JP2004196945A - 硬化性エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬化性エポキシ樹脂組成物、詳しくは、ポリアミン化合物、ホルムアルデヒド類及びフェノール化合物を反応させて得られるマンニッヒ化合物と、ジアミンとアルケニル化合物との付加反応により得られるアミノ化合物とを併用してなる配合物をエポキシ樹脂硬化剤として使用することを特徴とする硬化性エポキシ樹脂組成物に関する。本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、可使時間が長く、且つ、美装性、耐薬品性、防食性、及び各種基材への接着性の良好な硬化物を提供することができ、塗料、建材、接着剤等に有用である。
【0002】
【従来の技術】
エポキシ樹脂は、低硬化収縮性、各種基材に対する接着性、耐熱性、耐薬品性、電気特性、機械特性等に優れるため、特に、塗料、建材、接着剤等に広く用いられている。
【0003】
これらの用途に使用する場合、多くは、マンニッヒ化合物を含有する硬化剤をエポキシ樹脂に配合して、硬化性エポキシ樹脂組成物として用いられている。マンニッヒ化合物は、脂肪族又は芳香族ポリアミン化合物にホルムアルデヒド類及びフェノール化合物を反応させて得られるものである。このようにポリアミン化合物を高分子量化して変性することにより、原料ポリアミン化合物を低毒化、低刺激化することができ、また、硬化性エポキシ樹脂組成物の可使時間を長くしたり、硬化物物性を向上させることができる。このようなマンニッヒ化合物を含有する硬化剤は、特に、夏季に使用される塗料、建材等の用途で一般的に用いられている。
【0004】
しかしながら、このマンニッヒ化合物は、高分子量化されているために硬化剤そのものの粘度がかなり上昇し、希釈剤、溶剤等を多量に併用せねばならず、近年ハイソリッド化や無溶剤化が要望されている塗料、建材等の用途に適さない場合がある。また、希釈剤、溶剤等の併用により、変性により向上した物性が低下してしまい、特に建材用途では、立ち上がり硬度の低下、強度の低下等を招き、満足のいく硬化物が得られないという欠点があった。
【0005】
また、硬化剤自身の低粘度化や硬化物強度の向上を図るべく、ポリアルキレンポリアミン等の原料ポリアミン化合物そのものを配合して、硬化剤を希釈し、設定する手法もあるが、得られる硬化物は、アミンブラッシング性、耐水白化性等の仕上がり性や美装性が芳しくない傾向があり、また、可使時間が短くなる等の点でやはり好ましくない。
【0006】
更には、上記マンニッヒ化合物及びポリアミン希釈系のいずれの場合も、エポキシ樹脂の硬化反応時に、ポリアミン化合物、特にメタキシリレンジアミンに由来するアンモニアガスが発生するため、刺激臭気、安全衛生面等の環境問題の点からも改善を迫られ、特に密閉されたクリーンルーム内の床、内装等の舗装施工用に用いる場合に問題となっているのが業界の現状である。
【0007】
一方、ジアミンとアルケニル化合物との付加反応により得られるアミノ化合物をエポキシ樹脂硬化剤に用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。該アミノ化合物を用いたエポキシ樹脂硬化剤は、アミンブラッシング性、耐水白化性、低粘度化等の点で優れる反面、硬化物の立ち上がり硬度が極端に低く、引っ張り強度等の機械物性に劣り、実用上未だ満足できるものではなかった。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−161076号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、低粘度のエポキシ樹脂硬化剤を使用して、硬化時のアンモニアガスの発生量が少なく、高立ち上がり硬度、美装性等が良好な硬化物を形成することができる硬化性エポキシ樹脂組成物を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討をした結果、ポリアミン化合物、ホルムアルデヒド類及びフェノール化合物を反応させて得られるマンニッヒ化合物と、ジアミンとアルケニル化合物との付加反応により得られるアミノ化合物とを併用してなる配合物をエポキシ樹脂硬化剤として使用した硬化性エポキシ樹脂組成物が、長可使時間を有し、且つ、美装性、耐薬品性、防食性、及び各種基材への接着性の良好な硬化物を提供することができることを見出し、本発明に至った。
【0011】
即ち、本発明は、(a)ポリアミン化合物、(b)ホルムアルデヒド類及び(c)フェノール化合物を反応させて得られるマンニッヒ化合物(A)、ジアミンとアルケニル化合物との付加反応により得られる下記一般式(I)で表されるアミノ化合物(B)、並びにエポキシ化合物(C)を含有することを特徴とする硬化性エポキシ樹脂組成物を提供するものである。
【0012】
【化2】
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物について詳細に説明する。
【0014】
本発明の硬化性エポキシ樹脂に使用される(A)成分であるマンニッヒ化合物は、(a)ポリアミン化合物、(b)ホルムアルデヒド類及び(c)フェノール化合物を反応させて得られるものであり、硬化剤として用いられるものである。
【0015】
上記マンニッヒ化合物(A)の製造に使用される(a)成分であるポリアミン化合物としては、例えば、分子中に2個以上の1級又は2級アミノ基を有する化合物が挙げられ、該化合物としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のアルキレンジアミン;ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等のポリアルキレンポリアミン;1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノ3,6−ジエチルシクロヘキサン、イソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン;1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン等の複素環式ポリアミン;m−キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族ポリアミン等が挙げられ、これらは単独でもあるいは混合併用してもよい。特にm−キシリレンジアミンは、硬化塗膜の硬化性、耐溶剤性及び防食性に優れるため望ましい。
【0016】
また、上記マンニッヒ化合物(A)の製造に使用される(b)成分であるホルムアルデヒド類としては、ホルムアルデヒド;トリオキサン、パラホルムアルデヒド等のホルムアルデヒド放出性物質;ベンズアルデヒド等のアルデヒド類等が挙げられる。
【0017】
また、上記マンニッヒ化合物(A)の製造に使用される(c)成分であるフェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、p−エチルフェノール、o−イソプロピルフェノール、p−イソプロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−sec−ブチルフェノール、o−tert−ブチルフェノール、o−sec−ブチルフェノール、p−tert−アミルフェノール、o−tert−アミルフェノール、p−オクチルフェノール、ノニルフェノール、p−クミルフェノール、デシルフェノール、ウンデシルフェノール、p−ドデシルフェノール、トリデシルフェノール、テトラデシルフェノール、ペンタデシルフェノール、ペンタデセニルフェノール、ペンタデカジエニルフェノール、ペンタデカトリエニルフェノール、ヘキサデシルフェノール、ヘプタデシルフェノール、オクタデシルフェノール、オクタデセニルフェノール、テルペンフェノール、更にはカルダノール等の天然に産出されるフェノール化合物及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0018】
