JP2004192097A - 移動体検知・報知システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る移動体検知・報知システム100は、移動体Mの絶対距離、速度及び移動方向を計測するマイクロ波又はミリ波を利用したドップラー方式のレーダー1と、レーダー1によって計測した移動体Mの絶対距離、速度及び移動方向に基づき、所定の報知を行う報知手段2とを備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両や歩行者等の移動体を検知し、その検知結果に基づいて、音響、音声、光の点灯・点滅表示、文字や画像の表示、振動などによる所定の報知を行う移動体検知・報知システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の移動体検知・報知システムとして、横断歩道を横断しようとする歩行者や自転車等を、焦電型赤外線センサー、超音波センサー、光センサー等の検知センサーで検知し、その検知信号に基づいて照明灯により横断歩道面を照射する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、マイクロ波を検知エリアに向けて発信し、検知エリア内に人体が存在する場合には、その人体からの反射波(ドップラー効果によって変調したマイクロ波)を受信して人体を検知し、警報信号を出力する防犯装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−60831号公報
【特許文献2】
特開2002−311154号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したような従来の移動体検知・報知システムは、検知エリア内に移動体が存在するか否かを検知するに留まるものであり、存在する場合には一律に所定の報知を行うように構成されたものである。
【0006】
従って、本来検知対象としない移動体をも検知する(例えば、防犯装置において人体のみならず小動物をも検知する等)ことにより、不必要な報知(防犯装置にとっては誤動作になる)を行ってしまう場合があるという問題がある。
【0007】
また、特に、従来のマイクロ波を利用したドップラー方式の検知センサーによれば、その原理上、移動体の速度及び移動方向を計測することは可能であるが、センサーと移動体との絶対距離を計測することはできなかったため、絶対距離に応じた適切な報知(例えば、音声案内が確実に聞き取れるような所定距離内に移動体が近付いて初めて音声案内を流す等)を行うことができないという問題もあった。
【0008】
本発明は、斯かる従来技術の問題点を解決するべくなされたものであり、移動体の動きに応じた適切な報知を行い得ると共に、不必要な報知を排除することが可能な移動体検知・報知システムを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するべく、本発明は、請求項1に記載の如く、移動体の絶対距離、速度及び移動方向を計測するマイクロ波又はミリ波を利用したドップラー方式のレーダーと、前記レーダーによって計測した移動体の絶対距離、速度及び移動方向に基づき、所定の報知を行う報知手段とを備えることを特徴とする移動体検知・報知システムを提供するものである。
【0010】
請求項1に係る発明によれば、マイクロ波(周波数3G〜30GHz、波長1〜10cmの範囲内の電波)又はミリ波(周波数30G〜300GHz、波長1〜10mmの範囲内の電波)を利用したドップラー方式のレーダーにより、移動体の絶対距離、速度及び移動方向を計測し、その計測結果に基づいた報知を行うため、移動体の動き(絶対距離、速度及び移動方向)に応じた適切な報知を行うことが可能である。また、これら計測結果に基づいて移動体をある程度識別することもできる(例えば、速度が所定範囲以上の場合には、人体では無い等)ため、不必要な報知を排除する構成とすることも可能である。
【0011】
好ましくは、請求項2に記載の如く、前記レーダーは、位相の異なる少なくとも2つ以上のマイクロ波又はミリ波を移動体に向けて送信し、前記移動体からの各反射波間の位相差に基づき、当該移動体の絶対距離を計測するように構成される。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、位相の異なる(周波数が異なるか、或いは、周波数は同じであるがその位相が異なる)少なくとも2つ以上のマイクロ波又はミリ波を移動体に向けて送信するため、移動体からの各反射波は、それぞれドップラー効果により移動体の速度及び移動方向に応じて変調されるのみならず、移動体とレーダーとの絶対距離に応じた位相差を生じることになる。従って、各反射波間の位相差を検出すれば、当該位相差に基づき移動体の絶対距離を計測することが可能である。
