JP2004196671A - 水溶性アズレン含有点眼剤 - Google Patents

水溶性アズレン含有点眼剤 Download PDF

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Yukio Nakamura
幸男 中村
Kazuhisa Takeda
和久 武田
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Abstract

【課題】点眼剤として安全性が高く、しかも光及び熱安定性に優れた水溶性アズレンを含有する水溶性アズレン含有点眼剤の提供。
【解決手段】有効成分としてアズレンスルホン酸塩を含む水溶性液剤に、濃度が0.001〜0.01w/v%のジブチルヒドロキシトルエンと、濃度が0.1〜0.4w/v%のチオ硫酸塩及びポリソルベート類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類の1種以上からなり、その濃度が0.1〜0.5w/v%に調整された非イオン性界面活性剤が配合された水溶性アズレン含有点眼剤。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有効成分としてアズレンスルホン酸塩(以下、水溶性アズレンと略す)を含む点眼剤に関するものである。更に詳しくは、本発明は、眼の充血,花粉症等の治療薬として有用な水溶性アズレンを含有する抗炎症点眼剤において、光安定性及び熱安定性を改良した水性点眼剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アズレン誘導体は、菊科植物のカミツレの精油成分であるカマアズレン、ユ−カリの精油成分であるグアイアズレン等が植物由来の消炎薬として古くから用いられてきた。アズレン誘導体は、抗炎症作用,抗アレルギ−作用,抗潰瘍作用,組織修復作用などを有しているため点眼剤,錠剤,トロ−チ剤,顆粒剤等のような種々の剤型の医薬品において有効成分として用いられている。
点眼剤の有効成分としては、グアイアズレンにスルホン基を導入した水溶性のグアイアズレンスルホン酸ナトリウムが水溶性アズレンとして使用されるが、水溶性アズレンは光安定性が非常に悪く、抗酸化剤,金属封鎖剤等の安定化剤の検討がこれまで行なわれてきた。
これは、水溶性アズレンが、光、熱或いは酸素などによって分解されやすく、特に水溶液ではその現象が急激に進むため、水溶性の医薬品としての安定性が確保できない点にあった。このため、水溶性アズレンを含む液剤を安定化する方法が種々検討され提案されている。
例えば、(特許文献1)には、「水溶性アズレンの水溶液にカチオン界面活性剤若しくはクロルヘキシジンと非イオン界面活性剤を添加する方法」が開示されている。特許文献1は水溶性アズレンの水溶液にカチオン界面活性剤若しくはクロルヘキシジンと非イオン界面活性剤とを添加することによって、沈殿や濁りを防ぐことを目的としており、アズレンの光安定化或いは熱安定化を目的としているものではなく、水溶性アズレンの安定化のために、安定化剤としてホウ酸,ホウ砂及びチオ硫酸ナトリウム等がよいことが述べられている。
(特許文献2)には、「水溶性アズレンの水溶液に、炭酸水素塩と30w/v%以上のアルコール類を配合する方法と、更にこれに四級アンモニウムを添加する方法」が開示されている。
(特許文献3)には、「水溶性アズレンの水溶液に、イミダゾリン型又はグリシン型の両性界面活性剤を配合する方法」が開示されている。
(特許文献4)には、多価アルコールを20w/v%以上を添加する方法等が提案されている。
(特許文献5)には、「水溶性アズレンの安定化方法として、非イオン性界面活性剤とアルコールを配合する技術」が開示されている。
その他、水溶性アズレンの水溶液を安定化する方法として、テトラメチルアンモニウム塩等,4級アンモニウム塩を添加する方法(特許文献6),縮合リン酸塩を添加する方法(特許文献7),4級アンモニウム塩,非イオン性界面活性剤,炭素数2〜22の脂肪族一価アルコ−ル,炭素数2〜6の多価アルコ−ル及び分子量に200〜20000のポリエチレングリコ−ルから選ばれる少なくとも一種のアルコール類を含有させる方法(特許文献8),アルキルポリアミノエチルグリシン等の両性界面活性剤に非イオン性界面活性剤を配合する方法(特許文献9)が提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開昭59−196816号公報
