JP2004196146A - 車両用の熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両用の熱交換器において、衝突時の車両側及び障害物側が受ける衝撃を緩和することができる技術を提供する。
【解決手段】内部を流通する熱媒体の流通方向と平行な溝4baを凹設した。本発明の最大の特徴は、衝突時に凹部4baが変形して衝撃を緩和することにある。このように構成された車両用の熱交換器4では、衝突時に発生した応力が凹部4baに集中して凹部4baから熱交換器が変形する。このように凹部4baを設けることにより、衝突時に容易に熱交換器が変形し、これにより衝撃を緩和させることができる。
【選択図】図3
【解決手段】内部を流通する熱媒体の流通方向と平行な溝4baを凹設した。本発明の最大の特徴は、衝突時に凹部4baが変形して衝撃を緩和することにある。このように構成された車両用の熱交換器4では、衝突時に発生した応力が凹部4baに集中して凹部4baから熱交換器が変形する。このように凹部4baを設けることにより、衝突時に容易に熱交換器が変形し、これにより衝撃を緩和させることができる。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用の熱交換器、さらには車両用の熱交換システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両衝突時にラジエータ上部支持部が外れて下部支持部を中心に車両後方へラジエータを回転させて衝撃を緩和する技術(例えば、特許文献1参照)が知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−150962号公報(第3−5頁、図2、3、4)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、衝突時の衝撃は小さいほど良いため、さらなる衝撃の緩和が望まれている。
【0005】
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、車両用の熱交換器において、衝突時の車両側及び障害物側が受ける衝撃を緩和することができる技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために本発明の車両用の熱交換器は、以下の手段を採用した。即ち、第1の発明は、
内部を流通する熱媒体の流通方向と平行な溝を凹設したことを特徴とする。
【0007】
本発明の最大の特徴は、衝突時に凹部が変形して衝撃を緩和することにある。
【0008】
このように構成された車両用の熱交換器では、衝突時に発生した応力が凹部に集中して凹部から熱交換器が変形する。このように凹部を設けることにより、衝突時に容易に熱交換器が変形し、これにより衝撃を緩和させることができる。
【0009】
本発明においては、熱交換チューブをさらに備え、該熱交換チューブ内を流通する熱媒体の流通方向と平行な溝を該熱交換チューブに凹設しても良い。
【0010】
ここで、熱交換チューブとは、その内部に熱媒体を流通させるものであり、該熱交換チューブにおいて熱交換チューブ内部と外部との熱交換が行われる。このように構成された車両用の熱交換器では、チューブ内を流通する熱媒体の流通が円滑に行われて、熱交換器での圧力損失を低減することができ、また、熱交換器内での熱媒体の流速が速くなることにより、外部へ伝達される熱量を増加させることが可能となる。
【0011】
本発明においては、熱交換チューブと、前記熱交換チューブにより連結される少なくとも2つのタンクと、をさらに備え、該タンク内を流通する熱媒体の流通方向と平行な溝を該タンクに凹設しても良い。
【0012】
ここで、タンクとは、複数の熱交換チューブが接続され、熱交換チューブに熱媒体が流入する前、若しくは、熱交換チューブから熱媒体が流出した後に熱媒体を一時滞留させるためのものである。このように構成された車両用の熱交換器では、タンク内を流通する熱媒体の流れを阻害せず、熱交換器での圧力損失の増加を抑制することができ、また、熱交換器内の熱媒体の流速上昇により熱伝達される熱量を増加させることが可能となる。
【0013】
本発明においては、前記車両用の交換器と、
前記熱交換器の破損を判定する判定手段と、
前記判定手段により前記熱交換器が破損したと判定された場合に内燃機関の吸気の流通を停止させる吸気停止手段と、
を具備することができる。
【0014】
このように構成された車両用の熱交換システムでは、衝突により熱交換器が破損した場合に吸気の流通を停止させて、破損した熱交換器の破片が内燃機関に吸入されることを抑制し、該内燃機関の毀損を抑制することが可能となる。
【0015】
本発明においては、前記判定手段は、
前記熱交換器の内部を流通する熱媒体の圧力を検出する圧力検出手段と、
熱媒体の目標となる圧力状態を決定する目標圧力状態決定手段と、
を備え、
前記圧力検出手段により検出された圧力状態が目標圧力状態決定手段により決定された圧力状態の範囲外となった場合に熱交換器が破損したと判定することができる。
【0016】
このように構成された車両用の熱交換システムでは、衝突時に熱交換器が破損すると、該熱交換器を流通する熱媒体の圧力が変化する。ここで、目標圧力状態決定手段は、機関の運転状態等から求まる目標となる圧力状態を決定する。尚、圧力状態とは、熱交換器内や吸気系内の圧力の絶対値や相対値、若しくは圧力の変化率等を例示することができる。そして、判定手段は、目標となる圧力状態と実際の熱媒体の圧力状態とを比較して、実際の圧力状態が目標圧力状態の範囲外であったならば熱交換器が破損したと判定する。
【0017】
【発明の実施の形態】
<第1の実施の形態>
以下、本発明に係る車両用の熱交換器の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。尚、本実施の形態では、熱交換器としてインタークーラを例に挙げて説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態に係るインタークーラの搭載状態を示す図である。
【0019】
エンジン1の上方には、エンジンを覆うエンジンフード9が備えられている。
【0020】