これらの(a)、(b)及び(c)成分を反応させてマンニッヒ化合物(A)を得る方法は、特に限定されるものではないが、例えば、(a)成分と(c)成分との混合物に、(b)成分を80℃以下、好ましくは60℃以下で滴下し、その後80〜180℃、好ましくは90〜150℃に昇温し、留出物を反応系から除去しながら1〜10時間反応させることによって得る方法等が挙げられる。
【0019】
ここで、(b)成分は、(a)成分1モルに対し、好ましくは0.3〜2モル、更に好ましくは0.5〜1.5モルの範囲で使用される。(a)成分1モルに対する(b)成分の使用量が0.3モル未満では付加が充分進行せず、低温硬化性、あるいは防食性等の物性低下を招くおそれがあり、2モルより多く使用した場合には重合度が大きくなり、粘度が高すぎて作業性が悪化したり、硬化の架橋密度が低くなりすぎるおそれがあるため好ましくない。
【0020】
また、(c)成分は、(a)成分1モルに対し、好ましくは0.3〜2モル、更に好ましくは0.5〜1.5モルの範囲で使用される。(a)成分1モルに対する(c)成分の使用量が0.3モル未満では塗膜にアミンブラッシングや白化を生じる等、美装性が低下するおそれがあり、2モルを超えて使用した場合には活性点が不足するため硬化剤としての性能が充分発揮されないおそれがある。
【0021】
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物に使用される(B)成分であるアミノ化合物は、ジアミンとアルケニル化合物との付加反応により得られるものであり、(A)成分と組合わせて硬化剤として使用されるものである。(B)成分であるアミノ化合物は、特開2002−161076号公報に記載されるような化合物に相当するものである。
【0022】
上記アミノ化合物(B)の製造に使用されるジアミンは、アルケニル化合物と付加反応して、上記一般式(I)で表されるアミノ化合物を与え得るものであればよく、o−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,2−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。また、これらの混合物も使用することができる。
【0023】
また、上記一般式(I)で表されるアミノ化合物を与え得るこれらのジアミンに、さらに他のジアミンを混合して使用することもできる。他のジアミンとしては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミン、ポリオキシアルキレンポリアミン等の脂肪族ポリアミン;イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン、1,4−ジアミンシクロヘキサン、ジ(アミノヘキシル)メタン等の脂環族ポリアミン;メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族ポリアミン;N−アミノエチルピペラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5.5)ウンデカン等のヘテロ環族ポリアミン等が挙げられる。ただし、これらの他のジアミンの使用量は、全ジアミン中50質量%を超えないものとする。
【0024】
上記アミノ化合物(B)の製造に使用されるアルケニル化合物としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、デセン、イソブテン、2−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、2,3−ジメチル−2−ブテン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルベンゼン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。これらの中でもスチレンが好ましい。
【0025】
これらのジアミンとアルケニル化合物とを反応させてアミノ化合物(B)を得る方法は、特に限定されるものではないが、特開2002−161076号公報に詳述されている製造方法等により得ることができ、例えば、不活性ガス下にてジアミンとアルケニル化合物との混合物を、リチウムアミド等の強塩基性触媒の存在下、常温〜150℃、好ましくは50〜100℃で反応させることで容易に得られる。
【0026】
ここで、アルケニル化合物は、該アルケニル化合物中の炭素−炭素二重結合が、ジアミン1モルに対し、好ましくは0.1〜4モル、更に好ましくは0.5〜2モルとなる量で使用される。0.1モル未満の使用では、塗膜の美装性が低下しやすく、4モルを超えて使用した場合には、活性点が不足するため硬化剤としての性能が充分発揮されないおそれがある。
【0027】
また、市販品のアミノ化合物(B)としては、例えば、ガスカミン240(三菱ガス化学(株)製)等が挙げられる。
【0028】
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物に使用される(C)成分であるエポキシ化合物としては、例えば、ハイドロキン、レゾルシン、ピロカテコール、フロログルクシノール等の単核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物;ジヒドロキシナフタレン、ビフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェノールF)、メチレンビス(オルソクレゾール)、エチリデンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェノール(ビスフェノールA)、イソプロピリデンビスビス(オルソクレゾール)、テトラブロムビスフェノールA、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,1,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、チオビスフェノール、スルホビスフェノール、オキシビスフェノール、フェノールノボラック、オルソクレゾールノボラック、レゾルシンノボラック等の多核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリグリコール、チオグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ビスフェノールA−エチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド付加物等の多価アルコール類のポリグリシジルエーテル;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、スベリン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、トリマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸等の脂肪族、芳香族又は脂環族多塩基酸のグリシジルエステル類及びグリシジルメタクリレートの単独重合体又は共重合体;N,N−ジグリシジルアニリン、ビス(4−(N−メチルーN−グリシジルアミノ)フェニル)メタン等のグリシジルアミノ基を有するエポキシ化合物;ビニルシクロヘキセンジエポキシド、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート等の環状オレフィン化合物のエポキシ化物;エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化スチレン−ブタジエン共重合物等のエポキシ化共役ジエン重合体、トリグリシジルイソシシアヌレート等の複素環化合物が挙げられる。
また、これらのエポキシ化合物は、ポリイソシアネート化合物若しくは末端イソシアネートのプレポリマーによって内部架橋されたものでも良い。
【0029】