【0013】
好ましくは、請求項3に記載の如く、前記レーダーと前記報知手段とは、無線接続される。
【0014】
請求項3に係る発明によれば、レーダーと報知手段との間をケーブル等の配線で接続する必要がないため、設置上の制約を受け難いと共に、例えば、1つのレーダーの計測結果に応じて複数の報知手段を動作させることや、複数のレーダーの計測結果に応じて一つの報知手段を動作させること等も比較的容易になり、自由度の高い移動体検知・報知システムが提供される。
【0015】
好ましくは、請求項4に記載の如く、前記報知手段には、検知対象とするべき移動体の絶対距離、速度及び移動方向の範囲がそれぞれ予め設定されており、前記報知手段は、前記レーダーによって計測した移動体の絶対距離、速度及び移動方向が、前記予め設定された範囲内にある場合に限って報知を行うように構成される。
【0016】
請求項4に係る発明によれば、検知対象とするべき移動体の絶対距離、速度及び移動方向の範囲がそれぞれ予め設定されており、レーダーによる計測結果が前記予め設定された範囲内にある場合に限って報知を行うように構成されているため、検知対象ではない移動体を検知することによる不必要な報知を排除することが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
【0018】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る移動体検知・報知システムの概略構成を示す図であり、(a)は設置イメージ図を、(b)はシステム構成を概略的に示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る移動体検知・報知システム100は、レーダー1と、報知手段2とを備え、これらが、ケーブル3で接続され、歩道Rに立設された案内標識Gに一体に組み込まれた形態とされている。
【0019】
レーダー1は、移動体(本実施形態では主として歩行者を対象とする)Mの絶対距離、速度及び移動方向を計測するマイクロ波(周波数3G〜30GHz、波長1〜10cmの範囲内の電波)を利用したドップラー方式のレーダーとされている。より具体的には、図1(b)に示すように、レーダー1は、マイクロ波の送受信アンテナ11と、マイクロ波発振器12と、第1ミキサ13と、第2ミキサ14と、第1波形整形回路部15と、第2波形整形回路部16と、制御部17とを備えている。
【0020】
レーダー1において、マイクロ波発振器12は、制御部17からの制御信号によって制御され、送受信アンテナ11から、当該送受信アンテナ11の取付位置等によって決まる所定範囲に向けてマイクロ波を送信する。ここで、マイクロ波発振器12は、位相の異なる(本実施形態では周波数が異なる)2つのマイクロ波(以下、マイクロ波A、マイクロ波Bという)が送受信アンテナ11から順次送信されるように制御される。より具体的には、マイクロ波A及びマイクロ波Bが所定時間毎に交互に送信されるように制御される。
【0021】
マイクロ波A及びBの送信範囲内に移動体Mが存在する場合、ドップラー効果により、移動体Mからの各反射波(以下、反射マイクロ波A、反射マイクロ波Bという)は、移動体Mの速度及び移動方向に応じて変調され、送受信アンテナ11に受信される。受信された反射マイクロ波Aは、第1ミキサ13によって、マイクロ発振器12のマイクロ波A発振時の電圧波形とミキシングされる。同様にして、受信された反射マイクロ波Bは、第2ミキサ14によって、マイクロ発振器12のマイクロ波B発振時の電圧波形とミキシングされる。これにより、第1ミキサ13からは反射マイクロ波Aのドップラー周波数を有する信号波形が、第2ミキサ14からは反射マイクロ波Bのドップラー周波数を有する信号波形が、それぞれ出力される。
【0022】
第1ミキサ13からの出力信号は、第1波形整形回路部15において、増幅、波形整形、フィルタリング等の処理を施された後、制御部17に出力される。同様にして、第2ミキサ14からの出力信号は、第2波形整形回路部16において、増幅、波形整形、フィルタリング等の処理を施された後、制御部17に出力される。制御部17は、第1波形整形回路部15及び第2波形整形回路部16からの出力信号に基づき(各反射マイクロ波A及びBのドップラー周波数に基づき)、移動体Mの速度及び移動方向(レーダー1から遠ざかる方向又は近付く方向)を算出する。さらに、制御部17は、第1波形整形回路部15及び第2波形整形回路部16からの出力信号の位相差を検出し、当該位相差に基づき、移動体Mの絶対距離(レーダー1と移動体Mとの距離)を算出する。換言すれば、各反射マイクロ波A及びBの位相差は、移動体Mの絶対距離に応じて変化するため、当該位相差を検出する(第1波形整形回路部15及び第2波形整形回路部16からの出力信号の位相差は、反射マイクロ波A及びBの位相差に比例するため、前記出力信号の位相差を検出することは、間接的に反射マイクロ波A及びBの位相差を検出することになる)ことにより、逆に移動体Mの絶対距離を算出することが可能である。
