JP2004195584A - マイクロポンプとマイクロポンプユニット、及び試料処理チップ - Google Patents

マイクロポンプとマイクロポンプユニット、及び試料処理チップ Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、微小構造でチップモジュール化することができ、搬送力、シール性、応答性に優れ、薄型化、繰返し利用でき、組み立てが容易なマイクロポンプとマイクロポンプユニット、これらをチップモジュールとして他のチップモジュールと組み合わせることができる試料処理チップを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のマイクロポンプとマイクロポンプユニット、試料処理チップは、反応チャンバが形成されたポンプ構造材2,3と、反応チャンバ6に収容され高圧ガスを発生する反応剤4と、反応剤4の側方に積層され反応剤4にガスを発生させる反応開始手段5と、ポンプ構造材2,3に設けられ、反応剤4が発生した高圧ガスを反応チャンバ6から連通孔8に導くチャネル7とを備え、ポンプ構造材2,3と反応開始手段5とを積層するように構成したものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微小構造で、チップ状にして繰返し利用できるマイクロポンプと、複数のマイクロポンプを1個のチップに設けたマイクロポンプユニットと、これらのチップを積層して使用する試料処理チップに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近のナノテクノロジーや超微細加工技術の動きは目覚ましく、今後はこうした技術が融合して様々の応用技術に発展することが期待されている。
【0003】
このような融合技術の1つとして、半導体チップと微小アクチュエータを一体化した微小電気機械システム(MEMS)技術、いわゆるマイクロマシンが注目されている。これはLSIと実際の仕事を受け持つアクチュエータを一体化して数mm角のチップに収めるものであり、微小な流体回路とLSI回路を組み合わせることが新たな融合を生むものとして期待されている。
【0004】
しかし従来のこうしたチップは、基板上に、マイクロポンプや、その流路、センサ、マイクロバルブ、さらにはこれらを駆動するためのLSI回路が実装容易な配置で単純に組み込まれたもので、いわば1個ごとに使い捨てされるものであった。そして、この流路は概ね管径数μm〜数百μmのオーダであって、マイクロポンプはこの管径の大きさに基本的な影響を受ける。従って、マイクロポンプは、一般のポンプとは隔絶した微小構造でなければならず、さらにチップに実装するために薄型でなければならないし、微小でも搬送力、応答性に優れていなければならない。そして、制御が容易で正確でなければチップの流体回路の要素としては使えない。しかも、実装する前も、実装するときもさらに実装した後も、高いシール性が保たれる必要があるし、組み立てが容易でなければならない。
【0005】
そこで、このようなマイクロポンプとして圧電素子を使ったポンプが提案され、その製造方法が提案された(特許文献1参照)。図13は従来のマイクロポンプの構成図である。図13において、101はシリコン基板、102は熱酸化膜、103,104はガラス基板、105はピエゾ素子、106はパイプ、107は塩化ナトリウム薄層、108は流入液体である。
【0006】
このマイクロポンプは、ダイアフラム、流路、及びバルブ部を形成したシリコン基板101をガラス基板103,104等でサンドイッチした構造を有しており、液体のプライミング性と気泡抜け性を向上、また、経時後も安定した作用が継続しなければならない。そこで、このマイクロポンプを構成後に、水溶性塩類、または多価アルコール類の一種以上を含む液を注入、乾燥させ、マイクロポンプ内面にこれらの物質を付着させるものである。この内表面部に付着した水溶性塩類、または多価アルコール類が水溶液に対して湿潤性を有しており、ポンプ内へ液体を流入させることがきわめて容易に行え、気泡の排出性も向上するものである。
【0007】
しかし、このマイクロポンプは、シリコン基板101に形成された微小なダイアフラムを更に微小なピエゾ素子105で駆動することによってポンプ作用を奏するため、ポンプ特性は低く、吐出圧も吐出流量も小さい。しかもピエゾ素子105はシリコン基板101に取り付けられている。このような構造が微細で複雑なポンプを使っているときに、吐出する液体を変える場合、ポンプ内部の洗浄が容易でないためマイクロポンプ全体を廃棄せざるを得ないものとなり、高いランニングコストが必要となっていた。
【0008】
マイクロポンプの大きさも基本的にピエゾ素子の大きさに支配されるし、ピエゾ素子でダイアフラムのストロークを上げようとしても限界があり、吐出圧,吐出流量を上げるためには別の駆動源が必要となった。そこで、電気化学反応でガスを発生させる電気化学セル駆動ポンプが注目された(特許文献2参照)。図14は従来の電気化学セル駆動ポンプの構成図である。
【0009】
図14において、111は第1のシート、112は第2のシート、113は第3のシート、114は第1の部屋、115は第2の部屋、116は第1の部室114に貯蔵した流体、117は第1の部室114に取り付けた流体供給口、118は第2の部室115に取り付けたガス導入管、119は電気化学セル、120は電源、121はスイッチである。
【0010】
従来の電気化学セル駆動ポンプは、第1のシート111,第2のシート112,第3のシート113の3枚のシートから構成される袋状体と、電気化学セル119から構成される。このとき第1のシート111には第3のシート113より大きなゴム弾性応力が与えられ、第3のシート113は第2のシート112より大きなゴム弾性応力をが与えられている。第1のシート111と第2のシート112が流体貯蔵部となる第1の部屋114を形成し、第2のシート112と第3のシート113が気体加圧部となる第2の部室115を形成する。第1の部屋114に流体吐出口117を設け、電気化学セル119に直流電流を通電することによって発生する気体を第2の部室115に導入することにより、流体吐出口117から流体を吐出する。
【0011】
この従来の電気化学セル駆動ポンプは、小型・軽量で使用操作性のよい流体供給装置を提供するが、基本的にチップに実装するのに適した構成を備えておらず、マイクロポンプとしてこの電気化学セル駆動ポンプを採用するのは困難である。
【0012】
【特許文献1】
特開平5−306683号公報
【特許文献2】
特開平8−295400号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、微小な流体回路とLSI回路が融合したチップに大きな期待が寄せられているが、こうしたチップに組み込まれるマイクロポンプは一般のポンプとは隔絶した微小構造であるとともに、微小でも搬送力、応答性に優れ、薄型化、繰返し利用が可能であるといった課題が解決されないと機能が果たせない。また、このマイクロポンプは制御が容易で正確でなければチップの流体回路の要素としては使えない。さらに、実装するときまた実装した後も高いシール性が要求されるし、組み立てが容易でなければならない。
【0014】
そして従来提案されたチップは、基板上に、マイクロポンプや、その流路、マイクロバルブ、さらにはこれらを駆動するためのLSI回路が実装容易な配置で単純に組み込まれるだけもので、いわば1個ごとに使い捨てであり、マイクロポンプや流路、マイクロバルブ等がそれぞれチップモジュールとして組み合わされ、繰返し再利用されるものではなかった。
【0015】
また、(特許文献1)で提案されたマイクロポンプは、微小なピエゾ素子で駆動することによってポンプ作用を奏するため、ポンプ特性は低く、吐出圧も吐出流量も小さい。また、吐出する液体が変わるとマイクロポンプ全体を廃棄せざるを得ないものであったために、高いランニングコストが必要となっていた。
【0016】
さらに、従来の電気化学反応でガスを発生させる電気化学セル駆動ポンプは、袋状体と電気化学セルから構成される。しかし、袋状体を使ってポンプ作用を奏する作動部とするため、基本的構成がチップに実装するのに適した構成でなく、この電気化学セル駆動ポンプをマイクロポンプとして採用するのは困難であった。
【0017】
そこで本発明は、微小構造でチップモジュール化することができ、搬送力、シール性、応答性に優れ、薄型化、繰返し利用でき、組み立てが容易なマイクロポンプを提供することを目的とする。
【0018】
また本発明は、微小構造でチップモジュール化することができ、搬送力、シール性、応答性に優れ、薄型化、繰返し利用でき、組み立てが容易なマイクロポンプユニットを提供することを目的とする。
【0019】
さらに本発明は、マイクロポンプまたはマイクロポンプユニットをチップモジュールとして他のチップモジュールと組み合わせることができる試料処理チップを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、反応チャンバが形成されたポンプ構造材と、反応チャンバに収容され所定圧力のガスを発生する反応剤と、反応剤の側方位置に配設され該反応剤にガスを発生させる反応開始手段と、ポンプ構造材に設けられ、反応剤が発生した所定圧力のガスを反応チャンバから吐出口に導くチャネルとを備え、ポンプ構造材と反応開始手段とが積層するように構成したものである。
【0021】
本発明は、チップ化可能な微小構造で、搬送力、シール性、応答性に優れ、薄型化、繰返し利用でき、組み立てが容易にすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、反応チャンバが形成されたポンプ構造材と、反応チャンバに収容され所定圧力のガスを発生する反応剤と、反応剤の側方位置に配設され該反応剤にガスを発生させる反応開始手段と、ポンプ構造材に設けられ、反応剤が発生した所定圧力のガスを反応チャンバから吐出口に導くチャネルとを備え、ポンプ構造材と反応開始手段とが積層されることを特徴とするマイクロポンプであり、反応開始手段と反応剤が積層化され、微小構造であるためガスの発生反応が高速に行え、応答性に優れ、搬送力が大きく、高精度の微細加工が容易に行え、薄型化できるため他のチップに積層し組み立てるのが容易であり、シール性が高く、反応開始手段は別体として積層するから繰返し利用できる。
【0023】