上記エポキシ化合物(C)は、エポキシ当量100〜2000、更に150〜1500のものが好ましい。該エポキシ当量が100未満では、硬化剤の配合部数が多くなりすぎ、仕上がり性、強度等が低下するおそれがあり、2000よりも大きい場合には、充分な架橋密度が得られず、良好な塗膜物性が得られないおそれがある。
【0030】
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物においては、上記エポキシ化合物(C)100重量部に対し、上記マンニッヒ化合物(A)及び上記アミノ化合物(B)を合計で好ましくは1〜60重量部、更に好ましくは10〜50重量部配合する。(A)成分及び(B)成分の合計量が1重量部未満の場合には、硬化が進行しないおそれがあり、60重量部を超えた場合には、アミンブラッシングを生じるおそれがあるため好ましくない。
【0031】
また、(A)成分と(B)成分との重量比(A)/(B)は、好ましくは1〜99/99〜1、更に好ましくは5〜90/90〜5、最も好ましくは15〜85/85〜15である。
【0032】
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、必須成分である上記マンニッヒ化合物(A)、上記アミノ化合物(B)及び上記エポキシ化合物(C)の他に、添加剤(D)を含有することができる。添加剤(D)としては、公知のエポキシ樹脂硬化剤、溶剤、反応性希釈剤、非反応性希釈剤、硬化触媒、充填剤、顔料、増粘剤、難燃剤、消泡剤、防錆剤、その他樹脂等が挙げられる。
【0033】
上記の公知のエポキシ樹脂硬化剤としては、例えば、上記(a)成分として例示したポリアミン化合物、及びこれらのエポキシド付加変性物、アミド化変性物等が挙げられる。これらの公知のエポキシ樹脂硬化剤の使用量は、上記(A)成分及び上記(B)成分の合計量100重量部に対して、好ましくは100重量部以下とする。
【0034】
ここで、上記エポキシド付加変性物は、ポリアミン化合物とフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル、ビスフェノールF−ジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類又はカルボン酸のグリシジルエステル類等の各種エポキシ化合物とを常法によって反応させることによって製造される。
【0035】
上記溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等のエーテル類、イソ−又はn−ブタノール、イソ−又はn−プロパノール、アミルアルコール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン、ソルベッソ等の芳香族炭化水素、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、塩化メチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素、クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素、アニリン、トリエチルアミン、ピリジン、ジオキサン、酢酸、アセトニトリル、二硫化炭素等が挙げられ、これらの溶剤は任意に2種以上の混合溶剤として用いることも可能である。一方、ケトン類及びエステル類は、硬化性を阻害するので好ましくない。
【0036】
上記反応性希釈剤としては、例えば、モノグリシジルエーテル化合物、多官能グリシジルエーテル化合物が挙げられ、これらを使用することで、耐衝撃性、立ち上がり硬度等の物性面を改善することができる。該モノグリシジルエーテル化合物としては、例えば、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、プロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−アミルフェノール、ヘキシルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、オクタデシルフェノール、テルペンフェノール等のモノグリシジルエーテルが挙げられ、該多官能グリシジルエーテル化合物としては、例えば、1,6−ヘキサンジオール、メチルペンタンジオール、アジピン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン等のグリシジルエーテルが挙げられ、これらは任意に2種以上の混合物として用いることも可能である。
【0037】
上記非反応性希釈剤としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ベンジルアルコール、コールタール、キシレン樹脂、更には石油樹脂、テルペン樹脂等の粘着性の樹脂類が挙げられる。
【0038】
上記硬化触媒としては、例えば、トリメチルアミン、エチルジメチルアミン、プロピルジメチルアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、ピリジン、ピコリン、1,8−ジアザビスシクロ(5.4.0)ウンデセン−1(DBU)、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール(DMP−10)、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール(DMP−30)等の第三アミン類、フェノールノボラック、o−クレゾールノボラック、p−クレゾールノボラック、t−ブチルフェノールノボラック、ジシクロペンタジエンクレゾール等のフェノール類等が挙げられる。これらの硬化触媒の使用量は、上記(A)成分、上記(B)成分及び必要に応じて使用される上記の公知のエポキシ樹脂硬化剤の総量100重量部に対して、好ましくは20重量部以下とする。
【0039】
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、例えば、コンクリート、セメントモルタル、各種金属、皮革、ガラス、ゴム、プラスチック、木、布、紙等に対する塗料、接着剤、包装用粘着テープ、粘着ラベル、冷凍食品ラベル、リムーバルラベル、POSラベル、粘着壁紙、粘着床材の粘着剤、アート紙、軽量コート紙、キャストコート紙、塗工板紙、カーボンレス複写機、含浸紙等の加工紙、天然繊維、合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維等の収束剤、ほつれ防止剤、加工剤等の繊維処理剤、シーリング材、セメント混和剤、防水剤、塗り床材、防食塗料等の広範な用途に使用できる。
【0040】
【実施例】
以下、製造例、実施例等を示して本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物を更に詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0041】
〔製造例1〕マンニッヒ化合物(I)の製造
加熱、冷却装置、攪拌装置、滴下装置、脱水装置を備えたフラスコにメタキシリレンジアミン136.0g(1.0モル)及びフェノール94g(1.0モル)を仕込み、攪拌を開始し、系中温度を30〜50℃に調節しながら37重量%ホルムアルデヒド水溶液81g(1.0モル)を60〜120分かけて滴下した。滴下終了後、脱水装置を装着し、徐々に昇温し、100〜150℃で5時間、反応で生成される水を留去しながら反応を進行させた。最後に110℃、80mmHgの減圧下において脱水反応を完結させ、最終生成物として褐色透明半固形で、アミン価490mgKOH/gのマンニッヒ化合物(I)185g(収率97%)を得た。
【0042】
〔製造例2〕マンニッヒ化合物(II)の製造