エンジン1は、シリンダヘッド1aにシリンダブロック1bが連結され、さらにシリンダブロック1bにオイルパン1cが連結されて構成されている。
【0021】
シリンダヘッド1aには、インテークマニホルド2及びエキゾーストマニホルド6が接続されている。インテークマニホルド2には、吸気管3の一端が接続され該吸気管3の他端は排気のエネルギを駆動源として作動するターボチャージャ5のコンプレッサ側に接続されている。
【0022】
前記吸気管3におけるインテークマニホルド2の直上流に位置する部位には、該吸気管3内を流通する吸気の流量を調節するスロットルバルブ7が設けられている。このスロットルバルブ7には、ステップモータ等で構成されて該スロットルバルブ7を開閉駆動するスロットルバルブ用アクチュエータ7aが取り付けられている。
【0023】
前記スロットルバルブ7とターボチャージャ5のコンプレッサ側との間に位置する吸気管3には、前記ターボチャージャ5で圧縮されて高温となった吸気を冷却するためのインタークーラ4が設けられている。
【0024】
また、インテークマニホルド2には、該インテークマニホルド2内を流通する吸気の圧力に応じた信号を出力する吸気圧センサ8が取り付けられている。
【0025】
このように構成された吸気系では、ターボチャージャ5のコンプレッサ側に流入した吸気は、該ターボチャージャ5に内装されたコンプレッサホイールの回転によって圧縮される。前記ターボチャージャ5内で圧縮されて高温となった吸気は、インタークーラ4にて冷却された後、必要に応じてスロットルバルブ7によって流量を調節されてインテークマニホルド2に流入する。インテークマニホルド2に流入した吸気はエンジン1に吸入され、その後燃料を燃焼させる。
【0026】
前記エキゾーストマニホルド6は、前記ターボチャージャ5のタービン側と接続されている。前記ターボチャージャ5のタービン側は、排気管10と接続されている。
【0027】
このように構成された排気系では、エンジン1で燃焼された混合気(既燃ガス)がエキゾーストマニホルド6へ排出され、次いでエキゾーストマニホルド6からターボチャージャ5のタービン側へ流入する。ターボチャージャ5のタービン側に流入した排気は、該排気が持つエネルギを利用してターボチャージャ5内に回転自在に支持されたタービンホイールを回転させる。その際、タービンホイールの回転トルクは、前述したコンプレッサホイールへ伝達される。
【0028】
以上述べたように構成されたエンジン1には、該エンジン1を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)11が併設されている。このECU11は、エンジン1の運転条件や運転者の要求に応じてエンジン1の運転状態を制御するユニットである。
【0029】
ECU11には、各種センサが電気配線を介して接続され、上記した各種センサの出力信号の他、エンジン回転に応じたパルス信号を出力するクランクポジションセンサ12、及び運転者がアクセルを踏み込んだ量に応じた電気信号を出力するアクセル開度センサ13の出力信号が入力されるようになっている。
【0030】
一方、ECU11には、スロットルバルブ用アクチュエータ7a等が電気配線を介して接続され、上記した各部をECU11が制御することが可能になっている。
【0031】
ところで、車両が障害物に衝突した場合、該障害物がエンジンフード9を変形させ、最終的にエンジンフード9がインタークーラ4にまで到達することがある。このときに、インタークーラ4が変形すると、エンジンフード9もさらに変形することが可能となり、障害物及び車両が受ける衝撃を緩和することができる。
【0032】
ここで、図2は、本実施の形態によるインタークーラ4の上面図である。インタークーラ4は、2つのタンク4a、複数のチューブ4b、複数の冷却フィン4cで構成されている。2つのタンク4aは等間隔に配設された複数のチューブ4bで連結されている。2つのタンク4a及び複数のチューブ4bは中空構造で、一方のタンク4aから他方のタンク4aへチューブ4bを介して吸気が流通する。隣接するチューブ4b間には、波型に形成され山および谷の部分がチューブ4bへ接触するようにして冷却フィン4cが取り付けられている。
【0033】
図3は、本実施の形態によるチューブ4bの断面図である。チューブ4bの断面は長円となるように形成され、さらに、チューブ4bの側面にチューブ4bの内側に向かって窪んでいる凹部4baが形成されている。
【0034】
このように構成されたチューブ4bは、図3の上方向から力が加わると、凹部4baに応力集中が生じ、該凹部4baから容易に変形する。このように、凹部4baで変形させることにより衝突時の衝撃を緩和することが可能となる。
【0035】
また、吸気の流通方向と平行に窪ませることにより、吸気の流通を阻害せずに吸気とチューブ4bとの接触面積及びチューブ4bと外気との接触面積を増加させることができ、冷却能力を向上させることが可能となる。また、凹部4baに沿って吸気が流通するため、吸気の流通が円滑に行われて圧力損失が低減し、過給圧上昇時の応答性を向上させることができ、低回転域からの加速性能を向上させることができる。さらに、チューブ4b内での吸気の流速が速くなることにより、冷却フィン4cへ伝達される熱量が増大し、これにより吸気の冷却が促進され、エンジン性能の向上及び排気エミッションの低減を図ることが可能となる。
【0036】
図4は、本実施の形態による他のチューブ4bの断面図である。チューブ4bの上面及び下面にチューブ4bの内側に向かって窪んでいる凹部4bbが形成されている。
【0037】
このように構成されたチューブ4bは、図4の上方向又は右方向若しくは左方向から力が加わると、凹部4bbに応力集中が生じ、該凹部4bbから容易に変形する。このように、凹部4bbで変形させることにより衝突時の衝撃を緩和することが可能となる。
【0038】
図5は、本実施の形態によるタンク4aの断面図である。タンク4aの断面は半長円となるように形成され、さらに、タンク4aの長手方向と平行に、該タンク4aの内側に向かって窪んでいる凹部4aaが形成されている。
【0039】
このように構成されたタンク4aは、図5の上方向から力が加わると、凹部4aaに応力集中が生じ、該凹部4aaから容易に変形する。このように、凹部4aaで変形させることにより衝突時の衝撃を緩和することが可能となる。