第2の発明は、ポンプ構造材が第1構造材と第2構造材を積層することにより構成され、第1構造材と第2構造材の少なくともどちらかに凹部が設けられ代構造材と第2構造材とが対向して積層され反応チャンバを構成することを特徴とする請求項1記載のマイクロポンプであり、ポンプ構造材が第1構造材と第2構造材を積層したものであるから、薄型化できるため他のチップに積層し組み立てるのが容易であり、シール性が高く、反応開始手段は別体として積層するから繰返し利用できる。
【0024】
第3の発明は、ポンプ構造材が第1構造材、第2構造材、第1中間構造材、第2中間構造材を積層することにより構成され、第1中間構造材には少なくとも反応剤を装着する開口が形成され、第2中間構造材には少なくともチャネルとなる開口が形成されたことを特徴とする請求項1記載のマイクロポンプであり、2次元加工で高精度の微細加工がきわめて容易に行え、薄型化できるため他のチップに積層し組み立てるのが容易であり、シール性が高く、反応開始手段は別体として積層するから繰返し利用できる。
【0025】
第4の発明は、ポンプ構造材が第1構造材と第2構造材を積層することにより構成され、該第1構造材の凹部内に反応開始手段が配設されることを特徴とする請求項1記載のマイクロポンプであり、ポンプ構造材が第1構造材と第2構造材を積層したものであるから、薄型化できるため他のチップに積層し組み立てるのが容易であり、シール性が高く、反応開始手段は別体として積層するから繰返し利用できる。
【0026】
第5の発明は、反応剤が液体のときには、第1構造材の第1凹部内に該反応剤が収容されシート材でカバーされることを特徴とする請求項2記載のマイクロポンプであり、反応剤が液体でも漏洩、蒸発することがなくシール性が高い。
【0027】
第6の発明は、反応剤が第1の液体と第2の液体とから構成されるとき、第1凹部内に第1の液体と第2の液体とが分離状態で収容され、反応開始手段によって第1の液体と第2の液体の分離状態を解除し反応させることを特徴とする請求項5記載のマイクロポンプであり、2種類の液体を直接反応させる反応に適した構造とすることができる。
【0028】
第7の発明は、反応剤が液体のとき、該反応剤をマイクロカプセルに収容して反応チャンバに装着することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のマイクロポンプであり、マイクロカプセルに収容したため液体の反応剤を固体と同様に扱えるため反応剤を安定かつ容易にポンプへ収容可能となる。使用可能な反応剤の種類を大きく広げることができる。
【0029】
第8の発明は、反応剤が第1の液体と第2の液体とから構成されるとき、該第1の液体をマイクロカプセルに収容して第2の液体の中に分散したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のマイクロポンプであり、第2の液体内に第1の液体を実質分散させているので反応が早くなる。
【0030】
第9の発明は、反応剤が第1の液体と第2の液体とから構成されるとき、該第1の液体を第1マイクロカプセルに収容し、該第1マイクロカプセルを第2の液体ととも第2マイクロカプセル内に内包したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のマイクロポンプであり、2つの液体が1カプセル内に必要な量だけペアで収容されているので反応がより安定しかつ早くなる。
【0031】
第10の発明は、反応剤が第1の液体と第2の液体とから構成されるとき、該第1の液体を第1マイクロカプセルに収容するとともに第2の液体を第2マイクロカプセルに収容して混合したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のマイクロポンプであり、2つの液体による反応剤においても、反応剤を固体と同様に扱えるため反応剤を安定かつ容易にポンプへ収容可能となる。
【0032】
第11の発明は、反応剤が液体と固体とから構成されるとき、該液体をマイクロカプセルに収容して固体の中に分散したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のマイクロポンプであり、固体と液体による反応剤においても、反応剤を安定かつ容易にポンプへ収容可能となる。
【0033】
第12の発明は、反応剤の反応によって発生するガスが不活性ガスであることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のマイクロポンプであり、不活性ガスを発生させるため、人体や環境に影響を与えることもなく、試料にも影響せず、マイクロポンプとして安全性の高いものとなる。
【0034】
第13の発明は、反応剤が非汚染薬剤であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のマイクロポンプであり、非汚染薬剤を用いることにより、人体や環境に影響を与えることもなく、試料を汚染せず、安全性が高いマイクロポンプを実現できる。
【0035】
第14の発明は、反応剤が複数個の小反応剤から構成されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のマイクロポンプであり、反応剤のサイズを小型化するため反応速度が高速になり、応答性を高めることができる。小反応剤が一挙に反応し、発生ガスによる圧力がシャープな立ち上がりを示して一挙に目標圧力に到達することができる。
【0036】
第15の発明は、複数個の小反応剤が直列に並んで設けられたことを特徴とする請求項14記載のマイクロポンプであり、直列に小反応剤を並べた場合は、使い終わりのとき反応ロスが少なくなる。
【0037】
第16の発明は、複数個の小反応剤が直列に所定個並んだ直鎖が、並列に複数本並んでチャネルに接続されたことを特徴とする請求項14記載のマイクロポンプであり、1回の反応で使用される小反応剤がまったく同一の状態に並んでいるので、各反応での差が少なく、反応が安定化する。
【0038】
第17の発明は、小反応剤がそれぞれチャネルに直接接続されたことを特徴とする請求項14記載のマイクロポンプであり、反応済みの小反応チャンバを反応ガスが通過することがないため、反応が安定する。
【0039】
第18の発明は、反応チャンバが複数個の小反応チャンバから構成され、該反応チャンバに小反応剤のそれぞれを収容することを特徴とする請求項14記載のマイクロポンプであり、反応チャンバが個別分離されているので安定した反応となり、反応剤のサイズを小型化するため反応速度が高速になり、応答性を高めることができ、圧力制御が容易である。
【0040】
第19の発明は、反応チャンバに複数個の小反応剤を収容することを特徴とする請求項14記載のマイクロポンプであり、使い終わりのとき反応ロスが少なくなり、小チャンバで区切られないため、同一容積内での小反応剤の実装効率が向上する。
【0041】
第20の発明は、反応開始手段が複数個の小反応開始手段から構成されたことを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載のマイクロポンプであり、小反応開始手段単位で反応を制御することができるため、安定した反応となる。
【0042】
第21の発明は、反応によりガス化した反応剤の容積に応じて反応剤の量を順次増加させていることを特徴とする請求項14〜20のいずれかに記載のマイクロポンプであり、使用済みの容積を考慮した反応剤量とすることにより、より判定した圧力となる。
【0043】
第22の発明は、複数個の小反応剤が、所定単位量の小反応剤を元にした所定倍の小反応剤であることを特徴とする請求項14記載のマイクロポンプであり、反応剤の実装効率が高くなる。
【0044】
第23の発明は、反応開始手段が、ポンプ構造材に積層される他の構造材の反応剤側の面に取り付けられることを特徴とする請求項1記載のマイクロポンプであり、マイクロポンプの構成を簡単化でき、コンパクトなチップとすることができ、低コスト化が図れる。
【0045】
第24の発明は、他の構造材が、チップをセットする装置の筐体であることを特徴とする請求項23記載のマイクロポンプであり、装置に反応開始手段を設けることは容易であり、マイクロポンプのチップを着脱することだけで測定が行え、チップは交換、処分しても反応開始手段は繰返し再利用できる。
【0046】
第25の発明は、反応開始手段が反応剤を加熱する加熱手段であることを特徴とする請求項1〜24のいずれかに記載のマイクロポンプであり、反応剤の反応制御が容易であり、応答も速い。
【0047】
第26の発明は、他の構造材が回路基板であることを特徴とする請求項23記載のマイクロポンプであり、回路基板に反応開始手段を設けることは容易である上に、回路基板を着脱すれば反応開始手段を繰返し再利用できる。回路基板に反応開始手段を設けるため、回路基板とマイクロポンプを組み合わすことで、マイクロポンプの構成を基板側に移して簡略化でき、安価に試料処理チップを構成できる。また、センサや制御回路を回路基板に搭載できるので、反応開始手段の制御機能が容易に実現でき、マイクロポンプの制御だけでなく、他のチップの制御、反応制御、検出を行うことができる。
【0048】
第27の発明は、反応開始手段が、伝熱構造材に設けた一対の電極と、該電極間に接続された抵抗体から構成されたことを特徴とする請求項25または26記載のマイクロポンプであり、反応剤の反応制御が容易であり、応答も速い。
【0049】
第28の発明は、反応剤が導電性の性質を有する場合、反応開始手段が該反応剤と接触する一対の電極を備えて該反応剤自身がジュール熱で発熱することを特徴とする請求項25〜27のいずれかに記載のマイクロポンプであり、加熱手段のために抵抗体を設ける必要がなく、反応剤の反応制御が容易であり、応答も速い。
【0050】
第29の発明は、反応剤が非導電性の性質を有する場合、導電材を反応剤に混入して導電性の性質を与えることを特徴とする請求項25〜27のいずれかに記載のマイクロポンプであり、非導電性の反応剤でもジュール熱を発熱して反応制御することができる。
【0051】
第30の発明は、反応開始手段と反応剤の間のポンプ構造材には、反応開始手段からの発熱を反応剤に伝える高熱伝導部が設けられたことを特徴とする請求項25〜27のいずれかに記載のマイクロポンプであり、高熱伝導部によって反応開始手段からの発熱を高効率に反応剤に伝えることができる。
【0052】