加熱、冷却装置、攪拌装置、滴下装置、脱水装置を備えたフラスコにメタキシリレンジアミン272.0g(2.0モル)及びフェノール94g(1.0モル)を仕込み、攪拌を開始し、系中温度を30〜50℃に調節しながら37重量%ホルムアルデヒド水溶液162g(2.0モル)を100〜200分かけて滴下した。滴下終了後、脱水装置を装着し、徐々に昇温し、100〜150℃で6時間、反応で生成される水を留去しながら反応を進行させた。最後に110℃、80mmHgの減圧下において脱水反応を完結させ、最終生成物として褐色透明半固形で、アミン価520mgKOH/gのマンニッヒ化合物(II)280g(収率97%)を得た。
【0043】
〔製造例3〕マンニッヒ化合物(III)の製造
加熱、冷却装置、攪拌装置、滴下装置、脱水装置を備えたフラスコにイソホロンジアミン170.0g(1.0モル)及びフェノール94g(1.0モル)を仕込み、攪拌を開始し、系中温度を30〜50℃に調節しながら37重量%ホルムアルデヒド水溶液81g(1.0モル)を60〜120分かけて滴下した。滴下終了後、脱水装置を装着し、徐々に昇温し、100〜150℃で5時間、反応で生成される水を留去しながら反応を進行させた。最後に110℃、80mmHgの減圧下において脱水反応を完結させ、最終生成物として褐色透明半固形で、アミン価460mgKOH/gのマンニッヒ化合物(III)220g(収率98%)を得た。
【0044】
〔製造例4〕マンニッヒ化合物(IV)の製造
加熱、冷却装置、攪拌装置、滴下装置、脱水装置を備えたフラスコにイソホロンジアミン340.0g(2.0モル)及びフェノール94g(1.0モル)を仕込み、攪拌を開始し、系中温度を30〜50℃に調節しながら37重量%ホルムアルデヒド水溶液162g(2.0モル)を100〜200分かけて滴下した。滴下終了後、脱水装置を装着し、徐々に昇温し、100〜150℃で6時間、反応で生成される水を留去しながら反応を進行させた。最後に110℃、80mmHgの減圧下において脱水反応を完結させ、最終生成物として褐色透明半固形で、アミン価520mgKOH/gのマンニッヒ化合物(IV)450g(収率98%)を得た。
【0045】
〔製造例5〕マンニッヒ化合物(V)の製造
加熱、冷却装置、攪拌装置、滴下装置、脱水装置を備えたフラスコにメタキシリレンジアミン136.0g(1.0モル)及びp−tert−ブチルフェノール150g(1.0モル)を仕込み、昇温しながら攪拌を開始し、70〜100℃程度で均一溶解させ、その後系中を冷却し、温度を30〜50℃に調節しながら37重量%ホルムアルデヒド水溶液81g(1.0モル)を60〜120分かけて滴下した。滴下終了後、脱水装置を装着し、徐々に昇温し、100〜150℃で5時間、反応で生成される水を留去しながら反応を進行させた。最後に110℃、80mmHgの減圧下において脱水反応を完結させ、最終生成物として褐色透明半固形で、アミン価420mgKOH/gのマンニッヒ化合物(V)290g(収率97%)を得た。
【0046】
〔製造例6〜11〕エポキシ樹脂硬化剤A〜Fの調製
上記製造例1〜5において得られたマンニッヒ化合物(硬化剤ベース)に、ジアミンとスチレンとの付加反応により得られるアミノ化合物(商品名:ガスカミン240、三菱ガス化学社製)及び添加剤を〔表1〕に記載の割合で配合し、エポキシ樹脂硬化剤A〜Fそれぞれを得た。得られたエポキシ樹脂硬化剤A〜Fそれぞれの粘度及び活性水素当量を〔表1〕に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
〔比較製造例1〜6〕エポキシ樹脂硬化剤a〜fの調製
上記製造例1〜5において得られたマンニッヒ化合物(硬化剤ベース)若しくは各種ポリアミン化合物に、添加剤を〔表2〕に記載の割合で配合し、エポキシ樹脂硬化剤a〜fそれぞれを得た。得られたエポキシ樹脂硬化剤a〜fそれぞれの粘度及び活性水素当量を〔表2〕に示す。
【0049】
【表2】
【0050】
〔実施例1〜6及び比較例1〜6〕
上記エポキシ樹脂硬化剤A〜F及び上記エポキシ樹脂硬化剤a〜fのいずれかと、市販の液状低分子量エポキシ樹脂主剤(商品名:アデカレジンEP−4100、旭電化工業(株)製、エポキシ当量190、ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル)とを、主剤/硬化剤=100/40の重量比で配合し、硬化性エポキシ樹脂組成物(クリアワニス)を得た。
【0051】
次いで、得られたクリアワニスを、コテを用いてスレート板上に厚さ100μ程度に塗布し、10℃又は20℃雰囲気下で16時間放置し、硬化塗膜を得た。得られた硬化塗膜それぞれについて、アミンブラッシング及び耐水白化それぞれを下記評価方法に従って評価し、且つ立ち上がり硬度(ShoreD)を下記測定方法に従って測定した。また、得られたクリアワニスの硬化時のアンモニアガス発生量を下記測定方法に従って測定した。これらの結果を〔表3〕及び〔表4〕に示す。
【0052】
<アミンブラッシング評価方法>
塗膜表面を目視により観察し、以下の評価基準にて評価した。
(評価基準)
○:塗膜全面に全くアミン炭酸塩発生の曇りがなく異常なし。
△:塗膜表面一部にアミン炭酸塩発生の曇りあり。
×:塗膜全面にアミン炭酸塩発生の曇りが見受けられる。
【0053】
<耐水白化評価方法>
塗膜表面上にスポイトで一滴水を垂らし、30分後にふき取って、塗膜表面上の白化具合を観察し、以下の評価基準にて評価した。
(評価基準)
○:水滴をふき取った後にアミン炭酸塩析出の白化が全く見られない。
△:水滴をふき取った後にアミン炭酸塩析出の白化がやや薄いが見受けられる。
×:水滴をふき取った後にアミン炭酸塩析出の白化がかなり濃く見受けられる。
【0054】
<立ち上がり硬度測定方法>
ShoreD硬度計(業界標準品)により、硬化物の硬度を測定した。
【0055】
<アンモニアガス発生量測定方法>
100ccの密閉ガラス容器中に、得られたクリアワニス7g(主剤5g/硬化剤2g)をとり、24時間放置して硬化させた。24時間放置後の容器内のアンモニアガス量を、アンモニア検知管により測定した。
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
以上の実施例及び比較例から明らかなように、ポリアミン化合物、ホルムアルデヒド類及びフェノール化合物を反応させて得られるマンニッヒ化合物、及び互いに側鎖基の異なる付加化合物の混合物を含むものであるジアミンとスチレンとの付加反応により得られるアミノ化合物、並びにエポキシ化合物を含有する硬化性エポキシ樹脂組成物は、上記アミノ化合物を併用せず、マンニッヒ化合物、シアノエチル化ポリアミン、又はポリアミンをベースとし硬化触媒等の添加剤を配合した一般型硬化剤を用いたエポキシ樹脂組成物と比較して、粘度が低く、作業性が向上し、常温硬化におけるブラッシング、耐水白化等の仕上がり性に優れ、硬化物の立ち上がり硬度(ShoreD)も高いことが判る。また、硬化時に発生するアンモニアガスの量も、前者は後者に比べ1/3〜1/2程度に低減できることが判る。
【0059】
【発明の効果】
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、ポリアミン化合物、ホルムアルデヒド類及びフェノール化合物を反応させて得られるマンニッヒ化合物と、ジアミンとアルケニル化合物との付加反応により得られるアミノ化合物を併用してなる配合物をエポキシ樹脂硬化剤として使用したものであり、低粘度で作業性が良好であり、且つ、優れた美装性及び高立ち上がり硬度を有し、硬化時のアンモニアガス発生量の少ない硬化物を提供するものである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬化性エポキシ樹脂組成物、詳しくは、ポリアミン化合物、ホルムアルデヒド類及びフェノール化合物を反応させて得られるマンニッヒ化合物と、ジアミンとアルケニル化合物との付加反応により得られるアミノ化合物とを併用してなる配合物をエポキシ樹脂硬化剤として使用することを特徴とする硬化性エポキシ樹脂組成物に関する。本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、可使時間が長く、且つ、美装性、耐薬品性、防食性、及び各種基材への接着性の良好な硬化物を提供することができ、塗料、建材、接着剤等に有用である。