【0040】
また、吸気の流通方向と平行に窪ませることにより、吸気の流通を阻害することがなく冷却能力の低下を抑制することが可能となる。
【0041】
図6は、本実施の形態による他のタンク4aの上面図である。タンク4aの長手方向と直交するように、該タンク4aの外周に該タンク4aの内側に向かって窪んでいる凹部4abが形成されている。
【0042】
このように構成されたタンク4aは、力が加わると、凹部4abに応力集中が生じ、該凹部4abから容易に変形する。このように、凹部4abで変形させることにより衝突時の衝撃を緩和することが可能となる。
【0043】
以上説明したように、本実施の形態によれば、インタークーラに障害物が衝突すると、該インタークーラが変形して障害物及び車両への衝撃を緩和することができる。また、吸気の流通方向と平行に凹部を設けると、吸気の流通を阻害せずに接触面積を増加させることができ、冷却能力を向上させることが可能となる。また、凹部に沿って吸気が流通するため、吸気の流通が円滑に行われて圧力損失が低減し、過給圧上昇時の応答性を向上させることができ、低回転域からの加速性能を向上させることができる。さらに、吸気の流速が速くなることにより、冷却フィン4cへ伝達される熱量が増大し、これにより吸気の冷却が促進され、エンジン性能の向上及び排気エミッションの低減を図ることが可能となる。
<第2の実施の形態>
本実施の形態では、インタークーラ破損時にその破片によりエンジン本体が毀損することを防止する。
【0044】
尚、本実施の形態においては、適用対象となるエンジンやその他ハードウェアの基本構成は第1の実施の形態と共通なので説明を割愛する。
【0045】
ここで、車両の衝突によりインタークーラ4が破損して、その破片がエンジン1に吸入される虞がある。これにより、エンジン1が毀損する虞がある。
【0046】
そこで、本実施の形態では、インタークーラ4が破損した場合には、スロットルバルブ7を全閉にして破片がエンジン1に吸入されることを抑制する。
【0047】
ここで、インタークーラ4の破損は、インテークマニホルド2に取り付けられた吸気圧センサ8の出力信号と、エンジン1の運転状態から推定されるインテークマニホルド2内の圧力と、を比較して判定される。即ち、インタークーラ4が破損すると、該インタークーラ4から過給された吸気が流出、若しくは、外気が流入してインテークマニホルド2内の圧力が変化する。従って、インテークマニホルド2内の圧力が、運転状態等により推定される圧力の範囲外となった場合にはインタークーラ4が破損したと判定することができる。
【0048】
次に、本実施の形態によるスロットルバルブ開閉制御について説明する。
【0049】
図7は、本実施の形態によるスロットルバルブ開閉制御のフローを示したフローチャート図である。
【0050】
ステップS101では、インテークマニホルド圧力p1を検出する。
【0051】
ステップS102では、運転状態を検出する。ここで、運転状態とは、例えば、エンジン回転数r1、アクセル開度k1、車速v1、過給圧p2、その他大気圧、外気温等x1である。エンジン回転数r1は、クランクポジションセンサ12の出力信号により求め、アクセル開度k1は、アクセル開度センサ13の出力信号により求める。また、車速v1は、車速に応じた信号を出力するスピードセンサ(図示省略)の出力信号により求まり、過給圧p2は、吸気圧センサ8の出力信号から求めることができる。
【0052】
ステップS103では、推定インテークマニホルド圧力p3を算出する。推定インテークマニホルド圧力p3は、ステップS102で検出された運転状態をパラメータとして予め実験等により求めておいた算出式若しくはマップにより算出する。
【0053】
ステップS104では、インテークマニホルド圧力p1が推定インテークマニホルド圧力p3から任意の値αを減じた値よりも小さいか否か、又は、インテークマニホルド圧力p1が推定インテークマニホルド圧力p3に任意の値αを加えた値よりも大きいか否か判定される。
【0054】
ここで、図8は、エンジン回転数と推定インテークマニホルド圧力との関係を示した図である。本ステップでは、図8中、ハッチングで示した領域にインテークマニホルド圧力p1があるか否か判定される。
【0055】
インテークマニホルド圧力p1が推定インテークマニホルド圧力p3から任意の値αを減じた値よりも小さい場合は、過給された吸気が吸気系から外部へ流出している状態である。また、エンジン回転数が低いときや減速時は、インテークマニホルド2内の圧力は負圧となっており、この運転領域においては、インテークマニホルド圧力p1が推定インテークマニホルド圧力p3に任意の値αを加えた値よりも大きい場合は、吸気系の外部から空気が流入している状態である。これらの場合には、インタークーラ4を含む吸気系の破損が考えられる。
【0056】
ステップS104で肯定判定がなされた場合にはステップS105へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS101へ戻る。
【0057】
ステップS105では、スロットルバルブが全閉にされる。これにより、吸気系に流通する吸気系を構成する部材の破片がエンジン1に吸入されて、エンジン1本体が毀損することを防止できる。
【0058】
このようにして、インタークーラ4の破損時に該インタークーラ4の破片がエンジン1に吸入されて該エンジン1が毀損することを抑制できる。
【0059】
尚、本実施の形態では、熱交換器としてインタークーラ4を例示して説明したが、これに代えて、ラジエータ、オイルクーラ等の熱交換器に適用しても良い。
【0060】
以上説明したように、本実施の形態によれば、インタークーラに障害物が衝突して該インタークーラが破損した場合には、スロットルバルブを全閉としてエンジン本体の毀損を抑制することができる。
<第3の実施の形態>
本実施の形態では、衝突時にインタークーラ自体がその衝撃で移動するような該インタークーラの取り付け構造として衝突時に障害物及び車両が受ける衝撃を緩和する。
【0061】
尚、本実施の形態においては、インタークーラの取付構造が異なるものの、適用対象となるエンジンやその他ハードウェアの基本構成は第1の実施の形態と共通なので説明を割愛する。