【0023】
以上のようにして、レーダー1により、移動体Mの絶対距離、速度及び移動方向が計測され、これら計測結果が、ケーブル3を介して報知手段2に送信される。
【0024】
報知手段2は、演算制御部21と、報知部22とを備えている。演算制御部21は、レーダー1から送信された計測結果(移動体Mの絶対距離、速度及び移動方向)に基づき、後述する所定の演算を行い、報知部22の動作を制御するものである。報知部22は、LED等の発光体を使用した案内表示部22Aと、音声案内を行う音声案内部22Bとを備えている。
【0025】
演算制御部21には、検知対象とするべき移動体の絶対距離、速度及び移動方向の範囲が、例えばテーブル形式でそれぞれ予め設定されており、演算制御部21は、レーダー1から送信された移動体Mの絶対距離、速度及び移動方向と、前記予め設定された範囲とを比較演算し、送信された計測結果が予め設定した範囲内にある場合に限って、報知部22を制御し、所定の報知動作を行わせる。
【0026】
前記検知対象とするべき移動体の絶対距離、速度及び移動方向の範囲は、本システム100の使用目的に応じて種々の値に設定することが可能である。より具体的には、例えば、速度が所定範囲内にある場合に限って、移動体Mが歩行者であると判断し、更に、レーダー1(案内標識G)に向って歩行者が所定距離以内に近付いた場合(更には、所定距離以内で停止した場合という条件を課してもよい)に限って、報知部22を動作させるように構成することが可能である。また、複数の範囲を設定し、いずれの範囲に該当するかによって報知動作を異ならせるように制御することも可能である。さらには、時系列で複数の範囲を設定しておき、先の範囲に該当した後、次の範囲に該当して初めて報知動作を行わせるように構成することも可能である。
【0027】
報知部22の報知内容も本システム100の使用目的に応じて種々設定可能であり、例えば、観光地に本システム100を設置する場合には、案内表示部22Aに名所等の観光案内情報を表示させると共に、音声案内部22Bに音声による観光案内を発音させることが考えられる。また、マイクロ波A及びBの送信範囲を歩道と車道との境界を含む範囲に設定し、歩行者が歩道から車道に逸脱した場合(移動体Mの絶対距離、速度及び移動方向によって判断可能である)に、音声案内部22Bで警告や誘導を発音させるように構成すれば、老人や生活弱者等のバリアフリーに供することが可能である。さらには、歩行者に車両が接近していることを警告したり、案内標識G自体に接近していることを警告したり等、レーダー1から送信された移動体の絶対距離、速度及び移動方向と、これら計測結果に応じた報知内容とを予め設定しておくことにより、多種多様の報知を行なうことが可能である。
【0028】
以上に説明したように、本実施形態に係る移動体検知・報知システム100によれば、マイクロ波を利用したドップラー方式のレーダー1により、移動体Mの絶対距離、速度及び移動方向を計測し、その計測結果に基づいた報知を行うため、移動体Mの動き(絶対距離、速度及び移動方向)に応じた適切な報知を行うことが可能である。また、検知対象とするべき移動体Mの絶対距離、速度及び移動方向の範囲がそれぞれ予め設定されており、レーダー1による計測結果が前記予め設定された範囲内にある場合に限って報知を行うように構成されているため、検知対象ではない移動体Mを検知することによる不必要な報知を排除することが可能である。
【0029】
なお、本実施形態では、レーダー1と報知手段2とが案内標識Gに一体に組み込まれた構成について説明したが、本発明は、無論、これに限るものではない。すなわち、両者を別個の筐体に収納することも可能であり、特に両者を離間配置する場合には、本実施形態のようなケーブル3による有線接続ではなく、無線接続することも可能である。
【0030】
<第2の実施形態>
図2は、本発明の第2の実施形態に係る移動体検知・報知システムの概略構成を示す図であり、(a)は設置イメージ図を、(b)はシステム構成を概略的に示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態に係る移動体検知・報知システム110は、複数(本実施形態では2つ)のレーダー1A、1Bと、報知手段2とを備えており、移動体の交差点での出会い頭事故防止を主目的としている。レーダー1Aと報知手段2とは、ケーブル3で接続され、歩道R1に立設された案内標識Gに一体に組み込まれた形態とされている。一方、レーダー1Bは、歩道R1と交差する歩道R2に立設されたポールPに取り付けられ、報知手段2とは無線接続されている。