第31の発明は、ポンプ構造材には反応剤が露出され、反応開始手段からの発熱を反応剤に直接伝えることを特徴とする請求項25〜27のいずれかに記載のマイクロポンプであり、反応剤が露出された部分に反応開始手段の熱を直接加えるため応答が速い。
【0053】
第32の発明は、ポンプ構造材には、反応チャンバと吐出口の間に断熱部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のマイクロポンプであり、反応チャンバの熱が吐出口を通るガスに伝わることを防ぎ、ガスの温度を安定させる。
【0054】
第33の発明は、ポンプ構造材には、各小反応チャンバ間に断熱部が設けられていることを特徴とする請求項18記載のマイクロポンプであり、小反応チャンバの反応発熱により他の反応チャンバが連鎖的に反応することを防ぐ。
【0055】
第34の発明は、断熱部がポンプ構造材に形成されたスリットであり、内部に気層または液層が形成されていること特徴とする請求項32または33記載のマイクロポンプであり、スリットのため加工が容易である。
【0056】
第35の発明は、ポンプ構造材には、反応チャンバと吐出口の間に放熱部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のマイクロポンプであり、発生ガスを冷却定温化することで、温度変化による発生ガスの容積変化を小さくでき、制御を安定化できる。反応ガスが温度的に安全化され、接続される他のチップでの化学反応に温度による影響を及ぼさない。
【0057】
第36の発明は、ポンプ構造材には、各小反応チャンバ間に放熱部が設けられていることを特徴とする請求項18記載のマイクロポンプであり、発生ガスを冷却定温化することで、各小反応チャンバ間の温度変化による発生ガスの容積変化を小さくでき、制御を安定化できる。反応ガスが温度的に安全化され、接続される他のチップでの化学反応に温度による影響を及ぼさない。
【0058】
第37の発明は、放熱部がポンプ構造材に形成されたスリットであり、内部に冷却媒体が循環されていること特徴とする請求項35または36記載のマイクロポンプであり、スリットのため加工が容易である。
【0059】
第38の発明は、ポンプ構造材には、反応チャンバと吐出口の間のチャネル長さもしくは距離が所定長さ以上に形成され、反応チャンバで発生するガスの温度が吐出口において所定の温度より低下することを特徴とする請求項1記載のマイクロポンプであり、反応チャンバの熱を吐出口を通るガスに伝わることを防ぎ、ガスの温度を安定させる。
【0060】
第39の発明は、ポンプ構造材には、各小反応チャンバ間のチャネル長さもしくは距離が所定長さ以上に形成され、小反応チャンバで発生するガスの温度が隣接位置の小反応チャンバでガスの反応開始温度より低下することを特徴とする請求項14記載のマイクロポンプであり、小反応チャンバの反応発熱により他の反応チャンバが連鎖的に反応することを防ぐ。
【0061】
第40の発明は、請求項1〜39のいずれかに記載のマイクロポンプが独立して複数設けられたポンプ構造材を備え、各マイクロポンプを単独または組み合わせて使用可能なマイクロポンプユニットであり、マイクロポンプが独立して複数設けられているため、1個のチップで複数の試料を供給し、反応させて結果を検出することができる。各マイクロポンプはそれぞれ微小構造で、複数のマイクロポンプをチップモジュール化でき、応答性に優れ、薄型化、繰返し利用でき、組み立てが容易となる。
【0062】
第41の発明は、各マイクロポンプにおいて、各反応剤がそれぞれ複数個の小反応剤から構成され、該小反応剤が各マイクロポンプ間でいずれも同一構成とされていることを特徴とする請求項40記載のマイクロポンプユニットであり、圧力制御が容易であり、試料処理チップの汎用化を容易に行うことができる。
【0063】
第42の発明は、請求項1〜39のいずれかに記載のマイクロポンプと、マイクロポンプに積層され、マイクロポンプから吐出されたガスによって試料供給しこのとき流路制御を行う流路制御チップと、流路制御チップから供給された試料を処理する処理チップを備えたことを特徴とする試料処理チップであり、マイクロポンプと流路制御チップと処理チップを積層してコンパクト化、薄型化でき、加工も容易である。
【0064】
第43の発明は、流路制御チップと処理チップが1個のチップに構成されたことことを特徴とする請求項41記載の試料処理チップであり、流路制御チップと処理チップが1個のチップとなるから、さらにコンパクト化、薄型化でき、加工も容易であり、流体制御チップ、試料処理チップを交換、処分しマイクロポンプは繰り返して利用可能となる。
【0065】
第44の発明は、マイクロポンプと流路制御チップが1個のチップに構成されたことを特徴とする請求項42記載の試料処理チップであり、マイクロポンプと流路制御チップが1個のチップとなるから、さらにコンパクト化、薄型化でき、加工も容易である。
【0066】
第45の発明は、マイクロポンプと流路制御チップと処理チップが1個のチップに構成されたことを特徴とする請求項42記載の試料処理チップであり、マイクロポンプと流路制御チップと処理チップが1個のチップであるため、きわめてコンパクトで、薄型の試料処理チップとすることができる。
【0067】
第46の発明は、請求項40記載のポンプ構造材を備えたマイクロポンプユニットと、複数の流路を形成されるとともにポンプ構造材に積層され、マイクロポンプユニットの1以上のマイクロポンプから吐出されたガスによってそれぞれ試料供給しこのとき流路制御を行う流路制御チップと、流路制御チップから供給された試料を処理する処理チップを備えたことを特徴とする試料処理チップであり、マイクロポンプが独立して複数設けられたマイクロポンプユニットと、流路制御チップと処理チップを積層してコンパクト化、薄型化でき、加工が容易であり、流体制御チップ、試料処理チップを交換、処分しマイクロポンプユニットは繰り返して利用可能となる。
【0068】
第47の発明は、流路制御チップと処理チップが1個のチップに構成されたことことを特徴とする請求項45記載の試料処理チップであり、流路制御チップと処理チップが1個のチップとなるから、さらにコンパクト化、薄型化でき、加工も容易である。
【0069】
第48の発明は、マイクロポンプと流路制御チップが1個のチップに構成されたことを特徴とする請求項45記載の試料処理チップであり、マイクロポンプと流路制御チップが1個のチップとなるから、さらにコンパクト化、薄型化でき、加工も容易である。
【0070】
第49の発明は、マイクロポンプユニットと流路制御チップと処理チップが1個のチップに構成されたことを特徴とする請求項45記載の試料処理チップであり、マイクロポンプユニットと流路制御チップと処理チップが1個のチップであるため、きわめてコンパクトで、薄型の試料処理チップとすることができる。
【0071】
第50の発明は、マイクロポンプと流路制御チップの間にシール材が設けられたことを特徴とする請求項41または45に記載の試料処理チップであり、反応剤が液体でもマイクロポンプから漏洩・蒸発することがなくシール性が高い。
【0072】
第51の発明は、流路制御チップのリザーバ近傍にシール材破砕手段が設けられたことを特徴とする請求項50記載の試料処理チップであり、マイクロポンプを流路制御チップに装着するとき直ちにシール材を破砕してマイクロポンプとリザーバを連通できる。
【0073】
第52の発明は、反応開始手段と積層され、該反応開始手段の作動により反応チャンバ内に所定のガスを発生するマイクロポンプであって、反応チャンバを有するポンプ構造材と、反応チャンバに収納され、ガスを発生する反応剤と、構造材に設けられ、反応剤が発生したガスを反応チャンバから吐出口に導くチャネルとを備えたことを特徴とするマイクロポンプであり、微小構造であるためガスの発生反応が高速に行え、応答性に優れ、搬送力が大きく、高精度の微細加工が容易に行え、薄型化できるため他のチップに積層し組み立てるのが容易であり、シール性が高い。
【0074】
第53の発明は、反応開始手段は、反応剤を加熱する加熱手段であることを特徴とする請求項52に記載のマイクロポンプであり、反応剤の反応制御が容易であり、応答も速い。
【0075】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図6を用いて説明する。
【0076】
(実施の形態1)
図1(a)は本発明の実施の形態1におけるマイクロポンプの分解説明図、図1(b)は(a)のマイクロポンプのX―X断面図、図2(a)〜(d)は本発明の実施の形態1におけるマイクロポンプの他の構成の分解説明図である。
【0077】
図1(a),(b)において、1は化学反応して高圧ガスを発生させこのガスの圧力で連通する他のチップのリザーバに収容された試料Mを送ることができるマイクロポンプ、2はマイクロポンプ1の第1構造材、2aは第1構造材2に形成された凹部(本発明の第1凹部)、3はマイクロポンプ1の第2構造材、3aは第2構造材3に形成された凹部(本発明の第2凹部)である。4は凹部2a,3a内に収容され化学反応を起こすことによってガスを発生させる反応剤、5は反応剤4に熱や圧力を加えて反応を開始したり中断、停止させる反応開始手段である。反応開始手段5は、反応温度にもよるが、発熱体で加熱するのが制御が容易でマイクロマシンに最も好適である。このほか、圧力を加えることで反応を開始させるもの等でもよい。6は凹部2a,3aが形成する反応チャンバ、7は反応チャンバ6から反応した高圧のガスを他のチップに導くためのチャネル、8はチャネル7の端部に設けられ他のチップと接続するための連通孔(本発明の吐出口)である。
【0078】
第1構造材2は反応剤4を反応チャンバ6内に収容するシート状、薄板状の上ケーシングであり、同様に第2構造材3は反応チャンバ6内に収容するシート状、薄板状の下ケーシングである。第1構造材2,第2構造材3は金属,セラミック,ガラス,樹脂等から構成され、厚さは数十μm〜数mmである。反応チャンバ6を構成する凹部2a,3aやチャネル7、連通孔8等の各細部を加工する方法としては、エッチング、機械加工、レーザ加工、プラズマ加工、印刷あるいは光造形等が適当である。
【0079】
化学反応してガスを発生する反応剤4には様々の材料があるが、アジ化ナトリウム、テトラゾール類、重曹等が望ましい。アジ化ナトリウムとテトラゾール類は、150℃以上を加えたとき反応し、N2ガスを発生し、重曹は100℃以上を加えたとき反応して、N2、CO2ガスを発生する。このようにN2、CO2ガス等の不活性ガスを発生させるため、人体や環境に影響を与えることもなく、試料Mにも影響せず、マイクロポンプ1として安全性の高いものとなる。また、反応剤4として、テトラゾール類、重曹等の非汚染薬剤を用いることにより、廃棄時等においても安全性が高いマイクロポンプ1を実現できる。