【0002】
【従来の技術】
エポキシ樹脂は、低硬化収縮性、各種基材に対する接着性、耐熱性、耐薬品性、電気特性、機械特性等に優れるため、特に、塗料、建材、接着剤等に広く用いられている。
【0003】
これらの用途に使用する場合、多くは、マンニッヒ化合物を含有する硬化剤をエポキシ樹脂に配合して、硬化性エポキシ樹脂組成物として用いられている。マンニッヒ化合物は、脂肪族又は芳香族ポリアミン化合物にホルムアルデヒド類及びフェノール化合物を反応させて得られるものである。このようにポリアミン化合物を高分子量化して変性することにより、原料ポリアミン化合物を低毒化、低刺激化することができ、また、硬化性エポキシ樹脂組成物の可使時間を長くしたり、硬化物物性を向上させることができる。このようなマンニッヒ化合物を含有する硬化剤は、特に、夏季に使用される塗料、建材等の用途で一般的に用いられている。
【0004】
しかしながら、このマンニッヒ化合物は、高分子量化されているために硬化剤そのものの粘度がかなり上昇し、希釈剤、溶剤等を多量に併用せねばならず、近年ハイソリッド化や無溶剤化が要望されている塗料、建材等の用途に適さない場合がある。また、希釈剤、溶剤等の併用により、変性により向上した物性が低下してしまい、特に建材用途では、立ち上がり硬度の低下、強度の低下等を招き、満足のいく硬化物が得られないという欠点があった。
【0005】
また、硬化剤自身の低粘度化や硬化物強度の向上を図るべく、ポリアルキレンポリアミン等の原料ポリアミン化合物そのものを配合して、硬化剤を希釈し、設定する手法もあるが、得られる硬化物は、アミンブラッシング性、耐水白化性等の仕上がり性や美装性が芳しくない傾向があり、また、可使時間が短くなる等の点でやはり好ましくない。
【0006】
更には、上記マンニッヒ化合物及びポリアミン希釈系のいずれの場合も、エポキシ樹脂の硬化反応時に、ポリアミン化合物、特にメタキシリレンジアミンに由来するアンモニアガスが発生するため、刺激臭気、安全衛生面等の環境問題の点からも改善を迫られ、特に密閉されたクリーンルーム内の床、内装等の舗装施工用に用いる場合に問題となっているのが業界の現状である。
【0007】
一方、ジアミンとアルケニル化合物との付加反応により得られるアミノ化合物をエポキシ樹脂硬化剤に用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。該アミノ化合物を用いたエポキシ樹脂硬化剤は、アミンブラッシング性、耐水白化性、低粘度化等の点で優れる反面、硬化物の立ち上がり硬度が極端に低く、引っ張り強度等の機械物性に劣り、実用上未だ満足できるものではなかった。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−161076号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、低粘度のエポキシ樹脂硬化剤を使用して、硬化時のアンモニアガスの発生量が少なく、高立ち上がり硬度、美装性等が良好な硬化物を形成することができる硬化性エポキシ樹脂組成物を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討をした結果、ポリアミン化合物、ホルムアルデヒド類及びフェノール化合物を反応させて得られるマンニッヒ化合物と、ジアミンとアルケニル化合物との付加反応により得られるアミノ化合物とを併用してなる配合物をエポキシ樹脂硬化剤として使用した硬化性エポキシ樹脂組成物が、長可使時間を有し、且つ、美装性、耐薬品性、防食性、及び各種基材への接着性の良好な硬化物を提供することができることを見出し、本発明に至った。
【0011】
即ち、本発明は、(a)ポリアミン化合物、(b)ホルムアルデヒド類及び(c)フェノール化合物を反応させて得られるマンニッヒ化合物(A)、ジアミンとアルケニル化合物との付加反応により得られる下記一般式(I)で表されるアミノ化合物(B)、並びにエポキシ化合物(C)を含有することを特徴とする硬化性エポキシ樹脂組成物を提供するものである。
【0012】
【化2】
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物について詳細に説明する。
【0014】
本発明の硬化性エポキシ樹脂に使用される(A)成分であるマンニッヒ化合物は、(a)ポリアミン化合物、(b)ホルムアルデヒド類及び(c)フェノール化合物を反応させて得られるものであり、硬化剤として用いられるものである。
【0015】
上記マンニッヒ化合物(A)の製造に使用される(a)成分であるポリアミン化合物としては、例えば、分子中に2個以上の1級又は2級アミノ基を有する化合物が挙げられ、該化合物としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のアルキレンジアミン;ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等のポリアルキレンポリアミン;1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノ3,6−ジエチルシクロヘキサン、イソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン;1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン等の複素環式ポリアミン;m−キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族ポリアミン等が挙げられ、これらは単独でもあるいは混合併用してもよい。特にm−キシリレンジアミンは、硬化塗膜の硬化性、耐溶剤性及び防食性に優れるため望ましい。
【0016】
また、上記マンニッヒ化合物(A)の製造に使用される(b)成分であるホルムアルデヒド類としては、ホルムアルデヒド;トリオキサン、パラホルムアルデヒド等のホルムアルデヒド放出性物質;ベンズアルデヒド等のアルデヒド類等が挙げられる。
【0017】
また、上記マンニッヒ化合物(A)の製造に使用される(c)成分であるフェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、p−エチルフェノール、o−イソプロピルフェノール、p−イソプロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−sec−ブチルフェノール、o−tert−ブチルフェノール、o−sec−ブチルフェノール、p−tert−アミルフェノール、o−tert−アミルフェノール、p−オクチルフェノール、ノニルフェノール、p−クミルフェノール、デシルフェノール、ウンデシルフェノール、p−ドデシルフェノール、トリデシルフェノール、テトラデシルフェノール、ペンタデシルフェノール、ペンタデセニルフェノール、ペンタデカジエニルフェノール、ペンタデカトリエニルフェノール、ヘキサデシルフェノール、ヘプタデシルフェノール、オクタデシルフェノール、オクタデセニルフェノール、テルペンフェノール、更にはカルダノール等の天然に産出されるフェノール化合物及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0018】
これらの(a)、(b)及び(c)成分を反応させてマンニッヒ化合物(A)を得る方法は、特に限定されるものではないが、例えば、(a)成分と(c)成分との混合物に、(b)成分を80℃以下、好ましくは60℃以下で滴下し、その後80〜180℃、好ましくは90〜150℃に昇温し、留出物を反応系から除去しながら1〜10時間反応させることによって得る方法等が挙げられる。
【0019】
ここで、(b)成分は、(a)成分1モルに対し、好ましくは0.3〜2モル、更に好ましくは0.5〜1.5モルの範囲で使用される。(a)成分1モルに対する(b)成分の使用量が0.3モル未満では付加が充分進行せず、低温硬化性、あるいは防食性等の物性低下を招くおそれがあり、2モルより多く使用した場合には重合度が大きくなり、粘度が高すぎて作業性が悪化したり、硬化の架橋密度が低くなりすぎるおそれがあるため好ましくない。