【特許文献2】
特公平7−35342号公報
【特許文献3】
特許第2505513号公報
【特許文献4】
特開平6−65071号公報
【特許文献5】
特開平11−246513号公報
【特許文献6】
特開昭51−125713号公報
【特許文献7】
特開昭58−144365号公報
【特許文献8】
特公平8−32626号公報
【特許文献9】
特開昭63−297322号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の技術では、以下の課題を有していた。すなわち、
(a)いずれも水溶性アズレンの安定性が充分とはいえないばかりでなく、上記の安定化に用いる添加物の種類及び濃度は、一般的に使用が認められていないものや、安全性の点から点眼剤の成分としては到底使用できないものも含まれていた。例えば、
(b)特許文献1は、防腐剤として使用するカチオン界面活性剤とアズレンの結合によって生ずる不溶性錯化合物の溶解剤として非イオン界面活性剤を使用するものであり、アズレンの経時的分解の防止には対応できないという課題を有していた。
(c)特許文献2は、アルコールの濃度が30〜100重量%と過大であり、刺激性及び浸透圧から点眼剤として使用できないという課題を有していた。
(d)特許文献3は、アズレンの安定化剤としての両面活性剤の使用は点眼剤には使用前例がなく、安全性が確認されていないという課題を有していた。
(e)特許文献4は、溶剤として20W/V%以上の多価アルコールの使用は点眼剤としての使用前例がなく又浸透圧からも安全性に欠けるという課題を有していた。
(f)特許文献5は、アズレンの水性液剤安定化を目的とするものではあるがアズレンの濃度も点眼剤としての基準量の10倍以上で点眼剤として使用できない。また、安定化方法として、点眼剤には配合できない量の非イオン界面活性剤及びアルコ−ル類を配合するものである。
(g)特許文献6は、経時的に安定なアズレンの4級アンモニウム塩について述べているが、点眼剤には使用前例がなく、安全性が確認されていないという課題を有していた。
(h)特許文献7は、アズレンの安定化剤として縮合リン酸塩を使用しているが点眼剤としての使用前例がなく、安全性が確認されていないという課題を有していた。
(i)特許文献8は、アズレンの安定化剤として脂肪族一価アルコール、多価アルコール、ポリエチレングリコール等を配合したもので、点眼剤以外の薬剤に関するものである。
(j)特許文献9は、両面界面活性剤と非イオン界面活性剤の併用による混濁しない点眼剤の製造法を述べているが経時的安定性について言及されておらず安定性に欠けるという課題を有していた。
【0005】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、点眼剤として安全性が高く、しかも光及び熱安定性に優れた水溶性アズレンを含有する水溶性アズレン含有点眼剤を開発することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、これまで抗酸化剤として知られているジブチルヒドロキシトルエン(以下、BHTと略す)とチオ硫酸塩を組み合わせたものに、更に非イオン界面剤を組み合わせて配合することによって、より優れた水溶性アズレンの安定化に成功し本発明を完成するに至った。以下、詳細に説明する。
【0007】
本発明の請求項1に記載の水溶性アズレン含有点眼剤は、有効成分としてアズレンスルホン酸塩を含む水溶性液剤に、ジブチルヒドロキシトルエンと、チオ硫酸塩及び非イオン性界面活性剤が配合されている構成を有している。
この構成により、以下の作用が得られる。
(1)水溶性液剤中にチオ硫酸塩を含有しているので、光安定性を著しく向上させることができる。
(2)水溶性液剤中にBHTと非イオン性界面活性剤を含有しているので、熱安定性を著しく向上させることができる。
(3)水溶性アズレンの水溶性液剤に、BHTと、チオ硫酸塩、非イオン性界面活性剤の少なくとも3成分を含有するので、これら各成分を単独に配合したものに比べ、著しく光安定性、熱安定性を向上させ、薬効の安定性を著しく向上させることができる。
(4)水溶性アズレンの水溶液は美しい青紫色で、本発明により退色が抑えられるため、薬効と共に外観が美しく保たれ商品価値を高めることができる。