【0080】
続いて、図2(a)〜(d)に基づきマイクロポンプ1の他の構成について説明する。図2(a),(b)は、反応剤が固体もしくはマイクロカプセル等で固体化された液体を装着するのに適した構成であり、図2(c),(d)は反応剤が液体の場合に適した様々の構成である。なお、液体をマイクロカプセルで固体化して扱う反応剤の詳細な説明は実施の形態5で説明する。
【0081】
図2(a)において、9,10は第1構造材2,第2構造材3の間に介在される第1中間構造材,第2中間構造材、9aは反応剤4を充填する開口である。上述の図1のマイクロポンプ1は、第1構造材2,第2構造材3にそれぞれ凹部2a,3a、さらに第2構造材3にはチャネル7、連通孔8が加工された複雑なものであるが、図2(a)のものはこれらの加工を容易にするために、第1中間構造材9に反応チャンバ6の一部を開口で構成し、これと積層する第2中間構造材10に残りの反応チャンバ6の一部とチャネル7,連通孔8を開口で形成したものである。このとき第1構造材2は単純な平板、第2構造材3は連通孔8が形成されるだけの平板となる。そして、これらを積層したときは複雑な構造のマイクロポンプ1が簡単な2次元加工だけで実現できる。
【0082】
図2(b)において、2bは第1構造材2の第1中間構造材9側に設けられた凹部である。この凹部2bの中に反応開始手段5収容される。この場合、上述の第2中間構造材10は設けられず、第2構造材3にチャネル7等が形成される。そして第1中間構造材9の開口9aには反応剤4が充填される。このとき反応開始手段5は第1構造材2の外部から積層されるのではなく、凹部2bの中に収容されるため、マイクロポンプ1はコンパクトになり、反応開始手段5が反応剤4に接触するため反応剤4の反応効率が向上し、反応開始手段5に対する反応剤4の応答が速くなる。
【0083】
また、図2(c)に示す11は液封のためのシート材である。この場合、反応剤4は液体であり、第1構造材2が上向きにされて反応剤4が充填された後、シート材11によって封止される。このシート材11の材質は、樹脂、ゴム、エラストマー樹脂、弾性体等で厚さ数μm〜数mmのものあり、内部の液体の蒸発を防ぎ、弾力で積層したときの隙間からガスや漏れを防止する。従って、反応開始手段5によって反応を開始させるときには、連通孔8に発生したガスが透過できるように開口を穿ける(後述する)か、シート材11を液体は遮断しガスのみ透過可能なシートにする必要がある。一旦シート材11で封止するとこのマイクロポンプ1は図1のマイクロポンプ1と同様に漏れや蒸発を気にせず反転自在に扱える。
【0084】
最後に、図2(d)において、4a,4bはそれぞれ液体の反応剤であり、反応剤4a,4bを混合すると反応してガスを発生するものである。5aはバルブ等の反応開始手段である。この反応開始手段5aには反応を促進するためのヒータが設けられてもよい。なお、液体を反応剤4とするときに、マイクロカプセルに詰めて個体と同様に扱えるようにすることもできる。この点については実施の形態5で詳述する。
【0085】
このように実施の形態1のマイクロポンプ1は、構造材と反応剤4と反応開始手段5を積層することにより、反応剤4と反応開始手段5の位置を正確に対応させることができ、これによって微小領域で直接的に制御可能になり、反応速度が高速化され、応答性のよいマイクロポンプ1を実現できる。また、図1,図2(a)〜(d)に示すように複数のシート状もしくは薄板状の構造材を積層する構造のため、高精度で微細加工することができる。とくに図2(a)に代表されるように2次元加工だけで製造することもでき、この場合さらに加工が容易となる。さらに薄板状の構造材を積層した構成であるため、マイクロポンプ1はチップ構造となり、他のチップと組み合わされて、多様な用途のための試料処理チップを構成することが可能になる。
【0086】
(実施の形態2)
次に、流路制御チップ、反応検出チップ等の他のチップモジュールと組み合わせるのに好適な他のマイクロポンプについて説明する。図3(a)は本発明の実施の形態2のマイクロポンプを積層した試料処理チップの分解斜視図、図3(b)は(a)の試料処理チップを構成する流路制御チップの拡大一部破砕図、図4(a)は本発明の実施の形態2のマイクロポンプを積層した試料処理チップの分解断面図、図4(b)は本発明の実施の形態2のマイクロポンプと反応検出部を組み合わせた試料処理チップの分解断面図である。図3(a),(b)において、1aは反応開始手段5を除いたマイクロポンプ本体を構成するポンプチップ(本発明のポンプ構造材)、12はポンプチップ1aを積層するとき間に介在させるシール材、12aは連通孔8と接続される開口、13はマイクロポンプ1から送られた反応ガスによって試料Mを吐出するとき流れの制御を行うための流路制御チップ、14は流路制御チップ13が積層される反応検出チップ(本発明の処理チップ)である。
【0087】
なお、流路制御チップ13と反応検出チップ14は1枚のチップとすることもできる。図4(a)に示す13aは、この流路制御チップ13と反応検出チップ14とを一体化した反応制御チップである。この反応制御チップ13aはコンパクトであり、流路制御チップ13と反応検出チップ14を同時に処分可能な場合等に有用である。
【0088】
このほか、ポンプチップ1aと流路制御チップ13とで流路制御ユニットとしての1チップを構成し、これを反応検出チップ14上で積層して、全体として積層2チップの試料処理チップとすることもできる。なお、この流路制御ユニットが1チップとされた場合、後述する流路制御ユニットチップ1bとなる。さらに、ポンプチップ1aと反応制御チップ13a、あるいは流路制御ユニットチップ1bと反応検出チップ14を1チップにした完全な1チップの試料処理チップとすることもできる(図4(b)参照)。但し、反応開始手段5はこのチップとは別体とするのがよい。
【0089】
15は、流路制御チップ13に設けられ、振動を加えたときの弁体の慣性、及びV字状の内壁面からの反力、さらに供給される流体の圧力とにより開閉されるマイクロバルブである。16はこのマイクロバルブ15の弁体、17はバルブチャンバ、17aは弁体16と係合して流れを遮断したり通過させるV字状の弁座、18はマイクロバルブ15に接続されたチャネルである。19は開口12aと連通孔8に接続され試料Mを充填するリザーバ、20はマイクロバルブ1の弁体16に対して流れと直交する方向から加振するための圧電素子である。なお、本実施の形態においてはマイクロバルブ15を説明するが、これは本発明の好ましいいくつかの実施の形態を示しているにすぎず、これに限られないのは当然であり、ダイヤフラムバルブやその他の微小構造が可能な流路制御方法を用いることも可能である。
【0090】
チャネル18の幅は数μm〜数百μmであり、バルブチャンバ17の幅はこれより大きいが概ねこれと同じオーダであり、弁体長はチャネル幅の2〜10倍程度である。リザーバ19側からの圧力(背圧)があると、弁体16は弁座17aとクサビ効果によりガタつかず嵌合することができる。すなわち、傾斜面に対して背圧の方向から力を加えることで、テコの原理により増力されるためである。
【0091】
圧電素子20は、波形制御部(図示しない)によって電源から供給される電流や電圧の周波数や振幅が変化されると、膨張と伸縮のパターンが変化する。そこで、圧電素子20の振動する周波数や振幅等を調整すれば、弁体16が振動する最大移動範囲を変更でき、これによってマイクロバルブ15の開度を調節でき、流れ制御が可能になる。
【0092】
このように実施の形態2のマイクロバルブ15が設けられた流路制御チップ13は、試料Mの検出や反応を行う反応検出チップ14上に積層でき、様々な反応検出チップ14と組み合わすことにより、全体で多様な用途をもつ試料処理チップを構成することが可能になる。図4(a)に示すように反応制御チップ13aとする場合には、1個のチップで流路制御と反応検出制御のすべてを行え、コンパクトな構成とすることができる。そして、反応開始手段5はポンプチップ1aから着脱できるので繰返し半永久的に再利用できる。ポンプチップ1aは後述するように内部に反応剤4を複数個の小反応剤に分割して内蔵することができ、この場合には複数回使用できる。これに対し、ポンプチップ1aが着脱自在の反応制御チップ13aとシール材12は使用後に廃棄される。
【0093】
ところで、図4(b)において、1bは流路制御チップ13とポンプチップ1aを一体化させた流路制御ユニットチップ、12bは外部から試料Mをリザーバ19に充填した後封止するシール材である。なお、図4(b)のものは、流路制御ユニットチップ1bが反応検出チップ14と1チップ化された完全な1チップの試料処理チップとなっている。この流路制御ユニットチップ1bを使用した場合、反応開始手段5は繰返し再利用するが、流路制御ユニットチップ1bは使用ごとに廃棄される。
【0094】
以上説明した実施の形態2の試料処理チップは、1つの試料処理チップに1個のマイクロポンプ1と1個の反応検出流路を形成したものである。これに対し、1つの試料処理チップに複数の独立したマイクロポンプを設けるとともに、複数の独立した反応検出流路を形成するものあるが、これは実施の形態8で詳細に説明する。
【0095】
(実施の形態3)
以上説明したマイクロポンプはいずれも駆動源としての反応開始手段と反応剤とを備え、試料を発生したガスで加圧するものであった。しかし、実施の形態3のマイクロポンプはこうした駆動源が特殊なものを説明する。図5(a)は本発明の実施の形態3のマイクロポンプを積層した試料処理チップの分解断面図、図5(b)は本発明の実施の形態3のマイクロポンプと回路基板を組み合わせた試料処理チップの分解断面図である。
【0096】
図5(a)に示すものは吸引型のマイクロポンプであり、1cはガスを吸引する吸引マイクロポンプである。4cはガス吸収材、5bはガス吸収を開始させる吸収開始手段、7aは負圧とされてリザーバ19から試料Mを吸引するためのチャネル、8aは連通孔である。ガス吸収材4cでチャネル18,7a、連通孔8a内のガスを吸引して内部を負圧とし、試料Mを反応検出部に引き込み、処理するものである。ガス吸収材4cは、脱酸素剤による酸素吸引する方式や、予め水素吸蔵材より発生させておいた水素を、水素吸蔵材で吸収する方式等で構成される。