【0031】
レーダ1Bが計測結果を報知手段2に無線送信するための適宜の構成を具備している点を除き、レーダ1A、1Bの具体的構成は、前述した第1の実施形態と同様であるので、その説明は省略する。なお、レーダー1Aのマイクロ波送信範囲は、歩道R1、R2の交差点近傍の歩道R1上とされ、レーダー1Bのマイクロ波送信範囲は、歩道R1、R2の交差点近傍の歩道R2上とされている。
【0032】
レーダー1Aによって計測された移動体M1の絶対距離、速度及び移動方向と、レーダー1Bによって計測された移動体M2の絶対距離、速度及び移動方向とは、それぞれケーブル3及び無線を介して報知手段2に送信される。
【0033】
報知手段2は、第1の実施形態と同様に、演算制御部21と、報知部22とを備えている。演算制御部21は、レーダー1A、1Bから送信された計測結果(移動体M1、M2の絶対距離、速度及び移動方向)に基づき、後述する所定の演算を行い、報知部22の動作を制御するものである。報知部22は、第1の実施形態と同様に、LED等の発光体を使用した案内表示部22Aと、音声案内を行う音声案内部22Bとを備えている。
【0034】
演算制御部21には、レーダー1Aが検知対象とするべき移動体M1の絶対距離、速度及び移動方向の範囲と、レーダー1Bが検知対象とするべき移動体M2の絶対距離、速度及び移動方向の範囲とが、例えばテーブル形式でそれぞれ予め設定されている。演算制御部21は、レーダー1Aから送信された移動体M1の絶対距離、速度及び移動方向と、前記予め設定された範囲とを比較演算する一方、レーダー1Bから送信された移動体M2の絶対距離、速度及び移動方向と、前記予め設定された範囲とを比較演算し、送信されたそれぞれの計測結果が共に予め設定した範囲内にある場合に限って、報知部22を制御し、所定の報知動作を行わせる。
【0035】
より具体的に説明すれば、例えば、以下の(1)の条件を満足する場合には、移動体M1は歩行者であって、歩道R1、R2の交差点に近付いていると判断し、以下の(2)の条件を満足する場合には、移動体M2は自転車であって、歩道R1、R2の交差点に近付いていると判断し、(1)及び(2)の条件を共に満足する場合に限って報知部22を動作させるように構成することが可能である。(1)レーダー1Aから送信された計測結果の内、速度が歩行者検知用の所定範囲内にあり、移動方向がレーダー1Aに近付く方向で、且つ、絶対距離が所定範囲内にある。
(2)レーダー1Bから送信された計測結果の内、速度が自転車検知用の所定範囲内にあり、移動方向がレーダー1Bに近付く方向で、且つ、絶対距離が所定範囲内にある。
【0036】
報知部22の報知内容としては、本システム110の主目的である出会い頭事故防止に応じて種々設定可能であり、例えば、案内表示部22Aに「対向接近注意」の文字を表示させたり、音声案内部22Bに警告を発音させることが考えられる。
【0037】
以上に説明したように、本実施形態に係る移動体検知・報知システム100によれば、マイクロ波を利用したドップラー方式のレーダー1A、1Bにより、移動体M1、M2の絶対距離、速度及び移動方向を計測し、その計測結果に基づいた報知を行うため、移動体M1、M2の動き(絶対距離、速度及び移動方向)に応じた適切な報知(主として出会い頭事故防止の報知)を行うことが可能である。また、検知対象とするべき移動体M1、M2の絶対距離、速度及び移動方向の範囲がそれぞれ予め設定されており、レーダー1A、1Bによる計測結果が前記予め設定された範囲内にある場合に限って報知を行うように構成されているため、検知対象ではない移動体M1、M2を検知することによる不必要な報知を排除することが可能である。
【0038】
なお、本実施形態では、前述のように、レーダー1Aで歩行者を検知し、レーダー1Bで自転車を検知する場合について説明したが、無論これに限るものではなく、レーダー1Aで自転車を、レーダー1Bで歩行者をそれぞれ検知する構成を採用することも可能である。また、レーダー1Aで歩行者及び自転車を共に検知し、レーダー1Bでも歩行者及び自転車を共に検知し、いずれの組み合わせの場合であっても「対向接近注意」等の報知を行わせるように構成することも可能である。また、本実施形態では、歩道R1に立設された案内標識Gにのみ報知手段2を組み込んだ形態について説明したが、これに限るものではなく、歩道R2のポールPの代わりに、前記案内標識Gと同様にレーダー1Bと新たな報知手段とを組み込んだ案内標識を立設し、当該歩道R2においても「対向接近注意」等の報知を行う構成としてもよい。この場合には、レーダー1Aの計測結果を離間した歩道R2の新たな報知手段に送信する必要が生じるため、レーダー1Aは、レーダー1Bと同様に、無線送信するための適宜の構成を具備することが好ましい。