ここで、アズレンスルホン酸塩としては,例えば、カマアズレン(1,4−ジメチル−7−エチルアズレン),グアイアズレン(4−ジメチル−7−イソプロピルアズレン)等が知られており,特に3位にスルホン酸基を持つアズレンスルホン酸ナトリウム等の水溶性アズレンが適している。水溶性アズレン含有点眼剤には、薬効を損なわない範囲で、通常の点眼剤に配合される有効成分、緩衝剤、等張化剤、清涼化剤、防腐剤、安定化剤等を配合することができる。
【0008】
本発明の請求項2に記載の水溶性アズレン含有点眼剤は、請求項1において、ジブチルヒドロキシトルエンの濃度が0.001〜0.01w/v%である構成を有している。
この構成により、請求項1で得られる作用の他、以下の作用が得られる。
(1)BHTの濃度を0.001〜0.01w/v%にしているので、水溶性液剤に均一に溶解させ結晶の析出等の経時変化がなく薬剤の安定化を図ることができる。
(2)BHTを所定濃度含有していることにより、水溶性液剤の熱安定性を長期的にかつ飛躍的に向上させることができる。
(3)水溶性アズレンの光及び熱安定性が長くなり、薬事法的に有効期限を長く設定でき流通適性に優れる。
ここで、BHTの濃度は、0.001〜0.01w/v%、好ましくは0.002〜0.005w/v%になるように調整される。BHTの濃度が0.002w/v%より少なくなるにつれ、他の配合剤の種類や配合量にもよるが、熱安定効果が欠けてくる傾向が認められ、0.001w/v%よりも少ないと更にその傾向が強いので好ましくない。また、BHTの濃度が、0.005w/v%よりも多くなるにつれ、他の配合条件にもよるが、BHTの溶解性が不足し結晶微粒子が残ることがあり、特に0.01w/v%よりも多くなると一旦溶解していても経時的に析出してくるのが認められたので、好ましくない。
【0009】
本発明の請求項3に記載の水溶性アズレン含有点眼剤は、請求項1又は2において、チオ硫酸塩の濃度が0.1〜0.4w/v%である構成を有している。
この構成により、請求項1又は2で得られる作用に加えて、以下の作用が得られる。
(1)チオ硫酸塩の濃度を0.1〜0.4w/v%にしているので、水溶性液剤の光安定性を恒久的にかつ飛躍的に向上させることができる。
(2)チオ硫酸塩の濃度を所定量にしたことにより、水溶性液剤の着色がなく点眼剤の品質を向上させることができる。
(3)チオ硫酸塩の配合量を特定することは眼に対する安全性からも重要である。
ここで、チオ硫酸塩としては、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸アンモニウム、またはこれらの亜硫酸塩等が好適に用いられる。
チオ硫酸塩の濃度は、0.1〜0.4w/v%、好ましくは0.15〜0.3w/v%が配合される。チオ硫酸塩の濃度が0.15w/v%よりも少なくなるにつれ他の配合条件にもよるが、光安定性が減少する傾向があり、特に0.1w/v%よりも少なくなるにつれ、光安定性の効果が得られ難い傾向がある。また、濃度が0.3w/v%よりも多くなるにつれ、かえって着色したり又、眼に対する刺激性が強くなるという傾向があり、特に0.4w/v%よりも多くなると他の配合条件にもよるが、水溶性液剤が着色したり、眼に対する安全性を損なう傾向があるので好ましくない。
【0010】
本発明の請求項4に記載の水溶性アズレン含有点眼剤は、請求項1乃至3のうちいずれか1項において、非イオン界面活性剤がポリソルベ−ト類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類の1種以上からなり、その濃度が0.1〜0.5w/v%である構成を有している。
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1項で得られる作用に加え、以下の作用が得られる。
(1)アズレンの溶解性を飛躍的に向上させるとともに、長期的に安定させ薬効を長期にわたり維持できる。
(2)界面活性剤の保湿効果及び眼組織内への浸透効果を向上できる。
ここで、非イオン性界面活性剤としては、ポリソルベート80等のポリオキシエチレンソルビタン系、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(20)グリコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60)等のポリオキシエチレングリコール系が用いられる。中でも、ポリソルベート80が眼に対する安全性、液体であるための使い易さ等から好適に用いられる。