【0062】
図9(A)は、インタークーラ4及び該インタークーラ4をエンジン1上部に固定するための取付具14の側面図、図9(B)は、取付具14の取付部分の正面図である。
【0063】
ここで、インタークーラ4と取付具14の一端とは回動可能に接続されている。また、取付具14の他端とエンジン1とは、ボルト15により締結され、該ボルト15と取付具14及び取付具14とエンジン1との間にはゴム16が挟持されている。さらに、取付具14の一端側が他端側よりも車両後方側へ位置するように、取付具14は、一端側を車両後方へ傾けて取り付けられている。
【0064】
このように構成されたインタークーラ4では、該インタークーラ4に車両上方もしくは前方から衝撃が加わると、取付具14がボルト15の締結点を中心として回転する。これにより、該インタークーラ4が車両後方へ移動しつつ車両下方へ移動するので、障害物への衝撃を緩和することができる。
【0065】
図10(A)は、インタークーラ4及び該インタークーラ4をエンジン1上部に固定するための取付具14の側面図、図10(B)は、取付具14の取付部分の正面図である。
【0066】
ここで、取付具14は、インタークーラ側取付具14aとエンジン側取付具14bとから構成されている。インタークーラ4とインタークーラ側取付具14aの一端とは回動可能に接続されている。インタークーラ側取付具14aの他端とエンジン側取付具14bの一端とは、ボルト15a及びナット15bにより締結され、インタークーラ側取付具14aの他端とエンジン側取付具14bの一端との間にはゴム16が挟持されている。また、エンジン側取付具14bの他端とエンジン1とは、ボルト15により締結されている。
【0067】
インタークーラ側取付具14aの一端は他端よりも車両前方に位置するように、インタークーラ側取付具14aは、一端を車両前方に傾けて取り付けられている。また、エンジン側取付具14bは、その中心軸がインタークーラ側取付具14aの中心軸と平行とならないように角度をもって取り付けられている。
【0068】
このように構成されたインタークーラ4では、該インタークーラ4に車両上方から衝撃が加わると、インタークーラ側取付具14aがボルト15a及びナット15bの締結点を中心として回転する。これにより、該インタークーラ4が車両後方若しくは前方へ移動しつつ車両下方へ移動するので、障害物への衝撃を緩和することができる。
【0069】
以上説明したように、本実施の形態によれば、インタークーラの取付具の一端を回動可能に取り付け、他端をゴムを挟持しつつ固定することにより、インタークーラ上方から力が加わると該インタークーラが下方へ移動して、障害物への衝撃を緩和することができる。また、インタークーラに力が加わる方向と、取付具の中心軸と、が平行とならないように(本実施の形態では、地面と垂直とならないように)取り付けることにより、インタークーラの移動が容易に行われることを可能としている。
【0070】
【発明の効果】
本発明に係る車両用の熱交換器では、車両衝突時、熱交換器に力が加わると該熱交換器が容易に変形して衝突時の衝撃を緩和することができる。また、熱交換器の破損した場合には、その破片が内燃機関に吸入されることを抑制することができ、内燃機関の毀損を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インタークーラの搭載状態を示す図である。
【図2】インタークーラの上面図である。
【図3】チューブの断面図である。
【図4】他のチューブの断面図である。
【図5】タンクの断面図である。
【図6】他のタンクの上面図である。
【図7】スロットルバルブ開閉制御のフローを示したフローチャート図である。
【図8】エンジン回転数と推定インテークマニホルド圧力との関係を示した図である。
【図9】図9(A)は、インタークーラ及び該インタークーラをエンジン上部に固定するための取付具の側面図、図9(B)は、取付具の取付部分の正面図である。
【図10】図10(A)は、インタークーラ及び該インタークーラをエンジン上部に固定するための取付具の側面図、図10(B)は、取付具の取付部分の正面図である。
【符号の説明】
1・・・・エンジン
1a・・・シリンダヘッド
1b・・・シリンダブロック
1c・・・オイルパン
2・・・・インテークマニホルド
3・・・・吸気管
4・・・・インタークーラ
4a・・・タンク
4b・・・チューブ
4c・・・冷却フィン
5・・・・ターボチャージャ
6・・・・エキゾーストマニホルド
7・・・・スロットルバルブ
7a・・・スロットルバルブ用アクチュエータ
8・・・・吸気圧センサ
9・・・・エンジンフード
10・・・排気管
11・・・ECU
12・・・クランクポジションセンサ
13・・・アクセル開度センサ
14・・・取付具
15・・・ボルト
16・・・ゴム
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用の熱交換器、さらには車両用の熱交換システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両衝突時にラジエータ上部支持部が外れて下部支持部を中心に車両後方へラジエータを回転させて衝撃を緩和する技術(例えば、特許文献1参照)が知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−150962号公報(第3−5頁、図2、3、4)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、衝突時の衝撃は小さいほど良いため、さらなる衝撃の緩和が望まれている。
【0005】
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、車両用の熱交換器において、衝突時の車両側及び障害物側が受ける衝撃を緩和することができる技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために本発明の車両用の熱交換器は、以下の手段を採用した。即ち、第1の発明は、
内部を流通する熱媒体の流通方向と平行な溝を凹設したことを特徴とする。
【0007】