【0039】
また、本実施形態では、歩道の交差点での出会い頭事故防止を主目的としているため、レーダー1A、1Bのマイクロ波送信範囲を歩道上に設定しているが、これに限るものではなく、レーダー1A、1Bのマイクロ波送信範囲を車道上に設定し、車両同士の出会い頭事故防止に供することも無論可能である。また、出会い頭事故防止のための報知に加えて、前述した第1の実施形態のように、観光案内やバリアフリー等のための報知をも行うように構成してもよい。さらに、本実施形態では、レーダー1Aと報知手段2とが案内標識Gに一体に組み込まれた構成について説明したが、本発明は、無論、これに限るものではなく、両者を別個の筐体に収納することも可能であり、特に両者を離間配置する場合には、本実施形態のようなケーブル3による有線接続ではなく、無線接続することも可能である。
【0040】
<第3の実施形態>
図3は、本発明の第3の実施形態に係る移動体検知・報知システムの概略構成を示す図であり、(a)は設置イメージ図を、(b)はシステム構成を概略的に示すブロック図である。図3に示すように、本実施形態に係る移動体検知・報知システム120は、複数(本実施形態では4つ)のレーダー1A、1B、1C及び1Dと、各レーダー1A〜1Dに対応する複数の報知手段2A、2B、2C及び2Dとを備えており、車道Rを走行する移動体(車両)Mの視線誘導を主目的としている。各レーダー1A〜1Dと、各報知手段2A〜2Dとは、それぞれ各ケーブル3A〜3Dで接続されている。
【0041】
各レーダー1A〜1Dは、車道Rの路側乃至中央に沿って所定間隔を隔てて立設された視線誘導標G1〜G4にそれぞれ組み込まれており、そのマイクロ波送信範囲は、車道R上に設定されている。なお、レーダ1A〜1Dの具体的構成は、前述した第1の実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0042】
各レーダー1A〜1Dによって計測された移動体Mの絶対距離、速度及び移動方向は、それぞれケーブル3A〜3Dを介して、各報知手段2A〜2Dに送信される。
【0043】
各報知手段2A〜2Dは、第1の実施形態と同様に、それぞれ演算制御部21A〜21Dと、報知部22A〜22Dとを備えている。各演算制御部21A〜21Dは、各視線誘導標G1〜G4にそれぞれ組み込まれており、各レーダー1A〜1Dから送信された計測結果(移動体Mの絶対距離、速度及び移動方向)に基づき、後述する所定の演算を行い、各報知部22A〜22Dの動作を制御するものである。各報知部22A〜22Dは、視線誘導標G1〜G4にそれぞれ組み込まれた視線誘導表示部221A〜221Dと、車道Rの中央に沿って所定間隔を隔てて設置された道路鋲T1〜T4に組み込まれた視線誘導表示部222A〜222D及び223A〜223Dとを備えている。なお、視線誘導表示部221A〜221D、222A〜222D及び223A〜223Dは、LED等の発光体を使用して構成されている。
【0044】
各演算制御部21A〜21Dには、レーダー1A〜1Dが検知対象とするべき移動体Mの絶対距離、速度及び移動方向の範囲が、例えばテーブル形式でそれぞれ予め設定されている。演算制御部21A〜21Dは、レーダー1A〜1Dからそれぞれ送信された移動体Mの絶対距離、速度及び移動方向と、前記予め設定された範囲とを比較演算し、送信されたそれぞれの計測結果が予め設定した範囲内にある場合に限って、各報知部22A〜22Dを制御し、所定の報知動作を行わせる。
【0045】
より具体的に説明すれば、例えば、レーダー1Aから送信された計測結果の内、移動方向がレーダー1Aに近付く方向で、且つ、絶対距離が所定範囲内にある場合に限って、報知部22Aを動作させる(視線誘導表示部221Aと、移動方向Dの場合に視認可能な側に配置された視線誘導表示部222Aとを動作させる)ように構成することが可能である。さらに、レーダー1Aから送信された計測結果の内、速度が、低速側の所定範囲内にある場合と、高速側の所定範囲内にある場合とで報知内容を異ならせるように構成することも可能である。レーダー1B〜1D及びこれに対応する報知部22B〜22Dの動作についても同様である。
【0046】
報知部22A〜22Dの報知内容としては、本システム120の主目的である視線誘導に応じて種々設定可能であり、例えば、視線誘導表示部221A〜221D等を単に点灯・点滅表示させる他、速度に応じた色彩で点灯・点滅表示させたり、速度自体を文字表示させるような構成とすることも可能である。
【0047】