ここで、非イオン性界面活性剤の濃度は0.1〜0.5w/v%、好ましくは0.15〜0.45w/v%になるように調整される。濃度が0.15w/v%よりも少なくなるにつれ、他の配合条件によるが、水溶性アズレン或いはBHTの溶解性が減少するという傾向があり、特に、0.1w/v%よりも少なくなるにつれBHTやアズレンの結晶が析出し薬効を損なうので好ましくない。また、濃度が0.45w/v%よりも多くなるにつれ、他の配合条件にもよるが、液剤の粘度が高くなるため、眼への安全性に注意を要するという傾向があり、特に0.5w/v%よりも多くなるにつれ、水溶性液剤の粘度が上昇し、べたつきが現われ使用感を損うとともに眼に対する安全性に欠けてくるので好ましくない。また、曇天現象が起こりやすくなる(温度が高くなると液がくもってくる)傾向がある。
【0011】
本発明の請求項5に記載の水溶性アズレン含有点眼剤は、請求項1乃至4において、液性がpH7〜9である構成を有している。
この構成により、請求項1乃至4の内いずれか1項で得られる作用に加え、以下の作用が得られる。
(1)薬剤を長期的に安定化させることができ、薬効を維持できる。
(2)製造時の美しい青紫色を維持できるため、商品価値が高くなる。また、薬事法上の有効期間を長く設定できる。
pHを酸性側にするにつれ退色し、強酸性にすると無色になる。又、経時的にも酸性側はアズレンの分解が早く医薬品として好ましくない。
【0012】
本発明の請求項6に記載の水溶性アズレン含有点眼剤は、請求項1乃至5の内いずれか1項において、アズレンスルホン酸塩1重量部に対して、ジブチルヒドロキシトルエンの配合量が0.05〜0.5重量部、チオ硫酸塩の配合量が5〜20重量部、非イオン性界面活性剤の配合量が5〜25重量部である構成を有している。
この構成により、請求項1乃至5の内いずれか1項で得られる作用に加え、以下の作用が得られる。
(1)水溶性液剤中にチオ硫酸塩を含有しているので、光安定性を著しく向上させることができる。
(2)水溶性液剤中にBHTと非イオン性界面活性剤を含有しているので、熱安定性を著しく向上させることができる。
(3)水溶性アズレンの水溶性液剤に、BHTと、チオ硫酸塩、非イオン性界面活性剤の少なくとも3成分を含有するので、これら各成分を単独に配合したものに比べ、著しく光安定性、熱安定性を向上させ、薬効の安定性を著しく向上させることができる。
(4)BHTの濃度を0.001〜0.01w/v%にしているので、水溶性液剤に均一に溶解させ結晶の析出等の経時変化がなく薬剤の安定化を図ることができる。
(5)BHTを所定濃度含有していることにより、水溶性液剤の熱安定性を長期的にかつ飛躍的に向上させることができる。
(6)チオ硫酸塩の濃度を0.1〜0.4w/v%にしているので、水溶性液剤の光安定性を恒久的にかつ飛躍的に向上させることができる。
(7)チオ硫酸塩の濃度を所定量にしたことにより、水溶性液剤の着色がなく点眼剤の品質を向上させることができる。
(8)アズレンの溶解性を飛躍的に向上させるとともに、長期的に安定させ薬効を長期にわたり維持できる。
(9)薬剤を長期的に安定化させることができ、薬効を維持できる。
尚、BHTは水に不溶性のため、可溶化剤としての非イオン界面活性剤の使用は不可避であるが多量の使用は、眼への安全上の問題、粘度が増すため製造上、又は使用上不都合の問題を生ずる傾向がある。BHT、チオ硫酸塩についても使用前例を超えることは眼への安全性から極力避けるべきである。
BHTは水溶性アズレンの熱安定性に効果があり、チオ硫酸塩は光安定性上効果がある。従って両方を同時に使用することにより、長期保存に耐え、長期的に薬効を維持できる。
【0013】
水溶性アズレン含有点眼剤の製法は、通常例えば、BHTを非イオン性界面活性剤に溶解した後、滅菌精製水にアズレンスルホン酸塩の他、上記のBHT以外の成分を混合溶解することにより製造することができる。このときの水溶性アズレンの濃度は、0.001〜0.03w/v%が配合される。好ましく0.005〜0.02w/v%とするのが好ましい。少なすぎると抗炎症作用が得られないし、多すぎると経時的に結晶が析出する。
【0014】
【発明の実施の形態】
<実施例>
以下に実施例を挙げて説明するが、本発明がこれに限定されるものではない。
(実施例1)
アズレンスルホン酸ナトリウム 20mg
ホウ酸 900mg
ホウ砂 230mg
エデト酸ナトリウム 5mg
グリチルリチン酸二カリウム 100mg
イプシロン−アミノカプロン酸 2000mg
塩酸テトラヒドロゾリン 50mg