【0097】
次に、反応開始手段5がポンプチップ1aに取り付けられるのではなく、他のチップに設けられるものを図5(b)に示す。図5(b)において、23は回路基板、23aは回路基板に実装されたICチップである。4dは反応剤、は回路基板23に形成された発熱体からなる反応開始手段である。回路基板23に発熱体を設けることは容易である上に、回路基板23を着脱すれば発熱体を繰返し再利用できる。回路基板23に発熱体を設けるため、回路基板23とマイクロポンプ1を組み合わすことで、マイクロポンプ1の構成を基板側に移して簡略化でき、安価に試料処理チップを構成できる。また、温度センサや制御回路を回路基板23に搭載できるので、反応開始手段5b*の制御機能が容易に実現でき、マイクロポンプ1の制御だけでなく、流路制御チップ13のマイクロバルブ制御、反応検出チップ14の反応制御、検出を同時に行うことができる。従って、図5(b)に示す試料処理チップの小型化、高機能化、低コスト化を実現できる。
【0098】
さらに、回路基板23ではなく、測定装置に反応開始手段5を設け、この測定装置に試料処理チップを装着することでも同様の作用効果が期待できる。図6(a)は反応開始手段を具備しない試料処理チップで測定する第1の測定装置の概念説明図、図6(b)は反応開始手段を具備しない試料処理チップで測定する第2の測定装置の概念説明図である。
【0099】
図6(a)において、24は試料注入後の試料処理チップを装着して測定する測定装置、24aは試料処理チップの挿入口が形成されたチップセット部、24bは表示部、24cは操作部である。チップセット部24a,25aの内部の側部筐体に反応開始手段5が設けられている。この測定装置24の場合、試料処理チップを挿入すると、反応剤4が反応開始手段5の位置にセットされ、操作部24cを操作することで反応が開始される。
【0100】
同様に図6(b)においては、25は試料処理チップを装着して測定する測定装置、25aは試料処理チップを装着するチップセット部、25bは試料処理チップのカバー部、25cは表示部、25dは操作部である。チップセット部24a,25aの側部筐体に反応開始手段5が設けられている。この測定装置25のチップセット部25aに試料処理チップを装填し、カバー部25bをセットすると反応剤4が反応開始手段5の位置にセットされ、操作部25dを操作することで反応が開始される。
【0101】
この測定装置24,25のチップセット部24a,25aに反応開始手段5を設ける場合は、反応開始手段5を繰返し再利用でき、様々な形態の試料処理チップを装着することで多目的の反応を検出できる測定装置とすることができる。
【0102】
(実施の形態4)
続いて、駆動源を複数回使用できるマイクロポンプについて説明する。このために実施の形態4は複数個の小反応剤と小反応開始手段を設けている。図7(a)〜(c)は本発明の実施の形態4におけるマイクロポンプの反応剤と反応チャンバの説明図、図7(d)は本発明の実施の形態4におけるマイクロポンプの反応剤と反応開始手段の説明図、図7(e)は本発明の実施の形態4におけるマイクロポンプの反応開始手段の説明図である。
【0103】
図7(a)〜(d)において、4eは小反応剤、5aは小反応開始手段、26は小反応チャンバである。このうち、図7(a)は直列に複数の小反応チャンバ26を並べ、各小反応チャンバ26に小反応剤4eを収容した場合である。この場合、リザーバ19に接続される連通孔8に近い小反応チャンバ26から順に使用される。図7(a)では、1回目が2個の小反応剤4eを使用し、2回目には3個の小反応剤4eを使用している。このように直列に小反応チャンバ26を並べた場合は、使い終わりのとき反応剤のロスが少なくなる。
【0104】
図7(b)は1回の反応で使用するm個の小反応剤4eを収容するm個の小反応チャンバ26を直列に並べた直鎖が、n回分に相当するn本並列に連通孔8に接続された場合である。この場合、1回の反応で使用されるm個の小反応剤4eがまったく同一の状態に並んでいるので、各反応での差が少なく、反応が安定化する。次に、図7(c)は1本のチャネル7から各小反応チャンバ26がそれぞれ別々に分岐された場合であり、(a),(b)と異なって反応済みの小反応チャンバ26を反応ガスが通過することがないため、反応が安定する。また、図7(a)と同様に複数回利用でき、反応剤のロスが少ないのは明らかである。
【0105】
続いて、図7(d)は1つの大きな反応チャンバ6の中に複数の小反応剤4eと小反応開始手段5aとが分散配置された場合である。使い終わり時に小反応剤4eが未使用で残ることがない。また、反応剤4の実装効率が高くなる。最後に、図7(e)は反応剤4が1個で、小反応開始手段5aが複数個に分割されている場合である。反応剤4のガス発生量は配置場所によらず、圧力のばらつきが少ないが、(a)の場合と同様に連通孔8に近い方から使用する必要がある。また、連通孔8からの距離に応じて発生ガス量を変化させるために、離れたところの反応のためには使用する反応開始手段5aの量もしくは数を増して反応領域を変化させる必要がある。
【0106】
このように、実施の形態4の小反応剤4eと小反応開始手段5aとを複数個備えたマイクロポンプ1は、反応剤4のサイズを小型化するため反応速度が高速になり、応答性を高めることができる。すなわち、小反応開始手段5aを作用させると、小反応剤4eが一挙に反応し、発生ガスによる圧力がシャープな立ち上がりを示して一挙に目標圧力に到達することができる。小反応剤4eが複数個設けられているからポンプチップ1aを1回ごとに使い捨てせずに複数回使用できる。そして、圧力制御も小反応剤4eの個数と配置に基づいて行えばよく、制御が容易になる。
【0107】
ところで、圧力制御を行うときに小反応剤4eの配置関係がこれに影響する理由は、連通孔8までのチャネル7の容積、あるいは使用済みの小反応チャンバ26の容積のために、同じ発生ガスでも圧力低下を招くからである。この圧力のばらつきを低減する小反応剤4eとチャネル7の構成が、図8(a),(b)に示すものである。図8(a),(b),(c)は発生ガスの圧力のばらつきを低減するための反応剤とチャネルの構成の説明図である。
【0108】
図8(a)は、反応チャンバの使用回数が進むにつれて空の反応チャンバの容積が増加するので、この容積増加に応じて反応が後になるものほど小反応剤4eの量を増加するものである。また、図8(b)は図7(b)のm個の小反応剤4eを収容するm個の小反応チャンバ26を直列に並べた直鎖がn本並列に連通孔8に接続される場合であるが、このチャネル容積のばらつきを減らすためにn本のチャネル7の長さを等距離にするものである。
【0109】
図8(c)は小反応剤4eの量を単位量の所定倍、たとえば1単位、2単位、4単位、8単位として、これを組合すことで1単位〜15単位まで自在に反応させるものであり、高精度な圧力制御が可能なままで実装効率を向上させるものであり、15の単位量の小反応剤を設けるのではなく、4つの小反応剤4eを設けるだけであるからマイクロポンプへの実装効率が向上する。
【0110】
(実施の形態5)
次に、液体の反応剤をマイクロカプセルで固体と同様に扱えるようにした実施の形態5のマイクロポンプについて説明する。図9(a)は液体を内包したマイクロカプセルを液中に分散した場合の説明図、図9(b)は液体を内包したマイクロカプセルを液体とともに二重にマイクロカプセル内に内包した場合の説明図、図9(c)は液体を内包した2種類のマイクロカプセルを混合した場合の説明図、図9(d)は使用時にマイクロポンプのシール材を破砕して連通させる場合の説明図である。
【0111】
液体の反応剤をマイクロカプセル化するための方法には、in−situ重合法等の化学的方法や、コアセルベーション法等の物理化学的方法、スプレードライ法等の機械的方法がある。いずれの方法を採用してもよいが、数百nm〜数百μm程度の径に形成できる方法を採用するのがよい。マイクロカプセルはバインダとともに反応チャンバに印刷するか、反応チャンバ内にバインダと流体を分注することにより、マイクロポンプの反応剤を製造する。なお、印刷や分注後にバインダや流体は揮発させる。このマイクロカプセルを実際に使用して反応させるときには、加熱したり、加圧することによってカプセルを破壊する。この加熱と加圧をマイクロカプセル内の液体の発生ガスの圧力によって内側から破壊したり、反応熱でカプセルを溶融することもできる。
【0112】
ところで、1種類の液体を過熱や加圧で反応開始させるのではなく、2種類の液体を反応させて発生ガスを生じさせる場合もある。図9(a)に示すマイクロカプセルは、A液をマイクロカプセル化し、B液は液状のまま反応チャンバ6内に充填するものである。この場合B液の蒸発を防ぐためマイクロポンプ1の連通孔8を封止するシール材12が必要である。しかし、マイクロポンプ1の使用時には、シール材12が開放されなければ加圧できないので、図9(d)に示すように流路制御チップのリザーバ19の周囲に破砕突起27(本発明のシール材破砕手段)を設けて連通孔8を覆ったシール材12を破砕して連通させるのが好適である。なお、この方式はマイクロカプセルの利用の有無にかかわらず、液体を反応チャンバに充填する場合には有効である。
【0113】
図9(b)のマイクロカプセル(本発明の第1マイクロカプセル)は、B液を内包したマイクロカプセル(本発明の第2マイクロカプセル)をA液とともに内包したものであり、図9(c)のマイクロカプセルはA液のマイクロカプセル(本発明の第1マイクロカプセル)とB液のマイクロカプセル(本発明の第2マイクロカプセル)を混合したものである。このほか、マイクロカプセル化した液体を固体反応剤中に分散させるのでもよい。図示はしないが、例えばA液をマイクロカプセル化し、固体反応剤Bを粉体で構成し、バインダで反応チャンバ内に固定するのでも、A液のマイクロカプセルを固体反応剤B内に分散させるのでもよい。
【0114】
このように実施の形態5のマイクロポンプは、液体の反応剤をマイクロカプセルで固体と同様に扱うことができる。
【0115】
(実施の形態6)
次に、駆動源を構成する反応開始手段について説明する。いずれも加熱によって反応を開始させるものである。図10(a)は抵抗体と電極で構成した電気加熱による反応開始手段の説明図、図10(b)は反応剤中の導電粒子と電極で構成したジュール熱による反応開始手段の説明図、図10(c)は発熱体と反応剤の間に高熱伝導部を配置した反応開始手段の説明図、図10(d)は発熱体と反応剤を直接接触させた反応開始手段の説明図である。