本発明の最大の特徴は、衝突時に凹部が変形して衝撃を緩和することにある。
【0008】
このように構成された車両用の熱交換器では、衝突時に発生した応力が凹部に集中して凹部から熱交換器が変形する。このように凹部を設けることにより、衝突時に容易に熱交換器が変形し、これにより衝撃を緩和させることができる。
【0009】
本発明においては、熱交換チューブをさらに備え、該熱交換チューブ内を流通する熱媒体の流通方向と平行な溝を該熱交換チューブに凹設しても良い。
【0010】
ここで、熱交換チューブとは、その内部に熱媒体を流通させるものであり、該熱交換チューブにおいて熱交換チューブ内部と外部との熱交換が行われる。このように構成された車両用の熱交換器では、チューブ内を流通する熱媒体の流通が円滑に行われて、熱交換器での圧力損失を低減することができ、また、熱交換器内での熱媒体の流速が速くなることにより、外部へ伝達される熱量を増加させることが可能となる。
【0011】
本発明においては、熱交換チューブと、前記熱交換チューブにより連結される少なくとも2つのタンクと、をさらに備え、該タンク内を流通する熱媒体の流通方向と平行な溝を該タンクに凹設しても良い。
【0012】
ここで、タンクとは、複数の熱交換チューブが接続され、熱交換チューブに熱媒体が流入する前、若しくは、熱交換チューブから熱媒体が流出した後に熱媒体を一時滞留させるためのものである。このように構成された車両用の熱交換器では、タンク内を流通する熱媒体の流れを阻害せず、熱交換器での圧力損失の増加を抑制することができ、また、熱交換器内の熱媒体の流速上昇により熱伝達される熱量を増加させることが可能となる。
【0013】
本発明においては、前記車両用の交換器と、
前記熱交換器の破損を判定する判定手段と、
前記判定手段により前記熱交換器が破損したと判定された場合に内燃機関の吸気の流通を停止させる吸気停止手段と、
を具備することができる。
【0014】
このように構成された車両用の熱交換システムでは、衝突により熱交換器が破損した場合に吸気の流通を停止させて、破損した熱交換器の破片が内燃機関に吸入されることを抑制し、該内燃機関の毀損を抑制することが可能となる。
【0015】
本発明においては、前記判定手段は、
前記熱交換器の内部を流通する熱媒体の圧力を検出する圧力検出手段と、
熱媒体の目標となる圧力状態を決定する目標圧力状態決定手段と、
を備え、
前記圧力検出手段により検出された圧力状態が目標圧力状態決定手段により決定された圧力状態の範囲外となった場合に熱交換器が破損したと判定することができる。
【0016】
このように構成された車両用の熱交換システムでは、衝突時に熱交換器が破損すると、該熱交換器を流通する熱媒体の圧力が変化する。ここで、目標圧力状態決定手段は、機関の運転状態等から求まる目標となる圧力状態を決定する。尚、圧力状態とは、熱交換器内や吸気系内の圧力の絶対値や相対値、若しくは圧力の変化率等を例示することができる。そして、判定手段は、目標となる圧力状態と実際の熱媒体の圧力状態とを比較して、実際の圧力状態が目標圧力状態の範囲外であったならば熱交換器が破損したと判定する。
【0017】
【発明の実施の形態】
<第1の実施の形態>
以下、本発明に係る車両用の熱交換器の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。尚、本実施の形態では、熱交換器としてインタークーラを例に挙げて説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態に係るインタークーラの搭載状態を示す図である。
【0019】
エンジン1の上方には、エンジンを覆うエンジンフード9が備えられている。
【0020】
エンジン1は、シリンダヘッド1aにシリンダブロック1bが連結され、さらにシリンダブロック1bにオイルパン1cが連結されて構成されている。
【0021】
シリンダヘッド1aには、インテークマニホルド2及びエキゾーストマニホルド6が接続されている。インテークマニホルド2には、吸気管3の一端が接続され該吸気管3の他端は排気のエネルギを駆動源として作動するターボチャージャ5のコンプレッサ側に接続されている。
【0022】
前記吸気管3におけるインテークマニホルド2の直上流に位置する部位には、該吸気管3内を流通する吸気の流量を調節するスロットルバルブ7が設けられている。このスロットルバルブ7には、ステップモータ等で構成されて該スロットルバルブ7を開閉駆動するスロットルバルブ用アクチュエータ7aが取り付けられている。
【0023】
前記スロットルバルブ7とターボチャージャ5のコンプレッサ側との間に位置する吸気管3には、前記ターボチャージャ5で圧縮されて高温となった吸気を冷却するためのインタークーラ4が設けられている。
【0024】
また、インテークマニホルド2には、該インテークマニホルド2内を流通する吸気の圧力に応じた信号を出力する吸気圧センサ8が取り付けられている。
【0025】
このように構成された吸気系では、ターボチャージャ5のコンプレッサ側に流入した吸気は、該ターボチャージャ5に内装されたコンプレッサホイールの回転によって圧縮される。前記ターボチャージャ5内で圧縮されて高温となった吸気は、インタークーラ4にて冷却された後、必要に応じてスロットルバルブ7によって流量を調節されてインテークマニホルド2に流入する。インテークマニホルド2に流入した吸気はエンジン1に吸入され、その後燃料を燃焼させる。
【0026】
前記エキゾーストマニホルド6は、前記ターボチャージャ5のタービン側と接続されている。前記ターボチャージャ5のタービン側は、排気管10と接続されている。
【0027】
このように構成された排気系では、エンジン1で燃焼された混合気(既燃ガス)がエキゾーストマニホルド6へ排出され、次いでエキゾーストマニホルド6からターボチャージャ5のタービン側へ流入する。ターボチャージャ5のタービン側に流入した排気は、該排気が持つエネルギを利用してターボチャージャ5内に回転自在に支持されたタービンホイールを回転させる。その際、タービンホイールの回転トルクは、前述したコンプレッサホイールへ伝達される。
【0028】