マレイン酸クロルフェニラミン 30mg
チオ硫酸ナトリウム 150mg
ポリソルベ−ト80 400mg
メント−ル 10mg
BHT 5mg
1%塩化ベンザルコニウム水溶液 0.5mL
滅菌精製水 全量100mL
(実施例2)
アズレンスルホン酸ナトリウム 20mg
ホウ酸 900mg
ホウ砂 230mg
エデト酸ナトリウム 5mg
グリチルリチン酸二カリウム 100mg
イプシロン−アミノカプロン酸 2000mg
塩酸テトラヒドロゾリン 50mg
マレイン酸クロルフェニラミン 30mg
チオ硫酸ナトリウム 200mg
ポリソルベ−ト80 400mg
メント−ル 10mg
BHT 5mg
1%塩化ベンザルコニウム水溶液 0.5mL
滅菌精製水 全量100mL
(実施例3)
アズレンスルホン酸ナトリウム 20mg
ホウ酸 900mg
ホウ砂 230mg
エデト酸ナトリウム 5mg
グリチルリチン酸二カリウム 100mg
イプシロン−アミノカプロン酸 2000mg
塩酸テトラヒドロゾリン 50mg
マレイン酸クロルフェニラミン 30mg
チオ硫酸ナトリウム 300mg
ポリソルベ−ト80 400mg
メント−ル 10mg
BHT 5mg
1%塩化ベンザルコニウム水溶液 0.5mL
滅菌精製水 全量100mL
(実施例4)
アズレンスルホン酸ナトリウム 20mg
ホウ酸 900mg
ホウ砂 230mg
エデト酸ナトリウム 5mg
グリチルリチン酸二カリウム 100mg
イプシロン−アミノカプロン酸 2000mg
塩酸テトラヒドロゾリン 50mg
マレイン酸クロルフェニラミン 30mg
チオ硫酸ナトリウム 200mg
ポリソルベ−ト80 300mg
メント−ル 10mg
BHT 3mg
1%塩化ベンザルコニウム水溶液 0.5mL
滅菌精製水 全量100mL
(実施例5)
アズレンスルホン酸ナトリウム 20mg
ホウ酸 900mg
ホウ砂 230mg
エデト酸ナトリウム 5mg
グリチルリチン酸二カリウム 100mg
イプシロン−アミノカプロン酸 2000mg
塩酸テトラヒドロゾリン 50mg
マレイン酸クロルフェニラミン 30mg
チオ硫酸ナトリウム 200mg
ポリソルベ−ト80 500mg
メント−ル 10mg
BHT 10mg
1%塩化ベンザルコニウム水溶液 0.5mL
滅菌精製水 全量100mL
(実施例6)
アズレンスルホン酸ナトリウム 20mg
ホウ酸 900mg
ホウ砂 230mg
エデト酸ナトリウム 5mg
グリチルリチン酸二カリウム 100mg
イプシロン−アミノカプロン酸 2000mg
塩酸テトラヒドロゾリン 50mg
マレイン酸クロルフェニラミン 30mg
チオ硫酸ナトリウム 200mg
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 400mg
メント−ル 10mg
BHT 5mg
1%塩化ベンザルコニウム水溶液 0.5mL
滅菌精製水 全量100mL
(参考例1)
アズレンスルホン酸ナトリウム 20mg
ホウ酸 900mg
ホウ砂 230mg
エデト酸ナトリウム 5mg
グリチルリチン酸二カリウム 100mg
イプシロン−アミノカプロン酸 2000mg
塩酸テトラヒドロゾリン 50mg
マレイン酸クロルフェニラミン 30mg
ポリソルベ−ト80 400mg
メント−ル 10mg
メチルパラベン 30mg
滅菌精製水 全量100mL
(参考例2)
アズレンスルホン酸ナトリウム 20mg
ホウ酸 900mg
ホウ砂 230mg
エデト酸ナトリウム 5mg
グリチルリチン酸二カリウム 100mg
イプシロン−アミノカプロン酸 2000mg
塩酸テトラヒドロゾリン 50mg
マレイン酸クロルフェニラミン 30mg
チオ硫酸ナトリウム 200mg
ポリソルベ−ト80 400mg
メント−ル 10mg
1%塩化ベンザルコニウム水溶液 0.5mL
滅菌精製水 全量100mL
(参考例3)
アズレンスルホン酸ナトリウム 20mg
ホウ酸 900mg
ホウ砂 230mg
エデト酸ナトリウム 5mg
グリチルリチン酸二カリウム 100mg
イプシロン−アミノカプロン酸 2000mg
塩酸テトラヒドロゾリン 50mg
マレイン酸クロルフェニラミン 30mg
ポリソルベ−ト80 400mg
メント−ル 10mg
BHT 5mg
1%塩化ベンザルコニウム水溶液 0.5mL
滅菌精製水 全量100mL
(参考例4)
アズレンスルホン酸ナトリウム 20mg
ホウ酸 900mg