【0020】
また、(c)成分は、(a)成分1モルに対し、好ましくは0.3〜2モル、更に好ましくは0.5〜1.5モルの範囲で使用される。(a)成分1モルに対する(c)成分の使用量が0.3モル未満では塗膜にアミンブラッシングや白化を生じる等、美装性が低下するおそれがあり、2モルを超えて使用した場合には活性点が不足するため硬化剤としての性能が充分発揮されないおそれがある。
【0021】
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物に使用される(B)成分であるアミノ化合物は、ジアミンとアルケニル化合物との付加反応により得られるものであり、(A)成分と組合わせて硬化剤として使用されるものである。(B)成分であるアミノ化合物は、特開2002−161076号公報に記載されるような化合物に相当するものである。
【0022】
上記アミノ化合物(B)の製造に使用されるジアミンは、アルケニル化合物と付加反応して、上記一般式(I)で表されるアミノ化合物を与え得るものであればよく、o−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,2−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。また、これらの混合物も使用することができる。
【0023】
また、上記一般式(I)で表されるアミノ化合物を与え得るこれらのジアミンに、さらに他のジアミンを混合して使用することもできる。他のジアミンとしては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミン、ポリオキシアルキレンポリアミン等の脂肪族ポリアミン;イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン、1,4−ジアミンシクロヘキサン、ジ(アミノヘキシル)メタン等の脂環族ポリアミン;メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族ポリアミン;N−アミノエチルピペラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5.5)ウンデカン等のヘテロ環族ポリアミン等が挙げられる。ただし、これらの他のジアミンの使用量は、全ジアミン中50質量%を超えないものとする。
【0024】
上記アミノ化合物(B)の製造に使用されるアルケニル化合物としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、デセン、イソブテン、2−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、2,3−ジメチル−2−ブテン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルベンゼン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。これらの中でもスチレンが好ましい。
【0025】
これらのジアミンとアルケニル化合物とを反応させてアミノ化合物(B)を得る方法は、特に限定されるものではないが、特開2002−161076号公報に詳述されている製造方法等により得ることができ、例えば、不活性ガス下にてジアミンとアルケニル化合物との混合物を、リチウムアミド等の強塩基性触媒の存在下、常温〜150℃、好ましくは50〜100℃で反応させることで容易に得られる。
【0026】
ここで、アルケニル化合物は、該アルケニル化合物中の炭素−炭素二重結合が、ジアミン1モルに対し、好ましくは0.1〜4モル、更に好ましくは0.5〜2モルとなる量で使用される。0.1モル未満の使用では、塗膜の美装性が低下しやすく、4モルを超えて使用した場合には、活性点が不足するため硬化剤としての性能が充分発揮されないおそれがある。
【0027】
また、市販品のアミノ化合物(B)としては、例えば、ガスカミン240(三菱ガス化学(株)製)等が挙げられる。
【0028】
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物に使用される(C)成分であるエポキシ化合物としては、例えば、ハイドロキン、レゾルシン、ピロカテコール、フロログルクシノール等の単核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物;ジヒドロキシナフタレン、ビフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェノールF)、メチレンビス(オルソクレゾール)、エチリデンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェノール(ビスフェノールA)、イソプロピリデンビスビス(オルソクレゾール)、テトラブロムビスフェノールA、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,1,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、チオビスフェノール、スルホビスフェノール、オキシビスフェノール、フェノールノボラック、オルソクレゾールノボラック、レゾルシンノボラック等の多核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリグリコール、チオグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ビスフェノールA−エチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド付加物等の多価アルコール類のポリグリシジルエーテル;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、スベリン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、トリマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸等の脂肪族、芳香族又は脂環族多塩基酸のグリシジルエステル類及びグリシジルメタクリレートの単独重合体又は共重合体;N,N−ジグリシジルアニリン、ビス(4−(N−メチルーN−グリシジルアミノ)フェニル)メタン等のグリシジルアミノ基を有するエポキシ化合物;ビニルシクロヘキセンジエポキシド、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート等の環状オレフィン化合物のエポキシ化物;エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化スチレン−ブタジエン共重合物等のエポキシ化共役ジエン重合体、トリグリシジルイソシシアヌレート等の複素環化合物が挙げられる。
また、これらのエポキシ化合物は、ポリイソシアネート化合物若しくは末端イソシアネートのプレポリマーによって内部架橋されたものでも良い。
【0029】
上記エポキシ化合物(C)は、エポキシ当量100〜2000、更に150〜1500のものが好ましい。該エポキシ当量が100未満では、硬化剤の配合部数が多くなりすぎ、仕上がり性、強度等が低下するおそれがあり、2000よりも大きい場合には、充分な架橋密度が得られず、良好な塗膜物性が得られないおそれがある。
【0030】
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物においては、上記エポキシ化合物(C)100重量部に対し、上記マンニッヒ化合物(A)及び上記アミノ化合物(B)を合計で好ましくは1〜60重量部、更に好ましくは10〜50重量部配合する。(A)成分及び(B)成分の合計量が1重量部未満の場合には、硬化が進行しないおそれがあり、60重量部を超えた場合には、アミンブラッシングを生じるおそれがあるため好ましくない。