以上述べたように構成されたエンジン1には、該エンジン1を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)11が併設されている。このECU11は、エンジン1の運転条件や運転者の要求に応じてエンジン1の運転状態を制御するユニットである。
【0029】
ECU11には、各種センサが電気配線を介して接続され、上記した各種センサの出力信号の他、エンジン回転に応じたパルス信号を出力するクランクポジションセンサ12、及び運転者がアクセルを踏み込んだ量に応じた電気信号を出力するアクセル開度センサ13の出力信号が入力されるようになっている。
【0030】
一方、ECU11には、スロットルバルブ用アクチュエータ7a等が電気配線を介して接続され、上記した各部をECU11が制御することが可能になっている。
【0031】
ところで、車両が障害物に衝突した場合、該障害物がエンジンフード9を変形させ、最終的にエンジンフード9がインタークーラ4にまで到達することがある。このときに、インタークーラ4が変形すると、エンジンフード9もさらに変形することが可能となり、障害物及び車両が受ける衝撃を緩和することができる。
【0032】
ここで、図2は、本実施の形態によるインタークーラ4の上面図である。インタークーラ4は、2つのタンク4a、複数のチューブ4b、複数の冷却フィン4cで構成されている。2つのタンク4aは等間隔に配設された複数のチューブ4bで連結されている。2つのタンク4a及び複数のチューブ4bは中空構造で、一方のタンク4aから他方のタンク4aへチューブ4bを介して吸気が流通する。隣接するチューブ4b間には、波型に形成され山および谷の部分がチューブ4bへ接触するようにして冷却フィン4cが取り付けられている。
【0033】
図3は、本実施の形態によるチューブ4bの断面図である。チューブ4bの断面は長円となるように形成され、さらに、チューブ4bの側面にチューブ4bの内側に向かって窪んでいる凹部4baが形成されている。
【0034】
このように構成されたチューブ4bは、図3の上方向から力が加わると、凹部4baに応力集中が生じ、該凹部4baから容易に変形する。このように、凹部4baで変形させることにより衝突時の衝撃を緩和することが可能となる。
【0035】
また、吸気の流通方向と平行に窪ませることにより、吸気の流通を阻害せずに吸気とチューブ4bとの接触面積及びチューブ4bと外気との接触面積を増加させることができ、冷却能力を向上させることが可能となる。また、凹部4baに沿って吸気が流通するため、吸気の流通が円滑に行われて圧力損失が低減し、過給圧上昇時の応答性を向上させることができ、低回転域からの加速性能を向上させることができる。さらに、チューブ4b内での吸気の流速が速くなることにより、冷却フィン4cへ伝達される熱量が増大し、これにより吸気の冷却が促進され、エンジン性能の向上及び排気エミッションの低減を図ることが可能となる。
【0036】
図4は、本実施の形態による他のチューブ4bの断面図である。チューブ4bの上面及び下面にチューブ4bの内側に向かって窪んでいる凹部4bbが形成されている。
【0037】
このように構成されたチューブ4bは、図4の上方向又は右方向若しくは左方向から力が加わると、凹部4bbに応力集中が生じ、該凹部4bbから容易に変形する。このように、凹部4bbで変形させることにより衝突時の衝撃を緩和することが可能となる。
【0038】
図5は、本実施の形態によるタンク4aの断面図である。タンク4aの断面は半長円となるように形成され、さらに、タンク4aの長手方向と平行に、該タンク4aの内側に向かって窪んでいる凹部4aaが形成されている。
【0039】
このように構成されたタンク4aは、図5の上方向から力が加わると、凹部4aaに応力集中が生じ、該凹部4aaから容易に変形する。このように、凹部4aaで変形させることにより衝突時の衝撃を緩和することが可能となる。
【0040】
また、吸気の流通方向と平行に窪ませることにより、吸気の流通を阻害することがなく冷却能力の低下を抑制することが可能となる。
【0041】
図6は、本実施の形態による他のタンク4aの上面図である。タンク4aの長手方向と直交するように、該タンク4aの外周に該タンク4aの内側に向かって窪んでいる凹部4abが形成されている。
【0042】
このように構成されたタンク4aは、力が加わると、凹部4abに応力集中が生じ、該凹部4abから容易に変形する。このように、凹部4abで変形させることにより衝突時の衝撃を緩和することが可能となる。
【0043】
以上説明したように、本実施の形態によれば、インタークーラに障害物が衝突すると、該インタークーラが変形して障害物及び車両への衝撃を緩和することができる。また、吸気の流通方向と平行に凹部を設けると、吸気の流通を阻害せずに接触面積を増加させることができ、冷却能力を向上させることが可能となる。また、凹部に沿って吸気が流通するため、吸気の流通が円滑に行われて圧力損失が低減し、過給圧上昇時の応答性を向上させることができ、低回転域からの加速性能を向上させることができる。さらに、吸気の流速が速くなることにより、冷却フィン4cへ伝達される熱量が増大し、これにより吸気の冷却が促進され、エンジン性能の向上及び排気エミッションの低減を図ることが可能となる。
<第2の実施の形態>
本実施の形態では、インタークーラ破損時にその破片によりエンジン本体が毀損することを防止する。
【0044】
尚、本実施の形態においては、適用対象となるエンジンやその他ハードウェアの基本構成は第1の実施の形態と共通なので説明を割愛する。
【0045】
ここで、車両の衝突によりインタークーラ4が破損して、その破片がエンジン1に吸入される虞がある。これにより、エンジン1が毀損する虞がある。
【0046】
そこで、本実施の形態では、インタークーラ4が破損した場合には、スロットルバルブ7を全閉にして破片がエンジン1に吸入されることを抑制する。
【0047】
ここで、インタークーラ4の破損は、インテークマニホルド2に取り付けられた吸気圧センサ8の出力信号と、エンジン1の運転状態から推定されるインテークマニホルド2内の圧力と、を比較して判定される。即ち、インタークーラ4が破損すると、該インタークーラ4から過給された吸気が流出、若しくは、外気が流入してインテークマニホルド2内の圧力が変化する。従って、インテークマニホルド2内の圧力が、運転状態等により推定される圧力の範囲外となった場合にはインタークーラ4が破損したと判定することができる。