ホウ砂 230mg
エデト酸ナトリウム 5mg
グリチルリチン酸二カリウム 100mg
イプシロン−アミノカプロン酸 2000mg
塩酸テトラヒドロゾリン 50mg
チオ硫酸ナトリウム 50mg
マレイン酸クロルフェニラミン 30mg
ポリソルベ−ト80 400mg
メント−ル 10mg
BHT 0.5mg
1%塩化ベンザルコニウム水溶液 0.5mL
滅菌精製水 全量100mL
(参考例5)
アズレンスルホン酸ナトリウム 20mg
ホウ酸 900mg
ホウ砂 230mg
エデト酸ナトリウム 5mg
グリチルリチン酸二カリウム 100mg
イプシロン−アミノカプロン酸 2000mg
塩酸テトラヒドロゾリン 50mg
チオ硫酸ナトリウム 200mg
マレイン酸クロルフェニラミン 30mg
メント−ル 10mg
1%塩化ベンザルコニウム水溶液 0.5mL
滅菌精製水 全量100mL
【0015】
(試験例1)光安定性試験(照度:2000LUX)
実施例1〜6の点眼剤及び参考例1〜5の点眼剤を無色のポリエチレンテレフタレ−ト(PET容器)製の点眼容器に充填し、2000LUXの光を一定時間を照射した後、水溶性液剤中のアズレンスルホン酸ナトリウムの含量を測定した。試験結果を(表1)及び(図1)に示した。
【表1】
Figure 2004196671
(表1)の結果から明らかなように、実施例1〜6に示した水溶性アズレン含有点眼剤の光安定性は、いずれも参考例1〜5の点眼剤に比較して優れていることがわかる。また、(図1)から明らかなようにアズレンスルホン酸ナトリウムの光安定性は実施例1と参考例3の図から明らかなようにチオ硫酸ナトリウムの配合によるところが大きく、これにBHT及びポリソルベ−ト80を加えることによって実施例1と実施例5から明らかなように更に安定性が改善された。また、(図1)の実施例1と参考例1から明らかなように、実施例1はBHT0.05w/v%とTS0.15w/v%を含有することにより、168時間経過で参考例1に対し、アズレンの残存率が82.4/36.8=2.24倍も光安定性が向上していることがわかった。
【0016】
(試験例2)熱安定性試験(40℃保存)
実施例1〜6の点眼剤及び参考例1〜5の点眼剤を40℃の恒温槽に入れ、経時的にアズレンの含量を測定した。試験結果を(表2)及び(図2)に示した。
【表2】
Figure 2004196671
(表2)の結果から、実施例1〜6の点眼剤は水溶性アズレンの熱安定性に優れていたが、参考例1〜5の点眼剤は熱安定性が悪く、40℃,6箇月では薬事法上医薬品に要求される安定性の規格下限である90%を下回ることが予想された。ここで水溶性アズレンの熱安定性はBHTの配合によるところが大きく、これにチオ硫酸塩及び非イオン性界面活性剤を配合することによって更に光安定性が改善された。
【0017】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の水溶性アズレン含有点眼剤によれば、以下のような優れた効果を実現できる。
請求項1に記載の発明によれば、
(1)水溶性液剤中にチオ硫酸塩を含有しているので、水溶性アズレンの光安定性を著しく向上させることができる。
(2)水溶性液剤中にBHTと非イオン性界面活性剤を含有しているので、水溶性アズレンの熱安定性を著しく向上させることができる。
(3)水溶性アズレンの水溶性液剤に、BHTと、チオ硫酸塩、非イオン性界面活性剤の少なくとも3成分を含有するので、これら各成分を単独に配合したものに比べ、著しく光安定性、熱安定性を向上させ、薬効の安定性を著しく向上させることができる。
【0018】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、
(1)BHTの濃度を0.001〜0.01w/v%にしているので、水溶性液剤に均一に溶解させ結晶の析出等の経時変化がなく薬剤の安定化を図ることができる。
(2)BHTを所定濃度含有していることにより、水溶性液剤の熱安定性を長期的にかつ飛躍的に向上させることができる。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、
(1)チオ硫酸塩の濃度を0.1〜0.4w/v%にしているので、水溶性液剤の光安定性を長期的にかつ飛躍的に向上させることができる。
(2)チオ硫酸塩の濃度を所定量にしたことにより、水溶性液剤の着色がなく点眼剤の品質を向上させることができる。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の内いずれか1項の効果に加え、