【0116】
図10(a)〜(d)において、5cは伝熱構造材、5dは電極、5eは抵抗体、5fは発熱体、28は導電粒子、29は高熱伝導部である。
【0117】
図10(a)に示す反応開始手段5は、電極5dに通電することによって抵抗体5eが発熱し、この熱を伝熱構造材5cに伝えて反応剤4を加熱するものである。図10(b)の反応開始手段5は、反応剤4の中に導電粒子28である金属粒子を混入し、電極5dから通電するものである。この通電によって反応剤4はジュール熱で発熱し、反応を開始する。電極5dは、伝熱構造材5cの表面に形成する平面電極、あるいは伝熱構造材5cを貫通させた棒電極等の種類があるが、いずれも反応剤4にと接触される。なお、反応剤4が導電性の材料であるときは導電粒子28を使用しなくてもよい。
【0118】
図10(c)は、反応開始手段5に発熱体5fが形成されるとともに、ポンプチップ1aの反応剤4を取り付けた位置に高熱伝導部29が設けられたものである。発熱体5dで発生した熱は高熱伝導部29を伝わって反応剤4の反応を開始させる。高熱伝導部29は金属ピンを埋め込み、金属ピンの先端が反応剤4に食い込むように尖らせるとより熱伝達の効率が良くなる。このほか、高熱伝導部29を、開口に金属等の高熱伝導材料をバインダとともに埋め込むのでもよい。回路基板23(図5(b)参照)のような基板に高熱伝導部29を形成するときにはメッキで埋め込むこともできる。
【0119】
図10(d)の場合は、反応剤4をポンプチップ1aの第1構造材2に発熱剤4を埋め込んだものである。従って第1構造材2の表面に反応剤4が露出されており、この露出部分に反応開始手段5の発熱体5fを直接接触させるものである。但し、反応剤4から発熱体5fを保護するために、発熱体5f上にテフロン(登録商標)等の樹脂皮膜やメッキを施すのがよい。なお、図10(b)の棒電極と同様の配置とし、棒電極の先端間に突起を設けて発熱体5fとし、これを反応剤4内に埋め込むことによっても、反応剤4を直接加熱することができる。
【0120】
(実施の形態7)
ところで、マイクロポンプの駆動源の要素として複数の反応剤を設けた場合、使用した反応剤の反応熱もしくは反応開始手段の発熱が、未使用の反応剤へ影響して連鎖的に未使用の反応剤が反応したり、熱劣化等を起こしたり、反応検出チップなどの他のチップに影響する可能性があるが、その熱対策を行う構成について説明する。図11(a)は反応チャンバ間を断熱する説明図、図11(b)は反応チャンバ間を冷却する説明図である。
【0121】
図11(a),(b)において、30はスリット等で内部に気層や液層を形成する断熱部、31はスリット等で内部に流体を循環させて冷却する放熱部である。
【0122】
図11(a)に示す断熱部30は、複数の反応剤4を収容した各反応チャンバ26間に発熱部分からの熱を他の反応チャンバ26へ伝えるのを遮断する。これにより、使用している反応剤4の反応熱もしくは反応開始手段5の発熱が未使用の反応剤へ影響するのを断つことができる。また反応チャンバ26と連通孔8の間に断熱部30を設けることで、同様の効果により、発熱が連通孔8以降に影響するのを断つことができる。
【0123】
図11(b)の放熱部31は、複数の反応剤4を収容した各反応チャンバ26間または反応チャンバ26と連通孔8の間に置かれ、冷却媒体となる流体がこの中を循環流路(図示しない)によって循環される。このとき放熱部31は熱交換を行う冷却器として作用する。放熱効果を促進するため基板にフィン加工してヒートシンク等を設けるのも好適である。この放熱部31が設けられることにより、連通孔8と反応チャンバ26間の温度が安定するため、温度変化によって起こる容積変化を低減できるし、反応ガスの温度が低下し安全性が増す。また、反応検出部が反応ガスの熱で加熱されることも防止できる。また反応チャンバ26間に設けられた放熱部31により同様の効果が得られるため、反応チャンバ間で連鎖的に未使用の反応剤が反応したり、熱劣化を起こしたりするのを防止できる。
【0124】
ところで、放熱部31を冷却媒体の循環されるスリット等とするのでなく、各反応チャンバ26間の距離、または反応チャンバ26と連通孔8間の距離を長くして自然放熱により低下させるのでもよい。この場合、隣接する反応剤4が反応を起こさない温度、もしくは連通孔8以降に影響しない温度になるように、自然放熱でこの温度より低くなるだけの距離を与えるのでもよい。
【0125】
さらに各反応チャンバ26間のチャネル7のチャネル長、または反応チャンバ26と連通孔8の間のチャネル7のチャネル長を長くして自然放熱により低下させるのでもよい。この場合、隣接する反応剤4が反応を起こさない温度、もしくは連通孔8以降に影響しない温度になるように、自然放熱でこの温度より低くなるだけのチャンネル長を与えるのでもよい。
【0126】
(実施の形態8)
以上説明したマイクロポンプと反応検出流路は1個の試料処理チップにそれぞれ1個設けられているものについて説明を行ってきた。これに対して実施の形態8の試料処理チップは、1個のチップに複数の独立したマイクロポンプと、1個のチップに複数の独立した反応検出流路が形成されて積層されたものである。図12(a)は本発明の実施の形態8における試料処理チップの分解斜視図、図12(b)は(a)の試料処理チップのマイクロポンプの反応剤の説明図である。
【0127】
図12(a),(b)において、71,72,73は独立した複数のチャネル、81,82,83は独立した複数のマイクロポンプの連通孔、151,152,153は複数の独立したマイクロバルブ機構、191,192,193は複数の独立したリザーバ、261,262,263は独立した反応チャンバである。なお反応検出のプロセスがそれぞれ異なる場合は、反応チャンバ261,262,263は、それぞれのプロセスに対応して最適化することにより、より高精度な試料処理チップを構成することができる。
【0128】
複数の独立したマイクロバルブ機構151,152,153はそれぞれ別の固有振動数をもった弁体を有している。従って、圧電素子20から制御したいマイクロバルブ機構151,152,153の固有振動数の周波数を重畳させるか、または単独の周波数で加振することによって、複数のマイクロバルブを個別に制御することができる。図12(b)に示す反応チャンバ261,262,263内の反応剤4はすべて同一で同一のサイズであり、各チャネル、71,72,73間で差がなく、個数で発生ガス量を変化させて圧力制御するとともに、圧電素子20へ給電する電流や電圧の周波数や振幅を変化することにより、反応検出流路を独立に制御することができる。
【0129】
このように実施の形態8の試料処理チップにすることによって、1つのチップでありながら、複数の独立した反応検出流路を単独または同時に制御することで用途ごとに何枚もチップを用意することなく、測定することができる。圧力制御も図12(b)のように構成するときわめて容易であり、汎用化できる。
【0130】
【発明の効果】
本発明のマイクロポンプによれば、反応開始手段と反応剤が積層化され、微小構造であるためガスの発生反応が高速に行え、応答性に優れ、搬送力が大きく、高精度の微細加工が容易に行え、薄型化できるため他のチップに積層し組み立てるのが容易であり、シール性が高く、反応開始手段は別体として積層するから繰返し利用できる。
【0131】
ポンプ構造材が第1構造材と第2構造材を積層したものであるから、薄型化できるため他のチップに積層し組み立てるのが容易であり、シール性が高く、反応開始手段は別体として積層するから繰返し利用できる。
【0132】
第1中間構造材には反応剤を装着する開口が形成され、第2中間構造材には反応チャンバとチャネルの開口が形成されたから、2次元加工で高精度の微細加工がきわめて容易に行え、薄型化できるため他のチップに積層し組み立てるのが容易であり、シール性が高く、反応開始手段は別体として積層するから繰返し利用できる。
【0133】
薄型化できるため他のチップに積層し組み立てるのが容易であり、シール性が高く、反応開始手段は別体として積層するから繰返し利用できる。
【0134】
シート材でカバーされるため反応剤が液体でも漏洩、蒸発することがなくシール性が高い。2種類の液体を直接反応させる反応に適した構造とすることができる。マイクロカプセルに収容したため液体の反応剤を固体と同様に扱えるため反応剤を安定かつ容易にポンプへ収容可能となる。使用可能な反応剤の種類を大きく広げることができる。
【0135】
第2の液体内に第1の液体を実質分散させているので反応が早くなる。2つの液体が1カプセル内に必要な量だけペアで収容されているので反応がより安定しかつ早くなる。
【0136】
2つの液体による反応剤においても、反応剤を固体と同様に扱えるため反応剤を安定かつ容易にポンプへ収容可能となる。固体と液体による反応剤においても、反応剤を安定かつ容易にポンプへ収容可能となる。不活性ガスを発生させるため、人体や環境に影響を与えることもなく、試料にも影響せず、マイクロポンプとして安全性の高いものとなる。非汚染薬剤を用いることにより、人体や環境に影響を与えることもなく、試料を汚染せず、安全性が高いマイクロポンプを実現できる。
【0137】
反応剤のサイズを小型化するため反応速度が高速になり、応答性を高めることができる。小反応剤が一挙に反応し、発生ガスによる圧力がシャープな立ち上がりを示して一挙に目標圧力に到達することができる。
【0138】
直列に小反応剤を並べた場合は、使い終わりのとき反応ロスが少なくなる。
【0139】
複数個の小反応剤が直列に所定個並んだ直鎖が、並列に複数本並んでチャネルに接続された場合は、1回の反応で使用される小反応剤がまったく同一の状態に並んでいるので、各反応での差が少なく、反応が安定化する。小反応剤がそれぞれチャネルに直接接続されたため、反応済みの小反応チャンバを反応ガスが通過することがないため、反応が安定する。
【0140】
反応チャンバが個別分離されているので安定した反応となり、反応剤のサイズを小型化するため反応速度が高速になり、応答性を高めることができ、圧力制御が容易である。反応チャンバに複数個の小反応剤を収容するため、使い終わりのとき反応ロスが少なくなり、小チャンバで区切られないため、同一容積内での小反応剤の実装効率が向上する。複数個の小反応開始手段から構成されたから、小反応開始手段単位で反応を制御することができるため、安定した反応となる。
【0141】
