形態の点火コイルの軸方向断面図である。
【図4】図3のII−II断面図である。
【図5】第三実施形態の点火コイルの軸方向断面図である。
【図6】図5のIII−III断面図である。
【符号の説明】
1:点火コイル、2:ハウジング、20:外周コア、20a:内周側巻回端、20b:外周側巻回端、200:コア側係合部、201a:弧状部、201b:弧状部、201c:弧状部、202a:段差部、202b:段差部、21:中心コア、210:上端部、211:コア本体、212:弾性部材、213:チューブ、22:二次スプール、220:二次スプール本体、221:底部、23:二次コイル部、230:巻線用樹脂絶縁体、240:一次スプール、241:高圧タワー、242:高圧ターミナル、243:コイルスプリング、244:プラグキャップ、245:キャップ側係合部、25:一次コイル部、26:隙間、30:シールリング、31:コネクタ部、310:ケース、311:コネクタピン、312: コネクタ部用樹脂絶縁体、313:カラー、314:調芯リブ、32:イグナイタ、4:一体型樹脂絶縁体。
Claims (7)
- 棒状の中心コアと、該中心コアの外周側に配置され該中心コアとともに磁気回路を形成する筒状の外周コアと、該中心コアと該外周コアとの間に配置される一次コイル部および二次コイル部と、を備え、プラグホールに収容される点火コイルであって、
前記外周コアは、少なくとも一面に絶縁被膜を有する複数回巻回された少なくとも一枚の電磁鋼板より形成されていることを特徴とする点火コイル。 - 前記外周コアは、前記プラグホール内に露出している請求項1に記載の点火コイル。
- 前記電磁鋼板の板厚は、0.35mm以下である請求項1に記載の点火コイル。
- 前記外周コアは、該外周コアの持つ径方向弾性力により、前記中心コアに対してほぼ同軸状に位置決めされている請求項1に記載の点火コイル。
- さらに、前記外周コアの外周側に筒状のハウジングを備え、該外周コア外周面が該ハウジング内周面に弾接することにより、該外周コアが位置決めされている請求項4に記載の点火コイル。
- 前記外周コアは、前記プラグホール内に露出するとともに、軸方向一端部にコア側係合部を備え、該コア側係合部が該軸方向一端部に隣接する部材に弾接することにより、該外周コアが位置決めされている請求項4に記載の点火コイル。
- 前記外周コアは、内周側巻回端の外周側に外周側巻回端が積層されることによる外周径の不均一さを是正するために、ほぼ同軸状に配置された複数の弧状部と、該複数の弧状部のうち径方向に隣り合う弧状部の周方向端同士を連結する段差部と、からなる請求項1に記載の点火コイル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002354127A JP2004186578A (ja) | 2002-12-05 | 2002-12-05 | 点火コイル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2002354127A JP2004186578A (ja) | 2002-12-05 | 2002-12-05 | 点火コイル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004186578A true JP2004186578A (ja) | 2004-07-02 |
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ID=32755235
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP2002354127A Pending JP2004186578A (ja) | 2002-12-05 | 2002-12-05 | 点火コイル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004186578A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006303221A (ja) * | 2005-04-21 | 2006-11-02 | Chikura Kogyo Kk | 非接触給電装置及びそれを用いた自動ドア装置 |
-
2002
- 2002-12-05 JP JP2002354127A patent/JP2004186578A/ja active Pending
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