【0031】
また、(A)成分と(B)成分との重量比(A)/(B)は、好ましくは1〜99/99〜1、更に好ましくは5〜90/90〜5、最も好ましくは15〜85/85〜15である。
【0032】
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、必須成分である上記マンニッヒ化合物(A)、上記アミノ化合物(B)及び上記エポキシ化合物(C)の他に、添加剤(D)を含有することができる。添加剤(D)としては、公知のエポキシ樹脂硬化剤、溶剤、反応性希釈剤、非反応性希釈剤、硬化触媒、充填剤、顔料、増粘剤、難燃剤、消泡剤、防錆剤、その他樹脂等が挙げられる。
【0033】
上記の公知のエポキシ樹脂硬化剤としては、例えば、上記(a)成分として例示したポリアミン化合物、及びこれらのエポキシド付加変性物、アミド化変性物等が挙げられる。これらの公知のエポキシ樹脂硬化剤の使用量は、上記(A)成分及び上記(B)成分の合計量100重量部に対して、好ましくは100重量部以下とする。
【0034】
ここで、上記エポキシド付加変性物は、ポリアミン化合物とフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル、ビスフェノールF−ジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類又はカルボン酸のグリシジルエステル類等の各種エポキシ化合物とを常法によって反応させることによって製造される。
【0035】
上記溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等のエーテル類、イソ−又はn−ブタノール、イソ−又はn−プロパノール、アミルアルコール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン、ソルベッソ等の芳香族炭化水素、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、塩化メチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素、クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素、アニリン、トリエチルアミン、ピリジン、ジオキサン、酢酸、アセトニトリル、二硫化炭素等が挙げられ、これらの溶剤は任意に2種以上の混合溶剤として用いることも可能である。一方、ケトン類及びエステル類は、硬化性を阻害するので好ましくない。
【0036】
上記反応性希釈剤としては、例えば、モノグリシジルエーテル化合物、多官能グリシジルエーテル化合物が挙げられ、これらを使用することで、耐衝撃性、立ち上がり硬度等の物性面を改善することができる。該モノグリシジルエーテル化合物としては、例えば、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、プロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−アミルフェノール、ヘキシルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、オクタデシルフェノール、テルペンフェノール等のモノグリシジルエーテルが挙げられ、該多官能グリシジルエーテル化合物としては、例えば、1,6−ヘキサンジオール、メチルペンタンジオール、アジピン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン等のグリシジルエーテルが挙げられ、これらは任意に2種以上の混合物として用いることも可能である。
【0037】
上記非反応性希釈剤としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ベンジルアルコール、コールタール、キシレン樹脂、更には石油樹脂、テルペン樹脂等の粘着性の樹脂類が挙げられる。
【0038】
上記硬化触媒としては、例えば、トリメチルアミン、エチルジメチルアミン、プロピルジメチルアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、ピリジン、ピコリン、1,8−ジアザビスシクロ(5.4.0)ウンデセン−1(DBU)、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール(DMP−10)、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール(DMP−30)等の第三アミン類、フェノールノボラック、o−クレゾールノボラック、p−クレゾールノボラック、t−ブチルフェノールノボラック、ジシクロペンタジエンクレゾール等のフェノール類等が挙げられる。これらの硬化触媒の使用量は、上記(A)成分、上記(B)成分及び必要に応じて使用される上記の公知のエポキシ樹脂硬化剤の総量100重量部に対して、好ましくは20重量部以下とする。
【0039】
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、例えば、コンクリート、セメントモルタル、各種金属、皮革、ガラス、ゴム、プラスチック、木、布、紙等に対する塗料、接着剤、包装用粘着テープ、粘着ラベル、冷凍食品ラベル、リムーバルラベル、POSラベル、粘着壁紙、粘着床材の粘着剤、アート紙、軽量コート紙、キャストコート紙、塗工板紙、カーボンレス複写機、含浸紙等の加工紙、天然繊維、合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維等の収束剤、ほつれ防止剤、加工剤等の繊維処理剤、シーリング材、セメント混和剤、防水剤、塗り床材、防食塗料等の広範な用途に使用できる。
【0040】
【実施例】
以下、製造例、実施例等を示して本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物を更に詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0041】
〔製造例1〕マンニッヒ化合物(I)の製造
加熱、冷却装置、攪拌装置、滴下装置、脱水装置を備えたフラスコにメタキシリレンジアミン136.0g(1.0モル)及びフェノール94g(1.0モル)を仕込み、攪拌を開始し、系中温度を30〜50℃に調節しながら37重量%ホルムアルデヒド水溶液81g(1.0モル)を60〜120分かけて滴下した。滴下終了後、脱水装置を装着し、徐々に昇温し、100〜150℃で5時間、反応で生成される水を留去しながら反応を進行させた。最後に110℃、80mmHgの減圧下において脱水反応を完結させ、最終生成物として褐色透明半固形で、アミン価490mgKOH/gのマンニッヒ化合物(I)185g(収率97%)を得た。
【0042】
〔製造例2〕マンニッヒ化合物(II)の製造
加熱、冷却装置、攪拌装置、滴下装置、脱水装置を備えたフラスコにメタキシリレンジアミン272.0g(2.0モル)及びフェノール94g(1.0モル)を仕込み、攪拌を開始し、系中温度を30〜50℃に調節しながら37重量%ホルムアルデヒド水溶液162g(2.0モル)を100〜200分かけて滴下した。滴下終了後、脱水装置を装着し、徐々に昇温し、100〜150℃で6時間、反応で生成される水を留去しながら反応を進行させた。最後に110℃、80mmHgの減圧下において脱水反応を完結させ、最終生成物として褐色透明半固形で、アミン価520mgKOH/gのマンニッヒ化合物(II)280g(収率97%)を得た。
【0043】
〔製造例3〕マンニッヒ化合物(III)の製造