反応によりガス化した反応剤の容積に応じて反応剤の量を順次増加させているため、使用済みの容積を考慮した反応剤量とすることにより、より判定した圧力となる。複数個の小反応剤が、所定単位量の小反応剤を元にした所定倍の小反応剤であるため、反応剤の実装効率が高くなる。
【0142】
反応開始手段が、ポンプ構造材に積層される他の構造材の反応剤側の面に取り付けられるため、マイクロポンプの構成を簡単化でき、コンパクトなチップとすることができ、低コスト化が図れる。
【0143】
マイクロポンプのチップを着脱することだけで測定が行え、チップは交換、処分しても反応開始手段は繰返し再利用できる。
【0144】
反応開始手段が反応剤を加熱する加熱手段であるから、反応剤の反応制御が容易であり、応答も速い。
【0145】
回路基板に反応開始手段を設けることは容易である上に、回路基板を着脱すれば反応開始手段を繰返し再利用できる。回路基板に反応開始手段を設けるため、回路基板とマイクロポンプを組み合わすことで、マイクロポンプの構成を基板側に移して簡略化でき、安価に試料処理チップを構成できる。また、センサや制御回路を回路基板に搭載できるので、反応開始手段の制御機能が容易に実現でき、マイクロポンプの制御だけでなく、他のチップの制御、反応制御、検出を行うことができる。
【0146】
反応剤自身がジュール熱で発熱するから、加熱手段のために抵抗体を設ける必要がなく、反応剤の反応制御が容易であり、応答も速い。反応剤が非導電性の性質を有する場合、導電材を反応剤に混入するため、非導電性の反応剤でもジュール熱を発熱して反応制御することができる。
【0147】
高熱伝導部によって反応開始手段からの発熱を高効率に反応剤に伝えることができる。反応剤が露出された部分に反応開始手段の熱を直接加えるため応答が速い。
【0148】
反応チャンバと吐出口の間に断熱部が設けられているから、反応チャンバの熱が吐出口を通るガスに伝わることを防ぎ、ガスの温度を安定させる。小反応チャンバの反応発熱により他の反応チャンバが連鎖的に反応することを防ぐ。断熱部がスリットのため加工が容易である。
【0149】
反応チャンバと吐出口の間に放熱部が設けられているから、発生ガスを冷却定温化することで、温度変化による発生ガスの容積変化を小さくでき、制御を安定化できる。反応ガスが温度的に安全化され、接続される他のチップでの化学反応に温度による影響を及ぼさない。発生ガスを冷却定温化することで、各小反応チャンバ間の温度変化による発生ガスの容積変化を小さくでき、制御を安定化できる。反応ガスが温度的に安全化され、接続される他のチップでの化学反応に温度による影響を及ぼさない。放熱部がスリットのため加工が容易である。
【0150】
反応チャンバと吐出口の間のチャネル長さもしくは距離が所定長さ以上に形成され、反応チャンバで発生するガスの温度が吐出口において所定の温度より低下するから、反応チャンバの熱を吐出口を通るガスに伝わることを防ぎ、ガスの温度を安定させる。
【0151】
小反応チャンバで発生するガスの温度が隣接位置の小反応チャンバでガスの反応開始温度より低下するため、小反応チャンバの反応発熱により他の反応チャンバが連鎖的に反応することを防ぐ。
【0152】
本発明のマイクロポンプユニットによれば、マイクロポンプが独立して複数設けられているため、1個のチップで複数の試料を供給し、反応させて結果を検出することができる。各マイクロポンプはそれぞれ微小構造で、複数のマイクロポンプをチップモジュール化でき、応答性に優れ、薄型化、繰返し利用でき、組み立てが容易となる。小反応剤が各マイクロポンプ間でいずれも同一構成とされているから、圧力制御が容易であり、試料処理チップの汎用化を容易に行うことができる。
【0153】
本発明の試料処理チップによれば、マイクロポンプと流路制御チップと処理チップを積層してコンパクト化、薄型化でき、加工も容易である。
【0154】
流路制御チップと処理チップが1個のチップとなるから、さらにコンパクト化、薄型化でき、加工も容易であり、流体制御チップ、試料処理チップを交換、処分しマイクロポンプは繰り返して利用可能となる。マイクロポンプと流路制御チップが1個のチップとなるから、さらにコンパクト化、薄型化でき、加工も容易である。マイクロポンプと流路制御チップと処理チップが1個のチップであるため、きわめてコンパクトで、薄型の試料処理チップとすることができる。
【0155】
マイクロポンプが独立して複数設けられたマイクロポンプユニットと、流路制御チップと処理チップを積層してコンパクト化、薄型化でき、加工が容易であり、流体制御チップ、試料処理チップを交換、処分しマイクロポンプユニットは繰り返して利用可能となる。
【0156】
流路制御チップと処理チップが1個のチップとなるから、さらにコンパクト化、薄型化でき、加工も容易である。マイクロポンプと流路制御チップが1個のチップとなるから、さらにコンパクト化、薄型化でき、加工も容易である。
【0157】
マイクロポンプユニットと流路制御チップと処理チップが1個のチップであるため、きわめてコンパクトで、薄型の試料処理チップとすることができる。反応剤が液体でもマイクロポンプから漏洩、蒸発することがなくシール性が高い。マイクロポンプを流路制御チップに装着するとき直ちにシール材を破砕してマイクロポンプとリザーバを連通できる。
【0158】
反応開始手段と積層され、反応開始手段の作動により反応チャンバ内に所定のガスを発生するマイクロポンプであるから、微小構造であるためガスの発生反応が高速に行え、応答性に優れ、搬送力が大きく、高精度の微細加工が容易に行え、薄型化できるため他のチップに積層し組み立てるのが容易であり、シール性が高い。反応開始手段が反応剤を加熱する加熱手段であるから、反応剤の反応制御が容易であり、応答も速い。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態1におけるマイクロポンプの分解説明図
(b)(a)のマイクロポンプのX―X断面図
【図2】(a)〜(d)本発明の実施の形態1におけるマイクロポンプの他の構成の分解説明図
【図3】(a)本発明の実施の形態2のマイクロポンプを積層した試料処理チップの分解斜視図
(b)(a)の試料処理チップを構成する流路制御チップの拡大一部破砕図
【図4】(a)本発明の実施の形態2のマイクロポンプを積層した試料処理チップの分解断面図
(b)本発明の実施の形態2のマイクロポンプと反応検出部を組み合わせた試料処理チップの分解断面図
【図5】(a)本発明の実施の形態3のマイクロポンプを積層した試料処理チップの分解断面図
(b)本発明の実施の形態3のマイクロポンプと回路基板を組み合わせた試料処理チップの分解断面図
【図6】(a)反応開始手段を具備しない試料処理チップで測定する第1の測定装置の概念説明図
(b)反応開始手段を具備しない試料処理チップで測定する第2の測定装置の概念説明図
【図7】(a)〜(c)本発明の実施の形態4におけるマイクロポンプの反応剤と反応チャンバの説明図
(d)本発明の実施の形態4におけるマイクロポンプの反応剤と反応開始手段の説明図
(e)本発明の実施の形態4におけるマイクロポンプの反応開始手段の説明図
【図8】(a)〜(c)発生ガスの圧力のばらつきを低減するための反応剤とチャネルの構成の説明図
【図9】(a)液体を内包したマイクロカプセルを液中に分散した場合の説明図
(b)液体を内包したマイクロカプセルを液体とともに二重にマイクロカプセル内に内包した場合の説明図
(c)液体を内包した2種類のマイクロカプセルを混合した場合の説明図
(d)使用時にマイクロポンプのシール材を破砕して連通させる場合の説明図
【図10】(a)抵抗体と電極で構成した電気加熱による反応開始手段の説明図
(b)反応剤中の導電粒子と電極で構成したジュール熱による反応開始手段の説明図
(c)発熱体と反応剤の間に高熱伝導部を配置した反応開始手段の説明図
(d)発熱体と反応剤を直接接触させた反応開始手段の説明図
【図11】(a)反応チャンバ間を断熱する説明図
(b)反応チャンバ間を冷却する説明図
【図12】(a)本発明の実施の形態8における試料処理チップの分解斜視図
(b)(a)の試料処理チップのマイクロポンプの反応剤の説明図
【図13】従来のマイクロポンプの構成図
【図14】従来の電気化学セル駆動ポンプの構成図
【符号の説明】
1 マイクロポンプ
1a ポンプチップ
1b 流路制御ユニットチップ
1c 吸引マイクロポンプ
2 第1構造材
2a,2b,3a 凹部
3 第2構造材
4,4a,4b,4d 反応剤
4c ガス吸収材
4e 小反応剤
5,5a,5b* 反応開始手段
5b 吸収開始手段
5c 伝熱構造材
5d 電極
5e 抵抗体
5f 発熱体
6,261,262,263 反応チャンバ
7,7a,71,72,73 チャネル
8,8a,81,82,83 連通孔
9 第1中間構造材
9a,12a 開口
10 第2中間構造材
11 シート材
12,12b シール材
13 流路制御チップ
13a 反応制御チップ
14 反応検出チップ
15 マイクロバルブ
151,152,153 マイクロバルブ機構
16 弁体
17 バルブチャンバ
17a 弁座
18 チャネル
19,191,192,193 リザーバ
20 圧電素子
23 回路基板
23a ICチップ
24,25 測定装置
24a,25a チップセット部
24b,25c 表示部
24b,25d 操作部
26 小反応チャンバ
27 破砕突起
28 導電粒子
29 高熱伝導部
30 断熱部
31 放熱部

Claims (53)

  1. 反応チャンバが形成されたポンプ構造材と、
    前記反応チャンバに収容され所定圧力のガスを発生する反応剤と、
    前記反応剤の側方位置に配設され該反応剤にガスを発生させる反応開始手段と、
    前記ポンプ構造材に設けられ、前記反応剤が発生した所定圧力のガスを前記反応チャンバから吐出口に導くチャネルとを備え、
    前記ポンプ構造材と前記反応開始手段とが積層されることを特徴とするマイクロポンプ。
  2. 前記ポンプ構造材が第1構造材と第2構造材を積層することにより構成され、該第1構造材と前記第2構造材の少なくともどちらかに凹部が設けられ前記代構造材と前記第2構造材とが対向して積層され前記反応チャンバを構成することを特徴とする請求項1記載のマイクロポンプ。
  3. 前記ポンプ構造材が第1構造材、第2構造材、第1中間構造材、第2中間構造材を積層することにより構成され、前記第1中間構造材には少なくとも前記反応剤を装着する開口が形成され、前記第2中間構造材には少なくとも前記チャネルとなる開口が形成されたことを特徴とする請求項1記載のマイクロポンプ。