(1)アズレンの溶解性を飛躍的に向上させるとともに、長期的に安定させ薬効を長期にわたり維持できる。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の内いずれか1項の効果に加え、
(1)薬剤を長期的に安定化させることができ、薬効を維持できる。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5の内いずれか1項の効果に加え、
(1)水溶性液剤中にチオ硫酸塩を含有しているので、光安定性を著しく向上させることができる。
(2)水溶性液剤中にBHTと非イオン性界面活性剤を含有しているので、熱安定性を著しく向上させることができる。
(3)水溶性アズレンの水溶性液剤に、BHTと、チオ硫酸塩、非イオン性界面活性剤の少なくとも3成分を含有するので、これら各成分を単独に配合したものに比べ、著しく光安定性、熱安定性を向上させ、薬効の安定性を著しく向上させることができる。
(4)BHTの濃度を0.001〜0.01w/v%にしているので、水溶性液剤に均一に溶解させ結晶の析出等の経時変化がなく薬剤の安定化を図ることができる。
(5)BHTを所定濃度含有していることにより、水溶性液剤の熱安定性を長期的にかつ飛躍的に向上させることができる。
(6)チオ硫酸塩の濃度を0.1〜0.4w/v%にしているので、水溶性液剤の光安定性を長期的にかつ飛躍的に向上させることができる。
(7)チオ硫酸塩の濃度を所定量にしたことにより、水溶性液剤の着色がなく点眼剤の品質を向上させることができる。
(8)アズレンの溶解性を飛躍的に向上させるとともに、長期的に安定させ薬効を長期にわたり維持できる。
(9)薬剤を長期的に安定化させることができ、薬効を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光安定性試験(照度:2000LUX)の結果図
【図2】熱安定性試験結果図

Claims (6)

  1. 有効成分としてアズレンスルホン酸塩を含む水溶性液剤に、ジブチルヒドロキシトルエンと、チオ硫酸塩及び非イオン性界面活性剤が配合されていることを特徴とする水溶性アズレン含有点眼剤。
  2. ジブチルヒドロキシトルエンの濃度が0.001〜0.01w/v%であることを特徴とする請求項1に記載の水溶性アズレン含有点眼剤。
  3. チオ硫酸塩の濃度が0.1〜0.4w/v%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水溶性アズレン含有点眼剤。
  4. 非イオン界面活性剤がポリソルベ−ト類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類の1種以上からなり、その濃度が0.1〜0.5w/v%であることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の水溶性アズレン含有点眼剤。
  5. 液性がpH7〜9であることを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の水溶性アズレン含有点眼剤。
  6. アズレンスルホン酸塩1重量部に対して、ジブチルヒドロキシトルエンの配合量が0.05〜0.5重量部、チオ硫酸塩の配合量が5〜20重量部、非イオン性界面活性剤の配合量が5〜25重量部であることを特徴とする請求項1乃至5の内いずれか1項に記載の水溶性アズレン含有点眼剤。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007269673A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Kobayashi Pharmaceut Co Ltd 保存剤
JP2011256166A (ja) * 2010-05-14 2011-12-22 Kowa Co 安定な水性液剤
JP2014162725A (ja) * 2013-02-21 2014-09-08 Sunstar Inc 外用組成物
JP2016135759A (ja) * 2014-12-12 2016-07-28 興和株式会社 水性な組成物

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