【0048】
次に、本実施の形態によるスロットルバルブ開閉制御について説明する。
【0049】
図7は、本実施の形態によるスロットルバルブ開閉制御のフローを示したフローチャート図である。
【0050】
ステップS101では、インテークマニホルド圧力p1を検出する。
【0051】
ステップS102では、運転状態を検出する。ここで、運転状態とは、例えば、エンジン回転数r1、アクセル開度k1、車速v1、過給圧p2、その他大気圧、外気温等x1である。エンジン回転数r1は、クランクポジションセンサ12の出力信号により求め、アクセル開度k1は、アクセル開度センサ13の出力信号により求める。また、車速v1は、車速に応じた信号を出力するスピードセンサ(図示省略)の出力信号により求まり、過給圧p2は、吸気圧センサ8の出力信号から求めることができる。
【0052】
ステップS103では、推定インテークマニホルド圧力p3を算出する。推定インテークマニホルド圧力p3は、ステップS102で検出された運転状態をパラメータとして予め実験等により求めておいた算出式若しくはマップにより算出する。
【0053】
ステップS104では、インテークマニホルド圧力p1が推定インテークマニホルド圧力p3から任意の値αを減じた値よりも小さいか否か、又は、インテークマニホルド圧力p1が推定インテークマニホルド圧力p3に任意の値αを加えた値よりも大きいか否か判定される。
【0054】
ここで、図8は、エンジン回転数と推定インテークマニホルド圧力との関係を示した図である。本ステップでは、図8中、ハッチングで示した領域にインテークマニホルド圧力p1があるか否か判定される。
【0055】
インテークマニホルド圧力p1が推定インテークマニホルド圧力p3から任意の値αを減じた値よりも小さい場合は、過給された吸気が吸気系から外部へ流出している状態である。また、エンジン回転数が低いときや減速時は、インテークマニホルド2内の圧力は負圧となっており、この運転領域においては、インテークマニホルド圧力p1が推定インテークマニホルド圧力p3に任意の値αを加えた値よりも大きい場合は、吸気系の外部から空気が流入している状態である。これらの場合には、インタークーラ4を含む吸気系の破損が考えられる。
【0056】
ステップS104で肯定判定がなされた場合にはステップS105へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS101へ戻る。
【0057】
ステップS105では、スロットルバルブが全閉にされる。これにより、吸気系に流通する吸気系を構成する部材の破片がエンジン1に吸入されて、エンジン1本体が毀損することを防止できる。
【0058】
このようにして、インタークーラ4の破損時に該インタークーラ4の破片がエンジン1に吸入されて該エンジン1が毀損することを抑制できる。
【0059】
尚、本実施の形態では、熱交換器としてインタークーラ4を例示して説明したが、これに代えて、ラジエータ、オイルクーラ等の熱交換器に適用しても良い。
【0060】
以上説明したように、本実施の形態によれば、インタークーラに障害物が衝突して該インタークーラが破損した場合には、スロットルバルブを全閉としてエンジン本体の毀損を抑制することができる。
<第3の実施の形態>
本実施の形態では、衝突時にインタークーラ自体がその衝撃で移動するような該インタークーラの取り付け構造として衝突時に障害物及び車両が受ける衝撃を緩和する。
【0061】
尚、本実施の形態においては、インタークーラの取付構造が異なるものの、適用対象となるエンジンやその他ハードウェアの基本構成は第1の実施の形態と共通なので説明を割愛する。
【0062】
図9(A)は、インタークーラ4及び該インタークーラ4をエンジン1上部に固定するための取付具14の側面図、図9(B)は、取付具14の取付部分の正面図である。
【0063】
ここで、インタークーラ4と取付具14の一端とは回動可能に接続されている。また、取付具14の他端とエンジン1とは、ボルト15により締結され、該ボルト15と取付具14及び取付具14とエンジン1との間にはゴム16が挟持されている。さらに、取付具14の一端側が他端側よりも車両後方側へ位置するように、取付具14は、一端側を車両後方へ傾けて取り付けられている。
【0064】
このように構成されたインタークーラ4では、該インタークーラ4に車両上方もしくは前方から衝撃が加わると、取付具14がボルト15の締結点を中心として回転する。これにより、該インタークーラ4が車両後方へ移動しつつ車両下方へ移動するので、障害物への衝撃を緩和することができる。
【0065】
図10(A)は、インタークーラ4及び該インタークーラ4をエンジン1上部に固定するための取付具14の側面図、図10(B)は、取付具14の取付部分の正面図である。
【0066】
ここで、取付具14は、インタークーラ側取付具14aとエンジン側取付具14bとから構成されている。インタークーラ4とインタークーラ側取付具14aの一端とは回動可能に接続されている。インタークーラ側取付具14aの他端とエンジン側取付具14bの一端とは、ボルト15a及びナット15bにより締結され、インタークーラ側取付具14aの他端とエンジン側取付具14bの一端との間にはゴム16が挟持されている。また、エンジン側取付具14bの他端とエンジン1とは、ボルト15により締結されている。
【0067】
インタークーラ側取付具14aの一端は他端よりも車両前方に位置するように、インタークーラ側取付具14aは、一端を車両前方に傾けて取り付けられている。また、エンジン側取付具14bは、その中心軸がインタークーラ側取付具14aの中心軸と平行とならないように角度をもって取り付けられている。
【0068】
このように構成されたインタークーラ4では、該インタークーラ4に車両上方から衝撃が加わると、インタークーラ側取付具14aがボルト15a及びナット15bの締結点を中心として回転する。これにより、該インタークーラ4が車両後方若しくは前方へ移動しつつ車両下方へ移動するので、障害物への衝撃を緩和することができる。
【0069】