以上に説明したように、本実施形態に係る移動体検知・報知システム120によれば、移動体Mが所定範囲内に近付いて初めて視線誘導表示部221A等を動作させることが可能であるため、移動体Mの動きに同期した適切な視線誘導が可能であると共に、視認可能な側に配置された視線誘導表示部222A等のみを動作させることが可能であるため、省電力化を図ることもできる。また、第1及び第2の実施形態と同様に、レーダー1A〜1Dによる計測結果が予め設定された範囲内にある場合に限って報知を行うように構成されているため、検知対象ではない移動体Mを検知することによる不必要な報知を排除することも無論可能である。
【0048】
なお、本実施形態では、レーダー1A〜1Dと報知手段2A〜2D(視線誘導表示部222A〜222D及び223A〜223Dは除く)とが、それぞれ視線誘導標G1〜G4に一体に組み込まれた構成について説明したが、本発明は、無論、これに限るものではない。すなわち、レーダー1A〜1Dと報知手段2A〜2Dとを別個の筐体に収納することも可能であり、特に両者を離間配置する場合には、本実施形態のようなケーブル3A〜3Dによる有線接続ではなく、無線接続することも可能である。
【0049】
以上に説明した第1〜第3の実施形態においては、マイクロ波を利用したドップラー方式のレーダを用いる場合について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、ミリ波(周波数30G〜300GHz、波長1〜10mmの範囲内の電波)を利用したレーダーとすることも可能であり、その具体的構成は、マイクロ波を利用した場合と同様である。
【0050】
また、第1〜第3の実施形態では、歩道や車道における移動体の検知・報知に適用する場合について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば、家屋等の防犯用途に適用することも可能である。
【0051】
さらに、報知手段としては、第1〜第3の実施形態で説明した構成や報知内容に何ら限られるものではなく、音響、音声、光の点灯・点滅表示、文字や画像の表示、振動など、人や動物の五感に訴える限り、種々のものを適用することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明に係る移動体検知・報知システムによれば、マイクロ波又はミリ波を利用したドップラー方式のレーダーにより、移動体の絶対距離、速度及び移動方向を計測し、その計測結果に基づいた報知を行うため、移動体の動き(絶対距離、速度及び移動方向)に応じた適切な報知を行うことが可能である。また、これら計測結果に基づいて移動体をある程度識別することもできるため、不必要な報知を排除する構成を採用することも可能であるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態に係る移動体検知・報知システムの概略構成を示す図である。
【図2】図2は、本発明の第2の実施形態に係る移動体検知・報知システムの概略構成を示す図である。
【図3】図3は、本発明の第3の実施形態に係る移動体検知・報知システムの概略構成を示す図である。
【符号の説明】
100,110,120…移動体検知・報知システム
1,1A,1B,1C,1D…レーダー
2,2A,2B,2C,2D…報知手段
M,M1,M2…移動体
Claims (4)
- 移動体の絶対距離、速度及び移動方向を計測するマイクロ波又はミリ波を利用したドップラー方式のレーダーと、
前記レーダーによって計測した移動体の絶対距離、速度及び移動方向に基づき、所定の報知を行う報知手段とを備えることを特徴とする移動体検知・報知システム。 - 前記レーダーは、位相の異なる少なくとも2つ以上のマイクロ波又はミリ波を移動体に向けて送信し、前記移動体からの各反射波間の位相差に基づき、当該移動体の絶対距離を計測するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動体検知・報知システム。
- 前記レーダーと前記報知手段とは、無線接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の移動体検知・報知システム。
- 前記報知手段には、検知対象とするべき移動体の絶対距離、速度及び移動方向の範囲がそれぞれ予め設定されており、
前記報知手段は、前記レーダーによって計測した移動体の絶対距離、速度及び移動方向が、前記予め設定された範囲内にある場合に限って報知を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の移動体検知・報知システム。
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