加熱、冷却装置、攪拌装置、滴下装置、脱水装置を備えたフラスコにイソホロンジアミン170.0g(1.0モル)及びフェノール94g(1.0モル)を仕込み、攪拌を開始し、系中温度を30〜50℃に調節しながら37重量%ホルムアルデヒド水溶液81g(1.0モル)を60〜120分かけて滴下した。滴下終了後、脱水装置を装着し、徐々に昇温し、100〜150℃で5時間、反応で生成される水を留去しながら反応を進行させた。最後に110℃、80mmHgの減圧下において脱水反応を完結させ、最終生成物として褐色透明半固形で、アミン価460mgKOH/gのマンニッヒ化合物(III)220g(収率98%)を得た。
【0044】
〔製造例4〕マンニッヒ化合物(IV)の製造
加熱、冷却装置、攪拌装置、滴下装置、脱水装置を備えたフラスコにイソホロンジアミン340.0g(2.0モル)及びフェノール94g(1.0モル)を仕込み、攪拌を開始し、系中温度を30〜50℃に調節しながら37重量%ホルムアルデヒド水溶液162g(2.0モル)を100〜200分かけて滴下した。滴下終了後、脱水装置を装着し、徐々に昇温し、100〜150℃で6時間、反応で生成される水を留去しながら反応を進行させた。最後に110℃、80mmHgの減圧下において脱水反応を完結させ、最終生成物として褐色透明半固形で、アミン価520mgKOH/gのマンニッヒ化合物(IV)450g(収率98%)を得た。
【0045】
〔製造例5〕マンニッヒ化合物(V)の製造
加熱、冷却装置、攪拌装置、滴下装置、脱水装置を備えたフラスコにメタキシリレンジアミン136.0g(1.0モル)及びp−tert−ブチルフェノール150g(1.0モル)を仕込み、昇温しながら攪拌を開始し、70〜100℃程度で均一溶解させ、その後系中を冷却し、温度を30〜50℃に調節しながら37重量%ホルムアルデヒド水溶液81g(1.0モル)を60〜120分かけて滴下した。滴下終了後、脱水装置を装着し、徐々に昇温し、100〜150℃で5時間、反応で生成される水を留去しながら反応を進行させた。最後に110℃、80mmHgの減圧下において脱水反応を完結させ、最終生成物として褐色透明半固形で、アミン価420mgKOH/gのマンニッヒ化合物(V)290g(収率97%)を得た。
【0046】
〔製造例6〜11〕エポキシ樹脂硬化剤A〜Fの調製
上記製造例1〜5において得られたマンニッヒ化合物(硬化剤ベース)に、ジアミンとスチレンとの付加反応により得られるアミノ化合物(商品名:ガスカミン240、三菱ガス化学社製)及び添加剤を〔表1〕に記載の割合で配合し、エポキシ樹脂硬化剤A〜Fそれぞれを得た。得られたエポキシ樹脂硬化剤A〜Fそれぞれの粘度及び活性水素当量を〔表1〕に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
〔比較製造例1〜6〕エポキシ樹脂硬化剤a〜fの調製
上記製造例1〜5において得られたマンニッヒ化合物(硬化剤ベース)若しくは各種ポリアミン化合物に、添加剤を〔表2〕に記載の割合で配合し、エポキシ樹脂硬化剤a〜fそれぞれを得た。得られたエポキシ樹脂硬化剤a〜fそれぞれの粘度及び活性水素当量を〔表2〕に示す。
【0049】
【表2】
【0050】
〔実施例1〜6及び比較例1〜6〕
上記エポキシ樹脂硬化剤A〜F及び上記エポキシ樹脂硬化剤a〜fのいずれかと、市販の液状低分子量エポキシ樹脂主剤(商品名:アデカレジンEP−4100、旭電化工業(株)製、エポキシ当量190、ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル)とを、主剤/硬化剤=100/40の重量比で配合し、硬化性エポキシ樹脂組成物(クリアワニス)を得た。
【0051】
次いで、得られたクリアワニスを、コテを用いてスレート板上に厚さ100μ程度に塗布し、10℃又は20℃雰囲気下で16時間放置し、硬化塗膜を得た。得られた硬化塗膜それぞれについて、アミンブラッシング及び耐水白化それぞれを下記評価方法に従って評価し、且つ立ち上がり硬度(ShoreD)を下記測定方法に従って測定した。また、得られたクリアワニスの硬化時のアンモニアガス発生量を下記測定方法に従って測定した。これらの結果を〔表3〕及び〔表4〕に示す。
【0052】
<アミンブラッシング評価方法>
塗膜表面を目視により観察し、以下の評価基準にて評価した。
(評価基準)
○:塗膜全面に全くアミン炭酸塩発生の曇りがなく異常なし。
△:塗膜表面一部にアミン炭酸塩発生の曇りあり。
×:塗膜全面にアミン炭酸塩発生の曇りが見受けられる。
【0053】
<耐水白化評価方法>
塗膜表面上にスポイトで一滴水を垂らし、30分後にふき取って、塗膜表面上の白化具合を観察し、以下の評価基準にて評価した。
(評価基準)
○:水滴をふき取った後にアミン炭酸塩析出の白化が全く見られない。
△:水滴をふき取った後にアミン炭酸塩析出の白化がやや薄いが見受けられる。
×:水滴をふき取った後にアミン炭酸塩析出の白化がかなり濃く見受けられる。
【0054】
<立ち上がり硬度測定方法>
ShoreD硬度計(業界標準品)により、硬化物の硬度を測定した。
【0055】
<アンモニアガス発生量測定方法>
100ccの密閉ガラス容器中に、得られたクリアワニス7g(主剤5g/硬化剤2g)をとり、24時間放置して硬化させた。24時間放置後の容器内のアンモニアガス量を、アンモニア検知管により測定した。
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
以上の実施例及び比較例から明らかなように、ポリアミン化合物、ホルムアルデヒド類及びフェノール化合物を反応させて得られるマンニッヒ化合物、及び互いに側鎖基の異なる付加化合物の混合物を含むものであるジアミンとスチレンとの付加反応により得られるアミノ化合物、並びにエポキシ化合物を含有する硬化性エポキシ樹脂組成物は、上記アミノ化合物を併用せず、マンニッヒ化合物、シアノエチル化ポリアミン、又はポリアミンをベースとし硬化触媒等の添加剤を配合した一般型硬化剤を用いたエポキシ樹脂組成物と比較して、粘度が低く、作業性が向上し、常温硬化におけるブラッシング、耐水白化等の仕上がり性に優れ、硬化物の立ち上がり硬度(ShoreD)も高いことが判る。また、硬化時に発生するアンモニアガスの量も、前者は後者に比べ1/3〜1/2程度に低減できることが判る。
【0059】
【発明の効果】
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、ポリアミン化合物、ホルムアルデヒド類及びフェノール化合物を反応させて得られるマンニッヒ化合物と、ジアミンとアルケニル化合物との付加反応により得られるアミノ化合物を併用してなる配合物をエポキシ樹脂硬化剤として使用したものであり、低粘度で作業性が良好であり、且つ、優れた美装性及び高立ち上がり硬度を有し、硬化時のアンモニアガス発生量の少ない硬化物を提供するものである。
Claims (5)
- 上記マンニッヒ化合物(A)が、(a)ポリアミン化合物1モルに対し、(b)ホルムアルデヒド類0.3〜2モル及び(c)フェノール化合物0.3〜2モルを反応させて得られることを特徴とする請求項1記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
- 上記アミノ化合物(B)が、アルケニル化合物としてスチレンを用いて得られることを特徴とする請求項1又は2記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
- 上記マンニッヒ化合物(A)と上記アミノ化合物(B)との重量比が、(A)/(B)=1〜99/99〜1であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
- 上記エポキシ化合物(C)100重量部に対し、上記マンニッヒ化合物(A)及び上記アミノ化合物(B)を、それらの重量比が(A)/(B)=5〜90/90〜5で且つそれらの総量で1〜60重量部配合し、さらに硬化触媒等の添加剤(D)を配合してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
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