以上説明したように、本実施の形態によれば、インタークーラの取付具の一端を回動可能に取り付け、他端をゴムを挟持しつつ固定することにより、インタークーラ上方から力が加わると該インタークーラが下方へ移動して、障害物への衝撃を緩和することができる。また、インタークーラに力が加わる方向と、取付具の中心軸と、が平行とならないように(本実施の形態では、地面と垂直とならないように)取り付けることにより、インタークーラの移動が容易に行われることを可能としている。
【0070】
【発明の効果】
本発明に係る車両用の熱交換器では、車両衝突時、熱交換器に力が加わると該熱交換器が容易に変形して衝突時の衝撃を緩和することができる。また、熱交換器の破損した場合には、その破片が内燃機関に吸入されることを抑制することができ、内燃機関の毀損を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インタークーラの搭載状態を示す図である。
【図2】インタークーラの上面図である。
【図3】チューブの断面図である。
【図4】他のチューブの断面図である。
【図5】タンクの断面図である。
【図6】他のタンクの上面図である。
【図7】スロットルバルブ開閉制御のフローを示したフローチャート図である。
【図8】エンジン回転数と推定インテークマニホルド圧力との関係を示した図である。
【図9】図9(A)は、インタークーラ及び該インタークーラをエンジン上部に固定するための取付具の側面図、図9(B)は、取付具の取付部分の正面図である。
【図10】図10(A)は、インタークーラ及び該インタークーラをエンジン上部に固定するための取付具の側面図、図10(B)は、取付具の取付部分の正面図である。
【符号の説明】
1・・・・エンジン
1a・・・シリンダヘッド
1b・・・シリンダブロック
1c・・・オイルパン
2・・・・インテークマニホルド
3・・・・吸気管
4・・・・インタークーラ
4a・・・タンク
4b・・・チューブ
4c・・・冷却フィン
5・・・・ターボチャージャ
6・・・・エキゾーストマニホルド
7・・・・スロットルバルブ
7a・・・スロットルバルブ用アクチュエータ
8・・・・吸気圧センサ
9・・・・エンジンフード
10・・・排気管
11・・・ECU
12・・・クランクポジションセンサ
13・・・アクセル開度センサ
14・・・取付具
15・・・ボルト
16・・・ゴム
Claims (5)
- 内部を流通する熱媒体の流通方向と平行な溝を凹設したことを特徴とする車両用の熱交換器。
- 熱交換チューブをさらに備え、該熱交換チューブ内を流通する熱媒体の流通方向と平行な溝を該熱交換チューブに凹設したことを特徴とする請求項1に記載の車両用の熱交換器。
- 熱交換チューブと、前記熱交換チューブにより連結される少なくとも2つのタンクと、をさらに備え、該タンク内を流通する熱媒体の流通方向と平行な溝を該タンクに凹設したことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用の熱交換器。
- 請求項1から3の何れかに記載の車両用の交換器と、
前記熱交換器の破損を判定する判定手段と、
前記判定手段により前記熱交換器が破損したと判定された場合に内燃機関の吸気の流通を停止させる吸気停止手段と、
を具備することを特徴とする車両用の熱交換システム。 - 前記判定手段は、
前記熱交換器の内部を流通する熱媒体の圧力を検出する圧力検出手段と、
熱媒体の目標となる圧力状態を決定する目標圧力状態決定手段と、
を備え、
前記圧力検出手段により検出された圧力状態が目標圧力状態決定手段により決定された圧力状態の範囲外となった場合に熱交換器が破損したと判定することを特徴とする請求項4に記載の車両用の熱交換システム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002367744A JP2004196146A (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | 車両用の熱交換器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002367744A JP2004196146A (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | 車両用の熱交換器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004196146A true JP2004196146A (ja) | 2004-07-15 |
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002367744A Pending JP2004196146A (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | 車両用の熱交換器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004196146A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101812010B1 (ko) * | 2015-08-21 | 2017-12-27 | 한온시스템 주식회사 | 난류 증가 피처들을 갖는 열 교환기 |
| CN112078806A (zh) * | 2020-09-25 | 2020-12-15 | 中国直升机设计研究所 | 一种直升机液冷综合控制系统 |
| CN112648069A (zh) * | 2019-10-10 | 2021-04-13 | 丰田自动车株式会社 | 车辆 |
-
2002
- 2002-12-19 JP JP2002367744A patent/JP2004196146A/ja active Pending
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| JP2021062657A (ja) * | 2019-10-10 | 2021-04-22 | トヨタ自動車株式会社 | 車両 |
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