  4. 前記ポンプ構造材が第1構造材と第2構造材を積層することにより構成され、該第1構造材の凹部内に前記反応開始手段が配設されることを特徴とする請求項1記載のマイクロポンプ。
  5. 前記反応剤が液体のときには、前記第1構造材の第1凹部内に該反応剤が収容されシート材でカバーされることを特徴とする請求項2記載のマイクロポンプ。
  6. 前記反応剤が第1の液体と第2の液体とから構成されるとき、前記第1凹部内に前記第1の液体と前記第2の液体とが分離状態で収容され、前記反応開始手段によって前記第1の液体と前記第2の液体の分離状態を解除し反応させることを特徴とする請求項5記載のマイクロポンプ。
  7. 前記反応剤が液体のとき、該反応剤をマイクロカプセルに収容して前記反応チャンバに装着することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のマイクロポンプ。
  8. 前記反応剤が第1の液体と第2の液体とから構成されるとき、該第1の液体をマイクロカプセルに収容して前記第2の液体の中に分散したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のマイクロポンプ。
  9. 前記反応剤が第1の液体と第2の液体とから構成されるとき、該第1の液体を第1マイクロカプセルに収容し、該第1マイクロカプセルを前記第2の液体ととも第2マイクロカプセル内に内包したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のマイクロポンプ。
  10. 前記反応剤が第1の液体と第2の液体とから構成されるとき、該第1の液体を第1マイクロカプセルに収容するとともに前記第2の液体を第2マイクロカプセルに収容して混合したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のマイクロポンプ。
  11. 前記反応剤が液体と固体とから構成されるとき、該液体をマイクロカプセルに収容して前記固体の中に分散したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のマイクロポンプ。
  12. 前記反応剤の反応によって発生するガスが不活性ガスであることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のマイクロポンプ。
  13. 前記反応剤が非汚染薬剤であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のマイクロポンプ。
  14. 前記反応剤が複数個の小反応剤から構成されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のマイクロポンプ。
  15. 前記複数個の小反応剤が直列に並んで設けられたことを特徴とする請求項14記載のマイクロポンプ。
  16. 前記複数個の小反応剤が直列に所定個並んだ直鎖が、並列に複数本並んで前記チャネルに接続されたことを特徴とする請求項14記載のマイクロポンプ。
  17. 前記小反応剤がそれぞれ前記チャネルに直接接続されたことを特徴とする請求項14記載のマイクロポンプ。
  18. 前記反応チャンバが複数個の小反応チャンバから構成され、該反応チャンバに前記小反応剤のそれぞれを収容することを特徴とする請求項14〜17のいずれかに記載のマイクロポンプ。
  19. 前記反応チャンバに前記複数個の小反応剤を収容することを特徴とする請求項14記載のマイクロポンプ。
  20. 前記反応開始手段が複数個の小反応開始手段から構成されたことを特徴とする請求項1〜19のいずれかに記載のマイクロポンプ。
  21. 反応によりガス化した反応剤の容積に応じて前記反応剤の量を順次増加させていることを特徴とする請求項14〜20のいずれかに記載のマイクロポンプ。
  22. 前記複数個の小反応剤が、所定単位量の小反応剤を元にした所定倍の小反応剤であることを特徴とする請求項14記載のマイクロポンプ。
  23. 前記反応開始手段が、前記ポンプ構造材に積層される他の構造材の前記反応剤側の面に取り付けられることを特徴とする請求項1記載のマイクロポンプ。
  24. 前記他の構造材が、チップをセットする装置の筐体であることを特徴とする請求項23記載のマイクロポンプ。
  25. 前記反応開始手段が前記反応剤を加熱する加熱手段であることを特徴とする請求項1〜24のいずれかに記載のマイクロポンプ。
  26. 前記他の構造材が回路基板であることを特徴とする請求項23記載のマイクロポンプ。
  27. 前記反応開始手段が、伝熱構造材に設けた一対の電極と、該電極間に接続された抵抗体から構成されたことを特徴とする請求項25または26記載のマイクロポンプ。
  28. 前記反応剤が導電性の性質を有する場合、前記反応開始手段が該反応剤と接触する一対の電極を備えて該反応剤自身がジュール熱で発熱することを特徴とする請求項25〜27のいずれかに記載のマイクロポンプ。
  29. 前記反応剤が非導電性の性質を有する場合、導電材を該反応剤に混入して導電性の性質を与えることを特徴とする請求項25〜27のいずれかに記載のマイクロポンプ。
  30. 前記反応開始手段と前記反応剤の間のポンプ構造材には、前記反応開始手段からの発熱を前記反応剤に伝える高熱伝導部が設けられたことを特徴とする請求項25〜27のいずれかに記載のマイクロポンプ。
  31. 前記ポンプ構造材には前記反応剤が露出され、前記反応開始手段からの発熱を前記反応剤に直接伝えることを特徴とする請求項25〜27のいずれかに記載のマイクロポンプ。
  32. 前記ポンプ構造材には、前記反応チャンバと前記吐出口の間に断熱部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のマイクロポンプ。
  33. 前記ポンプ構造材には、各小反応チャンバ間に断熱部が設けられていることを特徴とする請求項18記載のマイクロポンプ。
  34. 前記断熱部が前記ポンプ構造材に形成されたスリットであり、内部に気層または液層が形成されていること特徴とする請求項32または33記載のマイクロポンプ。
  35. 前記ポンプ構造材には、前記反応チャンバと前記吐出口の間に放熱部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のマイクロポンプ。
  36. 前記ポンプ構造材には、各小反応チャンバ間に放熱部が設けられていることを特徴とする請求項18記載のマイクロポンプ。
  37. 前記放熱部が前記ポンプ構造材に形成されたスリットであり、内部に冷却媒体が循環されていること特徴とする請求項35または36記載のマイクロポンプ。
  38. 前記ポンプ構造材には、前記反応チャンバと前記吐出口の間のチャネル長さもしくは距離が所定長さ以上に形成され、前記反応チャンバで発生するガスの温度が前記吐出口において所定の温度より低下することを特徴とする請求項1記載のマイクロポンプ。
  39. 前記ポンプ構造材には、各小反応チャンバ間のチャネル長さもしくは距離が所定長さ以上に形成され、前記小反応チャンバで発生するガスの温度が隣接位置の小反応チャンバでガスの反応開始温度より低下することを特徴とする請求項14記載のマイクロポンプ。
  40. 請求項1〜39のいずれかに記載のマイクロポンプが独立して複数設けられたポンプ構造材を備え、各マイクロポンプを単独または組み合わせて使用可能なマイクロポンプユニット。
  41. 各マイクロポンプにおいて、各反応剤がそれぞれ複数個の小反応剤から構成され、該小反応剤が各マイクロポンプ間でいずれも同一構成とされていることを特徴とする請求項40記載のマイクロポンプユニット。
  42. 請求項1〜39のいずれかに記載のマイクロポンプと、前記マイクロポンプに積層され、該マイクロポンプから吐出されたガスによって試料供給し、このとき流路制御を行う流路制御チップと、該流路制御チップから供給された試料を処理する処理チップを備えたことを特徴とする試料処理チップ。
  43. 前記流路制御チップと前記処理チップが1個のチップに構成されたことことを特徴とする請求項42記載の試料処理チップ。
  44. 前記マイクロポンプと前記流路制御チップが1個のチップに構成されたことを特徴とする請求項42記載の試料処理チップ。
  45. 前記マイクロポンプと前記流路制御チップと前記処理チップが1個のチップに構成されたことを特徴とする請求項42記載の試料処理チップ。
  46. 請求項40記載のポンプ構造材を備えたマイクロポンプユニットと、複数の流路を形成されるとともに前記ポンプ構造材に積層され、該マイクロポンプユニットの1以上のマイクロポンプから吐出されたガスによってそれぞれ試料供給しこのとき流路制御を行う流路制御チップと、該流路制御チップから供給された試料を処理する処理チップを備えたことを特徴とする試料処理チップ。
  47. 前記流路制御チップと前記処理チップが1個のチップに構成されたことことを特徴とする請求項45記載の試料処理チップ。
  48. 前記マイクロポンプと前記流路制御チップが1個のチップに構成されたことを特徴とする請求項45記載の試料処理チップ。
  49. 前記マイクロポンプと前記流路制御チップと前記処理チップが1個のチップに構成されたことを特徴とする請求項45記載の試料処理チップ。
  50. 前記マイクロポンプと前記流路制御チップの間にシール材が設けられたことを特徴とする請求項41または45に記載の試料処理チップ。
  51. 前記流路制御チップのリザーバ近傍にシール材破砕手段が設けられたことを特徴とする請求項50記載の試料処理チップ。
  52. 反応開始手段と積層され、該反応開始手段の作動により反応チャンバ内に所定のガスを発生するマイクロポンプであって、
    前記反応チャンバを有するポンプ構造材と、
    前記反応チャンバに収納され、ガスを発生する反応剤と、
    前記構造材に設けられ、前記反応剤が発生したガスを前記反応チャンバから吐出口に導くチャネルとを備えたことを特徴とするマイクロポンプ。
  53. 前記反応開始手段は、前記反応剤を加熱する加熱手段であることを特徴とする請求項52に記載のマイクロポンプ。
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